猫にはおもちゃや遊びが必要!狩猟本能を刺激してストレス解消を
「うちの猫はあまり遊ぶのが好きではない」と感じている飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、猫には遊びやおもちゃが必要です。
猫はもともと狩りをする動物。飼い猫にも、狩猟本能が備わっています。
狩りたい気持ちが満たされないままだと、粗相など問題行動が発生する可能性もあるのです。
今回の記事では、猫におすすめのおもちゃや遊び、注意点について解説します。
猫におもちゃや遊びが必要な理由
猫にとって遊びは、狩猟本能を満たし、ストレスを解消するものです。運動不足を解消するメリットもあります。
1. 狩猟本能を満たしてストレス解消
猫には狩猟本能があります。子猫も「狩りをしたい」と思っているのです。愛らしくじゃれついているように見えますが、実は狩りの練習をしています。
とはいえ、本物の動物で狩りをさせるのは困難ですから、遊びやおもちゃで本能を満たす必要があるのです。
狩りたい本能が満たされないままだとストレスがたまっていき、人の手を咬む、粗相をするなど問題行動の原因にもなりかねません。
2. 運動不足の解消
家の中で過ごす飼い猫は、どうしても運動不足になりがちです。要求すればフードを好きなだけもらえる生活をしていると、太ってしまう猫もいます。
肥満は、心臓病や糖尿病など、様々な病気の元になります。さらに、肥満になると足腰に負担がかかるので、さらに運動不足になってしまいます。
日頃から、遊びで猫の運動不足を解消しましょう。
3. 脳への刺激
高齢になると猫も人間と同じように、認知症(高齢性認知機能不全症候群)になる可能性があります。15歳以上の猫の50%に、認知症のような行動変化がみられるという報告もあるほどです。
遊びによる刺激で、認知症の進行を緩やかにする効果が期待できます。猫が何歳になっても、遊びは必要です。
4. 飼い主さんとのコミュニケーション
猫は飼い主さんが大好きで、「一緒に遊んでほしい」「相手をしてほしい」と思っています。5分でもいいので、一緒に遊んであげると猫は満足するでしょう。
毎日コミュニケーションを取っていると、「元気がない」「いつもと様子が違う」など、猫の体調の異変にも気付きやすいのもメリットです。
猫の遊びにおすすめおもちゃ
猫の遊びにおすすめのおもちゃや遊び方を解説します。猫それぞれ好みがあるので、いくつか用意して様子を見てください。わざわざ買いにいかなくても、紙袋や段ボールで作れるおもちゃもあります。
トンネル
トンネルは猫が隠れて遊んだり、おもちゃを隠して探させる場所としても使えます。
紙袋の底を切って、つなげたり、段ボールをつなぎ合わせたりしてもいいでしょう。ボロボロになったら、すぐに捨てられます。
猫じゃらし
定番のおもちゃです。しなる棒の先に、羽など猫が興味を持ちそうな飾りが付いています。
揺らすだけでも猫は興奮して飛びついてくるでしょう。
猫じゃらしを箱やトンネルに隠しつつ動かすと、狩りの臨場感が出て猫は一層喜びます。飼い主さんとの楽しいコミュニケーションにもなりますね。
蹴りぐるみ
猫が抱きかかえて、後ろ足でキックするおもちゃです。咬みながらキックする猫もいます。
かさかさと音がするタイプは、猫の興味を引くでしょう。飼い主さんは、蹴りぐるみを生きているように動かしてあげるといいですね。
釣り竿おもちゃ
釣り竿のような棒に紐が取り付けてあり、紐の先に羽やネズミの人形などが付いているおもちゃです。
ゆらゆら揺らして遊ばせます。猫じゃらしと同様、コミュニケーションにも役立ちます。
ボールや小さな人形
飼い主さんが転がしたり、投げたりしたおもちゃを猫が捕まえて遊びます。ボールなら、猫が自分で転がして遊ぶのも可能です。
おすすめのひとり遊び
飼い主さんが忙しいときや、仕事で留守番させるときも、ひとり遊びができるようにしておきましょう。フードやおやつが入れられるものを利用するとよく遊んでくれます。
宝物探し
小さなお皿にフードを入れて、部屋のあちこちに置いておきます。キャットタワーの上や、段ボールの中に入れてみてください。
獲物を探すような気分で遊べるでしょう。高いところに置く場合は、安全なプラスチックのお皿などにしてください。
ペットボトルで狩り気分
いらないペットボトルのサイドに、ドライフードが出るくらいの穴をあけます。フードを何粒か入れたら、しっかりふたをして転がしてください。猫はフードが食べたくて、ペットボトルを転がします。狩った獲物を食べるような気分が味わえるでしょう。
筆者が17歳の猫に与えた動画です。ペットボトルを転がしてフードを食べています。
猫の遊びのコツ
楽しく遊ぶには、ちょっとしたコツも必要です。
1. 無理強いはしない
猫と遊びたいからといって、かまいすぎてしまっては多くの猫が嫌がります。
しつこく名前を呼んだり、追いかけたりしないようにしましょう。
あえて猫の顔を見ず、しらんぷりしつつ後ろ手で猫じゃらしを振ってみるのもおすすめです。
2. 夕暮れから夜に遊ぶ
猫が薄明薄暮に活動する動物なので、活発な時間は明け方と夕方です。明け方は飼い主さんが大変なので、夕暮れから夜にかけて遊びに誘ってみてください。
3. フードを与えて達成感
猫じゃらしなど、フードを使わないおもちゃで遊んだあとは、少しフードやおやつを与えましょう。
狩りが成功した達成感を味わえて、遊びを催促する猫もいます。
4. 目で追ってくれただけでもよしとする
おもちゃを目で追うだけでも、猫は十分遊んでいるようです。特に高齢の猫にとっては、十分な刺激になります。
積極的に遊ばなかったとしても、「猫は楽しんでくれた」と納得しましょう。
猫と遊ぶときの注意点
猫が楽しく安全に遊ぶためにも、いくつか注意点があります。
1. 猫専用のおもちゃを選ぶ
市販のおもちゃを利用する際は、猫向けに作られたおもちゃを選んでください。誤飲などの危険があるので、人間の子どものおもちゃなどは与えないようにしましょう。
2. 終わったらおもちゃは片付ける
遊び終わったら、おもちゃは猫の届かない引き出しなどに片付ける習慣をつけてください。
紐やおもちゃのパーツを誤って食べてしまうと、腸閉塞などを起こす恐れがあります。命に関わるケースもあるので、注意が必要です。
また、留守番中のおもちゃには紐状タイプを使わないようにします。どんなに猫が好きなおもちゃでも、ほころびや傷ができたら捨ててください。
3. 人の手をおもちゃにしない
おもちゃがないからといって、人間の手をおもちゃにするのはやめましょう。人間が狩りの対象になってしまうため、咬まれる恐れもあり大変危険です。
まとめ
猫の狩猟本能を満たすためにも、遊びやおもちゃは大切です。ストレスや運動不足を解消し、脳を刺激するメリットもあります。飼い主さんとのコミュニケーションにも役立ちます
猫じゃらしや釣り竿タイプ、蹴りぐるみなど、数種類のおもちゃを用意して、猫を遊ばせてください。段ボールやペットボトルでも猫のおもちゃが作れます。飼い主さんと一緒に遊ぶのはもちろん、ひとり遊びも欠かせません。
おもちゃの誤飲には十分注意して、遊びで猫の心を満たしてあげましょう。
犬の本能をくすぐる遊び「ノーズワークゲーム」で脳トレをしよう!
みなさんは、「ノーズワークゲーム」という犬の遊びを聞いたことがありますか?
ノーズワークゲームとは、犬が嗅覚を頼りにおやつなどを探し出すゲームのことで、本能を刺激することでストレス解消や脳トレ、ボケ防止に効果的です。
今回は、ノーズワークゲームの遊び方やおすすめの専用アイテムなどをご紹介します。
ノーズワークゲームって何?
「ノーズワークゲーム」とは、犬が大好きなおもちゃやおやつなどを隠し、嗅覚を頼りに探してもらう、いわば「宝探し」のようなゲームです。
「犬の嗅覚は人間の1億倍」と言われるほど、犬は嗅覚がとても優れた動物です。
そんな優れた嗅覚をたくさん使ってもらうことで、犬は本能が刺激され、ストレス解消や脳の活性化にもつながります。
ノーズワークゲームの楽しみ方
用意するもの
ノーズワークゲームを始めるには、まず、「探してもらうもの」と、それを「隠すもの」が必要になります。
「探してもらうもの」としては、愛犬が大好きなおやつや小さめのおもちゃなどを用意しましょう。適度ににおいが付いたものだと探しやすいですが、愛犬の様子を見ながらにおいの強弱を調節していきましょう。ごはんの時間にフードを隠せば、脳トレやストレス解消だけでなく、早食いの防止にも効果的です。
「隠すもの」としては、わざわざ用意せずに部屋のどこかに隠すという方法もありますが、このあとご紹介する、ノーズワークゲーム専用のマットやパズルを用意するとより楽しめるでしょう。
遊び方
ノーズワークゲームで遊ぶ際の簡単な流れは次の通りです。
1.まず、犬におやつなど「探してもらうもの」のにおいをかがせます。
2.次に、犬に場所が分からないようにおやつなどを隠します。犬が部屋の外で待っている間に隠してもよいですし、犬が見ているところで色々なフェイントをかけながら隠してもよいでしょう。
3.隠し終わったら、「どこかな?探して!」と声をかけてみましょう。
4.最後に、犬が無事に見つけたら、「すごいね!」と褒めてあげましょう。
犬は、おやつなど自分が好きなものを見つけられた喜びに、飼い主さんに褒めてもらえた喜びが加わって、大きな達成感を得られるでしょう。
ノーズワークゲームのおすすめアイテム
マットタイプ
「ノーズワークマット」「スナッフルマット」と呼ばれるものは、マットにフリンジや切り株のような凹凸が不規則に取り付けられているので、草むらで狩りをするような感覚でおやつ探しができます。
カラーやデザインも様々なので、ぜひお部屋のインテリアに合った1枚を選んでみてくださいね。
パズルタイプ
マットタイプ以外にも、パズルのピースの下におやつなどを隠しておいて、犬に探してもらうパズルタイプのものもあります。
ごはんの早食いを防ぐためのアイテムとして使用する場合もありますが、おやつを隠してノーズワークゲームに使用することもできます。
家にあるもので手作りしてみよう
ノーズワークゲームは、専用のマットやパズルをわざわざ購入しなくても、自宅にあるものでも楽しめます。
使わなくなったシーツやタオルなどを不規則に重ね合わせてみたり、紙コップを逆さにしておやつを隠してみたりと、工夫次第で色々な隠し場所を作り出せます。
裁縫が得意な方は、市販のものを参考に、布切れなどでノーズワークマットを手作りしてみてもいいかもしれません。
ノーズワークゲームの注意点
ノーズワークゲームで遊ぶ時は、次のような点に注意しましょう。
おやつのあげすぎに注意
1回のゲームであげるおやつはおそらく少量ですが、楽しくなって遊びすぎてしまうと、無意識のうちにおやつをあげすぎてしまいます。ノーズワークゲームを始める前に、おやつの量の上限を予め決めておきましょう。
また、おやつ以外にも、愛犬が大好きなおもちゃなども使って遊んでみましょう。
誤飲や怪我に注意
ノーズワークマットのフリンジなどは、使っているうちにほつれてくることがあります。布などを誤って食べてしまわないように、飼い主さんが注意して見ていてあげましょう。かなりほつれが目立つようになってきたら、新しいものに変えるのが無難です。
プラスチック製のパズルに関しては、基本的に強度が高いものが多いですが、角が欠けてしまったり、ヒビが入ってしまったりすると危険です。怪我を防ぐためにも、遊ぶ前に毎回パズルの点検をしましょう。
マットやパズルの清潔を保つ
ノーズワークゲームのマットやパズルには、おやつや犬の唾液などが必然的に付着します。
定期的に洗濯や掃除をし、清潔を保つようにしましょう。
まとめ
今回は、犬の嗅覚を使う遊び、「ノーズワークゲーム」をご紹介しました。
犬は、自らが得意とする嗅覚を使って遊ぶことで本能が刺激され、ストレス解消や脳トレ、ボケ防止に役立ちますし、飼い主とのコミュニケーションも取れます。雨の日に散歩に行けない時など、ストレスがたまりがちなシーンではかなり良い遊びです。
みなさんもぜひ、専用のアイテムやお家にあるものを使って、愛犬と一緒に楽しくノーズワークゲームをやってみてくださいね。
犬が攻撃的なのは運動不足のせいかも!?悪影響と解消方法について考えよう
運動不足になると、体がだるくなったり、ケガや病気をしやすくなったり、ストレスがたまったりしますよね。運動不足は、「生活習慣病のもと」なんて言われるほど、厄介なもの。
もちろん、運動不足によって悪影響を受けるのは人間だけではありません。犬も同じように、悪影響を受けてしまうのです。
そこで今回は、犬が運動不足により受ける悪影響と、運動不足を解消するための方法をご紹介します。
運動不足による悪影響
犬も人間と同様、運動不足になると心身ともに悪影響が出てきてしまいます。悪影響には、どのようなものがあるのでしょうか?
筋力・体力の衰え
まずは、筋力や体力が衰えやすくなります。極端な運動不足でなければ、すぐに影響が出ることはないでしょうが、年をとるにつれて筋力・体力の低下が起きやすくなります。
年をとっても筋力や体力を維持するためには、若いうちからよく運動することが大切です。
ストレス
犬は運動不足になると、ストレスを感じやすくなります。人間もずっとパソコンに向かうなど、長いこと運動をしないとストレスがたまりますよね。
ストレスがたまってしまうと、飼い主や他の人、他の犬に対して攻撃的になることがあります。また、ストレスはいろいろな病気を引きおこしかねませんから、定期的に発散させることが大切です。
肥満になりやすい
運動が足りていなければ、犬も人間と同じように肥満になりやすくなります。肥満になると、病気のリスクが高まることはもちろんのこと、足腰に負担がかかりやすくなるため、ヘルニアの原因にもなってしまうのです。
食べ過ぎに注意するだけでなく、運動不足にも十分注意しましょう。
運動不足のサインは?
運動不足だからといって、どこかが腫れたり、傷ができたりするわけではありませんから、運動不足かどうかを目で明確に判断することは困難です。
そこで、運動不足かどうかを見極めるため、以下のような行動に注意してみてください。
攻撃的になる
犬が他の人や犬に対して攻撃的になったり、飼い主の言うことを素直に聞かなくなったりした場合は、運動不足でストレスがたまっている可能性があります。
もちろんストレスの原因は運動不足だけではないので断定はできませんが、「そういえば最近散歩に行けていないし、運動が足りていないかも…」と思ったら、運動量を増やしてあげることで穏やかになるかもしれません。
実は、ドッグトレーナーさんの中にも、運動不足が全ての問題行動の原因だと言い切る方もいるくらい、運動不足というのは重要な要素の一つなのです。
常にソワソワしている
これも必ずしも運動不足が原因とはいえませんが、常に落ち着きがなくソワソワしている場合は、「もっと運動がしたい!」というサインかもしれません。
犬の運動不足を解消するには?
では、犬の運動不足を解消するにはどのような方法があるのでしょうか?
散歩の時間を増やそう
散歩の時間はそれぞれの犬によって大きく異なります。そこで、散歩から帰ってきたときの犬の疲れ具合で、散歩の長さが適当であるかを確かめてみましょう。以下を指標にしてみると良いでしょう。
①短く浅く、ハッハッと呼吸している場合
→犬がちょうどよく疲れているサインです。(単に、暑いからという場合もありますので、気温なども加味してください)
②激しい呼吸をしている場合
→犬が疲れすぎています。少し散歩の時間や激しい運動の量を減らしましょう。
③物足りなさそうにしたり、走り回ったりしている
→運動量が不十分かもしれません。散歩の時間を長くしたり、散歩中に走ったりしてみましょう。
たまにはドッグランで思い切り走らせて
散歩中は基本的に、歩く場合が多いと思います。散歩中に走れたとしても、時間や距離の観点から犬には少し物足りないかもしれません。また、散歩時は、犬は飼い主さんのスピードに合わせて走りますが、本当はもっと全力で走りたいと思っていることでしょう。
そこで、定期的にドッグランに連れて行き、思う存分走らせてあげましょう。ドッグランであれば、リードを外して犬を自由に運動させることが可能です。公園などで、長時間歩くのも良いでしょう。
おもちゃで遊ぼう
長い時間散歩に行く時間がなかなか取れないときや、梅雨の時期など、雨が続いているときは、家でおもちゃ遊びをしましょう。
タオルで引っ張り遊び、ボール投げ、かくれんぼ、ノーズワークなど、たくさんコミュニケーションを取りながら運動することで、運動不足解消だけでなく、飼い主さんとの信頼関係も強くなるので一石二鳥です!さらに、オヤツをもらえたりすれば、犬もどんどん飼い主さんとの遊びが楽しくなってきます。
なお、犬を家で走らせるときには、足腰の負担を軽減するため、フローリングなど滑りにくいところを選びましょう。
運動不足は犬の大敵!
運動不足は、犬にさまざまな悪影響を与えることがわかりました。
ボディランゲージと同様、運動不足は目で見て判断をするのが難しいことの一つです。まずは、散歩後の疲れ具合をチェックして運動不足かどうかをチェックしてみましょう。
また、「攻撃的になる」「常にソワソワしている」などのサインに気づいたら、運動不足の可能性があります。散歩の量を増やす、部屋で遊ばせる、ドッグランに行くなど、それぞれの犬やご家庭に合った犬の運動不足解消方法を実践してみてくださいね!