【本音レビュー】乳酸菌サプリKINS WITHを愛犬に試してみた

みなさんは、愛犬や愛猫の腸内環境について考えたことはありますか?人の健康と腸内環境が密接に関わっているのと同様に、犬や猫が健康に生きていくために腸内細菌を整えることがとても重要です。

そこで今回は、最近話題の「KINS WITH」という犬・猫用の乳酸菌サプリを、CHERIEE編集長の愛犬に実際に与えてみました。この機会にペットの「菌活」について一緒に考えていきましょう。

乳酸菌は何が良いの?

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「乳酸菌は体に良い」とはよく耳にしますが、実際にはどのような利点があるかご存知でしょうか?

1. 腸内環境を整える

乳酸菌が腸内に入ることで糖質から乳酸を作り出すと、腸内は酸性になります。すると、酸に弱い性質をもつ悪玉菌の繁殖が抑えられ、腸の働きが活発になります。

悪玉菌が産生した毒素は、便秘や下痢、大腸がんなどの病気の原因になると考えられています。そのため、腸内から悪玉菌が減ることで、腸内環境が整い、便通の改善、健康の維持にもつながるのです。

2. 免疫力を高める

腸内の悪玉菌が減少し、腸内環境が整うことで、免疫力の向上も期待できます。
乳酸菌の中には、免疫細胞を活性化させる働きがあるものも確認されており、生活習慣病をはじめとしたさまざまな病気の予防に役立ちます。

3. コレステロール値を低下させる

乳酸菌には、悪玉コレステロールを低下させる機能もあるといわれています。
悪玉コレステロールが増えすぎると動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の原因となるため、これらの病気を予防する効果があります。

<乳酸菌は生きていなくても問題ない?>
多くの乳酸菌は胃酸や胆汁酸で消化されてしまうため、生きて腸まで届きません。しかし、免疫の強化を刺激するのは乳酸菌の構成成分ですので、生きていなくても効果があると考えられています。
また、死んでいる乳酸菌は、善玉菌のエサになるため腸内環境の改善にも役立ちます。

KINS WITHの特徴

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今回、CHERIEE編集部で試したのは、株式会社KINSが販売する「WITH SUPPLEMENTS(定期)」という商品です。

乳酸菌産生物質が含まれたサプリメントと、腸内細菌のケアを楽しく続けられるようなフレーバー5種類が同梱されています。また、LINEを使って相談できるコンシェルジュサービスもあります。

届いたもの

1. ORIGINAL(サプリメント)

「乳酸菌生産物質」が主成分のサプリメント。21種類の乳酸菌やビフィズス菌を発酵してつくりだされた400種類以上の成分をそのままギュッと凝縮したものを粉末にしています。

本来なら腸内で善玉菌が生み出す成分そのものを摂取することができ、すこやかな腸内フローラを維持します。
原材料:乳酸菌生産物質(国内製造)、サイクロデキストリン(一部に大豆を含む)

2. フレーバー

初回は”まぐろ・ささみ・かぼちゃ・バナナ・ヤギミルク”の5種類をすべてお届け。食物繊維やオメガ3脂肪酸、オリゴ糖などを摂取することで菌ケアの後押しします。

食材をそのまま粉末にしただけなので食べやすくヘルシー。香料・着色料・保存料・酸化防止剤などの添加物も使っていません。
原材料:各フレーバーの食材(まぐろ・ささみ・バナナ・かぼちゃ・ヤギミルク)のみを原材料として使用

KINSはもともと人間用のサプリメントでしたが、獣医師監修のもとで犬や猫用に応用しているため、安心してペットに与えることができます。

パッケージもとてもおしゃれで、インテリアとして飾ってもかわいいですし、SNSに載せても素敵ですね。

与えた後の変化

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KINS WITHを与えた愛犬の情報

  • 【名前】えん
  • 【性別】男の子
  • 【犬種】トイ・プードル
  • 【年齢】2022年2月時点で推定10歳(元保護犬のため、年齢は推定)

与える前の悩み

  • 口臭
  • 食糞
  • 軟便、下痢気味

1回分(約1ヶ月)を試用した後

口臭

口臭はとくに変わりませんでした。
これは腸内環境の問題ではないと思いますので、歯磨きで改善します(現在トレーニング中)。

食糞

こちらも腸内環境の問題ではありませんが、食糞もとくに変わりませんでした。
うんちをしたらビターアップルを吹きかけて食べさせないようにしていますが、気づかないうちにしたうんちは食べてしまっているときがあります。

軟便、下痢気味

少し改善したような気がします。
ドッグフードが合わなかった時は一週間のうち5日くらいは軟便でした。その後、ドッグフードの変更で改善しましたが、一週間のうち2日程度は軟便が見られました。

サプリ摂取後は、軟便の頻度が週に1日程度になり、下痢になる頻度も減ったように感じました。

※ これらはあくまで個人的な感想であり、効果・効能を保証するものではありません。

5種類のフレーバーがうれしい

KINS
今回レビューした「KINS WITH BOX」は、初回のみ5種類のすべてのフレーバーが送られてきます。

  • まぐろ
  • ささみ
  • かぼちゃ
  • バナナ
  • ヤギミルク

与え方

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日頃のご飯に「KINS WITH」のサプリメントとフレーバーをふりかけて、混ぜるだけであげられます。
錠剤ですと、食べてくれなかったり口から出してしまうこともありますが、「KINS WITH」のサプリメントやフレーバーは全て粉末ですので、とくに戸惑うことなく食べてくれます

なお、粉末のまま与えるとそれを吸い込んでむせてしまう場合があるため、今回はいつものドッグフードに少量の水を混ぜて、「KINS WITH」とフレーバーを水に溶かして与えています。

どのフレーバーも香りがとても良く、特に「まぐろ」が気に入ったようで、ドッグフードをとても美味しそうに食べてくれました
犬用のヨーグルトにバナナやヤギミルクのフレーバーを混ぜ、ペロペロ舐めさせておやつ代わりに与えてもいいかもしれませんね。

2回目以降は1種類

フレーバーは初回に5種類届き、量も十分なため、愛犬も満足してくれるでしょう。しかし、2回目以降は1種類しか届きませんので、最初と同じように贅沢に使いすぎてしまうと足りなくなってしまうかもしれません。

それぞれ好みがあると思いますので、2回目以降は愛犬や愛猫のお気に入りのフレーバーを選んであげてください。

人間も食べられる

食材そのものを粉末にしただけのフレーバーは、とても美味しそうだったので、飼い主も食べてみました。実際に、サラダやスナックのトッピングとして用いてもいいようです。

【まぐろ】
まぐろの香りがすごく感じられます。うちの子のお気に入りはまぐろで、食事に混ぜてあげると犬でも猫でも間違いなく喜んでくれると思います。人間のおつまみのまぐろキューブの香りに似ていますが、食べてみるともちろんしょっぱくなく、まぐろの旨味と香りが感じられました。
【ささみ】
まぐろほど風味は強くありませんが、食べてみるとほのかにささみを感じられます。人間用に塩分を足せば、ポテトにふりかけても美味しいかもしれませんね。
【かぼちゃ】
ほんのりとかぼちゃの風味を感じられ、美味しいです。これに甘みを足せば人間用のケーキができそうだと感じました。
【バナナ】
嗅いでみるとバナナの匂いがあるので、犬も喜んで食べてくれます。犬用のヨーグルトに混ぜると喜ぶかもしれません。
【ヤギミルク】
ミルクの風味とほのかな甘みを感じられるので、人間が食べても美味しいです。赤ちゃんミルクの粉末やミルキーの甘さをなくしたものに近いと感じました。

もちろん、人が食べて美味しいと感じるものが、犬や猫にとって美味しいかはわかりませんが、人も食べられるものを愛犬に与えられるのは安心できますね。

その他のサービスにも注目

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腸内フローラ検査

「KINS WITH BOX(定期)ORIGINAL」には、腸内フローラの検査キットが同梱されています。

キットで便を採取して返送することで、愛犬や愛猫の善玉菌や悪玉菌の数、バランスなどがわかり、改善の仕方や食生活をはじめとした日常的なアドバイスをもらえます。

LINEでコンシェルジュに相談ができる

「KINS WITH」の定期コースに申し込むと、LINEを利用したコンシェルジュという機能を利用できます。
これは、健康相談や商品の使い方などの疑問があった際、いくつかの選択肢から質問をタップするとその場で相談・解決できるサービスです。

また、選択肢をタップするだけではなく、自分でメッセージを打って商品に関係ない愛犬や愛猫の食生活や生活習慣についても相談することも可能です。
私も実際に利用してみましたが、わかりやすく丁寧に教えていただけて、とてもうれしくなりました。
応答も即日、遅くとも翌日にはあるようなので、気軽に相談ができますね。

まとめ

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今回は一ヶ月という短い期間だったため、目に見える大きな変化は感じられませんでしたが、気になっていた軟便が改善したようにも感じます。

粉末状のサプリメントは与えやすく、食材をそのまま粉末にしただけのフレーバーは、愛犬や愛猫にも喜んでもらえるでしょう。KINS WITHで菌ケアを長く続けられる工夫がそこにありました。

愛犬や愛猫の体調に不安を感じていたり、菌ケアで健康を維持したいと考えているなら、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

会社概要
株式会社KINS
https://yourkins.com/shop/pages/with

犬種ごとのお悩みをご紹介。KINS WITHで叶える犬の菌ケア

おうち時間が増え、ペットと過ごす時間が増えた方も多いのをご存知でしょうか?一般社団法人ペットフード協会の令和3年全国犬猫飼育実態調査によると、新型コロナ前と比べて、約4割の人がペットと過ごす時間が増えたといいます。(https://petfood.or.jp/data/index.html

また、30年前と現在を比べると、生活環境や医療の進歩などによってワンちゃんの平均寿命は7.5歳から14.2歳へと変化しています。そのため平均寿命の70~80%を経過した所謂シニア犬と呼ばれるワンちゃんが増えています。介護や医療の力を借りなくても元気に生活をおくれるよう、飼い主さんは知識をつけ、様々な予防に取り組む必要があります。

■愛犬の体質を知って取り組む健康づくり「0次予防」

予防にも複数の種類の「予防」があるといえます。かかってしまった病気の悪化を防ぐ「予防」、定期健康診断など病気がひどくなる前に見つける「予防」はもちろんのことですが、食事・運動などから病気にならないように気を付ける「1次予防」、さらには体質を知って取り組む健康づくりである「0次予防」を日々大切にしていきたいです。

同じ「犬」というくくりでも様々な犬種がいて、犬種ごとにかかりやすい病気や、特徴も異なるので、本資料では各犬種ごとにご紹介します。
ワンちゃんは人間と共通していることも多く、それは体内、とりわけ臓器を司る「腸」の環境が様々なトラブルに繋がっているということです。大切な家族に対する菌ケアで、腸内環境を整えてアレルギーや口臭などのトラブルに対処、健康な心と体のバランスを保ってあげましょう。
ワンちゃんそれぞれの体質を知り、KINS WITHで「予防」しませんか?

犬種別お悩み〜皮膚のトラブル、腸内環境のお悩み〜

フレンチブルドッグ


性格:愛情豊かで利口で明るい性格
短い鼻も魅力ですが、呼吸がしづらく体温調節が苦手。暑い時期の散歩や運動には気を付けましょう。

かかりやすい病気や多いお悩み:アレルギー、皮膚疾患

KINS WITHユーザーの声:「今までも悪くないと思っていたおもちのうんちでしたが、腸活をすることで、さらにキレイなうんちになったのは驚きでした。それと皮膚トラブルもすごく減ったのも腸活のおかげかなぁと思っています。」

https://www.instagram.com/p/CYXxLoEJCsP/?utm_medium=copy_link

柴犬


性格:飼い主に従順。知らない人には警戒心が強くなる傾向があるので、他人から触れられる習慣をつけてあげましょう。

かかりやすい病気や多いお悩み:皮膚疾患、アレルギー

KINS WITHユーザーの声: 「前に飲んでて無くなったからやめてたらまたうんちが臭くなったって言わてしまいました。皮膚にもいいって言われてもともと飲み始めました。確かに最近カイカイが出なくなりました。人間用のサプリもあり、飼い主は人間用のサプリを愛用中。」

https://www.instagram.com/p/CTuJMqxBpbp/?utm_medium=copy_link

シー・ズー


性格:元気で友好的で明るく遊び好き。

かかりやすい病気:比較的皮膚が弱い傾向にある。目、膝蓋骨脱臼、皮膚疾患

KINS WITHユーザーの声:「KINS WITHを3週間飲んでみてうんちの匂いが減りました。持病の免疫介在性鼻炎が去年の冬から症状が治まっているんだけど、動物病院の先生はフローラケアで体質変わったんだね~と仰っていました。」

https://www.instagram.com/p/CT1fsqcLbSZ/?utm_medium=copy_link

犬種別お悩み〜涙焼け・毛並みのお悩み〜

ビションフリーゼ


性格:好奇心が強く、活発。小さいけれど筋肉質でたくましい体をしている。

かかりやすい病気や多いお悩み:涙焼け、膝蓋骨脱臼

KINS WITHユーザーの声:「腸活で気になる口臭・涙やけが少し改善されたかも。ヨーグルトにかけたりご飯かけたりしてます。」

https://www.instagram.com/p/CYHFYs6vdDf/

チワワ


性格:飼い主には忠実だが知らない人には用心深い性格。コミュニケーション能力が高い。

かかりやすい病気や多いお悩み:骨折、膝蓋骨脱臼、白内障、目の怪我、水頭症、肥満、涙焼け

KINS WITHユーザーの声:「毎日元気なうんちが出ています。あと、若干ですが口臭が軽減された気がします。毛艶もいいです。結構涙やけがあるのが軽減されました。」

https://www.instagram.com/p/CS51m6vhZQ7/

プードル


性格:飼い主に忠実で学習能力に優れている。比較的穏やかな性格の傾向がある。

かかりやすい病気や多いお悩み:膝蓋骨脱臼、骨折、涙焼け、逆さまつげ、水頭症、被毛や皮膚が弱い傾向がある

KINS WITHユーザーの声:「菌ケアを始めてから以前からずっと気になっていた涙やけが少し綺麗になったので効果があると思います。毛並みも綺麗になってよくお散歩時に褒めていただけます。」

https://www.instagram.com/p/CUy1ZA_AheC/

ずっと健康に暮らせるように、KINS WITHが提供する日々の菌ケア

愛犬愛猫のための菌ケアブランド「KINS WITH」は、菌ケアのプロであるKINSと獣医師が共同で開発しました。ヒトと同様、イヌやネコの健康を支える菌をケアするトータルケアサービスです。腸内環境の状態がわかる検査キット、サプリメントとフレーバー、コンシェルジュによるアドバイスなど、菌ケア発想によるプロダクトを展開しています。

<展開サービス>

■腸内の菌バランスを知る検査キット


愛犬愛猫の便を採取し現在の菌バランスを知ることができる、郵送での検査キット。腸内環境を紐解き、菌のバランスを知ることで、どんなケアをすべきか、食生活をはじめとした菌ケアのアドバイスを行います。

■フレーバー


からだに良いものでも、食べてもらえないと意味がありません。好きな味を選べるよう、まぐろ・ささみ・かぼちゃ・バナナ・ヤギミルクの5種類のフレーバーをご用意。菌ケアに良い成分を豊富に含んだ食材をそのままパウダー化した、からだに嬉しいフレーバー。

■菌ケアサプリメント

ORIGINAL

初回にお届けする「乳酸菌生産物質」が主成分のサプリメント。アミノ酸やビタミン、短鎖脂肪酸など、イヌやネコの体に嬉しい成分がたっぷりバランスよく含まれています。

GUT

2回目以降から選択できる「乳酸菌」を主体としたサプリメント。本来なら腸内で善玉菌が生み出す成分そのものを摂取でき、すこやかな腸内環境を維持します。

■コンシェルジュによるLINEサポート


サプリメントは、あくまで菌ケアの手段のひとつ。食生活をはじめ、運動や歯磨きなど日常のさまざまな生活習慣の見直しが重要です。コンシェルジュは、LINEでのヒアリングを通じてお悩みに寄り添った菌ケアを1to1でご提案致します。 回答は獣医師によるアドバイスや信頼のおける機関の論文などに基づいて行います。

<商品情報>

KINS WITH BOX (定期 初回検査付き)

価格:初回 ¥12,298
2回目〜 ¥6,578
同梱物:
1.菌ケアサプリメント&フレーバー
(初回は、まぐろ・ヤギミルク・バナナ・かぼちゃ・ささみの合計5種セットと菌ケアサプリメント(ORIGINAL)を送付。2回目からは毎月お好きなフレーバー1つとサプリメントを選択。)
2.腸内フローラ検査(初回のみ)
3.コンシェルジュのサポート

SUPPLEMENTS(定期)

価格:¥6,578
同梱物:
1.菌ケアサプリメント&フレーバー(BOXと同様)
2.コンシェルジュのサポート

SUPPLEMENTS(単品)

価格:¥7,308
同梱物:
1.菌ケアサプリメント(ORIGINAL)

※価格は税込みです。

<報道関係者各位のお問い合わせ先>
KINS PR事務局(アンティル内)日口・飯塚・中野
TEL:03-5572-7375 MAIL:kins_pr@vectorinc.co.jp

【獣医師監修】犬・猫用サプリメントとの正しい付き合い方を学ぼう

薬局の店頭やテレビのCMなどで、人間のサプリメントを目にする機会は多くあります。

一方で、動物用のサプリメントもありますが、動物は自分で飲むサプリメントを選択できませんし、こんな症状があると訴えることもできません。

そもそも、動物用のサプリメントとはどんなものなのでしょうか。
今回は、意外と知られていない正しい動物のサプリメントに関する知識を、獣医師が詳しく解説します。

サプリメントの定義

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そもそも、「サプリメント」とは何なのでしょうか。

人間のサプリメントは厚生労働省により「特定成分が凝縮された錠剤やカプセル形態の製品」と定義されていますが、法律的にそう定められているわけではありません。

動物におけるサプリメントの位置づけ

動物用サプリメントは、いわゆる「健康食品」という立場です。つまり、「トマトは体にいい」「玉ねぎは血液をサラサラにする」などと同様です。

健康を守る、健康を維持するとは言えますが、特定の疾患や症状に対する効果・効能を謳うことは禁じられています

動物用医薬品との違い

「動物用医薬品」は薬機法をもとに農林水産省の認可を受けており、医療効果が保証されているものです。
サプリメントと比較すると、以下のような違いがあります。

サプリメント 動物用医薬品
農林水産省の認可 ×
法律 ペットフード安全法 薬機法
実証実験 ○/×
目的 健康の維持 健康状態の改善

ヒトのサプリメントと何が違うの?

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人間の場合、手軽に足りない栄養素を補えるサプリメントは非常に便利なものです。錠剤やカプセルを飲むのも、それほど大変なことではありません。

動物の場合はサプリメントを嫌がることも

動物の中には、食事以外の得体の知れない粒を飲まされること自体に抵抗がある子もいます。

むしろサプリメントの投与が動物のストレスになってしまうこともあるので、投与するサプリメントは本当に必要か、慎重に選択すべきでしょう。

人間用サプリメントをペットにあげても大丈夫?

答えは単純で、人間用のサプリメントをペットにあげてはいけません

例えば一日分のビタミンが摂れる人間用サプリメントがあるとして、人間と動物とでは一日に必要なビタミンの量は異なるはずです。

栄養素によっては、過剰に摂取することで中毒を起こすものもありますので、人間用のサプリメントはあくまで人間用として利用しましょう

サプリメントの一例

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現在では様々な会社から、多種多様な動物用サプリメントが販売されています。
その中でどのサプリメントが良いものなのか、見極めるのは非常に難しいですよね。

似たようなサプリメントの中からひとつを選ぶ際に決め手となるのは、メーカーへの信頼であったり、口コミであったりするかと思います。

ここではサプリメントの一例を紹介しますが、最終的にそのサプリメントを使うかどうかは、飼い主のみなさんが慎重に判断してください。

アンチノール

オメガ3脂肪酸を含む、実に91種類の脂肪酸を含有するカプセルタイプのサプリメントです。アンチノールは、関節や皮膚の健康を維持することを目的としています。

カプセルを飲み込むのが苦手な子には、ハサミなどでカプセルを割り、中身(液体)をご飯にかけてしまう方法もあります。

アンチノール公式サイト
https://vetzpetz.jp/

レンジアレン

食事に振りかけることで、食事に含まれるリンを吸着してくれる健康補助食品です。

リンの摂取制限が必要な腎不全患者に用いられることが多いサプリメントです。

Lenziaren
¥2,800 (2023/06/10 09:26:16時点 Amazon調べ-詳細)

レンジアレン公式サイト
https://www.elancopet.jp/petowner/product/lenziaren

コセクイン

グルコサミンとコンドロイチンを含むサプリメントです。人間用でもよく目にしますよね。

保存料などの添加物も使用していないので、安心して与えることができます。

コセクイン
¥18,132 (2023/06/10 09:26:17時点 Amazon調べ-詳細)

コセクイン公式サイト
https://jp.mypetandi.com/pet/products/cosequin.html

サプリメントを選ぶ際の注意点

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とは言っても、自分でサプリメントを選ぶ際に何に注目すればいいのかわからないのではないでしょうか。ここでは、サプリメントを見極める時に注意したいことを紹介します。

「○○に効く!」は要注意

サプリメントが医療効果を謳うことは、薬機法で禁止されています。

日本語のニュアンスの問題で非常に難しいのですが、「効く」「改善」などの文言を使用しているサプリメントには注意しましょう。

社会のルールを守れない会社の製品が、動物の健康を守れるでしょうか?

獣医師の話を鵜呑みにしない

獣医師としては動物の健康を第一に考え、健康維持に関する情報を惜しみなく提供しています。

もちろん、サプリメントの話もしますが、獣医師の薦めるがままにサプリメントを始める必要はありません。

そのサプリメントがどのようなものか、うちの子に本当に必要か、続けられるのかを、しっかりと相談・検討してから摂取するようにしましょう。

まとめ

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サプリメントは、動物の健康維持には有効なものです。しかし、その立ち位置はあくまで「食品」であり、「医薬品」とは一線を画していることを忘れてはいけません。

一方向からの情報を鵜呑みにせず、色々な人に意見を求め、ペットにとって一番いいものを選択してあげましょう。

騙されないで!未承認サプリでペットの「ガンが治る」は全てウソ

もし大切なペットが難病を患ってしまったら、多くの方は獣医師にできる限りの治療を行ってもらうでしょう。このネット社会では、自分で情報を集めたり、同じような病気を患っているペットの飼い主さんと情報交換をしたりするという方も少なくないと思います。

そんな藁をもすがる状況の飼い主さんを騙し、ただのサプリメントを医薬品として効能があるようにうたい、販売していた業者が先日書類送検されました。

この記事では、そのような悪徳業者に騙されないために、知っておきたい知識や心がけておきたいことをご紹介します。

悪徳業者による詐欺行為

悪徳業者による詐欺行為
今年3月、動物用医薬品として承認されていないサプリメントや水素水を、「ガンを消す」などとペット用の医薬品として効能があるように宣伝・販売した疑いで、渋谷区のペット通販会社の役員が書類送検されました。

実はこのような業者による行為は決して珍しいものではありません。今回はペットの医薬品に焦点を当てていますが、人間のサプリメント等でも問題になっており、しばしばニュースで取り上げられています。

病気への効能をうたうこと

未承認サプリメントで効能をうたうと罰せられる
未承認のサプリメントや医薬品で「○○に効く!」「○○が治る!」などのように「効能」をうたうことは、動物を対象としたものでも法律で禁じられています。もちろん、ペットフードやシャンプー等であっても効能をうたう場合は動物用医薬品等に該当するため、承認を得なけれないけません。

未承認の動物用医薬品について医薬品としての効能や効果をうたったり、販売・授与をした場合は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」に抵触するため、法律により罰せられます

薬機法 罰則
効能・効果を広告 第68条または第55条第1項違反 2年以下の懲役、200万円以下の罰金
販売 ・授与 第55条第2項違反 3年以下の懲役、300万円以下の罰金

承認のプロセスは長い?

動物用医薬品の承認プロセスは長い
医薬品のうち、動物を対象としたものを「動物用医薬品」といいます。

動物用医薬品を承認してもらうには、さまざまなデータを記載した10種類以上の資料を提出し、申請の種類によっては60万円以上の申請手数料を支払わなければいけません。

そして、品目ごとに成分・分量、用法・用量、効能・効果、毒性、副作用、残留性等を、薬事・食品衛生審議会で審議し、問題がないと認められたものだけが効能をうたって販売ができます。

医薬品の承認は、多くの人の労力と時間をかけて実施されます

悪徳業者の口車に乗らないで!

悪徳業者の宣伝文句にありがちなのが、「効果はあるが、医薬品として承認されるまでに膨大な時間がかかる。何もしないよりも試してみた方が良い。」というものです。

確かに承認されるまでには時間がかかります。しかし、薬は一歩間違えば毒にもなり得ます。仮に本当に効能があるとしても、専門家たちが承認していない薬を使いたいと思いますか?大切なペットに与えるものならば、そのくらい十分に時間をかけて承認されたものをあげたいですよね。

騙されないために

悪徳商法に騙されないために

信頼できる獣医師に相談

まずはかかりつけの獣医師に意見を聞いてみましょう。もし本当に有効な薬があるのであれば、獣医師が知らないはずがありませんし、場合によっては一緒に考えてくれるでしょう。例え、医薬品ではなくサプリメントであっても、評判の良いサプリメントは獣医師の間でもよく知られています。

それでもなお納得しきれないのであれば、セカンドオピニオンを考えてみてはいかがでしょうか。

セカンドオピニオンとは
主治医(ファーストピニオン)以外の獣医師に、診断や治療方針について求める意見をセカンドオピニオンといいます。今までの検査情報を共有し、他の獣医師の意見を聞いた上で、治療方針を決定します。

勘違いしがちですが、主治医のファーストオピニオンに不満や不信感を抱き、黙って病院を変えることは「転院」と呼び、セカンドオピニオンとは異なります。転院となると、今までやっていた検査なども全てやり直すことになり、金銭的な負担だけでなく、病気で苦しんでいるペットへの負担も増やすことになりますので、転院はよく考えた上で行いましょう。

主治医に「セカンドオピニオンをお願いしたい」と伝えたら嫌な顔をされるのではないかと心配する方はたくさんいます。

しかし、多くの獣医師は快くアドバイスをくれるしょう。むしろ、セカンドオピニオンにいい顔をしない獣医師はあまりオススメしません。なぜなら、自分が下した診断に自信を持っていれば、セカンドオピニオンでも同じような意見になるため、断る必要がないためです。

家族に相談

また、家族に相談することも大切です。一人で調べていると情報の偏りが生じ、本当にいいのかわからないものでも口コミを見て「いいかも…」と思ってしまいがちです。家族も一緒になって情報収集することで、多角的な情報を入手でき、冷静に物事を判断できるでしょう。

最後に

信頼できる人に相談して病気と向き合う
偽りの効能がうたわれているものは、特に高額であることが多いです。高額なサプリメントを購入したが、実は効果は全く無く、大切なペットを失ってしまったとなったら、飼い主さんも悔やみきれないでしょう。

残念ながら詐欺師の多くは人の弱い部分につけ入ります。被害に遭わないためにも、自分一人で判断するのではなく、信頼できる獣医師や家族の意見を聞きながら、病気と向き合いましょう。

犬に関するお金は「治療費」などが増加し、終生飼養に掛かる支出合計額は700万円以上にも!?

犬に関する支出はここ10年でどう変わってきているのでしょうか?ペット保険のアニコム損害保険株式会社が同社の契約者に対し毎年行っている調査結果をもとに、2009年から2018年の10年間の推移を分析しました。

現在、犬を飼っている人も、これから飼いたいと思っている人も、何にどのくらいお金が掛かるのか、ぜひ参考にしてみてください。

「ドッグランなど遊べる施設」に使う金額が10年で1.5倍に

チンチラ
10年間で最も増加率が高かったのが、「ドッグランなど遊べる施設」に関する支出でした。

2009年の「ドッグランなど遊べる施設」に使う年間金額は平均して7,904円。2010年に増加するものの、そこから減少傾向にあり、2015年には5,661円まで下がります。しかし、2016年に一気に9,706円まで増加し、その後も上がり続けて、2017年には1万円台に到達し、2018年には11,990円となりました。

2016年を境に「ドッグランなど遊べる施設」への支出傾向が大きく変わっています。また、ここ3年間は愛犬と一緒に遊びに行く機会が増加していることが分かります。現在はまだ年間1万円程度ではありますが、今後は愛犬と一緒に旅行するという人も増加し、旅費も含めると大きな金額になっていくかもしれませんね。

ドッグラングラフ

サロン通いが定着化

チンチラ
昔ながらの日本犬には必ずしも必要ではなかった「シャンプー・カット・トリミング料」ですが、最近人気のトイプードルなどの犬種にはトリミングが必要です。

そういった人気犬種の影響か、この項目の年間支出額は多少のばらつきはあるものの、大きく見ると年々増加傾向にあると言えるでしょう。2009年には32,547円でしたが、2018年には47,653円と約1.4倍になっています。ここでも2016年を境にした3年間は、45,000円台から47,000円台を保っています。

トリミンググラフ

「病気やケガの治療費」の年間支出額は7万円台

チンチラ
ペットの医療も人間並みに進み、癌(がん)など医療費がかかる病気も増加しています。愛犬家にとって「病気やケガの治療費」は気になるところでしょう。この調査で最も高額な支出額だったのが「病気やケガの治療費」でした。

2009年は51,318円で、2010年には少し減少したものの、2011年からは増加し続け、2014年には80,912円に達します。一気に高額になってきた治療費ですが、2015年と2016年には約2万円強も減少して57,000円台になリます。その後、2017年は71,135円、2018年は70,358円と7万円台に増加しています。

治療費グラフ

治療費は小型犬よりも大型犬の方が高くなる傾向があります。人気犬種の影響もあるのか、年によって波がある「病気やケガの治療費」ですが、年間7万円の支出となると家計にはかなり響く項目だと言えそうです。

サプリメントなど健康志向へ

チンチラ
治療費の次に高額だったのが犬の食費である「フード・おやつ」です。

2011年の44,061円から少しずつ増加し続け、2017年には約1万円増の58,601円にまで上がりました。2018年は微減したものの、10年間では124%に上がっており、月額にすると5,000円近く多く出費していることが分かります。

フードグラフ

食事と同じように犬が口にするものとして、2017年から新たに「サプリメント」の項目が調査に加えられ、2017年には23,902円、2018年には23,355円と、ともに2万円台という結果が出ました。

サプリメントはフードのように必ず必要というわけではないため、全くお金をかけていない飼い主もいるでしょう。2万円という数値はあくまで平均値であるため、さらにお金をかけてサプリメントを愛犬に与えている健康志向の飼い主が増えてきているのではないでしょうか。

生涯飼養にかかる支出は480万円から700万円以上に

支出
この調査では、前述の4項目の年間支出額に加え、「しつけ・トレーニング料」「ペット保険料」「ワクチン・健康診断等の予防費」「ペットホテル・ペットシッター」「日用品」「洋服」「首輪・リード」の7項目の年間支出額を算出しています。これらの金額を合算し「共通項目の合計」としてまとめたものがグラフの青色の部分です。

2009年は314,103円で、2014年までは緩やかな増加傾向で35万円台でした。2015年と2016年は33万円台に下がり、2017年以降は再び増加に転じています。

2011年からは「防災用品」の支出額が加わり、さらに2017年から「サプリメント」「交通費」「光熱費(飼育に伴う追加分)」が加わっています。それらの項目を全て加えた2018年の年間支出合計額は、480,420円となりました。

犬の寿命は10年から15年程度と言われていますので、単純計算すると犬1頭の生涯の飼養には4,804,200円から7,206,300円という金額が掛かることが、この調査結果からわかります。

ただし、これらの数値はあくまでアニコムの契約者を対象にした調査の「平均値」であり、実際にかかる費用は、犬のサイズ、病気の頻度、嗜好品への関心度合いなどによって個体差があります。
合計額グラフ

合計額グラフ

最後に

犬と女性
このように支出額だけを見ても「かわいい」というだけで犬を買うべきではないことが分かります。

もちろんお金の問題だけでなく、命ある動物を飼うからにはさまざまな責任が発生しますが、経済面でも終生飼養をする覚悟や準備が必要だと思わされる調査結果だったのではないでしょうか。

調査結果を分析してみると、お出かけやトリミング、健康食品など、嗜好品への出費が増えていることがわかります。ワンちゃんとより楽しい生活を送るためには、最低限の出費だけでなく、こうした嗜好品への出費がある可能性を考えておくと良いかもしれませんね。

出典
2018年調査結果
 https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2018/news_0190315.html
2017年調査結果
 https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2017/news_0180315.html
2016年調査結果
 https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2016/news_0170322.html
2015年調査結果
 https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2015/news_0160314.html
2014年調査結果
 https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2014/news_0150202.html
2013年調査結果
 https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2013/news_0140129.html
2012年調査結果
 https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2012/news_0130129.html
2011年調査結果
 https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2011/news_0120124.html
2009年・2010年調査結果
 https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2010/news_0110309.html