愛犬と楽しく遊ぼう!おうちで出来る簡単アジリティ
ドッグスポーツの一つであるアジリティは、簡単に言うと「犬の障害物競走」です。
犬の運動になることはもちろんですが、「犬が本来持っている作業意欲を満たすことが出来る」、「楽しいことを一緒にするため、犬と飼い主の信頼関係が深まる」など、多くのメリットがあります。しかし、アジリティが出来る施設が近場にないなど、始めるにあたってのハードルも高いのではないでしょうか。
競技会に出るような本格的なアジリティをやりたいのであれば、しっかりとした設備や施設が必要ですが、初心者や遊び程度にやってみたい場合は、おうちにあるものでアジリティをすることも出来ます。
そこで今回は、アジリティを試してみたい方に向けて、おうちで簡単に出来るアジリティをご紹介していきます。
おうちでアジリティ①ハードル
アジリティ競技の「ハードル」とは、人間の陸上競技のハードル走と同じように、障害物をジャンプしていく競技です。
用意する物
バスタオル、タオルケット、クッションなど
ハードルの教え方
- 丸めたバスタオルやタオルケットをまたぐことから始めてみましょう。
横にそれないように、廊下や出入り口などの横幅が狭い場所で逃げ道をなくすと成功しやすくなります。
正面から犬を呼んだり、おやつで誘導したりして障害物を乗り越えさせてみましょう。犬によってはリードを付け、飼い主と一緒に障害物をまたぐ方が上手くいく場合があります。 - またぐことが出来るようになったら、今度はまたぐ瞬間に「ジャンプ」と声を掛け、コマンドを教えていきます。
「ジャンプ」を覚えてきたら
クッションを使って飛び越える障害物を高くしたり、連続ジャンプにチャレンジしたりしてみましょう。ただし、あまり高すぎる障害物をジャンプさせると犬の体に負担がかる可能性があります。
高さの上限は、小型犬:〜30cm、中型犬:〜40cm、大型犬:〜60cmくらいが目安です。
参考:
FCIアジリティー規程
おうちでアジリティ②トンネル
アジリティ競技の「トンネル」とは、筒状のトンネルの中をくぐっていく競技です。
作り方
ローテーブルに布を掛け、出入り口を作ります。こたつを使用している場合は、こたつの両サイドの布を上にあげるだけでもトンネルが作れます。
トンネルの教え方
- 犬を入り口で「マテ」をさせ、出口から顔を出して呼んでみましょう。
二人で出来るのであれば、一人が入口側で犬の体を抑え、もう一人が出口側で呼んであげてみてください。犬によってはトンネルの中におやつを点々と置いた方が上手くいく場合があります。 - 上手にくぐれるようになったら、「クグッテ」のコマンドを教えます。
「クグッテ」を覚えてきたら
ローテーブルを2つ使って距離を長くしたり、ダンボールを使ってL字やU字のトンネルを作ってみたりして、犬の習熟度に合わせて少しずつ難しくしていきましょう。
出口部分の布を垂らして出口が見えないようにを隠すと、さらに難易度がアップします。
おうちでアジリティ③ドッグウォーク
アジリティ競技の「ドッグウォーク」とは、斜めになっている板を登り、平均台を歩くような競技です。
用意する物・作り方
ソファやベッドを使います。登りと下りの坂道部分の再現は難しいので、ドッグステップがあれば便利です。
ない場合は新聞紙や台などで階段状にステップを作ってあげましょう。
ドッグウォークの教え方
おやつを使って誘導していきますが、普段ソファやベッドに登り慣れている犬であれば、習得は難しくありません。「ノボッテ」のコマンドで登れるようにしましょう。
登ることが得意な犬の中には、ソファの背もたれや横にしたカラーボックスの上など、横幅が狭いところでも平気で歩ける犬もいます。
おうちでアジリティ④ロングジャンプ
アジリティ競技の「ロングジャンプ」とは、等間隔に並べたハードルを一気にジャンプする競技です。
用意する物・作り方
「ハードル」で使用した、丸めたバスタオルやタオルケットなどを複数置きます。
ロングジャンプの教え方
先程のハードルで「ジャンプ」がある程度出来るようになっていれば、ロングジャンプも同じ要領で教えていきます。ジャンプする距離を少しずつ長くするため、丸めたバスタオルの数を「2つで成功したら3つに挑戦する」というように1つずつ増やしていきます。
連続でやってみよう
それぞれの障害物に慣れてきたら、連続して飛んだり、くぐったりしてみましょう。一番簡単なのは直線上に障害物を配置していく方法です。慣れてきたら、障害物の順番を変えてみたり、配置の中にカーブを入れたりしてみましょう。
本格的なアジリティ競技の場合は、スタートからゴールまでのタイムで競いますが、初心者の場合は「全部クリア出来ればOK!」というような楽な気持ちでやってみて下さい。
犬が楽しんでやっていて、さらに上級を目指したいようであれば、犬の訓練所で習ったり、競技会に出場したりすることも出来ます。愛犬と共通の趣味を持つというのも素敵なことですね。
上手に遊ぶコツ
無理にやらせない、叱らない
アジリティは人と暮らす上で必ず身につけておかなければいけないものではないため、「嫌がるようであれば無理にやらせない」、「失敗しても叱らない」などの点がポイントです。いつもよりおいしいおやつで誘導して、犬が自ら動いてくれるように教えていきましょう。
また、高さや難易度は徐々に上げていき、犬が無理なくクリア出来るようにしていくことも重要です。
ケガをしないように気をつける
ジャンプする場合の障害物は、ぶつけても脚が痛くないように柔らかい素材を選びましょう。教える段階で痛い思いをしてしまうと、ジャンプしなくなってしまう犬もいます。
床がフローリングの場合は、犬の膝や股関節を痛めてしまう恐れがあります。カーペットや滑り止めマットを敷くなどの対策をしておきましょう。
犬をおおいに褒め、飼い主も楽しむ
犬が障害物をクリアしたら、おおいに褒めてあげましょう。「出来るかどうか、ちょっと不安」なことを「出来た!」という経験をさせてあげることで、犬も自信がついていきます。
また、犬は飼い主の気持ちに敏感な動物です。飼い主が楽しんでいる雰囲気を出すことで、犬も楽しく遊んでくれるようになります。
まとめ
今回は、おうちで出来る簡単なアジリティを紹介しました。
「お散歩しても元気があり余っている」、「もってこい遊びをしない」、「シニア期に向けた体力作りをしたい」というような犬は、おうちで簡単に遊んでみてはいかがでしょうか。
また、犬のメンタル面でも「出来た!」という成功体験を繰り返すことで犬のメンタルキャパシティが向上したり、飼い主の指示で楽しい遊びをすることで飼い主への注目度がアップしたりする効果も期待できます。
楽しく遊んで、愛犬との「おうち時間」を充実させていきましょう。
【本格DIY】自宅の庭にドッグランを作る!費用と製作方法は?
愛犬がノーリードでイキイキと走っている姿は、飼い主としては見ていて嬉しいものですね。日本の屋外ではドッグランがある施設を利用するしかないのですが、近場にないためあまり行けなかったり、犬同士のケンカが心配だったりと利用しづらい面もあります。
そこでDIY好きの筆者は、自宅の庭にドッグランを作りました。今回は、その過程や費用をなどをご紹介します。
※あくまでも素人のDIYのご紹介ですので、安全性を保証する内容ではないことをご了承下さい。犬の安全や設備の強度などに不安がある場合は、専門の施工業者に依頼することをおすすめします。
材料・費用
我が家のドッグランに使う土地の面積は縦5m、横10mの50平米、15.12坪です。費用はこの面積が元になっていますので、参考にしてみて下さい。(※費用はこのドッグランを製作した、2020年当時の金額です。)
フェンス・支柱・扉
フェンス、支柱、扉は必ず必要です。フェンスの高さは特に重要ですのでしっかり下調べをしました。
フェンスの高さの目安
高さ | 犬種 |
---|---|
600mm~ | 小型・愛玩犬(チワワ)、小型・牧羊犬(コーギー) |
1,200mm~ | 小型・狩猟犬(ジャック・ラッセル・テリア)、中型・作業犬(柴犬) |
1,500mm~ | 中型・狩猟犬(イングリッシュ・コッカー・スパニエル)、大型・作業犬(ゴールデンレトリバー) |
1,800mm~ | 中大型・牧羊犬(ボーダーコリー)、大型・狩猟犬(シェパード、アフガンハウンド) |
我が家は大型犬もいるため、1,500mmを選びました。
フェンスを選ぶ
- アニマルフェンス支柱セット【高さ1.5m × 長さ15m(17,600円)】× 2セット = 35,200円
- 扉【高さ1.5m x 幅1m】16,000円
- フェンス基礎ブロック【250mm × 250mm × 250mm(2,600円)】× 4個 = 10,400円
フェンス・支柱・扉の合計:61,600円
アニマルフェンスとは主にシカやイノシシなどの害獣から農作物を守るために使われますが、ドッグランの柵として使うこともあるようです。
ただし、柵が格子状になっている物が多く、格子の間に足をかけて登れる犬の場合は脱走する可能性があります。そういった犬の場合は足を掛ける場所がないタイプのフェンスを使うか、常に人がいる時に使うなど、使用方法に注意が必要です。
フェンス基礎ブロックは、製作中に柵の強度が不安になり、追加でドッグランの四隅の支柱に取り付けています。
床材
床材は必ずしも必要ではありません。土のままでドッグランにすることも可能ですが、足が汚れやすい、草が生えてくるので定期的に草刈りをする必要がある、穴掘りをする犬の場合は脱走する可能性があるといったデメリットがあるので、我が家では床材を使用することにしました。
床材の種類とメリット・デメリット
素材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
天然芝 | 低価格、犬の足腰への負担が軽い | お手入れが面倒、穴を掘られると芝生が剥げてしまう |
人工芝 | メンテンスが不要、犬の足が汚れない | 価格が高い、素材が熱をため込むため暑くなりやすい |
ウッドチップ | 消臭効果が期待できる、防草・防虫効果が期待できる | 1~3年で交換が必要、木のトゲが犬の肉球に刺さる恐れがある |
バークチップ | 1粒ずつが大きく割れにくいため足に刺さりにくい、白アリ対策も期待できる | 価格が高い、定期的な入れ替えが必要 |
我が家ではバークチップを採用しました。
- バークチップ 【20ℓ入り(1,637円)】× 25袋 = 40,925円
- 防草シート【幅1m × 長さ30m(12,200円)】x 3本 = 36,600円
- コ型止めピン【50本入り】 2,350円
床材の合計:79,875円
バークチップの間から草が生えてこないように除草シートを敷き、その上にバークチップを敷き詰めました。「コ型止めピン」とは除草シートが剥がれないように固定するピンのことです。
日除け
犬の休憩スペースに日陰を作りたかったので、ガゼボ(西洋風のあずまや)を設置しました。
- ガゼボ 28,000円
- ガーデニング用枕木 【105mm × 200mm × 500mm(2,640円)】x 4本 = 10,560円
日除けの合計:44,560円
ガゼボを置いただけでは強風で飛ばされる可能性があるため、ガーデニング用の枕木を重りとして使用しました。
費用の合計と施工業者の工事費用の比較
金額 | |
---|---|
フェンス・支柱・扉 | 61,600円 |
床材 | 79,875円 |
日除け | 44,560円 |
合計 | 186,035円 |
一般的なドッグランの施工費用の相場は1平米あたり18,000円~32,000円が相場のようです。金額に差が出来るのは、どの床材を選ぶかによって変わってくるとのことでした。
我が家の場合は50平米ですので、業者に依頼した場合は900,000円~1,600,000円くらいかかり、DIYの方がだいぶ費用を抑えられることがわかりました。
製作過程
製作はDIY慣れした大人3名で、2日程で完成しました。
1.地面を平らにする
まずはゴミや小石を取り除き地面を平らにするのですが、正直この作業が一番大変でした。普段は平らだと思っている地面も、意外と高低差があるようです。
ただ、この作業をしないと大雨の後に水溜りができてしまうので、丁寧に行うことをおすすめします。地面が平らかどうかを調べるには、レーザー水平器を使用しました。
2.支柱の取付
ドッグランの四隅の支柱に「フェンス基礎ブロック」を取り付けるため、まずは穴掘りをしました。高さ250mm(25cm)のブロックを埋めるので、掘る深さはだいたい30cmほど。これも結構大変な作業でした。
次に「フェンス基礎ブロック」に支柱を取り付けました。我が家ではブロックの穴と支柱の間に石を詰めて固定しましたが、モルタルやコンクリートを流し込んで固定する方法もあるようです。そして、掘った四隅の穴に支柱を取り付けた「フェンス基礎ブロック」を埋めました。
他の支柱も取り付け、水平器で高さが揃っているかを確認しました。
3.フェンス、扉の取付
フェンスの取り付けは案外簡単でした。フェンスの格子を柵の出っ張りに引っ掛けるだけです。
扉の取付も説明書がついていたので、その通りに作業することで簡単に出来ました。
4.除草シート、バークチップを敷き詰める
除草シートを敷き、「コ型止めピン」で固定しました。その上にバークチップを敷き詰めましたが、ここで問題が起こりました。
完成前に犬たちを遊ばせてみたのですが、ボール投げで犬が止まる時にスライディングし、バークチップが大量に柵の外に飛び出してしまったのです。
そこでドッグランの四方の除草シートを20cm程上に延ばし、フェンスに結束バンドで固定しました。除草シートで浅いプールを作り、その中にバークチップ入れるようなイメージです。
5.ガゼボの取付
ガゼボは説明書通りに組み立て、ガゼボの接地面にガーデニング用の枕木をボルトで固定し、穴を掘って枕木だけ地面に埋めました。
製作後に気づいたこと
このドッグランは2020年5月に製作しましたが、2年経った現在でも問題なく使えています。
使用してからわかったことですが、バークチップの色と犬のうんちの色が似ていて見分けにくいというデメリットがありました。
予想外のメリットとしては、バークチップを集めて小さな山を作り、そこにおやつやおもちゃを埋めて「宝探しゲーム」が出来ることです。我が家の犬たちは喜んでやっています。
まとめ
時間やお金、労力を使って製作したドッグランですが、愛犬たちが楽しそうに遊ぶ姿を見ていると苦労が報われた思いです。
専用ドッグランであれば他の犬やその飼い主のことを気にすることもなく、安心して利用できます。DIYが好きな方はぜひトライしてみてはいかがでしょうか。
愛犬に喜ばれる!犬の狩猟本能から考える5つのタイプ別の遊び方とは
普段愛犬と遊んでいる中で、「せっかくおもちゃを買ったのに遊んでくれない」、「遊びに誘っているのに犬が乗り気にならない」なんてこと、ありませんか?もしかしたら、その遊び方が愛犬の好みに合っていないのかもしれません。
古来より野生の犬は狩猟によってエサを獲得しています。家庭犬になった犬たちにもその本能が残っており、おもちゃ遊びなどで狩猟本能を満たしています。
犬種の歴史や犬の性格などから、強く出る本能とあまり残っていない本能があり、その傾向は犬によって様々です。今回はそんな狩猟本能を5つのタイプに分け、ご自身の愛犬はどんな遊び方が好きなのか探っていきましょう。
犬の狩猟本能とは
まずは、野生の犬が狩りをする時の一連の行動を見ていきましょう。
探す → 追いかける → 捕まえる → 安全な場所へ運ぶ → 食べる
※狩猟本能の定義は諸説あります。ここではわかりやすくするために、一部割愛しています。
このように大まかに5つの行動パターンに分けることが出来ます。
愛犬はどのパターンが強く残っているか、またどういった遊びが向いているのかチェックしてみてください。
1. 「探す」タイプ
狩猟本能の「探す」が強く残っているタイプの犬で、嗅覚を使い、獲物を見つけることが大好きです。
「探す」タイプの特徴
- 散歩の間、よく匂いを嗅いでいる
- おもちゃやボールを投げてもあまり興味を示さない
「探す」タイプが向いている遊び方
- おやつ探しゲーム
紙コップの下におやつを隠して探す
タオルを山盛りにし、その中におやつを隠して探す - ノーズワーク
「探す」タイプにオススメの遊び方
かくれんぼ
- 犬に「マテ」をさせておいて、飼い主が隠れます。「マテ」が出来ない犬の場合は他の人に犬を預けて下さい。
- 犬の名前を呼んで飼い主を探させます。犬が飼い主を見つけたら「見つかったー!」と大喜びしてあげて下さい。ご褒美におやつをあげるのも良いでしょう。
名前を呼ばれて飼い主の元に行くという行動は、呼び戻しの練習(「オイデ」、「コイ」)の応用にもなります。
「探す」タイプの遊びの注意点
基本的におやつを使った遊びになるので、太り過ぎに注意が必要です。
普段食べているフードで遊べる子であれば、一日に食べるフードを量っておき、その中からおやつに使う分を取り出しましょう。
特別なおやつでないと遊ばない場合は、なるべく低カロリーなおやつを選んで下さい。
2. 「追いかける」タイプ
狩猟本能の「追いかける」が強く残っているタイプの犬です。
逃げる獲物を追いかけることに喜びを感じ、元々猟犬として活動していた犬種に多い傾向があります。
「追いかける」タイプの特徴
- おもちゃやボールを追いかけるのが好き
- おもちゃなどを追いかけるだけで持ってこないこともある
- 自転車やバイク、走っている人などを追いかけようとする
「追いかける」タイプの遊び方
- 引っ張りっこ遊び
- 犬じゃらし
- アジリティ
追いかけることが好きな子の場合、動くこと全般が大好きな傾向があります。
「追いかける」タイプのオススメの遊び方
おにごっこ
おにごっこの鬼役は毎回犬が担当します。
- 犬が飼い主を見ていないときに名前または「オイデ(コイ)」と呼び、犬と目が合ったら逃げます。
- 追いついてきたらおやつをあげるか、じゃれ合って遊びます。
- 慣れてきたら、犬が近づいて来た時に犬の進行方向とは逆に逃げます。これを何回か繰り返していきます。
飼い主の向かう方向へついて行くという行動は、「リーダーウォーク」の応用にもなります。庭やドッグランなど広いところでやると、飼い主自身の運動にもなりますね。
「追いかける」タイプの遊びの注意点
犬のテンションが上がりやすく、 興奮しすぎてしまう場合があります。
その場合、先程紹介した「ノーズワークマット」を使ったり、ガムなどの長く噛めるタイプのおやつを与えたりして、クールダウンしましょう。落ち着いてきたら、また遊びを再開しても良いです。興奮して飼い主の手や服を咬むようなことがあれば、遊びは終了し、犬を無視して下さい。
また、「追いかける」タイプの子は走るのが好きで夢中になり、膝や股関節を痛める恐れがあります。室内で遊ぶ場合は、床がカーペットやクッションフロアの場所にし、フローリングの部屋の場合は犬用の滑り防止ワックスを塗るなど対策をしましょう。
3. 「捕まえる」タイプ
狩猟本能の「捕まえる」が強く残っているタイプの犬です。
追いかけていた獲物を口に入れた瞬間に喜びを感じます。
「捕まえる」タイプの特徴
- ボールやおやつのキャッチが上手
- 引っ張りっこ遊びが好き
- もってこい遊びが好き
「捕まえる」タイプの遊び方
- ボール遊び
- 引っ張りっこ遊び
- フリスビー
「捕まえる」タイプのオススメの遊び方
遊びの途中にコマンドを入れる
- ボール遊びでボールを投げる前や、引っ張りっこ遊びで犬がおもちゃを離した時などに、「オスワリ」や「フセ」のコマンドを入れてみましょう。出来たらすぐに褒めながら遊びを再開します。
- 1が上手に出来るようになったら、今度はボールやおもちゃを背中に隠します。犬が飼い主の顔を見た瞬間(アイコンタクト)に、褒めながら遊びを再開しましょう。
「捕まえる」タイプの遊びの注意点
「追いかける」タイプの遊びの注意点と同じで、興奮しすぎること、膝や股関節を痛めることに注意しましょう。
また、キャッチが好きな子の場合はおもちゃが小さすぎるとキャッチした瞬間に飲み込んでしまう可能性があります。おもちゃのサイズ選びにも注意しましょう。
4. 「運ぶ」タイプ
狩猟本能の「安全な場所へ運ぶ」が強く残っているタイプの犬で、口に物をくわえて動くことに喜びを感じます。
レトリーバー系の犬種に多い傾向があります。
「運ぶ」タイプの特徴
- 家の中でスリッパや靴などをよく持ってくる
- 持ってくるが壊すことはあまりない
- 散歩中、木の枝や石など気に入った物を持って帰りたがる
「運ぶ」タイプの遊び方
- フリスビー
- もってこい遊び
「運ぶ」タイプのオススメの遊び方
○○を持ってきて
- 持ってきて欲しいおもちゃを2つ用意します。ここでは「ボール」と「ぬいぐるみ」とします。
- 犬に「マテ」をさせてから、少し離れた場所にボールとぬいぐるみを2つ並べて置きます。気が散らないように他のおもちゃは片付けて下さい。
- 「ボールを持ってきて」とコマンドを出します。
- 犬がもし「ぬいぐるみ」を持ってきてしまった場合は、無言で受け取り、再度「ボールを持ってきて」とコマンドを出します。
犬が正しく「ボール」を持ってきた場合は、大げさに褒めましょう。 - 「ボール」という名前をある程度理解出来たようであれば、今度は「ぬいぐるみを持ってきて」とコマンドを変えます。
徐々に持ってくる物を遠くに置いてみたり、持ってくる物の数を増やしてみましょう。動くことで体を使い、物を選ぶことで頭も使う方法です。
「運ぶ」タイプの遊びの注意点
「運ぶ」タイプの子は物を運ぶのが好きなため、手当たり次第になんでもかんでも持ってきてしまうことが多いです。
おもちゃは持ってきて良いもの、それ以外はダメ、ときっちり線引をしましょう。
5. 「食べる」タイプ
狩猟本能の「食べる」が強く残っているタイプの犬ですが、ほとんどの犬は食べることが大好きです。
その中でも、「うちの子はおもちゃで遊ばない」、「無趣味な犬なんです」とおっしゃる飼い主もいらっしゃいます。ここでは、先程までの「探す」「追いかける」「捕まえる」「運ぶ」に興味がない子を「食べる」タイプとします。
「食べる」タイプの特徴
- おもちゃにあまり関心がない
- 食欲旺盛
「食べる」タイプの遊び方
- ノーズワーク
- どっちの手におやつが入ってるかな?ゲーム
- 動かすとおやつが出てくるおもちゃ
「食べる」タイプのオススメの遊び方
おやつを投げる遊び
- 犬におやつを見せ、ポイッと投げてみましょう。
- 犬がおやつを食べたら名前を呼び、犬が近くに来たら再びおやつを投げます。
- 慣れてきたら「オスワリ」をさせ「アイコンタクト」が出来たら、おやつを投げましょう。
- さらに上級を目指すのであれば、「オスワリ」または「フセ」をさせてから「マテ」とコマンドを出し、おやつを投げてから「ヨシ」と合図を出します。「ヨシ」の合図は必ずアイコンタクトが出来ている時にしましょう。
「食べる」タイプの子は普段あまり動かない傾向があるので、軽い運動になります。また、おやつを追いかけることで「追いかける」本能が刺激され、「追いかける」タイプの遊びをするようになる可能性があります。
※おやつを投げる遊びは、拾い食いの癖を直したい犬や、「エサのお皿と人間の手以外からは食べ物をあげない」とルールを決めている飼い主にはオススメしていません。
「食べる」タイプの注意
「探す」タイプの犬と同様で、遊びにおやつを使うため太り過ぎには注意しましょう。
それぞれのタイプについて
ここまで5つの狩猟本能をタイプ別に解説してきましたが、複数のタイプに当てはまる子も多くいます。
該当するタイプの遊びをいろいろ試しても楽しめますが、「一番当てはまるタイプはどれだろう」という視点で見てあげると、愛犬の興味や関心、行動パターンなどが見えてくるので、今後のしつけやトレーニングに役立ちます。
また、普段はタイプに合った遊びをし、たまに違ったタイプの遊びをすることで、愛犬の新たな一面を見ることが出来るかもしれません。
オススメの遊び方の共通点
5つのタイプ全てにオススメの遊び方をご紹介しましたが、その共通点にお気づきでしょうか。それは「飼い主に注目しやすい遊び」です。
ボール投げをしている犬を見ていると、ボールにばかり集中してしまい飼い主の方に意識が行かず、人がまるで「自動ボール投げ機」のようになってしまっていることが多いように思います。
おやつをあげる場合も同様で、犬がおやつにばかり集中して、飼い主が「自動給餌器」のようになってしまっていることはありませんか。
「飼い主に注目しやすい遊び」 を取り入れてあげることで、飼い主に対する犬の意識を「自動〇〇機」から「おもしろい遊びを提供してくれる人」へ変更できれば、飼い主への注目度も上がり、しつけやトレーニングの質も向上します。
ぜひ、犬からワクワクされる飼い主を目指して下さいね。
まとめ
家庭犬は人間と生活することによって、犬らしさをある程度制限して生きています。例えば、「トイレを決まった場所でする」「散歩の時に飼い主について歩く」「無駄に吠えない」などが、それに当たります。
狩猟本能を刺激してあげる遊びをすることで、本来の犬らしさを取り戻し、ストレスを解消させてあげることが大切です。そして、「人間と暮らすため犬らしさを制限する」ことと「本来の犬らしさ」のバランスをうまく取り、家庭犬のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を高めてあげましょう。
【DIY】簡単!手作り0円おもちゃで犬のストレスを解消しよう!
愛犬との「おうち時間」に、おもちゃを使って一緒に遊ぶという方も多いと思います。
しかし、せっかくおもちゃを買ったのに「遊んでくれない」、「すぐに飽きてしまった」、「5分で壊されてしまった」なんてこと、よくありますよね。
そんな時は家にあるもので、おもちゃを手作りしてみましょう。今回は、0円で作れる犬のおもちゃを3つご紹介します。
①ダンボール◇おやつ探しのおもちゃ
通販を利用する機会が多いと、つい段ボールを溜めてしまうという方もいるかもしれません。そんな溜め込んだ段ボールを、愛犬のために使ってみてはいかがでしょうか。
材料:段ボール、新聞紙、タオル、いらない服…など
所要時間:5分程度
作り方
1.まずは段ボールに新聞紙を厚めに敷きます。(床の保護のため)
出入り口になる部分を犬の体の大きさに合わせて、低く作ってあげると使いやすいです。
2.新聞紙、タオル、不要になった服などを段ボールの中に入れます。
これで完成です。非常に簡単ですね!
遊び方
最初から上級編で遊ぼうと思っても、愛犬はうまく遊べないかもしれません。初級編から始めて、徐々に難しくしていきましょう。
1. 初級編
おやつを見せ、匂いを嗅がせてからダンボールの中にポーンと投げてみましょう。
ここでおやつを探してくれたら初級編成功です。
2. 中級編
初級編を簡単にクリア出来るようになったら、中級編にチャレンジしてみましょう。
タオルや服の下におやつを隠してみます。
3. 上級編
上級編は飼い主さんのアイディア次第です。愛犬との知恵比べですね。
ダンボールの中身を工夫して、どんどん難易度を上げていきましょう。
例えば…
- タオルの端におやつを入れ、グルグルに巻く
- 重ねたタオルや新聞紙の間におやつを入れる
など、おやつが簡単に取れないように隠してしまいましょう。
4. 応用編
長く噛めるおやつ(牛皮ガムなど)や、中におやつを入れられるタイプのおもちゃなどに変えると、より長く遊べます。
上手くいかない時
犬がおやつを探さない時や、途中で飽きてしまった時は、飼い主が一緒に探してあげましょう。
犬が使い方に慣れるまでは、いつもより「ちょっといいおやつ」をあげてみるのもいいかもしれません。
飽きてしまったおやつに興味を示すかも?
せっかく長く食べられるおやつをあげたのに、犬が途中で飽きて食べなくなってしまった、なんてことはありませんか?そういったおやつを使って遊んであげることで、また食べるようになる可能性があります。
人の手からもらった(簡単に獲得した)おやつより、自分で探した(ちょっと苦労して獲得した)おやつの方が執着心がつくためです。
②トイレットペーパーの芯◇中身が気になるおもちゃ
トイレットペーパーの芯のゴミは定期的に出るものです。しかし、それをそのまま捨てるのではなく、愛犬とのコミュニケーションに使ってみてはいかがでしょうか。
材料:トイレットペーパーの芯、ラップの芯など紙製で筒状の物
所要時間:3分程度
作り方
筒の中にドライフードを入れ、両端を折りたたみます
これで完成です。こちらもとても簡単ですね。
遊び方
おもちゃを振るとカラカラと音がするので、犬の気を引いてみましょう。
犬が気にしていたらそのまま渡してもいいですし、遠くに投げてあげてもいいです。
筒を破ってドライフードを食べられれば成功です。
上手くいかない時
両端の折りたたんだ部分の片方を開け、中におやつが入っていることを教えてあげましょう。
③ペンケースやポーチ◇もってこい遊びのおもちゃ
ペンケースやポーチはなかなか不要になることはないかもしれませんが、だからこそ特別なおもちゃになるかもしれません。
材料:不要になったペンケースやポーチなど
所要時間:1分程度
作り方
ペンケースの中におやつを入れるだけで完成です。
遊び方
このおもちゃは、壊して中のおやつを食べるのではなく、もってこい遊びに使います。
1. 初級編
犬の見ているところでおやつをペンケースの中に入れます。気にして匂いをかいだらファスナーを開け、中に入っているおやつをあげましょう。
- ペンケースに鼻タッチ → ペンケースを開けおやつをあげる
- ペンケースを咥えた → ペンケースを開けおやつをあげる
- ペンケースを飼い主に渡した → ペンケースを開けおやつをあげる
と、難易度を徐々に上げていきます。
2. 中級編
ペンケースを近くに投げてみましょう。
飼い主のところに持ってきたら、ファスナーを開けて中に入っているおやつをあげます。
出来るようになってきたら、投げる場所をどんどん遠くしていきましょう。
2. 上級編
犬に「マテ」をさせ、遠くにペンケースを置きます。
犬の元に戻り「モッテコイ」のコマンドを出します。
ちなみに筆者は「モッテコイ」のトレーニングの初歩として、この方法を使うことがあります。
3. さらに上級編
ペンケースの中身を匂いが強めのおやつ(チーズ、ジャーキーなど)に変えます。
犬に「マテ」をさせ、犬から見えないところにペンケースを置きます。犬の元に戻り「探して」とコマンドを出します。
さらに上級を目指すのであれば、ペンケースを置く場所を床ではなく、椅子の上や台の上など犬の目線より上の位置に置いたり、クッションの間や空のダンボールの中に隠します。
おもちゃで遊ぶときの注意点
自分でDIYしたおもちゃは、少し遊んだり齧ったりするだけでボロボロになってしまうことが多いです。犬が興味本位で食べてしまったり、誤飲したりしてしまう危険があるため、壊れてきたらすぐに処分しましょう。
躊躇なく処分できてしまうのも、0円DIYのいいところですね。
まとめ
犬のおもちゃをDIYするのは難しそうと思うかもしれませんが、家にあるものを使って簡単に作ることができます。犬は楽しく、飼い主のお財布にも優しく、一石二鳥ですね。また、壊れたらすぐに捨てられるところも魅力的です。
おもちゃをすぐ壊してしまうような元気過ぎる子から、体力が落ちてきたシニア犬まで、幅広く遊べるおもちゃですので、愛犬との遊びにマンネリを感じている方も、そうでない方もぜひ試してみてください。
猫にはおもちゃや遊びが必要!狩猟本能を刺激してストレス解消を
「うちの猫はあまり遊ぶのが好きではない」と感じている飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、猫には遊びやおもちゃが必要です。
猫はもともと狩りをする動物。飼い猫にも、狩猟本能が備わっています。
狩りたい気持ちが満たされないままだと、粗相など問題行動が発生する可能性もあるのです。
今回の記事では、猫におすすめのおもちゃや遊び、注意点について解説します。
猫におもちゃや遊びが必要な理由
猫にとって遊びは、狩猟本能を満たし、ストレスを解消するものです。運動不足を解消するメリットもあります。
1. 狩猟本能を満たしてストレス解消
猫には狩猟本能があります。子猫も「狩りをしたい」と思っているのです。愛らしくじゃれついているように見えますが、実は狩りの練習をしています。
とはいえ、本物の動物で狩りをさせるのは困難ですから、遊びやおもちゃで本能を満たす必要があるのです。
狩りたい本能が満たされないままだとストレスがたまっていき、人の手を咬む、粗相をするなど問題行動の原因にもなりかねません。
2. 運動不足の解消
家の中で過ごす飼い猫は、どうしても運動不足になりがちです。要求すればフードを好きなだけもらえる生活をしていると、太ってしまう猫もいます。
肥満は、心臓病や糖尿病など、様々な病気の元になります。さらに、肥満になると足腰に負担がかかるので、さらに運動不足になってしまいます。
日頃から、遊びで猫の運動不足を解消しましょう。
3. 脳への刺激
高齢になると猫も人間と同じように、認知症(高齢性認知機能不全症候群)になる可能性があります。15歳以上の猫の50%に、認知症のような行動変化がみられるという報告もあるほどです。
遊びによる刺激で、認知症の進行を緩やかにする効果が期待できます。猫が何歳になっても、遊びは必要です。
4. 飼い主さんとのコミュニケーション
猫は飼い主さんが大好きで、「一緒に遊んでほしい」「相手をしてほしい」と思っています。5分でもいいので、一緒に遊んであげると猫は満足するでしょう。
毎日コミュニケーションを取っていると、「元気がない」「いつもと様子が違う」など、猫の体調の異変にも気付きやすいのもメリットです。
猫の遊びにおすすめおもちゃ
猫の遊びにおすすめのおもちゃや遊び方を解説します。猫それぞれ好みがあるので、いくつか用意して様子を見てください。わざわざ買いにいかなくても、紙袋や段ボールで作れるおもちゃもあります。
トンネル
トンネルは猫が隠れて遊んだり、おもちゃを隠して探させる場所としても使えます。
紙袋の底を切って、つなげたり、段ボールをつなぎ合わせたりしてもいいでしょう。ボロボロになったら、すぐに捨てられます。
猫じゃらし
定番のおもちゃです。しなる棒の先に、羽など猫が興味を持ちそうな飾りが付いています。
揺らすだけでも猫は興奮して飛びついてくるでしょう。
猫じゃらしを箱やトンネルに隠しつつ動かすと、狩りの臨場感が出て猫は一層喜びます。飼い主さんとの楽しいコミュニケーションにもなりますね。
蹴りぐるみ
猫が抱きかかえて、後ろ足でキックするおもちゃです。咬みながらキックする猫もいます。
かさかさと音がするタイプは、猫の興味を引くでしょう。飼い主さんは、蹴りぐるみを生きているように動かしてあげるといいですね。
釣り竿おもちゃ
釣り竿のような棒に紐が取り付けてあり、紐の先に羽やネズミの人形などが付いているおもちゃです。
ゆらゆら揺らして遊ばせます。猫じゃらしと同様、コミュニケーションにも役立ちます。
ボールや小さな人形
飼い主さんが転がしたり、投げたりしたおもちゃを猫が捕まえて遊びます。ボールなら、猫が自分で転がして遊ぶのも可能です。
おすすめのひとり遊び
飼い主さんが忙しいときや、仕事で留守番させるときも、ひとり遊びができるようにしておきましょう。フードやおやつが入れられるものを利用するとよく遊んでくれます。
宝物探し
小さなお皿にフードを入れて、部屋のあちこちに置いておきます。キャットタワーの上や、段ボールの中に入れてみてください。
獲物を探すような気分で遊べるでしょう。高いところに置く場合は、安全なプラスチックのお皿などにしてください。
ペットボトルで狩り気分
いらないペットボトルのサイドに、ドライフードが出るくらいの穴をあけます。フードを何粒か入れたら、しっかりふたをして転がしてください。猫はフードが食べたくて、ペットボトルを転がします。狩った獲物を食べるような気分が味わえるでしょう。
筆者が17歳の猫に与えた動画です。ペットボトルを転がしてフードを食べています。
猫の遊びのコツ
楽しく遊ぶには、ちょっとしたコツも必要です。
1. 無理強いはしない
猫と遊びたいからといって、かまいすぎてしまっては多くの猫が嫌がります。
しつこく名前を呼んだり、追いかけたりしないようにしましょう。
あえて猫の顔を見ず、しらんぷりしつつ後ろ手で猫じゃらしを振ってみるのもおすすめです。
2. 夕暮れから夜に遊ぶ
猫が薄明薄暮に活動する動物なので、活発な時間は明け方と夕方です。明け方は飼い主さんが大変なので、夕暮れから夜にかけて遊びに誘ってみてください。
3. フードを与えて達成感
猫じゃらしなど、フードを使わないおもちゃで遊んだあとは、少しフードやおやつを与えましょう。
狩りが成功した達成感を味わえて、遊びを催促する猫もいます。
4. 目で追ってくれただけでもよしとする
おもちゃを目で追うだけでも、猫は十分遊んでいるようです。特に高齢の猫にとっては、十分な刺激になります。
積極的に遊ばなかったとしても、「猫は楽しんでくれた」と納得しましょう。
猫と遊ぶときの注意点
猫が楽しく安全に遊ぶためにも、いくつか注意点があります。
1. 猫専用のおもちゃを選ぶ
市販のおもちゃを利用する際は、猫向けに作られたおもちゃを選んでください。誤飲などの危険があるので、人間の子どものおもちゃなどは与えないようにしましょう。
2. 終わったらおもちゃは片付ける
遊び終わったら、おもちゃは猫の届かない引き出しなどに片付ける習慣をつけてください。
紐やおもちゃのパーツを誤って食べてしまうと、腸閉塞などを起こす恐れがあります。命に関わるケースもあるので、注意が必要です。
また、留守番中のおもちゃには紐状タイプを使わないようにします。どんなに猫が好きなおもちゃでも、ほころびや傷ができたら捨ててください。
3. 人の手をおもちゃにしない
おもちゃがないからといって、人間の手をおもちゃにするのはやめましょう。人間が狩りの対象になってしまうため、咬まれる恐れもあり大変危険です。
まとめ
猫の狩猟本能を満たすためにも、遊びやおもちゃは大切です。ストレスや運動不足を解消し、脳を刺激するメリットもあります。飼い主さんとのコミュニケーションにも役立ちます
猫じゃらしや釣り竿タイプ、蹴りぐるみなど、数種類のおもちゃを用意して、猫を遊ばせてください。段ボールやペットボトルでも猫のおもちゃが作れます。飼い主さんと一緒に遊ぶのはもちろん、ひとり遊びも欠かせません。
おもちゃの誤飲には十分注意して、遊びで猫の心を満たしてあげましょう。
犬の本能をくすぐる遊び「ノーズワークゲーム」で脳トレをしよう!
みなさんは、「ノーズワークゲーム」という犬の遊びを聞いたことがありますか?
ノーズワークゲームとは、犬が嗅覚を頼りにおやつなどを探し出すゲームのことで、本能を刺激することでストレス解消や脳トレ、ボケ防止に効果的です。
今回は、ノーズワークゲームの遊び方やおすすめの専用アイテムなどをご紹介します。
ノーズワークゲームって何?
「ノーズワークゲーム」とは、犬が大好きなおもちゃやおやつなどを隠し、嗅覚を頼りに探してもらう、いわば「宝探し」のようなゲームです。
「犬の嗅覚は人間の1億倍」と言われるほど、犬は嗅覚がとても優れた動物です。
そんな優れた嗅覚をたくさん使ってもらうことで、犬は本能が刺激され、ストレス解消や脳の活性化にもつながります。
ノーズワークゲームの楽しみ方
用意するもの
ノーズワークゲームを始めるには、まず、「探してもらうもの」と、それを「隠すもの」が必要になります。
「探してもらうもの」としては、愛犬が大好きなおやつや小さめのおもちゃなどを用意しましょう。適度ににおいが付いたものだと探しやすいですが、愛犬の様子を見ながらにおいの強弱を調節していきましょう。ごはんの時間にフードを隠せば、脳トレやストレス解消だけでなく、早食いの防止にも効果的です。
「隠すもの」としては、わざわざ用意せずに部屋のどこかに隠すという方法もありますが、このあとご紹介する、ノーズワークゲーム専用のマットやパズルを用意するとより楽しめるでしょう。
遊び方
ノーズワークゲームで遊ぶ際の簡単な流れは次の通りです。
1.まず、犬におやつなど「探してもらうもの」のにおいをかがせます。
2.次に、犬に場所が分からないようにおやつなどを隠します。犬が部屋の外で待っている間に隠してもよいですし、犬が見ているところで色々なフェイントをかけながら隠してもよいでしょう。
3.隠し終わったら、「どこかな?探して!」と声をかけてみましょう。
4.最後に、犬が無事に見つけたら、「すごいね!」と褒めてあげましょう。
犬は、おやつなど自分が好きなものを見つけられた喜びに、飼い主さんに褒めてもらえた喜びが加わって、大きな達成感を得られるでしょう。
ノーズワークゲームのおすすめアイテム
マットタイプ
「ノーズワークマット」「スナッフルマット」と呼ばれるものは、マットにフリンジや切り株のような凹凸が不規則に取り付けられているので、草むらで狩りをするような感覚でおやつ探しができます。
カラーやデザインも様々なので、ぜひお部屋のインテリアに合った1枚を選んでみてくださいね。
パズルタイプ
マットタイプ以外にも、パズルのピースの下におやつなどを隠しておいて、犬に探してもらうパズルタイプのものもあります。
ごはんの早食いを防ぐためのアイテムとして使用する場合もありますが、おやつを隠してノーズワークゲームに使用することもできます。
家にあるもので手作りしてみよう
ノーズワークゲームは、専用のマットやパズルをわざわざ購入しなくても、自宅にあるものでも楽しめます。
使わなくなったシーツやタオルなどを不規則に重ね合わせてみたり、紙コップを逆さにしておやつを隠してみたりと、工夫次第で色々な隠し場所を作り出せます。
裁縫が得意な方は、市販のものを参考に、布切れなどでノーズワークマットを手作りしてみてもいいかもしれません。
ノーズワークゲームの注意点
ノーズワークゲームで遊ぶ時は、次のような点に注意しましょう。
おやつのあげすぎに注意
1回のゲームであげるおやつはおそらく少量ですが、楽しくなって遊びすぎてしまうと、無意識のうちにおやつをあげすぎてしまいます。ノーズワークゲームを始める前に、おやつの量の上限を予め決めておきましょう。
また、おやつ以外にも、愛犬が大好きなおもちゃなども使って遊んでみましょう。
誤飲や怪我に注意
ノーズワークマットのフリンジなどは、使っているうちにほつれてくることがあります。布などを誤って食べてしまわないように、飼い主さんが注意して見ていてあげましょう。かなりほつれが目立つようになってきたら、新しいものに変えるのが無難です。
プラスチック製のパズルに関しては、基本的に強度が高いものが多いですが、角が欠けてしまったり、ヒビが入ってしまったりすると危険です。怪我を防ぐためにも、遊ぶ前に毎回パズルの点検をしましょう。
マットやパズルの清潔を保つ
ノーズワークゲームのマットやパズルには、おやつや犬の唾液などが必然的に付着します。
定期的に洗濯や掃除をし、清潔を保つようにしましょう。
まとめ
今回は、犬の嗅覚を使う遊び、「ノーズワークゲーム」をご紹介しました。
犬は、自らが得意とする嗅覚を使って遊ぶことで本能が刺激され、ストレス解消や脳トレ、ボケ防止に役立ちますし、飼い主とのコミュニケーションも取れます。雨の日に散歩に行けない時など、ストレスがたまりがちなシーンではかなり良い遊びです。
みなさんもぜひ、専用のアイテムやお家にあるものを使って、愛犬と一緒に楽しくノーズワークゲームをやってみてくださいね。
犬が攻撃的なのは運動不足のせいかも!?悪影響と解消方法について考えよう
運動不足になると、体がだるくなったり、ケガや病気をしやすくなったり、ストレスがたまったりしますよね。運動不足は、「生活習慣病のもと」なんて言われるほど、厄介なもの。
もちろん、運動不足によって悪影響を受けるのは人間だけではありません。犬も同じように、悪影響を受けてしまうのです。
そこで今回は、犬が運動不足により受ける悪影響と、運動不足を解消するための方法をご紹介します。
運動不足による悪影響
犬も人間と同様、運動不足になると心身ともに悪影響が出てきてしまいます。悪影響には、どのようなものがあるのでしょうか?
筋力・体力の衰え
まずは、筋力や体力が衰えやすくなります。極端な運動不足でなければ、すぐに影響が出ることはないでしょうが、年をとるにつれて筋力・体力の低下が起きやすくなります。
年をとっても筋力や体力を維持するためには、若いうちからよく運動することが大切です。
ストレス
犬は運動不足になると、ストレスを感じやすくなります。人間もずっとパソコンに向かうなど、長いこと運動をしないとストレスがたまりますよね。
ストレスがたまってしまうと、飼い主や他の人、他の犬に対して攻撃的になることがあります。また、ストレスはいろいろな病気を引きおこしかねませんから、定期的に発散させることが大切です。
肥満になりやすい
運動が足りていなければ、犬も人間と同じように肥満になりやすくなります。肥満になると、病気のリスクが高まることはもちろんのこと、足腰に負担がかかりやすくなるため、ヘルニアの原因にもなってしまうのです。
食べ過ぎに注意するだけでなく、運動不足にも十分注意しましょう。
運動不足のサインは?
運動不足だからといって、どこかが腫れたり、傷ができたりするわけではありませんから、運動不足かどうかを目で明確に判断することは困難です。
そこで、運動不足かどうかを見極めるため、以下のような行動に注意してみてください。
攻撃的になる
犬が他の人や犬に対して攻撃的になったり、飼い主の言うことを素直に聞かなくなったりした場合は、運動不足でストレスがたまっている可能性があります。
もちろんストレスの原因は運動不足だけではないので断定はできませんが、「そういえば最近散歩に行けていないし、運動が足りていないかも…」と思ったら、運動量を増やしてあげることで穏やかになるかもしれません。
実は、ドッグトレーナーさんの中にも、運動不足が全ての問題行動の原因だと言い切る方もいるくらい、運動不足というのは重要な要素の一つなのです。
常にソワソワしている
これも必ずしも運動不足が原因とはいえませんが、常に落ち着きがなくソワソワしている場合は、「もっと運動がしたい!」というサインかもしれません。
犬の運動不足を解消するには?
では、犬の運動不足を解消するにはどのような方法があるのでしょうか?
散歩の時間を増やそう
散歩の時間はそれぞれの犬によって大きく異なります。そこで、散歩から帰ってきたときの犬の疲れ具合で、散歩の長さが適当であるかを確かめてみましょう。以下を指標にしてみると良いでしょう。
①短く浅く、ハッハッと呼吸している場合
→犬がちょうどよく疲れているサインです。(単に、暑いからという場合もありますので、気温なども加味してください)
②激しい呼吸をしている場合
→犬が疲れすぎています。少し散歩の時間や激しい運動の量を減らしましょう。
③物足りなさそうにしたり、走り回ったりしている
→運動量が不十分かもしれません。散歩の時間を長くしたり、散歩中に走ったりしてみましょう。
たまにはドッグランで思い切り走らせて
散歩中は基本的に、歩く場合が多いと思います。散歩中に走れたとしても、時間や距離の観点から犬には少し物足りないかもしれません。また、散歩時は、犬は飼い主さんのスピードに合わせて走りますが、本当はもっと全力で走りたいと思っていることでしょう。
そこで、定期的にドッグランに連れて行き、思う存分走らせてあげましょう。ドッグランであれば、リードを外して犬を自由に運動させることが可能です。公園などで、長時間歩くのも良いでしょう。
おもちゃで遊ぼう
長い時間散歩に行く時間がなかなか取れないときや、梅雨の時期など、雨が続いているときは、家でおもちゃ遊びをしましょう。
タオルで引っ張り遊び、ボール投げ、かくれんぼ、ノーズワークなど、たくさんコミュニケーションを取りながら運動することで、運動不足解消だけでなく、飼い主さんとの信頼関係も強くなるので一石二鳥です!さらに、オヤツをもらえたりすれば、犬もどんどん飼い主さんとの遊びが楽しくなってきます。
なお、犬を家で走らせるときには、足腰の負担を軽減するため、フローリングなど滑りにくいところを選びましょう。
運動不足は犬の大敵!
運動不足は、犬にさまざまな悪影響を与えることがわかりました。
ボディランゲージと同様、運動不足は目で見て判断をするのが難しいことの一つです。まずは、散歩後の疲れ具合をチェックして運動不足かどうかをチェックしてみましょう。
また、「攻撃的になる」「常にソワソワしている」などのサインに気づいたら、運動不足の可能性があります。散歩の量を増やす、部屋で遊ばせる、ドッグランに行くなど、それぞれの犬やご家庭に合った犬の運動不足解消方法を実践してみてくださいね!