犬インフルエンザについて知っておくべきこと
みなさんは、犬もインフルエンザにかかるって知っていますか?
犬のインフルエンザは2015年以来アメリカで大流行しており、2017年もいくつかの症例が確認されました。今、アメリカでは、犬のインフルエンザの発生に関する警告を全国で呼びかけています。
犬のインフルエンザってなかなか聞きませんよね?インフルエンザは人間だけのものだと思っていませんか?実はあなたのワンちゃんにもインフルエンザの危険が迫っているかもしれません。そうなる前に、犬のインフルエンザについての知識を持ちましょう。
今回は、犬のインフルエンザとその対処法と予防策をご紹介します。
犬インフルエンザってなに?
犬インフルエンザとは、犬にしかかからないインフルエンザです。同じようなものとして、鳥インフルエンザが有名ですよね。犬にもあったんです。
ただ、鳥インフルエンザと違うのは、今のところは人間にも感染したという事例はありませんので、安心してください。鳥インフルエンザに由来し、犬に感染した可能性があると考えられています。
日本獣医師会のウェブサイトにも以下のように掲載されています。
これまで,犬インフルエンザウイルスが犬から人へ伝播したという証拠はない.H3N8亜型の感染はかなり以前から馬にみられているが,これまで人に感染した例はない
引用元:日本獣医師会「犬及び猫のインフルエンザ」
主な症状
人に影響を与えるインフルエンザのように、犬のインフルエンザも症状は非常に悪質です。
主な症状は、呼吸器系の不調からくる、咳、水分の多い目や喉の痛みなどです。また、食欲不振や高熱などの症状が伴います。
犬は人間のように、具合が悪いとか、どんな気分なのかを伝えることが出来ないので、私たち飼い主がすぐに体調の変化に気づいてあげられないのが難点です。
獣医によると、人間のインフルエンザが流行りだした時期は、小さな変化でも良いので、ペットの犬の体調の変化には細心の注意を払うように呼びかけています。たとえば、犬の睡眠時間が長くなったり、食事を摂らなくなったりしたら、病気の可能性があるので、動物病院に行って診てもらうことをお勧めします。
犬インフルエンザの広がり方
犬のインフルエンザウイルスは、人のインフルエンザウイルスのように、くしゃみや咳によるウイルスの蔓延で感染します。
恐ろしいことに、犬インフルエンザはウイルスは、2日間空気中に生息することができます。犬が多くいる公園やドッグラン、他の犬が多く集まる公共の場は、ウイルス感染の確率が上がりますので、気をつけましょう。
犬インフルエンザに対する対処法
特に年寄り犬や赤ちゃん犬は、犬インフルエンザウイルスに対する免疫が弱いです。
また、年寄り犬や赤ちゃん犬は肺炎のような合併症を発症する可能性が最も高いため、インフルンザに感染したら致命的となる可能性が高いです。すぐに動物病院に行き、獣医師に相談しましょう。
自宅での応急処置
すぐに動物病院に連れて行くのがベストですが、深夜等でどうにもならない場合は以下のように応急処置するのが良いでしょう。
- 体温を測る
- 体を温める
- 消化の良い食事を与える
- 十分な睡眠
自宅ではまず、体温を計りましょう。脇の下に体温計を置き、体温を計ります。犬の正常体温は、約38.3-39.2度なので、それ以上高いとインフルエンザの可能性はあります。
また、体を温めてあげましょう。ブランケットに包んであげたり、犬用の温熱カーペットの上で寝かせてあげましょう。
たとえワンちゃんに食欲がなくても、食事は与えるようにしましょう。食べ物を摂ることで、消化の際に体温をあげます。そのため、食事を摂ることは体温を上げるためにも、栄養と摂るためにも重要なことです。また、水分補給も忘れずにしましょう。
しっかりと睡眠時間を与えてください。何よりも安静にしているのが第一です。
犬インフルエンザの予防策
あなたのワンちゃんを犬インフルエンザから守る最良の方法は、他の犬との接触を極力なくすことです。残念ながら、日本ではまだワクチンが開発されていないようです。ただ、アメリカでは、既にワクチンが開発されており、その接種ができるそうです。
飼い主の皆さんは普段の散歩で、他の犬に出会った場合、立ち止まって挨拶することがあるかと思います。もしくは、犬が自由に遊べる広場や敷地に連れて行ってあげて、自由に遊ばせてあげることもあるかと思います。しかし、インフルエンザの時期は、そのような他の犬との接触が増える場所や行為を避けましょう。
飼い主の皆さんが、日々の散歩に気を使うことで、犬インフルエンザの感染率も低くなります。
いざという時に備えよう
犬インフルエンザの存在を初めて知った方もいるかもしれません。人間のインフルエンザと同様、とても危険な病気です。幸い、日本ではほとんど症例がなく、万一、罹ってしまったとしてもほとんどが軽症ということです。とはいえ、致死率は5%〜8%ですので、いざという時のために、気を付けておいても間違いではないと思います。
あなたのワンちゃんを守ってあげられるのは、飼い主さんだけです。かわいい愛犬のために。正しい知識を身につけ、ワンちゃんの健康を守ってあげましょう。