愛犬の「しつけ」してもらったのにお家だと出来ない?その理由は「般化」にあった!
何でできないの…
犬のしつけに困っている方は、インターネットを使って、ドッグトレーナーさんやしつけ教室の事を調べているのではないでしょうか?
そして、その評判を見てみると、「実際に通ってはみたものの、家に帰ってきたら、元通りになっている」というレビューを目にして、「お金をかけても、意味がないのなら、行くのはやめるか…」なんて考えていたりするかもしれません。
本当に意味がないのでしょうか?
似たようなケースとして、このような話も良く聞くのではないでしょうか?
- 旦那さんの言うことはよく聞くのに、私のいうことは聞いてくれない。
- 息子のベッドには上がらないのに、私のベッドには上がってくる。
- 家では名前を呼ぶと戻ってくるのに、外ではできない。
これらの理由、一体何だと思いますか?
- 私が犬に下に見られているからでしょうか?
- 私のベッドに何が問題あるからでしょうか?
- 愛犬がダメな子だからでしょうか?
いえ、違います。(但し、何かしらの環境に起因する問題があるかもしれないことは否めませんが)これらは「般化」が苦手だから生じることなのです。皆さんの飼っている愛犬は、皆優秀な子ばかりです。人間と同じように、ダメな子などいないのです!
「般化」って何?
般化とは何でしょう?心理学の専門用語で、以下のように説明されています。
般化とは、初めに条件付けされた刺激や条件以外の、類似した別の刺激や条件においても、反応や学習効果を生じさせるようにすることです。具体例としては、「メガネをかけた医師に注射をされた子どもが、メガネをかけた男性なら誰を見ても泣く」といったことが挙げられます。
心理学用語集サイコタムより引用
そして、犬はこれが苦手なのです。少しわかりにくいので、犬目線で説明していきますね。
人から美味しいおやつを貰った
もし、それが人間の子供であれば、こう感じるのではないでしょうか。
- ママの友達のAさんからおやつを貰った! → ラッキー!
- ママの友達のBさんからおやつを貰った! → またか、やったぜ!!
- ママの友達のCさんからおやつを貰った! → そうか、ママの友達はおやつくれるんだ
ママの友達のDさんに会いました。きっとその子供は、「ママの友達は皆おやつをくれるから、Dさんもくれるかもしれない」と思うのではないでしょうか。
犬の場合は違う!
犬の場合は、こう考えています。
- ママの友達のAさんからおやつを貰った! → この人好き!
- ママの友達のBさんからおやつを貰った! → この人好き!
- ママの友達のCさんからおやつを貰った! → この人好き!
さて、散歩中にママの友達のDさんに会いました。愛犬は、どう思うでしょうか?
Dさんからもおやつを貰えることができたら、「Dさんもいい人なんだなー」と思うだけです。逆に、Dさんからおやつを貰えなければ、何も思わない。ただ、それだけです。
これが「般化」が苦手ということです。
しつけの場合も同じなんです
犬のしつけの場合も、同じことが起きているんです。そして、さらに犬の場合は、屋内、屋外等、周りの環境に左右されるところが非常に大きいのです。
もしかしたら、こんなことを考えているのかもしれません。
- トレーナーさんの言うことは聞かなきゃ
- トレーナーさんのところでは静かにしなくちゃ
- よし、お家に帰ってきたから伸び伸びするぞ!
でも、大丈夫!お家でもやれば良いのです
そうなんです。「般化」が苦手というだけで、「般化」ができないというわけではありません!!
先程の、ママの友達からおやつを貰える場合であっても、これが何度も何度も起きると、次第に、「ママの友達はみんなおやつをくれるいい人!」と「般化」されるようになります。「苦手」というのは、何度も何度も繰り返さなければ覚えてくれないだけで、逆に何度も何度も繰り返し行うことで、自然と解消されていくことなのです。
また、先程触れた通り、環境にも大きく左右されます。
ずっと家の中でおやつを貰っていれば、家に来た時だけくれると覚えます。しかし、家でも外でも、車の中でも、様々なところで同じ体験を経験させてあげれば、環境に左右されにくくすることは可能なのです。
だから飼い主さんも
なので、是非飼い主さん自身もしつけにトライしてみてください。
もしかしたら、「しつけ=面倒くさい」と思っているかもしれませんが、実は、これは愛犬との絆を深めるための近道です。不思議と、次第に、愛犬が何を考えているのか感じ取ることができるようになっていくのです。
以下のペット施設の場合、飼い主さんにもしつけの方法を教えてくれることが大半です。
- 出張ドッグトレーナー
- しつけ教室
- 犬の幼稚園、犬の保育園
もし、犬のしつけのことでお困りの方や、自分でもしつけをしたいという方、一度、近所のペット施設を検索してみてください!
ドッグトレーナーは、皆さんのサポートに徹してくれるはずです。
【利用シーン別解説】犬のしつけ教室、果たしてどれに行くべき?
どんな種類があるの?
犬のしつけと言っても、様々なタイプのしつけ教室があります。正直、どれに行ったら良いのか迷うのではないでしょうか。
ざっと挙げるだけでも以下の通り。
- グループレッスン
- 出張ドッグトレーナー
- 犬の保育園、幼稚園
- 訓練所
どういうことをしたいのか?何を直したいのか?それによって、どこに行けば良いのか変わってきます。
今回の記事では、その判断基準をお伝えできればと思います。
無駄吠えやトイレを直したい
よくある犬の問題行動ですよね。そのため、どこにお願いしても対応してくれる内容です。筆者のオススメは、以下の2施設です。
- グループレッスン
- 出張ドッグトレーナー
グループレッスンや出張ドッグトレーナーの場合、飼い主自身が矯正の仕方を学び、それを実践します。決して、行けば直してくれるという類のものではないのです。
無駄吠えやトイレというのは、日常生活で頻繁に発生する出来事です。
そのため、飼い主自身がやり方を教わり、それを実践するほうが効果的だと考えるからです。
人や犬に慣れさせたい
こちらも無駄吠えの原因だったりしますので、よくある犬の問題行動の一つです。これもどこにお願いしても対応してもらえますが、筆者のオススメは、以下の2施設です。
- グループレッスン
- 犬の保育園、幼稚園
どちらも店舗型の施設のため、そこに行かなくてはならないという点は不便ですが、色々な飼い主や様々な犬達が集まってきます。
どちらもプロのドッグトレーナーが見てくれるので、犬同士の遊びがヒートアップして喧嘩に発展したり、その他のトラブルが発生した場合も適切に対処してもらえます。
何より、他との関わり合いが生まれるので、人慣れや犬慣れさせるには絶好の場所ということになります。
子供なので色んな経験を
1歳未満の幼犬の場合、社会化させるために、是非、犬の保育園や犬の幼稚園に通わせてみてください。筆者のオススメは以下の1施設です。
- 犬の保育園、幼稚園
社会化については、他の記事でも触れていますが、生後3か月頃までしかない貴重な時期に、様々な経験をさせることで犬の自信をつけさせることができるものです。
人間の生活環境に慣らしていくことで、成犬になった時の問題行動を減少させることができます。
店舗型である犬の保育園、幼稚園には、同年齢の犬たちがたくさん集まってきますので、その中で一緒に経験を積んで成長していくことができます。
一芸を覚えさせたい
ニーズとしては多くはないかもしれませんが、犬に芸を教えることが可能です。カワイイ姿を動画に撮って、インスタやフェイスブックに公開も夢ではありません。筆者のオススメは、以下の2施設です。
- 出張ドッグトレーナー
- 犬の保育園、幼稚園
犬の保育園、幼稚園では、フセ、マテ等の基礎トレーニングと一緒に、バイバイやスピン等の一芸を教えてくれたりします。
出張ドッグトレーナーも、基本的な問題行動を解決すると同時に、一芸を教えてくれます。これは、飼い主と愛犬との絆の醸成に役立つからです。
飼い主と愛犬が一緒になって一つのことを成し遂げていく過程で、信頼関係が生まれ、関係改善にも役立つのです。
人を本気噛みする
最上級レベルの問題行動の一つです。飼い主ならまだしも、他人を傷つけてしまうことは絶対に避けたいですよね?この場合、程度に差はあれ、早急に対処したいものです。筆者のオススメは、以下の2施設です。
- 出張ドッグトレーナー
- 訓練所
腕利きの出張ドッグトレーナーであれば、少しずつその犬の特性を見極めながら対処してくれることでしょう。
また、すぐに矯正する必要がある緊急時であれば、乱暴ではありますが、チェーンチョーク等を用いた強制訓練を行う訓練所に連れて行くことも考えたほうが良いかもしれません。
どちらの施設であっても丁寧に相談に乗ってくれると思いますので、まずは相談してみることをオススメします。
競技会に参加したい
ここまで来ると、飼い主自身にも相当な知識が求められることでしょう。筆者のオススメは、以下の2施設です。
- 出張ドッグトレーナー
競技会に参加して、賞を狙うということは、飼い主自身と愛犬のコミュニケーションを究極レベルまで高めることが必要になってきます。
そのため、訓練所のように誰かにやってもらうのではなく、自分で学び、そして実践して、練習する必要があります。
出張ドッグトレーナーは1対1で指導してくれますので、まさに強力なパーソナルトレーナーになってくれるはずです。
まとめ
いかがでしたか?犬のしつけと言っても、様々な要求レベルがあることに気付いて頂けたでしょうか。
家庭犬でのよくある問題行動の矯正から、かなり大きな問題行動まで、飼い主さん一人ひとり、抱える問題は様々です。
この記事を参考に、どの施設やどこに相談すれば良いかのヒントになれば、筆者としても嬉しいです。
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飼い主の皆さんが、愛犬と一緒により質の高い生活を送れるようになることを求めて、頑張ります。
しつけ教室は意味がない?自宅に帰ってくると言うこと聞かなくなる理由
しつけ教室に通っている間はとても良い子になったが、家に帰ってくると元通り。そんな話、よく耳にしませんか?これは、飼い主さん自身に問題があるからなんです。飼い方自体を改善しないと、本来の効果が薄れてしまうので要注意です。
どうして元に戻るのか?
しつけ教室にいる時は大人しくて良い子にしているのに、家に帰ってきた途端に、もとのじゃじゃ馬さんに戻ってしまったなんてことはよくあることです。だからと言って、しつけ教室が意味ないのでしょうか?原因を探っていくことで、飼い主さん自身に問題があるということがわかってきます。
環境が違うから
人間の子供でも、知らない人の家に行った時は、(最初は)大人しくしていますよね?あれと同じで、犬は、その場の空気や雰囲気を敏感に感じ取っているのです。普段とは違う場所、普段とは違う人、普段とは違う騒音や匂い。こういったことから、犬はこの場所が普段とは違う特別な場所であることを理解しています。
先生がいるから
しつけ教室では、ドッグトレーナーがしつけを行います。しつけの方法はいくつもありますが、プロのドッグトレーナーが自ら行うわけですから、その人の言うことはすぐに聞くようになります。犬から見れば、「先生」とも言うべきドッグトレーナーが自宅にはいないので、言うことを聞いても何も良いことはないのです。それでは、なかなか言うことは聞いてくれません。
後にも続きますが、そうであれば、ドッグトレーナーと似たようなことを飼い主さん自ら行えば良いのです。
飼い主がいるから
犬の幼稚園でもよく見られる光景として、飼い主さんがいる時はワンワン吠えまくっているのに、飼い主さんが犬を預けていなくなった途端に静かになるということがあります。これは、飼い主さんが気がついていない間に、犬が問題行動を起こすように飼い主さん自身が犬の行動を強化してしまっているのかもしれません。ふとした仕草や話し方が、犬に対して「吠えろ!」と合図してしまっているのかもしれません。
しつけは飼い主がやるほうが効果的
「そんなこと言われても、プロでもないし、勉強したわけでもないからできないよー」と思われるかもしれません。そんなことはありません。しつけの方法にもいくつかありますが、ドッグトレーナーによっては、飼い主さんに自らやってもらっている方も少なくありません。
なぜなら、犬と一緒に過ごす時間が一番多いのは、飼い主さんに他ならないからです。そうであれば、飼い主さんにコツを伝授し、普段から継続的に実践してもらった方が、問題行動の抑制には効果的だからです。人間も週に1回1時間勉強するよりも、毎日10分でも繰り返し勉強した方が覚えますよね?
しつけの仕方は色々ある
何事もそうですが、しつけも例外ではなく、体系的なトレーニング手法が用意されています。一部のドッグトレーナーは飼い主さんにその方法を伝え、それを実践してもらうところまでをしつけ教室のメニューとして提供しているところもあるのです。お願いしようとしているしつけ教室のウェブサイトを良く見たり、説明会等で話を聞いてみてください。
この時、おやつを用いたモチベーション・トレーニングであれば、飼い主さんもやりやすい手法と言われています。簡単に言うと、おやつをエサに、犬が望ましい行動をした時に褒めてあげ、その行動を定着させていく方法です。
逆に、チェーンを用いた強制訓練などは素人が真似するには少々難しい方法となってきます。これは、犬が人間の言うことを聞かない時に、一貫性を持って叱りつけ、できた時には褒めてあげる方法です。一貫性を継続的に持ち続け、言うことを聞かせるということが、ずっと観察している必要があり、一般の方には難しくなってきます。
最低限知っておきたいこと
トイレや吠え等のほとんどのしつけは、コツを覚えて継続していけば、それほど難しいことではありません。但し、人に危害を加えてしまうような極端な攻撃行動の場合は別ですので、すぐに専門家にお願いしましょう。
しつけの方法を飼い主さんにも教えてくれる良いドッグトレーナーに巡り合うことができ、飼い主さん自身にも学ぼうとする意欲があれば、比較的早い段階で問題行動を取り除くことができることでしょう。問題行動に悩む飼い主さんは、ここでお話した内容を活かして、しつけ教室で行うだけでなく、是非お家でも率先してしつけを行って頂ければと思います。