2023年3月19日(日)より日本最大級の縦型ビジョンにて 動物専門SNS『Tier』PR動画の放映を開始!
株式会社Tier(本社:東京都港区、代表取締役:藪内健吾)は、2023年3月19日(日)から渋谷東映プラザ壁面の大型ビジョン「渋谷愛ビジョン」にて、動物専門SNS『Tier』PR動画の放映を開始いたしました。
また4月からは、愛ビジョンで放映される動画の出演権が獲得できるキャンペーンも実施いたします。
▼放映される動画はこちら
「打倒ハチ公!?編」15秒
▼放映概要
期間:2023年3月19日(日)~
掲出場所:東映プラザビル壁面の渋谷愛ビジョン
住所:東京都渋谷区渋谷1-24-12
▼渋谷愛ビジョンとは
渋谷駅東口から徒歩0分、宮益坂交差点の東映プラザ壁面にあり、ビジネスマンから学生まで昼夜問わず様々な方が数多く行き交うため視認性が高いビジョンです。
▼あなたの家族が渋谷愛ビジョンで放映される…!?
Tierでは、4月から投稿キャンペーンを実施いたします。
Tierアプリ内で選手権を開催し、そのテーマに沿って動画を投稿していただき、投稿いただいた動画の中から優秀賞を選定し、1ヶ月間渋谷愛ビジョンにて放映させていただきます。
記念すべき第一弾は『うちの子寝顔選手権』を開催予定です。動物好きの皆さまからのご応募をお待ちしております。
▼可愛い動物たちとすぐ会える!コミュニティ型動物SNS『Tier』
社員が動物好きということがきっかけで、社員との普段の会話の中から生まれた動物専門の新SNS。「動物と人のより良い関係を築いていきたい。殺処分される動物をゼロにしたい。」そんな想いから動物専門SNS『Tier(ティア)』が誕生しました。
動物は好きだけれど今の環境では飼えなくて…。動物と一緒に快適な生活をするための情報が欲しい!飼うのはなかなか難しいけれど、毎日動物を眺めて癒された〜い。そんな方々にも楽しんでいただきたいSNSです。
▼『Tier』のアプリダウンロード
App Store(iPhone ユーザー) https://itunes.apple.com/jp/app/id1618685756?mt=8
Google Store(Android ユーザー) https://play.google.com/store/apps/details?id=style.tier.app
▼会社概要
会社名:株式会社Tier
本社:東京都港区芝3丁目40番4号
代表取締役:藪内健吾
HP:https://tier-family.co.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/tier_family_official/
Twitter:https://twitter.com/Tier_family
戦禍のウクライナ、飼い主たちの選択と様々な動物保護活動
ロシア軍によるウクライナ侵攻が始まってから、一年が経とうとしています。
当然のことながら、ウクライナの人々は想像を絶する苦難に立たされ、また人間と同様にウクライナのペットたちも大変な困難にさらされています。
今回は、そんな戦禍に見舞われたウクライナの人々とそのペットたちについて、ご紹介していきます。
飼い主たちの選択
戦争の中、避難を余儀なくされた人々の多くが、ペットと共に避難することを望んでいます。今まで家族同然に暮らしてきたため、当然の願いと言えるでしょう。
しかし、戦争の激しさは地域によって差があり、ペットの飼い主たちに迫られた選択も様々です。ここでは多く見られた4つのパターンをご紹介します。
パターン①ペットと一緒に避難する
ペットと共に国外に避難出来れば、運の良い方なのかもしれません。ウクライナとの国境近くにあるポーランドの避難所周辺には、世界各国からやってきた動物愛護団体のテントが存在し、必要な物資の提供や、獣医師の診察など、手厚いサポートを受けられる体制が作られています。
パターン②保護団体に預ける
ウクライナの一部の地域やポーランド、ドイツなどの周辺地域には、避難民たちのペットを預かり、保護をしている施設があるそうです。これから難民となって、住む場所や資金の確保などが必要な状況であれば、一旦、保護施設で預かってもらうしかない場合もあるでしょう。
そういった保護施設は避難民のペットだけではなく、飼い主とはぐれたり、置き去りにされたペットたちも保護しようと懸命に活動しています。
パターン③ペットと共に戦地に残る
環境の変化でストレスを溜めやすい猫を飼っている場合や、飼い主自身が高齢で長距離の移動に耐えられない場合、危険を承知で戦地となっている地元に留まっているケースもあるそうです。しかし、物流が滞り混乱しているため、ペットフードなどの生活に欠かせない物資すら入手困難な地域もあります。
パターン④ペットを置いて避難する
2022年2月にロシアの侵攻を受けて以来、11月の時点で約1200万人がウクライナから逃れ、そのうち少なくとも約30%の人がペットを置いて逃げる選択をせざるを得なかったと言われています。
過酷な激戦地でミサイルが飛んでくるような状況の中で避難するには、まず人間が優先され、荷物を持っていくことすら許されない場合もあったそうです。そのような状況では一緒に連れていくことは不可能だったでしょう。
取り残されたペットたち
飼い主と離れざるを得なかったり、飼い主を亡くしてしまったりしたペットたちは、居場所も食べ物もなく街をさまよい、爆弾やミサイルの攻撃にさらされています。
また、ウクライナは北海道よりも北に位置する国で、冬が長く、真冬にはマイナス20度にまで達することがあるそうです。
取り残されたペットたちは、戦争の危険と厳しい寒さ、飢えなど多くの困難にさらされています。
新たな方法の保護活動
そんな行き場を失ったペットたちの危機を救うため、ウクライナの人々や世界各国の団体が動物たちの保護活動を行っています。資金や物資の支援、保護施設の運営など様々な方法がありますが、ここでは今までになかったような活動をご紹介します。
ペットたちのデータベースを作成
UWARF(Ukrainian War Animals Relief Fund)では食料や医療品、物資の支援の他、移動式のクリニックで飼い主を失った犬、猫に対する治療や避妊去勢手術、マイクロチップの挿入、ワクチン接種などの保護活動を行っています。
さらに、マイクロソフト社から技術提供を受け、動物の発見場所や顔写真などの情報が照会できるデータベースを作成、公開し、はぐれた飼い主の元に返したり、新たな飼い主を見つけたりするために活用しています。
UWARFのホームページ
https://uwarf.com/
QRコードで飼い主とつながる
犬猫用のマイクロチップを作る会社を経営するウクライナ人男性は、ペット用のQRタグを開発しました。個体識別のためのマイクロチップは、専用のリーダーがないと情報を読み込むことが出来ず、リーダーがあるのは公営の施設や動物病院などに限られてしまいます。
一方で、QRタグはキーホルダーのような形状をしているので装着が簡単で、スマートフォンでQRコードを読み取れば誰でも簡単にペットの情報にアクセスできます。そのため、戦争で飼い主とペットが離ればなれになったとしても、飼い主の元に帰るまでの過程が簡単に行えるのです。
開発した男性はスーパーマーケットやガソリンスタンドで、このQRタグを無償で配布し、その数は5万個にものぼるそうです。
最後に
今回は戦禍のウクライナのペット事情をご紹介してきました。
ペットを置いて避難せざるを得ず、取り残された動物たちが放浪している姿は、東日本大震災時の福島の警戒区域内を彷彿とさせるものがあり、とても他人事とは思えません。
ウクライナの動物たちを支援する方法は数多くあります。世界各国が支援疲れや物価高騰で疲弊し、ウクライナへの援助が減る中、今一度、支援方法を考えてみてはいかがでしょうか。
人間にとっても動物たちにとっても、平和な世界が早く訪れることを願ってやみません。
ペットでも実践したい!注目の環境エンリッチメントとは?
自宅のペットが、普段の生活でどれくらい野生に近い行動を出せているか意識したことはありますか。また、「本来ペットがもつ動物らしい行動」と言われたら、具体的にどのような行動が思いつくでしょうか。
人に飼育されている動物たちにも、野生本来の行動を取れる環境設定が必要であり、それによりペットたちのストレス度合いや生活の豊かさが変わると考えられています。この野生本来の行動が取れる環境設定をすることを「環境エンリッチメント」といいます。
今回はこの環境エンリッチメントについて詳しく見ていき、愛犬、愛猫にも実践できるものをご紹介します。
環境エンリッチメントとは
環境エンリッチメントとは、人の飼育下で暮らす動物に対し、動物の福祉と健康の両面で「動物の幸せな暮らし」を実現するために、本能的な活動性や多様な行動を引き出し、望ましくない異常行動を減らせるような飼育環境を整えることを指します。
ここでいう飼育環境とは、ケージや檻などの物理的な環境だけではなく、人や同種の他の個体との関わりといった社会的な環境も含みます。
ペットだけでなく、動物園や水族館などの飼育動物たちが暮らす環境や飼育方法に変化を加え、自然界に近い刺激や選択肢を用意します。そして、その動物らしい行動や心の在り方を引き出せるような環境設定を行うことが、暮らしを豊かにするために必要であるといわれています。
5つのエンリッチメント
環境エンリッチメントは5種類に分類されます。
①採食エンリッチメント
食べ物に関するエンリッチメントです。
野生動物は一日の多くを、餌を探し、取り、食べることに費やしていますが、ペットはその時間がなく不自由なく食事を与えられるため、退屈に過ごすことが多くなります。
そのため、エサの種類や与え方を変えることで、時間をかけて苦労して食べ物にありつくという野生に近い採食行動を再現します。
②社会的エンリッチメント
他の動物とのかかわりに関するエンリッチメントです。人や同種固体、他種の動物など、他の動物との関わりを通して刺激を得たり、社会性を再現します。
動物園や水族館などでは、群れを作って暮らす動物は群れで飼育し、オスとメスの数や年齢の構成も野生に近付けるといった工夫が望ましいとされます。
③認知エンリッチメント
知性を刺激するエンリッチメントです。知能の高い動物にとっては頭を使うこともエンリッチメントになります。
複雑な操作を行わないとエサが食べられない装置や、複雑な動きをするおもちゃ、遊具を与えることで、飼育動物が思考できる環境を作ります。
④感覚エンリッチメント
視覚、嗅覚、聴覚を含む感覚に刺激を与えるエンリッチメントです。動物の五感が刺激されるよう、匂い、音、見た目といった環境を変化させます。
動物園などでは、見晴台を作る、新しい動物の匂いをつける、他の群れの声を流すといった工夫がされています。
⑤空間エンリッチメント
飼育環境の構造や設置物、遊具や床材などに関するエンリッチメントです。潜る、齧るなどその動物の行動特性を再現します。
高い所で暮らす動物には登ることができる場所を、水を使う動物には水場を提供するなど、動物の行動特性に配慮した空間作りを行います。平面的な広さだけではなく、ロープやハンモックを取り付けるなどして、立体的に利用できる空間作りも重要です。
環境エンリッチメントの影響
環境エンリッチメントが不足することで見られる影響と、環境エンリッチメントが充実している場合の効果について見ていきます。
環境エンリッチメントの不足による影響
エンリッチメントが不足することで現れる異常は大きく3つあります。
- 繁殖障害:繁殖行動や子育てができないなど
- 発育障害: 脳が正常に発育しない、正常な体重増加が見られないなど
- 異常行動:意味もなく同じ行動を繰り返す常同行動、糞を食べたり尿をなめる、食べたごはんを吐いてまた食べるなど
環境エンリッチメントによる効果
様々な研究によって、環境エンリッチメントがもたらす効果は多く証明されています。具体的な事例を紹介します。
- 飼育下のニホンザルにおける群れ内での攻撃行動が軽減された
- 飼育下のトラの常同歩行の抑制に効果があり、探索行動や捕食行動など多様な行動が引き出された
- 飼い犬において、コルチゾールというストレスホルモンの減少や精神的にタフになるといった効果も報告されている
動物の種類は異なりますが、環境エンリッチメントが充実することで、精神的にも身体的にも良い変化が見られることがわかっています。
環境エンリッチメントの評価測定
評価測定には飼育下の動物の行動を調査し、野生での行動と比較する方法がよく用いられます。
その中でも、その動物が何種類の行動を取るか行動のレパートリーとその行動を取る時間を計測し、各行動レパートリーの時間配分を野生下で得られた知見と比較する方法が用いられることが多いようです。
愛犬の生活にも取り入れたい環境エンリッチメント
愛犬の生活でも取り入れられる環境エンリッチメントを紹介します。
採食エンリッチメント
- フードを知育玩具やノーズワークマットを使って与えることで、頭や嗅覚を使い時間をかけて食べる機会を与える
- 犬が見ているところでフードを数粒投げて、それを犬が追いかけることで獲物を追う感覚を与える
社会的エンリッチメント
- 留守番は極力短くして、飼い主さんとの身体的触れ合いを毎日欠かさず行うことで、他の個体と交わりたいという欲求を満たす
- おもちゃの持ってこいや引っ張りっこを通して、狩猟本能を刺激すると同時に人との関係性を構築する
- 他の犬と安全に交流できる機会も設け、他の犬と交わりたいという欲求を満たす(犬が苦手な場合は除く)
感覚エンリッチメント
- 部屋や庭など様々な場所にフードを隠し、嗅覚を刺激する機会を与える
- 怖がらない範囲で他の犬や動物の鳴き声などの音を聞かせる聴覚を刺激する機会を与える
- コンクリートの上だけでなく、芝生、土、緩やかな川など様々な場所を歩く機会を与える
空間エンリッチメント
- 広い場所で自由に走り回れる機会を与える
- ケージ内も犬が自由に歩けるスペースを確保する
- 登り降りができるような台などを用意する
- 安心して眠れるベッドやクレートを用意する
- 齧れるものを与える
愛猫の生活にも取り入れたい環境エンリッチメント
愛猫の生活でも取り入れられる環境エンリッチメントを紹介します。
採食エンリッチメント
- フードを棚の上やテーブルの下などに隠して探す楽しみを与える
- 簡単には食べられない容器にフードを入れて、どうやったらフードが出てくるかを考える機会を与える
- 猫が見ているところでフードを数粒投げて、それを猫が追いかけることで獲物を追う感覚を与える
社会的エンリッチメント
- 過剰な猫や犬との多頭飼いは避け、その子が一匹で落ち着いて過ごせる空間を確保する
- 小さなお子さんがいる場合、むやみやたらに猫を触ることは避け、猫にストレスがかかりすぎないように配慮する
空間エンリッチメント
- キャットタワーなどを用意し、高い場所から生活空間を見下ろせるようにして安心感を与える
- 隠れ場所を用意し、狭くて暗い場所が好きな猫が落ち着けるようにする
- 1匹でもトイレを2箇所以上設置し、きれいなトイレで排泄ができるようにする
- 爪とぎを用意する
ペットの生活にエンリッチメントを取り入れる際の注意点
エンリッチメントを行う際に、同じことを何度も繰り返して動物がその環境や物、状況に慣れてしまわないよう注意が必要です。慣れすぎず、毎回良い刺激が得られるよう、エンリッチメントの種類やレベルを適宜変えてあげましょう。
まとめ
環境エンリッチメントという言葉だけではわかりづらいですが、具体的に見ていくとご自身のペットでも実践できるものが多くあったかと思います。
うさぎやモモンガ、鳥などの小動物にも環境エンリッチメントはとても重要です。ペットのより豊かな暮らしのためにも、ぜひエンリッチメントを実践してみてください。
知っていますか「アニマルウェルフェア」③私たちにできること
前回の記事では、アニマルウェルフェア後進国と言われる日本の現状を紹介しました。第三弾となる本記事では、日本の取り組みや私たちができることをご紹介します。
動物が好きではないという方も、動物の命をいただいている以上は関わりがあることです。今日からできることがないか、ぜひ考えてみてください。
日本の企業によるアニマルウェルフェアの取り組み
アニマルウェルフェア後進国の日本では、大手食品企業のアニマルウェルフェアに対する認識や対応レベルも非常に低いと世界的に評価されています。
しかし、日本企業や自治体でも少しずつアニマルウェルフェアへの取り組みを開始しており、認定NPO法人アニマルライツセンターが毎年実施している2022年度の「アニマルウェルフェアアワード」に選出された4つの企業をご紹介します。
アニマルウェルフェアアワード
畜産動物、水産動物のことを考え、アニマルウェルフェアへの取り組みをした企業を、日本の畜産動物を守る活動を行うアニマルライツセンターが選出しています。
https://www.hopeforanimals.org/animal-welfare-award/
1. 内閣府の食堂を運営する「株式会社ニッコクトラスト」
内閣府の食堂を運営している株式会社ニッコクトラストでは、食堂で提供する卵を、ケージフリーで飼育されているものに切り替えました。
内閣府の食堂という、アニマルウェルフェアの重要性を認識し、影響を最大化できるであろう場所での取り組みも評価されています。
2. 『やまなしアニマルウェルフェア認証制度』を創設した「山梨県」
山梨県は、全国の自治体で初となるアニマルウェルフェアの認証制度「やまなしアニマルウェルフェア認証制度」を創設しました。これにより山梨県内のアニマルウェルフェア推進と共に畜産物のブランド強化を目指しています。
認証制度の創設はもちろん、認証基準も世界にも認められる内容となっている点などが評価されており、日本のアニマルウェルフェア発展に大きな希望が持てる取り組みの一つです。
3. アニマルウェルフェアへの取り組みを重要課題にした「日本ハム株式会社」
日本ハムはアニマルウェルフェアに配慮した事業を行うことを重要課題とし、基本原則である「5つの自由」を推進、この考えを踏まえた家畜の飼養管理、生産体制の改善、継続的な技術革新などを進めるとしています。
さらに、「アニマルウェルフェアに配慮した取り組みの推進」として以下のような具体的な目標を掲げています。
- 2023年度末までに国内の全処理場内の係留所へ飲水設備の設置(牛・豚)
- 2023年度末までに国内全農場・処理場への環境品質カメラの設置
- 2030年度末までに国内の全農場の妊娠ストール廃止(豚)
4. 人と環境にやさしいお店づくりを目指す「TORIBA COFFEE」
TORIBA COFFEEを含め、都内を中心に飲食店を展開する株式会社バードフェザー・ノブでは、2020年にエシカルプロジェクトをスタートさせ、店舗の脱プラスチックや生ごみ削減など「エシカル化」を進めています。
その中でもTORIBA COFFEEでは、コーヒーショップとして地球への環境負荷をかけないためにできることをまとめた、「エシカル宣言15ヶ条」を2021年に出しました。そして2022年には、さらに10ヶ条を追加した「続・エシカル宣言」を発表しています。その中で、アニマルウェルフェアに最も関わりがあるものが21条です。
TORIBA COFFEE 続・エシカル宣言 21条
「牛乳はアニマルウェルフェアなもののみ使用します」
お店でドリンクに使用する牛乳は、乳牛を仔牛から親牛まで、自由な環境で育てられているもののみを使います。
これに加え、お店では通常のミルクと植物性ミルクは同じ価格であるため、無理なくアニマルウェルフェアに配慮したものを選択できます。
私たちができるアニマルウェルフェア
日本がアニマルウェルフェア後進国から脱却するためにも、まずは私たちが意識を変えていかなくてはいけません。
手軽にできる「食」を通して、アニマルウェルフェア実現のためにできることをやってみましょう。
1. アニマルウェルフェアに配慮した商品の選択
アニマルウェルフェアに配慮した商品を選ぶことは大切な行動です。具体的には平飼い、放し飼い卵、放牧されている牛の牛乳、グラスフェッドという飼育方法で育てられた牛の牛乳・牛肉、放牧豚など、動物の生態に合わせた飼育環境で育った動物たちを購入するという選択です。
このような情報は商品のパッケージに書かれていたり、ネット通販であれば商品情報として記載されていることが多いため、購入前にチェックしてみてください。
グラスフェッドとは、牧草のみで育てる飼育方法です。グラスフェッドは放牧で飼育されており、エサは牧草や干し草のみで、野生と同じような環境で育てることを目指しています。牛たちはエサを探すために広大な土地で動き回るため、従来の飼育方法で育った牛よりも赤みが多く低脂肪な肉質をしていることから、健康志向な人からも注目を浴びています。
2. 認証マークのついた食品の選択
よりわかりやすく、アニマルウェルフェアに配慮した商品を選択する方法として「一般社団法人アニマルウェルフェア畜産協会」が付与している認証マークが付いた商品を選択することもおすすめです。
「一般社団法人アニマルウェルフェア畜産協会」は、アニマルウェルフェアの推進・普及を目的に設立され、ヨーロッパの制度などを基準に、アニマルウェルフェアに特化した独自の認証制度を設定しています。
この制度は、2016年に乳牛から運用を開始し、5つの自由を守り、各評価項目を80%以上クリアした農場に対して認証をしています。その認証された農場で育った家畜から生産された食品に、認証マークをつけて販売をしています。
3. 植物性食品の選択
卵や乳製品、はちみつなどの動物性食品を一切口にしないヴィーガンとまでいかずとも、植物性食品を積極的に選択する方法もあります。最近ではプラントベースのお肉として大豆ミートなどをスーパーで購入できるようにもなってきました。
ここでは、具体的な大豆ミートの商品を紹介します。
マルコメ「大豆のお肉」
お肉のみならず、カレーや麻婆豆腐、ボロネーゼなど手軽に食べられるものもあるのが魅力です。
大塚食品「ゼロミート」
手軽においしく植物性食品が食べられます。ソーセージやハムなどもあり、様々な料理に使えるのが魅力です。
大塚食品 HPより
伊藤ハム「大豆ミート」
「まるでお肉のような」おいしさの食感・味・香りにこだわって作られた大豆ミート商品が多くあり、おつまみの王道ジャーキーもあります。
伊藤ハム HPより
日本ハム「ナチュミート」
大豆特有の青臭さを軽減する独自の製法で、大豆ミートながらお肉のような旨味を再現した商品が複数あります。
イオン「Vegetive(ベジティブ)」
健康や環境に配慮し、毎日の食事の中で植物由来の食品を積極的に取り入れられるよう、肉、乳製品、白米、小麦などを植物性の素材に置き換えた商品が多数あります。
まとめ
企業や行政の取り組み、植物性食品の増加など、アニマルウェルフェア後進国である日本でも、少しずつ前進してきているというのを感じられたのはないでしょうか。日本は遅れているなあと思うよりも、今自分たちに何ができるかを考えるきっかけになればうれしいです。
今回見てきた畜産以外にもペットショップ、動物園、水族館、飼育されているペットなど、日本が抱えるアニマルウェルフェアの課題は多くあります。動物たちのために、自分たちにできることを見つけ、少しずつでも行動に移していきましょう。
【クイズ】知っておきたい犬や猫の先天性疾患
今回は、犬や猫の先天性疾患について、クイズ形式でご紹介します。
それではさっそく、犬や猫の先天性疾患クイズにチャレンジしてみましょう!
場合によっては命に関わるものもありますので、先天性疾患の有無を確認することはとても大切です。一方で、治療が必要ない場合もあるため、獣医師と相談しながら治療方針を決定していきましょう。
先天性疾患は親が発症していないくても、子に発症することがあります。
ひとことに先天性疾患といっても多様なものがありますが、その中でも特に注意したい疾患は以下の通りです。
- 動脈管開存症
- 心室中隔欠損
- 門脈体循環シャント
- 異所性尿管
- 口蓋裂(こうがいれつ)
- 水頭症
- 肘関節形成不全
- 股関節形成不全
- 膝蓋骨脱臼
遺伝子の情報は変わることがないため、基本的に遺伝子検査は一生に一度行えば十分です。また、先天性疾患は生まれつきの病気であるため、食生活や住環境を整えても予防するこはできません。
ペットショップなどでは検査をしていなかったり、していても誤った情報が提供されている場合があるため、犬や猫をお迎えしたら必ず動物病院で検査をしましょう。
今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
【獣医師監修】子犬・子猫を飼うなら知っておきたい9つの先天性疾患
ペットが生きがいを与えてくれる!高齢者への良い影響と問題点
ペットの飼育は高齢期の生きがいになる

ペットが高齢者に与える心理的効果

生きがいが得られる
今までの人間関係や役割を失った高齢者にとって、ペットとの関わりが新たな生きがいになります。幸福感が増す
ペットは飼い主が何者であるかに関係なく、「無条件の愛」を与えてくれます。 科学的にも、ペットと触れ合うことで「幸せホルモン」と呼ばれる「オキシトシン」が分泌され、幸せを感じることがわかっています。孤独感が減る
身近にペットがいるため、日々の生活で感じていた孤独感を感じにくくなります。 また、ペットを通して近隣住民との会話が増えることで、ペットの話題を通じた自然で良好な人間関係を築くことができます。行動範囲が広くなる
ペットを飼う前までは家に篭りがちであっても、ペットと暮らすことで散歩やおでかけなどで、出かける機会が増えるでしょう。 また、飼い主同士の繋がりにより、地域交流が増え、地域活動への参加が促される傾向があります。ストレスが減る
ペットを飼ってから家族間の会話が増えたという話もよく聞きますが、ペットを飼うことで、家族や友人とのコミュニケーションが円滑になり、ストレス軽減にもつながります。ペットが高齢者に与える身体的効果

運動量が増える
特に犬を飼育している高齢者は、犬の散歩に行くことから運動量が多くなり、運動機能も高くなるという報告があります。健康的になる
運動機能が高くなることで、肥満が少なくなる傾向もあります。また、平常時の心拍数と血圧は、ペットを飼っている人の方が明らかに低い傾向があり、ストレス下でも心拍数や血圧は上昇しにくいことがわかっています。 これらにより健康寿命が長くなり、医療機関の利用回数が少なくなるともいわれています。ペットと暮らす高齢者の問題

ペットと一緒に暮らせる介護付き高齢者施設やサービス
最近は、ペットとの触れ合いが高齢者の心理的・身体的健康に良い影響を与えることが広まってきたことから、ペットと一緒に暮らす事ができる介護付き高齢者施設やサービスが増えてきました。 しかし、一般的な施設よりも入居費が高く、入居者がペットより先に亡くなった後の世話をしてくれる場所はまだ少ないのが現状です。海外では柔軟な対応も

まとめ

寒い地域に住む動物の体は大きい?動物に関わる4つの法則を解説!
ベルクマンの法則

「恒温動物においては、同じ種でも寒冷な地域に生息するものほど体重が大きく、近縁な種間では大型の種ほど寒冷な地域に生息する」ドイツの生物学者クリスティアン・ベルクマンが発表した法則です。 北極に生息しているホッキョクグマは大きく、熱帯に生息するマレーグマは小さいなど、クマを例に挙げて説明されることが多いです。
なぜ?
恒温動物は体温を一定に保つために、体内で生産した熱を体表から放出しています。そして、熱の生産量は体重にほぼ比例し、熱の放出量は体表の面積にほぼ比例します。 例えば、体長が2倍になると、熱の生産量は8倍になりますが、熱の放出量は4倍にしかなりません。つまり、体が大きくなるにつれて熱を放出する割合が減るため、寒い地域の動物は体を大きくして体温を維持しているということです。犬や猫にも当てはまる?
大型の犬や猫を思い浮かべてみてください。その犬や猫の多くは、寒い地域が原産であるはずです。一方で、体が小さいことで知られるチワワやシンガプーラはそれぞれ、メキシコとシンガポールという暑い地域原産の犬や猫です。 体の大きい犬や猫が暑さに弱いのは、体内の熱を放出しづらいという理由がありました。そのため、夏や冬は特に温度管理に注意してあげましょう。注意 犬や猫の多くは人の手が加わって人工的に生まれたものであり、必ずしもこの法則に当てはまるわけではありません。特に、短頭犬種は体が小さくても別の理由で暑さに弱いことで知られています。 体が大きいから寒さに強い、体が小さいから寒さに弱いと安直に考えるのではなく、その犬種や猫種にあった生活環境を整えてあげてください。
アレンの法則

「恒温動物において、同じ種の個体、あるいは近縁のものでは、寒冷な地域に生息するものほど、耳、吻、首、足、尾などの突出部が短くなる」1877年にジョエル・アサフ・アレンが発表した法則です。キツネ類などでよく見られ、砂漠地帯に生息するフェネックは耳が非常に大きく、ホッキョクギツネは耳が丸くて小さいことからもよくわかります。
なぜ?
こちらもベルクマンの法則と同様に体温維持に関係があります。 耳などの尖った部分は体表面積を大きくし、体内の熱の放熱量が増加します。そのため、寒い地域に生息する動物は放熱量を減らすために突出部が少なく、温かい地域に生息する動物は放熱量を増やすために突出部が大きくなると考えられます。どんな動物に見られる?
ウサギの耳やサルの尻尾もアレンの法則の代表的な例として有名です。 犬や猫ではまだはっきりとわかっていないことが多く、また、人工的な手が加わっていることから一概には言えませんが、先ほどのベルクマンの法則のところでも紹介したチワワやシンガプーラはピンッと立った大きな耳が特徴であることから、アレンの法則が成り立つ場合もあるかもしれません。 なお、ベルクマンの法則とアレンの法則はほぼ同じ理由によるため、両方の特徴が同時に出現する動物も珍しくありません。グロージャーの法則

「哺乳類・鳥類については、寒く乾燥した地域に住んでいる生き物の方が、温かく湿度の高い地域に住んでいる生き物よりもメラニン色素が少なく明るい色をしている傾向がある」寒く乾燥した地域に住む動物は色が明るく、赤道に近い高湿度の熱帯地域では暗い色が多いという法則で、ドイツの動物学者グロージャーが、居住している地域と鳥類における羽色の関係を指摘したのが最初です。
なぜ?
これは日光を浴びる量が関係していると考えられています。暖かい地域では年間を通して日光をたくさん浴びますが、浴びすぎると体に悪影響を及ぼします。それを防ぐために、メラニンなどの色素が作られると、体表の色が濃くなるということです。ヒトや鳥によく見られる
グロージャーの法則をもっとも身近に感じられるのが、ヒトの皮膚の色でしょう。暖かい地域出身の人は皮膚の色が濃く、寒い地域出身の人の皮膚の色は薄いです。 また、鳥にもよく見られ、日本に生息しているシジュウカラは、南に住むものほど黒い羽根の色をしており、北の方に住むシジュウカラと同種とは思えないほどの色の違いがあります。フォスターの法則

「島嶼(とうしょ)部においては、大型動物は小さくなり、小型動物は大きくなる」J・ブリストル・フォスターにより提唱された法則で、「島嶼(とうしょ)化」とも呼ばれます。
なぜ?
生物の流入が起こらない島の環境では、大型動物の場合、少ないエサで体を維持できるよう小さな個体が生き残ったと考えられます。一方で、小型動物の場合は、捕食者が少ないことから逃げるための小さな体は必要なく、一部の動物は巨大化したと考えられます。どんな動物で見られる?
フォスターの法則の代表例としてよく挙げられるのが、コモド島に生息するコモドオオトカゲです。トカゲと聞くと手のひらサイズの小さな動物を思い浮かべる人がほとんどだと思いますが、コモドオオトカゲは全長200〜300cm、体重約70kgもあります。 また、ロシアのウランゲル島という島で発見されたマンモスは、他の地域のマンモスが6トンほどなのに対し、2トン程度しかなかったと考えられています。まとめ

猫は日本でどんなふうに暮らしてきた?古典文学に登場する猫たち
猫はいつから人と暮らすようになった?世界と日本の歴史を解説では、猫は日本でどのように人々と暮らしてきたのでしょうか。平安時代から江戸時代に執筆された古典文学から、猫のエピソードをいくつか紹介します。
平安時代は貴族のペット

日本初の猫の記録は『宇多天皇御記』
宇多天皇(867~931)は父・光孝天皇から黒猫を譲り受けました。その黒猫の記録が『宇多天皇御記(寛平御記)』に綴られているのです。これは日本で最初の飼い猫の記録だといわれています。 「ひまがあったので、猫について綴る」という文から始まる猫日記。「うちの猫の毛色は類まれだ」「歩くときは音も立てない」「どんな猫よりもネズミを早く捕まえる」など、猫について事細かに綴っており、現代の「猫ブログ」のようだと評する人もいるほどです。 宇多天皇は毎日乳粥(ヨーグルトのようなもの)を与え黒猫を大変かわいがっていました。ただ、不思議なことに猫の名前は記されていません。大の猫好き一条天皇

“ある日、縁側で昼寝をしている命婦の御許を見かけた乳母は、「お行儀が悪い、おうちに入るように」と声をかけます。しかし、命婦の御許は知らんぷり。そこで乳母は、庭にいた犬の翁丸に「命婦の御許を食べておしまい!」と冗談でけしかけます。 ところが翁丸は本当に飛び掛かってしまったため、驚いた命婦の御許は天皇のところに逃げてしまいました。翁丸は一条天皇の怒りを買い、蔵人たちにひどく凝らしめられて姿を消してしまいます。 死んでしまったと思われた翁丸は、ある日変わり果てた姿で宮中に戻るのです。そして「お前は翁丸か?」と問われ、涙を流して「そうだ」と答えるのでした。このエピソードに一条天皇は「犬にもこのような感情があるなんて」と感心します。“清少納言はどちらかというと犬の翁丸に同情をしているようで、犬派だったかもしれません。そして一条天皇の異常な猫好きに少々あきれているような印象も受けます。 ちなみに、翁丸については「桃の節句のときは梅や桜の枝で飾り立てて歩いた」という記述もあり、それなりにかわいがられていたようです。
『源氏物語』では猫が重要な役割を
紫式部の『源氏物語』にも、非常に重要な役割をする猫が登場します。光源氏の妻・女三宮(おんなさんのみや)と、頭中将・柏木が出会うきっかけを作ったのが、女三宮の飼っている子猫なのです。 ひもにつながれて大切にされている子猫は、他の猫に追いかけれらた際、御簾(みす:すだれのようなもの)にひもを引っかけてしまいます。 すると御簾が開いてしまい、庭で蹴鞠をしていた柏木と部屋の中にいた女三宮が顔を会わせるのです。当時、女性らは姿を隠しながら暮らしていたので、男性に顔を見られるのは大変な出来事でした。 もともと女三宮に心惹かれていた柏木。この事件をきっかけに女三宮と道ならぬ恋に落ちてしまいます。迷い猫が登場する『更級日記』
平安時代は、ひもにつながれて大切に飼われていた猫ですが、迷い猫になるケースもあったようです。 迷い猫が出てくるのは『更級日記』。更級日記は平安中期に成立した日記文学で、作者は菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)です。 この日記の中で、「夜更けまで本を読んでいたら猫の鳴き声が聞こえた」という一文があります。つまりどこかから迷い猫がやってきたのです。そこに現れた作者の姉は「内緒で飼ってしまおう」といいます。貴重な猫がやってきてラッキーと思ったのでしょうか。『今昔物語』では猫が拷問に使われるエピソードも
また、平安時代の文学『今昔物語』では「猫嫌いの人」も登場します。「猫恐の大夫(ねこおじのたいふ)」というあだ名がつくほど藤原清簾(ふじわらのきよかど)は「猫が大の苦手」です。 あるとき、清簾は官物(税のようなもの)を出すのをさぼろうとします。それをとがめた大和守・藤原輔公(ふじわらのすけきみ)に、猫がたくさんいる部屋に閉じ込められる「拷問」を受けてしぶしぶ官物を出すというエピソードがあります。 また清簾が通ると、人々がからかって猫を持って追いかけたという話もあるので、もしかしたら猫は町中にいたのかもしれませんね。ネズミとりのために猫が放し飼いに

江戸時代はペット化が進む!

猫が浮世絵などのモチーフに
江戸時代後半になると、庶民も猫を飼うようになります。同時に猫ブームがやってきて、浮世絵やおもちゃ絵などのモチーフになったり俳句や川柳にも詠まれたりと大変な人気ぶりでした。 特に浮世絵画家「歌川国芳」は猫好きで知られ、猫を描いた浮世絵をたくさん残しています。ユニークなのは『おこまの大冒険~朧月猫の草紙』。これは歌川国芳が挿絵を、山東京山(さんとうきょうざん)がストーリーを作った猫の物語です。主人公の猫「おこま」の出産シーンでは、人間がみかん籠を用意して物陰に置くなど優しさを感じます。猫又
一方で、江戸の人々は「猫又」という化け猫を恐れていました。妖怪猫又は、山の中に住む巨大な化け物として鎌倉時代に徒然草などにすでに登場しています。しかし、江戸時代には、年を取った飼い猫の尾が2本に裂けて化け物になる説が有力になったようです。 「マイペースで群れない」「ツンデレ」な猫に、江戸時代の人は愛情と同時に何らかの恐れも抱いていたのかもしれません。まとめ
