8月26日はナショナル・ドッグ・デー!その過ごし方とは?

日本では、「ワン・ワン・ワン」という語呂合わせから、11月1日が犬の日とされています。近年では、様々なイベントやキャンペーンが実施されたり、SNS上でもハッシュタグ「#犬の日」が使われて盛り上がりを見せています。

一方、アメリカでは毎年8月26日が「ナショナル・ドッグ・デー(National Dog Day)」と定められています。この日は単なる記念日にとどまらず、犬たちの幸福を包括的に考え、実際の行動に移す日でもあります。

今回は、ナショナル・ドッグ・デーの概要や過ごし方についてご紹介します。

ナショナル・ドッグ・デーとは

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毎年8月26日はアメリカの犬の日である「ナショナル・ドッグ・デー」です。この日は、飼い主のいない犬たちの困難な状況を考えると同時に、警察犬や救助犬などが日々人々のために尽力している犬たち、そして一般家庭で家族を癒すペットの犬たちに感謝し、全ての犬の幸福を祈ることを目的としています。

当日は、全米各地で犬に関連したイベントが開催され、保護犬の譲渡やチャリティ活動などが盛んに行われます。また、SNS上では愛犬の写真や、チャリティイベントに一緒に参加する様子が多数投稿されます。

ナショナル・ドッグ・デーの20の過ごし方

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ナショナル・ドッグ・デーの過ごし方は人それぞれですが、公式サイトでは以下の20の方法を提案しています。

  1. 保護施設から犬を引き取る、保護施設でのボランティア活動に参加する
  2. 愛犬や他者の安全を守るため、自宅の安全確認をする
  3. 毛布、食べ物、おもちゃを保護施設に寄付をする
  4. 劣悪な環境でペットを販売しているショップに禁止を求める
  5. パピーミルや殺処分の禁止・改善を政治家に訴える
  6. 友人や家族に犬関連のギフトを贈る
  7. 犬友達を招待して「ナショナル・ドッグ・デー」のパーティーを開催する
  8. 愛犬の写真を撮り、フォトコンテストに参加する
  9. 公式National Dog Dayのグッズを購入して活動をサポートする
  10. 愛犬と散歩して近所のお年寄りや病気の人に声を掛ける
  11. 愛犬との肖像画を描く
  12. 新しいおもちゃを買う
  13. ドッグランなどで思いっきり遊ばせる
  14. 丁寧にブラッシングする
  15. マッサージやスパ体験をさせてあげる
  16. 新しいトリック(芸)を教える
  17. 愛犬におしゃれな首輪やリードをプレゼントする
  18. プロのカメラマンに愛犬の写真を撮ってもらう
  19. 愛犬とビーチに遊びに行く
  20. 「犬のために」を意識して行動する

※National Dog Day 公式サイトより

National Dog Day Ways To Celebrate
https://www.nationaldogday.com/ways-to-celebrate

ナショナル・ドッグ・デーに考えてみよう

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犬が好きな方でも、普段保護犬やボランティア活動について考える機会がない方もいらっしゃるかもしれません。ナショナル・ドッグ・デーを機に、次のようなことを学び、考える日にするのはいかがでしょうか。

保護犬について考える

保護犬を飼うには大きな決断が必要ですが、これから犬を飼うことを検討している方は、これを機に保護犬の里親になることを検討してみてはいかがでしょうか。

※保護犬の譲渡については、こちらの記事をご覧ください

保健所や動物愛護団体から犬を譲り受けるときに知っておきたいこと
https://cheriee.jp/column/6909/

動物保護施設について考える

保護施設に必要な資金や物資を寄付してみましょう。また、ボランティア活動ができる施設を探す日にするのもいいですね。

※どの保護団体に支援すれば良いかわからない場合は、こちらの記事をご覧ください

本当に動物保護団体?保護ビジネスの実例と信頼できる支援先とは
https://cheriee.jp/column/35303/

劣悪な環境にいる犬を救う

もし、劣悪な環境のペットショップやブリーダーなどを知っている場合は、勇気を出して通報しましょう。国民生活センターでは各自治体の窓口への相談を推奨しています。

※劣悪な環境におかれたペットたちを見かけた場合は、こちらを参考にしてください

飼育環境に問題があると思われるペットショップやブリーダーを見つけたら、どうしたらいいか | 国民生活センター
https://www.kokusen.go.jp/t_box/data/t_box-faq_qa2021_30.html

犬グッズの購入で保護施設を支援する

愛犬のために可愛いグッズを購入するだけでも、飼い主のいない犬たちを支援する活動ができます。

※グッズ購入で保護施設を支援したい場合は、こちらのサイトをご覧ください

+イイコト | Animal Donation – 日本初・動物のためのオンライン寄付サイト
https://www.animaldonation.org/various_donation/iikoto/

まとめ

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ナショナル・ドッグ・デーの過ごし方は人それぞれ異なり、愛犬と楽しい時間を過ごすことや写真をSNSに投稿すること、新しいおもちゃやグッズを購入することも素敵な過ごし方です。

そして、ご自身の愛犬だけでなく、飼い主のいない犬たちや人々の助けになっているワーキングドッグなど、あらゆる犬たちに感謝し、その幸せを願う日として捉えることをおすすめします。

8月26日のナショナル・ドッグ・デーには、すべての犬たちが幸福に暮らす未来が訪れることを、共に願いましょう。

9才のロシア人動物画家が保護動物を救う!小さな活動家の大きな貢献

ロシアで暮らす9歳の男の子、パーベル・アブラーモフくんは、ペットの絵を描き、その絵をシェルターで暮らす保護動物の食べ物、薬、生活用品と交換する活動をしています。

このニュースは「小さな子供でも、志があれば世界をよくすることができる」ことを伝えており、彼の活動精神は世界中の人々に影響を与えています。

今回はそんなパーベルくんが活動を始めたきっかけや、活動にかける思い、人々へのメッセージなどをご紹介します。

活動開始のきっかけは、愛するペットを失ったこと

パーベルくんが「カインド・ペイントブラッシュ」というこの活動を始めたのは約1年前。飼っていたペットが亡くなったのをきっかけに、飼い主のいない犬猫の問題に正面から向き合うようになったといいます。

パーベルくんは、彼の地元であり、ロシアの西部に位置するАрзамас(アルザマス)という小さな都市のアニマルシェルターに、自身が絵を描いて得た食べ物や生活用品を寄付することに決めました。

プロ顔負け!類い稀な絵の才能を活かして

9歳の子供の絵でしょ?などと侮ることなかれ。彼は素晴らしい絵の才能の持ち主で、とても9歳の子供が描く絵とは思えません。

彼の活動は瞬く間に広まり、今ではロシア中から「うちのペットの絵も描いて欲しい」との依頼が寄せられています。

そして、パーベルくんはロシア国内だけでなく、スペインやドイツといった海外の飼い主にも作品を提供しています。

絵と引き換えに寄付を

依頼主は彼の作品を受け取るのと引き換えに、シェルターで暮らす動物が必要としている食べ物や薬、その他首輪などの生活用品の寄付をします。

パーベルくんの貢献もあり、シェルターでは現在100匹を超える保護犬が暮らしているそうです。

心を込めて、ひとつひとつ丁寧に

パーベルくんは動物の絵を描くとき、飼い主にペットとの出会いについて話を聞くなどし、依頼を受けたペットのことや飼い主のペットへの愛情をよく知ることにたっぷり時間を費やしています。

ただそっくりな絵を描くのではなく、それぞれのペットのことをよく知り、ひとつひとつの作品を丁寧に作っているところに、彼の動物への真の愛を感じるような気がします。

「志があれば誰でも貢献できる」

パーベルくんと彼のお母さんは、ロシアのソーシャルメディア「VK」にて、「Что может маленький волонтёр?(小さなボランティアに何ができるか?)」というタイトルのソーシャルコミュニティを立ち上げ、保護動物のために個人個人ができることをシェアしています。

VK上の説明文によると、このコミュニティでシェアされていることは、「人々を導き、世界に善をもたらすことを望んでいる小さくて平凡な人の方法」で、彼は自身の行いによって「たとえ小さな子供でも心から望めば大きな貢献をすることができる」ことを示したいのだと書かれています。

彼は、「世界をよくしたい、問題を解決したいという志があれば、年齢や才能は関係ない」つまり、「誰でもやる気さえあればできる」ということを示すことによって、人々に活動を始める勇気を与えようとしているのでしょう。 

このソーシャルコミュニティのメンバーが現在3000人を超えていることからも、パーベルくんの活動精神が多くの人に影響を与えていることがわかります。

パーベルくんのもう一つの顔は空手選手!

ちなみに、彼の絵とは関係ありませんが、パーベルくんはロシアで空手を習っているようです。インスタグラムでは、「戦いへの準備万全」とのコメント付きで空手道着姿の写真を載せていました。

小さな活動家がもたらす大きな貢献

今回は、9歳という幼さにして、類い稀な絵の才能を活かして保護動物への寄付活動を行っているロシアのパーベル・アブラーモフくんについてご紹介しました。

さまざまな国のメディアに紹介されて、世界に影響を与えているパーベルくん。

動物保護のボランティア活動に多くの協賛を得ているのはもちろんですが、「幼くても、平凡でも、心から望めば世界をよくできる」という彼のメッセージは、動物の保護活動にとどまらず、さまざまな志を持つ世界中の人の心に響いていることでしょう。

あなたの意見で日本の動物事情に変革を!Change.orgとは?

ペットをはじめとする全ての動物に関する社会問題に対して、自分も何か役に立てることはないだろうか、と考えたことはありませんか?ペットや動物がつらい状況にいたら悲しいし、どうにかして多くの動物を救いたいですよね。

今回の記事では、私たちでもできる活動としてネット署名ができるChange.orgを紹介します。ネット署名を通して、ペットや全ての動物にとってより良い社会を創造していきましょう。

自分の声が世界を変えるかも?

Change.orgで世界を変えるお手伝い
「自分の意見やアイディアが多くの人に伝わって、世界中に届けることはできないのか」と考えたこと、一度はあるのではないでしょうか。

今日紹介するChange.org(チェンジ・ドット・オーグ)では、誰でも簡単に署名のキャンペーンやページを作成でき、また多くの声を集めて実際に国や団体に働きかけることができます

Change.org
https://www.change.org/

Change.orgってどんなサイト?

Change.orgで署名を行い世界を変える
Change.orgはさまざまなキャンペーンへの署名収集、そして署名の届け出をオンラインで行うことができるウェブサイトです。「社会を変えるためのキャンペーンに参加しやり遂げるために、すべての人に権利を与え、どこからでも始められるようにする。」ことを目的としています。

Change.orgとは?

Change.orgはアメリカで生まれ、現在では世界中から声が挙げられ、賛同を得ています。扱っている問題は経済、刑事司法、人権、教育、環境、動物、健康、持続可能食品など。現在、3億人超がキャンペーンに参加しています。

Change.orgで立ち上げられたキャンペーンからは、たくさんの成功例が出ています。実際に法の改正へ動き出した事例は数知れず。

最近の大きなキャンペーン

自分が知らないだけで、身の回りのニュースもこのChange.org発だったりすることもあります。

最近では、性犯罪に関する刑法が110年ぶりに改正されましたが、それもこのサイトで集められた声によって国が動いたことによるものです。

法務大臣へ-性犯罪における刑法改正を求めます

ペット関連で成功した事例

Change.orgで成功したペットに関するキャンペーン
Change.orgを通して法改正につながったり、ペットの虐待が告発されたり、動物実験が廃止された事例はいくつもあります。ごく最近の日本で成功した事例を3つご紹介します。

「豚のロディオ廃止」

愛媛県西予市三瓶町で毎年8月に開催される“奥地の海のかーにばる”というイベントで行われていた、暴れる豚の背中に乗っていられる時間を競うイベント。

28年に渡って開催されていましたが、Change.orgの署名運動をきっかけに、2017年を区切りに廃止となりました。

豚のロディオの廃止

「キッコーマンの動物実験を廃止へ」

さまざまな食材の健康効果を証明するために動物による実験を繰り返していたキッコーマン。2015年までにキッコーマンがJAVA(NPO法人動物実験の廃止を求める会)に示していた方針や見解には、曖昧なものが多く、本当は動物実験を止めていないのではないかという疑問が残っていました。

Change.orgでのキャンペーンの影響を受けたキッコーマンは2016年1月、公開質問状に対する回答で、キッコーマン及びグループ会社の商品の製造過程における安全性や機能性などの確認に限らず、基礎研究も含め、すべての動物実験を廃止したことを報告しています。

キッコーマン-醤油や豆乳のために動物を犠牲にしないで-動物実験から人道的でより有効な研究方法へのシフトを求めます

「ピアスグループの動物実験を廃止へ」

2018年4月、コスメグッズを中心に数々のブランドを展開するピアスグループが、消費者の問い合わせに対して「医薬部外品の最終製品の有効性確認のための動物実験を実施する可能性がある」と回答しました。

これに抗議するキャンペーンは22,110人の署名を集め、同社専務らとの会談から「2018年度末をもって化粧品および医薬部外品の動物実験を廃止する」という決定を引き出しました。

ピアス株式会社-代表取締役社長-阪本和俊-カバーマーク-ケサランパサラン-イミュのピアスグループは化粧品の動物実験をやめてください

Change.orgから世界を変える

Change.orgを使えば自宅に居ながらにして世界を変えられる
参加の仕方は2種類あります。

1つ目は、既にあるキャンペーンに署名をするというもの。サイトのページから簡単に署名ができるので、「どうやったらいいの?」という疑問点を持つことなくスムーズに行えると思います。

2つ目は、自分でキャンペーンを立ち上げるというものです。実際に自分が「おかしい!」と思っていることを発言することで、日本や世界が変わるかもしれません。

キャンペーンに参加する

例えば、現在ではペットショップでの犬猫生体販売禁止を求める署名が行われており、1万人近くの賛同者を得ています。(2019.12.28)

ペットショップでの犬猫生体販売禁止を求めます!

この署名運動はペットショップでの犬・猫の生体販売を禁止し、「ペットを家族に迎え入れる際は購入するのではなく、愛護団体から譲渡してもらう」ということを常識にしようと働きかけています。賛同できる方は、署名してみてはいかがでしょうか?

他にも多くのキャンペーンが行われています。まずは賛同したいキャンペーンを探してみることから始めましょう!なお、キャンペーンには、サイト上で氏名やメールアドレスなどの簡単な情報を登録するだけで賛同できる仕組みになっています。

トピック Animals | Change.org
https://www.change.org/t/animals-20

キャンペーンを作る

既存のキャンペーンにあなたの主張が見つからない場合、以下のリンクからオリジナルのキャンペーンを立ち上げることができます。

キャンペーンを立ち上げよう! | Change.org
https://www.change.org/start-a-petition?lang=ja

キャンペーンを立ち上げる手順は、次の通り。

  1. キャンペーンタイトルを作る
  2. 宛先となる意思決定者(デシジョンメーカー)を選ぶ
  3. ストーリーを伝える
  4. 画像や映像を追加する

意思決定者(デシジョンメーカー)とは、集めた署名の宛先となる人です。例えば、動物に関わるキャンペーンには、環境大臣や東京都知事に宛てたものがあります。

どうすれば効果的なキャンペーンを作れるのかを知りたい方は、Change.orgが用意したガイドがありますのでご参照ください。

キャンペーンガイド | Change.org
https://www.change.org/l/jp/guide01-createyourpetition

自分の声で世界を変えよう

Change.orgを使った動物の置かれた状況に変革を
「動物を救いたい」「ボランティアに参加してみたい」と思っている方は、1月17日の防災・ボランティアの日を機会に、Change.orgに参加してみてはいかがでしょうか?

あなたの一声が、世界をより良くします。小さな一声ではなく、世界を動かすかもしれない大切な一声です。気になったらぜひチェックしてみてください。

Change.org
https://www.change.org/

改訂履歴
2020/01/15 最新のデータを元に更新
2018/10/11 初版公開

実は簡単!犬・猫のボランティアに参加する方法を3分で解説

毎年1月17日は防災とボランティアの日と制定されています。これは1995年に阪神淡路大震災が起こった際、学生を中心としたボランティア活動が活発になったことに因んでいます。

「犬・猫の保護ボランティアに興味はあるけれど、敷居が高そうだし、そもそもどんなことができるのか分からない」「ペットを飼育しているけど大丈夫なの?」と迷っている、そんな方も多いのではないでしょうか。

確かに保護犬や保護猫を飼育するというのは相当な覚悟がいることでしょう。しかし、犬や猫を飼育する以外にも実は気軽にできるボランティアもあるということを知っていますか?この記事ではそんな犬・猫のボランティアについて3分でわかるように、簡単にご紹介します。

ボランティアは行動系と寄付系の2種類

ボランティアへの参加方法は大きく分けて2つあります。

保護犬や保護猫のボランティアの種類は2つある

1つ目は、行動によるボランティア。自分が実際に手や足を動かして、犬や猫を支援していくやり方です。2つ目は、寄付によるボランティア。こちらは、お金や物での支援です。

行動によるボランティアの具体例

行動するボランティアとは?
行動によるボランティアは以下の活動を行います。

  • お世話(散歩、掃除など)
  • 車での運搬
  • チラシづくり
  • 会場設営
  • 一時預かり

自宅ですでにペットを飼育しているという方や、忙しい方には少し敷居が高いかもしれません。しかし、犬や猫の一番近くで保護活動に関わりたいという方にとってはオススメのボランティアです。車での運搬や会場設営などは、体が空いている時にピンポイントでお手伝いすることも可能です。

この記事の後半では、ボランティアとして携われる犬・猫の保護団体の探し方を紹介します。

寄付によるボランティアの具体例

寄付を行うボランティアとは?
寄付によるボランティアは、金銭支援と物資支援があります。どちらも気軽に支援できるので、時間はないけどボランティアに参加したいという方にオススメです。

金銭的な支援

支援したお金はこのような事柄に使われます。

  • 食費
  • 医療費
  • 消耗品費(ペットシーツなど)
  • 運営費

ボランティア団体のホームページを見ると、「収支計算書」が掲載されているところもあります。ここで「お金がどう使われたか」が見られるので、「自分が支援したお金は一体どうなっているのか?」「ちゃんと使われているのか?」など不安に思うことがあれば、一読するのも良いでしょう。

物資の支援

保護団体が必要としている物資を送ることで支援ができるボランティアです。こちらもいくつか方法があります。

  • 物を買って送る
  • 家にあるもの(シーツ、タオル、おもちゃ、ご飯など)を送る
  • Amazon ウィッシュリストなど、団体が送って欲しいものを買う

団体によって困っていることや不足している物が違うので、ホームページなどで確認しておきましょう。熊本の地震の時も活躍しましたが、Amazonのウィッシュリストを活用するのは、被災地等の緊急時は歓迎される方法です。

実際にボランティアに参加するには?

実際にボランティアに参加してみよう
筆者も「ボランティアに参加したい!」と思い何度か調べたことがあるのですが、結局どこで何ができるの?と分からなくなってしまい、実際にボランティアに参加することなく、諦めてしまった経験があります。

方法1. 近場の団体を調べる

「犬 保護」や「猫 ボランティア」などでインターネットを調べると、たくさんの団体が出てきます。ここに、自分が通える範囲の住所を加えて調べてみると、近くの保護団体が出てきます。

実際にシェルターの犬や猫をお世話することになった場合、あまりに遠い場所だと通うのが難しいため、近場の団体を探すのがいいでしょう。

方法2. ボランティアサイトで探す

動物に関わらずさまざまなジャンルのボランティアを探せるサイトもあります。地域やキーワードで絞れるので、「ペット」「動物」「犬」「猫」などで検索してみてください。

activo(アクティボ)

エリアとテーマ、対象年齢からボランティアを検索できます。検索結果に出てきた詳細ページを見にいくと、必要経費や活動日程、募集対象などが明記されているため、どのような活動をするのか一目瞭然で安心して活動に参加できます。

activo(アクティボ)
https://activo.jp/

ボラ市民ウェブ

ボラ市民ウェブは東京都のボランティア情報を発信しているサイトです。「情報を探す」から「絞り込み検索」で、フリーワードに「犬」や「猫」などを入れて検索します。「1日だけで参加も可」や「1時間〜可」などの絞り込みもできるので、条件にあったボランティアを探しやすいサイトと言えるでしょう。

ボラ市民ウェブ
https://www.tvac.or.jp/

ボランティア探しで気をつけること

ボランティア探しで気をつけることとは?

自分でも参加できそうなボランティア団体を探す

ボランティアをやってみたい!という方の中には、「すでにペットを飼育しているから無理かも」「定期的に参加しなければならないボランティアだと、敷居が高くて参加しにくい」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方は、参加するときの条件などを調べるのもオススメです。

  • 参加回数に記載はある?(月に○回以上など)
  • どういった人を求めている?(継続可能な方、少しでも手伝いたい方など)
  • ペットの飼育経験は必要?(ペット飼育経験は不要、現在ペットを飼育している方はNGなど)
  • 他にも決まりはあるか?(車をお持ちの方など)

団体によって、ボランティアさんの基準が異なります。ホームページなどをよく見て自分が参加できそうな団体を選ぶことも大切です。

無理なく参加できそうなボランティアを探す

こちらは保護犬や保護猫ではありませんが、以下の記事でもご紹介しているような犬を飼うことで始められるボランティアもあります。保護犬、保護猫を一時的に家で預かるボランティアもありますので、一度そのような団体に直接相談してみるのもいいですね。

犬にまつわるボランティア7つ【盲導犬編】

ボランティアへの関わり方は人それぞれ

ボランティアは関わる人それぞれの方法がある
保護された犬や猫の救助は、たくさんの方の援助や支援があって成り立っています。

単に自分が労働力となり、犬や猫のお世話、その他お手伝いをすることだけが犬猫のボランティアをする唯一の方法というわけではありません。金銭的な支援や物資の援助といった行動も立派なボランティアです。

ボランティアに興味はあるけど、実際にお手伝いするのは難しいという方は、金銭的な支援をしてみてはいかがでしょうか?犬や猫を保護するためには莫大なお金がかかり、そのお金はボランティアによってまかなわれています。実際にお世話するのと同じくらい金銭的な支援も必要とされているのです。

ボランティアと言っても関わり方は様々です。防災・ボランティアの日に向けて一度犬や猫のボランティアについて考えてみませんか?そして「自分でも何かできないか」と思ったら、ぜひ一歩を踏み出して、ボランティアに参加してみましょう。

【クイズ】盲導犬候補の子犬を育てるボランティアとは?犬に関わるボランティアについて知ろう

犬のボランティアと一言にいっても、物資や金銭的な支援をしたり、保護犬の一時預かりや受け入れたりなどさまざまなものがあります。
そこで、今回は盲導犬候補となる子犬を育てるボランティアについてフォーカスしてみました。

クイズを通して、盲導犬に関するボランティアについて学んでみましょう!
Q.1 盲導犬候補の子犬を育てるボランティアのことを何という?
正解です!
不正解です!
正解は「パピーウォーカー」です。
盲導犬候補の子犬を育てるボランティアのことをパピーウォーカーといいます。
ソーシャライザーは、将来聴導犬や介助犬の候補となる子犬を育てるボランティアのことです。
Q.2 日本初の盲導犬であるチャンピイの犬種は何?
正解です!
不正解です!
正解は「ジャーマン・シェパード」です。
街中では、盲導犬としてラブラドール・レトリバーをよく見かけますが、国産の盲導犬第1号のチャンピイはジャーマン・シェパードでした。
ラブラドール・レトリバーとゴールデン・レトリバーを掛け合わせた犬も盲導犬としてよく活躍しています。
Q.3 パピーウォーカーになるための条件で「不適切」なものはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「現在、犬を飼育している」です。
現在犬を飼育している人はパピーウォーカーになることはできません。盲導犬候補となる子犬に、十分なゆとりと時間を確保し、愛情を注いであげるためです。
盲導犬になると車に乗る機会も多く、車に乗る練習も必要であることから、車を持っていることも必要な条件のひとつです。

日本盲導犬協会では、パピーウォーカーになるための基本条件を以下のように掲げています。
 
  1. 移動手段として、車を持っていること
  2. 月1回、各訓練センターで開催されるレクチャーへの参加
  3. 室内飼育ができること
  4. 留守にする時間が少ないこと
  5. パピーのしつけを、家族みんなで取り組むことができること
  6. 今、犬を飼っていない人
  7. 集合住宅の場合は、管理者から承諾を得ていること
  8. ドッグフードや日用品、治療費(ワクチンや狂犬病注射は除く)などの金銭的負担を了承できること
  9.  
問正解/ 問中
今回はこちらの記事から問題を作成しました。
詳細が知りたい方はこちらも読んでみてください!
【犬のボランティア】パピーウォーカーになるには。
結果発表
問正解/ 問中
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保護犬の預かりボランティアの役割とは?〜ボランティア経験から学んだこと〜

もう都内ではほぼ見かけなくなった野良犬。しかし、地方では野山で生活をしている野犬がまだまだいます。今回は、そんな野犬たちが産んだ、ある1頭の子犬の一時預かりボランティアをさせてもらった体験談をお届けします。 野犬の子はどのような状態なのか、一時預かりボランティアはどのような役割を担っているのかをご紹介します。生まれて初めて人間と接することになった犬への注意点もお伝えしていますので、初めて犬を飼う方にもお役に立てる内容になっていると思います。

地方の保健所に収容された野犬の子犬

基本的に野犬の子は、産まれてから人間と接触をせずに生きて来た子達がほとんどです。私が出会った子犬たちは、生後6週ぐらいでした。普通なら、まだ母犬や兄弟と一緒に過ごしている時期です。しかし、ある日突然、初めて出会った人間であろう保健所の職員さんに捕まえられ、母犬から離され、保健所に収容されて数日を過ごすことになったのです。 都会で生活していると、野良犬は見かけることが少なくなりました。しかし、こういった野犬たちは、まだ日本にも数多く存在しているというのが実情です。そして、その多くは保健所に収容され、最悪のケースでは、殺処分されることになります。 私が預りボランティアをした野犬の子は、ある保護団体が保健所から引き出したことで、殺処分を免れることができました。当然、人間との信頼関係は全く無く、人間は恐怖の対象でしかありません。兄妹と思われる数頭と一緒に保護されましたが、恐怖で体が硬直し、用意した餌を食べることすらできない子もいました。そんな子犬達のうちの一匹、真っ白なメスの子を我が家で預かることになりました。

初めて人間と一緒に生活する子犬に分かってもらいたかったこと

我が家に来た子犬は、何が起こっているのか分からず、少し困惑しているようでした。しかし、とても疲れていたのでしょう。初めて来た日の夜は、用意してあったゲージの1番奥で寝ていました。 こういった子が里親さんのところで幸せに暮らすためには、まず人間との信頼関係を築くことが必要です。里親さんのところでも同じ様子では、里親さんも不安になってしまいますし、この子自身にも多大なストレスがかかってしまうからです。 そのため、なるべく安心して過ごせるよう、静かに寝かせてあげました。そして、起きたらごはんをあげて、優しく声をかけるようにしました。決して、こちらから無理やり何かをさせることはしません。 すると、2日目には、子犬自らゲージを出て来て、リビングを歩き回って探検し始めました。そんな時、私は極力動かないように、できるだけ静かにして、「すぐそばにはいるけど、君の邪魔をしたり、何か怖いことはしないよ」と伝わるよう努めます。まずは、人間が「怖い存在ではない」ということを分かってもらいたかったのです。

人間は怖くないと思ってもらうために

この子はいずれ、飼い主となる里親さんの家で暮らすことになるので、その時までに「人間と暮らすって良いものだな」と思ってもらうことが、預かりボランティアをしている私の最大のミッションです。少しでも早く、人間への恐怖心をなくし、楽しく人間と過ごせるように、一日一日を大切に過ごす必要があります。 ごはんをあげる時も、お皿からではなく、なるべく手からあげるようにします。しつけ等でも同様ですが、食事の効果は非常に大きいです。いつの間にか「この人はごはんをくれる人だ」というイメージがついて、尻尾も上がり、とてもうれしそうに食べてくれるようになりました。 そして、数日がたち、私に対する恐怖心が取れてくると、すっかり甘えん坊の赤ちゃんワンコになりました(笑)私のそばで無防備に、おなか丸出しの姿で寝てくれた時は「ここは安心できる場所だと思ってくれたんだな」と本当にうれしくなります。

いずれ出会う里親さんのために

私との信頼関係が築けたらそこで終わり、ではありません。私にしか懐かない犬になってしまってはダメなのです。いずれ里親さんとなる方とスムーズに暮らせるようにするために、どんな人とも仲良くなれるようになってもらいたいのです。 そこで、ちょうど親戚が集まった私の実家に連れて行きました。初めての家、初めて会う人間たちに最初は固まっていました。子犬そっちのけでお酒が入って盛り上がっている人たちを興味津々で眺めていたのが印象的です。その日はそこまででしたが、2回目の訪問では、私の兄たちとオモチャで遊べるようになりました。そして、3回目の訪問では、兄にじゃれついて、とても楽しそうに過ごすまでに成長することができました。 実家訪問ではとても良い成長がみられたので、その後も友人宅に連れて行ったり、自宅に知人を招いたりして、さまざまな人と会う経験を重ねて、多くの経験をさせます。しかし、この時も「初めて会う人間でも怖くない」と思ってもらえるように、できるだけ怖がらせないように、嫌な思いをさせないように注意をしています。

いずれ経験するであろうことの予行練習

最後は、これから人間と暮らす生活の中で経験するであろう物事に慣れておいてもらうための予行練習をしていきます。首輪、ハーネス、電車や車などの騒音への適応。経験させたいことは山ほどあります。 最初は、首輪にも違和感があったようで、頻繁に首元をかいていました。首輪に慣れたら、次はハーネスにも慣れるように家の中で着けて、そのまま歩き回る練習を何度もしていきます。そして、抱っこして外に行って、車の音や電車の音など人間社会の見学をして外の雰囲気にも慣れる練習もします。 その他に、シャンプーの練習として、お風呂場で体を少しだけぬらしながらオヤツを食べたりもします。この段階を楽しく過ごせるようになってから、初めてのシャンプーも経験させました。無事に、オヤツを食べながら、特に嫌がることもなくシャンプーすることができました。

運命の里親さんとの出会い

こうして、我が家に来てから一カ月がたった頃、運命の里親さんと譲渡会にて出会うことができました。そのご家族に初めて抱っこされた時、ちょっと緊張気味ではありましたが、すんなりと抱かれていたのが印象的でした。この瞬間は、ここまで多くの人に会わせ、人間に慣らしていったことの成果が現れた時でもあります。 里親さんご家族も子犬を迎え、本当にうれしそうで幸せそうでした。ちょっと寂しくも感じることもありましたが、預かりボランティアとしての役割を果たせた安堵とうれしさの方をより強く感じました。

預かりボランティアで学んだこと

預かりボランティアをしてみて、里親さんとの橋渡しをする責任の重さを実感しました。特に、野犬の子に関しては、預かり中にどこまで人間社会に慣れさせることができるかが、その後の里親さんとの生活に大きく影響します。そのため、私たち預りボランティアの責任は重大です。 しかし、生後3カ月ごろまでと言われる社会化期の子犬は、好奇心を持ってどんどん新しい環境を受け入れていきます。実際に、野犬の子が家庭犬へとどんどん成長していく姿は感動的でしたし、この仕事に非常にやりがいを感じました。幸せな犬と人が増えていくことを願い、小さな命を大切にし、今後も少しずつでもボランティア活動を続けていきたいと思います。

保護犬のボランティア活動とは?全体像を把握して自分なりの携わり方を探そう

犬を飼うにあたり、最近では「保護犬の里親になる」という選択肢も珍しくなくなってきたように思います。 しかし、保健所で殺処分されてしまう犬を減らすためには、里親になる以外にもボランティアとして貢献するという選択肢もあるのです。ですが、実際に「犬の保護活動のボランティアをしている」という人はまだまだ少ないのが現状ではないでしょうか。 そもそも動物の保護活動を行うボランティアには、どのような役割の人たちがいて、何をやっているのか。これらの全体像がつかめないと自分にもボランティアができるのか分からないですよね。そこで、まず犬が保護され、里親募集していく流れと、ボランティアと言われる人たちが何をしているのか全体像をざっくりご説明していきたいと思います。

保健所や動物愛護センターはあくまで一時収容をする場所

保護された犬たち まず、迷子犬や野犬(野良犬)など、飼い主不明の犬として保健所に収容された犬たちは一定期間をそこで過ごし、飼い主として名乗り出てくる人が現れるのを待ちます。そして、もし飼い主が現れなかった場合、新たに飼い主になってくれる里親を探すことになります。 その犬の健康状態や人慣れしているか、保健所の状況などによって、保健所で直接里親募集をしたり、地域の動物愛護センターに移って里親募集をしたり、動物保護団体に引き渡されて里親募集をしたりと、その犬の状況によって、飼い主を募集をする窓口が分かれます。

保健所から犬を譲り受ける「引き出し」

保護された犬たち いわゆる保護活動のボランティアとは、保健所から犬を引き渡してもらう団体、もしくは個人の人たちのことを指します。保健所に通い、どんな犬が収容されているのかを把握し、その犬をどうやって里親が見つけて行くかを考え、職員さんとお話しをして、里親募集のために犬を引き渡してもらうことを「引き出し」と呼んだりします。 しかし、保健所は誰にでも収容犬を引き渡してはくれません。安心して犬を任せられると判断した団体に限定していたり、ある程度の審査をしたりしているところが多いようです。そのため、引き出しというボランティアは誰でもすぐにできるという訳ではないと言えるでしょう。

「運搬」するだけでも大切なボランティアの仕事

運搬ボランティア もちろん、保健所から犬を引き出した人がそのまま里親募集をする事もあります。しかし、多くの場合は、ボランティアとしてさまざまな人が協力しあって里親探しをすることになります。 最近では、地方の保健所に多く収容される野犬の里親を都心で探すというケースが増えています。都心に住む人の方が保護犬の里親になろうと考える人が多いからです。そこで、地方の保健所から引き出した子犬を飛行機で運んだり、空港から施設まで車で運んだり「運搬」に関わる所のお手伝いをするボランティアを募集している団体も増えてきています。

保護施設だけでなく、自宅で預かるボランティアも

保護されて家で過ごす犬 保護施設にいる犬たちには、毎日餌をあげたり、散歩に連れて行ったり、寝床を掃除する必要があります。そのような保護犬のお世話をするボランティアは人数が必要なので、多くの団体が常にボランティアに参加してくれる人を募集しています。 最近では、犬のお世話といっても、施設でするのではなく、自宅で犬を預かってお世話をする「預かり」というボランティアも増えてきています。たくさんの犬たちと一緒に施設にいるよりも、一般家庭で生活をしている様子をSNSなどのインターネットで情報発信し、里親募集をした方が早く里親が見つかる事もあります。 また、野犬として生きてきたため人間との生活を知らない犬にとって、里親のところに行く前に一般家庭での生活を学ぶ貴重な機会にもなります。

シャンプーやトリミング、ネット関連など自分の得意分野を活かす

シャンプーされる保護犬 日常的な犬のお世話の他にも、さまざまなボランティアとしての関わり方があります。 保護犬をシャンプーしてあげたり、毛をきれいにカットしてあげたりすると、里親希望の方がぐっと増えることがあるので、動物の専門学校などでトリミングを学んだ人やトリマーさんのボランティアは喜ばれることが多いでしょう。 また、保護犬のかわいい写真を撮ったり、SNSなどで里親募集情報を発信したり、メールなどでの問い合わせ対応、譲渡会などのイベント運営なども重要な仕事の一つです。ご自身の得意なこと、できることをボランティアとしてお手伝いしている方々もたくさんいます。

自分ができることを組み合わせてお手伝いしよう

さまざまなボランティア これまでに紹介したボランディアの役割のうち、1つだけを行っている方もいますが、多くの方は複数の役割を兼ねていることが多いように思います。 例えば、ある保護団体にボランティアとして登録し、普段は週1回ぐらいの頻度で施設の犬たちの餌やりや散歩などのボランティアをしているが、子犬が来たら自宅で預かってお世話をする事もあるし、車を持っているので、たまに保護犬の運搬をすることもある、というような感じです。

団体によって考え方はそれぞれ

遠くを見つめる柴犬 募集しているボランティアの役割などは保護団体によって異なります。また、施設での犬の管理方法などの考え方、里親募集の仕方なども団体によってさまざまです。まずは保護団体に問い合わせをしてお話しをしてみて、自分ができそうだと思うことをお手伝いしてみましょう。 最初は家庭で不要になった毛布やタオルを寄付したりすることから始めるのもいいと思います。ぜひ、自分のできることをできる範囲でボランティアとしてやってみてくださいね。
関東の主な保護団体
東京都葛飾区 アルマ http://alma.or.jp
東京都渋谷区 ランコントレ・ミグノン https://rencontrer-mignon.org
東京都世田谷区・神奈川県藤沢市 ピースワンコ・ジャパン https://peace-wanko.jp
神奈川県横須賀市 KANAGAWA DOG PROTECTION http://kdp-satooya.com
神奈川県横浜市 おーあみ避難所 http://f20km-petrescue.org http://kdp-satooya.com
神奈川県愛甲郡 清川しっぽ村 https://shippomura.com

殺処分は本当に0なのか。ドイツの動物保護施設「ティアハイム」の現状について。

ドイツでは民間の動物保護協会が運営する「ティアハイム」が、日本でいう保健所や動物愛護センターのような役割を担っています。ティアハイムという名前は、ドイツ語で「動物の家」という意味です。 ペット先進国として有名なドイツですが、このティアハイムに関しては賛否両論あります。 今回はそんなドイツのティアハイムについての現状、世論、日本での動きなどを紹介していきます。

ティアハイムとは

ドイツ動物保護連盟が統括している750以上の動物保護協会とその会員80万人以上が運営する動物保護施設です。 ドイツ全国に1000施設以上あり、保護された動物の殺処分は原則として禁止されています。

ティアハイムの評価されている側面

引き取られた動物は、その動物が本来持つ性質に合わせて飼育されます。 例えば、犬は同類と顔を合わせられる環境であることが重要なので、個室から互いに顔を合わせられる設計にしています。また、羊には牧草地、爬虫類には水辺や木々を用意するなど、生活環境面も配慮しています。 また、引き取った際についていた噛み癖や吠え癖などを直すような仕組み、環境を設けています。施設で保護している間に健康を害さないような工夫や、引き取り手が見つかりやすいようにする工夫がされています。 ヨーロッパ最大級の保護施設、「ティアハイムベルリン」は東京ドーム4個分の総面積を持ち、約140人のスタッフと600人程のボランティア、それぞれ10人程度の獣医師・動物看護士が常駐しています。 施設の一部が一般開放されており、訪れる人も多いようなので、そのことも譲渡率にいい影響を与えているのかもしれません。 日本の場合、ペットを飼いたいとなると、ペットショップに行くと言うのが一般の方の第一選択肢になるかと思います。ティアハイムのように、常に解放されている保護施設があるというのは、その選択肢に加えてもらいやすくなるため、とても良い試みでは無いでしょうか。 そして、ティアハイムの運営費用は基本的には企業や市民からの寄付金・遺贈金で賄われています。

ティアハイムの実情の告発・批判

ドイツの犬雑誌dogsが示した現状

2016年1・2月号のdogsにおいて、ティアハイムの問題点の特集が組まれていました。その主な内容は以下の通りです。
  • 安易に飼育し、すぐに手放す無責任な飼い主が多い
  • 一般の人に譲渡できない攻撃的な犬が多く、常に満席状態
  • 他の国からの犬の持ち込み
  • ベルリンのティアハイムでは年間3500頭もの野犬を引き取っている
  • 動物愛護ボランティアに対する負担が大きい
善意による活動にも関わらず、責任感の薄い飼い主が現れてしまうのは非常に深刻な問題です。そして、一般的になるに連れて、そのような飼い主も増えていってしまうというのも残念です。

「殺処分ゼロ」

ドイツ、ノルトライン=ヴェストファーレン州のティアハイムに関する収容犬の大規模調査によって、記録された全ての犬のうち26.2%がティアハイム内で安楽死させられていたことが発覚しました。このうち32%は難病であり、その他68%は高齢・攻撃性・スペース不足などの理由であるということです。 また、ティアハイム・ベルリンは日本で「殺処分ゼロ」として紹介されることが多いです。 しかし、公式HPでは「一定の行動障害を示す動物・深刻な傷病・緊急を要する危険の回避のためには殺処分する」と明記されています。 ティアハイムは行政から動物の飼育を委託された場合は年次報告する義務がありますが、私的に個人の飼い主などから引き受けた場合には年次報告書の公表義務はありません。 ティアハイムが「裏ではたくさん殺しているのではないか」などと囁かれるのも、年次報告書を公表していないことが理由の1つと考えられます。 また、以下はティアハイム・アルティントレプトゥが2014年に作成した年次報告書( http://www.tierheim-altentreptowev.de/index.php?option=com_content&view=category&id=118&Itemid=314 )です。
    【2014年後半のティアハイムの収容動物内訳】 8匹の犬(外部への恒久的な飼育移譲3) 68匹の猫 飼い主返還:28 行政からの引受:60 安楽死:34 施設内死亡:15 老犬ホーム預かり:3
このように、実際には安楽死もあるという事がお分かり頂けるかと思います。 とは言え、日本のように、収容期限が来たからという理由で殺処分されることは少ないと思われます。どうしても手に負えない、攻撃行動が染みついてしまった犬猫がいることも事実ですし、病気や怪我で苦しむ動物には苦しまない処置をするというのも倫理的な対応だと言えるのではないでしょうか。

最後に

日本でも、ドイツのティアハイムを理想の形の1つとして掲げる一般社団法人日本トラウムハイム協会が昨年設立されました。 昨年の3月15日には『ドイツのティアハイムモデルの日本導入を目指して!人と犬猫と全ての生き物の命とともに住める夢の家と社会実現に向けて』というタイトルの設立記念シンポジウムが開かれたそうです。 しかしながら、こうしてティアハイムの実情を知ると、動物の殺処分問題や保護に関する具体策などは、やはりとても難しく、一筋縄ではいかないことが分かります。 単純に殺処分ゼロという数字目標だけで語らず、動物たちの生きる権利を尊重する形で検討が進み、「理想世界のお話」という段階で終わらせないことが期待されます。そのためには、飼い主や関係者1人1人が本気でこの問題に立ち向かい、根本から解決をしていかなければならないのではないでしょうか。