飼うならどっち?ゴールデン・レトリバーとラブラドール・レトリバー
大型犬の中でも特に人気の犬種と言えば、レトリバーですよね。街で見かけることも珍しくありません。
レトリバーには、ゴールデン・レトリバーとラブラドール・レトリバーがいますが、みなさんはこの2つの犬種の違いをご存知ですか?
今回の記事では、ゴールデン・レトリバーとラブラドール・レトリバーの見分け方や、性格の特徴、飼う前に覚悟しておきたいことなどをご紹介します。
そもそも「レトリバー」とは
両者に共通する「レトリバー(retriever)」という名前には、「回収者」や「取り戻す者」という意味があります。
元々はどちらも水鳥の狩猟犬で、ハンターが撃ち落とした鳥を、レトリバーが泳いで取りに行き、ハンターの元に持って戻る役割を果たしていました。獲物を回収して来るので、「レトリバー」と呼ぶんですね。
水鳥猟の名残で、レトリバーは水遊びが大好きな犬種です。プールや海に連れて行くと、とても喜ぶでしょう。
一番わかりやすい見分け方は「被毛」の違い
被毛の長さ
ゴールデン・レトリバーはふわふわの「長毛種」なのに対し、ラブラドール・レトリバーは艶のある「短毛種」です。いずれの犬種もダブルコートなので、季節の変わり目は抜け毛が多くなります。
被毛の長さで注意点も変わる
長い被毛を持つゴールデン・レトリバーは、寒さには強いですがに暑さにはかなり弱いという特徴があります。夏場の温度管理には細心の注意を払いましょう。
一方、短毛のラブラドール・レトリバーは、寒さから身体を守るために、たくさん食べて脂肪をつけようとします。適切な食事量を考えて与えないと、肥満になりやすいので注意が必要です。
被毛の色
- ゴールデン・レトリバー:クリーム、ダーク・ゴールド、ライト・ゴールド、ゴールデンなど、基本的にはゴールド系の色のみ
- ラブラドール・レトリバー:イエロー、黒、チョコレートなど、暗い色もある
先祖も違う!両者は親戚関係ではない
見た目は似ていますが、ゴールデン・レトリバーはスコットランドが原産、ラブラドール・レトリバーはカナダが原産とされており、その歴史は全く異なります。
ゴールデン・レトリバーは、1850年代頃〜1990年代にいたるまで、ニューファンドランド、ウェイビーコーテッド・レトリバー、イリッシュ・セッター、ツウィード・ウォーター・スパニエルなど、様々な犬種の交配を繰り返して今の形に至りました。
一方、ラブラドール・レトリバーは、ニューファンドランドとセント・ジョンズ・レトリバーの交配種と言われています。
どちらの犬種もニューファンドランドの血は入っているものの、原産地も異なり、親戚関係にはありません。
性格は似てる?
もちろん、個体差はありますが、一般的な性格の特徴は両者とも似ていると言えます。
どちらの犬種も、忠実で賢く、穏やかな性格をしているため、盲導犬や警察犬、麻薬探知犬などの使役犬としても幅広く活躍しています。社交的で優しいので、家庭犬としても抜群の人気を誇ります。
オスとメスの性格の違い
どちらの犬種も、オスよりもメスの方が穏やかな性格だと言われているので、初心者はメスの方が比較的飼いやすいかもしれません。
ラブラドール・レトリバーは色で性格が違う?
ゴールデン・レトリバーよりも被毛の色のバリエーションが多いラブラドール・レトリバーですが、色によって性格が違うとも言われています。
具体的には、イエローはおとなしく、チョコは活発、黒は大胆な性格が特徴とされます。
性格は個体によって異なり、しつけの仕方や生活環境によっても変わってきます。色による性格の違いは、人間の血液型と同様に迷信とも言われます。あくまで参考程度に考えてください。
ゴールデンとラブラドール、飼うならどっち?
「レトリバーを飼いたいけど、ゴールデンとラブラドールどちらを飼おうかな?」と迷っている方のために、選択のポイントをまとめました。
1. 色の好みで選ぶ
ふわふわで美しいゴールド系の色が好きならゴールデン・レトリバーを、艶のある短毛や暗い色が好きならラブラドール・レトリバーがオススメです。
2. 被毛の長さと生活環境の関係
ゴールデン・レトリバーは毛が長い分、抜け毛の掃除やブラッシングの手間が比較的多くなります。特に、マンションに住んでいる場合は、エレベーターや通路などに長い毛が落ちてしまうと迷惑になる可能性があるため、その意味ではラブラドール・レトリバーの方がいいかもしれません。
また、保温力に優れたゴールデン・レトリバーは寒い地域に向いていますが、日本では真冬が極寒でも真夏は暑くなる地域も多いので、注意が必要です。
10〜20年間一緒に暮らすことを考え、見た目だけでなく実生活のことも考慮しましょう。
どちらの犬でも、飼うには覚悟が必要!
介助犬などを務めることの多いレトリバーは、穏やかな性格で飼いやすいイメージがあるかもしれません。
しかし、運動量が豊富でやんちゃな一面もあり、しつけの仕方によってはイタズラ好きな犬や、よく吠える犬になってしまいます。大型犬なので、飼い主さんの言うことを聞かない犬に育つと、手に負えなくなってしまいとても大変です。
ちなみに、なんでも咥えて持ってくるのはご愛嬌。レトリバーとしての血が騒ぐためです。こう言った歴史的な背景も学んでおくと、しつけでやめさせるべきなのか、ある程度は仕方のないことなのかが判断しやすくなりますね。
しつけは子犬の時期が肝心!
子犬のうちはいたずらが多い傾向にあり、ソファなどの大型家具であっても噛んで破壊してしまうことがあるので覚悟が必要です。
しつけが十分でない状態で成犬になってしまうとさらに大変なので、しつけに自信がない場合はドッグ・トレーナーにお願いしましょう。
運動量が多く、お金もかかる
大型犬なので、運動量も多くなります。散歩は、毎日2回、1回1時間を基本とし、時々ドッグランにも連れて行ってあげましょう。
また、当然ですが、小型犬に比べて食べるエサの量も多いです。大型犬は特にお金がかかると考えておきましょう。
通院や介護が大変
大型犬は抱っこをするのも一苦労なので、病院に連れて行ったり、介護をするのがとても大変です。
飼い主さんが高齢になってしまうと余計大変なので、10〜20年後もきちんとお世話ができるかよく考えてから飼いましょう。
小さい子供がいる家は目を離さないで
小さい子供がいる家庭では、そうでない家庭よりもさらにしつけが重要です。また、しつけがしっかりできていて普段穏やかな犬でも、子供に突然咬み付いてしまう事故が少なからず起きています。
「こんなに優しい犬が咬むわけない」などと油断せず、小さい子供と犬を遊ばせるときは絶対に目を離さないようにしましょう。
まとめ
今回は、ゴールデン・レトリバーとラブラドール・レトリバーの違いや性格などをご紹介しました。
どちらも大きくて優しい犬という印象がありますが、しつけを間違えると手に負えなくなるというリスクもあり、飼うには小型犬よりも一層強い覚悟が必要になります。
お金や時間、スペースや年齢的な余裕はあるか、しつけの仕方がある程度分かっているかなどを慎重に考慮した上で、飼育を検討してください。子犬から飼うなら、10〜20年間一緒に暮らすことを見通して、最後まで責任を持って飼育する覚悟を持ちましょう。
【6/23開催】本当に知ってる?目から鱗の子犬が幸せになる飼い方
子犬が遊んでいると噛み付いてくる。シェットランド・シープドッグ(愛称:シェルティ)が自転車に吠える。ラブラドール・レトリバーがスリッパを咥える。
一見すると困った行動だと感じるかもしれませんが、これらは犬としては自然な行動です。
しかし、飼い主が「うちの犬は困った子だ」と思って、愛犬に「ダメダメ!」と叱ってばかりで関係性が悪くなってしまうケースがよくあるのです。
これは、私たち飼い主が犬はどのような行動をする動物なのかを知っていれば、どんな状況下でも落ち着いて対応でき、愛犬の行動を受容することもできます。
子犬らしい行動とは?その犬種らしい行動とは?
今回、「犬の幸せと自然な行動」をテーマにスウェーデン在住のカリスマ動物ライターがオンラインセミナーを行います。
今回はその中からほんの一部ですが切り取ってご紹介します。犬と飼い主が楽しく幸せに暮らすために、私たち飼い主ができることを学んでいきましょう。
動物福祉先進国から学ぶセミナー
北欧は人間の福祉だけでなく、動物の福祉も先進国と言われています。
スウェーデン在住の動物ライターである藤田りか子氏がオンラインセミナーを開催し、犬が犬らしく幸せに生きるためにはどうあるべきなのかを、リアルな北欧のドッグライフを紹介しつつわかりやすく教えてくれます。
この記事を見て興味を持って頂けたら、ぜひこの機会に犬という動物について理解を深め、愛犬をもっと幸せにするためには何をしてあげたらよいのかを学んでみてはいかがでしょうか。
「犬の幸せと自然な行動、そしてノーズワーク」
開催日: 2021年6月23日(水)18:00〜21:00(見逃し配信あり)
開催方法: ZOOMによるオンライン形式
申し込み方法: メールによる申し込み後、参加費の振り込み
申し込み先メールアドレス: swedishnosework@yahoo.co.jp
参加費: 通常料金4,000円
https://dogresearch.jp/information/1066/講師:藤田りか子
スウェーデンの森の奥にてカーリーコーテッド・レトリーバーのラッコ、ラブラドール・レトリーバーのアシカと暮らす。オレゴン州立大学を経て、スウェーデン農業科学大学の野生動物管理学卒業。生物学修士(M.Sc)、動物ライター。
主な著作「増補改訂 最新 世界の犬種大図鑑:原産国に受け継がれた犬種の姿形430種(誠文堂新光社)」
子犬らしい行動
子犬は筋力や脳など身体が成長途中であるため、子犬特有の行動が見られます。
子犬特有の行動は通常、成長とともに緩和されていきます。しかし、飼い主の対応によってはその行動が酷くなったり、成犬になっても癖のように続いてしまう場合もあります。子犬の成長過程から出てくる自然な行動にはどのようなものがあるのかを理解し、大らかな気持ちで対応してあげましょう。
例1)遊んでいると噛みつく
子犬の視点で見ると、人間の手や足は自分の目の前に現れた不規則な動きをするおもちゃのような物体です。そのため、興味を持ってジャレついたり遊んだりしたい気持ちが湧き起こります。
そして、噛み付いてみると「痛い!」と甲高い声がしたり、さらに激しく不規則に動き出したりするものですから、子犬はさらに楽しくなって噛むようになるのです。
【対策】
子犬は動くものに興味を持って噛むものだということを頭に置きましょう。子犬の前ではゆっくり動くように心がけ、声を出したりバタバタ動いたりしないことが重要です。噛まれても痛くないように厚手の靴下を履き、大きな声を出さないように気をつけましょう。
例2)あちこちにオシッコする
子犬は、興奮したり、運動したり、寝起きのときなどはオシッコをしたくなります。しかし、筋肉が未熟なため、オシッコを我慢したり排泄タイミングをうまくコントロールすることができません。
そのため、トイレまで歩いて行けずに、その場ですぐに排泄してしまいます。
【対策】
こまめにトイレの場所まで誘導し、排泄できたら褒めてあげて、トイレの上で排泄をするようトレーニングしてあげましょう。筋力の成長とともに自分で歩いてトイレまで行って排泄できるようになります。また、男の子の場合、生後5ヶ月を過ぎたぐらいからは、通常の排泄行動とは別にマーキングとしてオシッコをする行動も出てきます。
これは男性ホルモンに影響された行動ですので、早めに去勢をすることでなくなることがほとんどですが、去勢のタイミングが遅くなると、マーキング行動が習慣になってしまい去勢後も残ってしまう場合もあります。
例3)散歩中に葉っぱを食べる
子犬は好奇心が旺盛ですので、散歩中にさまざまな物に興味を持ちます。
そして、興味を持ったものの匂いを嗅いだりかじってみたりして情報を収集します。世の中にはいろいろな葉っぱが存在して、こんな匂いとこんな味がするのだと知っていくのです。
なお、犬の胃酸は強酸性で人間の胃酸と比べてかなり強い殺菌力があります。多少の葉っぱを食べてもお腹を壊したりすることはまずありません。農薬など有害物質がついている危険性がなければ自由に咥えたりかじったりさせてあげましょう。
【対策】
植物の中には犬にとって毒になり得るものもあるため(例:チューリップ、アジサイなど)、それらに気をつけた上で、なるべく自由に行動させましょう。
どの植物が安全で、どの植物が危険かは、飼い主さんがしっかり判断できるようにしましょう。
シェルティの犬種らしい行動
シェルティは、イギリス北部スコットランド原産の牧羊犬です。広い牧場を走り回り、羊を管理したり、野生動物が牧場に入って来ないように警戒するなどの仕事をするために作られました。そのため牧羊犬特有の行動がよく見られます。
例1)自転車に吠える
牧場への侵入者などに吠えて追い立てる仕事をしていたため、散歩中に素早く走り去る自転車やバイクなどに反応して興奮して吠えることがあります。
車輪をめがけて追いかけて行ってしまうと、交通事故にあってしまう恐れがあるので注意しましょう。
【対策】
普段の生活から、名前を呼んだらこちらを見るアイコンタクトやお座りなどのトレーニングをしっかり行います。
散歩中に自転車に興奮して吠えても、すぐに名前を呼んでこちらに意識を戻して落ち着かせるようにしましょう。
例2)子供を追いかける
子供が複数人数で遊んで走り回っていると、牧羊犬の本能が刺激されて追いかけてしまうことがあります。その本能とは、群れから外れてしまいそうになった羊を追いかけて群れに戻し、動きを管理しようとするものです。
牧羊犬としてはとても良い行動なのですが、街中で子供を追いかけてしまうのは困ってしまいますよね。
【対策】
追いかけたくなる衝動を抑えるトレーニングを普段の生活の中でも繰り返し行い、衝動的に動かないように少しずつ改善させてあげましょう。
例3)ドッグランで柵沿いにひたすら走る
飼い主としてはドッグランに連れて来たら犬同士で遊んで欲しいかもしれませんが、シェルティは犬同士の遊びよりも、牧場を走り回るようにドッグランの柵沿いを走ったり犬たちに吠えて追い立てる行動が出やすい犬種です。
【対策】
そういう仕事のために作られた犬種であることを理解し、走り回ってエネルギー発散させてあげましょう。
ラブラドール・レトリバーの犬種らしい行動
ラブラドール・レトリバーは、ニューファンドランド島(カナダ)原産の狩猟犬で、獲物を回収する仕事をしていました。網にかかった魚を咥えて陸にいる漁師のもとに運んできたり、打ち落とした鳥を見つけ出して咥えてきたりする役割をしていました。
性格は基本的に、人に対してフレンドリーで、人の指示を聞いたりコミュニケーションを取ることが好きな犬種です。
例1)スリッパを咥える
魚や鳥を咥えて人のもとへ運んでくる仕事をしていたため、丸みを帯びたものを咥えて嬉しそうに人のもとに持ってくることがよくあります。現代の自宅内ではスリッパが恰好の回収物となりがちです。
【対策】
普段からロープやボールなど、噛んでも良いものを投げて遊んであげ、回収欲を満たしてあげましょう。
例2)水たまりで寝転ぶ
水が大好きな犬種ですので、水浴びをしたり泳いだりすることに喜びを感じる犬が多いです。そのため、雨上がりの水たまりなどに積極的に入ったり、寝転がって泥だらけになってしまうこともよくあります。
【対策】
そういった行動をしがちな犬種であることを理解し、水たまりに入ってもらいたくない場合は、水たまりを回避しながら散歩するなどして防止しましょう。
犬が犬らしく暮らすためには犬の自然な行動への理解が必要
犬として自然な行動をしている時、犬はイキイキしていますし、欲求が満たされて充実感や幸せを感じるものです。しかし、それらの行動を叱ったりして一方的に止めさせるだけでは犬はストレスを溜めてしまいます。
日本においては愛犬を連れて狩りに行ったりすることは簡単にできません。日常生活で犬らしい行動の欲求を満たしてあげるためにはどうしたらよいのでしょうか?ぜひ、この機会に考えてみてください。
もっと詳しく知りたい!そう思った方は、ぜひこちらのオンラインセミナーにご参加ください。
「犬の幸せと自然な行動、そしてノーズワーク」
開催日: 2021年6月23日(水)18:00〜21:00(見逃し配信あり)
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開催方法: ZOOMによるオンライン形式
申し込み方法: メールによる申し込み後、参加費の振り込み
申し込み先メールアドレス: swedishnosework@yahoo.co.jp
参加費: 通常料金4,000円
https://dogresearch.jp/information/1066/講師:藤田りか子
スウェーデンの森の奥にてカーリーコーテッド・レトリーバーのラッコ、ラブラドール・レトリーバーのアシカと暮らす。オレゴン州立大学を経て、スウェーデン農業科学大学の野生動物管理学卒業。生物学修士(M.Sc)、動物ライター。
主な著作「増補改訂 最新 世界の犬種大図鑑:原産国に受け継がれた犬種の姿形430種(誠文堂新光社)」
自分の育てた犬が立派に活動…犬を飼う1つの選択肢「パピーウォーカー」
皆さんは、パピーウォーカーをご存知でしょうか?「パピーウォーカー」とは、盲導犬候補の子犬を生後2ヶ月から約1年間、愛情をたっぷり注いで育てる人たちのことです。ボランティアになりますが、自分が育てた犬が盲導犬として立派に巣立って行くのはなんとも誇らしいことだと思いませんか。今回は、犬を飼う一つの選択肢として、パピーウォーカーをご紹介したいと思います。
何をするの?
愛情たっぷりに育てる
パピーウォーカーは、パピー(子犬)を盲導犬訓練の協会に戻るその日まで育てるのが役目です。盲導犬になるためには、人が大好きであることが大切な条件の1つになります。そのため、パピーウォーカーがたっぷり愛情を注ぐ役割を担います。人間も同じですが、幼少期にたくさん愛してもらうということがどれだけ大切なことでしょうか。子犬が盲導犬として立派に活動できるかは、パピーウォーカーからの愛を受けられるかが大きく関わっています。
人間と生活することを学ばせる
パピーウォーカーが預かることになる生後2ヶ月〜1年というのは、子犬にとって「社会化」がキーとなります。この時期に、たくさんの人間社会の出来事を体験することが、今後の犬の性格や特性を作っていきます。幅広い年代の人や犬に会い、慣れない場所や様々な環境を経験させることが重要になります。また、ある程度のマナーを身につけさせることも役目の1つです。様々な出来事を大好きなパピーウォーカーと乗り越えて行くことで、人間と暮らすことの喜びを知り、人との信頼感や絆が築かれます。
どんないいことがあるの?
最高に誇らしい気持ちになれる
パピーが訓練のために協会に戻った後、立派な盲導犬になるべく訓練が開始されます。その後選ばれたパピーが盲導犬として実際に目の見えない方の元で立派に活動を始めます。自分の育てた犬が、誰かの目となり、かけがえのない存在になる。飼い主にとって、これほど誇らしいことはないのではないでしょうか。お別れした後も、自分の育てた愛犬が、今日もどこかで頑張っていると思ったら、自分も頑張ろうという気持ちにもなれると思います。協会に戻った後に会うことはできませんが、絆は永遠です。自分の心の支えとなり、自分の誇りとなるでしょう。
家族で愛犬を立派に育て、送り出すという経験ができる
家族が一丸となって、パピーの応援隊となり愛情たっぷりに育てることになります。これは、家族の絆をより一層深く強めてくれるのではないでしょうか。また、お別れが寂しいという意見もありますが、家族でこの経験を乗り越えることに価値がある、という意見もあります。もちろんパピーはまぎれもなく家族の一員ですが、パピーを育てるという意味で家族が協力をして、一つの目標に向かって走る機会はなかなかないのではないでしょうか。
時間が限られてるからこそ、思い出をたくさん作るようになる
「約1年間しか一緒に過ごせないなんて短すぎるよ…」と思う方も多いのではないでしょうか。しかし、お別れを認識できるからこそ、有効に使えるのが時間というものではないでしょうか。ここでは、実際にパピーウォーカーをされている方の体験談をご紹介したいと思います。
仙台にお住いの安藤さんご一家は、1頭目のパピーを送り出し、2頭目のパピーを育てている最中だそう(このレポート書いている時点)。安藤さんご一家は、「パピーが旅立つその日までにやっておきたいこと100」を決め、一つ一つ楽しんでいるとのこと。
https://www.moudouken.net/volunteer/report/no014.php
なんて素敵なアイディアなのでしょうか。確かに、1年間という期間はあまりにも短いとおっしゃる方も多いでしょう。ですが、短いからこそ濃い時間を過ごすことができるのではないでしょうか。
自分の育てた犬が活躍する、そんな素敵な経験を!
パピーウォーカーについて興味をもった方はぜひこちらもみてみてください
また、詳しい内容は日本盲導犬協会のHPをご参照ください。
パピーウォーカーになることは、素晴らしい経験だと思います。パピーを育てること自体が社会貢献ですし、パピーと過ごしたかけがえのない時は一生の思い出になるでしょう。ぜひ、犬を飼う時の選択肢の一つにしてみてください。
【犬のボランティア】パピーウォーカーになるには。
「パピーウォーカー」とは、盲導犬候補の子犬を生後2ヶ月から約1年間、愛情をたっぷり注いで育てる人たちのことです。この素敵な役割を自分もやりたい!と思ったら、どうしたらなれるのでしょうか?
パピーウォーカーって、何?どんなことをしているのかよくわからないな、という人は、まずはこちらをご覧ください。
どうやったらなれるの?
受け入れる日までの流れ
パピーウォーカーになるためには以下の6つのステップが必要になります。
- 登録申込書を記入し、協会へ返送
- 説明会に参加し、面談を行う
月一回行われている説明があるので、そちらに参加し、詳しいお話を聞くことができます。また、簡単な面談も行われます。 - 説明を受けた上でパピーウォーカーになることを希望する場合、パピー委託希望者として登録される
子犬の出産状況や登録順などもあるため、希望後すぐにやってくるとは限りません。もし待機中に何かあれば(受け入れられなくなった、引越しをするなど)相談することも可能です。 - 連絡を待つ
受け入れの日の1ヶ月前には連絡が届くようです。 - 委託前の準備
実際に受け入れる前に訓練センターを訪れ、子犬の育て方などのレクチャーを受けます。ケージなどの必要なものも貸し出してくれるそう。 - 委託式
ワクワクの委託式!必要な書類の作成だけでなく、今後1年間の説明や実際にやってくる子犬との接し方、しつけ方法についてレクチャーを受けます。
パピーウォーカーになるための条件
パピーを受け入れるためには、8つの条件があります。そんなに厳しい条件ではありませんので、確認してみましょう。
- 移動手段として、車を持っていること
- 月1回、各訓練センターで開催されるレクチャーへの参加
- 室内飼育ができること
- 留守にする時間が少ないこと
- パピーのしつけを、家族みんなで取り組むことができること
- 今、犬を飼っていない人
- 集合住宅の場合は、管理者から承諾を得ていること
- ドッグフードや日用品、治療費(ワクチンや狂犬病注射は除く)などの金銭的負担を了承できること
愛情をたくさん注いであげましょう!
パピーウォーカーの役目は、パピーに愛情を注ぐことと、人間の生活を教えることです。自分が育てた犬が、立派に誰かの役に立つことは嬉しいことです。ぜひ、パピーウォーカーに興味を持った方は、こちらの公式HPをご覧ください。
https://www.moudouken.net/volunteer/puppy-walker.php