犬にアボカドを与えてはダメ?丸呑みやアレルギーにも注意しよう!
栄養価が高く「森のバター」とも呼ばれるアボカドは、美容にも効果的で、サラダや食事などにもよく用いられる人気の食材です。
しかし、このアボカドを犬に与えると健康に害を及ぼす可能性があることをご存じでしょうか?
この記事では、犬にアボカドを与えてはいけないとされる理由についてご紹介します。
犬にとってアボカドは毒?
アボカドの危険性が言われるようになったのはここ十数年ほどです。かつて日本では人もアボカド自体を食べる習慣がなく、ペットに与える機会もほとんどなかったことから、犬にアボカドを与えてはいけないということを知らない飼い主も少なくありません。
アボカドの毒性については疑問視するする声もありますが、実際にアボカドが原因で犬が体調不良になることもあるため、愛犬の健康を考えるのであれば与えない方が良いでしょう。
また、アボカド入りのドッグフードやおやつ、オイルなども販売されています。これらは問題ないとされていますが、心配ならば極力避け、免疫力の高くない子犬やシニア犬には与えない方が安心です。
犬にアボカドを与えてはいけない4つの理由
犬にアボカドを与えてはいけない理由はいくつか考えられます。「うちの子には毎日少量のアボカドを与えているけど、特に問題ないから大丈夫」と考える飼い主もいるかもしれません。
しかし、アボカドの何か良くないかをしっかり把握し、愛犬の健康を害することのないように気をつけてあげる必要があります。
1. アボカドに危険な物質が含まれている
アボカドにはペルシンという成分が含まれており、犬が摂取すると中毒症状を引き起こす可能性があります。ペルシンは、アボカドの葉や果肉、種に多く含まれています。
ペルシン中毒の症状
ペルシンは消化器系や心臓に悪影響を及ぼす可能性があり、以下の症状が見られます。
- 嘔吐
- 下痢
ペルシン中毒の症状はすぐには出ず、摂取してから1日〜3日後に出ることが多いようです。悪化すると呼吸困難やけいれんを引き起こすこともあります。
2. 窒息の危険がある
アボカドの種は大きくて固いため、犬が誤って飲み込むと窒息する危険があります。特に小型犬や口の小さい犬では注意が必要です。
窒息の症状
- 何かを吐き出そうとする
- 苦しそうにしている
- 舌が白くなる
犬がアボカドの種を飲み込んでしまった場合、ただちに動物病院に連絡して処置をしてもらわないと命に関わります。愛犬が苦しそうにしていると飼い主もパニックになってしまうかもしれませんが、そんな時こそ冷静かつ迅速に対応しましょう。
3. アレルギーを起こす危険がある
アボカドはアレルギーを起こす可能性がある植物です。リスクを回避する意味でも与えない方が良いといえるでしょう。
アレルギーの症状
- 皮膚の強いかゆみ
- 皮膚炎や湿疹
- 嘔吐
- 軟便や下痢
- 元気がなくなる
アレルギー体質の子は特に注意が必要です。
4. 高脂肪、高カロリー
人間にとって栄養価が高いものであっても、体が小さい犬にとっては栄養が過剰になってしまう可能性があります。
過剰な栄養は肥満の原因となったり、消化器官に負担をかけてしまい、下痢や膵炎を引き起こす原因にもなってしまいます。
膵炎の症状
- 食欲不振
- 嘔吐
- 下痢
膵炎が起こると、膵臓の消化液が膵臓や他の臓器を損傷し、強い痛みが生じます。重症化すると多臓器不全などを引き起こし、命に関わる場合もあります。
犬の誤飲を防ぐためには
いくら飼い主がアボカドを与えないようにしていても、ちょっとした不注意で、愛犬がアボカドを口にしてしまう危険があります。愛犬の安全のために、以下の点に注意しましょう。
- ゴミ箱を漁らせない
- 犬の手が届くところに放置しない
- キッチンに入らせない
普段から、ゴミを漁らせない、食卓に上らせないなど、しっかりとトレーニングを行い、誤食をさせないように気をつけましょう。
犬がアボカドを食べてしまったら
どんなに注意を払っていても、飼い主の目を盗んで犬がアボカドを食べてしまうこともあるかもしれません。アボカドに含まれるペルシンによる中毒の場合、食べて3日後に症状が現れる場合もありますので、油断せずに動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
食べた量を確認する
まずは、犬がどのくらいのアボカドを食べたのか確認しましょう。床に落ちた切れ端を食べたのか、丸ごと食べたのかで対処法も異なってきます。
特に、種を飲み込んでしまった場合は、早急に取り出さないと命に関わります。まずは、冷静に周りの状況を確認しましょう。
動物病院に連れて行く
犬によっては少量のアボカドを食べたくらいでは問題ない子もいます。実際、おやつ感覚でアボカドを与えている飼い主もいるそうです。しかし、少量だから大丈夫だと自己判断してしまうのはよくありません。
まずは動物病院へ連絡し、なるべく早く獣医師に処置してもらいましょう。
最後に
人にとってはおいしくて健康にも良いとされるアボカドですが、犬や他の動物にとっては毒性があり与えるべきではありません。
アボカド以外にも、人には無害であっても動物にとっては有毒なものがたくさんあるため、「人が食べても問題ないから」と安易な気持ちで与えるのはやめましょう。
ドッグフードは栄養も十分摂れ、特別なアレルギーがない限りは安心して与えられます。その上で、愛犬に美味しいものを食べてもらいたいと手作りご飯を与える場合は、しっかりと知識をつけて安心して食べられるものを作ってあげましょう。
貝類は与えちゃダメ?「猫の耳が取れる」といわれる理由とは
東北地方の漁師の間では、「春先に猫にアワビの肝を与えると耳が取れる」という言い伝えが存在します。アワビを食べると耳が取れるというのはなかなかイメージしづらく、実際にはそんなことは起こらないだろうと思うかもしれません。
しかし、貝類の中には猫に与えてはいけないものもあります。なんとなく「猫は魚介類が好き」というイメージのまま食卓にのぼった貝のお刺身を与えてしまうと、猫の健康を害してしまう恐れがあります。
この記事では、猫がアワビを食べると耳が取れるという言い伝えの真偽と、猫に与えてはいけない貝類、与えても良い貝類について解説していきます。
言い伝えの真偽は?
皆さんは冒頭でご紹介した「春先に猫にアワビの肝を与えると耳が取れる」という言い伝えをご存じでしたでしょうか。あまりにも突拍子もないことなので、聞いたことがある方も初めて聞いたという方も、なかなか信じ難いかもしれません。
このような言い伝えは江戸時代からあったようで、複数の文献に記載が残っているものの、その真偽ははっきりわかっていません。
しかし、これは「光線過敏症」という病気が関連していると考えられており、実際に耳が取れるほどの症状を発症することはありませんが、程度によっては起こり得る可能性があります。
なぜ耳が取れるという言い伝えが生まれた?
かつての日本では、アワビがたくさん取れました。食べる時に身だけをむいて肝は捨てていたため、猫がその肝を食べた結果、数日後に耳を掻きむしっていたり、ただれてしまったりしていたのでしょう。
それを見た漁師が、猫がアワビの肝を食べると耳が取れると考えるようになり、このような言い伝えが広まったとされています。実際に耳が取れた猫がいたかどうかはわかりませんが、なかなかひどい症状だったことは想像できます。
猫の光線過敏症
では、光線過敏症とはどのような病気で、なぜ猫の耳が影響を受けてしまうのでしょうか。詳しく解説していきます。
光線過敏症の原因
光線過敏症とは日光の紫外線によって引き起こされる免疫反応のことで、日光アレルギーとも呼ばれます。紫外線は適度に浴びる程度であれば問題ありませんが、猫を屋外で飼育していたり、メラミン色素の少ない白毛の猫は注意が必要です。
光線過敏症の原因はいくつかありますが、アワビと関連があるのがピロフェオフォルバイドという物質です。アワビの肝に含まれているピロフェオフォルバイドは、猫が食べることで全身を巡り皮膚に蓄積されて毒性反応を示すことがあります。
光線過敏症の症状
光線過敏症は次のような症状を示します。
- 皮膚の赤みや腫れ
- かゆみ
- 痛み
猫は体が毛で覆われているため、直射日光を浴びても皮膚までは光が届きにくいですが、猫の耳は日光が当たりやすく皮膚も薄いため、光線過敏症の症状が強く現れるとされています。
そのため、かゆみから何度もかきむしっているうちに傷がつき、症状がひどくなるとカサブタで覆われたり、耳が変形したりすることもあります。そのまま放置すると、皮膚や粘膜組織から発生する扁平上皮がんに進行してしまうこともあります。
光線過敏症は短期間で症状が現れることは少なく、数ヶ月から数年かけて徐々に変化していきます。しかし、アワビなどの貝毒による光線過敏症の場合、翌日には発症することもあるそうです。
与えてはいけない貝類
貝類のうち、ミミガイ科とサザエ科の貝はピロフェオフォルバイドを含んでいるため、加熱をしたとしても猫に与えてはいけません。
次のような貝がミミガイ科とサザエ科に該当します。
- アワビ
- サザエ
- トコブシ
- トリガイ
どの貝が何科かよくわからないという方は、「基本的には猫に貝類を与えてはいけない」と覚えておいたほうがいいでしょう。なお、2月から5月の春の時期は特に毒性が高まるといわれているため、いつも以上に注意が必要です。
「春先に猫にアワビの肝を与えると耳が取れる」とされているのは、このためだと考えられます。
与えても問題ない貝類
猫に与えられる貝類もあります。しかし、必ず加熱し、肝などの与えてはいけない部位は取り除く必要があります。
また、初めて与える際は少量にし、アレルギー反応を起こしていないかしばらく近くで見てあげてください。
アサリ
アサリにはチアミンを分解するチアミナーゼという酵素を多く含んでいるため生で食べると危険です。しかし、チアミナーゼは熱に弱いため、加熱処置を行うことで、安心して猫に与えることができます。
また、タウリンが豊富に含まれており、タウリンを体内でほとんど合成できない猫にとっては貴重な栄養源になります。
チアミンとは
チアミンはビタミンB1のことです。
体内の複雑な生化学反応関連している重要な栄養素で、欠乏すると食欲不振や、歩き方に異常が見られ、悪化すると命に関わることもあります。
ホタテ
ホタテにもアサリと同様にチアミナーゼが含まれていますが、加熱をすれば安全に与えられます。
ホタテの貝柱は高タンパクで低カロリー、タウリンや亜鉛、葉酸も豊富に含まれているため、猫にとって良い食品です。ただし、ウロと呼ばれる黒い内臓の部分は毒を含むため与えてはいけません。
まとめ
猫がアワビの肝を食べたからといって耳が取れるということはまずないと考えられますが、光線過敏症の症状によって耳がかゆくなりボロボロになってしまう可能性はあります。基本的には猫に貝類は与えない方がよいと思っておきましょう。
人間にとって安全なものであっても猫には危険なものはたくさんあります。人間の食べ物は与えず、猫にはキャットフードや猫用のおやつのみを与えるようにしてあげてくださいね。
猫の食事を手作りする場合も十分気をつけましょう。
「犬が飼いたい!」子供への5つの質問と保護者へのアドバイス
お子様がいる方の中には「犬が飼いたい」と子供にねだられた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に小学生くらいになるとペットを飼いたがる子供が増えるように思います。
そこで今回は、前半のパートでお子様向けに、どの程度犬が飼いたいのか質問を用意しました。お子様の回答を聞いた上で、犬を飼うかどうかを決める参考にしてみて下さい。
後半は保護者向けに、子育て家庭で犬を飼うメリット、デメリットと注意点を解説しています。
【子供向け】犬がかいたいあなたへ!5つのしつもん
これから5つのしつもんをします。じしんをもって「はい!」と答えられるかかくにんしてみましょう。1つでも「いいえ」があったら、本当に犬をかえるかもういちどかんがえてみましょう。
しつもん①
犬はしつけをしないと、かんだり、とびついたりするので、あなたがケガをするかもしれません。それでも犬をキライにならないで、しつけをすることができますか?
しつもん②
犬はおさんぽに行けないとストレスがたまって、つらい思いをします。冬のさむい日も、ゲームをしたい時も、犬のためにおさんぽに行ってあげることはできますか?
しつもん③
犬も人間と同じように、オシッコやウンチをします。オシッコやウンチは、くさくて、きたないです。それでもかたづけや、おそうじをすることはできますか?
しつもん④
犬といっしょにくらしていると、言うことをきかなかったり、イタズラをしたり、うるさくほえたりします。きちんとしつけをして、ずっといっしょにくらしてあげられますか?
しつもん⑤
犬はあなたよりずっと早く年をとります。あなたが大人になる前に死んでしまうかもしれません。悲しいわかれをする日がくることを、りかいしていますか?
【保護者向け】子供がいる家庭で犬を飼うメリット
子育て家庭で犬を飼うには、次のようなメリットが期待できます。
メリット①情操教育になる
情操教育とは、相手を思いやる気持ちや命の大切さ、知的好奇心などを自ら育むための教育です。 犬は人間と行動が違うので、「今、どんな気持ちでこの行動をしているんだろう?」と想像力が働きます。
また、家族のように一緒に暮らし、最期をみとることで命の大切さを実感できます。
メリット②子供の幸福度が向上する
東京大学などが実施したプロジェクトと麻布大学との共同研究により、犬を飼うことで思春期の児童の幸福度が向上することが判明しています。
また、子供だけでなく大人も犬と見つめ合うことでオキシトシンが分泌され、飼い主の心身に良い影響を与えることが科学的に証明されています。
メリット③責任感が芽生える
子供全般に言えますが、特に一人っ子や一番年下の子供は、「お世話はしてもらうもの」、「危険からは守ってもらうもの」という状況で育ちます。
しかし、犬がいる場合はお世話をしなければいけないですし、危ないことをしていたら叱るなどして守ってあげなければなりません。そのため、自然と責任感が身につくと言われています。
【保護者向け】子供がいる家庭で犬を飼うデメリット
子育て家庭で犬を飼うには、次のようなデメリットを考慮しなければなりません。
デメリット①成長と共に世話をしなくなる
子供に犬が飼いたいと言われ飼い始めたご家庭の方からよく聞くのは、子供が大きくなるにつれ、勉強や部活動で忙しくなり、結局保護者が世話をしているという話です。
最終的には保護者が面倒を見ることも視野に入れながら、時間がかからないゴハンの準備や週末の空き時間での散歩など、なるべく犬と関われるようにしてあげて下さい。
デメリット②子育て並みに手がかかる
犬の性格やしつけの状態にもよりますが、子犬から飼った場合、生後1~2年くらいは子供並みに手がかかる場合があります。
仕事や子育てで手一杯の場合は、今は飼う時期ではないかもしれません。
デメリット③子供は犬が嫌がる行動をする
子供の落ち着きのない行動や、急に出す大きな声を苦手とする犬は多くいます。特に神経質な性格の犬や、人間に対してトラウマを抱えている保護犬などは、子供と相性が悪い可能性もあり、実際に犬が怖がって咬んでしまった事例もあります。
犬に対する接し方をきちんと教えてあげることや、心配な場合はドッグトレーナーを頼るなどの対応が必要です。
【保護者向け】子育て家庭で犬と暮らす際に注意すること
子供がいる家庭で犬を飼うメリット・デメリットを踏まえた上で、どういったことに注意して暮らしていけば良いのでしょうか。
- 家族の中に犬のアレルギーを持っている人がいないか検査をしてから飼う
- お世話は家族全員で協力して行う
- 犬種によって特徴があるので事前によく調べ、家庭に合った犬種を選ぶ
- 犬との触れ合い方を子供にきちんと教える
- 保護者は子供に教えられるように、犬の飼い方の知識をつける
まとめ
犬を飼うことは子供にとって良い情操教育になるのは確かですが、教育上一番良くない行為は、飼ったけれど面倒を見ることが出来ずに、犬を放置したり、手放したりと保護者が無責任な行為を取ることです。
子供の気持ちももちろん大切ですが、それ以前に保護者が犬を可愛がり、責任を持って飼える覚悟があるか、今一度ご自身に問いかけてみてください。
犬との暮らしが上手くいけば子供にとって、かけがえのない学びがありますし、幸せな思い出を作ってあげることができます。子供のため、犬のため、そして自分のために何が一番良い選択なのか、じっくり考えてみてください。
【獣医師監修】もしかして治療が必要?犬のくしゃみで考えられる疾患
愛犬がくしゃみをしているのを見たことがありますか?おそらくほとんどの方が見たことがあると思いますが、大抵のくしゃみは単発で終わります。
しかし、一日に何度もくしゃみをしているのを見れば、「おや?」と思いますよね。春先では「犬にも花粉症はあるのか」などの質問はよくいただきます。
今回は犬のくしゃみで考えられる疾患について解説します。
鼻腔の異常
まず、くしゃみの原因として考えるのは鼻腔の異常でしょう。人間でも、アレルギーや風邪によってくしゃみが出ることはよくあります。
年齢やワクチン接種歴などによって考えられる原因は多少異なりますが、犬のくしゃみの原因になる鼻腔異常は以下のようなものがあります。
鼻炎
【症状】
鼻汁、くしゃみなど。
【原因】
細菌、ウイルス、真菌などの感染、アレルギー性(ハウスダスト、花粉など)による。
【備考】
アレルギー性鼻炎が疑われる場合、掃除機や空気清浄機の使用、フローリングでの飼育などによって症状が軽減されることがある。
犬伝染性喉頭気管炎(ケンネルコフ)
【症状】
咳、鼻汁、くしゃみ、えずきなど。進行すると元気消失、食欲低下も見られる。
【原因】
犬アデノウイルスⅡ型、犬パラインフルエンザウイルス、ボルデテラ菌などの微生物の感染による。
【備考】
細菌性肺炎が合併症としては多く、この場合は命に関わることもある。ウイルスについては混合ワクチンで予防が可能。
鼻腔内腫瘍
【症状】
一般的に多い初期症状はくしゃみ、片側性の鼻汁排泄、鼻出血、流涙、瞬膜突出など。進行すると顔面の変形、呼吸困難などが見られる。
【原因】
扁平上皮癌、線維肉腫、骨肉腫、軟骨肉腫、腺癌、悪性黒色腫などが見られる。
【備考】
長頭種や都会犬に多発傾向があると言われている。
鼻腔内異物
【症状】
突然のくしゃみ、鼻汁、鼻出血、いびきなど。重症例では睡眠呼吸障害、睡眠時無呼吸発作を認め元気消失や食欲低下が見られることもある。
【原因】
植物の種、草などが多い。異物は外鼻腔から混入することもあるが、口に入れたものが鼻咽頭側に逆流して鼻腔内に混入する例も多い。
【備考】
症状は劇的で、見逃されると睡眠に影響することもあるため注意が必要。
口腔内疾患
意外かもしれませんが、くしゃみを主訴に来院する犬で多いのは口腔疾患です。主に歯周病によるものが多いのですが、3歳以上の犬の80%以上が何らかの歯周病を患っていると言われています。
歯周病の原因となる歯垢と歯石の除去には全身麻酔が必要なので、できれば日頃のオーラルケアで予防したいところです。
歯周病
【症状】
口の痛み、口臭、くしゃみ、鼻汁、眼の下の腫れや膿汁排出など。
【原因】
歯石の沈着および歯石の周りでの細菌の増殖によって歯周組織に炎症が起こる。
【備考】
犬の唾液はヒトのものよりややアルカリ性で、歯垢が歯石に変化するのが早い(2〜3日と言われている)。よって歯みがきは毎日行うことが重要。
病気ではないくしゃみの原因
くしゃみの原因は病気によるものだけではありません。生活環境が変わったなど、何かきっかけがある場合もあります。
いずれも鼻を刺激するようなものですが、人間には気付かないレベルの刺激も犬のくしゃみの原因となり得ます。愛犬がくしゃみを連発するときは、思い当たる節がないか確認してみてください。
また、病気によるくしゃみとの違いとして、鼻汁や鼻出血を伴っているか、何日も続くかなどのポイントにも注目しましょう。
芳香剤
お香、香水、アロマディフューザーなどを自宅で使用している方もいるかと思います。
犬の嗅覚はヒトの100万倍と言われており、我々にとってはわずかな香りでも、愛犬にとっては強すぎる可能性もあります。室内のニオイが気になる場合は、窓を開けて換気をするなど愛犬への配慮が必要です。
香辛料
特にキッチン周りでは、胡椒や各種スパイスなどの香辛料のニオイが残っていることがあります。胡椒でくしゃみをするとは古典的ですが、芳香剤と同様、犬にとっては強いニオイ刺激となることでしょう。
愛犬がくしゃみを連発しているときは、料理で何か香辛料を使用しなかったか確認してみてもいいかもしれません。
殺虫剤
害虫などに対処するために殺虫剤を室内で使用する機会もあると思います。殺虫剤の成分は節足動物にしか効果がないため、通常の使用方法で愛犬に中毒症状が現れることは少ないでしょう。
しかし、殺虫剤のニオイに反応してくしゃみが見られることがあります。換気扇を回す、空気清浄機を使用するなどの配慮は必要かもしれません。
まとめ
犬のくしゃみは、治療が必要なのかの判断が微妙なものも多くあります。動物病院を受診するか悩む方も多いのではないでしょうか。
くしゃみ以外に鼻汁や咳、口臭などの症状が見られる場合には受診をおすすめします。そうでなくても、異常かどうかの判断がつきにくいようなときにはお気軽に動物病院に相談してください。
【2023年】犬用おせち料理で過ごすお正月。ご予約はお早めに。
今年も残すところあとわずかになり、もうすぐお正月がやってきます。お正月といえば、楽しみなのがおせち料理。今では百貨店や通信販売でも購入できるようになったため、一流料亭などで作られた豪華なおせち料理をいただくこともあるでしょう。
そのおせち料理に、なんと犬用のおせち料理があることはご存知ですか?一流料亭顔負けの豪華な犬用おせち料理から、お正月用のパッケージに入ったおやつなど、たくさんの犬用おせちが販売されています。来年の年始は、犬用のおせち料理も用意して、いつもとひと味違ったお正月を過ごしてみてはいかがでしょうか。
※数量限定商品も多いため、今からの注文だと既に売り切れの商品や販売終了になってしまった商品も出てきています。
おせち料理って何?
そもそもおせち料理とは何なのでしょう?
「おせち料理」は漢字では「御節料理」と書きます。もともと「おせち」は一年の節目に食べる、節供料理の意味を持っており、五節供(1月1日/元日、3月3日/ひな祭り、5月5日/端午の節句、7月7日/七夕、9月9日/重陽)に食される料理の一つでした。
五節供の料理は、朝廷の行事「節会(せちえ)」で神様に供えたり、食べたりしたご馳走で、そのご馳走を「御節供(おせちく)」と言いました。後に、それが略され「おせち」と言われるようになったそうです。
もともとは五節供の祝儀料理全般を指していましたが、後に最も重要とされる正月に供される料理を指すようになりました。
超豪華!犬用おせち料理の決定版「3段おせち」/キアッケレカーニ
https://item.rakuten.co.jp/cani/osechi3dan/より引用
まさに犬用祝儀料理の決定版とも言えるおせち料理があります。それがキアッケレカーニの「3段おせち」。犬用おせち料理にふさわしい豪華な一品です。
キアッケレカーニでは、人間が食べられる食材にこだわり、無添加かつ手づくりと食の安全性に配慮しています。ペットフードは人間の食品に比べて規制が緩いため、ペットフードの選び方は難しいところですが、このような配慮がされているのは安心できるポイントなのではないでしょうか。
もちろん、いずれも犬が食べても問題ない食材で作られており、イベリコ豚のタンやサイコロステーキ、蝦夷鹿のステーキ、ささみ肉のローストなど、お肉中心の犬用おせちです。おせち料理の定番である「だてまき」も入っているので、見た目も人間が食べるおせち料理のよう!見た目でも楽しむことができますね。

安心安全でお財布にも優しい犬用おせち/ドッグダイナー
https://item.rakuten.co.jp/dogdiner/500001688/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_101_0_0より引用
無添加、無農薬・減農薬の素材にこだわり、犬用のごはんやケーキを作るドッグダイナーのおせちです。ドッグダイナーは毎日新聞やワールドビジネスサテライト等のニュース番組にも取り上げられ、今話題のお店です。
ドッグダイナーの犬用おせちは、無添加、無着色で、原材料やカロリーはすべて明記されているため、アレルギーが心配な方も安心して与えられます。野菜や豆にもお肉の味をつけているため、好き嫌いの多い子でも喜んで食べてくれるでしょう。
見た目は立派なおせちですが、値段がお手軽なのもうれしいポイントです。
少量でも楽しめるミニサイズの犬用おせち料理/帝塚山ハウンドカム
https://item.rakuten.co.jp/ashu/wn-000057/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_101_0_0より引用
帝塚山ハウンドカムは、犬用のフードからサプリメントやグッズまで取り扱う老舗のお店です。あまり量が食べられない小型犬やダイエット中の愛犬には、こちらのミニ膳がおすすめ。
もちろん、無添加・手づくりにこだわっていることは言うまでもありません。原材料についても、大山鶏のむね肉や鹿児島県産黒豚から、キャベツやニンジン、さつまいもまで普段から愛犬が食べているであろう素材から作られているので、余計なものが入っていない安心感があります。
小型犬の場合や、そんなに豪華じゃなくて良いのだけど、少量で楽しみたいとお考えの方にはちょうど良い商品でしょう。こちらの商品には、馬肉団子がついた「年越しうどん」も同梱されています。年に一度のイベントを愛犬と思いっきり満喫しちゃいましょう!
ジビエをつかったお肉中心のおせちもおすすめです。
もっとお手軽におやつのお年玉を/帝塚山ハウンドカム
https://item.rakuten.co.jp/wan-plus/otosidama-set/より引用
犬用おせち料理というのは、さすがに手が出ないという方には、先ほど紹介した帝塚山ハウンドカムのおやつがおすすめです。
鹿キューブ・スズキスティック・タイスティック・馬肉チップ・サーモンビッツの5種類がセットになったおやつで、どの商品にも保存料や着色料は使われておらず、子犬からシニア犬まで安心して食べられます。また、原材料がすべて日本産なのも安心できるポイントです。
「お年玉」の文字が書かれたパッケージもお正月らしさが出ており、SNS映え間違いありません!
最後に
いくらなんでも犬にまでおせち料理は必要ない!と感じる方もいるでしょう。でも、折角の新年をお祝いする日なのですから、愛犬にも普段とは少し違った特別なご飯を与えても良いのではないでしょうか?
今回ご紹介したようなおせち料理をわざわざ買わなくても、普段与えているドッグフードに、ささみやニンジン、ブロッコリーなどを茹でて上手にトッピングするだけでも特別感が出ます。
せっかく愛犬と過ごす新年をいつもより豪華にお祝いを共有してみてはいかがでしょうか。
注意
犬用おせち料理の中には、飾りが入っていることがあります。そのまま与えてしまうと誤飲の可能性がありますので、愛犬に与える前に、必ず飼い主の方が食べられないものが入っていないか細かくチェックするようにしましょう。元日は動物病院もおやすみのところが多いですので、気をつけてくださいね。
犬に甘酒を与えても大丈夫?メリットと絶対に知っておきたい注意点
栄養価が高いことから「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒。美容や健康にも良いとして定期的に飲んでいる方もいるでしょう。
そんなに体にいいものならば愛犬に与えたいと考えることもあるかもしれません。しかし、甘酒を犬に与えても問題ないのでしょうか?
今回は、犬に甘酒を与えてもいいのか、与えることのメリットや注意したいことについて解説していきます。
甘酒とは
甘酒といえば初詣の際に神社が振る舞ってくれるイメージがありますが、かつては夏の暑い日の栄養補給として飲まれていました。それが夏の風物詩となり、俳句の世界では夏の季語とされています。
「酒」という名がついていますが、実はアルコール分はほとんど含まれません。
甘酒には2種類ある
単に「甘酒」といっても、米麹で作られるものと、酒粕で作られるものがあります。
米麹甘酒
米麹を原料に作られる甘酒は、麹菌の発酵を利用して作られます。米の澱粉をブドウ糖やオリゴ糖に変えるため自然な甘みがあり、アルコールは含まれていません。
酒粕甘酒
酒粕を原料に作られる甘酒は、酒粕を水で溶き、砂糖を加えて作られます。酒粕にはアルコールが含まれており、加熱などの工程を経てほとんど飛んでしまいますが、微量のアルコールが残ってしまうことがあるため注意が必要です。
犬に甘酒を与えてもいいの?
アルコールが含まれておらず、砂糖も人工的に加えたものでなければ、犬に甘酒を与えても問題ありません。ペット用の甘酒も市販されていますので、心配な場合はぜひ活用しましょう。
与える量の目安
甘酒はカロリーも糖質もとても高いため、愛犬が喜ぶからといって与え過ぎてしまうと肥満の原因になってしまいます。1日の摂取量はしっかり守りましょう。
【小型犬】…20g程度
【中型犬】…60g程度
【大型犬】…100g程度
なお、もっと欲しいとせがんでくる場合は、与える量を増やすのではなく、ぬるま湯で少し薄めてあげると良いでしょう。
甘酒を与えてはいけない場合がある
基本的には犬に甘酒を与えるのは問題ありませんが、与えてはいけない子もいます。特に、病気の治療中の子に甘酒を与えたい場合は、獣医師に相談することをオススメします。
1. 癌を患っている犬
甘酒にはブドウ糖が含まれていますが、ブドウ糖は悪性腫瘍のエネルギー源となるため、体力が奪われたり栄養失調になってしまったりする可能性があります。
癌を患っている犬には絶対に与えてはいけません。
2. 銅を肝臓に蓄積しやすい犬種
甘酒には銅が含まれています。
本来であれば銅を過剰に摂取しても胆汁となり体外に排出されますが、銅が体内に蓄積しやすい犬種が摂取すると、銅蓄積肝障害などを発症してしまう可能性があります。以下の犬種は特に注意しましょう。
- ラブラドール・レトリバー
- ドーベルマン
- ダルメシアン
3. 米アレルギーがある犬
犬に与えられる甘酒は米から作られているため、米アレルギーの子は注意しましょう。
米はアレルギーになることが少ないとされていますが、初めて与える場合は、少量にし、しばらくは目を離さないようにしましょう。
犬に甘酒を与える3つのメリット
甘酒には多くの栄養が含まれており、犬に与えるメリットもたくさんあります。愛犬の元気がなさそうな時は、甘酒を与えてみてはいかがでしょうか。もちろん、あまりにも体調が悪そうな時は、迷わず動物病院で診察してもらってください。
1. お腹の調子を整える
甘酒に含まれているオリゴ糖と食物繊維は、腸内で善玉菌を増やす働きがあります。
善玉菌が増えることで腸内環境が整い、便秘や下痢の解消や改善が期待できます。
2. 疲労が回復する
甘酒にはブドウ糖がたくさん含まれています。
ブドウ糖は、体内で効率よくエネルギーに変換され、疲労の回復が促されます。
3. 効率よく栄養補給ができる
犬にとって欠かせない10種類の必須アミノ酸のすべてが甘酒に含まれています。必須アミノ酸は体内で作れないアミノ酸で、食事で補ってあげる必要があります。
また、ビタミンも豊富に含まれているため、食欲のないときやシニア犬でも、栄養を効率よく摂取することができます。
甘酒を犬に与える際の注意点
甘酒を犬に与えていい場合でも気をつけたいことがあります。愛犬の健康と安全のためにも確認しておきましょう。
与えすぎに気を付ける
すでにお伝えしている通り、甘酒はカロリーや糖質が高いため、食べすぎると肥満になってしまいます。
健康のために甘酒を与えていたはずが、逆に病気になってしまったとならないよう、摂取量はしっかり管理し、与え過ぎないようにしましょう。
温め過ぎない
甘酒に含まれている酵素は、温度が60℃以上になると効果がなくなってしまいます。
温めすぎると火傷してしまう恐れもありますので、少しぬるいくらいの温度にして与えましょう。
まとめ
甘酒は栄養価が高く、食欲のない犬やシニア犬には特に効率的に栄養補給ができる飲み物です。しかし、カロリーが高いため与えすぎると肥満の原因になりますので、1日の摂取量はしっかり守りましょう。
また、ブドウ糖は悪性腫瘍のエネルギー源となってしまうため、絶対に与えてはいけません。他にも米アレルギーがあったり、銅を体内に蓄積しやすい犬種は注意が必要です。
季節の変わり目になると、犬も食欲が低下してしまうこともあります。そんな時には、おやつや水分補給として甘酒を与えてみてはいかがでしょうか?
【獣医師監修】アレルギーか感染症かも。犬の痒みがみられる疾患とは
耳が痒い、足が痒いなどの症状は遭遇する可能性が非常に高い徴候です。
痒みがあるからと言って直接命に関わることは少ないかもしれませんが、生活においては大きなストレスになることは間違いないでしょう。
また、強い痒みは食欲不振や寝不足などの悪影響をもたらすことも考えられるため、愛犬の病的な痒みは一刻も早く取り除いてあげる必要があります。
今回は犬の痒みについて解説します。
犬の痒みの原因
犬の痒みの原因を大きく2つに分けると、アレルギー性皮膚炎と感染症が挙げられます。
アレルギー性皮膚炎が原因の痒み
- アトピー性皮膚炎
- ノミアレルギー性皮膚炎
- 食物アレルギー
感染症が原因の痒み
- 膿皮症
- マラセチア性皮膚炎
- 疥癬
- 耳ヒゼンダニ症
- 肢端舐性皮膚炎
それぞれ、何が原因でどのような症状があるのか、詳しくみていきましょう。
アレルギー性皮膚炎
痒みの原因として、最初にアレルギーによるものを想像する方もいるのではないでしょうか。人間も花粉症で眼が痒くなったりしますよね。犬でもやはりアレルギーによる痒みは少なくありません。
まずは、動物病院でもよく見るアレルギー性皮膚炎を紹介します。
アトピー性皮膚炎
【症状】
初期に痒みが現れ、慢性経過により発赤、脱毛、苔癬化(たいせんか:皮膚が厚く硬くなる)を呈する。これらの症状は頭部(眼周囲、口周囲、耳)、頚部、腋窩、腹部、四肢、肛門周囲に見られやすい。
【原因】
遺伝的素因、皮膚バリア機能の異常、免疫学的要因、環境要因(多頭飼育、環境微生物など)などの複数の要因が関与していると考えられている。
【備考】
6カ月齢~3歳齢で発症し、生涯にわたる管理が必要となる。日本における好発犬種は柴、パグ、シーズー、ゴールデンレトリーバー、ラブラドールレトリーバー、ヨークシャーテリア、ウエストハイランドホワイトテリアと言われている。
ノミアレルギー性皮膚炎
【症状】
強い痒み、発疹などが季節性(夏~晩秋)に現れる。腰部、胸背部、側腹部、尾部、会陰部に分布する傾向があり、吸血部位から離れた箇所でも症状が現れることがある。
【原因】
主にネコノミによる吸血が原因となる。少数寄生でも発症する。
【備考】
草むらや土への接触、公園やドッグランの利用、定期的・適切なノミ予防を行っていない、旅行後、湿度や温度の高い室内、屋外飼育などの環境ではノミとの接触に注意する。
食物アレルギー
【症状】
痒み、皮疹、脱毛、苔癬化の他に、外耳炎や膿皮症、消化器症状(嘔吐、下痢)を伴うこともある。
【原因】
食物中の成分に対する過剰な免疫反応が原因となる。
【備考】
皮疹は顔面、耳介、肢端部、腋窩部、鼠径部に好発する。
感染症
皮膚に微生物が感染し、痒みを生じることもあります。
皮膚には元々、微生物に対するバリア機能が備わっていますが、免疫力の低下やその子の体質(垂れ耳で耳道の通気性が悪いなど)によって、感染が成立することがあります。
感染する微生物は皮膚に常在する細菌や真菌などが多く、実際に動物病院での症例でも、海外などの遠くから持ち込まれた微生物よりも、どこにでもいるありふれた微生物によるものが多いように思います。
膿皮症
【症状】
痒み、表皮小環(微生物の感染部位を中心に同心円状に広がるカサブタ)、鱗屑(フケ)、紅斑、脱毛など。
【原因】
常在するブドウ球菌の感染による。通常の免疫状態では感染は成立しないが、内分泌疾患、アレルギー、皮膚炎、他の感染症が背景にあると感染が起こると考えられている。
【備考】
近年では薬剤耐性を持ったブドウ球菌が問題となっている。また、再発を繰り返しやすい疾患である。
マラセチア性皮膚炎
【症状】
皮膚の紅斑、痒み、脱毛、脂漏、鱗屑(フケ)、苔癬化(皮膚が厚く硬くなる)など。
【原因】
マラセチアという酵母菌が原因となる。これは皮膚や外耳道周囲に常在している。
【備考】
好発部位は外耳、口唇、鼻、四肢、眼周囲、趾間、腋窩、内股、会陰部、肛門周囲など。
疥癬
【症状】
強い痒み、紅斑、丘疹、鱗屑、厚い痂皮など。
【原因】
ヒゼンダニの寄生による。公園、ドッグランなどが感染の機会となる。
【備考】
ヒゼンダニはヒトにも感染することがあるので注意が必要。
耳ヒゼンダニ症
【症状】
耳道の激しい痒み(頭を振る、耳介を倒しているなどの素振り)、黒色の耳垢、疼痛(耳付近を触ると怒るなど)、耳孔周囲の紅斑、腫脹。強い痒みによって睡眠不足になることもある。
【原因】
ミミヒゼンダニの寄生による。
【備考】
ペットショップから迎え入れた子犬に多い。
肢端舐性皮膚炎
【症状】
初期はよだれやけ、脱毛など。慢性化すると潰瘍、硬化などが見られる。
【原因】
肢端の感染症や常同行動(ストレスや暇つぶし)、飼い主の興味を引こうとする心理が起因となり、肢端を持続的に舐めたり咬むことによって発症する。
【備考】
腫瘍、関節炎、異物なども考えられるため、早期診断のためにも早めに動物病院へ。
まとめ
愛犬が身体を掻きむしっていても、それが生理的なものなのか病的なものなのかの判断は難しいかもしれません。
普段から掻く頻度や皮膚の状態などをよく観察しておき、おかしいと思ったらすぐに動物病院まで相談してください。
【クイズ】愛犬は大丈夫?早めに対処したい犬の涙やけとは
今回は、犬の涙やけについて、クイズ形式でご紹介します。
それではさっそく、犬の涙やけクイズにチャレンジしてみましょう!
涙自体は無色透明ですが、涙が何らかの理由で過剰に分泌され目の下が常に濡れた状態になると、酸化や細菌の繁殖により、特に薄い色の被毛だと目立った赤褐色になります。
目の病気やアレルギー、まつげが眼球に当たり刺激されることで、涙の分泌量が増え、涙やけになることもあります。
細菌が繁殖している場合もあり、放置すると匂いが気になったり皮膚炎などのトラブルを引き起こしてしまうこともあります。涙やけに気づいたら早めにケアしてあげましょう。
運動不足やストレスも涙やけの原因のひとつと考えられているため、普段の生活習慣を見直す必要があります。また、鼻涙管が詰まりやすい犬や食物アレルギーがある犬の場合は、涙やけ対策のドッグフードを与えることで改善することもあります。
今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
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