【クイズ】梅雨の時期は要注意!レプトスピラ症ってどんな病気?
今回は、犬のレプトスピラ症についてクイズ形式でご紹介します。
それではさっそく、犬のレプトスピラ症クイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 レプトスピラ症の説明として「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「秋から冬にかけての感染が増える傾向にある」です。
レプトスピラは、湿気の多い環境を好むため、暖かくて雨量の多い夏から初秋にかけて感染が増える傾向にあります。
ネズミなどのげっ歯類が保菌していることが多く、尿から細菌が排出されると、土壌や水などの環境を汚染します。そして、その保菌動物や汚染された土壌・水と接触した際に、体内に細菌が侵入することで感染します。
また、人にも感染する人獣共通感染症で、毎年15〜42例ほど報告されています。
ネズミなどのげっ歯類が保菌していることが多く、尿から細菌が排出されると、土壌や水などの環境を汚染します。そして、その保菌動物や汚染された土壌・水と接触した際に、体内に細菌が侵入することで感染します。
また、人にも感染する人獣共通感染症で、毎年15〜42例ほど報告されています。
Q.2 レプトスピラ症の症状として、もっとも「適切ではない」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「心不全を起こすことがある」です。
レプトスピラに感染しても、すべての犬がレプトスピラ症を発症するわけではありません。しかし、発症すると、最悪の場合は数時間で死に至ることもある危険な感染症です。
レプトスピラは、特に肝臓や腎臓を標的とし、急性の肝不全や腎不全を引き起こすことがあります。
また、回復した後も、慢性間質性腎炎、慢性肝炎が見られ、多飲多尿、体重減少、腹水などが認められるため、感染しないための対策をすることが大切です。
レプトスピラは、特に肝臓や腎臓を標的とし、急性の肝不全や腎不全を引き起こすことがあります。
また、回復した後も、慢性間質性腎炎、慢性肝炎が見られ、多飲多尿、体重減少、腹水などが認められるため、感染しないための対策をすることが大切です。
Q.3 レプトスピラ症の予防に効果的なものとして「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「3種以上の混合ワクチンで予防ができる」です。
7種以上の混合ワクチンにはレプトスピラが含まれています。「5種混合ワクチンしか打ってないけど、犬と一緒にキャンプに出かけたい」などというときには、レプトスピラ症のみ予防できるワクチンを追加接種しましょう。
ただし、レプトスピラには多くの血清型が存在しており、ワクチンに含まれている血清型以外のものは予防できません。愛犬がどの種類のワクチンを接種しているか、しっかり把握しておきましょう。
大雨や洪水の後は、汚染された土壌や水に接触すると、危険性が高いので、散歩をする際には、なるべく水や泥が溜まっているところに近づかないようにしましょう。また、レプトスピラ症が発生した地域では、公園やドッグランなどで他の犬と接触することも避けましょう。
ただし、レプトスピラには多くの血清型が存在しており、ワクチンに含まれている血清型以外のものは予防できません。愛犬がどの種類のワクチンを接種しているか、しっかり把握しておきましょう。
大雨や洪水の後は、汚染された土壌や水に接触すると、危険性が高いので、散歩をする際には、なるべく水や泥が溜まっているところに近づかないようにしましょう。また、レプトスピラ症が発生した地域では、公園やドッグランなどで他の犬と接触することも避けましょう。
問正解/
問中
今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
大雨・洪水後の犬の散歩に要注意!ヒトにも感染するレプトスピラ症とは
結果発表
問正解/
問中
【獣医師が教えるワクチン接種必須の感染症】レプトスピラ症
レプトスピラ症とは?

スピロヘータとは? スピロヘータとは、繊細な螺旋状のグラム染色陰性の微生物です。このレプトスピラ・インテロガンスは抗原構造や凝集反応による分類により200以上の血清型が存在することが知られています。その中で、日本に常在しているのは以下の6種類の血清型だと言われています。
- レプトスピラ・イクテロヘモラジー(出血横断型)
- レプトスピラ・カニコーラ(犬疫型)
- レプトスピラ・オータムナリス(秋疫A)
- レプトスピラ・ヘブドマディス(秋疫B)
- レプトスピラ・オーストラリス(秋疫C)
- レプトスピラ・ピオジェネス
犬におけるレプトスピラ症の症状

①甚急性
食欲不振、元気消失、知覚過敏、呼吸速迫、嘔吐、発熱、可視粘膜蒼白、頻脈などが見られます。 他にも播種性血管内凝固を起こしている場合には、皮膚の点状出血やメレナ(黒色タール様便)、鼻出血が見られる場合があります。②亜急性
発熱、元気消失の他に、肝障害(出血傾向、黄疸)、腎障害(多飲多尿、乏尿~無尿)が認められます。③回復後
回復した後も、慢性間質性腎炎、慢性肝炎が見られ、多飲多尿、体重減少、腹水などが認められます。レプトスピラの感染経路

レプトスピラ症の診断

問診
ワクチンの接種歴や、他の犬との接触、外出の有無などを確認します。 特にキャンプなど、野生のげっ歯類と接触する機会があったかどうかは重要なポイントになります。血液検査
血小板減少や、出血および腎不全による貧血が見られる場合があります。 また、肝病変に伴う肝酵素の上昇、蛋白の低下、高ビリルビン血症が認められます。 腎病変がある場合には、高窒素血症、高クレアチニン、高リン血症、低カルシウム血症が現れます。画像検査
症状の進行具合によって、肝臓および腎臓の腫大が認められます。 他に肝不全や腎不全を起こす疾患の除外のために行うことが多くあります。尿検査
尿中にビリルビンが検出されます。 また、赤血球や白血球などの細胞も検出されます。治療および予後

抗菌薬
レプトスピラ症の治療には抗菌薬が効果的です。 しかし、尿からの菌の排出は長期間続くため、抗菌薬も長期間投与する必要があります。輸液療法
肝不全や腎不全が発現している場合には輸液を行います。 特に腎不全によって尿が作られなくなっている場合には利尿薬も積極的に使用していきます。制吐薬・止瀉薬
嘔吐や下痢の症状がひどい場合には薬剤を用いて症状を緩和します。感染症に打ち勝つ体力を温存するためです。播種性血管内凝固(DIC)に対する治療
レプトスピラ症の末期には、全身の血管で微細な血栓が形成される播種性血管内凝固(DIC)と呼ばれる病態に陥ることがあります。 この場合には血栓形成抑制剤を使用し、必要であれば輸血を行います。予後
感染しても症状の出ない不顕性感染もあり、感染症としての予後は悪くありません。 ただし、甚急性症例や、重度の多臓器不全に陥った場合、播種性血管内凝固の病態に進行した場合などの予後は悪いと言えます。レプトスピラ症の予防

ワクチン接種
レプトスピラ症にはワクチンが存在します。しかし、ワクチンに含まれている血清型以外のものは予防できないため、愛犬がどの種類のワクチンを接種しているのかを把握しておくことは非常に重要です。 混合ワクチンであれば7種以上のものでレプトスピラが含まれています。また、山などの野外に愛犬を連れて行きたいときは、レプトスピラ症のみが予防できるワクチンを追加接種します。人獣共通感染症につき人も注意
尿中に排出されたレプトスピラはヒトにも感染し、逆にヒトから犬に感染することもあります。 ヒトにおける症状も犬と同様で、発熱などの全身症状から黄疸、出血傾向と進行していきます。よって、ヒトか犬にレプトスピラ症を疑う症状が現れた場合は、徹底した環境の清浄化が必要です。 レプトスピラは45℃、30分で死滅する他、次亜塩素ナトリウム、ヨード剤、逆性石鹸などの消毒薬も有効です。まとめ
