猫に服を着せる必要があるのはどんな時?注意点も解説!

「猫に服を着せるのはかわいそう」と思う人もいれば、「猫にもおしゃれさせたい」と愛猫に積極的に服を着せる飼い主さんもいるでしょう。

猫には服を着る習性がありませんから、基本的には服を着せる必要はありません。
しかし、寒さが厳しいときや手術後など、服を着せたほうが良い場合もあります。

今回の記事では、猫に服を着せるとメリットのあるケースや、服選びの注意点などをご紹介します。

猫に服を着せるのはどんなとき?

猫,服,メリット,注意点

1. 寒さ対策が必要なとき

猫は、寒い季節になると自分で暖かいところを探したり、体を丸めて体温が逃げないようにしたりします。
一方、特に寒さに弱い猫種や、子猫やシニア猫などでは、体温調節がなかなかうまくできないことがあります。

そんな猫には、毛布を用意してあげたり、暖かい素材の服を着せてあげると良いでしょう。
さらに、日本の冬は乾燥しがちなので、服を着せることで皮膚を乾燥から守る効果もあります。

2. 手術の後の「術後服」として

避妊・去勢手術や、ケガや病気の治療を受けた後は、何もしなければ猫が傷口を気にして舐めてしまいます。
それを防ぐために、首元に「エリザベスカラー」をつけることもありますが、猫によってはかなりストレスになります。

エリザベスカラーに比べれば、服を着せるほうが猫にとって負担が小さく、日常生活にも支障が少なく済みます

ただし、普段から服を着る習慣が全くないと、ただでさえ手術後でストレスが溜まっているのに、さらに「術後服」を着るとなると猫にとってはやはり辛いものです。日頃から、少しでも服を着る練習をしておくと良いでしょう。

3. 皮膚トラブルを悪化させないために

アレルギーや湿疹など、皮膚になんらかの異常がある猫は、気になって掻きむしってしまったり、塗り薬を舐めてしまうことがあります。

術後と同様に、エリザベスカラーをつけるのも一つの選択肢ではありますが、こちらもやはり服を着せるほうが猫にとってストレスが小さいのでおすすめです。

4. 毛づくろいが激しすぎるとき

猫は、皮膚トラブルがあるときだけでなく、ストレスを感じた際にも激しくグルーミングをすることがあります。
時には、被毛がハゲてしまうほど激しくグルーミングをし、そのまま放っておくと皮膚トラブルを起こします。

もちろん、ストレスが原因でグルーミングをしている場合は、ストレスを取り除く必要がありますが、皮膚を保護する一時的な対処法として服を着せることは有効です。

5. 抜け毛が気になるとき

猫の換毛期は、春と秋の年に2回訪れます。

猫が嫌がっているのに無理やり着せるのは良くありませんが、嫌がらないのであれば、この時期に服を着せることで抜け毛があちこちに落ちるのを防げるので便利です。

猫に服を着せる際の注意点

猫,服,メリット,注意点

1. ストレスをかけないように注意

猫には本来服を着る習慣はないので、服を着ること自体がストレスになり得ます。
いきなり長時間着せるのではなく、最初は服を見せるだけ、続いて体に少し触れさせ、数分着せたらおやつをあげる、というように、徐々に慣れさせていくことが重要です。

2. 適度なグルーミングができるように

猫はグルーミングをすることで、体を清潔に保ち、皮膚病を予防したり、気持ちをリラックスさせています
しかし、服を長時間着せてしまうと、グルーミングができなくなってしまい、猫にとっては非常に不都合です。

先述したように、グルーミングのしすぎを防ぐために服を着せるのは効果的ですが、かといって全くグルーミングができないのも問題です。

術後など、特別な理由がない限り、服を長時間着せ続けるのは控えましょう。

3. どんな服でも良いわけではない

サイズが合えばどんな服でも良いというわけではありません。
例えば、犬と猫では体格が異なるので、犬用の服を着せると違和感を感じることがあります。

さらに、フリルやビーズなどの装飾がついたものは、猫が気になって噛んでしまい、誤飲してしまう恐れがあるので注意が必要です。

なるべくシンプルで、伸縮性があり、猫のサイズにマッチした服を選んでください。

4. 服が引っかかってしまわないように注意

キャットタワーで遊んでいるときや、部屋の中で走り回っているとき、服が何かに引っかかってしまうことがあります。

猫が気づいて動きを止めたり、すぐに外れれば問題ありませんが、引っかかったまま暴れて怪我をしてしまう危険性もあります。

やはり、引っかかりやすい素材や装飾のついた服は避けるのが無難でしょう。

まとめ

猫,服,メリット,注意点
猫が寒さに弱い場合や、手術後の傷口やトラブルのあった皮膚を保護する意味で、猫に服を着せることにはメリットがあります。その際、事前に服に慣らしてあげておきましょう。

ただし、猫にストレスがかからないように、着せ方や服選びには十分注意し、適度なグルーミングができるようにしてあげてください。

ワンプロって何?犬のじゃれ合いのメリットと注意点をご紹介

「ワンプロ」という言葉をご存知ですか?愛犬を紹介しているSNSなどで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
ワンプロとは、犬同士が遊びとしてじゃれ合いをすることです。

初めて見ると「喧嘩かな?」と心配になる方も多いと思いますが、ワンプロは犬同士の社会勉強やコミュニケーションに繋がる遊びです。

今回は、ワンプロについて、そのメリットと注意点、喧嘩との見分け方をご紹介します。

ワンプロとは?

犬,ワンプロ,じゃれ合い,メリット,注意点

ワンプロとは、「ワンちゃんのプロレス」の略で、犬同士が遊びとしてじゃれ合いや取っ組み合いをすることです。

ドックランに遊びに行く際や、多頭飼いをしている方は一度は見たことがあるのではないでしょうか。
見たことがないという方は、以下の動画をご覧ください。

ワンプロでは、甘噛みで噛み付く、前足で戦う、上に乗っかる、追いかけ合うなどの様子が見られます。

激しく取っ組み合いをすることも

初めて見ると「喧嘩しているのかな?」「怪我の危険性は?」と心配になる方も多くいると思います。

犬によっては、とても激しい取っ組み合いを見せる場合もあるのですが、お互いちゃんと力の加減をしています。
逆にいうと、お互いが力の加減をできる相手以外とのワンプロは危険です。怪我を防ぐために気をつけたいことは、「ワンプロの注意点」の章でご説明します。

ワンプロのメリット

犬,ワンプロ,じゃれ合い,メリット,注意点

ただ遊んでいるだけに見えるワンプロですが、実は子犬の社会性の発達や犬同士のコミュニケーション方法としてとても大切な役割を持っているのです。

1. 子犬が社会性を身につけることができる

子犬の時期に他の犬とじゃれ合うことで、コミュニケーションの方法や自制心などの社会性を身につけることができます。
犬とじゃれ合う中で、「ここまでなら噛んでも痛くない、これ以上は痛い、しつこいと嫌がられる」といったことを学んでいるのです。

これは犬同士で仲良くするためだけでなく、人間と一緒に暮らす上でも役に立ちます。攻撃的にならずに、他の犬や人間と上手に関係を築き上くために重要なことなのです。

2. 犬同士のコミュニケーションになる

子犬でなくても、犬同士でじゃれ合うことでお互いを理解し仲を深めることができます。
一方で、相性が合わないと喧嘩に発展する可能性があります。

怪我にならない程度のちょっとした喧嘩であれば、犬同士で和解したり適切な距離をとったりするためのコミュニケーション方法になることもあるようです。

次の章では、ワンプロによる怪我を防ぐために飼い主さんが注意したいことをご紹介します。

怪我を防ぐために!ワンプロの注意点

犬,ワンプロ,じゃれ合い,メリット,注意点

様々なメリットがあるワンプロですが、犬の安全を守るために注意しなければならないことを4つご紹介します。

1.体格差や年齢を考慮する

ワンプロ相手の体格や年齢を確認しておきましょう。
遊びでじゃれ合っているつもりでも、体格差のある犬同士だと思わぬ怪我につながる可能性があります。

特に、子犬やシニア犬がじゃれ合う際は、同じくらいの体格・体力・力量の相手に留めておくことが必要です。

2.犬同士の相性を見極める

犬同士の相性は、ワンプロの際に最も考慮するべきポイントかもしれません。

特に注意が必要なのは、生後6ヶ月から1歳前後のオス同士です。
犬の思春期とも言われるこの時期は、経験が浅く自己主張が激しいため、ワンプロが喧嘩に発展しやすいです。未去勢だとよりエスカレートしやすい傾向にあります。

実際に遊ばせる前に、愛犬の性格と相手の子の性格を把握しておきましょう。

3.休憩を挟む

遊んでいる最中に楽しくて興奮し過ぎてしまうと、怪我や喧嘩への発展に繋がりかねません。

興奮した様子が見られたら、一時的に休憩させましょう。「オイデ」などのコマンドや、興味を示す音や言葉を聞かせて、愛犬の注意を飼い主さんに向けさせると良いです。

4.喧嘩に発展する前に止める

最初は遊んでいるように見えても、だんだんと興奮して喧嘩に発展してしまうことがあります。

吠える声や噛み方の変化などをすぐに確認できるように、犬同士の様子をしっかり見守っておきましょう。そして、喧嘩に発展しそうな兆候が見られたら、速やかに相手の犬と距離を保つなどの対応をしてあげてください。

次の章では、遊びと喧嘩の見分け方についてご紹介します。

遊びと喧嘩の見分け方

犬,ワンプロ,じゃれ合い,メリット,注意点

遊びと喧嘩を飼い主さんが見分けることは、犬が適切にコミュニケーションを取り、怪我を回避するためにも重要です。

遊んでいる時の様子

  • 甘噛み
  • ずっと同じ所を噛まない
  • 吠える声のトーンが普段のおもちゃ遊びの時と同じ
  • 尻尾を元気に振っている
  • ごろごろと地面を転がる
  • プレイバウの姿勢を取っている(前足を地面につけ、お尻を高く持ち上げる姿勢)
  • 追いかける/追いかけられるを交互に繰り返す

喧嘩をしている時の様子

  • 歯茎を見せるほど牙をむく
  • ずっと同じ所を噛んでいる
  • ずっと馬乗りになる
  • 毛が逆立つ
  • 突進する
  • 動きが強張る
  • 一方的に追いかけ回す

個体差もあるため、愛犬の普段の様子に加え、過去に攻撃的になった際の様子も把握しておくことで、いざというときの変化に気がつきやすくなります。

まとめ

犬,ワンプロ,じゃれ合い,メリット,注意点

社会性が身につき、犬同士の仲が深まるワンプロ。子犬の時によくワンプロで遊んだ犬は、他の犬との関係の作り方が上手になります。
そのため、喧嘩だと決めつけて無闇に引き離すことはお勧めしません。

一方で、相性や体格差、犬の気分や体調を飼い主さんがしっかり考慮し、喧嘩に発展しないように見守ることも必要です。
注意点を守りながら、愛犬を安全に楽しく遊ばせてあげるようにしましょう。

ペットカートのメリットとは?愛犬に合った選び方と注意点もご紹介

昨今、カートに乗っている犬を見かけることが多くなりましたよね。
皆さんの中には、「犬にカートって必要なの?」「歩かせた方がいいのでは?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

実際のところ、犬用のカートにはどのような役割があるのでしょうか。今回は、ペットカートのメリットと注意点、選び方のポイントを徹底解説します!

ペットカートとは?

犬,ペットカート,メリット,注意点
ペットカートは、犬や猫などのペットをお出かけや病院に連れて行くために使われます。ベビーカーのような見た目で、コット部分に犬や猫を入れ、商品によっては荷物を入れるスペースもあります。
別名「ペットバギー」とも呼ばれています。

多頭飼いの方シニア犬、病気や怪我をしている犬でも気軽に外出ができるため、近年多くの飼い主さんが利用しています。

ペットカートを使う6つのメリット

犬,ペットカート,メリット,注意点
ペットカートを使うことで、様々な場面でメリットがあります。詳しく見ていきましょう。

1.混雑する場所でも安全に移動できる

混雑する場所で犬を歩かせると、踏まれたりリードが引っかかったりと危険が伴いますが、ペットカートを使えば安全に愛犬を移動できます。

2.慣れない場所でも安心できる

初めてのお出かけ先他の犬と交流する際にも、カートという慣れた居場所があることで愛犬を安心させてあげられます。

3.多頭飼いのお出かけがスムーズに

一人の飼い主さんが複数の愛犬を一度に連れ出すのはとても大変でしょう。
病院やお出かけなどの際に多頭飼育用のカートを活用することで、複数の愛犬をスムーズに移動させることができます。

4.シニア犬や歩行困難な犬の散歩に

老化や病気・怪我で歩くことが困難な愛犬でも、カートに入れながらのお散歩をすれば外の空気や匂いに触れてリフレッシュできます。

5.子犬の散歩準備に

初めての散歩をさせる前やまだワクチンを打っていない場合に、カートを利用することで少しずつ外の環境に慣れさせてあげられます。

6.災害時の備えになる

災害時、ペットカートがあれば愛犬を素早く避難させることができます。コット部分が取り外しできるタイプであれば、避難先での愛犬のケージとしても活用できるためとても便利です。

また、荷物入れに愛犬の避難グッズを入れておくのも良いでしょう。

ペットカートを使う際の注意点

犬,ペットカート,メリット,注意点
便利なペットカートですが、使用する際に気をつけたいことが4つあります。

1.人混みでの利用マナー

ペットカートがあればお出かけ先の幅が広がります。しかし、混雑している場所では他人の迷惑とならないよう、顔が出ないようにするカートが邪魔にならないようにするなどを気をつける必要があります。

2.熱中症に注意

ペットカート内は気温が上がりやすいため、熱中症に気をつけましょう。
定期的に窓を開け空気を入れ替える凍らせたペットボトルなどを入れておくなどの対策をしながら、常に様子を確認してあげてください。

人混みなどで犬が顔を出さないようカートの蓋を閉めてしまうと、夏場は特に熱中症になる可能性が高くとても危険です。
そのため、空いている時間に出かける無闇に人混みに連れて行かないなどの対応をすることをおすすめします。

3.利用できる公共交通機関が限られている

ペットカートのままでは乗車できない公共交通機関が多くあることを覚えておきましょう。

電車やバスは基本的に、キャリーバッグに入れている場合のみ乗車が可能です。
そのため、カートからコット部分を取り外し、カート部分は折りたたまなければいけません。

4.カートから飛び出さないよう注意

何かの拍子で犬がカートから飛び出してしまうことがあります。
飛び出しによる事故や宙吊りになることを防ぐためにも、状況に応じて蓋を閉じたり落ち着かせたりしましょう。

ペットカートを選ぶ際のポイント

犬,ペットカート,メリット,注意点
ペットカートにも様々な種類があります。
愛犬にぴったりのペットカートを選ぶための4ポイントをチェックしましょう。

1.愛犬のサイズ・重さに合うものを

愛犬のサイズに合うカートを選びましょう。
カートの内部が狭すぎると窮屈で通気性が悪く、逆に広すぎても落ち着けません。

大きすぎるものを購入してしまった場合は、タオルを入れてちょうど良い広さを作ってあげるなどの工夫をしてあげましょう。

また、耐荷重を確認することも大切です。複数の愛犬を入れる予定なら、合計のサイズ・体重で確認しましょう。

2.必要な機能をチェック

ペットカートが持つ機能は商品によって異なるため、購入前にしっかりと確認しておきましょう。

ペットカートには、三輪タイプと四輪タイプがあります。


  • 三輪タイプ:小回りが効いて狭い場所でもスムーズに操作できます。タイヤの数が少ないため振動が伝わりにくく、段差も登りやすいです。
  • 四輪タイプ:安定性が高いため倒れにくく、でこぼこした砂利道などでも押しやすいです。

他にも、軽量のもの、コンパクトに畳めるもの、ブレーキングを重視しているものなどがあるため、飼い主さんと愛犬の使いやすいカートを探してみてください。

3.利用する場所を想定

どんな場所へ行く際にペットカートを利用することが多いか、想定してから選ぶと良いでしょう。
以下に、お出かけパターンとおすすめのカートのタイプの一例をご紹介します。

  • 車で出かけることが多い → コット部分が取り外せてキャリーバッグになり、本体は折り畳み可能なタイプ
  • 人通りの多い場所へ行くことが多い → コンパクトで小回りがきくタイプ、三輪タイヤ
  • アウトドアのシーンで使う → タイヤやフレームがしっかりしたタイプ、四輪タイヤ

4.本体の大きさ・重さを確認

保管場所、持ち運びの際のことを考え、本体の大きさや重さもチェックしましょう。車のトランクに入るかどうか、折り畳んで楽に持ち運べるかなども重要です。

ペットカートは、愛犬と飼い主さんの負担を軽減することが大きな利点なので、大きさや重さもしっかり確認しましょう。

まとめ

犬,ペットカート,メリット,注意点
移動手段、居場所づくり、安全の確保など、様々な利用方法ができるペットカート。特に、シニア犬や多頭飼いの家庭にとっては重宝されるアイテムです。

メリットがたくさんある反面、守るべきマナーや愛犬が快適に過ごすための注意点にも気をつけましょう。
愛犬にとってベストなペットカートで、一緒の時間を楽しんではいかがでしょうか。

飼うならどっち?純血種と雑種のメリット・デメリットとは

犬や猫を飼いたいと思った時、「チワワがいい!」「アメリカンショートヘアがいい!」などと、特定の犬種や猫種を思い浮かべるでしょうか?
中には、「雑種の方が体が強そう」「マルチーズとプードルのミックスがいい!」という人もいます。

ところで、「純血種」や「雑種」について、きちんと理解していますか?何も知らないと、遺伝的な問題を抱えていたり、成長した姿が予想と違ったときなどに、「こんなはずじゃなかった」と後悔することもあるかもしれません。

今回の記事では、純血種と雑種のメリットやデメリットについてご紹介します。新しくペットを飼おうと思っている方はぜひ参考にしてみてください。

純血種の特徴

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患,
純血種とは、同じ品種の動物から生まれた動物のことで、いわゆる「血統書付き」の犬や猫はすべて純血種です。

純血種というと昔から存在する犬種や猫種だと思いがちですが、その動物が持つ特徴を強調させたり、ほかの品種を交配したりすることで人為的に作り出されたものも多く、20年余りの歴史しかない猫の純血種もいます。

なお、品種によっては特徴そのものが疾患である場合もあり、問題視されている一面もあります。

純血種のメリット

純血種は同じような遺伝子を持ったもの同士を交配させているため、姿や形が似たようなものになります。

成犬・成猫になってからの大きさや、被毛の長さ、量などが大まかにわかるため、実際に飼育したときのギャップは小さいでしょう。

また、環境やしつけの影響はありつつも、あまり吠えない、甘えん坊などのような性格も、純血種であれば予測がしやすいです。

純血種のデメリット

純血種は近い遺伝子をもつ動物を繰り返し交配することから、遺伝的な疾患を持つケースがあり、特定の病気にかかりやすくなります

また、両親が発症していないからといって、その子供が元気に生まれてくるとは限りません。両親に発症していなくても、病気の遺伝子をもつキャリアの場合は、その子どもに発症してしまう可能性があります。

特定の品種に好発する疾患について、ブルドッグとスコティッシュ・フォールドを例に見ていきましょう。

ブルドッグの場合

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患,
ブルドッグは人間が作為的に作り上げて現在のような姿になったため、遺伝子の多様性が低く、遺伝子疾患に罹患する可能性が高まっています。

かわいらしいつぶれた顔は呼吸器疾患を引き起こし、生まれつき問題がある骨格により自然分娩ができず、ほとんどのブルドッグが人工授精と帝王切開により生まれています

スコティッシュ・フォールドの場合

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患,
スコテッシュ・フォールドは折れ耳が人気の猫種ですが、この折れ耳は骨軟骨異形成症という病気の一種です。有効な治療法はないため、発症したら一生付き合っていかなければいけません。SNSで見かける「スコ座り」は、骨軟骨異形成症により関節が痛むために足を前に投げ出しているとも言われてます。

なお、折れ耳同士のスコティッシュ・フォールドを交配させると発症しやすいため、最近では折れ耳同士のスコテッシュ・フォールドの交配は原則禁止とされています。

雑種の特徴

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患,
雑種は、複数の品種の交配によって生まれた動物です。

雑種のメリット

雑種は純血種と比べて遺伝的に多様であり、その品種に特異的に発症しやすい病気にかかる可能性が低くなります。

だからと言って、雑種が遺伝子的に強いとは一概には言えません。遺伝的な病気は両親が持つ遺伝子に大きく影響されます。両親がそれぞれ異なる純血種であっても、両親の病気を受け継いでしまうこともあるからです。

雑種のデメリット

雑種の一番のデメリットは、成長した後の姿が予測できないことです。体の大きさや性質などはある程度両親の遺伝子に依存しますが、雑種の場合は、予想外に大きくなってしまったり、期待していた顔つきと違う姿になってしまうこともあります。

ミックス犬と雑種は違う?

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患,
最近はよく「ミックス」という表現を聞くことがありますが、これは、純血種同士を意図的にかけ合わせた一代目の犬・猫のことで、雑種とは厳密には意味が異なります。ミックスの場合は、親犬・親猫が血統書付きで、ミックスの子供世代以降はすべて雑種に分類されます。

「ハーフ犬」や「ハイブリッド犬」などと呼ばれることもあります。

代表的なミックス犬は以下の通りです。

  • マルプー(マルチーズ×プードル)
  • チワマル(チワワ×マルチーズ)
  • チワプー(チワワ×プードル)
  • チワックス(チワワ×ミニチュアダックスフンド)
  • マルペキ(マルチーズ×ペキニーズ)

ミックス犬は両親の特徴を受け継ぐため、被毛が抜けにくかったり、クリクリしたかわいらしい目をもったりと、今までにいなかった特徴をもつ犬を生み出すことができます。

しかし、それぞれの犬の欠点を受け継いでしまうこともあり、興味本位で安易にミックスするのは避けた方がいいでしょう。

まとめ

犬,猫,雑種,純血種,ミックス,メリット,デメリット,遺伝病,好発疾患,
純血種は外見上のブレがあまりないため、お目当ての見た目や性格のペットを飼いたいという人にとってはおすすめです。しかし、近い遺伝子の交配を繰り返すことにより、遺伝的な病気にかかりやすくなってしまうことは頭に入れておきましょう。

もちろん、純血種は悪だ、雑種を飼うべきだなどと言うつもりはありません。しかし、それぞれのメリットやデメリットを理解することで、飼育環境の改善や、定期的な健康診断を意識的に行うようにしましょう。

純血種や雑種に関わらず、飼っているもしくはこれから飼おうと思っているペットのために、どのようなことに気をつけるべきなのかをしっかり勉強して、愛するペットが幸せに過ごせるようにしてあげてください。

【獣医師監修】犬・猫用サプリメントとの正しい付き合い方を学ぼう

薬局の店頭やテレビのCMなどで、人間のサプリメントを目にする機会は多くあります。

一方で、動物用のサプリメントもありますが、動物は自分で飲むサプリメントを選択できませんし、こんな症状があると訴えることもできません。

そもそも、動物用のサプリメントとはどんなものなのでしょうか。
今回は、意外と知られていない正しい動物のサプリメントに関する知識を、獣医師が詳しく解説します。

サプリメントの定義

サプリメント,ペット,犬,猫

そもそも、「サプリメント」とは何なのでしょうか。

人間のサプリメントは厚生労働省により「特定成分が凝縮された錠剤やカプセル形態の製品」と定義されていますが、法律的にそう定められているわけではありません。

動物におけるサプリメントの位置づけ

動物用サプリメントは、いわゆる「健康食品」という立場です。つまり、「トマトは体にいい」「玉ねぎは血液をサラサラにする」などと同様です。

健康を守る、健康を維持するとは言えますが、特定の疾患や症状に対する効果・効能を謳うことは禁じられています

動物用医薬品との違い

「動物用医薬品」は薬機法をもとに農林水産省の認可を受けており、医療効果が保証されているものです。
サプリメントと比較すると、以下のような違いがあります。

サプリメント 動物用医薬品
農林水産省の認可 ×
法律 ペットフード安全法 薬機法
実証実験 ○/×
目的 健康の維持 健康状態の改善

ヒトのサプリメントと何が違うの?

サプリメント,ペット,犬,猫

人間の場合、手軽に足りない栄養素を補えるサプリメントは非常に便利なものです。錠剤やカプセルを飲むのも、それほど大変なことではありません。

動物の場合はサプリメントを嫌がることも

動物の中には、食事以外の得体の知れない粒を飲まされること自体に抵抗がある子もいます。

むしろサプリメントの投与が動物のストレスになってしまうこともあるので、投与するサプリメントは本当に必要か、慎重に選択すべきでしょう。

人間用サプリメントをペットにあげても大丈夫?

答えは単純で、人間用のサプリメントをペットにあげてはいけません

例えば一日分のビタミンが摂れる人間用サプリメントがあるとして、人間と動物とでは一日に必要なビタミンの量は異なるはずです。

栄養素によっては、過剰に摂取することで中毒を起こすものもありますので、人間用のサプリメントはあくまで人間用として利用しましょう

サプリメントの一例

サプリメント,ペット,犬,猫

現在では様々な会社から、多種多様な動物用サプリメントが販売されています。
その中でどのサプリメントが良いものなのか、見極めるのは非常に難しいですよね。

似たようなサプリメントの中からひとつを選ぶ際に決め手となるのは、メーカーへの信頼であったり、口コミであったりするかと思います。

ここではサプリメントの一例を紹介しますが、最終的にそのサプリメントを使うかどうかは、飼い主のみなさんが慎重に判断してください。

アンチノール

オメガ3脂肪酸を含む、実に91種類の脂肪酸を含有するカプセルタイプのサプリメントです。アンチノールは、関節や皮膚の健康を維持することを目的としています。

カプセルを飲み込むのが苦手な子には、ハサミなどでカプセルを割り、中身(液体)をご飯にかけてしまう方法もあります。

アンチノール公式サイト
https://vetzpetz.jp/

レンジアレン

食事に振りかけることで、食事に含まれるリンを吸着してくれる健康補助食品です。

リンの摂取制限が必要な腎不全患者に用いられることが多いサプリメントです。

Lenziaren
¥2,930 (2022/05/16 13:48:44時点 Amazon調べ-詳細)

レンジアレン公式サイト
https://www.elancopet.jp/petowner/product/lenziaren

コセクイン

グルコサミンとコンドロイチンを含むサプリメントです。人間用でもよく目にしますよね。

保存料などの添加物も使用していないので、安心して与えることができます。

コセクイン公式サイト
https://jp.mypetandi.com/pet/products/cosequin.html

サプリメントを選ぶ際の注意点

サプリメント,ペット,犬,猫
とは言っても、自分でサプリメントを選ぶ際に何に注目すればいいのかわからないのではないでしょうか。ここでは、サプリメントを見極める時に注意したいことを紹介します。

「○○に効く!」は要注意

サプリメントが医療効果を謳うことは、薬機法で禁止されています。

日本語のニュアンスの問題で非常に難しいのですが、「効く」「改善」などの文言を使用しているサプリメントには注意しましょう。

社会のルールを守れない会社の製品が、動物の健康を守れるでしょうか?

獣医師の話を鵜呑みにしない

獣医師としては動物の健康を第一に考え、健康維持に関する情報を惜しみなく提供しています。

もちろん、サプリメントの話もしますが、獣医師の薦めるがままにサプリメントを始める必要はありません。

そのサプリメントがどのようなものか、うちの子に本当に必要か、続けられるのかを、しっかりと相談・検討してから摂取するようにしましょう。

まとめ

サプリメント,ペット,犬,猫

サプリメントは、動物の健康維持には有効なものです。しかし、その立ち位置はあくまで「食品」であり、「医薬品」とは一線を画していることを忘れてはいけません。

一方向からの情報を鵜呑みにせず、色々な人に意見を求め、ペットにとって一番いいものを選択してあげましょう。

保護猫にケージは必要?ケージのメリット・デメリットと選び方を解説

初めて保護猫を飼う時には、ケージを買うかどうか迷いますよね?結論から言うと、保護猫用のケージは置いた方が良いでしょう。

それは、保護猫がトイレや爪とぎを間違った場所でしないように、ケージの中でしつけることができるからです。
保護猫を飼っている筆者も、飼い始めてすぐにケージを使ってトイレや爪とぎを覚えさせました。

今回は、保護猫の飼育にケージが必要な理由やおすすめのケージサイズ、ケージをいつまで使うのかついてご紹介します。これから保護猫を飼う飼い主さんはぜひ参考にしてみてください。

保護猫のケージを置くメリット

保護猫,ケージ,猫,大きさ,メリット,デメリット,しつけ

①トイレや爪とぎのしつけに便利

保護猫用のケージは、トイレや爪とぎなど保護猫のしつけが心配な飼い主さんは置いておくと安心です。

猫は1回トイレや爪とぎを間違った場所で覚えてしまうと、失敗を繰り返す可能性が高くなります。
そのため、保護猫が部屋でトイレや爪とぎを失敗する前に、ケージの中で覚えさせると失敗する可能性が低くなります。

②猫が落ち着ける

猫は狭いところが好きなので、緊張気味の保護猫でもケージがあると落ち着き、家に慣れやすくなります。特に、人馴れしていない保護猫の場合、落ち着ける環境を作ってあげることはストレスの緩和にもつながります。

保護猫のケージを置くデメリット

保護猫,ケージ,猫,大きさ,メリット,デメリット,しつけ

①保護猫が家に慣れてきたら使わなくなる可能性がある

保護猫が家に慣れてきたら、ケージを全く使ってくれなくなる場合があります。
しかし、使わなくなったケージはフリマサイトなどで販売することもできるため、悩んだらケージを買っておいても損はないと言えます。

②場所を取る

猫用ケージはサイズが大きいので、1LDKなど部屋が狭い場合は大きく場所を取ってしまうかもしれません。
事前にケージを置けるスペースを確保し、適切なサイズのケージを選びましょう。

ケージの大きさは2段以上がおすすめ

保護猫,ケージ,猫,大きさ,メリット,デメリット,しつけ

保護猫のケージを購入する場合は、2段以上の高さがある物がおすすめです。

猫は上下運動をするので、「高さは2段以上」、スペースに余裕があれば「広さは奥行き60cm×幅110cm」など、できれば広々としているものを置いてあげましょう。広めの2段のケージは2万円以下で購入できます。
猫用の1段ケージもありますが、トイレや爪とぎを置くとほとんどスペースが無くなってしまうため、あまりおすすめできません。

筆者は以下の、「ボンビアルコン ウッドワンサークル 2段タイプ」を使っています。
頑丈で広々としているので、体の大きい猫にもおすすめのケージです。

ボンビアルコン (Bonbi)
¥15,418 (2022/05/16 13:48:45時点 Amazon調べ-詳細)

保護猫をいつまでケージに入れればいいの?

保護猫,ケージ,猫,大きさ,メリット,デメリット,しつけ

保護猫はいつまでケージに入れればいいのでしょうか?

猫が出たがったら出してあげよう

個体差があるため、飼育している猫にもよりますが、猫がケージから出たがる様子を示したら出してあげましょう
猫は家に慣れてくると自分のテリトリーを確認するために部屋を見たがるようになります。

徐々に時間を伸ばしていこう

保護猫が外に出たそうにしたら、最初は5分ほどから始めて、徐々にケージから出す時間を伸ばしてあげると良いでしょう。
筆者が保護猫を保護した時は、家に迎えた翌日から少しづつ部屋に出させていました。

慣れるまでは目を離さないで

ケージから出す時は猫が粗相や爪とぎをする可能性があるため、部屋に慣れるまで飼い主さんが目を離さないようにしてくださいね。
また、ケージから保護猫を出す際は、無理やり出そうとはせずに猫のペースに合わせましょう。

ケージに入れると嫌がる猫もいる

保護猫,ケージ,猫,大きさ,メリット,デメリット,しつけ

元野良の保護猫など、狭いケージの空間が苦手な猫ももちろんいます
保護猫がケージを嫌がる場合、「最低限しつけができているか」「部屋でイタズラをしないか」の確認できたら、ケージから出して猫を飼育しても良いでしょう。

目安として、猫のトイレや爪とぎは、2〜3回連続して失敗しなければほとんど問題ありません
なるべく保護猫にストレスがかからないように飼い主さんが配慮してあげましょう。

保護猫がケージから出たがる時の対処法

保護猫,ケージ,猫,大きさ,メリット,デメリット,しつけ

しかし、「先住猫がいて隔離する必要がある」など、どうしても保護猫をケージに入れなくてはいけないこともあるでしょう。

保護猫がケージから出たがる場合の対処法についてご紹介します。

保護猫が鳴いたり暴れても反応しない

保護猫がケージから出たくて鳴いたり暴れたりしても、飼い主さんは反応してはいけません

反応すると、「鳴いたり暴れたりすれば構ってもらえる」と学習し、こうした行動がエスカレートしています。
飼い主さんは心を鬼にして、保護猫が落ち着いて静かになるまで構わないようにしましょう。

布を被せて落ち着かせる

保護猫がケージから出たがっている場合、ケージに布を被せて視界を狭めてあげると効果的です。

猫は本能的に視界が狭まると安心するので、布をかけたり、部屋を暗くしてあげると良いでしょう。

まとめ

保護猫,ケージ,猫,大きさ,メリット,デメリット,しつけ

保護猫を飼い始めたらケージを置いておくと、しつけの面でとても役立ちます。
ケージはとても高価という訳ではありませんので、ケージを置くか迷ったら置いてみると良いでしょう。猫のお気に入りの居場所になるかもしれません。

また、ケージを買う場合は上下運動ができるように2段以上の広いサイズの物を買ってあげてください。
保護猫が早くトイレや爪とぎの場所を覚えてくれるように、そして、早く家に慣れてくれるように、ケージを賢く活用していきましょう!

【獣医師監修】ペットの麻酔は安全?麻酔の種類やリスクを徹底解説!

避妊・去勢手術や歯科処置の際、ペットに全身麻酔を受けさせたことがあるかもしれません。

麻酔をかける前には十分な説明がなされるはずですが、それでも不安に思うこともあるでしょう。
本記事では、動物病院で用いられる麻酔のメリットとデメリットを、獣医師が詳しく解説します。

最後まで読んで頂き、少しでも麻酔をかける前の心の準備に繋げてほしいと思います。

ペットに麻酔を使うのはいつ?

麻酔,ペット,リスク,メリット,デメリット,全身麻酔,死亡率,種類
麻酔は、治療・処置をする際の痛みを緩和したり、動物が暴れないようにするために行います。

手術だけでなく、内視鏡検査やCT、MRIなどの検査の際にも麻酔をします。

手術や検査の意味が理解できない動物は、警戒して暴れてしまいます。そのため、人間では無麻酔で行えるものであっても、動物には麻酔を使うことがあるのです。

ペットの麻酔の種類

麻酔,ペット,リスク,メリット,デメリット,全身麻酔,死亡率,種類

一口に麻酔と言っても、その種類は様々です。
まずは、動物病院で使用される麻酔について説明します。

全身麻酔

人間の手術に用いられる麻酔と同様で、麻酔導入薬によって意識を無くし、吸入麻酔で維持します。
これら麻酔薬には鎮痛効果は少ないため、同時に鎮痛薬や鎮静薬を用いることで、麻酔薬の使用量は最小限に抑えます

局所麻酔

皮膚の裂傷の縫合や、体幹などの局所の小さい腫瘍切除の際に用いられます。
体の一部分の感覚(特に痛み)を無くすことで処置を容易にし、意識ははっきりとしています。

局所麻酔には、主に次のような方法があります。

  • 体表の何箇所かに注射をする方法
  • 傷口に局所麻酔薬を垂らす方法
  • 神経に局所麻酔薬を浸潤させて末端の感覚を丸ごと無くす方法
  • 眼の処置をする際の点眼麻酔

鎮静処置

攻撃行動が強い場合や恐怖が強く出ている場合には、少し頭をボーっとさせる処置を行うことがあります。
しかし、出来ることなら薬剤は使用したくありません。

鎮静処置は必ず行うものではありませんが、動物の負担やストレスなどを考慮してメリットが大きいと判断された時には採用されます。

ペットの麻酔に使う薬はたくさんある

麻酔,ペット,リスク,メリット,デメリット,全身麻酔,死亡率,種類

麻酔を行う際には、1種類の薬剤のみを用いるわけではありません。
複数の薬剤を組み合わせることによって、薬剤それぞれの長所を生かし、短所を補い合うことで安全な麻酔が可能になります。

ここでは、麻酔の際にどんな薬が用いられるのかをご紹介します。

  • 鎮静薬
    脳の興奮を抑制し、意識を朦朧とさせる。
  • 鎮痛薬
    手術や処置による痛みを軽減する。
  • 静脈麻酔薬
    静脈に直接注入することで速やかに全身麻酔状態が得られる。
  • 吸入麻酔薬
    気体を吸うことで麻酔状態を得る。通常は麻酔の維持に用いられるが、非常に興奮している状態の動物など、注射が困難な場合にはまず吸入麻酔薬を用いて興奮を鎮めるような用途も。
  • 麻酔拮抗(きっこう)薬
    投与により麻酔薬の効果を打ち消す。予期しないところで麻酔深度が深くなりすぎる、麻酔薬によって生体が危険な状態に陥るなどの不測の事態に対処するために用いられる。
  • 緊急薬
    心肺機能の亢進、血圧の確保など、生命に必要な機構を維持するために用いる。

麻酔を行う前には、予めこれら薬剤の投与量を体重から算出し、いざという時にすぐに対応出来るようにしています。

ペットの麻酔中の生命維持管理

electro-cardiogram

麻酔、特に全身麻酔中は生命維持のために不可欠な循環と呼吸の機能が抑制されます。
そのため、麻酔中に生体の状態をモニターすることは必須です。

動物病院では、麻酔中は以下のような項目を随時確認しています。

  • 心拍数
    心臓がしっかり拍動しているか
  • 心電図
    不整脈が起きていないか
  • 末梢血酸素飽和度
    肺での酸素交換がうまくいっているか
  • 呼吸数
    自発呼吸があるか
  • 呼気二酸化炭素濃度
    肺でのガス交換がうまくいっているか
  • 血圧
    心臓の拍出力が十分か、末梢組織まで血液が行き渡っているか
  • 体温
    低体温の防止、あるいは悪性高熱があるか

ペットの麻酔のリスク

麻酔,ペット,リスク,メリット,デメリット,全身麻酔,死亡率,種類

麻酔は薬剤を使う処置ですので、一定の割合で副反応が起こることが予想されます。
特に、全身麻酔で用いられるような麻酔薬は、心臓や肺の機能を低下させるものもあります。

動物病院では、動物の状態やこれまでの病歴などから麻酔のリスクを総合的に想定し、使用する麻酔薬の種類を変えるなどの対応をします。

麻酔のリスク評価の手法

麻酔のリスクは「ASA分類」という米国麻酔科学会の基準によって評価されます。
現在の全身状態を事前に正確に把握し、麻酔をかけることのメリットがリスクを上回るかを客観的に評価しています。

ASA 動物の状態 具体例
正常で健康 認識出来る疾患が無い
軽度の疾患を有する 膝蓋骨脱臼、骨折、老齢動物
重度の疾患を有する 脱水、貧血、発熱
重度の疾患を有し、生命の危機にある 重度の脱水、貧血、発熱、尿毒症など
治療をしても24時間以内に死亡する可能性がある 重度のショック状態など

この他に、脂肪の付き方や体重、動物種(特に短頭種)によってリスクの評価は変化します。

ペットの麻酔関連死亡率

しっかりと事前準備をしていても、残念ながら麻酔による死亡事故は起こることがあります。
その確率は、比較的状態の良い動物(ASA1~2)で約0.01~0.1%状態の悪い動物(ASA3~4)で約1.5%となります。

動物の状態にもよりますが、おおよそ1万頭に1頭〜100頭に1頭の割合です。

麻酔を使用する前には、獣医師からリスクの説明をしっかりと受け、納得した上で処置を行いましょう。

ペットの麻酔前の検査

麻酔,ペット,リスク,メリット,デメリット,全身麻酔,死亡率,種類

麻酔による事故のリスクを最小限に抑えるため、麻酔を使用する前には入念な準備をします。
その一つが、現在の全身状態の正確な把握で、次のような検査によって評価します。

  • 身体検査
    正常時の心拍数の確認、心雑音や呼吸音の確認
  • 血液検査
    腎機能や肝機能の確認、貧血や脱水の確認、電解質バランスの確認
  • 画像検査
    肺や気管、心臓の異常がないか、腫瘍がある場合には他の臓器に転移がないかなどの確認
  • 心電図
    不整脈がないかの確認

まとめ

麻酔,ペット,リスク,メリット,デメリット,全身麻酔,死亡率,種類
確かに麻酔は一定のリスクを伴い、100%安全とは言えません。しかし、麻酔は動物の健康を守る上でも必要なものです。

麻酔のリスクを恐れて必要な治療ができない方が、よっぽど危険な場合もあります。

獣医師たちはみんな、麻酔前の検査の徹底や、動物の状態に合わせて麻酔の種類を選ぶことで、麻酔のリスクを最大限抑えようとしています。麻酔を受ける前に獣医師からしっかりと説明を受け、ペットのためにも納得のいく形で処置を受けさせてあげましょう。

室内飼い猫に散歩は必要?猫の散歩のメリット・デメリットと注意点

猫飼いの皆さんの中には、「猫は一生家の中だけで過ごしていていいの?」「外の世界や外の空気に触れなくて大丈夫なの?」と疑問に思う方も多いと思います。

犬と違って散歩は必要ないと言われる猫ですが、ときどき猫を散歩させている姿を見かけることがありますよね。
そもそも猫は室内飼育が推奨されていますが、そんな猫を散歩させる必要性はあるのでしょうか?

今回は猫を散歩させるメリットとデメリット、そして注意すべき点についてご紹介します。

猫は室内飼育が推奨される

猫,散歩,外,室内飼い,メリット,デメリット,ワクチン,ハーネス,災害,注意,運動不足,ストレス
環境省や多くの獣医師は「猫を外に出さない完全室内飼い」を推奨しています。

環境省が紹介している、室内飼育のメリット/デメリットを以下にまとめました。

室内飼育のメリット

  • 交通事故に遭う危険がない
  • 感染症にかかる危険が少ない
  • ご近所トラブルが少なくなる
  • 虐待などの被害に遭うことがない

室内飼育のデメリット

  • 環境によっては猫が退屈しやすい

デメリットである退屈しやすいという点については、室内空間を整え、飼い主が毎日コミュニケーションをとることで改善できます。整った環境下では、猫は室内飼育で十分幸せに暮らせるでしょう。

猫がストレスを溜めることがないように工夫をすれば、室内飼いのデメリットはほとんどありません。

猫に散歩は必要か?

猫,散歩,外,室内飼い,メリット,デメリット,ワクチン,ハーネス,災害,注意,運動不足,ストレス
猫は室内飼いで満足に暮らすことができます。
そんな猫に散歩が必要かどうかは、専門家の間でも賛否両論で意見が分かれているようです。

そもそも「猫にも散歩をさせる」という考え方は「環境エンリッチメント」という概念が由来といわれています。動物福祉の立場から「猫にとって、その動物本来の暮らし、心身ともに豊かな生活をできる環境を整えよう」というものです。

ですので猫にとって散歩が必要かどうかは、一概に断言はできません。飼い主の考え方とそれぞれの猫の性格や様子次第と言えるでしょう。

猫を散歩に連れて行くメリット

猫,散歩,外,室内飼い,メリット,デメリット,ワクチン,ハーネス,災害,注意,運動不足,ストレス

気分転換やストレス発散になる

室内飼育の場合は、狭い部屋の中で変化が少ない退屈な環境になりがちです。もちろん、室内でも十分な環境を整えることは可能です。
しかし、外に出ることは猫にとって新たな刺激となり、自然と触れ合うことでストレス発散気分転換の効果があります。

運動不足の解消

室内飼育の猫は肥満になるリスクが高くなりますが、散歩で運動をすることで、運動不足解消に繋がる場合もあります。

災害対策

外の世界に慣らしておくという意味で、散歩が災害時に役に立つことがあります。
普段は室内で過ごす猫を、災害時にどうしても外に連れ出さなければならなくなった場合を想定してみてください。

日頃から散歩やハーネス、リードをつけることに慣れていれば、いざという時に猫にストレスをかけずにスムーズに外に連れ出すことができるかもしれません。

猫を散歩に連れて行くデメリット

猫,散歩,外,室内飼い,メリット,デメリット,ワクチン,ハーネス,災害,注意,運動不足,ストレス

外の世界の危険に晒されやすくなる

外飼いの猫の平均寿命が、室内飼いの猫より3〜4年も短いという報告があるように、猫は外で過ごすことで様々なリスクに晒されます。

他猫との喧嘩脱走交通事故虐待植物中毒化学物質中毒感染症(細菌、ウィルス、ダニ、ノミなど)など、外の世界には猫にとっての危険がたくさんあるのです。そのため、猫を外に出すこと自体が不適切であると考える人もいます。
 

外に出ることでストレスを感じる

縄張り意識の強い猫は、家の中にいても定期的にパトロールをしています。

猫を外に連れ出すと、他の猫の縄張りを歩くことになり、ストレスを感じてしまいます。さらに、外の世界を知ってしまった猫は、家の外の縄張りをチェックできないことがストレスになります。

猫を散歩する場合の注意点

猫,散歩,外,室内飼い,メリット,デメリット,ワクチン,ハーネス,災害,注意,運動不足,ストレス
ここまでご紹介してきたように、猫の散歩にはメリットだけではなく、リスクも伴います。

もし猫を散歩させたい場合は、これらのリスクを最小限に留めなければいけません。そのため、飼い主が行うべき事前準備と注意点をご紹介します。

1.首輪ではなくハーネスを

散歩をする際は、首輪ではなく、腕を通すハーネスを使用しましょう。

猫は体が柔らかく頭が小さいため、きつめに首輪を調節したつもりでも抜けることがあります。腕に通すハーネスの方が猫の体に負担もかかりにくく安全です。ハーネスは体に合ったサイズを選び、絶対に抜けることがないか確かめてから外へ出るようにしましょう。

猫がハーネスに慣れるには時間がかかることがあります。しばらく家で練習し、猫が慣れたこと、ハーネスが外れないことを確認してから外に出ましょう。

2.ワクチンやノミダニ予防は入念に

猫を散歩に出すのであれば、猫の3種混合ワクチンに加え、猫白血病ウイルスやクラミジア感染症も予防できる4種あるいは5種混合のワクチンを打つことも考えましょう。

散歩中に思いがけず他の猫と接触することがあると、これらの病気への感染リスクが高まります。猫を散歩に連れ出す前に、どのワクチンを打つべきか、動物病院に相談することをお勧めします。

ワクチンに加えて、ノミ、ダニ、フィラリアの予防もしっかり行いましょう。

3.最初は様子見。無理に連れ出さない

最初は家のベランダや庭先などに出して、猫の様子を伺いましょう。
興味を持って歩く猫もいれば、出たがらない猫もいます。あくまで猫のペースに合わせ、飼い主は見守るだけにしましょう。

散歩に行く際は、まずは短い距離から始め、怖がって動きたがらない場合はそこで諦めることも肝心です。

その後は愛猫のペースに合わせながら、徐々に散歩の流れを作っていくことが大切です。

4.散歩コースを見極める

散歩コースは車や人通り、外猫が少ない場所を選びましょう。
その際、意外な植物でも猫に毒性があることが多いので注意する必要があります。

5.「歩かせる」ことを目的にしない

猫は歩きたいというよりも、外の様子や縄張りの確認のために外に出ることが多いようです。そのため、無理に引っ張るのではなく、猫の好きなように歩かせることが大切です。

リュックやカートで草むらがある場所に連れていき、そこで遊ばせるという方法もあるようです。

まとめ

猫,散歩,外,室内飼い,メリット,デメリット,ワクチン,ハーネス,災害,注意,運動不足,ストレス
犬と違って、猫の散歩は必ず必要というわけではありません。

外の世界に興味を持っている猫にとっては良い刺激になることがありますが、事前の準備とトレーニングが必須です。猫の体調や様子を観察しながら進めましょう。
外の空気に触れるだけでも充分ですので、猫に負荷のかからない程度に散歩を楽しんでください。

また、神経質な猫の場合はストレスになるので無理に散歩させることのないように注意です。

散歩をしても、しなくても、猫にとって豊かな環境を整えることが大切ですね。