[米トレンド] ペットも菜食主義(ベジタリアン)の時代!?
今、世間では野菜を中心とした食生活へと食のスタイルが見直されてきてますよね?レストランに行けば、野菜を多く使ったおしゃれカフェごはんが、女性たちの間で大人気です。
実はそんな流れがペット達にも波及してきているのです。今回は、アメリカで実際に起こっているトレンド、ペット用ベジタリアンフードについてご紹介します。
菜食主義者って?
みなさんは、“ベジタリアン”、“ビーガン”、もしくは“マクロビ”という言葉をご存知ですか?
基本的に、この三つが指す意味は、“菜食主義者”ということです。ベジタリアン、ビーガン、マクロビの方は、食事の際に、決して肉類、動物由来の食品を食べません。
でもみなさん、肉を食べない生活って人間だけのものだと思いましたか?菜食主義先進国、アメリカでは今、ペットフードもベジタリアン仕様になってきているんです。
なぜベジタリアンフードがブームなの?
ベジタリアンフードを与える多くのアメリカの飼い主さんが、ベジタリアン、もしくはビーガンだそうです。その理由は以下のようなものです。
- ペットに飼い主と同じ食生活を与えたい
- 飼い主さんが肉製品に対して嫌悪感がある
- 飼い主さん自身が肉の匂いが嫌い
また、近年、ペットフードに関する大きな事件がアメリカで起こりました。肉製品が含むドッグフードにサルモネラ菌が含まれていたとして、多くのペットの犬が被害を受けました。
この事件を機に、肉製品が含まれるペットフードの購入を控える人が多くなりました。そのため、ベジタリアン仕様のペットフードへの関心が非常に高まっています。
ペットのベジタリアン食生活の実態!
ベジタリアン食生活をするにあたって、栄養管理は必須です。人間同様、犬や猫も栄養バランスのとれた食生活を送るべきだからです。アメリカで推奨しているペットのベジタリアン食生活はとてもシンプルです。
それは、ベジタリアン仕様のペットフードとペット用サプリメントを併用して摂る、というものです。
ベジタリアンペットフードの入手の仕方ですが、アメリカではスーパーなどで手軽に購入できます。また、ペットの年齢に応じて種類豊富に取り揃えられているので、飼い主さんにとっても安心ですよね。飼い主さんが自宅で調理したベジタリアンペットフードを与えてもいいそうです。食品添加物を気にする方は、この方が安心できますよね。
アメリカにはベジタリアンペットフード用のレシピ本も販売されていたり、レシピがネットに掲載されているほど、多くの飼い主さんに支持されています。
そもそもペットがベジタリアン食生活で大丈夫なの?
一方で、ペットのベジタリアン食生活に関して、疑問を抱く方も多いのが実状です。犬や猫って、肉食動物のイメージがありますよね。また、犬や猫が肉製品を食べなかったら、体に悪影響なんではないか。と思う方もいます。
実は、もともと野生の犬や猫は、普段植物を多く食べるそうです。
また、肉を食べるときは、ネズミや鳥または昆虫などを、自分たちで狩りをして捕らなくてはいけません。しかし、飼育されている犬や猫は、自分たちで狩りをする必要がありません。ですから、わざわざ他の動物の肉を食べなくても大丈夫という考えだそうです。確かに、運動不足と言い換えることもできるので、そこまで肉を必要としないのかもしれません。これも、ある意味では“進化”なのでしょうか。
その代わり、他の動物の肉から得られるタンパク質は、植物性のもので代用するそうです。そうすれば、犬や猫の食事の栄養バランスは保たれます。
ベジタリアン食生活をする上で必要な栄養素
ベジタリアン食生活をするにあたって、アメリカの飼い主さんが一番気を使うのが、“栄養バランスのとれた食事”です。
植物由来の食品のみを使用したベジタリアンペットフードとタンパク質の補給は、マストです。しかしながら、それだけでは必要な栄養が揃っているとは言えないのも事実です。人間に置き換えてもそうですよね。
その代わりに、アメリカでは手軽にペット用のサプリメントが購入できるようになっています!日本にも徐々に入ってきています。Amazonなどで調べてみると、数えくれないくらいのサプリメントが販売されているんです。
犬に必要な栄養素
ペットの犬がベジタリアン食生活をするには以下の栄養素が必須です。
- タンパク質
- カルシウム
- ビタミンD
- アミノ酸(L-カルニチン、タウリン)
犬のベジタリアン食生活には、これらの栄養が十分に補給するよう推奨されています。特に、L-カルニチンやタウリンと呼ばれる2つのアミノ酸は重要な栄養素です。
これらの栄養素の欠乏は、拡張型心筋症を引き起こす可能性があるそうです。最悪な場合、心臓が機能しなくなることもあるそうです。
猫に必要な栄養素
- ビタミンA
- アミノ酸(タウリン)
猫はかなりの量のビタミンAを必要とするそうです。犬や人間のように、カロチンを生成することができないからです。
カロチンが不足すると、聴力を失ったり、皮膚、骨、および腸や生殖器系に問題を引き起こす可能性があると言われています。
また、犬と同様に、猫にもタウリンと呼ばれるアミノ酸は必須です。タウリンを含まない食生活をしていると、ネコ科動物は視力を失い、心筋症を発症する可能性もあります。
時代を先駆ける
アメリカのペット用食生活ってとても進んでいますよね。ただ、ここに書かれている内容は、アメリカでのペットの食生活が変わり始めているということをお伝えてしているだけで、決してペットのベジタリアン食生活を推奨するものではありません。
日本でも、ペットフードに疑問をお持ちの方も増えてきています。その影響もあって、手作り食セミナーへの参加者やウェブサイト等も多くできるようになりました。もしかすると、数年後に日本でもブームになるかもしれません。
ベジタリアン食生活に興味のある方は、獣医さんにきちんと相談をした上で実行しましょう。手作り食と同様、獣医さんと連携して、定期的な健康診断と併せて行うほうが望ましいでしょう。