【クイズ】猫は室内飼育と屋外飼育のどっちがいいの?

猫の飼い主の皆さんは、猫を屋外で飼っていますか?それとも室内で飼っていますか?家庭によっては、昼間は外に出してあげて、夜は室内で飼っているという方もいるかもしれません。しかし、それらのメリットやデメリットをしっかり把握できているでしょうか。

今回は、猫の室内飼育と屋外飼育についてクイズ形式でご紹介します。なんとなく外で飼っている人も室内で飼っている人も、ぜひ一度チェックしてみてください。

それではさっそく、猫の室内飼育と屋外飼育クイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 「家の外に出ない猫」と「家の外に出る猫」のうち、平均寿命が長いのはどちら?
正解です!
不正解です!
正解は「家の外に出ない猫」です。
2022年に日本ペットフード協会が行った調査によると、「家の外に出ない猫」の平均寿命は16.02歳「家の外に出る猫」の平均寿命は14.24歳と大きな差がありました。

これは、猫が屋外に出ることにより、さまざまなリスクに直面する可能性があることが原因と考えられています。猫に少しでも長生きしてもらいたいなら、室内で飼うことをおすすめします。
Q.2 猫を屋外飼いする場合のリスクとして「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「退屈でストレスが溜まる」です。
屋外での生活は、室内と比べて刺激が多く退屈することも少ないでしょう。一方で、室内で飼育する場合は、猫が退屈しないような工夫が必要です。

猫を屋外で飼育する場合、以下のリスクが考えられます。
  • 交通事故にあう
  • 感染症にかかる
  • 虐待にあう
  • 繁殖してしまう
  • 近所迷惑になる
猫を室内で飼育することで、これらのリスクを防ぐことができます。

Q.3 猫の説明として正しいのはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「屋外に出る可能性がある場合は避妊・去勢手術を行う」です。
猫は交尾をするとほぼ確実に妊娠してしまうため、猫が外に出る可能性がある場合はかならず避妊・去勢手術を行いましょう

完全室内飼育であっても、脱走や災害などが原因で、外に出てしまう可能性もあります。その際に、飼い主がわかるアイテムやマイクロチップがついていないと、猫が保護されても飼い主の元に帰ってくる可能性が低くなります。外に出すつもりはなくても、マイクロチップ等は付けた方が良いでしょう。

猫は縄張り意識の強い動物で、縄張りをパトロールできないことが何よりもストレスです。一度外に出てしまうと、縄張り範囲が広がり、余計なストレスになってしまうため、猫のためにも外に出す必要はありません。

猫が窓の外を見ているのは、敵が侵入してこないか、縄張りに異常はないかを確認しているためだとされています。また、外の動いているものを見たり、日向ぼっこをしていることもあります。
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今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
猫を室外飼いすることは危険がいっぱい!?
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【獣医師監修】デメリットはほとんどない?子猫の避妊・去勢手術

アメリカではシェルターから譲渡される子猫を中心に、生後8~16週での早期避妊/去勢手術が普及しています。これは譲渡後の繁殖を防止することで猫の殺処分数を減らす目的があり、実際に数字に表れています。 では、日本における猫の避妊/去勢時期はどうでしょう。推奨される年齢はあるのか、さらに早期に手術をする場合のメリットやデメリットはあるのでしょうか。 今回は猫の早期避妊/早期去勢手術について解説します。

日本における猫の避妊/去勢時期

子猫,成猫,高齢猫,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット 日本の動物病院では、避妊/去勢手術は性成熟後の生後6~9カ月で行うことが多いように思います。 体が小さい、体重が少ない子は麻酔管理が難しく、ある程度成長してからの方が手術が容易となります。しかし、これは獣医師の技術的な部分によるもので、手術自体は生後2~3カ月からでも可能です。

避妊/去勢手術の推奨時期

子猫,成猫,高齢猫,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット 猫における避妊/去勢手術の推奨時期は特にありません。 繁殖を考えていない場合、あるいは外に出したい場合には望まない妊娠を防ぐためにも子猫のうちに手術を受けさせるのが良いでしょう。 完全屋内飼育でも、万が一の脱走や災害などによる屋外への接触を考えると、子猫のうちの手術の検討はすべきかもしれません。

早期避妊/早期去勢のメリットとデメリット

生後8~16週での早期避妊/去勢を不安に感じるかもしれませんが、どんなメリットやデメリットが考えられるのでしょうか。

早期避妊/去勢手術のメリットは?

早期に手術を受けるメリットには以下の通りです。
  • 術後の回復が早い
  • 精神的なトラウマになりにくい
また、実施時期に関係なく、避妊/去勢手術を行うメリットには以下のものがあります。
  • 望まない妊娠を防ぐ
  • 外でのケンカの予防
  • 病気(特に生殖器疾患)の発生予防
  • 問題行動改善への期待

肥満傾向は避妊/去勢手術後で見られる

時期に関係なく、避妊/去勢手術を行うことで、ホルモンバランスの乱れや必要エネルギーの減少などによって体重が増えやすくなります。手術後は手術前以上にしっかりと運動する機会を作るなど、肥満にならないような対策が必要となります。

尿道閉塞を起こしやすくなる?

猫の場合、早期去勢手術により尿道の発達が未熟となり、将来的に尿道閉塞を起こしやすくなると言われていました。 しかし、現在ではこれは否定されており、去勢時期による尿道閉塞の発生頻度に差はないという研究結果が出ています。

長骨(橈骨や大腿骨など)成長板の閉鎖遅延が起こる?

卵巣や精巣から分泌されるホルモンには、骨の成長板を閉鎖させる作用があります。ヒトでも性ホルモンが分泌され始める思春期に骨の成長は止まります。 早期の避妊/去勢手術によって成長板の閉鎖が遅れ、成長に影響が出るのではないかという意見がありました。しかし、これも現在では問題ないという研究結果が出ています。

早期避妊/去勢手術のデメリットは?

これらのことから猫においては早期の避妊/去勢手術は、術後におけるデメリットはほとんど無いと言ってもいいかもしれません。太りやすいことぐらいでしょうか。 犬では早期に避妊/去勢手術を行うことで、犬種によっては特定の疾患の発生リスクが増大するという報告がありますが、猫ではそういった報告は今のところありません。しかし、麻酔や手術の難度が上がるため、早期避妊/去勢手術のに慣れている病院で行うことが推奨されます。 かかりつけの動物病院が早期の手術に対応しているかは、事前に確認しておくといいでしょう。

成猫/高齢猫での避妊/去勢のメリットとデメリット

子猫,成猫,高齢猫,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット 子猫の時期を過ぎてからの避妊/去勢手術についても触れておきましょう。 動物病院から避妊/去勢手術を勧められるのは子猫の時期ですが、成猫になってからでも手術を行うことは可能です。しかし、子猫の時期に比較してデメリットが目立つようになります。
  • 高齢になるにつれて麻酔のリスクが上昇する。
  • マーキングなどの問題行動が習慣化されている場合には改善が見られないこともある。
そのため、繁殖を考えていないのなら、早めの避妊/去勢が推奨されます。オスだから予想外の妊娠はしないし、去勢手術は考えていないという方も稀にいらっしゃいますが、猫の殺処分数を減らすためにはオスの去勢手術も重要です。 屋外に出る習慣のある子は、ケンカの抑制や望まない妊娠のリスクを減らすことができるので、早い段階での手術は考慮すべきでしょう。

まとめ

子猫,成猫,高齢猫,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット 猫における早期避妊/去勢手術は、日本ではあまり馴染みのないように思います。本来であれば、猫と一緒に暮らし始める前に、手術を受けさせるかを考えておくことが一番良いのですが、なかなか難しい部分もあるかもしれません。 この記事が、早い時期に手術を受けさせようか悩んでいる方の助けになれば幸いです。猫にとって一番良いのは何なのかをぜひ考えてあげてください。

【獣医師監修】犬の早期避妊・去勢手術のメリット・デメリット

近年では生殖器疾患の発生予防や問題行動の改善などの観点から、犬における避妊手術や去勢手術が一般的になっています。 アメリカではシェルターから譲渡される子犬に早期の避妊/去勢手術が施され、譲渡後の繁殖を抑えることで犬の殺処分数を減少させた実績があります。また、アメリカでは生後8~16週に行う早期避妊手術や早期去勢手術が普及していますが、日本ではまだ馴染みが薄いようです。 では、避妊手術/去勢手術を行うのに最適な時期とはいつなのでしょうか。そして、早期に手術を行うことで、子犬の身体への影響はないのでしょうか。 今回は犬の早期避妊/去勢におけるメリットとデメリットについて解説します。

日本における避妊手術と去勢手術

犬,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット,麻酔 日本の動物病院では性成熟後の生後7ヵ月以降に手術を行うことが多いように思います。手術自体は生後2~3カ月でも可能ですが、性成熟後に行うのは全身麻酔の安定性を考えてのことです。 また、日本では小型犬や超小型犬と呼ばれる犬種が多く飼育されている傾向にあり、これらは乳歯の生え変わりがうまくいかずに乳歯遺残となることが多くあります。乳歯の生え変わりは生後6か月頃に起こるため、万が一乳歯が残ってしまっても性成熟後の避妊/去勢手術で麻酔をかける際に同時に処置できるのも大きな要因となっているのではないでしょうか。

避妊/去勢手術の推奨時期

犬,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット,麻酔 メスの避妊手術は乳腺腫瘍の発生予防効果が期待でき、これは手術時における発情回数が大きく関わっています。つまり、メスでは初回発情前、あるいは1回目発情と2回目発情の間に手術を行うことが推奨されます。 一方で、オスの去勢手術は実施時期による特定の病気の予防効果は報告されていないため、手術の推奨時期はありません。担当獣医師としっかりと相談の上、加えて後述する手術時期によるメリットとデメリットをよく把握した上で時期を決定すると良いでしょう。

早期避妊/早期去勢のメリットとデメリット

犬,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット,麻酔 早期であるかそうでないかに関わらず、避妊/去勢手術には主に以下のようなメリットとデメリットがあります。
  • 肥満傾向:ホルモンバランスが崩れるので脂肪がつきやすくなる傾向にある
  • 生殖器疾患を始めとするいくつかの疾患の予防効果:乳腺腫瘍や子宮蓄膿症(メス)、精巣腫瘍や肛門周囲腺腫など(オス)
  • 行動の変化:去勢手術におけるマーキングの減少、攻撃性の抑制など

早期避妊/早期去勢のメリット

生後8~16週における早期の避妊/去勢手術のメリットを見ていきましょう。 アメリカでこれらが普及しているのは、子犬の譲渡における望まない妊娠を避けるためですが、それ以外にもメリットはあるのでしょうか。

メリット1. 問題行動(マーキングなど)が習慣化する前に抑制できる

マーキングなど、犬と一緒に生活する上で困る一部の問題行動は卵巣や精巣から分泌されるホルモンに誘発されます。 これらの行動が習慣化した後に手術を行っても、その行動が減少あるいは消失することは難しいかもしれませんが、問題となる行動が起こる前に性腺除去手術を行うことで、習慣化を防ぐことができます。

メリット2. 術後の回復が早い、トラウマになりにくい

若齢の方が術創の回復が早いと言われています。 また、手術で怖い思いをした時に、トラウマになりにくいとも言われています。動物病院や獣医師を嫌いになりにくいのは、今後動物病院にかかるときにストレスが少なくなる可能性が考えられます。

早期避妊/早期去勢のデメリット

デメリット1. 犬種(特に大型犬)によっては特定の疾患のリスクが増大する

早期避妊/早期去勢手術は骨関節の発達に影響があることが報告されています。特に、大型犬における影響は大きく、多くの犬種で股関節異形成や前十字靭帯断裂のリスク増大が問題となります。 そのため、大型犬など特定の犬種では、乳腺腫瘍の予防効果を考えて発情前に避妊手術を行うことを基本としながらも、他の疾患リスクも考慮しなければならないとされています。 現在報告されている、犬種別の早期避妊/早期去勢手術による疾患の発生リスクについて表にまとめます。
犬種 早期避妊/早期去勢のリスク
ゴールデンレトリーバー 12カ月齢未満の去勢でリンパ腫、股関節異形成、前十字靭帯断裂のリスク増大
12カ月齢未満の避妊で前十字靭帯断裂のリスク増大
ラブラドールレトリバー 6カ月未満の去勢で肘異形成、前十字靭帯断裂のリスク増大
2歳未満の避妊で股関節異形成のリスク増大
ロットワイラー 12カ月未満の避妊および去勢で骨肉腫のリスク増大
ジャーマンシェパード 12カ月齢未満の避妊および去勢で前十字靭帯断裂のリスク増大
メスでは尿失禁のリスクも増大
ビーグル 12カ月齢未満の去勢で関節障害のリスク増大
バーニーズマウンテンドッグ 12カ月齢未満の去勢で関節障害のリスク増大
ボストンテリア 12カ月齢未満の去勢で悪性腫瘍のリスク増大
ボクサー 2歳未満の避妊および去勢で悪性腫瘍のリスク増大
コッカースパニエル 6カ月未満の去勢で関節障害のリスク増大
2歳未満の避妊で肥満細胞腫などの悪性腫瘍のリスク増大
コリー 12カ月齢未満の避妊で尿失禁、悪性腫瘍のリスク増大
コーギー 6カ月未満の去勢で椎間板ヘルニアのリスク増大
ミニチュアプードル 12カ月齢未満の去勢で関節障害のリスク増大
スタンダードプードル 2歳未満の去勢で悪性腫瘍のリスク増大
シェルティー 2歳未満の避妊で尿失禁のリスク増大
シーズー 2歳未満の避妊で悪性腫瘍のリスク増大
雑種20~39kg 12カ月齢未満の避妊および去勢で関節障害のリスク増大

デメリット2. メスでは早期避妊手術によって攻撃性が大きくなることがある

一般的にメス犬は何回か発情を経験することによって雄性行動を抑制しています。 これがなくなることから雄性行動である攻撃が発現すると考えられています。

成犬や高齢犬における避妊/去勢手術

犬,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット,麻酔 子犬の時期に避妊/去勢手術を行わないといけない、ということはありません。 愛犬に手術を受けさせるということは大きな決断です。愛犬が大きくなってから手術を受けさせることもあるかもしれませんが、子犬の時と比較してメリットやデメリットはどんなものがあるのでしょうか。

メリット

最大のメリットは、子供を残すか十分検討できることです。 特に同居犬同士で繁殖させたいという希望がある場合には、避妊/去勢手術を行うべきではありません。当然ですが手術した後に生殖機能を戻すことはできません。

デメリット

デメリット1. 麻酔のリスクが高くなる

高齢になるに従って麻酔のリスクは上がります。特に、他に病気を患っている場合には、全身麻酔は危険です。 大きな理由もなく避妊や去勢手術を受けさせることはやめましょう。

デメリット2. 乳腺腫瘍などの疾患の予防効果が低下する

メスの避妊手術における乳腺腫瘍の予防効果は、何度か発情を経験した後では小さくなります。 病気の予防を目的とするなら、子犬の時期に手術を行った方がいいでしょう。

デメリット3. マーキングなどの行動が習慣化している場合、手術をしても行動が消失しないことがある

早期避妊/去勢手術におけるメリットの項で述べましたが、問題行動改善の目的で手術を受けても、その行動が習慣化されている場合には効果が薄い可能性があります。

まとめ

犬,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット,麻酔 早期に避妊/去勢手術を行うことには良い点も悪い点もあるので、かかりつけの獣医師と十分に相談しましょう。 また、体の小さい子の場合には手術に技術を要することもあります。かかりつけの動物病院が早期の手術を行えるのかも確認したほうが良いでしょう。

大人の保護猫を迎える選択!知っておきたいメリットと注意点

猫を飼いたいと思っている人の中には、保護猫を引き取ろうと考えている方もいるでしょう。その際、子猫だけではなく、大人の保護猫を迎えることも検討してみてはいかがでしょうか。実は大人の保護猫を迎えることは、さまざまなメリットがあるのです。 この記事では、大人の保護猫を迎えるメリットと注意点を解説します。

大人の保護猫を迎える5つのメリット

保護猫,メリット,デメリット,大人,成猫,トライアル,先住猫 猫を飼うというと、子猫を引き取ることを考える方は多いと思います。しかし、大人になった保護猫を迎えることもメリットがあり、場合によっては大人の猫の方が望ましいこともあります。

1. あらかじめ性格がわかっている

最大のメリットは、猫の性格やキャラクターがあらかじめ把握できている点です。そのため、その猫の性格に合った環境を事前に用意できます。 例えば、「元気いっぱいなので危ないものを片付けておく」「大人しくマイペースなので、静かに過ごせる場所を作る」などの準備ができます。飼い主さんも心の準備ができる点もメリットです。

2. こまめなお世話はしなくてよい

すでに大人になっているので、子猫ほどこまめに世話をする必要がありません。子猫から育てる場合、頻繁な授乳が必要です。猫の週齢によっては排泄の補助が必要だったり、湯たんぽで包むなど保温に気を使ったりなど、どうしても手がかかります。 その点、大人の猫なら排泄は自分でできますし、トイレを教える必要もほとんどありません。排泄自体の回数も少なくなっています。保温も一般的なペット用ヒーターで大丈夫です。仕事や家事が忙しい方でも、飼育の負担が少ないでしょう。

3. グッズを買い替える頻度が少ない

大人の猫は、成長が終わっています。クレートやベッド、トイレなど体の大きさに合わせたグッズの買い替えの必要がありません

4. 感染症リスクが少なくなっている

子猫が感染しやすい病気にかかるリスクが少なくなっています。感染してすぐ命にかかわるような状況にはなりにくいでしょう。もちろん大人の猫もワクチンは必要です。

5. いたずらの頻度も少ない

子猫は好奇心旺盛で、カーテンにのぼるなどいたずらも多いもの。しかし、大人の猫ならやんちゃに騒ぐ時期は過ぎているので、いたずらの頻度は少なくなっています。大きなストレスなどがなければ、子猫特有の甘噛みなどもほとんどしないでしょう。

大人の保護猫を迎える2つのデメリット

保護猫,メリット,デメリット,大人,成猫,トライアル,先住猫 大人の保護猫を迎えるには、いくつかデメリットもあります。デメリットがあっても受け入れられるかどうかを検討しましょう。

1. なつくのに時間がかかることがある

社会化期を過ぎているため、人になつくまでに時間がかかる場合もあります。猫の性格になんらかの問題があったために、保護猫になっている可能性もあります。 野良猫時代が長い猫や人に虐待を受けた猫は、なかなか心を開いてくれません。なつくには時間がかかるかもしれないというデメリットを受け入れられるか、気長に待てるかどうかをよく考えましょう。

2. 病気を持っているかもしれない

保護猫の中には、猫エイズなどのキャリアになっている子もいます。治療が必要になった場合、治療費をねん出できるかなどの検討も必要です。 ただし、キャリアであっても、元気におだやかに過ごしている猫もたくさんいます。病気があっても大丈夫かなど、家族でも話し合っておくべきでしょう。

大人の保護猫を迎えるときの注意点

保護猫,メリット,デメリット,大人,成猫,トライアル,先住猫 迎える前の注意点もいくつかあります。保護猫をお迎えしてから「想像していた暮らしと違った」と後悔しないためにも、しっかり確認しましょう。

トライアルがある場合はお試しをする

動物保護団体によっては、一度家に連れ帰ってお試し飼育ができるトライアル期間を設けている場合があります。もし、トライアル期間があるならぜひ試してみましょう。最初は緊張していても、徐々にリラックスできるなら猫との相性はいいはずです。

家族との相性も考える

家族と猫の相性を考慮することも必要です。例えば、臆病でデリケートな猫だと、元気いっぱいの小さなお子さんがいるご家庭ではストレスがたまる恐れがあります。猫とはある程度淡々とした関係でいたい場合、さほど人懐っこくなくても大丈夫でしょう。

先住猫がいる場合は慎重に

すでに猫を飼っているけれど新たに大人の保護猫を迎えたい場合は、特に慎重に進める必要があります。 いきなり同居させずに、違う部屋で過ごしてから徐々にお互いの存在を認識させるなど手順を踏みましょう。

避妊・去勢済みか確認をする

避妊や去勢が済んでいるかは必ず確認します。まだの場合は、必ず避妊・去勢手術をしましょう。保護施設から引き取る場合、費用は飼い主側が負担することが多いようです。 避妊や去勢をすれば、発情の鳴き声や脱走に悩まずにすみますし、多くの猫は性格が穏やかになるでしょう。生殖器関係の病気になるリスクがなくなるのもメリットです。

最期まで絶対に面倒をみる

猫を飼い始めたら、最期まで面倒を見ましょう。どのようなトラブルがあっても、生涯一緒に暮らす覚悟が必要です。

家に大人の保護猫が来たら注意すること

保護猫,メリット,デメリット,大人,成猫,トライアル,先住猫 慣れない環境に連れてこられた猫は人懐っこい子でも緊張し、警戒します。怖がらないように配慮するとともに、早く慣れさせようと焦らないことも大切です。

猫を迎える環境作りをしておく

猫の飼育に必要なグッズを準備して、猫を迎える環境作りをしておきましょう。
初めての猫!家の準備や用意するグッズ、心構えを解説
特に初めて猫を飼うご家庭では、誤飲のリスクがあるもの(ひも類やボタンなど)を徹底的に片付けておくことをおすすめします。 新しい環境でも怖がらないよう、隠れられる場所を作っておきましょう。ベッドやトイレも入る大きな猫用ケージがあると便利です。

動物病院を受診する

動物病院を受診して健康状態を確認しておきます。必要なワクチンがあれば、打っておくと安心です。避妊・去勢手術についても相談します。

しつこくかまわない

早く慣れて欲しい一心で、むやみに声をかけたり、抱っこしたりするのは控えましょう。猫の方から近づいてくるのを待つくらいの気持ちで対応します。慣れないからといって怒鳴るのも絶対にやめましょう。

まとめ

保護猫,メリット,デメリット,大人,成猫,トライアル,先住猫 大人の保護猫はあらかじめ性格がわかっている、子猫ほど手がかからないなどのメリットがあります。ただし、すぐになつかない、病気があるかもしれないなどのデメリットもあるため、よく検討してから大人の保護猫を迎えましょう。 しかし、焦らずに猫との距離を縮めていくことで、だんだんと絆ができてきます。そして大人の保護猫は、大切な家族の一員になってくれるでしょう。

【クイズ】短すぎると危険?!暑い夏に知っておきたいサマーカット

あっという間に梅雨が明けたと思ったら、いきなりの猛暑日で、人も愛犬も体調を崩していないでしょうか。犬は散歩に行く場合も、絶対に日中は避け、気温が高くなる前、地面が熱くなる前の早朝や、地面が冷めた遅めの夜の散歩が必須です。

この時期になると、毛に覆われた愛犬の毛も短くして、少しでも涼しくしてあげたいと考える飼い主さんも多いでしょう。しかし、安易に短くしすぎるのは危険です。

そこで、サマーカットを検討する上できっと役立つ、サマーカットに関するクイズに挑戦してみましょう!
Q.1 「サマーカット」の説明として「正しい」ものはどれでしょう?
正解です!
不正解です!
正解は「犬の毛を本来の長さより短く切ること」です。
カットする長さや時期については特に決まりはありません。主に夏に、愛犬の暑さ対策として短くカットすることが多いことから、「サマーカット」と呼ばれるようになったのでしょう。
Q.2 適切な長さにカットすることで得られるメリットとして「誤っている」ものはどれでしょう?
正解です!
不正解です!
正解は「シャンプー後、自然乾燥でよくなる」です。
被毛が短くなっても、ドライヤーでしっかりと乾かす必要があります。自然乾燥に任せていると、実はちゃんと乾いておらず、皮膚病になってしまう恐れもあります。

ご自宅で乾かす場合は、室温は低めに設定し、熱中症にも十分に注意しながらドライヤーで手際よくしっかりと乾かしましょう。
Q.3 サマーカットのデメリットとして「誤っている」ものはどれでしょう?
正解です!
不正解です!
正解は「涼しくなりすぎて、体調を崩しやすくなる」です。
サマーカットにしても、涼しくなりすぎるということはありません。もちろん被毛を短くカットすることで、風通しが良くなり熱がこもりにくくなります
一方で、被毛は皮膚と外気との間に空気を保ち、断熱材の役割をします。しかし、その被毛が薄くなることで直射日光の影響を強く受け、かえって熱中症の危険が高くなることがあります。

皮膚が見えるくらい被毛をカットしてしまうと、紫外線を直接受けて日焼けしやすくなり、皮膚が黒くなったり、皮膚炎が起きることもあります。また、虫に刺されやすくなったり、被毛が元に戻りにくかったりする場合もあるため、デメリットも把握しておく必要があります。

愛犬がシングルコートかダブルコートかでも適した長さが変わってきます。サマーカットを検討される際は、信頼できるトリマーさんに相談してから愛犬の健康第一で適切な長さにカットしましょう!
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これからの時期に要注意!犬のサマーカットのメリットとデメリット
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これからの時期に要注意!犬のサマーカットのメリットとデメリット

日に日に日差しが強くなり、すっかり初夏を迎えました。愛犬は換毛期を迎え、抜け毛が増えているでしょうか。 日本の高温多湿な気候は、犬にとっても蒸し暑く、過ごしにくいことに間違いありません。そんなとき、暑さが少しでも和らぐようにとサマーカットを検討する飼い主さんもいるでしょう。しかし、一見涼しそうに見えるサマーカットですが、デメリットも理解した上で行わないと後悔してしまうこともあるかもしれません。 この記事では、犬のサマーカットのメリットとデメリットについて解説していきます。

サマーカットとは?

犬,サマーカット,メリット,デメリット,トリマー,トリミング サマーカットとは、犬の毛を本来の長さより短く切ることで、その長さや時期については特に決まりはありません。 日本の夏は特に暑く、全身が毛に覆われている犬は、熱中症の危険が常にあると考えていいでしょう。そのため、愛犬が少しでも夏を快適に過ごせるよう、サマーカットを行う飼い主さんが増えています。 では、サマーカットには、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

サマーカットを行う4つのメリット

犬,サマーカット,メリット,デメリット,トリマー,トリミング 犬のサマーカットは、適切な長さにカットすることで、たくさんのメリットが得られます。

1. 被毛に熱がこもりにくくなる

サマーカットをする一番の理由としては、暑さ対策でしょう。 被毛を短くカットすることで、風通しが良くなり熱がこもりにくくなります。

2. 見た目がかわいい

被毛を短くカットし、普段とは違った愛犬の姿はとてもかわいらしいですよね。 夏らしく、涼しそうな見た目に、おでかけが楽しくなること間違いなしです。

3. お手入れが楽になる

毛が短くなると、毛玉ができにくくお手入れが楽になります。 また、抜け毛も少なくなるため、毛球症の予防にもなり、掃除も楽になるでしょう。

4. 皮膚病の予防になる

皮膚の状態が見えるくらい被毛が短いと、皮膚の異常を見つけやすくなります。 特に皮膚の弱い子は、皮膚病の予防や早期発見に効果的です。

サマーカットを行う5つのデメリット

犬,サマーカット,メリット,デメリット,トリマー,トリミング 一方で、決して軽視できないデメリットもたくさんあります。これらのデメリットをしっかり把握し、本当にサマーカットをすべきかどうか、改めて考えてみましょう。

1. 熱中症の危険が高まる

被毛があることで皮膚と外気との間に空気ができ、断熱材としての役割をします。 しかし、その被毛が薄くなることで直射日光の影響を強く受け、かえって熱中症の危険が高くなることがあります。

2. 紫外線を受けやすくなる

皮膚が見えるくらい被毛をカットしてしまうと、紫外線を受けやすくなり、日焼けしやすくなります。 日焼けによって皮膚が黒くなったり、皮膚炎が起こったりすることもあります。

3. 蚊やダニ・ノミに刺されやすくなる

被毛は、外敵から皮膚を守る役割もありますが、被毛が短かったり、皮膚が剥き出しになっていると危険です。 もちろん、サマーカットにしなくてもフィラリアやダニ・ノミ対策は必須ですが、サマーカットにすると外敵にさらされるリスクが高まります。

4. 短くした部分の毛が元に戻りにくくなる

犬によって症状はさまざまですが、一度サマーカットにしてしまうと、被毛が伸びてこなかったり、伸び方がバラバラになったりしてしまうことがあります。 これを「毛刈り後脱毛症」といいます。原因はわかっておらず、大抵の場合は数年以内に元に戻ることが多いですが、冬でも被毛が短いままで寒さから守れなかったり、伸び具合がバラバラで見た目もイマイチになってしまう場合もあります。 また、カットした部分の毛質が変わり、いままでフワフワだった被毛がゴワゴワになってしまう子もいるようです。

サマーカットは適切な長さで

犬,サマーカット,メリット,デメリット,トリマー,トリミング 愛犬の被毛をサマーカットにする前に、シングルコートとダブルコートの違いを考慮する必要があります。

シングルコート

シングルコートの犬の場合は、アンダーコートが生えておらず、被毛を短くしすぎてしまうと皮膚を守るものがなくなってしまうため、サマーカットには向きません。極端に短くカットしすぎないように気をつけましょう。

ダブルコート

ダブルコートであれば、アンダーコートが生えているため、紫外線や虫刺されなどから皮膚を守りやすく、シングルコートに比べるとカットの影響は少ないと考えられます。

まずはトリマーさんに相談しよう!

サマーカットにしたいと思う人の多くは、愛犬が快適に過ごせるようにと考えているでしょう。しかし、SNSなどの影響もあり、外見重視でサマーカットを希望する人も少なからずいるかもしれません。 確かに、愛犬にはかわいくいてもらいたい気持ちもわかりますが、愛犬の健康を第一に考えて、地肌が見えるほどのカットは控えましょう。 もしサマーカットを希望する場合は、デメリットもしっかり理解した上で、トリマーさんと相談して、愛犬に大きな影響を与えない程度にカットするようにしましょう。また、熱がこもりやすい脇の下やお腹など、部分的にカットするのも効果的です。

まとめ

犬,サマーカット,メリット,デメリット,トリマー,トリミング 犬のサマーカットは、適切な長さにカットする程度であれば、高温多湿な日本において熱中症対策になったり、健康を維持する上でメリットがあります。 しかし、地肌が見えるほど短くしすぎてしまうと、かえって熱中症になりやすくなったり、冬になっても被毛が元に戻らなくなったりしてしまうこともあります。 単に見た目がかわいいから、涼しそうだからという理由だけでなく、メリットとデメリットをしっかりと把握した上で、どうすれば愛犬が快適に過ごせるかを考えてみてくださいね。

飼うならどっち?純血種と雑種のメリット・デメリットとは

犬や猫を飼いたいと思った時、「チワワがいい!」「アメリカンショートヘアがいい!」などと、特定の犬種や猫種を思い浮かべるでしょうか? 中には、「雑種の方が体が強そう」「マルチーズとプードルのミックスがいい!」という人もいます。 ところで、「純血種」や「雑種」について、きちんと理解していますか?何も知らないと、遺伝的な問題を抱えていたり、成長した姿が予想と違ったときなどに、「こんなはずじゃなかった」と後悔することもあるかもしれません。 今回の記事では、純血種と雑種のメリットやデメリットについてご紹介します。新しくペットを飼おうと思っている方はぜひ参考にしてみてください。

純血種の特徴

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患, 純血種とは、同じ品種の動物から生まれた動物のことで、いわゆる「血統書付き」の犬や猫はすべて純血種です。 純血種というと昔から存在する犬種や猫種だと思いがちですが、その動物が持つ特徴を強調させたり、ほかの品種を交配したりすることで人為的に作り出されたものも多く、20年余りの歴史しかない猫の純血種もいます。 なお、品種によっては特徴そのものが疾患である場合もあり、問題視されている一面もあります。

純血種のメリット

純血種は同じような遺伝子を持ったもの同士を交配させているため、姿や形が似たようなものになります。 成犬・成猫になってからの大きさや、被毛の長さ、量などが大まかにわかるため、実際に飼育したときのギャップは小さいでしょう。 また、環境やしつけの影響はありつつも、あまり吠えない、甘えん坊などのような性格も、純血種であれば予測がしやすいです。

純血種のデメリット

純血種は近い遺伝子をもつ動物を繰り返し交配することから、遺伝的な疾患を持つケースがあり、特定の病気にかかりやすくなります。 また、両親が発症していないからといって、その子供が元気に生まれてくるとは限りません。両親に発症していなくても、病気の遺伝子をもつキャリアの場合は、その子どもに発症してしまう可能性があります。 特定の品種に好発する疾患について、ブルドッグとスコティッシュ・フォールドを例に見ていきましょう。

ブルドッグの場合

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患, ブルドッグは人間が作為的に作り上げて現在のような姿になったため、遺伝子の多様性が低く、遺伝子疾患に罹患する可能性が高まっています。 かわいらしいつぶれた顔は呼吸器疾患を引き起こし、生まれつき問題がある骨格により自然分娩ができず、ほとんどのブルドッグが人工授精と帝王切開により生まれています

スコティッシュ・フォールドの場合

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患, スコテッシュ・フォールドは折れ耳が人気の猫種ですが、この折れ耳は骨軟骨異形成症という病気の一種です。有効な治療法はないため、発症したら一生付き合っていかなければいけません。SNSで見かける「スコ座り」は、骨軟骨異形成症により関節が痛むために足を前に投げ出しているとも言われてます。 なお、折れ耳同士のスコティッシュ・フォールドを交配させると発症しやすいため、最近では折れ耳同士のスコテッシュ・フォールドの交配は原則禁止とされています。

雑種の特徴

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患, 雑種は、複数の品種の交配によって生まれた動物です。

雑種のメリット

雑種は純血種と比べて遺伝的に多様であり、その品種に特異的に発症しやすい病気にかかる可能性が低くなります。 だからと言って、雑種が遺伝子的に強いとは一概には言えません。遺伝的な病気は両親が持つ遺伝子に大きく影響されます。両親がそれぞれ異なる純血種であっても、両親の病気を受け継いでしまうこともあるからです。

雑種のデメリット

雑種の一番のデメリットは、成長した後の姿が予測できないことです。体の大きさや性質などはある程度両親の遺伝子に依存しますが、雑種の場合は、予想外に大きくなってしまったり、期待していた顔つきと違う姿になってしまうこともあります。

ミックス犬と雑種は違う?

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患, 最近はよく「ミックス」という表現を聞くことがありますが、これは、純血種同士を意図的にかけ合わせた一代目の犬・猫のことで、雑種とは厳密には意味が異なります。ミックスの場合は、親犬・親猫が血統書付きで、ミックスの子供世代以降はすべて雑種に分類されます。 「ハーフ犬」や「ハイブリッド犬」などと呼ばれることもあります。 代表的なミックス犬は以下の通りです。
  • マルプー(マルチーズ×プードル)
  • チワマル(チワワ×マルチーズ)
  • チワプー(チワワ×プードル)
  • チワックス(チワワ×ミニチュアダックスフンド)
  • マルペキ(マルチーズ×ペキニーズ)
ミックス犬は両親の特徴を受け継ぐため、被毛が抜けにくかったり、クリクリしたかわいらしい目をもったりと、今までにいなかった特徴をもつ犬を生み出すことができます。 しかし、それぞれの犬の欠点を受け継いでしまうこともあり、興味本位で安易にミックスするのは避けた方がいいでしょう。

まとめ

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患, 純血種は外見上のブレがあまりないため、お目当ての見た目や性格のペットを飼いたいという人にとってはおすすめです。しかし、近い遺伝子の交配を繰り返すことにより、遺伝的な病気にかかりやすくなってしまうことは頭に入れておきましょう。 もちろん、純血種は悪だ、雑種を飼うべきだなどと言うつもりはありません。しかし、それぞれのメリットやデメリットを理解することで、飼育環境の改善や、定期的な健康診断を意識的に行うようにしましょう。 純血種や雑種に関わらず、飼っているもしくはこれから飼おうと思っているペットのために、どのようなことに気をつけるべきなのかをしっかり勉強して、愛するペットが幸せに過ごせるようにしてあげてください。

【獣医師監修】犬・猫用サプリメントとの正しい付き合い方を学ぼう

薬局の店頭やテレビのCMなどで、人間のサプリメントを目にする機会は多くあります。 一方で、動物用のサプリメントもありますが、動物は自分で飲むサプリメントを選択できませんし、こんな症状があると訴えることもできません。 そもそも、動物用のサプリメントとはどんなものなのでしょうか。 今回は、意外と知られていない正しい動物のサプリメントに関する知識を、獣医師が詳しく解説します。

サプリメントの定義

サプリメント,ペット,犬,猫 そもそも、「サプリメント」とは何なのでしょうか。 人間のサプリメントは厚生労働省により「特定成分が凝縮された錠剤やカプセル形態の製品」と定義されていますが、法律的にそう定められているわけではありません。

動物におけるサプリメントの位置づけ

動物用サプリメントは、いわゆる「健康食品」という立場です。つまり、「トマトは体にいい」「玉ねぎは血液をサラサラにする」などと同様です。 健康を守る、健康を維持するとは言えますが、特定の疾患や症状に対する効果・効能を謳うことは禁じられています

動物用医薬品との違い

「動物用医薬品」は薬機法をもとに農林水産省の認可を受けており、医療効果が保証されているものです。 サプリメントと比較すると、以下のような違いがあります。
サプリメント 動物用医薬品
農林水産省の認可 ×
法律 ペットフード安全法 薬機法
実証実験 ○/×
目的 健康の維持 健康状態の改善

ヒトのサプリメントと何が違うの?

サプリメント,ペット,犬,猫 人間の場合、手軽に足りない栄養素を補えるサプリメントは非常に便利なものです。錠剤やカプセルを飲むのも、それほど大変なことではありません。

動物の場合はサプリメントを嫌がることも

動物の中には、食事以外の得体の知れない粒を飲まされること自体に抵抗がある子もいます。 むしろサプリメントの投与が動物のストレスになってしまうこともあるので、投与するサプリメントは本当に必要か、慎重に選択すべきでしょう。

人間用サプリメントをペットにあげても大丈夫?

答えは単純で、人間用のサプリメントをペットにあげてはいけません。 例えば一日分のビタミンが摂れる人間用サプリメントがあるとして、人間と動物とでは一日に必要なビタミンの量は異なるはずです。 栄養素によっては、過剰に摂取することで中毒を起こすものもありますので、人間用のサプリメントはあくまで人間用として利用しましょう

サプリメントの一例

サプリメント,ペット,犬,猫 現在では様々な会社から、多種多様な動物用サプリメントが販売されています。 その中でどのサプリメントが良いものなのか、見極めるのは非常に難しいですよね。 似たようなサプリメントの中からひとつを選ぶ際に決め手となるのは、メーカーへの信頼であったり、口コミであったりするかと思います。 ここではサプリメントの一例を紹介しますが、最終的にそのサプリメントを使うかどうかは、飼い主のみなさんが慎重に判断してください。

アンチノール

オメガ3脂肪酸を含む、実に91種類の脂肪酸を含有するカプセルタイプのサプリメントです。アンチノールは、関節や皮膚の健康を維持することを目的としています。 カプセルを飲み込むのが苦手な子には、ハサミなどでカプセルを割り、中身(液体)をご飯にかけてしまう方法もあります。
アンチノール公式サイト https://vetzpetz.jp/

レンジアレン

食事に振りかけることで、食事に含まれるリンを吸着してくれる健康補助食品です。 リンの摂取制限が必要な腎不全患者に用いられることが多いサプリメントです。
Lenziaren
¥3,168 (2023/09/21 11:41:22時点 Amazon調べ-詳細)
レンジアレン公式サイト https://www.elancopet.jp/petowner/product/lenziaren

コセクイン

グルコサミンとコンドロイチンを含むサプリメントです。人間用でもよく目にしますよね。 保存料などの添加物も使用していないので、安心して与えることができます。
コセクイン
¥14,890 (2023/09/21 11:41:23時点 Amazon調べ-詳細)
コセクイン公式サイト https://jp.mypetandi.com/pet/products/cosequin.html

サプリメントを選ぶ際の注意点

サプリメント,ペット,犬,猫 とは言っても、自分でサプリメントを選ぶ際に何に注目すればいいのかわからないのではないでしょうか。ここでは、サプリメントを見極める時に注意したいことを紹介します。

「○○に効く!」は要注意

サプリメントが医療効果を謳うことは、薬機法で禁止されています。 日本語のニュアンスの問題で非常に難しいのですが、「効く」「改善」などの文言を使用しているサプリメントには注意しましょう。 社会のルールを守れない会社の製品が、動物の健康を守れるでしょうか?

獣医師の話を鵜呑みにしない

獣医師としては動物の健康を第一に考え、健康維持に関する情報を惜しみなく提供しています。 もちろん、サプリメントの話もしますが、獣医師の薦めるがままにサプリメントを始める必要はありません。 そのサプリメントがどのようなものか、うちの子に本当に必要か、続けられるのかを、しっかりと相談・検討してから摂取するようにしましょう。

まとめ

サプリメント,ペット,犬,猫 サプリメントは、動物の健康維持には有効なものです。しかし、その立ち位置はあくまで「食品」であり、「医薬品」とは一線を画していることを忘れてはいけません。 一方向からの情報を鵜呑みにせず、色々な人に意見を求め、ペットにとって一番いいものを選択してあげましょう。