犬を飼う前にプロに相談!「飼う前カウンセリング」のすすめ
犬の「飼う前カウンセリング」をご存知ですか?これは犬を飼う前にプロに相談できるサービスです。
一度犬を迎え入れると、子犬から飼う場合は10年から20年間一緒に暮らすことになります。これから先の20年を犬と共に幸せに過ごしていけるのかどうか、飼う前に専門家のアドバイスを聞くことはとても有意義なはずです。
今回は、犬を迎える前にぜひ受けて欲しい「飼う前カウンセリング」についてご紹介します。
「飼う前カウンセリング」を受けるメリット
犬を飼うと大変なことを飼う前に把握できる
犬を飼う前は、かわいい犬との楽しい暮らししか想像できないかもしれません。
しかし、人に対する攻撃行動や無駄吠えなどの問題行動は、「飼った後」に初めて分かるものです。
こうした問題行動の予防や対処法を知らなければ、飼い主さんだけでなく犬にとっても大変なストレスになってしまいます。
「飼う前カウンセリング」で事前に犬の問題行動などについて学んでおけば、飼うこと自体を見直せるかもしれませんし、実際に飼った後もストレスが小さくて済みます。
飼い主さんに最適な犬が分かる
犬を飼った後に「思っていたのと違う」と感じてしまう場合、それは飼い主さんの年齢、家族構成、ライフスタイルや、どのように犬と暮らしたいのかという希望と、実際に飼った犬の特性や気質との「ミスマッチ」が考えられます。
飼い主のライフスタイルとの不一致の例
- 吠える習性の犬種を集合住宅で飼ってしまう
- マンションで飼うことの許されていないサイズの犬を飼ってしまう
- しつけや世話の難しい犬種を一人暮らしの人が飼ってしまう
- 充分な散歩ができない環境なのに、多くの運動量が必要な大型犬やとても活発な犬種を飼ってしまう
- 世話が行き届かないのに多頭飼いをしてしまう
飼う前の情報が不十分だったために、飼い主さんが世話やしつけに疲れてしまったり、犬にとって不適切な環境で過ごし続けることになってしまってはいけません。
自分のライフスタイルに合った犬はどんな種類なのか、自分は犬とどのように生活していきたいのかなど、犬を飼う前に正しい知識を身につけ、納得した上で迎え入れることで、問題行動を未然に防ぎ、犬とより良い関係を築くことができるのです。
「飼う前カウンセリング」はどこで受けられるの?費用は?
「飼う前カウンセリング」は、動物病院やドッグスクールなどで行われています。
すべての動物病院やドッグスクールで行われているわけではないので、一度、近隣の施設についてホームページなどで確認してみることをおすすめします。
カウンセリングは1時間で2000円前後のところが多いです。最低でも1時間は見積もって相談に臨みましょう。
「飼う前カウンセリング」のタイミングと準備しておくこと
こんな時にカウンセリングを受けよう
犬を飼う前の方なら、犬を飼うのが初めての方でなくても、どんな人でもカウンセリングを受けることができます。
①初めて犬を飼う、または久しぶりに犬を飼うとき
②犬を飼うかどうかまだ迷っているときや、どの犬種にするか迷っているとき
③決めている犬種の注意点やしつけの方法を知りたいとき
④犬を飼う前に何を揃えておけば良いのか知りたいとき
⑤すでに犬を飼っているが、新たに他の犬を迎え入れたいとき
カウンセリングを行うまでに考えておくこと
カウンセラーの方とスムーズに話ができるように、以下のことをまとめてから相談に行くことをお勧めします。
①なぜ犬なのか?なぜその犬種を飼いたいのか?
②犬を飼う目的は?(犬と一緒にどんな生活を送っていきたいのか?犬に何を求めるのか?)
③犬を迎える家族構成、住宅環境はどうなのか?
④犬にかけられる費用はどれくらいか?(予防や医療費、エサ代、トリミング代、保険料など)
⑤犬に関わることのできる時間はどれくらいもてるのか?
動物の5つの自由と飼い主のライフスタイル
「5つの自由(The Five Freedoms for Animals)」とは国際的に認められた、動物が人道的に扱われるための考え方です。
これは動物の基本的なニーズを満たし、動物が快適に、安心して安全に暮らすことができているかを確かめるための指標にもなります。5つの自由は下記の通りです。
- 飢え・渇きからの自由: 種類、健康状態、年齢に合ったフードと新鮮な水を与える。
- 痛み・病気・怪我からの自由: 怪我や病気をした際には適切な治療を受けさせる。怪我や病気の予防を行う。
- 不快からの自由: 清潔で安全な環境と快適と思える場所の提供。
- 本来の行動が取れる自由: 動物の本能や習性に沿った行動ができるように工夫をする・
- 恐怖・抑圧からの自由: 身体的・精神的な恐怖や抑圧を受けないように、適切な対応を行う。
動物にとって、日常的にこれらの自由を享受できない時間が続くことがないように、飼い主側が対応することが大切です。しかし、飼い主のライフスタイルが合わないとどうしても対処しきれない場面が出てきてしまうかもしれません。
だからこそ、飼い主のライフスタイルと犬の特性をマッチさせることが重要になります。自分のライフスタイルに合う犬種がいないと分かった時には、飼うことを諦めるのも、不幸な結果を招かないための1つの選択肢です。飼い始めてからでは後戻りはできません。
まとめ
飼う前カウンセリングによって、あなたが一目惚れした犬は、もしかしてあなたのライフスタイルには合わないと判断されるかもしれません。
これはとても悲しいことですが、あなたとあなたの新しい家族が、共に生涯幸せであるかどうかを一番に考えて、不幸な不一致を防ぐようにしましょう。
犬を飼うと、それまでのライフスタイルは大きく変わることになります。引越しをするなど、犬のためにライフスタイルを変えることが難しい人が大半だと思います。従って、犬を飼う場合には、自分の生活パターンに適した犬を選ぶことが必要になります。
「飼う前カウンセリング」を受けることによって、今から迎え入れようとしているワンちゃんのことをじっくりと考えることができます。加えて、「犬を飼うということ」を家族でしっかりと話し合うきっかけにもなるのではないでしょうか。
大切な家族を失った人たちを救う!ペットロスカウンセラーとは?
皆さんの中にも家族を失ったときの深い悲しみと喪失感を経験したことがある方がいらっしゃるかもしれません。ペットを飼う以上、逃れることのできない問題である「死」。その悲しみを共有し、ケアしてくれる職業がペットロスカウンセラーです。
今回の記事では、世間ではまだあまり知られていないペットロスカウンセラーという職業について詳しく紹介していきます!
ペットロスって何?
ペットロス症候群とは
ペットロスは直訳すると「愛玩動物喪失」となる精神疾患で、大切な家族である愛するペットを亡くしてしまったことで感じる大きな喪失感や深い悲しみが原因で起こります。ペットを失えば誰でも悲しみにくれてしまうと思いますが、その程度が重いようならば精神疾患と診断されるのです。
ペットロスに当てはまりませんか?
最近ペットを失った方で、もし以下の条件に当てはまるならば、あなたもペットロスかもしれません。
- 食欲がなく体重が大きく減少した。
- 何をするにも無気力である。
- 自殺願望がある。
- 自傷行為を繰り返す。
もし、一つでも当てはまり、すぐに回復しないようであれば、あなたも以下で紹介するペットロスカウンセラーにかかった方がいいかもしれません。
ペットロスカウンセラーとは
どんなことをするのか
ペットロスカウンセラーとは、ペットが亡くなり、、精神的に病んでしまったり、その悲しみから深く落ち込んでしまった飼い主に適切に対処し、そこから抜け出すためにカウンセリングするお仕事です。飼い主の辛くて苦しい状況を、無理せず話せる範囲でゆっくりと話してもらい、心を健康な状態に戻す手助けをします。
どうすればなれるのか
ペットロスカウンセラーになるためには、ペットロスに関する基礎的な知識はもちろんのこと、相談者に安心感を与えたり、相談に対して適切なアドバイスを送るスキルなどが必要となります。
知識やスキルを持っている証明となる資格があれば、より相談者から信頼してもらえたり、相談者に安心感を与えることができるでしょう。ペットロスカウンセラーになりたいと考えているかたは、是非資格取得も検討してみてください。
必要な知識
ペットロスカウンセラーは、ペットロスに関する基礎知識はもちろんのこと、動物医療ソーシャルワークやカウンセリングに関する知識も習得していなければいけません。また現在老齢ペットを買っている人のために、ペットの死に対する心の準備のお手伝いもできる必要があります。
活躍できる場所
ペットロスカウンセラーは、まだまだ世間的な認知度の低い職業であるため、本業としての給餌を見つけるのは容易ではないことが多いです。しかし、ペットの葬儀会社やペットショップ、動物病院などと契約してフリーとして働いている方は少なくないようです。
現在ペット人口は増加の一途を辿っているので、今後徐々にペットロスカウンセラーに対する需要が高まり、雇用先が増えていくのではないでしょうか。
ペットロスカウンセラーの資格の種類
ペットロスカウンセラーに関する資格は現在5つ存在します。ここでは、それらについて紹介します。
ペットロス・ハートケアカウンセラーTM
メンタルケア学術学会認定の資格です。資格試験を受けるには指定の講座受講が必要となります。
アニマル・ペットロス療法士TM
ペットロス・ハートケアカウンセラーTMの上位資格となります。喪失感と悲しみを乗り越えた飼い主さんが、次のステップに進む手助けをするために必要なことを学びます。
ペットロス検定
ペットの別れに関しての全般的な知識や考えについて問う検定で、どなたでも受けることができます。1〜4級が存在します。
ペットロス・パラ(凖)カウンセラー養成講座
日本ペットロス協会認定の養成講座です。講座を受講し終えると、ペットロス・パラカウンセラー4級証が交付されて、本協会準会員として登録可能です。
ペットロスケアアドバイザー
日本ペット技能検定協会が主催する資格です。ペットロスを正しく理解し、相談者とその周囲への対応を適切に行うことができる者としての証明になります。協会指定のカリキュラム終了後に受験可能です。
避けては通れないこと
ペットという家族との別れは、ペットを飼う限り、避けては通れない道です。ペットの死後、飼い主を悲しみの淵から救う職業は、必ず必要とされるはずです。また、それによって救われる方が多く存在するのも事実です。もし、ペットだけではなく、飼い主さんや飼い主さんのその後についても興味が湧いたなら、ペットロスの勉強を行うだけでなく、資格の取得まで目指してみてはいかがしょうか?