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ねこ健康

猫の便秘にちょっと待った!お宅の猫は大丈夫ですか?

新井 美咲

飼い主の皆さんの猫はきちんと水分補給をしていますか?猫は犬ほど積極的に水分補給をしません。ですが、これが便秘大きな原因となります。そして便秘は、猫が陥りやすい病気の一つでもあるんです。

人間、特に女性にとっては“便秘”はよく聞く話ですが、動物にとっては便秘は稀なことです。動物の便秘は命に関わる可能性があるので、真剣に考えましょう。

なぜ猫の便秘は危険なの?

まず、猫も人間同様。便秘の時は大変な痛みや吐き気を感じるものです。便秘を何度も繰り返していると、便が結腸に詰まります。そして、結腸の拡大を引き起こす可能性があり、その拡大した結腸は元には戻りません。

排便を排泄できない日が長く続く様な重度の便秘の場合、浣腸が必要となります。最悪の場合、便秘を完治するには手術が唯一の選択肢となってしまいます。

猫の便秘の原因とは?


ネコの便秘の最も一般的な原因は次のとおりです。

  • 脱水
  • 痛い排便
  • 自宅でのストレス
  • 汚れたゴミ箱
  • 病気

便秘水分不足だけではなく、ストレスなども影響してきます。また、これから暑い季節がやってきます。気温の上昇による脱水症状が考えられる他、暑さによる心理的、身体的なストレスが増えることが考えられます。

暑い季節が来る前に、猫の便秘を防ぐ為の知識を持ちましょう。

どうやって猫の便秘を予防したらいいの?


猫の便秘のリスクを減らす方法はいくつかあります。

  • 猫用缶詰のエサを与える(乾燥食品は約10〜20%の水分量ですが、缶詰食品は80%)
  • 猫1匹につき、一つの水用容器を用意
  • 毎日少なくとも一回、水用容器を掃除
  • 運動や遊び心のある活動を増やす

どのように水分を補給するかが重要な鍵となります。水分が多く含まれているエサでしたら、無理なく水分補給ができます。また、水分補給が手軽にできるよう、猫のお気に入りの場所に水用ボウルを置くのも良いアイデアですね。どれもさほど難しいことではありませんので、どれも実践してみましょう。

こちらでも、別の角度から水分補給をさせる工夫をご紹介しています。

猫が水を飲まない!その理由と、試してみたい10の対策

猫の便秘の徴候はなに?


便秘気味の猫は、トイレに長時間いることが多いと言われています。また、便秘の痛みを感じると、猫が排便中に発声することがあります。食欲の低下嘔吐も兆候の一つです。

普段と違う行動を取っていないか、普段から愛猫をよく観察しておくことが重要です。普段と違う様子が見られたり、何か異変があるようでしたら、すぐに動物病院に連れて行くようにしましょう。

動物病院に行こう!

便秘の状態の猫が、自ら排便をするのは大変困難なことです。飼い主さんにとっても、猫が辛そうにしている状況を見るの心苦しいのではないでしょうか?そのような場合は、勝手に判断せず、できるだけ早く動物病院に連れて行ってあげましょう。

獣医師が聞く質問


以下の項目は、獣医さんがよく聞く質問ですので、あらかじめ答えを考えておきましょう。

  • 食事の変化はありましたか?
  • 水の摂取量に変化はありましたか?
  • あなたの猫は普段薬を飲んでいますか?
  • 過剰な舐めやグルーミングはありますか?
  • トイレは頻繁に掃除していますか?
  • 小さいトイレで複数の猫がありが一緒に使用していませんか?
  • 家庭に新しい猫や新しい犬などが増えた。
  • 家庭にストレスの原因となる出来事がありましたか?

獣医師に尋ねたい質問


逆に、獣医さんにこちらから聞いてみても良いでしょう。もし、便秘になっているという診断が下された場合、以下のようなことを聞いてみると良いかもしれません。

  • どのくらい便秘が進行しているのか
  • これからどのような治療を行うのか
  • 手術をする必要があるのか

なお、獣医さんによって治療方法が異なる場合があります。また、飼い主さんがきちんと症状を伝えられないと、間違った診断が下されてしまうことにもなります。飼い主さんが知っている限りで良いので、治療を始める前に飼い猫の健康状態をきちんと伝えましょう。そして、何度も言いますが、普段からよく観察しておくことが重要なのです。

猫の便秘検査


治療の前に、獣医さんは身体検査から始めます。肛門または直腸の病気がある場合、それが原因となって排便ができていないことがある為です。また、肛門や腸に何らかの異常がある場合、排便中に痛みを引き起こす可能性があるため、念入りにチェックします。

血液検査も行われる可能性が高いでしょう。血液検査によって、低カリウムや高カルシウムなどの代謝疾患がないかを見ていきます。この様な疾患は、脱水症の原因にもなります。また、太りすぎの猫の場合、腹部のレントゲン撮影を行い、結腸の状態を調べることもあります。

猫の便秘治療


愛猫の症状に応じて、以下の治療を行うことが一般的です。

  • 水分補給
  • 繊維が豊富な食事の変化
  • 大便の手動除去、浣腸(獣医師による)
  • 下剤・促進薬(排便を促す薬)の投与
  • (重度の場合)手術

投薬、浣腸や食事の改善を施しても効かない場合は、手の施しようがありません。手術は結腸切除術と呼ばれる術法を行います。ですが、最終手段です。ここまでヒドイ状態になる前に、飼い主である皆さんが気付いてあげたいところです。

終わりに


人間にとっては馴染み深い便秘。人間でも辛いですが、猫の場合は、もっと深刻な事態になってしまうのです。

これから暑い季節がやってきます。人間のみならず、ペットの水分不足にも気をつけるようにしましょう。対策は、普段お世話になっている獣医さんやシッターさん、トレーナーさんに相談してみて、一緒に考えるのも良いかもしれませんね。

  • 猫のストレス
  • 猫の便秘
  • 猫の結腸切除術
  • 猫の脱水症状
  • 結腸切除術

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