犬に甘酒を与えても大丈夫?メリットと絶対に知っておきたい注意点

栄養価が高いことから「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒。美容や健康にも良いとして定期的に飲んでいる方もいるでしょう。

そんなに体にいいものならば愛犬に与えたいと考えることもあるかもしれません。しかし、甘酒を犬に与えても問題ないのでしょうか?

今回は、犬に甘酒を与えてもいいのか、与えることのメリットや注意したいことについて解説していきます。

甘酒とは

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甘酒といえば初詣の際に神社が振る舞ってくれるイメージがありますが、かつては夏の暑い日の栄養補給として飲まれていました。それが夏の風物詩となり、俳句の世界では夏の季語とされています。

「酒」という名がついていますが、実はアルコール分はほとんど含まれません

甘酒には2種類ある

単に「甘酒」といっても、米麹で作られるものと、酒粕で作られるものがあります。

米麹甘酒

米麹を原料に作られる甘酒は、麹菌の発酵を利用して作られます。米の澱粉をブドウ糖やオリゴ糖に変えるため自然な甘みがあり、アルコールは含まれていません

酒粕甘酒

酒粕を原料に作られる甘酒は、酒粕を水で溶き、砂糖を加えて作られます。酒粕にはアルコールが含まれており、加熱などの工程を経てほとんど飛んでしまいますが、微量のアルコールが残ってしまうことがあるため注意が必要です。

犬に甘酒を与えてもいいの?

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アルコールが含まれておらず、砂糖も人工的に加えたものでなければ、犬に甘酒を与えても問題ありません。ペット用の甘酒も市販されていますので、心配な場合はぜひ活用しましょう。

与える量の目安

甘酒はカロリーも糖質もとても高いため、愛犬が喜ぶからといって与え過ぎてしまうと肥満の原因になってしまいます。1日の摂取量はしっかり守りましょう。

【小型犬】…20g程度
【中型犬】…60g程度
【大型犬】…100g程度

なお、もっと欲しいとせがんでくる場合は、与える量を増やすのではなく、ぬるま湯で少し薄めてあげると良いでしょう。

甘酒を与えてはいけない場合がある

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基本的には犬に甘酒を与えるのは問題ありませんが、与えてはいけない子もいます。特に、病気の治療中の子に甘酒を与えたい場合は、獣医師に相談することをオススメします。

1. 癌を患っている犬

甘酒にはブドウ糖が含まれていますが、ブドウ糖は悪性腫瘍のエネルギー源となるため、体力が奪われたり栄養失調になってしまったりする可能性があります。

癌を患っている犬には絶対に与えてはいけません

2. 銅を肝臓に蓄積しやすい犬種

甘酒には銅が含まれています。
本来であれば銅を過剰に摂取しても胆汁となり体外に排出されますが、銅が体内に蓄積しやすい犬種が摂取すると、銅蓄積肝障害などを発症してしまう可能性があります。以下の犬種は特に注意しましょう。

  • ラブラドール・レトリバー
  • ドーベルマン
  • ダルメシアン

3. 米アレルギーがある犬

犬に与えられる甘酒は米から作られているため、米アレルギーの子は注意しましょう。
米はアレルギーになることが少ないとされていますが、初めて与える場合は、少量にし、しばらくは目を離さないようにしましょう。

犬に甘酒を与える3つのメリット

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甘酒には多くの栄養が含まれており、犬に与えるメリットもたくさんあります。愛犬の元気がなさそうな時は、甘酒を与えてみてはいかがでしょうか。もちろん、あまりにも体調が悪そうな時は、迷わず動物病院で診察してもらってください。

1. お腹の調子を整える

甘酒に含まれているオリゴ糖と食物繊維は、腸内で善玉菌を増やす働きがあります。
善玉菌が増えることで腸内環境が整い、便秘や下痢の解消や改善が期待できます。

2. 疲労が回復する

甘酒にはブドウ糖がたくさん含まれています。
ブドウ糖は、体内で効率よくエネルギーに変換され、疲労の回復が促されます

3. 効率よく栄養補給ができる

犬にとって欠かせない10種類の必須アミノ酸のすべてが甘酒に含まれています。必須アミノ酸は体内で作れないアミノ酸で、食事で補ってあげる必要があります。

また、ビタミンも豊富に含まれているため、食欲のないときやシニア犬でも、栄養を効率よく摂取することができます。

甘酒を犬に与える際の注意点

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甘酒を犬に与えていい場合でも気をつけたいことがあります。愛犬の健康と安全のためにも確認しておきましょう。

与えすぎに気を付ける

すでにお伝えしている通り、甘酒はカロリーや糖質が高いため、食べすぎると肥満になってしまいます。

健康のために甘酒を与えていたはずが、逆に病気になってしまったとならないよう、摂取量はしっかり管理し、与え過ぎないようにしましょう。

温め過ぎない

甘酒に含まれている酵素は、温度が60℃以上になると効果がなくなってしまいます
温めすぎると火傷してしまう恐れもありますので、少しぬるいくらいの温度にして与えましょう。

まとめ

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甘酒は栄養価が高く、食欲のない犬やシニア犬には特に効率的に栄養補給ができる飲み物です。しかし、カロリーが高いため与えすぎると肥満の原因になりますので、1日の摂取量はしっかり守りましょう。

また、ブドウ糖は悪性腫瘍のエネルギー源となってしまうため、絶対に与えてはいけません。他にも米アレルギーがあったり、銅を体内に蓄積しやすい犬種は注意が必要です。

季節の変わり目になると、犬も食欲が低下してしまうこともあります。そんな時には、おやつや水分補給として甘酒を与えてみてはいかがでしょうか?

猫は本当に猫舌?適切な温度のご飯を与えてあげよう!

出来立てで熱々な料理はとても美味しいですが、「猫舌だから熱い食べ物が苦手」という人もいるでしょう。ところで、熱い食べ物が苦手な人をなぜ「猫舌」というかご存知ですか?また、猫は本当に熱いものが苦手なのでしょうか?

今回は、「猫舌」という言葉が使われるようになった理由と、猫に与えるご飯の温度について紹介していきます。

猫は猫舌?

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実は猫に限らず、哺乳類のほとんどは、いわゆる「猫舌」であると考えられます。自然界では、特別な環境でもない限り、熱いものが存在しません。そのため、獲物である動物の体温以上のものを口にする機会がなく、熱いものへの耐性がないのです。

一方で、火を獲得した人間は、食材を焼いたり加熱することにより、熱いものでもある程度は平気で食べられるようになりました。このような哺乳類はほかにおらず、人間の方が特殊であると言えるでしょう。

「猫舌」という言葉の由来

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江戸時代、猫はペットとして、もしくはねずみを捕まえるために家の中で飼われていたため、人間のすぐそばで生活していました。

当時はキャットフードなんてものはなく、食事は猫まんまのようなものをよく与えられていました。しかし、熱々な味噌汁がかかった猫まんまはすぐには食べられません。猫の飼い主たちはそんな様子をよく見ていたことから、熱いものが苦手なことを「猫舌」と呼ぶようになりました。

猫舌という言葉は江戸時代にはすでに生まれており、飼い主と猫との密接な関係が伺えますね。

温かいご飯と冷たいご飯はどっちが良い?

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猫舌である猫に与えるご飯は、冷たい方がいいのでしょうか?実は、猫が好む温度は35℃程度といわれており、冷たすぎても食べてくれない場合があります。

常温保存であればあまり気にする必要はありませんが、冷蔵庫で保管されたウェットフードは特に冷えているため、温めた方がいい場合があります。詳しく見ていきましょう。

1. 食欲がないとき

嗅覚が発達している猫は、食べられるものかを匂いで判断しており、香りの良いものが大好きです。

冷蔵庫で冷やされたものはあまり匂いもなく、食欲がそそられませんが、温めることによって香りが立ち、食欲がないときでも比較的食いつきが良くなります

2. 老猫やお腹を下しやすい猫に与える時

家庭用の冷蔵庫は約2〜6℃に設定されており、猫にとっては冷たすぎてしまいます。あまり気にしない子もいますが、免疫力が低下していたりお腹が弱い子の場合、体を冷やしてしまい下痢の原因にもなってしまいます。

老猫やお腹が弱い子に与える際は、適度に温めてあげると安心です。

3. 冬などの寒い時期

ただでさえ寒い冬の時期。「猫はこたつで丸くなる」なんて歌われることもありますが、砂漠出身の猫は寒さにはあまり強くありません。
そのため、冬は温めたフードを与えるという飼い主が多いようです。

猫に与えるフードの温め方

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何も考えずに温めてしまうと加熱しすぎてしまい、逆に猫が食べてくれなかったり火傷してしまうかもしれません。猫が好む人肌程度に温め、温度にムラが生じないよう、よく混ぜてあげましょう。

湯煎が王道

あらかじめ人肌に温めたお湯を入れた鍋に、パウチや缶を入れて湯煎します。
人が触れないくらいの熱いお湯に入れたり、フードを入れた状態で加熱すると熱くなりすぎてしまうので、必ず温度を確認してください。

電子レンジは要注意

袋や缶からフードを出して耐熱容器に移し、数十秒間温めましょう。他の食べ物の匂いがついてしまうこともあるので、ラップをかけるのも大切です。

場合によっては温まり方にムラが生じてしまうことがあります。一方は冷たいけど一方は熱いということがないように、よくほぐし人肌に冷ましてから与えましょう

便利グッズも活用しよう!

日常的にフードを温めて与えている場合、いちいちレンジや湯煎で温めるのはなかなか厄介な作業でしょう。また、適切な温度に調整するのも一苦労です。そんなときは、温度を一定に保ってくれるフードウォーマーの活用を検討してみましょう。

ただし、湯煎やレンジと比べて温まるのに時間がかかるため、「今すぐ温かいご飯をあげたい!」というときには向きません。前の日の夜など、事前に温めておく必要があります。

ドライフードの場合は?

ドライフードは基本的に温めるということをしません。

しかし、どうしてもドライフードを美味しく食べてもらいたいという場合は、ぬるま湯でふやかしたり、温めた煮汁やミルクを少しかけてあげるだけでも香りが立ち食いつきが良くなりますので、ぜひ試してみてください。

まとめ

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猫舌という言葉の通り、猫は熱いものが苦手です。そもそも自然界で暮らしていた動物にとって、獲物の体温より高い温度のものを食べる機会はなく、火を使い加熱調理をしている人間のほうが特殊であったと言えます

ご飯を温めるべきかどうかは、猫次第なところもありますが、冷蔵庫から出してすぐのものは冷たすぎて体を冷やしてしまうこともありますので、適度に温めてあげるといいでしょう。

また、猫がご飯を食べてくれなくて悩んでいる場合は、温めたり、トッピングをしてあげることで食いつきが良くなるかもしれません。ぜひ試してみてください。

愛猫に合ったフードって?選び方の基本や保存方法を解説

猫用のフードは種類が大変豊富で、どれを与えればいいのか迷ってしまいますよね。種類だけでなく、情報も多いので混乱するのではないでしょうか。

「いいフードと聞いて食べさせたのに下痢をした」「オーガニックがいいって本当?」など、悩みを抱えている飼い主さんも少なくありません。

今回は、猫のフード選びについて解説します。

そのフード、愛猫に合っていますか?

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基本的には、猫のライフステージに合ったフードで、よく食べ、健康状態が良好なら問題ありません。

ただ、単に「よく食べているから合っている」というわけではないので注意が必要です。極端な話ですが、「子猫なのに高齢猫用を毎日食べている」では栄養不足になってしまいます。
猫がどんなに喜んで食べていても、そのフードは合っていないのです。

基本的な選び方を見直してみましょう。

キャットフードの基本の選び方

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まずは「総合栄養食」を選びます。「総合栄養食」とは、そのフードと新鮮な水があれば猫の健康が維持できるフードです。

パッケージに「副食」「一般食」と書いてあるものは、人間の食事でいえば「ふりかけ」のようなもの。嗜好性が高いのですが、それだけを与えていると栄養に偏りが出てしまいます。

「副食」や「一般食」はあくまでおまけと考え、総合栄養食をメインに与えてください。

オーガニックやナチュラル、グレインフードが必要?

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「オーガニックやナチュラルのフードでなくてはダメ」と思っている飼い主さんもいるかもしれません。しかし、栄養的にはそこにこだわる必要はありません。

オーガニックなら安全?

オーガニックやナチュラルフードには、「AAFCO(全米資料検査官協会)認証」などと表記されている場合があります。
これはあくまで、原材料についての説明であり、フードそのものの安全を保障しているわけではないのです。

グレインフードは必ずしも健康ではない

猫は肉食だから、穀物の入っていないグレインフードがいいという意見もあります。

しかし、グレインフードはほとんどの場合、穀物の代わりに芋や豆などの炭水化物が含まれているため、猫によっては、カロリーオーバーになってしまう場合もあります。

また、肉だけをずっと食べていると、リンの摂取が増えて腎臓などに負担をかける恐れもあるのです。

迷ったら獣医師に相談を

フード選びに迷ってしまう場合は、動物病院で相談してみましょう。

年齢や体重、猫種、持病など、愛猫に合わせたフード選びのアドバイスがもらえます。
また、動物病院でおすすめのフードを販売してくれることもあります。

ウェットとドライどちらが正解?

猫の好みもあるため、ウェットでもドライでもどちらでも大丈夫です。
可能であれば、両方に食べ慣れさせておくのがおすすめです。どちらも食べ慣れておけば、ライフステージや体調の変化に応じてフードが変わっても、抵抗が少なくなります。

また、例えば災害時にドライフードしか支給されない場合でも、ドライフードに慣れていればすぐに食事ができるでしょう。

ウェットフードのメリット

ウェットフードは水分補給できるのが大きなメリットです。水をあまり飲まない猫でも、ウェットフードがあれば水分が摂れます。
未開封なら保存期間も長いので、非常持ち出し袋に入れておくのにも適しています。

留守番中は小分けに置いたドライフード、飼い主さんの在宅中はウェットフードなどと使い分けるのがおすすめです。

フードを食べて体調不良になったら動物病院へ

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新しいフードを食べて下痢をしたり、皮膚をかゆがったりする場合、愛猫にはそのフードが合っていないのかもしれません。
または気づかないうちに、フードの品質が劣化している可能性もあります。

いろいろなフードを食べさせようと、いきなり変更しても下痢をしやすくなるのです。

病気の可能性も

体調不良の原因は、フードではなくて病気の可能性もあります。
また、環境の変化などですぐ下痢をする猫もいますし、ノミなどの寄生虫で体を痒がることもあります。

その場合、「下痢をしたからフードのせいだ、違うフードを食べさせよう」「かゆがるから合わない」では根本的な解決になりません。

体調不良が気になったら、まずは動物病院へ連れて行きましょう。

キャットフードの保存に注意

下痢や嘔吐の原因は、空気に触れることによる「酸化」かもしれません。
ドライフードのパッケージを開けて、輪ゴムで止めるだけのような保存方法では酸化を早めるので注意しましょう。

とくに日本の夏は、湿度も高いため品質の劣化が早まります。愛猫が1匹で一度にたくさん食べない場合などは、小分けタイプがおすすめです。大袋の場合は小分けしてジッパーつき保存袋に入れ、しっかり空気を抜いて保存してください。

また、たとえ袋を開けていなくても、キャットフードは品質管理がしっかりしたお店で買うようにし、冷暗所に保存してください

フードの変更は時間をかけて

いきなり新しいフードを食べさせると、下痢をしやすくなります。今まで食べていたフードに少しずつ新しいフードを混ぜながら、1週間程度時間をかけて変更してください。

同じように見えるキャットフードも、微妙に栄養バランスなどが異なります。変更は慎重に行いましょう。

手作りは特別な日のお楽しみに

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大切な愛猫のために、手作り食を食べさせたいという飼い主さんもたくさんいます。
たしかに猫が喜びますし、材料を飼い主さんがチェックできるメリットもあります。ただ、毎日となると大変なので、特別な日に食べさせるのがおすすめです。

手作り食は大変

どうしても手作り食を食べさせたい場合は、誕生日などに限定するのがおすすめです。手作り食を与える場合、猫に必要な栄養素しっかり勉強する必要があります。

タウリン不足にならないよう計算するなど、手間も時間も大変かかるのです。猫に食べさせてはいけない食材についての知識も必要になります。

犬のケースですが、インターネット上のレシピにはビタミンやミネラル不足、または過剰があったと報告されています。手作り食を食べさせたい場合は、手作り食に詳しい獣医師に相談しましょう。

キャットフードに慣れているとメリットがある

キャットフードを食べさせておくと、入院や災害など万が一の場合もご飯を食べさせやすくなります。ずっと手作り食を食べていると、キャットフードを受け付けなくなることもあるのです。

特に災害時、避難所などではキャットフードが支給されます。また、手作り食の食材が手に入らなくなる場合がほとんどでしょう。災害の多い日本では、キャットフードに慣れておくことも大切です。

まとめ

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キャットフードは種類が多く、どれが愛猫にいいのか迷ってしまいますよね。まずは、猫のライフステージや体調に合った総合栄養食のフードを選びましょう。選び方がわからないときは、動物病院に相談するのがおすすめです。

手作りは、特別な日のお楽しみにしておくと栄養バランスも崩れません。キャットフードを食べ慣れていると、災害時も安心です。
ドライフードは酸化しないように、開封後は密閉容器に入れて冷暗所に保存します。小分けフードを選ぶと、新鮮な状態で食べられます。

フードを変更したあとに体調を崩したら、必ず動物病院を受診してくださいね。

うさぎにとって野菜は副食!食べても良い野菜と与え方について解説

うさぎは、にんじんやキャベツなどの生野菜を食べているイメージがありませんか?

しかし、うさぎの主食は牧草と総合栄養食のペレットです。野菜はあくまでも副食であり、おやつや食欲がない際のきっかけとして与えることが理想的です。

今回は、うさぎへの野菜の与え方や注意点、食べても良い野菜・食べてはいけない野菜をご紹介します。

野菜はうさぎの副食!

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うさぎに野菜を与えても大丈夫ですが、野菜ばかりを食べていると体に良くありません。
野菜は水分が多く食物繊維が少ないため、うさぎに必要な栄養素を十分に摂取することができないためです。

うさぎにとって野菜は副食の位置づけです。野菜を好むうさぎは多いですが、あくまでおやつとして少量にとどめましょう。

うさぎの主食とは?

うさぎの主食はペレットと牧草です。

ペレットは、うさぎに必要な栄養素が詰まった総合栄養食です。
牧草は食物繊維が豊富なため、腸内環境を整え消化を促進し、歯の伸び過ぎ防止やストレス解消にも効果的です。

うさぎに野菜を与えるメリット

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主食であるペレットや牧草があれば、うさぎに必要な栄養や歯の伸び過ぎ防止には事足ります。では、うさぎに野菜を与えるメリットとは何でしょうか?

1. 食事のバリエーションが増える

うさぎの食事のバリエーションを増やすことで、食事の楽しみを与えることができます。
野菜は柔らかく甘味や香りを感じられるため、喜んで食べるうさぎが多く、ストレス軽減や飼い主とのコミュニケーションになるでしょう。

また、投薬が必要になった場合、好きな野菜をすりおろしたものに混ぜてあげると食べやすくなります。

2. 水をあまり飲まない時に

水を積極的に飲まずに便秘がちな子は、水分の多い野菜をあげることで改善することがあります。獣医師と相談しながら、食事に取り入れても良いでしょう。

3. 食欲がない時のきっかけになる

お腹の調子が良くなかったり、老化などが原因で、牧草やペレットを食べられない場合があります。そんなときでも野菜なら食べられることも多く、食事をすることで腸が動いて、牧草やペレットも食べられるようになるかもしれません。

環境の変化や季節の変わり目で、食欲が落ちている時に試してみてはいかがでしょうか。

食欲がない時は病気が隠れていることもあるため、まずは動物病院に相談することをおすすめします。

野菜の与え方と注意点

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1日に与える野菜の量の目安は、うさぎの体重1kgあたり3gです。初めて与える時は、少なめにして便などの様子を観察してください。数種類の野菜を一緒に与えても問題ありません。

いつからあげていい?

うさぎが生野菜を消化できるようになるのは、最低でも離乳後2週間からですが、安全のためにも生後7ヶ月ごろから少しずつ与えると安心です。

ブラッシング後のご褒美や、飼い主とのコミュニケーションのタイミングであげると良いでしょう。

野菜の与え方

水でよく洗い、水分を拭き取ります。種やヘタは取り除き、常温の状態で与えるようにしてください。

ピーラーで薄くむく、スティック状に切る、すりおろす、小さなサイコロ状に切る…など、切り方の工夫で食べてくれるようになったり、少量でも満足してくれたりします。

干し野菜にして与えてもいいでしょう。薄く切って、ネットなどで乾燥させるだけでできます。

同じものをあげ続けると、体に悪影響を与える成分を過剰に摂取してしまう恐れがあるため、いろいろな種類の野菜をローテーションしてあげることをおすすめします。

うさぎに野菜を与える際の注意点

うさぎの便が緩くなったり、体調が悪くなったりしたら、すぐに与えるのをやめましょう。
うさぎの既往症や持病、特性などを考慮して、それぞれの野菜に含まれる栄養素を見ながら与える野菜を決めてください。

また、好きな野菜ばかり食べていると、主食の牧草を食べなくなることがあるため、あげすぎないように気をつけましょう。

うさぎが食べてもいい野菜とは?

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うさぎには、食べていい野菜と、食べてはいけない野菜があります。特に、食べてはいけない野菜を誤って与えると命に関わることがありますので、十分注意しましょう。

【食べてもいい野菜】
小松菜、チンゲン菜、キャベツ、レタス、水菜、白菜、セロリ、大根の葉、パセリ、パクチー、スプラウト、大葉、三つ葉、ブロッコリー、春菊、カブの葉、人参、人参の葉、トマト(葉やヘタは与えない)、ラディッシュ

【食べてはいけない野菜】
ネギ類(ニラ・ニンニクなど)、イモ類(特に芽と皮)、ほうれん草、アボカド、小麦、エン麦、ナッツ類、ごぼうなど

食べられるけど、注意したい野菜

ほうれん草、パセリ、からし菜はシュウ酸を多く含みます。また、小松菜、水菜、大葉、大根の葉、カブの葉、にんじんの葉はカルシウムを多く含みます。
少量であれば問題ありませんが、シュウ酸やカルシウムを過剰摂取してしまうと尿石症につながる恐れがあります。

これらの野菜に偏らないように、他の野菜とローテーションをしながら与えましょう。
カルシウム尿と呼ばれる濁った尿が出る子や、尿石症にかかったことのある子は、極力避けたほうが安心です。心配な場合は、獣医師に相談すると良いでしょう。

まとめ

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うさぎには、副食として野菜をあげるようにしましょう。おやつとして喜んでくれますし、食欲が落ちた際に食べると、食欲が戻ることもあります。主食の牧草とペレットに加えて、活用してみてください。

うさぎの嗜好や体の状態によって、体に良い野菜の種類や量は異なります。様子をしっかり観察し獣医師とも相談しながら、ご家庭のうさぎに適した野菜をあげてください。