犬用の噛む木や鹿の角に要注意!自宅でできるエネルギー消費方法
愛犬のために良いと思って与えていたり、やっていたりすることでも、実は危険が潜んでいたり、愛犬にとってデメリットが多いこともあります。その一つとして噛むための木や、鹿の角でできた硬いおもちゃがあります。
多くのペット用品店でも目にするこれらのおもちゃですが、なぜ犬にとって良くないかを解説し、硬いものを噛む以外にできるエネルギーの消費方法を紹介します。
噛むためのおもちゃの役割
硬いおもちゃを噛む最大の目的は、元をたどればエネルギー消費です。
犬が硬いものを噛み続けるのは噛みたい欲求を満たすためであることが多いと思いますが、噛みたい欲求があるということはエネルギー消費が足りていない可能性が考えられます。
硬いおもちゃはなぜ危ない?
噛むための硬いおもちゃは様々な種類が販売されており、実際に購入している方も多いと思います。絶対に良くないというわけではありませんが、デメリットがあることも知った上で、何を愛犬にあげるべきかを選択できるようにしましょう。
硬いおもちゃのリスク①誤飲
硬いおもちゃの中でも、木や鹿の角などは噛み続けたり、唾液などでふやけるとおもちゃの一部が取れて誤飲することがあります。木などは先が尖っているため口の中や飲み込んでしまった場合には胃腸を傷つける可能性もあります。
また、木などは消化はされないため、飲み込んだ大きさによっては便で排出する前に詰まってしまい、命にかかわる事態になることも考えられます。
硬いおもちゃのリスク②歯が欠ける
硬いものを噛み続けると歯が欠けるリスクもあります。乳歯であれば抜け替わりますが、永久歯の場合、欠けた歯が元に戻ることはありません。歯が折れることもあれば、折れなくてもずっと噛み続けることで歯が削れてしまうこともあります。
また、歯が欠けた部分は凹凸ができ、歯垢も溜まりやすく歯周病にもなりやすいとされています。
噛む以外にもできるエネルギー消費
木の棒や鹿の角といった硬いおもちゃを控えて別の方法でエネルギー消費をする方法はいくつもあります。
これから紹介する方法を、愛犬の体力などに合わせていくつか組み合わせてやってみるのがおすすめです。
エネルギー消費方法①知育玩具
知育玩具とは、おやつやフードを知育玩具の中に入れ、それをどのようにしたら食べられるかを考えながら、嗅覚、口、前脚を使って取り出す玩具です。
犬は普段、頭や嗅覚を使う機会が少ないため、知育玩具は頭も嗅覚も刺激され、良い消費に繋がります。
知育玩具は弾力のある素材でできている物が多く、噛みたい欲求み満たしながらも歯が欠けたりするリスクは低いのもメリットのひとつです。
知育玩具使用時の注意点
- 一回の使用は10〜15分程にしましょう。長時間の使用は、知育玩具の破壊による誤飲、飽きにつながります。
- 使用後は食器用洗剤でよく洗い清潔に保ちましょう。汚れていてニオイがついたままだと使わなくなる子もいます。
- はじめは簡単なレベルで、おやつが出やすくなるよう調整しましょう。初めから難しくすると、おやつが食べられず知育玩具のモチベーションが下がり、興味がなくなる可能性があります。

エネルギー消費方法②おもちゃ遊び
愛犬とおもちゃの引っ張りっこや、おもちゃを投げて持ってきてもらうなど、飼い主さんも一緒に遊ぶことが大切です。丈夫なロープなどのおもちゃであれば、遊びながらしっかり噛むこともできます。

エネルギー消費方法③ノーズワーク
ノーズワークとは、犬が優れた嗅覚を使って決められたニオイやおやつを見つける仕事や遊びです。ニオイを嗅ぎ分けターゲットとなるニオイやおやつを見つけ出すことは、体力も使い良いエネルギー消費になります。
ご自宅でもお部屋の様々な場所やお菓子の空き箱におやつを隠すことで、ノーズワークが手軽にできます。最近ではノーズワークマットというフェルト生地におやつを隠す場所がいくつもあるものも多く売られています。
ノーズワークは1回10分程度とし、2~3回やったら休憩しましょう。やりすぎると飽きにも繋がります。
エネルギー消費④刺激のあるお散歩
いつもと同じ道を歩くだけでもある程度のエネルギー消費はできますが、物足りなさがあるかもしれません。広い公園があれば、ロングリードに付け替えて思い切り走ったり、おもちゃを投げて持ってこい遊びをするのもいいです。
ご自宅では走れる距離も限られてしまいますが、ロングリードであれば存分に走ることもでき愛犬の普段見られない表情も見られるかもしれません。
※ロングリードは周りの状況をしっかり見て、安全な場所で使いましょう。飼い主さんがロングリードの扱いに慣れていない時は、複数の飼い主さんがいる時にやった方が安心です。
まとめ
犬は噛むのが好きというイメージも強く、硬い木などををあげたくなる気持ちもわかりますが、愛犬の健康や安全面を考えると別の方法でエネルギー消費をする方が良いでしょう。
エネルギー消費をしてもらうのには、飼い主さんの労力も必要となりますが、消費させてあげられるのは飼い主さんだけです。ぜひ一緒に楽しみながら愛犬のエネルギー消費ができる機会を作ってあげてみてはいかがでしょうか。
愛犬のエネルギー発散足りてる?手軽にできるおすすめの発散方法4選
みなさんは、愛犬のエネルギー発散が日常的に十分できていると思いますか。そしてお散歩以外のエネルギー発散の方法と言われてどんなことを思いつくでしょうか。
犬は人が思うよりも体力がしっかりあり、年齢や愛犬の体力にもよりますが一日2回、30分程度のお散歩ではエネルギーが十分に発散されていないことが多いと考えられます。
そこで今回は、ご自宅でも飼い主と一緒にできる発散方法を紹介していきます。
エネルギーの発散不足によるデメリット
具体的な発散方法を紹介する前に、エネルギー発散が十分にできないことによるデメリットを紹介します。発散不足は、愛犬にとってストレスになりますが、飼い主にとっても問題行動と言われる困った行動が出やすくなります。
問題行動としてよく聞かれるものとしては、(甘)噛み、日中の吠え、夜鳴き、早朝吠え、食フンではないでしょうか。いずれも発散が足りていないことが原因で起こっているものが多いはずです。もちろん他にも原因がある場合や発散とは全く別のことが原因になっていることもありますが、特に子犬のうちは発散量が大きく関係しているでしょう。
発散方法①飼い主さんとのおもちゃ遊び
おもちゃ遊びは、愛犬におもちゃを渡すだけでは意味がありません。発散をしてもらうためには、愛犬とおもちゃの引っ張りっこや、おもちゃを投げて持ってきてもらうなど、飼い主も一緒になって遊ぶことが大切です。
愛犬がしっかりと全身を使って、楽しそうに遊べているか確認してみましょう!
発散方法②知育玩具
知育玩具とは、おやつやフードを中に入れ、それを愛犬が頭を使って、取り出し、食べられるようになっている玩具です。
人に飼われている犬は、野生の犬のように獲物を見つけ、仕留めて食べるといった狩猟行動をすることはありませんが、知育玩具を使うことでで、その中におやつがあることに気付き、どのようにしたらそれが食べらえるかを考え、実際に前脚やマズル、口を使って取り出し、食べるという行動が取れます。
この一連の行動では、獲物を取る感覚にやや近い体験ができ、本来犬が持つ行動を発現できる場を作ることで、環境エンリッチメントにも繋がります。
知育玩具使用時の注意点
- 一回の使用は10-15分程にしましょう。長時間の使用は、飽きや知育玩具の破壊、誤飲の可能性があります。
- 使用後は食器用洗剤などで洗い清潔に保ちましょう。汚れていると、使わない子もいます。
- はじめは簡単なレベルにし、少しやればおやつが出てくるように調整しましょう。いきなり難しくすると、おやつが得られず知育玩具へモチベーションが下がり、興味を失う可能性があります。
発散方法③ノーズワーク
ノーズワークとは、犬が優れた嗅覚を使って決められたニオイやおやつを見つける仕事や遊びです。「嗅覚を使う」といってもイメージし辛いかもしれませんが、ニオイを嗅ぎ分けターゲットとなるニオイやおやつを見つけ出すことは、人が想像する以上に体力も使い良い発散ができます。
ご自宅でもお部屋の様々な場所や段ボールなどの空き箱におやつやフードを隠すことで、ノーズワークを行うことができます。最近では手軽にノーズワークができるノーズワークマットなども多く売られています。
ノーズワークをやる際の注意点
- いきなり難しくせず、易しいレベルからスタートしましょう。初めから難しいと見つけられずにノーズワークが楽しくないものになる可能性があります。
- ノーズワーク中は静かに見守りましょう。近くで動いたり声を掛けられると集中がしにくくなってしまいます。答えを教えるのもNGです!
- 一回10分程度のノーズワークを2~3回やったら休憩しましょう。やりすぎると飽きにも繋がります。
発散方法④刺激のあるお散歩
毎日行くお散歩は、マンネリ化しやすいのではないでしょうか。しかし、愛犬にとっては一日の中で数少ないお外に出られるチャンスです!ゆったり歩くお散歩も時には良いですが、愛犬が元気いっぱいの時には様々な方法で刺激のあるお散歩にしましょう。
- 色々な道を歩きましょう。朝と夕方では違う道をお散歩するのがおすすめです。
- 歩くだけでなく、ゆったり走る、思い切り走るなど、歩くスピードもランダムに変えるのもいいでしょう。
- 安全な場所でロングリードを使い、外でのおもちゃ遊びもいいでしょう。ご自宅で行うおもちゃ遊びとはまた違った雰囲気になり、さらに楽しめるかもしれません。
- お友達犬と一緒にお散歩するのもたまには良いのではないでしょうか。もちろん愛犬が他の犬といることが苦にならないことが大前提です。
- たまには遠出も良いでしょう。普段とは違う場所を歩くことは愛犬にはもちろん飼い主にとっても良い気分転換になるでしょう。
当然ですが、お散歩は安全第一で行いましょう。慣れているお散歩も危険は常にあることを意識し、安全で刺激のあるお散歩を心掛けてみてください。
まとめ
初めの章で「問題行動」と記載していますが、この問題行動はあくまでも人間都合の話であり、愛犬からすれば当然の行動です。むしろ人間が問題行動とする行動をしなくてはいけない状況であることが、愛犬からすると問題でありその問題解決のためには十分なエネルギーの発散が必要です。
人間からみた問題も、愛犬からみた問題もどちらも発散で改善できることもあります。改めて愛犬の発散が足りているか考え、いつもとは違う良い刺激や楽しみを日常にプラスしたり、十分な発散の場を作り、愛犬の生活の質をアップさせてあげることをおすすめします。
毎日やりたい「ノーズワーク」の効果と自宅で行える簡単な方法とは
「ノーズワーク」はここ数年日本でも流行り始め、実際に愛犬とやったことがある方や、気になっている方も多いのではないでしょうか。このノーズワークは手軽にできることに加え、犬にとって様々な良い効果があると言われています。
そこで今回は、ノーズワークによって得られる効果や、ご自宅でのやり方などをご紹介します。
ノーズワークとは
ノーズワークとは、鼻を使って決められたニオイやおやつを見つける仕事や遊びのことです。優れた嗅覚を使ってターゲットとなるニオイを見つける探知犬や救助犬などをイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。
愛犬の鼻がスンスン鳴っているのを聞いたことがあるかと思いますが、これはニオイを嗅ぎ分けている時に聞こえる音であり鼻を使っているサインです。
犬は嗅覚が優れていますが、意外と普段の生活では嗅覚は使わずに視覚をメインに使っていることが多いようです。その点、ノーズワークは嗅覚をしっかりと使うことができ、多くの良い効果を犬にもたらしてくれます。
ノーズワークの効果
ノーズワークは年齢や犬種に関わらず多くの犬ができ、自宅で手軽に行うことが可能です。そして、身体的にも精神的にもメリットがあり、シニアの子にも毎日一回は取り入れていただきたいワークのひとつでもあります。
それでは、具体的な効果をご紹介していきます。
①体力の消費
鼻で吸ってニオイを探すという行動は人が想像するよりも疲れます。試しに鼻で吸って吐いてを高速で繰り返してみてください。結構大変な動きではないでしょうか。犬はこれに加えニオイを嗅ぎ分けるため、かなりの体力が消費がされるでしょう。
②食べムラの改善
ごはんを変えても食欲が安定しない子も、ノーズワークで自分で食べ物を見つけて食べる行動を繰り返すことで、食べ物を得られる喜びを感じ、食欲が安定する可能性もあります。
③興奮の抑制
興奮をしていた犬がノーズワークをすることで、興奮が抑制される効果があるとも言われています。そのため、フリーで過ごして興奮した状態のままいきなりハウスに入ってもらうよりも、ハウスに入る前にノーズワークをすることでハウス内でも落ち着きやすくなるかもしれません。
④精神的充足
「どこにおやつがあるかな」という期待感や、見つけたときには達成感や充実感を味わうことができます。同時に、おやつなどのターゲットを見つけられたという自信にもつながります。
また、本来犬は獲物を自分で探して食べていましたが、多くの飼われている犬たちは食事を不自由なく与えられています。そのため、自分でエサ(おやつ)を見つけて食べるという本来の行動に近い形で食事をとれることは、良い刺激になります。
⑤脳の活性化
犬の脳は、嗅覚処理に使われる部分の割合が人間の40倍とも言われるほど、多くの割合を占めています。そのため、嗅覚を使うことで、脳の大部分が活性化されます。
この点からも、ノーズワークはシニア犬にもぜひ日常的に取り入れていただきたいワークと言えるでしょう。
⑥愛犬の新たな一面の発見
ノーズワークという新たなゲームを一緒に行うことで、飼い主も気付けていなかった愛犬の行動や変化が見られることもあります。それによって愛犬への愛情がさらに増すきっかけや、愛犬への接し方や過ごし方が変わるかもしれません。
ノーズワークに挑戦しよう
ノーズワークは競技として行われているものもありますが、手軽に自宅でも行うことができます。競技となると細かいルールややり方がありますが、まずはおやつを探して見つけることを楽しむことからはじめてみましょう。
空き箱でノーズワーク
空き箱や段ボールを使ってノーズワークをすることができます。以下の順序でやってみてください。
- 空き箱または段ボールを2つ~3つ用意する
- 愛犬にハウスやクレートで待機してもらい、空き箱内のわかりやすい場所におやつを4つほど置く
- 愛犬をフリーにして「探して」の合図を出す
- 特に声掛けはせずに、愛犬がおやつを見つけるのを待つ
- 2〜3分経過しても見つけられそうにない時は、おやつの方に飼い主が歩いて近づく
- 全て見つけられたら優しく褒めておやつをあげ、5分ほど休憩する
この流れを2、3回繰り返したものを1セットとして、日常的に取り入れてあげるのがおすすめです。
ノーズワークの注意点
ノーズワークをより効果的に行うためにも、以下の注意点を守りながら挑戦してみてください。
①教えない
愛犬がすぐに見つけられないと、つい「ここ!」と言葉や指差しで教えたくなってしまうかもしれません。しかし、嗅覚を使っておやつを探すことがノーズワークの目的です。愛犬を信じて、見つけるのを待ちましょう。
なかなか見つけられない時は前述のように、飼い主がおやつのそばに行き少しヒントをあげましょう。
②やりすぎない
愛犬が楽しそうにやってくれると何回もやってあげたくなってしまいますが、想像よりも鼻を使うと体力も使います。2、3回でいったん終了し、もっとやらせてあげたい場合には数時間後ほど間をあけて再度挑戦させてあげましょう。
③難しくしすぎない
愛犬が順調におやつを探せると、どんどん難しくしてしまいがちですが、見つけられないほど難易度をあげてしまうとノーズワークにならず達成感などの効果も得られなくなってしまいます。
愛犬が見つけられそうなレベルを見極め、難易度高めの場所や、確実に見つけられる場所などランダムにおやつを置くようにしましょう
④ノーズワーク中は静観
ヒントを出す時以外は人は動かず、声掛けもしないようにしましょう。ノーズワークはニオイを頼りにするため、風の流れも影響します。人がむやみやたらに動くと風の流れが変わり、ニオイをたどりにくくなってしまいます。
また、褒め言葉も含め声掛けなども刺激となって邪魔をしてしまう可能性もあります。ノーズワーク中の声掛けは我慢し、静観がベストでしょう。ノーズワークが終わったら、褒めたりスキンシップを取ってあげましょう。
まとめ
ノーズワークの効果や自宅での実践法をご理解いただけたでしょうか。多くの効果があり、パピーからシニアの子までどんな犬にも日常的に取り入れてもらいたいものです。
ノーズワークはエンリッチメントの観点からも、自分で食べ物を探して見つけて食べるという野生本来の行動に近いものとなり、愛犬のストレス度合を軽減させる効果もあるはずです。
体重の増加が気になる場合は、通常あげているごはんの一部を使っても大丈夫ですので、積極的に楽しく愛犬と取り組んでみてください。
愛犬に喜ばれる!犬の狩猟本能から考える5つのタイプ別の遊び方とは
普段愛犬と遊んでいる中で、「せっかくおもちゃを買ったのに遊んでくれない」、「遊びに誘っているのに犬が乗り気にならない」なんてこと、ありませんか?もしかしたら、その遊び方が愛犬の好みに合っていないのかもしれません。
太古の昔から、野生の犬は狩猟によってエサを獲得しています。家庭犬になった犬たちにもその本能が残っており、おもちゃ遊びなどで狩猟本能を満たしています。
犬種の歴史や犬の性格などから、強く出る本能とあまり残っていない本能があり、その傾向は犬によって様々です。今回はそんな狩猟本能を5つのタイプに分け、ご自身の愛犬はどんな遊び方が好きなのか探っていきましょう。
犬の狩猟本能とは
まずは、野生の犬が狩りをする時の一連の行動を見ていきましょう。
探す → 追いかける → 捕まえる → 安全な場所へ運ぶ → 食べる
※狩猟本能の定義は諸説あります。ここではわかりやすくするために、一部割愛しています。
このように大まかに5つの行動パターンに分けることが出来ます。
愛犬はどのパターンが強く残っているか、またどういった遊びが向いているのかチェックしてみてください。
1. 「探す」タイプ
狩猟本能の「探す」が強く残っているタイプの犬で、嗅覚を使い、獲物を見つけることが大好きです。
「探す」タイプの特徴
- 散歩の間、よく匂いを嗅いでいる
- おもちゃやボールを投げてもあまり興味を示さない
「探す」タイプが向いている遊び方
- おやつ探しゲーム
紙コップの下におやつを隠して探す
タオルを山盛りにし、その中におやつを隠して探す - ノーズワーク
「探す」タイプにオススメの遊び方
かくれんぼ
- 犬に「マテ」をさせておいて、飼い主が隠れます。「マテ」が出来ない犬の場合は他の人に犬を預けて下さい。
- 犬の名前を呼んで飼い主を探させます。犬が飼い主を見つけたら「見つかったー!」と大喜びしてあげて下さい。ご褒美におやつをあげるのも良いでしょう。
名前を呼ばれて飼い主の元に行くという行動は、呼び戻しの練習(「オイデ」、「コイ」)の応用にもなります。
「探す」タイプの遊びの注意点
基本的におやつを使った遊びになるので、太り過ぎに注意が必要です。
普段食べているフードで遊べる子であれば、一日に食べるフードを量っておき、その中からおやつに使う分を取り出しましょう。
特別なおやつでないと遊ばない場合は、なるべく低カロリーなおやつを選んで下さい。
2. 「追いかける」タイプ
狩猟本能の「追いかける」が強く残っているタイプの犬です。
逃げる獲物を追いかけることに喜びを感じ、元々猟犬として活動していた犬種に多い傾向があります。
「追いかける」タイプの特徴
- おもちゃやボールを追いかけるのが好き
- おもちゃなどを追いかけるだけで持ってこないこともある
- 自転車やバイク、走っている人などを追いかけようとする
「追いかける」タイプの遊び方
- 引っ張りっこ遊び
- 犬じゃらし
- アジリティ
追いかけることが好きな子の場合、動くこと全般が大好きな傾向があります。
「追いかける」タイプのオススメの遊び方
おにごっこ
おにごっこの鬼役は毎回犬が担当します。
- 犬が飼い主を見ていないときに名前または「オイデ(コイ)」と呼び、犬と目が合ったら逃げます。
- 追いついてきたらおやつをあげるか、じゃれ合って遊びます。
- 慣れてきたら、犬が近づいて来た時に犬の進行方向とは逆に逃げます。これを何回か繰り返していきます。
飼い主の向かう方向へついて行くという行動は、「リーダーウォーク」の応用にもなります。庭やドッグランなど広いところでやると、飼い主自身の運動にもなりますね。
「追いかける」タイプの遊びの注意点
犬のテンションが上がりやすく、 興奮しすぎてしまう場合があります。
その場合、先程紹介した「ノーズワークマット」を使ったり、ガムなどの長く噛めるタイプのおやつを与えたりして、クールダウンしましょう。落ち着いてきたら、また遊びを再開しても良いです。興奮して飼い主の手や服を咬むようなことがあれば、遊びは終了し、犬を無視して下さい。
また、「追いかける」タイプの子は走るのが好きで夢中になり、膝や股関節を痛める恐れがあります。室内で遊ぶ場合は、床がカーペットやクッションフロアの場所にし、フローリングの部屋の場合は犬用の滑り防止ワックスを塗るなど対策をしましょう。
3. 「捕まえる」タイプ
狩猟本能の「捕まえる」が強く残っているタイプの犬です。
追いかけていた獲物を口に入れた瞬間に喜びを感じます。
「捕まえる」タイプの特徴
- ボールやおやつのキャッチが上手
- 引っ張りっこ遊びが好き
- もってこい遊びが好き
「捕まえる」タイプの遊び方
- ボール遊び
- 引っ張りっこ遊び
- フリスビー
「捕まえる」タイプのオススメの遊び方
遊びの途中にコマンドを入れる
- ボール遊びでボールを投げる前や、引っ張りっこ遊びで犬がおもちゃを離した時などに、「オスワリ」や「フセ」のコマンドを入れてみましょう。出来たらすぐに褒めながら遊びを再開します。
- 1が上手に出来るようになったら、今度はボールやおもちゃを背中に隠します。犬が飼い主の顔を見た瞬間(アイコンタクト)に、褒めながら遊びを再開しましょう。
「捕まえる」タイプの遊びの注意点
「追いかける」タイプの遊びの注意点と同じで、興奮しすぎること、膝や股関節を痛めることに注意しましょう。
また、キャッチが好きな子の場合はおもちゃが小さすぎるとキャッチした瞬間に飲み込んでしまう可能性があります。おもちゃのサイズ選びにも注意しましょう。
4. 「運ぶ」タイプ
狩猟本能の「安全な場所へ運ぶ」が強く残っているタイプの犬で、口に物をくわえて動くことに喜びを感じます。
レトリーバー系の犬種に多い傾向があります。
「運ぶ」タイプの特徴
- 家の中でスリッパや靴などをよく持ってくる
- 持ってくるが壊すことはあまりない
- 散歩中、木の枝や石など気に入った物を持って帰りたがる
「運ぶ」タイプの遊び方
- フリスビー
- もってこい遊び
「運ぶ」タイプのオススメの遊び方
○○を持ってきて
- 持ってきて欲しいおもちゃを2つ用意します。ここでは「ボール」と「ぬいぐるみ」とします。
- 犬に「マテ」をさせてから、少し離れた場所にボールとぬいぐるみを2つ並べて置きます。気が散らないように他のおもちゃは片付けて下さい。
- 「ボールを持ってきて」とコマンドを出します。
- 犬がもし「ぬいぐるみ」を持ってきてしまった場合は、無言で受け取り、再度「ボールを持ってきて」とコマンドを出します。
犬が正しく「ボール」を持ってきた場合は、大げさに褒めましょう。 - 「ボール」という名前をある程度理解出来たようであれば、今度は「ぬいぐるみを持ってきて」とコマンドを変えます。
徐々に持ってくる物を遠くに置いてみたり、持ってくる物の数を増やしてみましょう。動くことで体を使い、物を選ぶことで頭も使う方法です。
「運ぶ」タイプの遊びの注意点
「運ぶ」タイプの子は物を運ぶのが好きなため、手当たり次第になんでもかんでも持ってきてしまうことが多いです。
おもちゃは持ってきて良いもの、それ以外はダメ、ときっちり線引をしましょう。
5. 「食べる」タイプ
狩猟本能の「食べる」が強く残っているタイプの犬ですが、ほとんどの犬は食べることが大好きです。
その中でも、「うちの子はおもちゃで遊ばない」、「無趣味な犬なんです」とおっしゃる飼い主もいらっしゃいます。ここでは、先程までの「探す」「追いかける」「捕まえる」「運ぶ」に興味がない子を「食べる」タイプとします。
「食べる」タイプの特徴
- おもちゃにあまり関心がない
- 食欲旺盛
「食べる」タイプの遊び方
- ノーズワーク
- どっちの手におやつが入ってるかな?ゲーム
- 動かすとおやつが出てくるおもちゃ
「食べる」タイプのオススメの遊び方
おやつを投げる遊び
- 犬におやつを見せ、ポイッと投げてみましょう。
- 犬がおやつを食べたら名前を呼び、犬が近くに来たら再びおやつを投げます。
- 慣れてきたら「オスワリ」をさせ「アイコンタクト」が出来たら、おやつを投げましょう。
- さらに上級を目指すのであれば、「オスワリ」または「フセ」をさせてから「マテ」とコマンドを出し、おやつを投げてから「ヨシ」と合図を出します。「ヨシ」の合図は必ずアイコンタクトが出来ている時にしましょう。
「食べる」タイプの子は普段あまり動かない傾向があるので、軽い運動になります。また、おやつを追いかけることで「追いかける」本能が刺激され、「追いかける」タイプの遊びをするようになる可能性があります。
※おやつを投げる遊びは、拾い食いの癖を直したい犬や、「エサのお皿と人間の手以外からは食べ物をあげない」とルールを決めている飼い主にはオススメしていません。
「食べる」タイプの注意
「探す」タイプの犬と同様で、遊びにおやつを使うため太り過ぎには注意しましょう。
それぞれのタイプについて
ここまで5つの狩猟本能をタイプ別に解説してきましたが、複数のタイプに当てはまる子も多くいます。
該当するタイプの遊びをいろいろ試しても楽しめますが、「一番当てはまるタイプはどれだろう」という視点で見てあげると、愛犬の興味や関心、行動パターンなどが見えてくるので、今後のしつけやトレーニングに役立ちます。
また、普段はタイプに合った遊びをし、たまに違ったタイプの遊びをすることで、愛犬の新たな一面を見ることが出来るかもしれません。
オススメの遊び方の共通点
5つのタイプ全てにオススメの遊び方をご紹介しましたが、その共通点にお気づきでしょうか。それは「飼い主に注目しやすい遊び」です。
ボール投げをしている犬を見ていると、ボールにばかり集中してしまい飼い主の方に意識が行かず、人がまるで「自動ボール投げ機」のようになってしまっていることが多いように思います。
おやつをあげる場合も同様で、犬がおやつにばかり集中して、飼い主が「自動給餌器」のようになってしまっていることはありませんか。
「飼い主に注目しやすい遊び」 を取り入れてあげることで、飼い主に対する犬の意識を「自動〇〇機」から「おもしろい遊びを提供してくれる人」へ変更できれば、飼い主への注目度も上がり、しつけやトレーニングの質も向上します。
ぜひ、犬からワクワクされる飼い主を目指して下さいね。
まとめ
家庭犬は人間と生活することによって、犬らしさをある程度制限して生きています。例えば、「トイレを決まった場所でする」「散歩の時に飼い主について歩く」「無駄に吠えない」などが、それに当たります。
狩猟本能を刺激してあげる遊びをすることで、本来の犬らしさを取り戻し、ストレスを解消させてあげることが大切です。そして、「人間と暮らすため犬らしさを制限する」ことと「本来の犬らしさ」のバランスをうまく取り、家庭犬のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を高めてあげましょう。
【DIY】簡単!手作り0円おもちゃで犬のストレスを解消しよう!
愛犬との「おうち時間」に、おもちゃを使って一緒に遊ぶという方も多いと思います。
しかし、せっかくおもちゃを買ったのに「遊んでくれない」、「すぐに飽きてしまった」、「5分で壊されてしまった」なんてこと、よくありますよね。
そんな時は家にあるもので、おもちゃを手作りしてみましょう。今回は、0円で作れる犬のおもちゃを3つご紹介します。
①ダンボール◇おやつ探しのおもちゃ
通販を利用する機会が多いと、つい段ボールを溜めてしまうという方もいるかもしれません。そんな溜め込んだ段ボールを、愛犬のために使ってみてはいかがでしょうか。
材料:段ボール、新聞紙、タオル、いらない服…など
所要時間:5分程度
作り方
1.まずは段ボールに新聞紙を厚めに敷きます。(床の保護のため)
出入り口になる部分を犬の体の大きさに合わせて、低く作ってあげると使いやすいです。
2.新聞紙、タオル、不要になった服などを段ボールの中に入れます。
これで完成です。非常に簡単ですね!
遊び方
最初から上級編で遊ぼうと思っても、愛犬はうまく遊べないかもしれません。初級編から始めて、徐々に難しくしていきましょう。
1. 初級編
おやつを見せ、匂いを嗅がせてからダンボールの中にポーンと投げてみましょう。
ここでおやつを探してくれたら初級編成功です。
2. 中級編
初級編を簡単にクリア出来るようになったら、中級編にチャレンジしてみましょう。
タオルや服の下におやつを隠してみます。
3. 上級編
上級編は飼い主さんのアイディア次第です。愛犬との知恵比べですね。
ダンボールの中身を工夫して、どんどん難易度を上げていきましょう。
例えば…
- タオルの端におやつを入れ、グルグルに巻く
- 重ねたタオルや新聞紙の間におやつを入れる
など、おやつが簡単に取れないように隠してしまいましょう。
4. 応用編
長く噛めるおやつ(牛皮ガムなど)や、中におやつを入れられるタイプのおもちゃなどに変えると、より長く遊べます。
上手くいかない時
犬がおやつを探さない時や、途中で飽きてしまった時は、飼い主が一緒に探してあげましょう。
犬が使い方に慣れるまでは、いつもより「ちょっといいおやつ」をあげてみるのもいいかもしれません。
飽きてしまったおやつに興味を示すかも?
せっかく長く食べられるおやつをあげたのに、犬が途中で飽きて食べなくなってしまった、なんてことはありませんか?そういったおやつを使って遊んであげることで、また食べるようになる可能性があります。
人の手からもらった(簡単に獲得した)おやつより、自分で探した(ちょっと苦労して獲得した)おやつの方が執着心がつくためです。
②トイレットペーパーの芯◇中身が気になるおもちゃ
トイレットペーパーの芯のゴミは定期的に出るものです。しかし、それをそのまま捨てるのではなく、愛犬とのコミュニケーションに使ってみてはいかがでしょうか。
材料:トイレットペーパーの芯、ラップの芯など紙製で筒状の物
所要時間:3分程度
作り方
筒の中にドライフードを入れ、両端を折りたたみます
これで完成です。こちらもとても簡単ですね。
遊び方
おもちゃを振るとカラカラと音がするので、犬の気を引いてみましょう。
犬が気にしていたらそのまま渡してもいいですし、遠くに投げてあげてもいいです。
筒を破ってドライフードを食べられれば成功です。
上手くいかない時
両端の折りたたんだ部分の片方を開け、中におやつが入っていることを教えてあげましょう。
③ペンケースやポーチ◇もってこい遊びのおもちゃ
ペンケースやポーチはなかなか不要になることはないかもしれませんが、だからこそ特別なおもちゃになるかもしれません。
材料:不要になったペンケースやポーチなど
所要時間:1分程度
作り方
ペンケースの中におやつを入れるだけで完成です。
遊び方
このおもちゃは、壊して中のおやつを食べるのではなく、もってこい遊びに使います。
1. 初級編
犬の見ているところでおやつをペンケースの中に入れます。気にして匂いをかいだらファスナーを開け、中に入っているおやつをあげましょう。
- ペンケースに鼻タッチ → ペンケースを開けおやつをあげる
- ペンケースを咥えた → ペンケースを開けおやつをあげる
- ペンケースを飼い主に渡した → ペンケースを開けおやつをあげる
と、難易度を徐々に上げていきます。
2. 中級編
ペンケースを近くに投げてみましょう。
飼い主のところに持ってきたら、ファスナーを開けて中に入っているおやつをあげます。
出来るようになってきたら、投げる場所をどんどん遠くしていきましょう。
2. 上級編
犬に「マテ」をさせ、遠くにペンケースを置きます。
犬の元に戻り「モッテコイ」のコマンドを出します。
ちなみに筆者は「モッテコイ」のトレーニングの初歩として、この方法を使うことがあります。
3. さらに上級編
ペンケースの中身を匂いが強めのおやつ(チーズ、ジャーキーなど)に変えます。
犬に「マテ」をさせ、犬から見えないところにペンケースを置きます。犬の元に戻り「探して」とコマンドを出します。
さらに上級を目指すのであれば、ペンケースを置く場所を床ではなく、椅子の上や台の上など犬の目線より上の位置に置いたり、クッションの間や空のダンボールの中に隠します。
おもちゃで遊ぶときの注意点
自分でDIYしたおもちゃは、少し遊んだり齧ったりするだけでボロボロになってしまうことが多いです。犬が興味本位で食べてしまったり、誤飲したりしてしまう危険があるため、壊れてきたらすぐに処分しましょう。
躊躇なく処分できてしまうのも、0円DIYのいいところですね。
まとめ
犬のおもちゃをDIYするのは難しそうと思うかもしれませんが、家にあるものを使って簡単に作ることができます。犬は楽しく、飼い主のお財布にも優しく、一石二鳥ですね。また、壊れたらすぐに捨てられるところも魅力的です。
おもちゃをすぐ壊してしまうような元気過ぎる子から、体力が落ちてきたシニア犬まで、幅広く遊べるおもちゃですので、愛犬との遊びにマンネリを感じている方も、そうでない方もぜひ試してみてください。
[子犬の甘噛み]叱る前に知ってほしい原因と対策
犬のお悩みでよく聞かれる甘噛み。噛まれると痛いこともあり、叩いたり、大きな声を出して叱ったりしていませんか?しかし、それでは逆効果です。
愛犬の甘噛みをやめさせるには、しっかりと原因を知り、正しい方法で対応する必要があります。
今回は、子犬の甘噛みの原因と対策について詳しく解説していきます。
甘噛みとは
甘噛みは子犬の頃よく見られる行動で、攻撃的で相手を傷つけることが目的ではなく、別の目的で人の手や足、物などをハムハムと噛む行動を指します。
犬としては相手を傷つけるつもりがなくても、月齢が上がるにつれて噛む力も強くなり、人からすると痛いと感じることも多々あります。
叱っても意味がない?
みなさんは甘噛みをどのように対処していますか。「痛い!」「いけない!」「ダメ!」などと言葉で叱っていますか?それとも口を強く掴んだり、身体を抑えつけたりたりして叱っていますか?
これらの対応はどれもオススメしません。なぜなら犬には人の言葉が理解できないからです。「𠮟っているのに全然やめないんです」という飼い主さんがいますが、これは残念ながら当然です。
また、身体的に圧をかけたり行動を制限をするのもやめましょう。
愛犬にとってそれが恐怖を感じるものとなれば、甘噛みの対処という範囲を越えて、飼い主さんとの関係性を壊しかねません。関係性を構築しなければいけない大切な時期に大きな悪影響を及ぼす可能性があるため注意しましょう。
甘噛みをする4つの原因
甘噛みの主な目的や原因には何があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
1. 物を確かめるため
人が手で触って物を確かめるように、犬は噛むことでそれがどんな物かを確かめます。
噛むという行動は犬にとって当たり前で、生きていくうえで必要な行動であり、子犬の時期は特に頻繁に行います。
2. 歯の生え変わり時期でムズムズしているため
生後4~6ヶ月頃になると乳歯が抜けはじめる子が多いです。この時期になると歯がムズムズし、何かを噛みたくなります。
3. 有り余る体力を発散するため
子犬も体力は日に日に増していきます。そんな時に遊びや運動・刺激が足りないと、発散不足となり、噛むことで発散をしようとします。
4. 人の手や足が動いていて面白いため
動くものを追いかける習性を持つ犬には、自分の目の前で俊敏に動く人の手や足は楽しいおもちゃになりやすく、追いかけたり噛んだりして、遊ぼうとします。
甘噛みをやめさせるのは難しい
噛む行動は犬にとっては必要な行動で、その行動をやめさせることは難しく、かつ酷です。人で考えれば、手を使うのは基本的に禁止で、物を食べる時のみ手を使って良いと言っているようなものです。
ですので、噛むことを辞めさせるのではなく、噛んでも良い適切なものを用意するとともに、しっかりと噛む以外に欲求を発散する機会を毎日作ることが大切です。
人の手を噛む場合は、愛犬の前では手をゆっくりと動かし素早く動く楽しいものという印象を与えないようにします。
また、手を噛もうとする仕草がみられたら、噛めないように手を上げたり後ろにしたりして、手を噛むことが癖にならないようにすることも大切です。
噛みたい欲求を発散させる方法
①おもちゃ遊び
引っ張りっこやもってこい遊びなど、愛犬がしっかり体を動かせるように一緒に遊んであげてください。
おもちゃを愛犬に渡しただけでは体を動かさないことが多いため、飼い主さんも一緒に楽しみながら遊んであげましょう。
②知育玩具を使う
知育玩具におやつやフードを入れ、噛んだり転がしたりして中身のフードを取ることで、ストレスを発散したり噛みたい欲求を満たしたりすることができます。
中に入っているおやつをどうすれば食べられるかを考えなければいけないため、体力を使う遊びとは違った刺激を得られます。
③ノーズワーク
ノーズワークとは、犬が鼻を使って食べ物を探し当てるゲームです。隠されたおやつやフードを、嗅覚を使って探し当てることで良い刺激・疲れとなります。手軽にできるものとして「ノーズワークマット」なども販売されています。
④お散歩
外の空気を吸い、外でしか聞けない音を聞き、人・犬・物を見ることで家にいると感じられない刺激や疲れを得られます。
お散歩も毎日同じような道でなく、色々な道を歩くことも大切です。ワクチンの関係で外を歩けない場合は、抱っこ散歩をしてあげるだけでも十分な刺激となり、様々な慣れにも繋がります。
まとめ
甘噛みはお悩みになりやすいですが、原因を考え、適切な対策をしてあげることが大切です。
体力を十分に発散し、噛みたいという欲求をしっかり満たすことは、愛犬の生活の質をあげることにも繋がります。叱られてばかりでは、愛犬は萎縮するばかりで飼い主さんとの日々を楽しめず、辛い日々となってしまいます。
飼い主さんも愛犬も幸せに暮らせるよう、愛犬をしっかりと理解し、飼い主さんが愛犬が生活しやすい環境や機会を提供してあげましょう。
犬の本能をくすぐる遊び「ノーズワークゲーム」で脳トレをしよう!
みなさんは、「ノーズワークゲーム」という犬の遊びを聞いたことがありますか?
ノーズワークゲームとは、犬が嗅覚を頼りにおやつなどを探し出すゲームのことで、本能を刺激することでストレス解消や脳トレ、ボケ防止に効果的です。
今回は、ノーズワークゲームの遊び方やおすすめの専用アイテムなどをご紹介します。
ノーズワークゲームって何?
「ノーズワークゲーム」とは、犬が大好きなおもちゃやおやつなどを隠し、嗅覚を頼りに探してもらう、いわば「宝探し」のようなゲームです。
「犬の嗅覚は人間の1億倍」と言われるほど、犬は嗅覚がとても優れた動物です。
そんな優れた嗅覚をたくさん使ってもらうことで、犬は本能が刺激され、ストレス解消や脳の活性化にもつながります。
ノーズワークゲームの楽しみ方
用意するもの
ノーズワークゲームを始めるには、まず、「探してもらうもの」と、それを「隠すもの」が必要になります。
「探してもらうもの」としては、愛犬が大好きなおやつや小さめのおもちゃなどを用意しましょう。適度ににおいが付いたものだと探しやすいですが、愛犬の様子を見ながらにおいの強弱を調節していきましょう。ごはんの時間にフードを隠せば、脳トレやストレス解消だけでなく、早食いの防止にも効果的です。
「隠すもの」としては、わざわざ用意せずに部屋のどこかに隠すという方法もありますが、このあとご紹介する、ノーズワークゲーム専用のマットやパズルを用意するとより楽しめるでしょう。
遊び方
ノーズワークゲームで遊ぶ際の簡単な流れは次の通りです。
1.まず、犬におやつなど「探してもらうもの」のにおいをかがせます。
2.次に、犬に場所が分からないようにおやつなどを隠します。犬が部屋の外で待っている間に隠してもよいですし、犬が見ているところで色々なフェイントをかけながら隠してもよいでしょう。
3.隠し終わったら、「どこかな?探して!」と声をかけてみましょう。
4.最後に、犬が無事に見つけたら、「すごいね!」と褒めてあげましょう。
犬は、おやつなど自分が好きなものを見つけられた喜びに、飼い主さんに褒めてもらえた喜びが加わって、大きな達成感を得られるでしょう。
ノーズワークゲームのおすすめアイテム
マットタイプ
「ノーズワークマット」「スナッフルマット」と呼ばれるものは、マットにフリンジや切り株のような凹凸が不規則に取り付けられているので、草むらで狩りをするような感覚でおやつ探しができます。
カラーやデザインも様々なので、ぜひお部屋のインテリアに合った1枚を選んでみてくださいね。
パズルタイプ
マットタイプ以外にも、パズルのピースの下におやつなどを隠しておいて、犬に探してもらうパズルタイプのものもあります。
ごはんの早食いを防ぐためのアイテムとして使用する場合もありますが、おやつを隠してノーズワークゲームに使用することもできます。
家にあるもので手作りしてみよう
ノーズワークゲームは、専用のマットやパズルをわざわざ購入しなくても、自宅にあるものでも楽しめます。
使わなくなったシーツやタオルなどを不規則に重ね合わせてみたり、紙コップを逆さにしておやつを隠してみたりと、工夫次第で色々な隠し場所を作り出せます。
裁縫が得意な方は、市販のものを参考に、布切れなどでノーズワークマットを手作りしてみてもいいかもしれません。
ノーズワークゲームの注意点
ノーズワークゲームで遊ぶ時は、次のような点に注意しましょう。
おやつのあげすぎに注意
1回のゲームであげるおやつはおそらく少量ですが、楽しくなって遊びすぎてしまうと、無意識のうちにおやつをあげすぎてしまいます。ノーズワークゲームを始める前に、おやつの量の上限を予め決めておきましょう。
また、おやつ以外にも、愛犬が大好きなおもちゃなども使って遊んでみましょう。
誤飲や怪我に注意
ノーズワークマットのフリンジなどは、使っているうちにほつれてくることがあります。布などを誤って食べてしまわないように、飼い主さんが注意して見ていてあげましょう。かなりほつれが目立つようになってきたら、新しいものに変えるのが無難です。
プラスチック製のパズルに関しては、基本的に強度が高いものが多いですが、角が欠けてしまったり、ヒビが入ってしまったりすると危険です。怪我を防ぐためにも、遊ぶ前に毎回パズルの点検をしましょう。
マットやパズルの清潔を保つ
ノーズワークゲームのマットやパズルには、おやつや犬の唾液などが必然的に付着します。
定期的に洗濯や掃除をし、清潔を保つようにしましょう。
まとめ
今回は、犬の嗅覚を使う遊び、「ノーズワークゲーム」をご紹介しました。
犬は、自らが得意とする嗅覚を使って遊ぶことで本能が刺激され、ストレス解消や脳トレ、ボケ防止に役立ちますし、飼い主とのコミュニケーションも取れます。雨の日に散歩に行けない時など、ストレスがたまりがちなシーンではかなり良い遊びです。
みなさんもぜひ、専用のアイテムやお家にあるものを使って、愛犬と一緒に楽しくノーズワークゲームをやってみてくださいね。