【犬の防災】命を守るために!今すぐ始めたいしつけと災害対策
自然災害の多い日本では、大地震、台風、水害などの災害が、いつ、どこで起こるのかわかりません。災害が起きたとき、犬を守れるのは飼い主さんだけです。
もし災害に遭ってしまったら?もし避難所で何日も過ごすことになってしまったら?飼い主の皆さんはきちんと考えられているでしょうか。
この記事では、防災グッズの用意以外の、今すぐ始めたいしつけや対策を解説します。
災害時でも日常でも役立つ5つの基本的なしつけ
災害時においてしつけは特に重要です。普段からしつけをしておき、いざというときも落ち着けるようにしておきましょう。
1.「おいで」で来る練習
災害時に迷子になったときに、保護される確率を高めるため、名前を呼ぶだけではなく、「おいで」でも来るようにしつけます。
災害時に保護してくれる方は、ほとんどの場合、犬の名前がわかりません。首輪に名札がついていても遠くからでは見えないため、犬を呼び寄せるためには「おいで」と呼びかけるはずです。
日頃から「おいで」で犬を呼びよせ、ほめておやつを与える練習をやっておきましょう。友達や近所の人にも協力してもらうと効果的です。
2.「まて」で待つ練習
災害が起きたときは犬もパニック状態で、割れた窓から外に出ようとするかもしれません。避難中にリードが離れてしまう可能性もあります。そのとき役立つのが「まて」の号令です。
家の中だけでなく、公園や道路でも「まて」を練習しておきましょう。飛び出しや事故予防になります。ただしリードを離して練習すると、危険なので注意してください。
<普段の生活でも役立つ!>
散歩中に危険なものを食べようとしたときや、興奮したときにおとなしくさせることができます。
3.クレートトレーニング
クレートトレーニングとは、ケージより小さなサイズのケースの中で犬を落ち着かせるトレーニングです。
避難所では、犬はクレートやケージの中で過ごす時間が多くなります。クレートは本来犬にとって落ち着く場所ですが、慣れていない犬にとっては、ストレスになるため、普段から慣れさせておきましょう。
動物病院に行くときだけ使うのではなく、クレートの中で好きなおやつを食べさせる、ドッグランなど楽しい場所へのお出かけに利用するなど、楽しい思いをさせるのがコツです。クレートが大好きな犬にしましょう。
<普段の生活でも役立つ!>
入院時など、普段と違う環境に長時間いるときも、クレートに慣れておけばストレスを抑えられます。
4.靴を履く練習
災害が起こると、窓ガラスなどが割れて家の中も危険な状況になるかもしれません。屋外には、がれきなどが散乱している可能性もあります。ラバーシューズなど、犬専用の靴があると肉球のケガ予防ができます。
しかし、災害が起きてから履かせようとしても、ほとんどの犬は嫌がるでしょう。普段から靴を履くことに慣れさせておくと、慌てずにすみます。
<普段の生活でも役立つ!>
靴を履かせることで真夏のアスファルトでのやけど予防に効果的です。
5.ペットシーツで排泄する練習
災害が起こると、なかなか外に出られない状況になるかもしれません。家で排泄する習慣のない愛犬は、散歩のときにペットシーツの上で排泄させて慣れさせましょう。
道路を汚さないので近所迷惑にもなりません。成犬では時間がかかるかもしれませんが、根気よく続けることが大切です。
<普段の生活でも役立つ!>
悪天候や飼い主さんの体調不良で散歩に行けないときでも、家で排泄できるのがメリットです。
事前に準備したい災害対策
1.人に慣れさせる
避難所などでは、ほかの被災者、ボランティアなど知らない人と接する機会が増えます。人に慣れていると、警戒して吠える、咬むなどのトラブルを減らすことが可能です。迷子になった際も、保護される確率が高まります。
小さい頃からいろいろな人と触れ合うようにしましょう。近所の人におやつを与えてもらう、声をかけてもらうなどで少しずつ慣れさせます。
2.犬と飼い主さんのツーショットを撮る
犬の写真を撮っている飼い主さんは多いと思いますが、飼い主さんと犬とのツーショットも大切です。犬が迷子になって保護されたとき、飼い主さんの犬であることの証明になります。
スマートフォンの待ち受けなどにしておくと、いちいち探す手間が省けて便利です。また、スマートフォンの電池が切れる可能性を考え、プリントアウトして犬の健康手帳などに入れておきましょう。
3.留守番中の安全対策
災害は、飼い主さんの留守中に発生するかもしれません。家の中を犬が自由に動ける状態だと、割れた窓ガラスから脱走してしまう恐れがあります。広めのサークルの中に寝床用の頑丈なクレートを入れるなどして、犬専用スペースを作ってあげましょう。
犬の寝床周囲は、大きな家具を置かないようにします。やむを得ず置く場合は、しっかり固定しましょう。
飼い主さんが出先からなかなか帰れないケースも想定し、水入れはひとつでなく、複数置いておくことをおすすめします。フードも自動給餌器があると安心です。
避難所の場所を確認する
災害が起きて避難する際は、犬と一緒に避難する同行避難が基本です。環境省も、ペットとの同行避難を呼びかけています。
ペットを飼っている皆さまへ-災害時のペットとの同行避難について-
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/files/poster09_2.pdf
自治体に問い合わせ、同行避難できる避難所を確認しておきましょう。ただし、同行避難は、避難所まで一緒に避難しますが、避難所の中で一緒に過ごせる「同伴避難」とは異なります。同伴避難できる自治体や動物病院もあるので、住んでいる地域の情報をこまめにチェックすることをおすすめします。
親戚宅・知人宅への避難も検討
同伴避難をできるところは、残念ながらまだそう多くはありません。
近くにそのような避難所がなければ、安全な地域に住んでいる親戚宅や知人宅への避難も検討し、事前に相談をしておきましょう。
避難訓練をしよう!
避難所がわかったら、避難所まで実際に用意した防災グッズを持ち、犬と一緒に行ってみましょう。その際、以下の点を確認し、危険個所などを地図に書きこんでおきます。
- 道中に倒れそうな塀がないか
- 氾濫しそうな川はないか
- 到着までにかかった時間
- 迂回ルート
- 夜のルート(夜は見え方が変わるため)
災害が起きてから初めて行くのと、何度か訪れたことがあるのでは気持ちの余裕もかなり違うはずです。
ご近所ネットワークを作ろう
災害が起きたときは、近所の人や地域の人たちとの協力も大切です。犬の飼い主同士で、コミュニケーションを取っておきましょう。
「自助・共助・公助」の考え
災害が起きたときは「自助・共助・公助」が基本です。
「自助」とは自分自身で命を守ること。例えば水や食品をストックする、家具の転倒防止などです。「共助」は近所のコミュニティなど、地域の身近な人たちで協力しあうことです。「公助」は、国や県、市町村など行政機関による援助を意味します。
災害が起きた際、公助はすぐに機能しません。公助が来るまでは自分で身を守り、地域の近所の人たちとの助け合いが欠かせません。近所に犬仲間がいると、何かと協力し合うことができ心強いでしょう。
散歩ですれ違ったら、積極的に挨拶したいですね。ペット同伴の避難訓練をする自治体もあるため、積極的に参加しましょう。
まとめ
災害が起きれば、誰もがパニックになってしまいます。どんな状況でも冷静に対応するためには、日頃の準備が大切です。
飼い主さん自身を守るためにも、犬の命を守るためにも、今すぐできるところから準備を始めましょう。
衝撃!犬がミミズに体を擦り付ける・食べる2つの理由と対策
犬の散歩中、犬がミミズに頭や体を擦り付けようとしたり、食べてしまったことはありませんか?
実はそれ、多くの犬に共通する行動で、野生生活時代に培った犬の「習性」が関係しています。
今回の記事では、犬がミミズに体を擦り付ける理由や、健康へのリスク、飼い主さんができる対策をご紹介します。
理由①ミミズのにおいが好きだから
犬はもともと腐った肉を食べる動物
犬はもともと、腐った肉を食べる「腐肉食者」でした。
野生生活では、いつでも簡単に獲物を得られるわけではありません。狩った獲物の一部は、穴を掘って土の中に隠しておき、必要な時に掘り起こして食べていました。
土の中に埋められた獲物は、数日経つと腐敗していきます。人間にとっては腐敗臭は不快なものですが、犬にとっては生きるための大切な食料のにおいだったのです。
「腐りかけのミミズ」が一番好き?
腐肉食者だった犬は、死んでからしばらく経ち、腐敗が進みかけているミミズのにおいに最も惹かれると考えられています。
散歩中に犬をよく観察していると、動いているミミズやカラカラに干からびたミミズより、まだ水分の残った腐りかけのミミズに特に近寄っていく傾向が見られるかもしれません。
理由②自分の体のにおいを消したいから
野生生活の中で、犬は「自分のにおいを隠すため、より強いほかのにおいを体につけてカモフラージュする」という習性を持っていました。
獲物を狩ろう思った時、獲物に自分のにおいがバレてしまえば、すぐに逃げられてしまいます。逆に、外敵ににおいを察知されてしまえば、すぐに見つかって食べられてしまうかもしれません。
獲物や外敵から隠れるために、自分よりにおいの強いもの、例えば動物の死骸などに体を擦り付ける習性ができあがったのです。
ミミズ以外にも・・・
ミミズの他にも、香水をつけた飼い主さんの体や、柔軟剤を使用した洗濯物、汗のついた布団などに犬が体を擦り付ける様子を見たことがあるかもしれません。
散歩中には、ミミズ以外の他の虫の死骸や、他の犬の糞尿に対して同じような行動をする場合もあります。
ミミズは犬にとって危険となり得るの?
愛犬がミミズに体を擦り付けていたら、「気持ち悪いからやめてほしい…」と思う飼い主さんも多いでしょう。
犬によっては、好きすぎてミミズを食べてしまう場合もあるようです。
では、ミミズが犬の健康に害を及ぼすことはあるのでしょうか?
基本的には無害
基本的に、犬がミミズに体を擦り付けたり、食べたりしても、健康被害は起きにくいと考えられます。
そもそもミミズは、古くから漢方薬の原料としても使用されるなど、人間も進んで摂取をしてきた生き物です。ミミズそのものは害がないどころか、解熱作用や鎮痛作用、血行促進作用など、むしろ体に良い作用をもたらしてくれます。
お腹を壊す可能性はある
リスクは低いものの、衛生環境の整った環境で暮らす現代の犬にとって、腐ったものを食べる機会はそう多くありません。
そのため、腐ったミミズを食べて下痢や嘔吐を引き起こすこともあるようです。様子を見て、症状が長引く場合には動物病院に連れて行きましょう。
ごく稀に寄生虫感染も
可能性としてはかなり低いですが、ミミズを食べることで、ごく稀に「毛細線虫」という寄生虫が犬の体内に寄生してしまうことがあります。
毛細線虫は、膀胱に産卵し、卵は尿と一緒に排出されます。寄生されても病気になることは少ないようですが、多数寄生では腹痛、発熱のほか、尿失禁、排尿困難、膀胱炎など、尿に関わる症状が出ることもあります。
犬がミミズに体を擦り付けるのをやめさせる方法
基本的には健康被害リスクの低いミミズですが、やはり飼い主さんとしては腐ったミミズが愛犬の体につくのは嫌だと感じるかもしれません。
散歩中に犬がミミズに体を擦り付けたり、口に入れたりするのを防ぐには、どのような工夫をしたら良いのでしょうか。
1. 「マテ」「イケナイ」などの合図を活用する
犬がミミズに近寄って行ったとき、体を擦り付けたり食べたりする前に、「マテ」などの合図で行動を制止しましょう。
「マテ」や「イケナイ」のほか、「名前を呼んだら飼い主さんの方を見る」などのしつけは、ミミズ対策以外にも次のような場面で役立ちます。
- タバコの吸い殻など、危険なものの拾い食いを防ぐ
- 赤信号のときに、しっかりと止まらせる
- 他の犬などに対し、興奮して吠えてしまったときに気持ちを落ち着かせる
できるだけ小さいうちから、トレーニングをしておきましょう。
2. 雨上がりの散歩は要注意
雨上がりには、ミミズが地面に出てきやすくなります。
その理由には諸説ありますが、雨水が浸透すると土の中の空気が薄くなるため、呼吸をするために地面に上がってくるという説明が最も一般的です。
そのため、雨上がりの散歩の際は、普段ミミズが出にくい散歩コースを選ぶなどの工夫をしてみましょう。
3. 可能であれば抱きかかえて通る
においに敏感な犬にとって、「マテ」などの飼い主さんの合図が耳に入ってこないほどミミズに夢中になってしまうこともあります。
小型犬などであれば、犬がミミズに到達する前に抱きかかえてしまうのもひとつの手です。
なお、リードを引っ張りすぎてしまうと、首に負担がかかるので注意しましょう。
まとめ
今回は、犬がミミズに体を擦り付けてしまう理由や対処法をご紹介しました。
犬は、野生生活の名残でミミズの腐ったにおいを好みますが、体内に取り込んでも健康に害をきたすことはほとんどありません。
それでも気持ち的にやめてほしいと思う場合には、散歩コースの工夫や、犬の行動をコントロールするしつけが必要です。
なお、ミミズは基本的に安全ですが、散歩中の拾い食いや、他の犬の糞尿に体を擦り付ける行動を防ぐためにも、やはりしつけはしっかりとしておくのが望ましいでしょう。
愛犬が外でしかトイレをしない!その問題点とトレーニング方法
「室内飼いだけれど、トイレは散歩の時しかしない」という犬は意外と多くいます。
台風や大雪の日にも散歩に行かなければいけなかったり、愛犬に我慢をさせてしまったり、外でしかトイレをしないと困ることがありますよね。
今回は、犬が外でしかトイレをしない理由と問題点、そして家の中でもトイレができるようになるトレーニング方法をご紹介します。
愛犬が外でしかトイレをしない理由
室内でトイレをしてはいけないと思っている
おうちに迎えたばかりの時のトイレトレーニングが上手く行かないと、その後も室内でトイレをすることが出来なくなってしまうことがあります。
特に、過去にトイレを失敗した際にひどく叱りつけられた犬は、「室内でトイレをすると怒られてしまう」と覚えてしまい、室内でトイレができなくなっている可能性があります。
習慣化してしまっている
毎日1日2回の散歩がトイレの時間であると習慣化してしまっていることがあります。
個体差やその日の状況によりますが、犬はかなり長い時間トイレを我慢することができます。そして、お散歩で歩くと内臓が動き排泄が促されるという面もあります。
このことから、「お散歩の時間までトイレは我慢しよう」と身体が覚えているのかもしれません。
愛犬が外でしかトイレをしない3つの問題点
愛犬が外でしかトイレをしないと、愛犬にとっても飼い主にとっても問題になることがあります。
1. 天気が悪い日も散歩しなければならない
外でしかトイレをしないと、台風、雪の日など天候が悪い日や、とても暑い/寒い状況でも散歩に行かなければいけません。
これは、飼い主さんの負担となるだけでなく、犬にとっても雨に濡れてしまうなどして体調を崩す原因となることがあります。
2. シニア犬や病気のある犬はトイレの我慢が出来なくなる
老犬になると、1日のトイレの回数が増えることがあります。老化によって、膀胱周りの筋肉が低下したり、残尿感があったりするからです。
また、腎不全、膀胱炎、糖尿病、クッシング症候群などの病気を患っている犬は、多飲多尿や残尿感という症状によって、トイレが近くなります。
早朝や夜中にも愛犬のトイレのために散歩に出かけることは大変ですよね。
体調の悪い時や老化で、愛犬が頻繁にお散歩に出かけることが出来なくなった時のために、我慢せずおうちでトイレができるようにしておくことはとても大切です。
3. 災害時やホテルに預けた時に安心
災害時に避難所で過ごす間やペットホテルに預けた際に、室内でのトイレの習慣をつけておくことは安心につながります。
災害時は自由に外に散歩に連れて行くことができないかもしれませんし、ペットホテルの散歩の時間は愛犬のトイレの時間と合わないかもしれません。
室内でトイレができれば、イレギュラーな状況下でも、飼い主、周りの人、そして愛犬が快適に過ごすことができるでしょう。
トイレトレーニング前の注意事項
室内のトイレトレーニングをする前に、確認すべき注意事項を2つご紹介します。事前に必ずチェックするようにしましょう。
1.泌尿器系の病気などがないか、獣医師に確認する
「室内でトイレをしてから散歩にいく」というトレーニングを繰り返すため、最初は上手くできずに、ある程度トイレを我慢してもらうことになるかもしれません。
ただし、病気がある場合には我慢をさせてはいけません。事前に動物病院で確認をし、病気がある場合にはまずは治療に専念しましょう。
2.時間と心のゆとりを持つ
トイレの習慣は簡単に変えられるものではなく、時間と根気が必要です。
飼い主が忙しい時にトレーニングを行ってしまうと、焦ったりイライラしたりしてかえって逆効果になることもあります。また、愛犬が怖がり室内でのトイレをしなくなってしまいますので、トレーニング中に絶対に怒ってはいけません。
「焦らず、気長に、できなくても怒らない」を心に留め、愛犬とのトレーニングを行ってくださいね。
室内でのトイレトレーニング方法
上記の注意事項を確認した後は、早速トレーニングの方法を見ていきましょう。
【ステップ1】
ベランダや庭、玄関の前などの半屋外にトイレを設置します。
いつもトイレをしている環境に似せるため、トイレシートの上に土や芝などを乗せます。トイレと認識させるために、愛犬のおしっこを吸い取ったシートを下に敷くことも有効です。
【ステップ2】
普段のトイレ時間である散歩に行く前に、トイレスペースに連れていき、排泄を促します。この際、「トイレ、トイレ…」「ワンツー、ワンツー…」など決まった言葉をかけてあげましょう。
そこで排泄をするまでお散歩に行かずに我慢させることになります。愛犬が排泄したくなるのを待つため、時間に余裕のある時に行うと良いです。
トイレができたらおやつなどを使ってたくさん褒めてあげ、その後に散歩に行くようにしましょう。これを繰り返し、徐々にトイレシートのみでできるようにしていきます。
【ステップ3】
次はトイレシートの場所を、ベランダや庭から家の中に近づけます。ここでのポイントは、急に違う場所に置くのではなく少しずつ移動させることです。
犬にも上手くできる時と失敗してしまう時があるかと思います。これらのステップを何度も繰り返して、トイレを覚えさせていきましょう。
まとめ
今回は、愛犬が外でしかトイレをしない理由と問題点、そして室内でもトイレができるようになるためのトレーニング方法をご紹介しました。
トレーニングは大変ですが、飼い主さんも焦らずにやることが大切です。できるまでに時間がかかっても大丈夫です。飼い主さんにも愛犬にもストレスがかからないよう、ゆとりを持って接してあげましょう。
保護猫にケージは必要?ケージのメリット・デメリットと選び方を解説
初めて保護猫を飼う時には、ケージを買うかどうか迷いますよね?結論から言うと、保護猫用のケージは置いた方が良いでしょう。
それは、保護猫がトイレや爪とぎを間違った場所でしないように、ケージの中でしつけることができるからです。
保護猫を飼っている筆者も、飼い始めてすぐにケージを使ってトイレや爪とぎを覚えさせました。
今回は、保護猫の飼育にケージが必要な理由やおすすめのケージサイズ、ケージをいつまで使うのかついてご紹介します。これから保護猫を飼う飼い主さんはぜひ参考にしてみてください。
保護猫のケージを置くメリット
①トイレや爪とぎのしつけに便利
保護猫用のケージは、トイレや爪とぎなど保護猫のしつけが心配な飼い主さんは置いておくと安心です。
猫は1回トイレや爪とぎを間違った場所で覚えてしまうと、失敗を繰り返す可能性が高くなります。
そのため、保護猫が部屋でトイレや爪とぎを失敗する前に、ケージの中で覚えさせると失敗する可能性が低くなります。
②猫が落ち着ける
猫は狭いところが好きなので、緊張気味の保護猫でもケージがあると落ち着き、家に慣れやすくなります。特に、人馴れしていない保護猫の場合、落ち着ける環境を作ってあげることはストレスの緩和にもつながります。
保護猫のケージを置くデメリット
①保護猫が家に慣れてきたら使わなくなる可能性がある
保護猫が家に慣れてきたら、ケージを全く使ってくれなくなる場合があります。
しかし、使わなくなったケージはフリマサイトなどで販売することもできるため、悩んだらケージを買っておいても損はないと言えます。
②場所を取る
猫用ケージはサイズが大きいので、1LDKなど部屋が狭い場合は大きく場所を取ってしまうかもしれません。
事前にケージを置けるスペースを確保し、適切なサイズのケージを選びましょう。
ケージの大きさは2段以上がおすすめ
保護猫のケージを購入する場合は、2段以上の高さがある物がおすすめです。
猫は上下運動をするので、「高さは2段以上」、スペースに余裕があれば「広さは奥行き60cm×幅110cm」など、できれば広々としているものを置いてあげましょう。広めの2段のケージは2万円以下で購入できます。
猫用の1段ケージもありますが、トイレや爪とぎを置くとほとんどスペースが無くなってしまうため、あまりおすすめできません。
筆者は以下の、「ボンビアルコン ウッドワンサークル 2段タイプ」を使っています。
頑丈で広々としているので、体の大きい猫にもおすすめのケージです。
保護猫をいつまでケージに入れればいいの?
保護猫はいつまでケージに入れればいいのでしょうか?
猫が出たがったら出してあげよう
個体差があるため、飼育している猫にもよりますが、猫がケージから出たがる様子を示したら出してあげましょう。
猫は家に慣れてくると自分のテリトリーを確認するために部屋を見たがるようになります。
徐々に時間を伸ばしていこう
保護猫が外に出たそうにしたら、最初は5分ほどから始めて、徐々にケージから出す時間を伸ばしてあげると良いでしょう。
筆者が保護猫を保護した時は、家に迎えた翌日から少しづつ部屋に出させていました。
慣れるまでは目を離さないで
ケージから出す時は猫が粗相や爪とぎをする可能性があるため、部屋に慣れるまで飼い主さんが目を離さないようにしてくださいね。
また、ケージから保護猫を出す際は、無理やり出そうとはせずに猫のペースに合わせましょう。
ケージに入れると嫌がる猫もいる
元野良の保護猫など、狭いケージの空間が苦手な猫ももちろんいます。
保護猫がケージを嫌がる場合、「最低限しつけができているか」「部屋でイタズラをしないか」の確認できたら、ケージから出して猫を飼育しても良いでしょう。
目安として、猫のトイレや爪とぎは、2〜3回連続して失敗しなければほとんど問題ありません。
なるべく保護猫にストレスがかからないように飼い主さんが配慮してあげましょう。
保護猫がケージから出たがる時の対処法
しかし、「先住猫がいて隔離する必要がある」など、どうしても保護猫をケージに入れなくてはいけないこともあるでしょう。
保護猫がケージから出たがる場合の対処法についてご紹介します。
保護猫が鳴いたり暴れても反応しない
保護猫がケージから出たくて鳴いたり暴れたりしても、飼い主さんは反応してはいけません。
反応すると、「鳴いたり暴れたりすれば構ってもらえる」と学習し、こうした行動がエスカレートしています。
飼い主さんは心を鬼にして、保護猫が落ち着いて静かになるまで構わないようにしましょう。
布を被せて落ち着かせる
保護猫がケージから出たがっている場合、ケージに布を被せて視界を狭めてあげると効果的です。
猫は本能的に視界が狭まると安心するので、布をかけたり、部屋を暗くしてあげると良いでしょう。
まとめ
保護猫を飼い始めたらケージを置いておくと、しつけの面でとても役立ちます。
ケージはとても高価という訳ではありませんので、ケージを置くか迷ったら置いてみると良いでしょう。猫のお気に入りの居場所になるかもしれません。
また、ケージを買う場合は上下運動ができるように2段以上の広いサイズの物を買ってあげてください。
保護猫が早くトイレや爪とぎの場所を覚えてくれるように、そして、早く家に慣れてくれるように、ケージを賢く活用していきましょう!
子犬が夜鳴きする5つの理由とそれぞれの対策をご紹介!
子犬を新しく家族として迎えたとき、一番初めに直面する問題は、もしかしたら「夜鳴き」かもしれません。犬は理由があれば昼夜問わず鳴きますが、特に夜鳴きが続くと困ってしまいますよね。
しかし、子犬はクンクンと鳴くことで、あなたに何かを必死に伝えているのです。夜鳴きを止めるためにも、なぜ鳴いているのか、一緒に原因を突き止めていきましょう。
今回は、子犬が夜鳴きをする5つの理由とその対策をご紹介します。
子犬の夜鳴きの理由①不安や寂しさ
子犬の立場から考えると、今までいた環境から急に違う環境に身を置かれたことになります。いつもと違う場所で寝ることに、子犬は寂しさや不安を感じてクンクンと鳴いているのかもしれません。
今までは母犬や兄弟姉妹たちと一緒だったのに、急にケージの中で一人ぼっちでは寂しいと感じるのは当たり前のことですよね。
そのため、決して叱らないようにし、新しい環境に慣れるまで子犬を安心させてあげる工夫をしましょう。
対策1.犬の視界に飼い主が入るようにする
飼い主さんの寝室の扉を開けておいたり、ケージの場所を飼い主さんの姿が見える位置に置いたりしましょう。
ただし、あまりに近くで寝ると逆にストレスを与えたり、成犬になってからも一人で寝ることができなくなる可能性があるため、適度な距離感を見極めることが大切です。
対策2.人間の気配を感じられるようにする
音楽やラジオを小さな音量でつけたままにしたり、微かな明かりをつけたままにしたりすると、人の気配を感じて安心するかもしれません。しかし、逆に音や光をストレスに感じる子もいるため、夜鳴きの様子を見ながら調整しましょう。
子犬の夜鳴きの理由②空腹や暑いなど、生理的な不快感の訴え
空腹、喉の渇き、暑い、寒い、運動不足やストレスで目が冴えるなど生理的な不快感を訴えている可能性があります。
対策1.生理的な欲求を満たしてあげる
食事やおやつの量は適切か、新鮮な水がいつでも飲めるようになっているか、部屋の温度や湿度は適切かを見直してみましょう。
排泄は寝る前に済ませる、あるいはケージの中にトイレを設置するなどして、我慢をさせないようにします。この時、トイレと寝る場所があまりに近すぎると落ち着かない子もいるため、少し離れた場所に設置すると良いでしょう。
対策2.適度に疲れさせる
夜寝るまでに十分に運動をさせてあげて、適度に疲れさせることも必要です。
子犬のワクチンプログラムが終了していないならば、家の中でのおもちゃ遊びの時間を増やしましょう。飼い主さんとのコミュニケーションにもなり、ストレス解消にも繋がります。
子犬の夜鳴きの理由③落ち着いて寝られない環境的な原因がある
音や光が気になる、慣れない匂いに戸惑う、寝床が合わないなどの環境的な原因により、子犬が落ち着いて眠れなくなっている可能性があります。
対策1.音や匂いに気をつける
静かで落ち着ける環境を整えるため、電気の点滅や物音を抑え、アロマや食べ物などの強い匂いがあるものを近くに置くことは避けましょう。また、ケージに布でカバーをしてあげると、気になるものから遮断されて落ち着くことがあります。
対策2.安心できる環境を整える
犬は自身の体がぴったりと入り、四方を囲まれた場所を好んで寝ます。そのようなベッドやクレートを用意してあげると良いでしょう。前にいた環境で使っていたおもちゃなど、犬自身の匂いがついているものを一緒に置いてあげるとより安心して眠ることができます。
子犬の夜鳴きの理由④体調が悪い・どこかが痛む
体調が悪く、どこかが痛むために鳴いているのかもしれません。この場合は、夜だけでなく昼間にも何かしらの症状が出ている可能性が高いです。
対策 獣医師に相談する
体を触ると痛がる様子を見せる、昼間も元気がない、あるいは外傷がみられる場合は、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
環境の変化に慣れていない時期は免疫力が低下します。日頃から犬の様子を観察し、変化を見逃さないようにしましょう。
子犬の夜鳴きの理由⑤鳴くと構ってくれることを学習している
以上4つの原因を取り除いても夜鳴きが治らない場合は、鳴けば飼い主が構ってくれると学習しているのかもしれません。
夜鳴きするたびに様子を見に行っていると、子犬はそれを「構ってくれている」と感じてしまいます。
これが続くと、成犬になった時に要求吠えをする可能性が高くなるため、早めに対策を取ることが必要です。
対策1.夜鳴き中はとにかく無視をする
子犬が鳴いても、近くに行ったり、話しかけたり、撫でたりしないようにしましょう。視線を向けることも、構ってくれていると思う可能性があるため控えてください。
対策2.鳴いていないときに構ってあげる
構ってあげるのは鳴いていない時にします。そうすることで「鳴くより静かにしているといいことがある」と教えることができます。
鳴いている子犬を無視するのは可哀想に感じるかもしれませんが、子犬の頃から、して良いこと・悪いことを教えることで、成犬になってからも飼い主と良い関係を築くことができます。
対策3.日頃から一人で過ごすことに慣れさせる
愛犬が一人で過ごせるように訓練しましょう。
部屋にワンちゃんを一人にして、飼い主さんは少しの間別の部屋に行きます。静かに待つことができたら、おやつをあげるなどして褒めてあげます。鳴いてしまっても、そこで戻ってしまっては「鳴けば戻ってくれる」と学習させてしまうためNGです。鳴き止むまで待ち、諦めたところで褒めてあげましょう。
まとめ
子犬の夜鳴きには、必ず理由があります。犬も家族も、夜にしっかり睡眠を取れるように、鳴いている理由を汲み取って対策を考えましょう。
対策には相反することもあるため、きちんと鳴く原因を特定しなければ、逆効果になってしまうこともあります。
また、夜鳴きの対策は、健康への配慮やしつけにも繋がります。
子犬の時の対応がその後にも影響するため、夜鳴きに対しては適切に対処してあげてください。
そして、1秒2秒でも1人になれないような子を鳴き止むまで待つことは恐らくできないでしょう。このような子を鳴かなくすることは恐らく一般の方には難しいでしょう。
どうしても夜鳴きが直らない場合は、一人で抱え込まず、ドッグトレーナー等の専門家に相談することをお勧めします。
フェレットの咬み(噛み)癖の原因とは?正しいしつけとNGなしつけ
フェレットを飼う際に必ず通る道の一つが、咬み癖(噛み癖)のしつけ。実際に今まさにフェレットの咬み癖について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
フェレットの歯はとても硬く鋭利なため、人が咬まれるととても痛いです。大人のフェレットに咬まれたら流血してしまうほどです。しかし、フェレットはとても賢い動物ですので、きちんとしつけをすれば、咬み癖を減らしたり、甘咬みにさせたりすることができます。
今回は、フェレットの咬み癖の原因としつけ方についてご紹介していきます。
「噛む」と「咬む」の使い分け
人を咬む場合は「咬む」と表記し、物等を噛む場合は「噛む」と表記し、使い分けをしています。
フェレットの咬み癖で知っておくべきこと
咬み癖はベビーのうちに直す
幼体の頃はかわいいし、痛くないからと放置しておくのは危険です。成長すると顎の力も強くなり、大怪我をしてしまう可能性もあります。これは犬や猫などにも共通して言えることです。
また、ずっと許されてきたことを急にやめろと言われてもフェレットは嫌がります。小さい頃から、咬んではいけないと教え、しっかりしつけることが重要です。
咬み癖を直すのに時間がかかる
品種や個体差はありますが、フェレットの咬み癖を直すには1年以上かかる場合もあります。そのため、しつけは根気よく続けることが大切です。
フェレットに咬まれるのが怖くて近づけないという場合は、咬まれても簡単に穴が開かない革の手袋などを利用するといいでしょう。
フェレットの咬み癖の5つの原因
フェレットの咬み癖を直すためには、なぜ咬むのかを知る必要があります。そして、その原因を取り除くことが咬み癖をなくすことに繋がります。
ここでは、よく見られるフェレットの咬み癖の原因をご紹介します。
原因①お迎えしたばかり
新しく家にきたばかりのフェレットは、新しい環境や見知らぬ人にまだ慣れていません。警戒心も強く、戸惑いや不安も感じているでしょう。
この場合の咬み癖は、警戒からくる自己防衛の一つでもあります。そのため、まずは一週間程度そっとしておき、環境に慣れさせてあげましょう。
原因②歯が痒い
生後6〜9週は歯が生え変わる時期です。フェレットも口の中に違和感を感じるのか痒いのか、ものを咬んだり、人を咬んだりしてしまうこともあります。
もし、歯が生え変わったばかりでフェレットが咬んでくる時には、噛めるおもちゃなどを与えて気を紛らわせてあげましょう。フェレットが誤飲しないよう、大きめで壊れにくいものがおすすめです。
原因③ストレスが溜まっている
1日のほとんどの時間をケージの中で過ごすフェレット。ですが、遊び好きなフェレットにとって狭いケージの中で過ごすことは非常にストレスです。あまりケージから出していない、一緒に遊んでいないなどの場合は、それが原因かもしれません。
1日に少なくとも1時間、できれば2時間前後遊んであげるとフェレットのストレスが解消されます。
また、家を留守にすることが多く、あまり構ってあげられない方は、ケージの中におもちゃを入れることでストレスを緩和させてあげてください。
原因④お腹が空いている
フェレットは1日に5、6回程度、少量のご飯を食べます。そのため、フードを多めにボウルに入れておき、いつでも食べられるようにする方法がすすめられています。
ですが、ボウルの中が空になっていたりすると、フェレットも空腹からストレスを感じ、咬んでくる場合があります。お腹が空いているサインですので、フードを追加してあげましょう。
原因⑤体調が悪い
体調が悪かったり病気の場合にも咬み癖が増えやすいです。具合が悪いとフェレットも気が立ってしまい、ちょっと触ろうとしただけで咬んできます。
もし、様子がおかしかったり、上記の他の原因に心当たりがなければ一度病院につれて行くことをおすすめします。
フェレットの咬み癖を直す効果的なしつけ方
フェレットが咬む原因を取り除いても、フェレット自身が咬んではいけないということを理解しないと咬み癖はなくなりません。では、どのようにしつければ、咬んではいけないと理解させることができるでしょうか。
その場ですぐに叱る
咬まれたらすぐに叱るようにしましょう。時間を置いてしまうとなぜ怒られているのかわからず、返って怒らせてしまうこともあります。
短く大きな声で叱る
「ダメ!」などの短い言葉を大きな声で叱ることが重要です。フェレットがその言葉を覚えられるよう、咬まれた時は一貫して同じ言葉、同じ口調で叱るようにしましょう。
ケージに戻す
叱った後はケージに戻し、構わないようにすることも有効です。咬むと叱られて遊んでもらえないと学習することで、咬み癖がなくなります。
指を押し込む
指を咬まれた際に、指の第一関節くらいまでをそのまま口の中に押し込みます。フェレットは指が喉に入ってくるのを嫌がるため、咬む=苦しい思いをすると学習し、咬み癖が減ります。
この方法は効果的ですが、咬まれた指が痛いことや、嘔吐などの原因になってしまう場合もあるため、一般の飼い主の方には少し難しいため、あまりおすすめしません。
苦味で学習させる
手や電気コードなど噛まれたくないところに、「ビターアップル」というスプレーを吹き付けます。ビターアップルには強い苦味があるため、フェレットがこの苦味を嫌がり、噛まなくなります。
しかし、使いすぎてしまうとフェレットも慣れてきて効果が薄くなるというデメリットもあります。
フェレットの咬み癖を直すのにNGなしつけ方
良かれと思って行ったしつけが、フェレットを傷つけたり、誤った学習をさせてしまう可能性があります。
以下の方法はおすすめできませんので注意しましょう。
鼻にデコピン
咬まれた時に、すぐに鼻にデコピンをすることで咬み癖をなくせるというものです。
この方法を推奨している人もいますが、フェレットに怪我、ひどい場合は骨折をさせてしまったり、逆上してさらに咬んできたりする場合がありますので、決してやってはいけません。
名前を呼んで叱る
名前を呼んで叱ってしまうと、その名前に苦手意識が芽生えてしまいます。名前を呼ばれる=叱られると誤って学習してしまうため、叱る際には「ダメ!」などの短い言葉を使用しましょう。
保定する
名前と同様に、保定して叱ることも避けた方がいいです。爪切りや歯磨きの際に使われる保定ですが、叱る際にも使ってしまうと、安定して保定できず、暴れてしまうようになります。
代わりにほっぺをつかみ口を開けさせるなど、別の持ち方で拘束する方が良いでしょう。
まとめ
今回は、フェレットを飼っている人なら誰しもが経験する咬み癖の原因と、しつけ方についてご紹介しました。
鋭い歯を持っているフェレットの咬み癖は無くさなけば、やがて大怪我へとも繋がります。また、咬まれるからとふれあいを疎かにすると、フェレットとの信頼関係も構築できず、ますます暴れん坊になってしまいます。
時間もかかり一筋縄ではいきませんが、一緒に楽しく遊ぶためにも、正しいやり方で咬み癖(噛み癖)を直してあげましょう。
元野良猫のトイレのしつけは最初が肝心!初心者でも簡単な方法とは?
「元野良猫のトイレのしつけは必要なの…?」初めて野良猫を保護して飼うなら、飼い主さんが気になる問題ですよね。
結論から言うと、元野良猫は、飼い始めたら簡単なトイレのしつけが必要です。
野良猫に限らず、最初のトイレのしつけで失敗するとベットやソファなどに繰り返し粗相する癖が付いてしまいます。
今回は室内飼いを始めた元野良猫のトイレのしつけ方法やトイレをしない時の対処法をわかりやすくご紹介します。これから野良猫を飼う方や、野良猫を飼い始めたばかりの方はぜひ参考にしてみてください。
元野良猫でもトイレのしつけは簡単!
「元野良猫でずっと外にいたのにトイレを覚えられるのかな…?」そう心配する飼い主さんも多いでしょう。
しかし、猫は砂にトイレをする習性があるので、猫が好む砂と清潔なトイレを用意すれば、野良猫でも勝手にトイレを覚えてくれます。
猫の先祖は砂漠地帯で生活をしていたので、その名残があるのでしょう。
筆者自身、4〜5歳の元野良猫を保護して飼い始めましたが、最初のしつけから問題なくトイレが使えるようになりました。
それからというもの、今まで粗相をしたことは一度もありません。
それでは、実際に元野良猫のトイレのしつけ方法を見ていきましょう。
実際にどうやる?元野良猫のトイレのしつけ方法
実際に、筆者が成功している元野良猫のトイレのしつけ方法をご紹介します。
ケージの中にトイレを入れてそっとしておく
元野良猫を家に迎え入れたら、ケージの中にトイレを置いて猫をそっとしておきましょう。
実は、トイレのしつけに必要なことはこれだけです。
ケージを置く理由は、猫は狭い場所にいると落ち着けるからです。ケージの中にトイレがあることで、猫は落ち着いてトイレができます。
また、ケージの中は必然的に猫が気付きやすい場所なので、トイレを早く認識してくれます。
猫によっては、砂の質感に安心してケージ内のトイレにずっと居ることがありますが、環境に慣れるとトイレから出てくるので様子を見てあげてください。
猫は教えずとも環境が整っていれば勝手にトイレを覚えてくれます。まずは落ち着く環境を作って、そっと見守ってあげてください。
ケージの外にも数カ所設置すると良い
トイレは基本的にケージ内にあれば十分ですが、心配な方はケージ外にもトイレを置いておくとよいでしょう。
もし、元野良猫がケージから出ている時にトイレをしたくても、近くにないとベッドなどに粗相をする可能性があるからです。
筆者自身、トイレのしつけができているか心配だったので、初めはダンボールの中にペットシートと猫砂を敷いた簡易トイレを各部屋に置いていました。
元野良猫のトイレのしつけで知っておきたいこと
最初は警戒してトイレをしないことがある
元野良猫を家に迎え入れてすぐは、警戒・緊張して数日間トイレをしない場合があります。
筆者が飼い始めた元野良猫は、トイレをするまで2〜3日かかりました。
猫の緊張が解けるまで、構ったりせずにそっとしておいてあげてください。猫が危険な場所ではないと安心してくれれば、トイレをするようになります。
初めに粗相をする癖をつけないことが肝心
最初のうちは、すぐにはトイレでしてくれないかもしれません。
しかし、一度トイレを失敗すると、粗相をしたところに臭いがついたり、猫が気に入ってしまうことで、同じ場所で粗相を繰り返す可能性が高くなります。
同じ場所で粗相をしないように、粗相をした場所は臭いを分解する酵素洗剤やスプレーを使って、しっかりと後処理をしておきましょう。
また、猫がトイレを覚えるまでは、基本的にケージの中に入れておき、ケージ外で猫を部屋で遊ばせる場合は飼い主さんが見ているようにしましょう。
トイレで2回以上の排泄ができれば成功
元野良猫が、連続で2回以上トイレで排泄ができるようになれば、しつけは成功です。
もし、粗相をしても絶対に猫を叱ってはいけません。
猫は不安やストレスから粗相をする場合があり、怒ってしまうと逆効果になってしまいます。
粗相をした時は、猫を責めるのではなく、次のリストをチェックして、トイレ環境を見直しましょう。
- トイレの大きさが合っているか
- トイレが汚れていないか
- 砂の種類は適切か
- 砂に香料がついていないか
- うるさい場所に置いていないか(洗濯機の近くなど)
- ご飯の場所と隣り合っていないか
猫がトイレをしない時の対処法
元野良猫がトイレをしない場合、環境の変化による緊張やストレスが原因であることも多いです。
そんな時は、猫をそっとしておいてあげることが一番効果的ですが、早くトイレができるように飼い主さんができる対処法をご紹介します。
1.元野良猫が住んでいた場所の土を猫砂に混ぜる
元野良猫が元々いた場所の土や砂を猫砂に少しだけ混ぜる方法です。
猫砂は人工物なので外とはまるで臭いが違います。元々いた場所の臭いをつけることで環境に慣れやすくなります。
2.色々な猫砂を置いておく
色々な種類の猫砂を用いる方法です。
猫砂は、紙・鉱物・おから・木などさまざまな種類があります。猫によっても好みがあるので、違う種類の砂を置きます。
猫がトイレに近づいてもトイレをしない場合などは、試してみると良いでしょう。
3.しばらく待ってもトイレをしない場合は動物病院へ
猫にトイレのしつけをするには、猫が実際にトイレをするのを根気強く待つことが大切です。
しかし、病気が原因でトイレができない場合もあるので、数日間トイレをしない時は動物病院へ連れていきましょう。
まとめ
元野良猫のトイレのしつけは、砂を好む猫の習性を利用するため比較的簡単にできます。
また、元野良猫が家にきてすぐは、環境の変化に戸惑ってなかなかトイレをしてくれないことも少なくありません。そんな時は、早く環境に慣れるように静かなところでそっとしておいてあげてください。
猫が好むトイレ環境を整えたら、あとは猫が環境やトイレに慣れるまで気長に待ちましょう。
獣医師が教える子犬のしつけ③〜ボディコントロール
子犬の時期にやっておきたいしつけ第一弾「社会化」、第二弾「デンタルケア」に続いて、第三弾となる今回のテーマは、「ボディコントロール」です。
鼻先や尻尾など、犬にはあまり触られたくないと感じる体の部位があります。「ボディコントロール」とは、体のどこを触っても犬が嫌がらないようにするトレーニングのことをいいます。
精神的に柔軟な子犬の時期に体に触られることに慣れてもらうことで、その後のお手入れや動物病院での診察時に人間も犬もストレス減らすようにしましょう。
獣医師が教える子犬のしつけシリーズ、第一弾、第二弾はこちらから。
ボディコントロールって?
ボディコントロールとは、犬が体のどこを触られても大丈夫なように訓練することです。
犬の弱点は鼻先や尻尾、四肢の先端などと言われています。他にも、順位確認の部位である腰回りを嫌う子もいます。
意図的であっても、そうでないにしても、これらの部位を触られても攻撃の抑制ができるようにすることが重要なのです。
ボディコントロールの必要性
日常生活において、犬が体を触られるケースは意外と多いもの。
ボディコントロールが十分でないと、犬も飼い主さんも常にストレスを感じてしまいます。
また、他の人に撫でられたときや動物病院で診察を受けるときに、人を咬んでしまっては大変です。実際に裁判になったケースもあります。
完全屋内飼育だからといってボディコントロールをおろそかにした結果、文字通り痛い目を見ることもあるのです。
いざというときの備えのために、ボディコントロールを始めてみましょう。
犬の体に触れる場面
では、犬が体に触られることに慣れていると、どのような場面で役に立つのでしょうか。
爪切り
定期的に爪切りを行わないと、爪が肉球に刺さってしまいます。
必ず行う処置となるため、足先への接触が犬にとってストレスにならないようにケアする必要があります。
動物病院での診察時
獣医師の立場から言わせていただくと、歯肉炎などの口腔内疾患や結膜炎などの眼疾患の診察の際、犬の顔周りに触れずに診察を行うことはできません。
確実で迅速な診断を得るためには、獣医師だけでなく、犬や飼い主さんの協力が不可欠となります。
避難所にて
災害などで避難した際に他の人に触られることがあるかもしれません。
体を触られることに慣れていないと、緊張感のある避難所で犬に過度なストレスがかかったり、他の人を咬んでしまうなどのトラブルになりかねません。
散歩中や他人が家に来たとき
散歩中に出会った人に触られたり、他人が家に遊びに来たとき、犬が触られることに慣れていないと、犬がストレスを感じたり、他の人を咬んでしまう恐れがあります。
病院や避難所などの特別な時に限らず、日常生活でも他の人に触られる可能性は十分あるのです。
ボディコントロールをやってみよう
では、ボディコントロールはどのように行えばよいのでしょうか。むやみに体を触るだけでは、犬に無用なストレスを与えるだけです。
正しく、無理のないボディコントロールを行いましょう。
徐々に慣れさせる
犬が触られることを嬉しいと思うように、地道に馴らしていきます。
いくら主従関係ができているとはいえ、苦手な部位を遠慮なく触ることは犬にとっても良い気持ちではないでしょう。
まずはお腹や背中、頭など触られても嫌がらない箇所を重点的に撫でて褒め、その流れで、弱点といわれている鼻先や足先を軽く触ってみて、触らせてくれたら褒めましょう。
犬を膝の上に乗せると、より安心感を与えるかもしれません。
犬は褒めて伸ばそう
犬にとって飼い主、すなわちリーダーに撫でられることは大きな喜びです。ボディコントロールをするときは、鼻先や足先を触らせてくれたらたくさん褒めてあげることで、犬は自然と、「触られたらいいことがある」と理解するようになります。
抵抗した場合に叩いたり大きな声を出すようなしつけをする人もいますが、それでは犬が「体を触られたら嫌なことが起きた」と誤解する可能性があります。
体を触られること自体をストレスに感じてしまうことに繋がるので、犬のしつけは褒めて伸ばすスタンスで臨みましょう。
上手な褒め方は?
犬を褒めるとき、「いい子だね〜」と言って撫でてあげるだけでも十分効果的ですが、もし、それでも犬が体を触られるのに慣れない場合は、おやつやフードも試してみましょう。
体を触ったり、触られることを許したときにすかさずご褒美をあげます。
もちろん、大量におやつなどを与えてしまうと栄養バランスが崩れたり、肥満の原因となるので注意が必要です。
方法はどうあれ、犬にとって楽しくて嬉しいことが起きることが大切です。
成犬でもボディコントロールはできる?
子犬の時期と比較すると時間がかかるかもしれません。しかし、成犬でもボディコントロールは十分可能です。
ただ、抵抗する際に咬む力も強くなっているため、触ったら嫌がる部位の見極めが重要です。
ケガをしないように注意し、犬との関係を悪化させないようにしてください。特に、柴犬などの日本犬は、足先や顔周りを急に触られたときに強い攻撃性を示す子が多い傾向にあります。
成犬の場合は、子犬の場合よりも焦らず、慎重にしつけを行うことをおすすめします。
まとめ
犬のしつけは、犬と人間の双方が楽しく行うことが重要です。遊びながら、上手に褒めながら、焦らずじっくり取り組むことを忘れないでください。
毎日の積み重ねが、犬自身や飼い主であるあなたを守ることに繋がります。ボディコントロールを通じて、犬との距離を縮めてみてください。