野良猫を見つけても飼えない時の対処法と保護後のポイントをご紹介

「野良猫を保護したいけど、うちでは飼えない…」野良猫を見つけて保護したくても、家庭の事情で飼えないという方は少なくありません。そんな時、野良猫を放っておく以外に私たちにできることはないのでしょうか?

結論から言うと、野良猫を自分で飼えなくても、里親を探したり、動物保護団体に保護してもらったりと、いくらでも野良猫を守る方法はあります。

今回は、野良猫を保護しても飼育できない場合の対処法や里親の探し方、野良猫を一時保護する時のポイントをご紹介します。

野良猫を保護したらどうすればいいの?

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野良猫を保護したら、まずは動物病院へ連れて行きましょう。自宅で飼えないのであれば、その後、野良猫の里親を探す必要があります。

1.動物病院へ連れて行く

一見、元気そうであっても、栄養状態が悪かったり、何らかの病気を患っている可能性があります。そのため、まずは野良猫の健康状態を獣医師に見てもらいましょう。

実際に、筆者が保護した野良猫は、元気そうに見えても「結膜炎」、「瓜実条虫症」、「軽い栄養失調」などの問題を抱えていました。

なお、動物病院へ行く前に「保護した野良猫を連れていく」と一言伝えるとスムーズに受け入れてくれます。

2.里親になってくれる人を探す

次に、里親や動物愛護団体など、野良猫を保護・飼育してくれる人を探します。

ご近所や親戚で探す方法もありますが、里親サイトを利用するなど里親の探し方は他にもたくさんあります。

保護した野良猫が素敵な飼い主さんを見つけられるように、色々な里親を探す方法を知っておくと良いでしょう。

野良猫の里親を探す方法

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野良猫の里親を探す代表的な方法を3つご紹介します。

1.SNSで呼びかける

1つ目は「SNSで里親を探す方法」です。

TwitterやInstagram、Facebookで「#里親募集中」のようなハッシュタグを利用して、里親を探します。

ハッシュタグを使うことで、里親になりたい人が募集を見つけやすくなります。SNSで里親を探している方は非常多いので、実際に里親を募集している投稿のハッシュタグや内容を参考にしましょう。

Twitter:#里親募集中
Instagram:#里親募集中
Facebook:#里親募集中

2.民間の保護団体に連絡する

2つ目は「民間の保護団体に連絡する方法」です。

野良猫を見つけても飼育できない場合、保護団体に連絡すると野良猫を保護してもらうことができます。

例えば、動物愛護市民団体JCDの「ネコちゃんの終身お預かりシステム」では、様々な理由で行き場を失ってしまった猫を保護しており、あなたの代わりに新しい家族を探してもらえます。

動物愛護市民団体JCD「ネコちゃんの終身お預かりシステムについて」
https://jcdl.jp/syushin_cat.html

野良猫を保護したくても一時的にでも家に置くことが難しい方は、事前に民間の団体に相談してみてもいいでしょう。

3.里親募集サイトに登録する

3つ目は「里親募集サイトに登録する方法」です。

里親サイトでは、里親を探している人と里親になりたい人がサイトを通して直接連絡を取ることができます。野良猫を一時保護できる方は、猫のためにも、安心して任せられる人を自分で直接探してみるといいでしょう。

ペットのおうち
https://www.pet-home.jp/cats/

保健所に預けるのは最終手段

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野良猫を保護したらまず「保健所に連れて行こう」と考える方も少なくないでしょう。

しかし、保健所では必ずしも引き取り手が見つかる訳ではなく、殺処分されてしまう可能性があるため、保健所に預けるのは最終手段にしてください。

環境省によると、1年間で53,342匹もの猫が保護されており、そのうち次の飼い主さんへ譲渡されたのは25,636匹です。つまり、残りの27,108匹は殺処分されていることになります。

環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html

野良猫を一時保護するポイント

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次に、里親が決まるまでの間、野良猫を一時保護する際に気をつけることをご紹介します。

迷い猫かどうか確認する

野良猫に首輪がついていなくても、誰かに飼われている迷い猫の可能性があります。

特に人馴れしている野良猫は飼い主さんがいるかもしれません。飼い主さんが猫を探していないかどうか、SNSや掲示板を使って確認しておきましょう。

最低限必要なものを準備する

野良猫を保護する前に、以下の最低限必要な飼育道具を揃えましょう。

  • キャットフード
  • 水入れ、餌置き(紙皿や食器で代用可能)
  • 猫砂とトイレ

高く見積もっても5,000円程度で準備できます。
ちなみに、「猫砂とトイレ」は、猫用トイレを買わなくてもダンボールにペットシートを敷いて猫砂を入れることで代用できます。

近所に野良猫を保護したことを伝える

野良猫を室内に入れると夜鳴きする可能性があるので、近所迷惑になってしまうかもしれません。実際に、筆者が野良猫を保護した時は1〜2週間真夜中に大声で鳴いていました。

ご近所トラブルを防ぐためにも野良猫を保護したことを話しておきましょう。また、その際に里親募集について話しておくのもいいですね。里親の候補を紹介してもらうことができるかもしれません。

まとめ

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今回は、野良猫を保護しても飼育できない場合の対処法をご紹介しました。SNSや保護団体、里親募集サイトなど、自宅で飼えなくてもできることはたくさんあります。

安易に保健所に連れて行くのではなく、保護した野良猫が幸せになれるように、しっかり面倒を見てくれる団体や里親を探してあげてください。

実は簡単!犬・猫のボランティアに参加する方法を3分で解説

毎年1月17日は防災とボランティアの日と制定されています。これは1995年に阪神淡路大震災が起こった際、学生を中心としたボランティア活動が活発になったことに因んでいます。

「犬・猫の保護ボランティアに興味はあるけれど、敷居が高そうだし、そもそもどんなことができるのか分からない」「ペットを飼育しているけど大丈夫なの?」と迷っている、そんな方も多いのではないでしょうか。

確かに保護犬や保護猫を飼育するというのは相当な覚悟がいることでしょう。しかし、犬や猫を飼育する以外にも実は気軽にできるボランティアもあるということを知っていますか?この記事ではそんな犬・猫のボランティアについて3分でわかるように、簡単にご紹介します。

ボランティアは行動系と寄付系の2種類

ボランティアへの参加方法は大きく分けて2つあります。

保護犬や保護猫のボランティアの種類は2つある

1つ目は、行動によるボランティア。自分が実際に手や足を動かして、犬や猫を支援していくやり方です。2つ目は、寄付によるボランティア。こちらは、お金や物での支援です。

行動によるボランティアの具体例

行動するボランティアとは?
行動によるボランティアは以下の活動を行います。

  • お世話(散歩、掃除など)
  • 車での運搬
  • チラシづくり
  • 会場設営
  • 一時預かり

自宅ですでにペットを飼育しているという方や、忙しい方には少し敷居が高いかもしれません。しかし、犬や猫の一番近くで保護活動に関わりたいという方にとってはオススメのボランティアです。車での運搬や会場設営などは、体が空いている時にピンポイントでお手伝いすることも可能です。

この記事の後半では、ボランティアとして携われる犬・猫の保護団体の探し方を紹介します。

寄付によるボランティアの具体例

寄付を行うボランティアとは?
寄付によるボランティアは、金銭支援と物資支援があります。どちらも気軽に支援できるので、時間はないけどボランティアに参加したいという方にオススメです。

金銭的な支援

支援したお金はこのような事柄に使われます。

  • 食費
  • 医療費
  • 消耗品費(ペットシーツなど)
  • 運営費

ボランティア団体のホームページを見ると、「収支計算書」が掲載されているところもあります。ここで「お金がどう使われたか」が見られるので、「自分が支援したお金は一体どうなっているのか?」「ちゃんと使われているのか?」など不安に思うことがあれば、一読するのも良いでしょう。

物資の支援

保護団体が必要としている物資を送ることで支援ができるボランティアです。こちらもいくつか方法があります。

  • 物を買って送る
  • 家にあるもの(シーツ、タオル、おもちゃ、ご飯など)を送る
  • Amazon ウィッシュリストなど、団体が送って欲しいものを買う

団体によって困っていることや不足している物が違うので、ホームページなどで確認しておきましょう。熊本の地震の時も活躍しましたが、Amazonのウィッシュリストを活用するのは、被災地等の緊急時は歓迎される方法です。

実際にボランティアに参加するには?

実際にボランティアに参加してみよう
筆者も「ボランティアに参加したい!」と思い何度か調べたことがあるのですが、結局どこで何ができるの?と分からなくなってしまい、実際にボランティアに参加することなく、諦めてしまった経験があります。

方法1. 近場の団体を調べる

「犬 保護」や「猫 ボランティア」などでインターネットを調べると、たくさんの団体が出てきます。ここに、自分が通える範囲の住所を加えて調べてみると、近くの保護団体が出てきます。

実際にシェルターの犬や猫をお世話することになった場合、あまりに遠い場所だと通うのが難しいため、近場の団体を探すのがいいでしょう。

方法2. ボランティアサイトで探す

動物に関わらずさまざまなジャンルのボランティアを探せるサイトもあります。地域やキーワードで絞れるので、「ペット」「動物」「犬」「猫」などで検索してみてください。

activo(アクティボ)

エリアとテーマ、対象年齢からボランティアを検索できます。検索結果に出てきた詳細ページを見にいくと、必要経費や活動日程、募集対象などが明記されているため、どのような活動をするのか一目瞭然で安心して活動に参加できます。

activo(アクティボ)
https://activo.jp/

ボラ市民ウェブ

ボラ市民ウェブは東京都のボランティア情報を発信しているサイトです。「情報を探す」から「絞り込み検索」で、フリーワードに「犬」や「猫」などを入れて検索します。「1日だけで参加も可」や「1時間〜可」などの絞り込みもできるので、条件にあったボランティアを探しやすいサイトと言えるでしょう。

ボラ市民ウェブ
https://www.tvac.or.jp/

ボランティア探しで気をつけること

ボランティア探しで気をつけることとは?

自分でも参加できそうなボランティア団体を探す

ボランティアをやってみたい!という方の中には、「すでにペットを飼育しているから無理かも」「定期的に参加しなければならないボランティアだと、敷居が高くて参加しにくい」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方は、参加するときの条件などを調べるのもオススメです。

  • 参加回数に記載はある?(月に○回以上など)
  • どういった人を求めている?(継続可能な方、少しでも手伝いたい方など)
  • ペットの飼育経験は必要?(ペット飼育経験は不要、現在ペットを飼育している方はNGなど)
  • 他にも決まりはあるか?(車をお持ちの方など)

団体によって、ボランティアさんの基準が異なります。ホームページなどをよく見て自分が参加できそうな団体を選ぶことも大切です。

無理なく参加できそうなボランティアを探す

こちらは保護犬や保護猫ではありませんが、以下の記事でもご紹介しているような犬を飼うことで始められるボランティアもあります。保護犬、保護猫を一時的に家で預かるボランティアもありますので、一度そのような団体に直接相談してみるのもいいですね。

犬にまつわるボランティア7つ【盲導犬編】

ボランティアへの関わり方は人それぞれ

ボランティアは関わる人それぞれの方法がある
保護された犬や猫の救助は、たくさんの方の援助や支援があって成り立っています。

単に自分が労働力となり、犬や猫のお世話、その他お手伝いをすることだけが犬猫のボランティアをする唯一の方法というわけではありません。金銭的な支援や物資の援助といった行動も立派なボランティアです。

ボランティアに興味はあるけど、実際にお手伝いするのは難しいという方は、金銭的な支援をしてみてはいかがでしょうか?犬や猫を保護するためには莫大なお金がかかり、そのお金はボランティアによってまかなわれています。実際にお世話するのと同じくらい金銭的な支援も必要とされているのです。

ボランティアと言っても関わり方は様々です。防災・ボランティアの日に向けて一度犬や猫のボランティアについて考えてみませんか?そして「自分でも何かできないか」と思ったら、ぜひ一歩を踏み出して、ボランティアに参加してみましょう。