モルモットは多頭飼育するべき?性別による相性を確認しよう

動物園にいるモルモットは集団で飼育されているというイメージがあるため、ペットとして飼育する場合も複数で飼育した方がいいの?と疑問に思うかもしれません。

そこで、今回はモルモットの多頭飼育についてご紹介します。これからモルモットを飼育しようと考えている方はぜひ参考にしてください。

モルモットの基本知識

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モルモットの基本情報

モルモットはげっ歯目テンジクネズミ科に分類され、「テンジクネズミ」や「ギニアピッグ」とも呼ばれます。もともとは南米原産で野生だったものを、食用として家畜化されたのが始まりといわれています。

モルモットの体の特徴

体長は25〜35cm、体重は300〜700gほどで、ウサギとハムスターの中間くらいの大きさです。
ネズミの仲間ですが、尻尾はほとんどありません。耳は小さく丸い形をしています。

モルモットの平均寿命

平均寿命は5〜6年とされていますが、飼育環境次第では長生きする子もいます。ギネス世界記録に認定されたモルモットは14年10ヶ月も生きたそうです。

モルモットの性格

モルモットはとても穏やかな性格をしていますが、臆病で警戒心が強いため、小さな物音でもびっくりしてしまいます。しかし慣れてくると、名前を呼ぶ声に反応したり、抱っこされたまま寝てしまったりすることもあります。

1匹飼いと多頭飼いはどっちが良い?

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野生のモルモットは、5〜10匹の群れで生活するため、複数のモルモットを飼育するのは問題ありません。ただし、モルモットにも相性がありますので、多頭飼育を検討する場合は慎重になる必要があります。

逆に、1匹で飼うのはモルモットに寂しい思いをさせてしまうのではないかと不安になってしまうことがあるかもしれませんが、飼い主が十分に愛情を注いであげれば問題なく飼育可能です。

モルモットにも相性がある

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モルモットの多頭飼育の可否は、性格や性別が相性に大きく影響します。性格の相性は一緒にしてみないとわかりませんが、性別の相性は事前に把握しておくと安心です。

メス同士

メス同士の場合は、相性が良く、ケンカも起こりにくいため、比較的飼いやすいとされています。

ただし、性格による相性もあることから、いきなり同じケージで飼うのではなく、少しずつ距離を縮めながら様子を見るようにしましょう。また、ケージは十分な広さを確保し、寝床は別々に用意してあげるとケンカになりにくいです。

オス同士

オスは縄張り意識が強く、大ケガを負うほどのケンカに発展してしまうことも珍しくありません。基本的にはオス同士の同居は難しいと考えておきましょう。

オスとメス

モルモットは繁殖力が高く、オスとメスを同じケージで飼育すると繁殖してしまう可能性があるため、希望しない場合は同居させない方が良いでしょう。

不妊・去勢手術は体が小さいためリスクが高く、また手術をできる獣医師が少ないことから、あまり推奨されていません。もちろん、絶対にできないというわけでもありませんので、手術を希望する場合は、獣医師としっかりと相談する必要があります。

多頭飼育に適したモルモットの環境作り

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モルモットを多頭飼育する場合は、適切な環境作りが大切です。どのような点に注意すべきか、詳しくご紹介します。

必要なケージやスペースの確保

多頭飼育の場合、1匹あたり十分なスペースを確保しましょう。広いスペースを確保することで、モルモットたちがリラックスし、ストレスを感じにくくなります。

また、ケージ内にはそれぞれの縄張りを確保できるような隠れ家を用意しましょう。それぞれのモルモットに十分なプライベートスペースを与えることが大切です。

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トイレや掃除

モルモットは、体の大きさのわりにおしっこやうんちの量が多い動物です。しかし、汚れたまま放置すると、ストレスを感じるだけでなく悪臭や病気の原因にもなってしまうため、基本的には毎日、汚れがひどい場合は1日2回掃除しましょう。

モルモットはトイレを覚えることができず、いろいろな場所にしてしまうため、居住スペースが汚れやすいです。さらに、複数のモルモットを同じスペースで飼育していると汚れるスピードも速くなりますので、定期的にきれいにしてあげてください。

多頭飼育のメリットとデメリット

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モルモットの多頭飼育には、メリットとデメリットがそれぞれあります。

メリット

モルモットは群れを作る習性がある動物で、複数飼育することで、社会性が向上します。また、お互いに遊び相手となり、ストレス軽減にもつながるでしょう。

飼い主としても、モルモット同士が仲良くしてくれたらとても癒されますし、健康な他のモルモットとの比較ができるため、異変に気づきやすいというメリットもあります。

デメリット

モルモットにも相性があり、喧嘩や縄張り争いが起こりケガをしてしまうこともあるため、注意が必要です。これらはストレスの原因にもなるため、相性が悪い場合はそれぞれ別のケージを用意し、縄張りを明確にしてあげることが必要です。

また、コストや手間が増えることも覚悟しなければいけません。飼育するモルモットが増えると、餌にかかるお金や掃除などのお世話の時間が個体数に比例して増えます。

これらを考慮しながら、自分たちにとって適切な飼育数を決めることが大切です。

最後に

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モルモットはもともと群れで暮らしていたため、多頭飼育が可能です。しかし、性格や性別の相性もあるため、多頭飼育は慎重に行いましょう。場合によっては全匹別々のケージで飼育する覚悟も必要です。

一方で、1匹で飼うのは寂しくてかわいそうと考えるかもしれませんが、飼い主が遊んであげれば問題ありません。

モルモットとの生活はかけがえのないものです。ぜひ、愛するモルモットたちと素敵な日々を過ごしてくださいね。

【犬図鑑】かわいいだけじゃない?代表的なミックス犬6種とその特徴

SNSやペットショップなどで「ミックス犬」を目にしたことはありますか?

ミックス犬といえば、両親の特徴が合わさった個性的で魅力的な犬というイメージがあるかもしれません。しかし、かわいいだけではなく気をつけなければいけない点もあります。

この記事では代表的なミックス犬の特徴と気をつけるべきポイントについてご紹介します。

ミックス犬とは

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もともと、純血種の対義語として「雑種」という言葉が使われてきました。しかし、最近では異なる純血種の交配によって生まれた子のことを「雑種」と区別して「ミックス犬」と呼ぶことがあります。

一般的にミックス犬は両親の特徴に注目して意図的に交配された子のことを指し、雑種は意図せずに交配されて生まれた子のことを指すことが多いですが、「ミックス犬」には明確に定義された意味はありません。

では、ミックス犬にはどのような種類がいるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

注意
ミックス犬の場合、両親のどちらの性質をより強く受け継ぐかで見た目や性格はまちまちです。あくまで一般的な例として紹介していますので、参考程度として捉えてください。

1.【マルチーズ×プードル】マルプー

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マルチーズとプードルの交配によって生まれたミックス犬を「マルプー」といいます。人気のある犬種同士を掛け合わせているため、特に人気の高いミックス犬です。

柔らかい巻き毛とクリッとした目が特徴的で、耳は垂れています。両親はどちらもシングルコートであることから、マルプーもシングルコートで、換毛期がなく抜け毛は比較的少ないです。

マルチーズの人懐っこい性格と、プードルの賢くて活発な性格を併せ持つ子が多い傾向があります。

2.【チワワ×プードル】チワプー

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チワワとプードルの交配によって生まれたミックス犬を「チワプー」といいます。

チワワより一回り大きく、小さな頭とクリクリした目が特徴です。垂れ耳の子が多く、フワフワとした抜け毛の少ない毛質をしています。毛色のバリエーションは多くクリーム色からブラックまでさまざまです。

チワワの飼い主に忠実な性格と、プードルの社交性があり賢い性格を受け継いだ子が多い傾向にあります。

3.【チワワ×ダックスフンド】チワックス

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チワワとダックスフンドの交配により生まれたミックス犬を「チワックス」といいます。

ダックスフンドの長い胴体と垂れた耳、チワワの大きくて潤んだ目が特徴で、かわいらしい見た目のため人気のミックス犬です。ただし、耳は両耳もしくは片耳が半立ちになることもあります。被毛はダブルコートのため、お手入れは定期的に行いましょう。

チワワの甘えん坊で飼い主に忠実な性格と、ダックスフンドの穏やかな性格を受け継いだ子が多いですが、どちらも警戒心が強いため、社交性のない一面も見られるようです。

4.【ポメラニアン×チワワ】ポメチワ

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ポメラニアンとチワワとの交配により生まれたミックス犬を「ポメチワ」といいます。

ポメラニアンもチワワも、被毛が一定の長さまで伸びたら長くはならないため、トリミングは不要です。しかし、ダブルコートのため換毛期には抜け毛が多くブラッシングはこまめに行う必要があります。

ポメラニアンの活発で好奇心旺盛な性格と、チワワの甘えん坊で飼い主に忠実な性格を併せ持った子が多い傾向が見られますが、警戒心が強く吠え癖が気になることもあるため、子犬の頃からしっかりとしつけることが大切です。

5.【チワワ×マルチーズ】チワマル

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チワワとマルチーズの交配により生まれたミックス犬を「チワマル」といいます。

マルチーズのふわふわとした被毛と、チワワの大きな目が特徴で、少し小さいマルチーズという印象を受けます。また、鼻が短く涙やけになりやすいため、普段から予防するようにしましょう。

チワワの飼い主に忠実で甘えん坊な性格と、マルチーズの人懐っこい性格を併せ持っており、とても穏やかです。しかし、臆病で警戒心が強く、吠えやすいという特徴もあります。

6.【ポメラニアン×プードル】ポメプー

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ポメラニアンとトイプードルの交配により生まれたミックス犬を「ポメプー」といいます。

両親はともに毛量が多いためポメプーも毛量が多くなりがちで、ポメラニアンのようなスレートとプードルのような巻き毛の両方がいます。

ポメラニアンの好奇心旺盛で活発な性格とプードルの賢くて社交的な性格を受け継ぎ、甘えん坊であまり人見知りをしない子が多い傾向があります。

ミックス犬の注意点

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ミックス犬は両親それぞれの特徴を受け継ぐため、メリットもあればデメリットもあります。そのデメリットを受け入れた上で、最期まで責任をもって飼えるか考える必要があります。

成長後の姿が想像しにくい

異なる純血種を交配させているため、想像した通りの見た目や性格になるかどうかは成長しないとわかりません。同じ両親から生まれた兄弟でも、まったく異なる見た目や性格をしていることもあります。

期待していた顔立ちにならなかった、考えていたよりも大きくなってしまったなど、想像とのギャップが生じることも少なくありません。

両親の悪いところを受け継ぐ可能性も

犬種により発症しやすい病気はいろいろあります。特に遺伝的な疾患は予防や治療が難しく、また、生まれつき骨や脊椎に障害がある子もいます。

見た目や性格だけでなく、両親がどのような病気になりやすいのかも把握しておく必要があります。

最後に

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ミックス犬は両親の特徴を受け継いでいるため、とても魅力的な外見をしていることが多いです。一方で、どのような見た目になるかは成長するまでわかりません。想像と違っていたということもよくある話です。

ミックス犬には魅力的な部分もあれば、ネガティブな部分ももちろんあります。ミックス犬を飼いたいと思ったら、まずは両親の特徴やかかりやすい病気を調べ、どのような子に成長しても責任をもって飼う覚悟をもちましょう。

猫の「3ない運動」で不幸な猫を減らそう!飼う前に考えたい3つのこと

猫の「3ない運動」を聞いたことはありますか?この「3ない運動」は猫を飼う上でとても大切なことがまとめられています。

猫を飼っている人にとっては常識的なことばかりかもしれません。しかし、一部の非常識な人の行動により、不幸な猫がいるのもまた事実です。

今までなんとなく猫を飼っている方も、これから猫を飼おうと思っている方も、猫を不幸にしないためにできることを改めて考えてみましょう。

猫の「3ない運動」とは

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猫の「3ない運動」は、福島県がはじめた運動です。猫は繁殖力が非常に強く保健所での引き取り件数が多いため、全ての猫を新しい飼い主に譲渡することは難しく、殺処分せざるを得ない状況が続いています。

そこで、猫の引き取り数や殺処分数を減らすためにも、猫を飼う上で知っておきべきポイントをまとめた以下の「3ない運動」を打ち出しました。

  • 出さない
  • 捨てない
  • 増やさない

それぞれどんな意味なのか、詳しく解説していきます。

①出さない

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猫を外に出さず、室内で飼育するようにしましょう。

猫にとって外は危険なことだらけです。主に以下の危険が考えられます。

  • 交通事故
  • 悪意のある人間からの危害
  • 他の猫との喧嘩
  • 寄生虫の感染

これらの危険から猫を守るためにも、猫は外に出さない方が安全です。実際、外猫と比較すると室内飼育の猫の寿命は2.5歳ほど長いというデータも出ています。

また、ずっと家の中にいるのはストレスになるのではないかという意見もありますが、猫にとって縄張りのパトロールができないことの方がストレスになります。

②捨てない

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猫を遺棄した場合、動物愛護法違反となり、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。

猫を捨てる人は、誰かいい人に拾ってもらえるようにという思いがあるかもしれません。しかし現実には、空腹や寒さで衰弱死したり、カラスなどの動物に襲われて命を落とすことも珍しくありません。

どうしても飼えなくなったら

家の都合でどうしても飼えなくなってしまった場合、責任を持って新しい飼い主を探しましょう。里親募集のサイトやSNSなど、現在はざまざまな手段があります。

それでも飼い主が見つからない場合は、動物病院や動物愛護団体に相談するのも一つの方法です。

猫を飼う前に

もし、猫を飼いたいと思ったら、本当に最期まで飼えるのか考える必要があります。環境省では、ペットを飼う前に考えるべき10のポイントを掲載しています。

  1. あなたの住まいはペットを飼える住居ですか?転居や転勤の予定はありませんか?
  2. あなたの飼いたいペットはあなたのライフスタイルに合っていますか?
  3. あなたの家族は全員動物を飼うことに賛成していますか?
  4. 家族に動物に対するアレルギーを持っている人はいませんか?
  5. 毎日欠かさず世話に時間と手間をかけられますか?
  6. あなたの体力で世話ができるペットですか?
  7. 近隣に迷惑をかけないように配慮できますか?
  8. ペットの一生にかかる費用を考えてみましたか?
  9. 生涯にわたる計画をたててみましたか?
  10. 万一、飼えなくなったときのことを考えていますか?

環境省パンフレット『飼う前に考えて!』

猫を飼うのであれば、最期まで責任を持って幸せにするという覚悟が必要です。

③増やさない

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猫は交尾をするとほぼ確実に妊娠する「交尾排卵動物」です。そのため、不妊・去勢手術をしないで他の猫と接触する可能性がある場合、望まない妊娠をしてしまう可能性があります。

手術をせずに複数の猫が同居している場合は、猫が増えすぎて手に負えなくなり「多頭飼育崩壊」が起こる可能性もあります。餌も十分に与えられず、不衛生な場所での暮らしは不幸な猫を生み出してしまいます。

不妊・去勢手術はかわいそうという意見もありますが、望まない妊娠を回避できる以外に、次のようなメリットもあります。

  • 発情期のストレスを軽減できる
  • 発情期に大きな声で鳴く行為の改善
  • トイレ以外での排量を改善
  • 生殖器系の病気の予防

手術は全身麻酔が必要となるため、リスクももちろんあります。かかりつけの獣医師とよく相談しながら、愛猫にとって最善の選択をしてあげましょう。

また、室内飼育をしているから手術は必要ないと考える飼い主もいますが、外に逃げ出してしまったときに交尾し妊娠してしまうことも考えられます。完全室内飼育であっても望まない妊娠を避けるために手術を受けることをおすすめします。

最後に

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多くの飼い主は飼い猫に幸せになってほしいと考えるでしょう。猫を外に出したり、手術をしないのも、猫のことを考えているからこそなのかもしれません。

しかし、何事にもメリットとデメリットがあります。メリットとデメリットをしっかり把握した上で、猫が幸せになるためにできることを考えてみてはいかがでしょうか。

猫を捨てる行為は犯罪です。捨てられた猫が幸せになることはほとんどないため、もし飼えなくなってしまった場合は責任をもって新しい飼い主を探してください。

【最新研究】注射一回で避妊が可能?猫飼いが気になる研究内容とは

一般的な猫の不妊手術は、全身麻酔のもと、外科的な処置が行われます。そのため、手術をしたほうが良いことは知っているけど、愛猫への負担を考えると手術はしない予定だという方も少なくないでしょう。

しかし、この度、全身麻酔や開腹手術を行わず、注射一回で避妊できる手法が開発されたとする研究が報告されました。

今回は、猫における不妊手術と、一回の注射で不妊効果が得られたことを示した研究内容についてご紹介します。

これまでの不妊手術

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これまでは、外科的に生殖器官を摘出することで不妊手術が行われてきました。

開腹手術

全身麻酔をかけた状態で、メスならおへその下あたりを2cmほど開腹し、卵巣のみ、もしくは卵巣と子宮を摘出、オスなら陰嚢を切開して精巣を取り除きます。

手術自体は1~2時間程度で終わるものの、安全性の観点から、1泊か2泊程度の入院をすすめられることが多いです。

腹腔鏡を用いた手術

全身麻酔は使用しますが、開腹することなく、5mmほどの小さな傷が2,3個程度できるのみの手術です。痛みが少なく、場合によっては日帰りも可能です。

しかし、開腹する場合と比べて、手術時間が長くなる可能性や、費用が高くなる傾向があるため、獣医師と事前にしっかり打ち合わせすることが重要です。

手術しないとどうなるの?

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一般的に、不妊手術は繁殖の希望がない限りは行った方が良いと言われています。では、不妊手術をしない場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。

意図せずに繁殖してしまう

猫は生後数ヶ月から1年程度で繁殖が可能になります。猫は交尾による刺激により排卵が起こる「交尾排卵動物」で、一度の交尾でほぼ確実に妊娠してしまうため、不妊手術をしないと意図せずに繁殖してしまうことがあります。

完全室内飼いをしている場合であっても、猫が脱走した際に交尾・妊娠してしまうことも考えられます。

生殖器系の病気になる確率が上がる

生殖器系の病気は不妊手術により予防または発生率を下げることができます。しかし、手術を行わなければ以下のような疾患のリスクは回避できません。

  • 乳腺腫瘍
  • 卵巣疾患
  • 子宮疾患
  • 精巣腫瘍
  • 前立腺疾患

発情時にストレスが溜まる

猫は春から夏にかけて、年に2~3回ほど発情期を迎えます。その際に大きな声で鳴いたり、過度に興奮したりする状態が続きます。

発情期に交尾ができないことは、それ自体がストレスになる場合もあります。

不妊手術のリスク

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不妊手術は、メリットもありますがデメリットもあります。手術をする場合は、デメリットもよく考え、獣医師と相談しながら進めていくことが大切です。

麻酔のリスク

現行の不妊手術は全身麻酔下で行われます。猫のうち、約0.1%の確率で麻酔事故が起こっているとされており、注射部の腫れだけで済むものもあれば、アナフィラキシーショックを起こして死亡してしまう場合もあります。

数字だけ見れば可能性は低いものの、手術を受ける際は考えなければいけないリスクでもあります。

肥満のリスク

不妊手術を行うと、ホルモンバランスが変化し、基礎代謝が落ちて肥満になってしまうことがあります。

肥満は多くの病気の原因にもなりますので、手術後専用のキャットフードに変えたり、家の中でも十分に運動ができるような環境を作ってあげる必要があります。

注射を一度打つだけで避妊が可能?

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これまで、外科的な手術に代わる効果的な長期避妊法は示されていませんでした。しかし、この度ハーバード大学の生殖生物学者デビット・ペピン氏とシンシナティ動物園の研究チームは、一度の注射によってメス猫の避妊が可能となる手法を開発しました。

研究内容

今回の研究の鍵となるのは抗ミュラー管ホルモン(AMH)というホルモンです。発育過程にある極めて初期の卵胞から分泌されるホルモンのことで、卵胞の発育を抑制する働きがあります。

この研究では、猫のAMHの遺伝子を導入したウイルスをメス猫に注射することで、卵胞の発育を抑制し、妊娠しなくなるかどうかを調べました。

実験方法

9匹の性的に成熟したメス猫のうち、3匹ずつ以下の条件の通りにウイルスを注射しました。

  • 高濃度のAMH遺伝子をもったウイルスを注射
  • 低濃度のAMH遺伝子をもったウイルスを注射
  • 遺伝子を含まないウイルスを注射(対象群)

ヘルスモニタリング

注射後、猫の健康状態を評価しました。
身体検査と血液検査は、治療の2週間前、0日目(注射前)、その後1年目までは3ヶ月ごと、その後は6月ごとに行われました。

交配試験

ウイルスを注射されたメスと繁殖力のあるオスと会わせ、交配試験を行い、交尾を行うか、妊娠するかを調べました。

実験結果

身体検査では、重大で有害な所見は観察されませんでした。
また、エストロゲンの数値が対象群と全く変わらなかったことから、何らかの作用により、正常に近い量を分泌してたことがわかりました。

エストロゲンとは
卵胞ホルモンとも呼ばれ、生殖器官を発育、維持させる働きがある。また、筋肉や骨の発達や、内臓脂肪の抑制にも重要な役割を果たす。

交配試験の結果、AMH遺伝子を注射した6匹のメス猫のうち、オス猫と交尾したのは2匹で、どちらも妊娠することはありませんでした。一方で、対象群の3匹はすべて妊娠し、2〜4匹の子猫を出産しました

考察

今回の実験結果より、AMH遺伝子を投与された猫は、エストロゲンを中心とするホルモン濃度が対象群とほぼ変わらず、健康への悪影響を伴わずに卵胞の発育が抑制されて、交尾が行われても妊娠しないことがわかりました。

また、メス猫における嚢胞性子宮内膜過形成や子宮蓄膿症を予防できる可能性があることも示唆されました。

参考:Durable contraception in the female domestic cat using viral-vectored delivery of a feline anti-Müllerian hormone transgene

一度の注射で避妊ができると何が変わる?

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今回の研究が実用化された場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。

TNR活動における獣医師の負担が減る

TNR活動とは、猫を捕まえて不妊手術を行い、元いた場所に返す活動のことです。

多くの場合はボランティアの人が猫を捕まえ、手術は獣医師が行いますが、獣医師の負担が懸念されています。注射一本で不妊が可能になれば獣医師の負担が軽減され、効率的に行えるようになるかもしれません。

手術のリスクを回避できる

全身麻酔や開腹による手術は猫の体に負担がかかり、リスクも伴うため、手術を躊躇している飼い主にとっては新たな選択となるかもしれません。

最後に

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今回は、注射一回で避妊ができるかもしれないという研究についてご紹介しました。

不妊手術は猫にとって良いこともありますが、手術のリスクも見逃せません。もし、今回の研究が実用化されれば、より負担がかからずに不妊の効果が得られるでしょう。また、野良猫や地域猫を増やさないためにも獣医師の負担が軽くなることを望みます。

現在はまだ実験段階で、これから大規模な試験が行われるそうです。今後、研究が進んでいくことで、犬への応用もできるようになるかもしれません。この機会にぜひ、ペットの不妊手術について考えてみてはいかがでしょうか。

【クイズ】猫は室内飼育と屋外飼育のどっちがいいの?

猫の飼い主の皆さんは、猫を屋外で飼っていますか?それとも室内で飼っていますか?家庭によっては、昼間は外に出してあげて、夜は室内で飼っているという方もいるかもしれません。しかし、それらのメリットやデメリットをしっかり把握できているでしょうか。

今回は、猫の室内飼育と屋外飼育についてクイズ形式でご紹介します。なんとなく外で飼っている人も室内で飼っている人も、ぜひ一度チェックしてみてください。

それではさっそく、猫の室内飼育と屋外飼育クイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 「家の外に出ない猫」と「家の外に出る猫」のうち、平均寿命が長いのはどちら?
正解です!
不正解です!
正解は「家の外に出ない猫」です。
2022年に日本ペットフード協会が行った調査によると、「家の外に出ない猫」の平均寿命は16.02歳「家の外に出る猫」の平均寿命は14.24歳と大きな差がありました。

これは、猫が屋外に出ることにより、さまざまなリスクに直面する可能性があることが原因と考えられています。猫に少しでも長生きしてもらいたいなら、室内で飼うことをおすすめします。
Q.2 猫を屋外飼いする場合のリスクとして「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「退屈でストレスが溜まる」です。
屋外での生活は、室内と比べて刺激が多く退屈することも少ないでしょう。一方で、室内で飼育する場合は、猫が退屈しないような工夫が必要です。

猫を屋外で飼育する場合、以下のリスクが考えられます。
  • 交通事故にあう
  • 感染症にかかる
  • 虐待にあう
  • 繁殖してしまう
  • 近所迷惑になる
猫を室内で飼育することで、これらのリスクを防ぐことができます。

Q.3 猫の説明として正しいのはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「屋外に出る可能性がある場合は避妊・去勢手術を行う」です。
猫は交尾をするとほぼ確実に妊娠してしまうため、猫が外に出る可能性がある場合はかならず避妊・去勢手術を行いましょう

完全室内飼育であっても、脱走や災害などが原因で、外に出てしまう可能性もあります。その際に、飼い主がわかるアイテムやマイクロチップがついていないと、猫が保護されても飼い主の元に帰ってくる可能性が低くなります。外に出すつもりはなくても、マイクロチップ等は付けた方が良いでしょう。

猫は縄張り意識の強い動物で、縄張りをパトロールできないことが何よりもストレスです。一度外に出てしまうと、縄張り範囲が広がり、余計なストレスになってしまうため、猫のためにも外に出す必要はありません。

猫が窓の外を見ているのは、敵が侵入してこないか、縄張りに異常はないかを確認しているためだとされています。また、外の動いているものを見たり、日向ぼっこをしていることもあります。
問正解/ 問中

今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
猫を室外飼いすることは危険がいっぱい!?
結果発表
問正解/ 問中
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【獣医師監修】デメリットはほとんどない?子猫の避妊・去勢手術

アメリカではシェルターから譲渡される子猫を中心に、生後8~16週での早期避妊/去勢手術が普及しています。これは譲渡後の繁殖を防止することで猫の殺処分数を減らす目的があり、実際に数字に表れています。 では、日本における猫の避妊/去勢時期はどうでしょう。推奨される年齢はあるのか、さらに早期に手術をする場合のメリットやデメリットはあるのでしょうか。 今回は猫の早期避妊/早期去勢手術について解説します。

日本における猫の避妊/去勢時期

子猫,成猫,高齢猫,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット 日本の動物病院では、避妊/去勢手術は性成熟後の生後6~9カ月で行うことが多いように思います。 体が小さい、体重が少ない子は麻酔管理が難しく、ある程度成長してからの方が手術が容易となります。しかし、これは獣医師の技術的な部分によるもので、手術自体は生後2~3カ月からでも可能です。

避妊/去勢手術の推奨時期

子猫,成猫,高齢猫,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット 猫における避妊/去勢手術の推奨時期は特にありません。 繁殖を考えていない場合、あるいは外に出したい場合には望まない妊娠を防ぐためにも子猫のうちに手術を受けさせるのが良いでしょう。 完全屋内飼育でも、万が一の脱走や災害などによる屋外への接触を考えると、子猫のうちの手術の検討はすべきかもしれません。

早期避妊/早期去勢のメリットとデメリット

生後8~16週での早期避妊/去勢を不安に感じるかもしれませんが、どんなメリットやデメリットが考えられるのでしょうか。

早期避妊/去勢手術のメリットは?

早期に手術を受けるメリットには以下の通りです。
  • 術後の回復が早い
  • 精神的なトラウマになりにくい
また、実施時期に関係なく、避妊/去勢手術を行うメリットには以下のものがあります。
  • 望まない妊娠を防ぐ
  • 外でのケンカの予防
  • 病気(特に生殖器疾患)の発生予防
  • 問題行動改善への期待

肥満傾向は避妊/去勢手術後で見られる

時期に関係なく、避妊/去勢手術を行うことで、ホルモンバランスの乱れや必要エネルギーの減少などによって体重が増えやすくなります。手術後は手術前以上にしっかりと運動する機会を作るなど、肥満にならないような対策が必要となります。

尿道閉塞を起こしやすくなる?

猫の場合、早期去勢手術により尿道の発達が未熟となり、将来的に尿道閉塞を起こしやすくなると言われていました。 しかし、現在ではこれは否定されており、去勢時期による尿道閉塞の発生頻度に差はないという研究結果が出ています。

長骨(橈骨や大腿骨など)成長板の閉鎖遅延が起こる?

卵巣や精巣から分泌されるホルモンには、骨の成長板を閉鎖させる作用があります。ヒトでも性ホルモンが分泌され始める思春期に骨の成長は止まります。 早期の避妊/去勢手術によって成長板の閉鎖が遅れ、成長に影響が出るのではないかという意見がありました。しかし、これも現在では問題ないという研究結果が出ています。

早期避妊/去勢手術のデメリットは?

これらのことから猫においては早期の避妊/去勢手術は、術後におけるデメリットはほとんど無いと言ってもいいかもしれません。太りやすいことぐらいでしょうか。 犬では早期に避妊/去勢手術を行うことで、犬種によっては特定の疾患の発生リスクが増大するという報告がありますが、猫ではそういった報告は今のところありません。しかし、麻酔や手術の難度が上がるため、早期避妊/去勢手術のに慣れている病院で行うことが推奨されます。 かかりつけの動物病院が早期の手術に対応しているかは、事前に確認しておくといいでしょう。

成猫/高齢猫での避妊/去勢のメリットとデメリット

子猫,成猫,高齢猫,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット 子猫の時期を過ぎてからの避妊/去勢手術についても触れておきましょう。 動物病院から避妊/去勢手術を勧められるのは子猫の時期ですが、成猫になってからでも手術を行うことは可能です。しかし、子猫の時期に比較してデメリットが目立つようになります。
  • 高齢になるにつれて麻酔のリスクが上昇する。
  • マーキングなどの問題行動が習慣化されている場合には改善が見られないこともある。
そのため、繁殖を考えていないのなら、早めの避妊/去勢が推奨されます。オスだから予想外の妊娠はしないし、去勢手術は考えていないという方も稀にいらっしゃいますが、猫の殺処分数を減らすためにはオスの去勢手術も重要です。 屋外に出る習慣のある子は、ケンカの抑制や望まない妊娠のリスクを減らすことができるので、早い段階での手術は考慮すべきでしょう。

まとめ

子猫,成猫,高齢猫,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット 猫における早期避妊/去勢手術は、日本ではあまり馴染みのないように思います。本来であれば、猫と一緒に暮らし始める前に、手術を受けさせるかを考えておくことが一番良いのですが、なかなか難しい部分もあるかもしれません。 この記事が、早い時期に手術を受けさせようか悩んでいる方の助けになれば幸いです。猫にとって一番良いのは何なのかをぜひ考えてあげてください。

【獣医師監修】犬の早期避妊・去勢手術のメリット・デメリット

近年では生殖器疾患の発生予防や問題行動の改善などの観点から、犬における避妊手術や去勢手術が一般的になっています。 アメリカではシェルターから譲渡される子犬に早期の避妊/去勢手術が施され、譲渡後の繁殖を抑えることで犬の殺処分数を減少させた実績があります。また、アメリカでは生後8~16週に行う早期避妊手術や早期去勢手術が普及していますが、日本ではまだ馴染みが薄いようです。 では、避妊手術/去勢手術を行うのに最適な時期とはいつなのでしょうか。そして、早期に手術を行うことで、子犬の身体への影響はないのでしょうか。 今回は犬の早期避妊/去勢におけるメリットとデメリットについて解説します。

日本における避妊手術と去勢手術

犬,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット,麻酔 日本の動物病院では性成熟後の生後7ヵ月以降に手術を行うことが多いように思います。手術自体は生後2~3カ月でも可能ですが、性成熟後に行うのは全身麻酔の安定性を考えてのことです。 また、日本では小型犬や超小型犬と呼ばれる犬種が多く飼育されている傾向にあり、これらは乳歯の生え変わりがうまくいかずに乳歯遺残となることが多くあります。乳歯の生え変わりは生後6か月頃に起こるため、万が一乳歯が残ってしまっても性成熟後の避妊/去勢手術で麻酔をかける際に同時に処置できるのも大きな要因となっているのではないでしょうか。

避妊/去勢手術の推奨時期

犬,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット,麻酔 メスの避妊手術は乳腺腫瘍の発生予防効果が期待でき、これは手術時における発情回数が大きく関わっています。つまり、メスでは初回発情前、あるいは1回目発情と2回目発情の間に手術を行うことが推奨されます。 一方で、オスの去勢手術は実施時期による特定の病気の予防効果は報告されていないため、手術の推奨時期はありません。担当獣医師としっかりと相談の上、加えて後述する手術時期によるメリットとデメリットをよく把握した上で時期を決定すると良いでしょう。

早期避妊/早期去勢のメリットとデメリット

犬,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット,麻酔 早期であるかそうでないかに関わらず、避妊/去勢手術には主に以下のようなメリットとデメリットがあります。
  • 肥満傾向:ホルモンバランスが崩れるので脂肪がつきやすくなる傾向にある
  • 生殖器疾患を始めとするいくつかの疾患の予防効果:乳腺腫瘍や子宮蓄膿症(メス)、精巣腫瘍や肛門周囲腺腫など(オス)
  • 行動の変化:去勢手術におけるマーキングの減少、攻撃性の抑制など

早期避妊/早期去勢のメリット

生後8~16週における早期の避妊/去勢手術のメリットを見ていきましょう。 アメリカでこれらが普及しているのは、子犬の譲渡における望まない妊娠を避けるためですが、それ以外にもメリットはあるのでしょうか。

メリット1. 問題行動(マーキングなど)が習慣化する前に抑制できる

マーキングなど、犬と一緒に生活する上で困る一部の問題行動は卵巣や精巣から分泌されるホルモンに誘発されます。 これらの行動が習慣化した後に手術を行っても、その行動が減少あるいは消失することは難しいかもしれませんが、問題となる行動が起こる前に性腺除去手術を行うことで、習慣化を防ぐことができます。

メリット2. 術後の回復が早い、トラウマになりにくい

若齢の方が術創の回復が早いと言われています。 また、手術で怖い思いをした時に、トラウマになりにくいとも言われています。動物病院や獣医師を嫌いになりにくいのは、今後動物病院にかかるときにストレスが少なくなる可能性が考えられます。

早期避妊/早期去勢のデメリット

デメリット1. 犬種(特に大型犬)によっては特定の疾患のリスクが増大する

早期避妊/早期去勢手術は骨関節の発達に影響があることが報告されています。特に、大型犬における影響は大きく、多くの犬種で股関節異形成や前十字靭帯断裂のリスク増大が問題となります。 そのため、大型犬など特定の犬種では、乳腺腫瘍の予防効果を考えて発情前に避妊手術を行うことを基本としながらも、他の疾患リスクも考慮しなければならないとされています。 現在報告されている、犬種別の早期避妊/早期去勢手術による疾患の発生リスクについて表にまとめます。
犬種 早期避妊/早期去勢のリスク
ゴールデンレトリーバー 12カ月齢未満の去勢でリンパ腫、股関節異形成、前十字靭帯断裂のリスク増大
12カ月齢未満の避妊で前十字靭帯断裂のリスク増大
ラブラドールレトリバー 6カ月未満の去勢で肘異形成、前十字靭帯断裂のリスク増大
2歳未満の避妊で股関節異形成のリスク増大
ロットワイラー 12カ月未満の避妊および去勢で骨肉腫のリスク増大
ジャーマンシェパード 12カ月齢未満の避妊および去勢で前十字靭帯断裂のリスク増大
メスでは尿失禁のリスクも増大
ビーグル 12カ月齢未満の去勢で関節障害のリスク増大
バーニーズマウンテンドッグ 12カ月齢未満の去勢で関節障害のリスク増大
ボストンテリア 12カ月齢未満の去勢で悪性腫瘍のリスク増大
ボクサー 2歳未満の避妊および去勢で悪性腫瘍のリスク増大
コッカースパニエル 6カ月未満の去勢で関節障害のリスク増大
2歳未満の避妊で肥満細胞腫などの悪性腫瘍のリスク増大
コリー 12カ月齢未満の避妊で尿失禁、悪性腫瘍のリスク増大
コーギー 6カ月未満の去勢で椎間板ヘルニアのリスク増大
ミニチュアプードル 12カ月齢未満の去勢で関節障害のリスク増大
スタンダードプードル 2歳未満の去勢で悪性腫瘍のリスク増大
シェルティー 2歳未満の避妊で尿失禁のリスク増大
シーズー 2歳未満の避妊で悪性腫瘍のリスク増大
雑種20~39kg 12カ月齢未満の避妊および去勢で関節障害のリスク増大

デメリット2. メスでは早期避妊手術によって攻撃性が大きくなることがある

一般的にメス犬は何回か発情を経験することによって雄性行動を抑制しています。 これがなくなることから雄性行動である攻撃が発現すると考えられています。

成犬や高齢犬における避妊/去勢手術

犬,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット,麻酔 子犬の時期に避妊/去勢手術を行わないといけない、ということはありません。 愛犬に手術を受けさせるということは大きな決断です。愛犬が大きくなってから手術を受けさせることもあるかもしれませんが、子犬の時と比較してメリットやデメリットはどんなものがあるのでしょうか。

メリット

最大のメリットは、子供を残すか十分検討できることです。 特に同居犬同士で繁殖させたいという希望がある場合には、避妊/去勢手術を行うべきではありません。当然ですが手術した後に生殖機能を戻すことはできません。

デメリット

デメリット1. 麻酔のリスクが高くなる

高齢になるに従って麻酔のリスクは上がります。特に、他に病気を患っている場合には、全身麻酔は危険です。 大きな理由もなく避妊や去勢手術を受けさせることはやめましょう。

デメリット2. 乳腺腫瘍などの疾患の予防効果が低下する

メスの避妊手術における乳腺腫瘍の予防効果は、何度か発情を経験した後では小さくなります。 病気の予防を目的とするなら、子犬の時期に手術を行った方がいいでしょう。

デメリット3. マーキングなどの行動が習慣化している場合、手術をしても行動が消失しないことがある

早期避妊/去勢手術におけるメリットの項で述べましたが、問題行動改善の目的で手術を受けても、その行動が習慣化されている場合には効果が薄い可能性があります。

まとめ

犬,避妊,去勢,手術,メリット,デメリット,麻酔 早期に避妊/去勢手術を行うことには良い点も悪い点もあるので、かかりつけの獣医師と十分に相談しましょう。 また、体の小さい子の場合には手術に技術を要することもあります。かかりつけの動物病院が早期の手術を行えるのかも確認したほうが良いでしょう。

大人の保護猫を迎える選択!知っておきたいメリットと注意点

猫を飼いたいと思っている人の中には、保護猫を引き取ろうと考えている方もいるでしょう。その際、子猫だけではなく、大人の保護猫を迎えることも検討してみてはいかがでしょうか。実は大人の保護猫を迎えることは、さまざまなメリットがあるのです。 この記事では、大人の保護猫を迎えるメリットと注意点を解説します。

大人の保護猫を迎える5つのメリット

保護猫,メリット,デメリット,大人,成猫,トライアル,先住猫 猫を飼うというと、子猫を引き取ることを考える方は多いと思います。しかし、大人になった保護猫を迎えることもメリットがあり、場合によっては大人の猫の方が望ましいこともあります。

1. あらかじめ性格がわかっている

最大のメリットは、猫の性格やキャラクターがあらかじめ把握できている点です。そのため、その猫の性格に合った環境を事前に用意できます。 例えば、「元気いっぱいなので危ないものを片付けておく」「大人しくマイペースなので、静かに過ごせる場所を作る」などの準備ができます。飼い主さんも心の準備ができる点もメリットです。

2. こまめなお世話はしなくてよい

すでに大人になっているので、子猫ほどこまめに世話をする必要がありません。子猫から育てる場合、頻繁な授乳が必要です。猫の週齢によっては排泄の補助が必要だったり、湯たんぽで包むなど保温に気を使ったりなど、どうしても手がかかります。 その点、大人の猫なら排泄は自分でできますし、トイレを教える必要もほとんどありません。排泄自体の回数も少なくなっています。保温も一般的なペット用ヒーターで大丈夫です。仕事や家事が忙しい方でも、飼育の負担が少ないでしょう。

3. グッズを買い替える頻度が少ない

大人の猫は、成長が終わっています。クレートやベッド、トイレなど体の大きさに合わせたグッズの買い替えの必要がありません

4. 感染症リスクが少なくなっている

子猫が感染しやすい病気にかかるリスクが少なくなっています。感染してすぐ命にかかわるような状況にはなりにくいでしょう。もちろん大人の猫もワクチンは必要です。

5. いたずらの頻度も少ない

子猫は好奇心旺盛で、カーテンにのぼるなどいたずらも多いもの。しかし、大人の猫ならやんちゃに騒ぐ時期は過ぎているので、いたずらの頻度は少なくなっています。大きなストレスなどがなければ、子猫特有の甘噛みなどもほとんどしないでしょう。

大人の保護猫を迎える2つのデメリット

保護猫,メリット,デメリット,大人,成猫,トライアル,先住猫 大人の保護猫を迎えるには、いくつかデメリットもあります。デメリットがあっても受け入れられるかどうかを検討しましょう。

1. なつくのに時間がかかることがある

社会化期を過ぎているため、人になつくまでに時間がかかる場合もあります。猫の性格になんらかの問題があったために、保護猫になっている可能性もあります。 野良猫時代が長い猫や人に虐待を受けた猫は、なかなか心を開いてくれません。なつくには時間がかかるかもしれないというデメリットを受け入れられるか、気長に待てるかどうかをよく考えましょう。

2. 病気を持っているかもしれない

保護猫の中には、猫エイズなどのキャリアになっている子もいます。治療が必要になった場合、治療費をねん出できるかなどの検討も必要です。 ただし、キャリアであっても、元気におだやかに過ごしている猫もたくさんいます。病気があっても大丈夫かなど、家族でも話し合っておくべきでしょう。

大人の保護猫を迎えるときの注意点

保護猫,メリット,デメリット,大人,成猫,トライアル,先住猫 迎える前の注意点もいくつかあります。保護猫をお迎えしてから「想像していた暮らしと違った」と後悔しないためにも、しっかり確認しましょう。

トライアルがある場合はお試しをする

動物保護団体によっては、一度家に連れ帰ってお試し飼育ができるトライアル期間を設けている場合があります。もし、トライアル期間があるならぜひ試してみましょう。最初は緊張していても、徐々にリラックスできるなら猫との相性はいいはずです。

家族との相性も考える

家族と猫の相性を考慮することも必要です。例えば、臆病でデリケートな猫だと、元気いっぱいの小さなお子さんがいるご家庭ではストレスがたまる恐れがあります。猫とはある程度淡々とした関係でいたい場合、さほど人懐っこくなくても大丈夫でしょう。

先住猫がいる場合は慎重に

すでに猫を飼っているけれど新たに大人の保護猫を迎えたい場合は、特に慎重に進める必要があります。 いきなり同居させずに、違う部屋で過ごしてから徐々にお互いの存在を認識させるなど手順を踏みましょう。

避妊・去勢済みか確認をする

避妊や去勢が済んでいるかは必ず確認します。まだの場合は、必ず避妊・去勢手術をしましょう。保護施設から引き取る場合、費用は飼い主側が負担することが多いようです。 避妊や去勢をすれば、発情の鳴き声や脱走に悩まずにすみますし、多くの猫は性格が穏やかになるでしょう。生殖器関係の病気になるリスクがなくなるのもメリットです。

最期まで絶対に面倒をみる

猫を飼い始めたら、最期まで面倒を見ましょう。どのようなトラブルがあっても、生涯一緒に暮らす覚悟が必要です。

家に大人の保護猫が来たら注意すること

保護猫,メリット,デメリット,大人,成猫,トライアル,先住猫 慣れない環境に連れてこられた猫は人懐っこい子でも緊張し、警戒します。怖がらないように配慮するとともに、早く慣れさせようと焦らないことも大切です。

猫を迎える環境作りをしておく

猫の飼育に必要なグッズを準備して、猫を迎える環境作りをしておきましょう。
初めての猫!家の準備や用意するグッズ、心構えを解説
特に初めて猫を飼うご家庭では、誤飲のリスクがあるもの(ひも類やボタンなど)を徹底的に片付けておくことをおすすめします。 新しい環境でも怖がらないよう、隠れられる場所を作っておきましょう。ベッドやトイレも入る大きな猫用ケージがあると便利です。

動物病院を受診する

動物病院を受診して健康状態を確認しておきます。必要なワクチンがあれば、打っておくと安心です。避妊・去勢手術についても相談します。

しつこくかまわない

早く慣れて欲しい一心で、むやみに声をかけたり、抱っこしたりするのは控えましょう。猫の方から近づいてくるのを待つくらいの気持ちで対応します。慣れないからといって怒鳴るのも絶対にやめましょう。

まとめ

保護猫,メリット,デメリット,大人,成猫,トライアル,先住猫 大人の保護猫はあらかじめ性格がわかっている、子猫ほど手がかからないなどのメリットがあります。ただし、すぐになつかない、病気があるかもしれないなどのデメリットもあるため、よく検討してから大人の保護猫を迎えましょう。 しかし、焦らずに猫との距離を縮めていくことで、だんだんと絆ができてきます。そして大人の保護猫は、大切な家族の一員になってくれるでしょう。