【犬図鑑】難聴に注意!ダルメシアンの歴史や飼い方のポイント

ダルメシアンと聞くと、多くの方はディズニーの「101わんちゃん」を想像するのではないでしょうか。スマートな体つきで、気品さも感じられる犬種です。日本では頻繁に見かけるわけではありませんが、たまに見ると「おっ!」とテンションが上がりますよね。

今回はそんなダルメシアンの歴史や特徴、注意したい病気について解説していきます。

ダルメシアンの歴史

犬図鑑,犬種,ダルメシアン,歴史,特徴,シングルコート,先天性,社会化,ハンドシグナル,トレーニング
ダルメシアンの起源ははっきりとわかっていません。ヨーロッパやエジプト、インドなどにダルメシアンのような犬がいた記録が残っているため、どこで生まれ、どういう歴史をたどっていったのか、詳細は不明です。この理由として、ダルメシアンはジプシーや旅商人の犬として世界各地を回っていたためだと考えられています。

18世紀頃になると、クロアチアに位置するダルマチア地方で飼われていたことから「ダルメシアン」と呼ばれるようになったものの、それ以前からダルメシアンと思われる犬種が存在していたという記録も残り、謎の多い犬種です。

19世紀後半には、イギリスでスタンダードが定められ、貴族や裕福層の犬として可愛がられました。また、馬車の伴走犬として活躍しており、その姿に多くの人が魅了されました。

ダルメシアンの特徴

犬図鑑,犬種,ダルメシアン,歴史,特徴,シングルコート,先天性,社会化,ハンドシグナル,トレーニング

身体的特徴

オスの体高は56~61cm、体重は約27~32kg、メスの体高は54~59cm、体重は約24~29kgが標準とされています。
一般的に大型犬に分類されますが、中型犬として扱われることもあります。

被毛

被毛はシングルコートで短毛ですが、毛が抜けやすいためこまめなお手入れが大切です。

毛色は白地に黒またはレバー色のはっきりした斑点が特徴的です。生まれたばかりの子犬には斑点がなく、2週間くらい経ってから徐々に斑点模様が見えるようになっていきます。

性格

ダルメシアンはとても活発で、走ることが大好きです。しかし、運動不足になるとストレスが溜まり問題行動に発展しやすいため、普段から十分に運動させてあげる必要があります。

家族に対しては甘えん坊ですが、人見知りをする傾向が強く、他の人や犬には神経質になることがあるため、初対面の接触には注意しましょう。

ダルメシアンで気をつけたい病気

犬図鑑,犬種,ダルメシアン,歴史,特徴,シングルコート,先天性,社会化,ハンドシグナル,トレーニング
ダルメシアンにはかかりやすい病気がいくつかあります。日々の生活や食事などに注意しながら、愛犬が少しでも長く健康でいられるようにしましょう。

先天性聴覚障害

内耳の聴覚器の異常により、難聴になりやすいとされています。

ダルメシアンの白い毛の部分にはメラニンという色素がありません。メラニンは被毛の色だけでなく、目の色や聴覚の維持にも関係しており、ダルメシアンの20〜30%は片耳もしくは両耳が聞こえないといわれています。特に青い目のダルメシアンは発症率が高くなると考えられています。

声をかけても反応しなかったり、物覚えが悪いなど、日常生活で気になることがあれば、早めに動物病院で検査することをオススメします。

尿結石症

尿結石症とは、尿管または尿道に結石がつまってしまう状態です。結石が詰まると尿を排出できないため、膀胱破裂や腎不全を起こして死に至る可能性もあります。

メスよりもオスの方が発症する可能性が高く、6歳以上のオスの30%以上は何らかの症状が出ているといわれています。

プリン体を多く含む食べ物をなるべく控え、水分をしっかり摂取することが大切です。

ダルメシアンの飼い方のポイント

犬図鑑,犬種,ダルメシアン,歴史,特徴,シングルコート,先天性,社会化,ハンドシグナル,トレーニング

運動量は多い

もともとダルメシアンは馬車の伴走犬として活躍していたため、並外れた体力と持久力があります。そのため、1回1時間程度の散歩を1日2回は行い、ただ歩くだけでなくジョギングなども取り入れましょう

週末にはボール遊びやドッグランでしっかり体を動かす機会を作り、運動不足にならないように気を付けてあげましょう。

社会化期のしつけが大切

ダルメシアンは頑固で神経質なため、一度覚えたことはなかなか変えようとしません。しつけができていないと、体力がある分、手がつけられなくなった際にとても危険です。

場合によってはプロの力を借りつつ、子犬のときからしっかりとしつけをすることが大切です。

ハンドシグナルによるトレーニング

先述の通り、ダルメシアンは難聴になる可能性が高い犬種です。言葉のみの指示をしていると、聞こえなくなった時に指示がうまく伝わりません。

もしものことを考え、ハンドシグナルを用いてしつけのコマンドを出すことをオススメします。

プリン体の摂取を控える

レバーやイワシなどの一部の魚介類にはプリン体が多く含まれており、尿結石症の原因となります。まったく摂取してはいけないわけではありませんが、なるべく避けつつ、愛犬にとって安心で安全な食事を与えてあげましょう。

最後に

犬図鑑,犬種,ダルメシアン,歴史,特徴,シングルコート,先天性,社会化,ハンドシグナル,トレーニング
アニメ映画で有名なダルメシアン。スマートな見た目や特徴的な斑点がとても魅力的な犬種です。

しかし、ダルメシアンは運動量が多かったり、しつけが難しかったりと、犬を飼い慣れていない人にはハードルが高い犬種かもしれません。

それでも覚悟をもって飼うことを決めたのであれば、素敵なパートナーになれるでしょう。病気などにも注意しながら、楽しいペットライフを送れますように。

犬のトレーニングが上達する!ハンドシグナルの使い方

みなさんは愛犬のトレーニングをする時、「ハンドシグナル」を使っていますか?
ハンドシグナルとは、犬にコマンドを出す時に言葉の指示と同時に行うジェスチャーのことです。ハンドサイン、ハンドジェスチャー、視符とも呼ばれます。

普段は「オスワリ」や「フセ」という言葉でコマンドを出しますが、そこに特定のジェスチャーを加えることで、より犬にわかりやすいコマンドにすることが出来ます。

そんな「ハンドシグナル」を使って、愛犬のトレーニングを上達させていきましょう。

ハンドシグナル使うメリット

しつけ,トレーニング,ハンドシグナル,犬
ハンドシグナルとは犬に対する指示、コマンドの一種です。

1.コマンドの学習効率がUPする

声だけで「オスワリ」や「フセ」などのコマンドを出すより、ハンドシグナルを同時に使うことにより「声による指示(聞くコマンド)」と「ジェスチャーによるハンドシグナル(見るコマンド)」という2種類のサインを出すため、犬が学習しやすいというメリットがあります。

  • 聞くコマンド = 「オスワリ」「フセ」などの声による指示
  • 見るコマンド = ハンドシグナル

2.大きな声が出せない状況で

飼い主が風邪をひくなどして声が出ない場合や、動物病院の待合室など大きな声を出しづらい場所でも、ハンドシグナルで犬にコマンドを伝えることが出来ます。

3.騒音で聞き取りづらい時に

交通量が多い場所やイベント会場など、騒音がある場所では飼い主の声が犬に聞き取りづらいことがあります。そのような状況でもハンドシグナルを使えば、犬がコマンドを理解することが出来ます。

4.シニア犬になった時に

愛犬がシニアになり、耳が遠くなった場合でもハンドシグナルは役立ちます。また、シニア犬は耳だけでなく目も見えづらくなるため、言葉とハンドシグナルの両方でコマンドを出すことが出来た方が、より犬には伝わりやすくなります。

「言葉によるコマンド」vs「ハンドシグナル」の研究

しつけ,トレーニング,ハンドシグナル,犬
イタリアのナポリ大学では「言葉によるコマンド」と「ハンドシグナル」の両方を理解している水難救助犬に対して、犬がどちらをより重要視しているかの研究をしています。

言葉で「オスワリ」と言い、ハンドシグナルで「フセ」をさせるというような、言葉とハンドシグナルが一致しない場合でも、犬はハンドシグナルの方により従うことがわかっています。

この結果から、犬がいかにハンドシグナルを注目しているかがわかりますね。

参考:
The importance of gestural communication: a study of human–dog communication using incongruent information

ハンドシグナルの教え方

しつけ,トレーニング,ハンドシグナル,犬
ハンドシグナルは決まった型があるわけではありませんので、飼い主の好きなジェスチャーで教えることも可能です。ただし、次のポイントはおさえておきましょう。

ポイント①毎回同じハンドシグナルを使う

声でコマンドを教える時に「オスワリ」と言ったり、「スワレ」と言ったり言葉が変わると犬が混乱して学習の効率が悪くなります。それと同じように、ハンドシグナルを教える場合も毎回同じジェスチャーをすることが一番重要です。

ポイント②言葉と同時にハンドシグナルを使う

ハンドシグナルを教える段階では言葉とジェスチャーを同じこととしてセットで覚えさせていくので、「声による指示」と「ハンドシグナル」を同時に出しましょう。バラバラに出してしまうと、「それぞれ違ったコマンドなのか?」と犬が勘違いしやすくなります

十分に覚えたところでハンドシグナルのみでコマンドを出してみたり、声のコマンドで出来なかった場合に補助的にハンドシグナルを使ってみたりすると良いでしょう。

一般的なハンドシグナル

自由にジェスチャーを使って良いと言われても、どうすればいいのかわからない方もいらっしゃると思います。ここでは一般的に使われているハンドシグナルをご紹介します。 

1.オスワリ(スワレ)

しつけ,トレーニング,ハンドシグナル,犬
人間の胸の前辺りで人差し指を立て、「オスワリ」と声でコマンドを出します。

2.フセ

しつけ,トレーニング,ハンドシグナル,犬
犬の目の前で手のひらを下に向け、「フセ」と言いながら手のひらをゆっくり下に下げていきます。

3.マテ

しつけ,トレーニング,ハンドシグナル,犬
犬の目の前で犬に手のひらを見せ、「マテ」と声でコマンドを出します。

4.ツケ(ヒール)

飼い主が「ツケ」と言いながら、自分の太ももを軽く叩きます。叩くのは1回でも良いのですが、わかりやすくするために2回叩く人もいるようです。

5.オイデ(コイ)

手招きしながら「オイデ」とコマンドを出します。ただし、犬の視力は人間の視力で言うと0.3程度と言われていますので、遠くにいる犬にハンドシグナルのみで「オイデ」のコマンドを理解させるのは難しいでしょう。

遠くにいる場合は声のみで呼び、室内など近くの場合は声とハンドシグナルを使うなど、使い分けが必要になります。

6.ハウス

しつけ,トレーニング,ハンドシグナル,犬
クレートを指さしながら「ハウス」とコマンドを出します。

まとめ

しつけ,トレーニング,ハンドシグナル,犬
犬に言葉とハンドシグナルの両方でコマンドを教えると、言葉を聞き逃した場合や、よそ見をしていてハンドシグナルを見逃した場合に、どちらかで補うことが可能です。

また、「犬自身の行動」、「飼い主の言葉」、「飼い主のジェスチャー」の3つを関連付けて覚えるので、犬の学習もより早く進みます。

いろいろなメリットがある「ハンドシグナル」を、いつものトレーニングにぜひ取り入れてみてください。