[犬の多頭飼い]知っておきたい多頭飼いのメリット・デメリット

「多頭飼い」とは犬などを2頭以上飼うことを指します。SNSなどでもよく見かけ、楽しそうに遊んでいたり、寄り添って寝ている姿に、憧れる方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな犬の多頭飼いのメリット・デメリットと、新たに2頭目を迎えることになった場合の注意点をご紹介します。

多頭飼いのメリット

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犬同士の相性が良く、仲良く過ごせる場合は、多頭飼いをするメリットがあります。飼い主さん視点、愛犬視点からそれぞれみていきましょう。

飼い主さん視点

  • 1頭飼いでは味わえない、かわいさや楽しさがある
  • 先住犬の新たな一面が見られる可能性がある
  • 留守番時の寂しさが少し減る(複数頭が同じ空間で過ごす場合)
  • 犬同士が上手に遊んでくれると、犬同士で発散してくれる
  • 1頭が亡くなってしまった場合でも、気が少し紛れる可能性がある

愛犬視点

  • 人との生活では得られない刺激が得られる
  • 一緒に遊べると退屈な時間が減る
  • 留守番時の寂しさが少し減る(複数頭が同じ空間で過ごす場合)
  • 犬同士の交流が存分にできる
  • 生活の質が向上する

犬同士がお互いを受け入れ、仲良く過ごせるようになると、愛犬にとってのメリットが多いように感じます。

人との生活だけでは得られない刺激や経験があり、犬としての欲求を満たせる可能性が高く、生活の質が向上するでしょう。

多頭飼いのデメリット

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相性の良し悪し関係なく考えられるデメリットを、飼い主さん視点、愛犬視点でみていきます。

飼い主さん視点

  • 犬にかかる費用が増す(フード、トイレシーツ、医療費、リード、ハーネス、トリミング、トレーニング代等)
  • 毛の量が増えて汚れやすくなる
  • 排泄の処理、散歩時間、お手入れ、トレーニングなど愛犬たちにかける時間が増える
  • それぞれの空間が必要となり、部屋のスペースが取られる
  • 散歩を別々で行く必要がある場合は、犬の数だけ時間がかかる
  • 関係性が落ち着くまでは悩みや心配が増える
  • 相性が良くない場合はすべて別々に行う必要があり、精神的、肉体的負担が増す

愛犬視点

  • 飼い主さんが構ってくれる時間が減る
  • 散歩を複数頭一緒に行く場合は、自分の意思通りに歩ける時間が減る
  • 犬が苦手な場合、ストレスになる
  • 片方の犬が攻撃的な場合、ケガをする可能性がある
  • 関係性が落ち着くまではストレスが増す

仮に犬同士が上手に遊べても、飼い主さんとの時間も必ず必要になるため、基本的には犬にかける時間・お金すべてが犬の飼育頭数分、またはそれ以上になり、負担も多くなります。

犬が苦手な愛犬にとっては、精神的な負担が大きくなるでしょう。

多頭飼いをする前に知っておきたい8つの心構えと注意点

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2頭目を迎えると決める前に、知っていただきたい注意点を紹介します。飼い主さんだけでなく、先住犬、後住犬が皆幸せになれる環境をつくれるかを考えてみてください。

①先住犬は犬が得意?苦手?

必ずしも「犬は犬が好き」というわけではありません。愛犬がお散歩時などに他の犬を避ける、逃げる、恐くて吠えるといった様子が見られる場合は、犬が苦手な可能性が高いです。

後住犬がぐいぐい積極的な子の場合はもちろん、落ち着きのある子でも先住犬へ大きなストレスがかかります

本当に2頭目を迎えることが先住犬にとって幸せか、しっかりと検討する必要があります。

②先住犬と後住犬の距離感を保とう

①に関連しますが、犬への恐怖心から自分を守るために、攻撃行動へ出る可能性もあります。

後住犬がパピーの場合には、力が弱く、大けがをしてしまうかもしれません。保護犬の場合には、お互いに攻撃行動へ出て致命傷を負ってしまうかもしれません。

攻撃行動へ出るということは、恐怖心が限界まで達していることが多いです。そうならないために、距離感をしっかり保つことが大切です。

それぞれの空間を作り、まずはお互いの存在に慣れるところからはじめましょう。後住犬にとっては、おうちに慣れる必要もあり、焦らず、ゆっくりと、2頭のペースで距離を縮めていきましょう。

③留守番時はそれぞれの空間で

留守番の時は同じ空間で過ごし、孤独を感じないようにしてあげることも大切です。ただし、慣れていないうちに人の見えないところで一緒に過ごすのは危険です。

攻撃行動によりケガをしてしまっても、留守番中はすぐに病院に連れていけないため、飼い主さんが帰宅した頃にはすでに手遅れになっているかもしれません。

留守番時に一緒に過ごすのは本当に慣れてからにしましょう。人が見ていないところで一緒に過ごす時間は少しずつ様子を見ながら延ばしていくことをオススメします。

④保護犬の場合はより丁寧で長い時間を

保護犬の中には、過去の経験から環境・人・犬・音などに非常に敏感な子もいます。そのため、ペットショップやブリーダーから迎える場合以上に多くの時間と愛情をかけて、少しずつ、ゆっくりと慣れてもらうことが必要です。

先住犬の存在が慣れの助けになることもあります。保護犬の後住犬の様子も見つつ、うまく先住犬に慣れる時間も作ってあげましょう。

⑤先住犬の遊び相手にならない可能性も

「先住犬の相手をする時間があまりないから、2頭目を迎えたい」という方がたまにいらっしゃいますが、その考えは要注意です。

実際、先住犬と後住犬の関係性に悩む飼い主さんも多くいらっしゃるのも事実です。
万一、相性が悪く遊び相手にならなかった場合、これまで以上に愛犬たちにかける時間を増やさななければなりません

どんな状況になっても、しっかりと2頭分のお世話ができるのかよく考えましょう。

⑥「先住犬はできるのに」は禁物

人同様、犬にも性格・個性・得意・不得意があり、それは犬によって異なります。

「先住犬はできたのに後住犬はできない」「先住犬と(ネガティブな意味で)全然違う」といった見方はオススメしません。それぞれの個性を理解し、受容できる心の余裕や対応が必要です。逆に、先住犬にはない魅力が後住犬にもあるはずです。

⑦犬種の相性はあるか?

個体差ももちろんあります。しかし、個人的な見解にはなりますが、同じ犬種同士の方がうまくいくことが多いように感じます。逆に、洋犬と日本犬などは相性が合わないことが多いという話も聞きます。

もし2頭目をお迎えされる場合には、同じ犬種の方が無難かもしれません。

⑧避妊・去勢は大丈夫?

先住犬と異なる性別の子を迎える場合は、望まない妊娠をしないよう、避妊・去勢手術がまだの場合は、手術をするかの検討も必要です

先住犬の年齢や体調を含めて一度獣医師に相談の上、行うのが良いでしょう。

プロの力を借りることも必要

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犬の数が増えると、それと比例して悩みも増えてきます。

一方が吠えるともう一方も吠えるようになる、マーキングの増加、遊びと喧嘩の境目がわからない、介入すべきか否かなど、最初は悩みや不安が絶えません。

もし、悩んでしまった時はドッグトレーナーに相談してみましょう。飼い主さんが悩み続ける間、犬にはストレスがかかり続けている可能性もあります。

一度相談してみることで対応策を教えてもらえるとともに、犬と飼い主さんの負担も減るはずです。

まとめ

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多頭飼いは1頭よりもさらに楽しい時間がある一方、1頭の時以上の大変さもあります。

愛犬の様子やご家族とよく相談し、どんなことがあっても愛犬を最期まで幸せにする覚悟と責任があるかを改めて考えてみてください。

2頭目をお迎えすることになった場合には、2頭に平等に多くの愛情を注ぎ、素敵な多頭飼い生活を送ってください。

どんな人が保護犬・猫の里親になれるの?譲渡の必要条件を徹底解説!

「保護犬、保護猫を引き取りたいけど、保健所や譲渡会はなんだかハードルが高い。」そう感じている方、少なくないかもしれません。
しかし、犬や猫を大切にできる家庭や不自由なく過ごせる環境があれば、引き取りの条件はそれほど難しくありません。

今回は、保護犬・保護猫の里親になりたいと考えている方のために、「保健所や譲渡会で里親になるための主な条件」「里親になる前に知ってほしい注意点」をご紹介します。

団体によって譲渡条件の厳しさが異なる

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保護団体によって、保護猫の譲渡条件は大きく異なります。

例えば、「留守番は4時間以内」「一人暮らし・未成年・同棲カップルは禁止」など、団体によっては、厳しい条件が課されている場合もあります。一方で、ほとんど決まった条件がない場合もあります。

ここでは、「保健所」「里親サイト」「民間の団体」それぞれの譲渡条件を詳しく見ていきましょう。

保健所など、公的な機関からの譲渡条件

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保健所の譲渡条件は、比較的緩やかです。
各保健所のサイトを見ると、概ね下記のような基本的な飼育条件を満たしていれば保護犬や保護猫を引き取れるようです。

  • 家族の同意
  • 成人している
  • 60歳以下(保健所によっては指定なし)
  • 飼育環境が整っている
  • 不妊・去勢手術の実施
  • 法律や条例を守って飼えること
  • 最後まで責任を持って飼育する
    (各保健所のサイトより)

保健所によっても条件は異なる

しかし、保護犬や保護猫を譲渡できる年齢や独自の制限があるなど、保健所ごとに条件が異なります。

例えば、東京都で保護された犬猫の譲渡をしている「東京都動物愛護相談センター」の譲渡条件を見てみましょう。

  • 原則、都内に住んでいる20歳以上60歳以下の方
  • 現在、犬や猫を飼育していない方
  • 家族に動物に対するアレルギーを持っている方がいないこと
  • 飼うことを家族全員が賛成している方
  • 最期まで責任を持って飼い続けることができる方
  • 経済的、時間的に余裕がある方
  • 動物に不妊去勢手術による繁殖制限措置を確実に実施できる方
  • 集合住宅・賃貸住宅の場合は、規約等で動物の飼育が許されている方
  • 当センター主催の譲渡事前講習会を受講している方
    (引用元:「東京都動物愛護相談センター」https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/douso/)

東京都動物愛護相談センターでは、年齢制限はありますが、一人暮らしでも譲り受けることができます。また、譲渡事前講習会の受講が必要で、1時間半の講習を受けに行かなければいけません。

里親サイトの譲渡条件

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里親サイトから保護犬や保護猫を譲り受ける場合、「里親サイトの譲渡条件」と「保護した方の独自の条件」の両方を守る必要があります。

里親サイトの譲渡条件

「里親サイトの譲渡条件」では、譲渡のトラブルが発生しないように受け取り方法など譲渡に関する基本的なルールがまとめられています。
例えば、ペットの里親サイト「ペットのおうち」では、取引のトラブルを防ぐために譲渡や費用などが指定されています。

  • 転売目的での譲受は禁止
  • 受け取り方法は、手渡しのみ
  • 不妊手術(去勢・避妊)に協力を求める
  • 終生愛情と責任を持って育てることを誓約すること
  • 受け取りに際し、誓約書に署名・捺印し、譲渡人・譲受人がそれぞれ1通ずつ保管
  • 掲載情報に対し里親申し込みやお問い合わせを送信する際に、掲載者に一部会員情報(ユーザーID、ニックネーム、お住まいの都道府県)を開示することへの同意が必要
  • 掲載者が一般会員の場合、交通費(実費)を除く一切の費用を支払うのは禁止
    (引用元:「ペットのおうち」https://www.pet-home.jp/)

保護した方の独自の条件

また、「保護した方の独自の条件」は、犬や猫を保護して、その里親を探しているユーザーが独自に定めているルールです。
かなり細かく条件を決めている方もいれば、ほとんど条件がない方もいます。

例えば、以下のような条件があります。

  • 定期的な近況報告が必要
  • 2匹一緒に迎え入れてほしい
  • 身分証の提示
  • 完全室内飼い
  • 単身者、高齢者は要検討

このように、里親サイトから保護犬や保護猫を貰い受ける場合は、里親を探しているユーザーによって条件面は大きく異なります。

NPO法人など民間団体の譲渡条件

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NPO法人など民間団体には、保健所や里親サイトと比較して譲渡の条件が厳しい団体もあるようです。
例えば、「毎日長時間のお留守がある」「独身」「団体からのアドバイスを聞き入れない」などの場合は、譲渡できないとの条件を定めている団体も。

他にも「トライアル前の自宅調査」「定期報告の義務」「同居人を含めた面談」など、保護犬・保護猫を大切にして欲しいからこそ、条件面が少し厳しくなる傾向があるのかもしれません。

民間団体の譲渡条件の例として、猫の保護団体であるNPO法人「東京キャットガーディアン」の条件を見てみましょう。

  • 原則として、6歳以下の子供がいる家庭への譲渡はしない
  • 18歳以上で経済能力のある方
  • 定期検診や獣医療の必要性を理解し、あたり前に医療を受けさせられる方
  • 終生愛情と責任を持って飼育し、東京キャットガーディアンの許可なしに他人への再譲渡をしない方
  • 伴侶動物としてのみ飼育し、再譲渡・販売・貸出し・展示・動物実験などに利用しない方
  • 飼育について家族の同意が得られている方
  • 飼育できる環境に居住している方
  • 完全室内飼いを守れる方(脱走防止策が必要)
  • 60歳程度の方が里親を希望する場合は、本人が万一飼育継続が出来なくなった場合に猫を引き取って終生飼育できる方の同伴と、その方にも誓約書の用意が必要
    (引用元:「東京キャットガーディアン」https://tokyocatguardian.org/)

どこから保護犬・保護猫を引き取るにしても、譲渡には何らかの条件がありますので、事前に確認しておくようにしましょう。

里親になる条件がない引き取り方はあるの?

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公的な機関や保護猫サイト、民間団体などを経由して里親になると、譲渡条件がある場合がほとんどです。

どうしても条件がない方がいい場合は、自分で野良猫の保護したり、SNSを使って里親を探している方に直接連絡すると条件なく里親になれる可能性が高いでしょう。

ただし、保健所や保護団体が設定している条件は、ペットを健全に飼育する上で最低限必要な条件である場合が多いです。
仮に条件なしに譲渡できるとしても、飼育環境をきちんと整え、各団体が設定しているような条件を満たせない場合は飼育を考え直す必要もあるでしょう。

里親になる前に知っておいて欲しい注意点

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たとえ保護犬や保護猫の譲渡条件を満たせていたとしても、実際には飼い始めてからすごく大変な思いをすることがあります。
ここからは、保護犬や保護猫の里親になる前に最低限知っておくべき注意点についてご紹介します。

1.引き取りには費用がかかる

「譲渡」と言っても、実はお迎えに費用が発生する場合があります。

保護時にワクチン代・去勢代などの費用がかかるためです。
支払いは任意とする(寄付の形をとる)保護団体もありますが、犬や猫の保護にはそれなりに費用がかかっているので、できれば支払うことをおすすめします。

保護団体によって金額は変わりますが、だいたい30,000~60,000円を見ておくと良いでしょう。

2.寝不足になる覚悟が必要

保護犬や保護猫が初めての家で緊張してしまい、夜鳴きをすることがあります。

夜鳴きが2〜3週間続くこともあるため、保護して寝不足になる飼い主さんも少なくありません。
保護団体等にあらかじめ「夜鳴きをしていたか?」を聞いておくと、夜鳴き対策が立てやすいでしょう。

3.定期報告が必要になるかもしれない

団体によっては、保護犬や保護猫をお迎えした後にメールなどで、1週間に1回や1年に1回の頻度で定期報告をしなければいけない場合があります。

報告が必要なのは、保護犬や保護猫を粗末に扱う人が少なからずいて、譲渡の際にはそれを見抜けないことがあるからです。
定期報告を求められている場合は、頻度や連絡方法など事前にしっかり確認しておきましょう。

まとめ

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動物の里親になるための条件は、各団体や誰から譲り受けるかによって大きく異なります。ただし、条件が緩やかであっても、ペットの健康状態を良好に保ち、最期まで責任を持って飼育できることは、ペットの飼い主として必要な義務です。

なんとなく、「里親は条件が難しいんじゃないかな?」と思っている方も、今の状況でも条件が通る場合もあります。ペットを飼う覚悟ができた方は、まずは近くの保護施設や譲渡会に行って聞いてみると良いでしょう。素敵な出会いがあるかもしれません。

ホワイトハウスに犬と住む「伝統」、バイデン氏が復活へ

アメリカ大統領選挙で民主党のジョー・バイデン氏が当選確実となったことを受け、大統領がホワイトハウスに犬と住む伝統が復活すると見込まれています。
これまで多くの大統領が犬をホワイトハウスで飼っており、近年で犬を飼わなかったのはトランプ氏だけでした。

今回は、ジョー・バイデン氏と愛犬との出会いや、アメリカ大統領が犬を飼う理由のほか、飼い犬が話題になった歴代大統領をご紹介します。

ジョー・バイデンの愛犬はジャーマンシェパード


アメリカ大統領選で当選確実となった民主党のジョー・バイデン前副大統領は、2021年1月の就任時に、愛犬のジャーマンシェパード2匹とともにホワイトハウスに移り住む予定です。

2匹の犬との馴れ初めは?

そのうちの1匹「チャンプ」を飼い始めたのは、バイデン氏が2008年にオバマ元大統領とともに副大統領に当選した時でした。バイデン氏はその時、ジル夫人から「副大統領になったら犬を飼ってもいい」と言われていたと明かしています。

もう1匹の犬「メイジャー」を飼い始めたのは2018年。「チャンプの良い友達となってくれるだろう」と考えたバイデン氏は、同じジャーマンシェパードのメイジャーを東部デラウェア州の動物保護施設から引き取りました。
そして、メイジャーは、ホワイトハウスに住む初めての保護犬となる予定です。

バイデン氏は子供の頃にもジャーマンシェパードを飼っていたそうで、ジャーマンシェパード愛がよっぽど強いことが見受けられますね。

犬を飼うのは米大統領の伝統?

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これまで、アメリカの歴代大統領の多くが犬などのペットをホワイトハウスで飼育してきました。
大統領の妻を「ファースト・レディ」と呼ぶのにちなんで、大統領の犬は「ファースト・ドッグ」と呼ばれ、人々に親しまれてきました。

近年では大統領が犬を飼うのは伝統となりつつあり、過去100年で犬を飼わなかった大統領はドナルド・トランプ氏ただ一人

もちろん、犬を飼わなければならないという決まりはありませんが、バイデン氏が当選したことで「ホワイトハウスにファーストドッグが戻ってくる」と、歴代大統領が引き継いできた伝統が復活することに称賛の声が寄せられています。

バイデン氏も大統領選で犬好きにアピール

実際にバイデン氏も、大統領選に際して自身のインスタグラムに”Let’s put a dog back in the White House!(ホワイトハウスに犬を戻そう!)”と投稿をするなど、積極的に犬好きにアピールを行っています。

単に犬をホワイトハウスに戻すという意味だけでなく、トランプ氏が破った伝統を再び復活させる、つまり、トランプ氏が壊してきたものをバイデン氏が「再生」させるという意味も、もしかしたら込められているのかもしれません。

大統領が犬を飼う理由

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では、ファースト・ドッグたちは大統領のもとでどのような役割を果たしてきたのでしょうか。

そもそもアメリカ人は犬を飼う人が多い

American Pet Product Associationの調査によると、アメリカでは全世帯の約50%が犬を飼っているそうです。
日本で犬を飼っている世帯は約12%なので、その4倍ほどです。

アメリカでは犬を飼う文化が浸透しているため、就任前から犬を飼っている大統領や、犬が好きな大統領がそもそも多いことも影響しているでしょう。

ストレスの多い大統領には癒しが必要

犬には、人の心を癒して落ち着かせる力があります。

公務で何かとストレスがたまりやすい大統領の心を癒す存在として、ファースト・ドッグは大きな力になってきました。

親しみやすいイメージを作る

先ほどもお伝えした通り、アメリカには犬好きの人が多くいます。ファースト・ドッグは、そんな犬好きの国民に大統領の親しみやすさをアピールする「イメージメーカー」としての役割も果たしています。
ホワイトハウスに招かれた人々とも、犬がいることで和やかなコミュニケーションをとりやすくなります。

ここからは、歴代大統領の中でも特にファースト・ドッグが注目された大統領とその逸話をご紹介します。

フランクリン・ルーズベルト元大統領の「ファラ・スピーチ」

第32代大統領、フランクリン・ルーズベルト氏は、スコティッシュテリアの「ファラ」を飼っていました。ファラとルーズベルト氏は非常に深い絆で結ばれており、ルーズベルト氏が公務で各地を訪れる際には「旅のお供」としてファラをよく同行させていたといいます。

1944年の大統領選挙の際、共和党はファラの話題を持ち出してルーズベルト氏を非難しました。その内容は、ルーズベルト氏がアリューシャン列島にある基地を視察した際にファラを置き忘れたことに気づき、2,000万ドルの費用を投じて駆逐艦に迎えに行かせたという、全くのでたらめでした。

愛犬に関する非難を受けたルーズベルト氏は、次のような演説を行いました。

「共和党の指導者たちはこれまで、私や妻、息子たちを非難してきたが、それだけでは飽き足らず、今度は小さな私の愛犬、ファラまでも攻撃の対象に加えたようだ。私と家族は非難されても構わない。しかし、ファラは憤慨するだろう。ファラはスコットランド生まれで、それを誇りに思っている。共和党のフィクション・ライターが、そのようなでっちあげを流していると聞けば、ファラのスコットランド魂は激憤するだろう。私自身の非難には慣れているが、ファラの非難に関しては対抗する権利がある。」(一部中略)

共和党のでたらめを逆手にとって笑いを取ったルーズベルト氏は見事、大統領4選というアメリカ史上唯一の偉業を成し遂げました。

この演説は「ファラ演説」「ファラ・スピーチ」と呼ばれ、後世にも語り継がれる有名な演説となりました。

ジョージ・W・ブッシュ元大統領の愛犬ショートフィルム

第43代大統領、ジョージ・W・ブッシュ氏は、歴代大統領の中でも特にユーモア溢れる大統領として知られ、度々ジョークや迷言を言っては人々を笑わせてきました。

そんなブッシュ氏がホワイトハウスで飼っていたのは、スコティッシュテリアの「バーニー」と「ミス・ビーズリー」。大統領就任中に配信した、愛犬たちのユーモラスなショートフィルムが話題を呼びました。

中でも「クリスマス編」は、クリスマスシーズンのホワイトハウス内の様子がよくわかる貴重な動画で、愛犬たちの熱演(?)も見応えのあるものに仕上がっています。

まとめ

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今回は、アメリカ大統領選挙の投票結果を受けて、ホワイトハウスで犬を飼う伝統が復活すると、支持者たちから期待の声が上がっていることをお伝えしました。

アメリカでは大統領が犬を飼うことは慣例となっており、これまでもファースト・ドッグたちは大統領や多くの国民に笑顔を届けてきましたが、ジョー・バイデン氏とその愛犬によって、初めて保護犬がホワイトハウスに住むという新たな歴史も生まれようとしています。

ステイホームのお供?ペットを飼う前に知っておきたい4つのこと

コロナ禍でステイホームが続く中、家でできる楽しみを見つける人が増えています。

そのひとつとして、「ペットを飼い始めること」があります。「人に会えない寂しさを紛らわすために・・・」「子供にせがまれて・・・」など、理由は人それぞれでしょう。

しかし、新たに迎え入れられるペットが増えるその一方で、安易な気持ちで飼い始めた結果、様々な理由で捨てられてしまうペットもまた増えているのも事実です。

今回は、そんな悲しい事態を防ぐため、「ペットを飼ってみたい!」と思っているみなさんと一緒に、ペットを飼い始める前に心得ておきたいことを考えていきたいと思います。

ステイホームのお供・・・?

ステイホーム ペット 飼い始める前に 犬 猫

新型コロナウイルスの感染拡大によって、お家にいる時間が増えたことに伴い、「ステイホームのお供」として、ペットを飼い始める人が増えています。

中には保護犬や保護猫を引き取りたいという人も少なくありません。譲渡会や各種イベントが開けなくなってしまったことにより、保護犬・保護猫がなかなか譲渡されないという危機に陥る中、彼らの引き取り手が増えるというのは良いことです。

しかし、その一方で、軽い気持ちでペットを飼い始めた結果、捨てられてしまうペットが増えているのも事実です。

なぜペットが捨てられてしまうのか?

ペットが捨てられてしまう理由について、主に以下の6つが考えられます。

  • お金がかかるから
  • お世話の時間がないから
  • 引っ越し等で飼えなくなってしまったから
  • 吠える、噛むなどの行為がおさまらないから
  • 高齢でお世話の余力がなくなってしまったから
  • 飽きたから

どれも人間の都合によるものですが、事前にペットを飼うことへの知識があれば、ペットが捨てられる事態は防げたかもしれません。

ペットを飼う前に知っておきたいこと①【お金】

ステイホーム ペット 飼い始める前に 犬 猫

ペットは生き物ですから、入手時にかかるお金以外にも、毎日の食事代や定期的な健康診断やワクチン接種代、病気になった時の治療費など、色々なところにお金がかかります。

意外と馬鹿にならないのが、室内犬の場合はペットシート代やオムツ代です。それ以外でも、散歩時に必要になるうんち袋や足拭き用のタオルやウェットティッシュ等、一緒に遊ぶためのオヤツやおもちゃ等、細々したものまで、必要なものは多岐にわたります。

一般社団法人ペットフード協会が行った「令和元年全国犬猫飼育実態調査」によると、ペットを飼う(飼い始めてから亡くなるまで)のに必要な費用は、犬で平均200万4139円、猫で平均134万4751円かかるとも言われており、それなりの支出が生じることは覚悟しましょう。

ポイント
必要な費用の目安はあくまで平均ですから、ペットの種類や大きさ、病気の有無や、何才まで生きるかによっても異なりますが、どんなペットであれ、仮に「ペットを買うお金」が十分にあったとしても、飼い始めてからの方がたくさんお金がかかることを忘れてはいけません。

猫を飼うのにいくらかかるの?

犬を15年飼うのにかかる費用は〇〇万円!犬の生涯費用を調査

ペットを飼う前に知っておきたいこと②【時間】

ステイホーム ペット 飼い始める前に 犬 猫

ペットを飼うには、お金だけでなく時間もかかります。

食事をあげたり、ブラッシングをしたり、散歩に連れて行ったり、トイレなどを清潔に保ったりと、1つずつにそこまで時間がかからなくても、毎日のことですし、総合するとかなりの時間になります。とある国では、犬の散歩は1日2回と法律で定められたりもしています。

ペットの健康を守るためにきちんとお世話をすることは飼い主の義務であり、これを怠ると「虐待」として扱われ、罰せられます。

また、ペットがいることで、朝から晩までお出かけしたり、旅行することも難しくなります。旅行好きの方にとっては、いつでもどこへでも旅行できるという生活は難しくなることを覚悟する必要があるでしょう。

ポイント
ペットのお世話をする時間をきちんと確保できるのか、慎重に考えましょう。家族と暮らしているのなら、お世話の役割分担についても、飼う前によく話し合っておきましょう。
また、今はテレワークなどで家にいる時間が長いかもしれませんが、コロナが終わってからはどうでしょうか?ペットが15才まで生きると想定し、最期までお世話をしてあげられるかよく考えなければなりません

【2019年改正動物愛護法】増加する動物虐待。その歯止めになるか?動物虐待厳罰化の背景とは?

ペットを飼う前に知っておきたいこと③【トレーニングの心得】

ステイホーム ペット 飼い始める前に 犬 猫

ペットの性格やしつけの仕方などによっては、なかなか無駄吠えや噛み癖が直らなかったり、トイレトレーニングがうまくいかないことがあります。それらが原因で、「この子は悪い子だ。もう手に負えない。」といって捨てられてしまうケースがあります。

辛い経験をしたことのある保護犬や保護猫は、人に対する警戒心がなかなか解かれず、攻撃的になったり、臆病になったりする傾向があることも事実です。しかし、もちろん例外はあるものの、飼い主が正しい知識を持って、愛情深く接すれば、ほとんどの人間にとって問題とされる行動は発現しなくなるものです。

幼犬であっても育て方によっては手を付けられない状態になることがあるため、どちらのケースであっても、飼い主がより一層ペットの事を学ぶ必要があるのは間違いありません。飼い主にはその覚悟が必要です。

ポイント
ペットのトレーニングは根気強く、時間をかけて行う必要があることを、きちんと覚悟した上で飼い始めましょう。
犬や猫は人間の言葉が理解できません。「ダメって言ってるでしょ!」「吠えないの!」と怒鳴っても、行動を直すことはできません。正しいトレーニング方法を、飼い主さん自身が学び、時間をかけて着実に行う姿勢が重要です。

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ペットを飼う前に知っておきたいこと④【自分にもしものことがあったら】

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飼い主であるあなたが、病気や怪我で入院したり、死亡してしまったとき、ペットの世話を引き継いでくれる人はいるでしょうか?また、急な転勤や引っ越しで、飼えなくなってしまうことがあるかもしれません。

特に、一人暮らしをしている方や、高齢の方、持病を抱えている方などは、注意が必要です。
家族と暮らしている場合でも、家族全体でもしものことがあった場合も想定し、世帯内以外の人(ご近所の人や親戚など)にも確認をとっておきたいものです。

ポイント
自分にもしものことがあったとき、ペットの世話を引き継いだり、一時的に預かってくれる人をきちんと確保してから、ペットを飼い始めましょう。その際、引き取ってくれる側の方にも、お金や時間など、ペットを飼う余裕が十分にあるかを確かめましょう。

【新型コロナ】決めてある?もしもの時のペットの預け先

ペットをひとりにしない!今、高齢の飼い主がやっておくべきこと

ペットは「かわいい」だけじゃない

ステイホーム ペット 飼い始める前に 犬 猫

コロナ禍でステイホームが続く中、「家にずっといるのはつまらない。かわいいペットがいれば、少しは癒しになるだろう。」そう思って、ペットを飼い始める人が増えています。

しかし、ペットは決して「かわいい」だけではありません。毎日食事が必要で、トイレもします。うんちやおしっこを大事な家具にかけてしまうこともあります。無駄吠えが直らない、いたずらをして家中を荒らしてしまうこともあるかもしれません。

ペットは生き物であり、ぬいぐるみではないのです。そもそも、思い通りにするものでもありませんが、なかなか人間の思い通りにはなりません。

もちろん、ペットと一緒にいると、大変なことだけでなく、かけがえのない素敵なこともたくさん待っています。

お金のこと、時間のこと、トレーニングのこと、もしもの時のことを、きちんと理解した上で、それでもペットを飼う覚悟ができた方は、ぜひ、ペットと素晴らしい思い出をたくさん作ってくださいね。

【新型コロナ】広がる保護猫・保護犬の「オンライン譲渡会」の可能性

新型コロナウイルスにより外出自粛ムードが続く中、保護犬や保護猫の譲渡会の中止が相次いでいます。多くの保護施設では収容数が限界に近づき、経済的な危機に陥っています。譲渡会を行わずに予約制の個別見学会で対応している団体もありますが、それでも見に来てくれる人は限られるので、里親が見つかりにくいのが現状です。

そんな中、ツイッター・ライブやYouTubeなどを使い、オンラインで譲渡会を始めた団体があります。
オンライン譲渡会は、動物保護団体が新型コロナウイルスの悪影響を受けて出した苦肉の策ですが、新型コロナウイルス収束後も発展の可能性があります。

今回は、実際に行われたオンライン譲渡会の例と、メリット・デメリットや今後の可能性についてお伝えします。

ツイッター・ライブを使った「オンライン譲渡会」

PET CAMPが開催したオンライン譲渡会では、配信者はツイッターアプリのライブ配信機能を使って保護している動物の様子を視聴者に生配信しています。

里親になることを考えている人は、PET CAMPの譲渡会会場サイトにアクセスし、保護動物の配信一覧から興味のあるものを選んで視聴する仕組みです。その動物が家の中でのびのびと過ごしている日常の姿をリアルタイムで閲覧することができます。

見逃し配信も

PET CAMPは、当日配信を見られなかった人のために、見逃し配信も行なっています。

リアルタイムで質問をしたりすることはできませんが、基本的に当日と同じ動画を視聴することができるので、気になる方はチェックしてみてください。

PET CAMP オンライン譲渡会 見逃し配信
https://petcamp.co.jp/online2020/list#noon

YouTubeを使った「バーチャル譲渡会」

横浜市で犬猫の保護活動をしている個人のボランティアグループ「おーあみ避難所」では、「バーチャル譲渡会」と称し、YouTubeで保護した犬猫の様子を配信しています。

保護犬のバーチャル譲渡会

保護猫のバーチャル譲渡会

バーチャル譲渡会に紹介された保護犬・保護猫については、メールで問い合わせをすることができます。

おーあみ避難所バーチャル譲渡会
http://f20km-petrescue.org/satooya-kai/2624/

OMUSUBIでは里親募集中の犬猫一覧をいつでも閲覧可能

おーあみ避難所が里親を募集している保護犬・保護猫は、OMUSUBIというサイトから確認することができます。

サイトには、保護犬・保護猫の写真に加え、性格や持病の有無、ワクチン摂取や避妊手術について詳しく記載されています。気になった保護犬・保護猫がいたら、おーあみ避難所に連絡してさらに詳しい情報を得られる仕組みです。

OMUSUBI 保護犬猫と里親を結ぶ場所
https://omusubi-pet.com/groups/81

オーストラリアではコロナで保護動物の需要が300%増!?

オーストラリアでは保護動物の里親探しが好調
新型コロナウイルスによる外出制限が続くオーストラリアでは、自宅待機のお供として保護犬・保護猫の需要が急激に高まっています。

王立動物虐待防止協会(RSPCA)ニューサウスウェールズ州支部のスティーブ・コールマン最高責任者によると、同州における里親募集への問い合わせは、新型コロナウイルス以前と比べて約300%増えているそうです。

譲渡会ができずに困っている団体も多い中、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州では、新型コロナウイルスが保護動物の里親探しにプラスに作用していることがわかります。

ファーストステップとしての一時預かり

コールマン氏によると、多くの人が保護犬・保護猫をまずは「一時預かり」で引き受けますが、愛着が湧いてそのまま里子として引き取るケースはとても多いそうです。

動物のストレスなど課題もあるものの、里親を見つけるためのファーストステップとして「一時預かり」制度は重要な役割を果たしているのです。

同様のことはニューヨークでも

動物保護団体のマディー・ポーズ・レスキューとベスト・フレンズ・アニマル・ソサエティーによると、シェルターに保護されていた犬や猫がほとんどいなくなったそうな。また、別の団体では、新型コロナウイルスの感染を防ぐため、インターネット上で面談をするなど、引き渡しのプロセスを工夫しているそうです。

新型コロナウイルスによる自宅待機や自粛が長引けば、オンライン譲渡会のような取り組みと相まって、日本でも保護動物の譲渡が加速するかもしれません。

「アフター・コロナ」にも広がる可能性

今後はオンライン譲渡会によって保護猫や保護犬が譲渡される可能性も
今回お伝えしたオンライン譲渡会は、新型コロナウイルスで対面の譲渡会ができずに困っている動物の保護団体たちが、苦肉の策として始めたものですが、新型コロナウイルス収束後にもオンライン譲渡会の発展の可能性はあるでしょう。

オンライン譲渡会のメリット

オンラインという特性を保護動物の譲渡会に応用することで、次に挙げられるようなメリットがあります。新型コロナウイルスが終息後も、この特性は飼い主の皆さんに受け入れられるものだと考えています。

1. 気軽に参加が可能

「保護犬・保護猫を飼うことに興味はあるけど、譲渡会に参加するのはちょっと緊張する…」「譲渡会には行ってみたいけど、なかなか時間が合わない…」と思っている人も、オンライン譲渡会なら、インターネット環境さえあれば、好きな時に好きな場所で、気軽に動画を閲覧することができます。

2. 動物の自然な様子がわかる

対面での譲渡会では、知らない人がいることで動物が緊張してしまい、普段の様子が分からないことがあります。オンライン譲渡会では、動物が慣れた環境で、リラックスして遊んだりごはんを食べたりする様子が分かり、飼ったあとの様子をイメージしやすくなるというメリットがあります。

3. より多くの人と動物が出会える

対面での譲渡会では、足を運んだところでしか保護動物に出会うことができませんが、オンライン譲渡会ならより多くの動物と出会うことができます。里親希望者の選択肢が広がるだけでなく、保護動物側もより多くの人に見てもらえることで里親決定の可能性が高くなるかもしれません。

オンライン譲渡会のデメリット

一方で、オンラインであることによるデメリットもあります。

1. 実際に触れ合えない

オンライン譲渡会では、実際に保護動物と触れ合うことができません。動画などで詳しく解説があっても、実際に触れ合ってみないと分からないこともあるでしょう。

2. 里親募集者と希望者が対面で話せない

動物も実際に触れ合ってみないと分からないことがありますが、人間同士も実際に会って話してみないとどんな人か分かりにくい場合があります。里親を募集する側にとっても、里親を希望する側にとっても、対面での会話ができないのは少し不安かもしれません。

恐らく、この問題が一番大きいところでしょう。ほとんどの保護団体は善良な活動をしていますが、ごく稀に金銭を目的とする悪徳な団体が紛れている場合があります。また、里親になる側にも問題がある場合があります。

保護動物の譲渡会、今後の展望は

オンライン譲渡会による里親探しは今後も期待できる

まだまだオンライン譲渡会には改善の余地があるでしょう。しかし、新型コロナウイルス終息後も、オンラインと対面両方を使った譲渡の形が発展する可能性は十分にあると考えます。

例えば、オンラインで広く里親を募集し、里親希望者は気になったところとまずはメールやビデオ通話などでやり取りをし、最後に対面で実際に動物と触れ合い、里親募集者と面談をして、譲渡を確定する流れなどが考えられます。

オンライン譲渡会の可能性の広がりにより、新型コロナウイルスによる里親探しの危機が、今後の動物保護活動にプラスに転じてくれることを願います。

迷子犬が缶ビールのラベルに!?アメリカで起きた嘘みたいな本当の話

アメリカ・フロリダ州の施設で保護されていた犬が先日、遠く離れたアイオワ州の家族の元に3年ぶりに帰ってきました。飼い主が3年ぶりに愛犬の姿を見たのは、SNS上にアップされた、缶ビールのラベルの写真でした。

アメリカで起きたこの奇跡的な話は瞬く間に世界中に拡散し、ペットのマイクロチップの重要性を再認識する動きが広まっています。

迷子犬がビールのラベルに・・・!?

缶ビールのラベルがきっかけでヘイゼルは飼い主の元に

(写真引用元:Wendi Lane “Brewery puts local shelter dogs on beer cans to help them get adopted.” ABC action news.)

話題になった犬(写真:右から2番目)の名前は「ヘイゼル」。ゴールデンレトリバーとテリアのミックス犬で、2017年5月に、飼い主のマディスさんの家から脱走したまま行方不明になっていました。

マディスさんはヘイゼルをずっと探し続けていましたが、ある時、ソーシャルメディアに掲載されていた缶ビールのラベルに、ヘイゼルの写真が使われているのを発見しました。

缶ビール広告は里親探しキャンペーンの一環だった

ヘイゼルは、フロリダ州シェルターで、2019年3月から保護されていました。地元のビール会社「モーターワークス・ブリューイング」が保護犬の里親探しキャンペーンとして、缶ビールに4匹の保護犬の写真を採用しており、そのうちの1匹がヘイゼルだったのです。

当時、ヘイゼルはシェルターでつけてもらった「デイデイ」という名前で缶に載せられていましたが、マディスさんは写真を見た瞬間、すぐにヘイゼルだと直感したといいます。

シェルター側はマディスさんに対し、動物病院での記録や写真など提出するよう求め、これらの証拠をもとにデイデイはヘイゼルであることに間違いないという結論に至りました。2020年2月、晴れてヘイゼルはアイオワ州の自宅に変えることができました。

見直されるマイクロチップの重要性

地元紙”Tampa Bay Times”によると、ヘイゼルを預かっていたシェルターは、ヘイゼルのマイクロチップから飼い主を探し出そうと試みたものの、情報が古かったために探し出せなかったといいます。

この出来事はアメリカから世界中に拡散し、奇跡的で感動的な出来事と称賛されるとともに、マイクロチップの重要性を見直す報道も広まっています。

マイクロチップって何?

マイクロチップとは何か

マイクロチップは「動物の個体識別」を目的とした直径2mm、全長11~13mmの円筒形の電子機器で、15桁の番号が書き込まれたICが封入されています。この番号を読み取り機で読み取ることで、登録された動物の名前や生年月日、種類に加え、飼い主の名前や住所・連絡先を確認できます

マイクロチップの目的は

ペットにマイクロチップを装着する目的は、迷子のペットを特定することだけでなく、ペットの盗難防止や、ペットの虐待・遺棄防止などの目的も含まれています。

改正法でマイクロチップ装着は義務化へ

以上の目的を果たすため、日本では2019年6月参院本会議にて可決された改正動物愛護法では、ペット販売業者に対し、飼い主にペットを販売する前にマイクロチップを装着することが義務付けられました

なお、販売業者が装着したマイクロチップには、飼い主が後から情報をデータとして登録できるようになっています。

詳しくはこちらの記事もご参照ください。

【2019年改正動物愛護法】マイクロチップ装着の義務化の目的と懸念に迫る

マイクロチップは災害時にも重要な役割を果たす

マイクロチップは災害時にも重要な役割を果たす

災害大国とも呼ばれる日本ですが、特に災害時に飼い主と離れ離れになったペットを飼い主の元に返すため、マイクロチップはとても重要になります。実際、東日本大震災の時、飼い主とはぐれてしまい、その結果、道をさまよい、飢えや寒さに苦しむペットがたくさんいました。

マイクロチップに加え、迷子札や鑑札などをつけておくとよいですが、普段首輪をつけていない室内犬や、何かの拍子に迷子札が外れてしまう可能性もあるので、体に埋め込めるマイクロチップとの併用が効果的です。

他にも災害に備えてやるべきことは、こちらの記事をご覧ください。

災害の時、ペットと避難をするために。もしものために備えておくべきこと

住所が変わったらマイクロチップの更新を忘れずに

マイクロチップ 住所変更 更新

ヘイゼルのように、せっかくマイクロチップが埋め込まれていたのに、情報が古くて使い物にならないのでは意味がありません。ペットの住所や飼い主が変更になった場合、マイクロチップの情報も更新することを忘れないようにしましょう。

日本獣医師協会によると、マイクロチップの更新に必要な手続きは以下の通りです。

必要な書類

マイクロチップ埋込み時の『AIPO・IDデータ登録申込書(飼い主控え)』/『AIPO・登録完了通知ハガキ』
または、マイクロチップ埋込み時の『ライフチップデータシート(飼い主控え)』/『ライフチップ・受付完了ハガキ』
のいずれか1点。

いずれの用紙・ハガキも見あたらない場合は、下記の連絡先までお問い合わせください。

変更の手続き

『AIPO・IDデータ登録申込書(飼い主控え)』/『ライフチップデータシート(飼い主控え)』を使用して手続きをする場合
書類をコピーし、コピーした用紙の左上の区分「変更」に○印をつけます。変更箇所を二重線で消し、変更内容を明記したものを郵送又はFAXにて日本動物保護管理協会宛に送信。

『登録完了通知ハガキ』/『受付完了ハガキ』を使用して手続きをする場合
ID番号を記載してある面をコピーし、その余白に変更事項を明記したものを郵送又はFAXにて日本動物保護管理協会宛に送信。

お問い合わせ

社団法人 日本動物保護管理協会(AIPO事務局担当機関)
〒107-0062 東京都港区南青山1-1-1 新青山ビルヂング西館23F
TEL 03-3475-1695 
FAX 03-3475-1697 
E-mail:hokankyo@nichiju.or.jp

大切な愛犬が家に帰れるように

大切な愛犬が家に帰れるように

アイオワ州に住むヘイゼルは、缶ビールのラベルのおかげで、3年ぶりに家族の元に帰ることができました。しかし、これは奇跡と言っても過言ではなく、残念ながら、迷子になったまま帰れないペットもたくさんいます。

マイクロチップに正しい情報が登録されていれば、すぐに飼い主の元に帰れる可能性が高まります。

日本では、これからマイクロチップの装着が義務付けられるようになりますが、マイクロチップが装着されているからと油断することなく、住所や飼い主が変わった場合は、速やかにマイクロチップの情報を更新し、いざという時に役に立つようにしたいですね。

インフルエンサーとしても活躍中!保護犬・保護猫を飼っている有名人

「犬や猫を飼いたいと思った時、あなたはどこに行きますか?」

この問いに対して、多くの日本人はペットショップに行くと答えるでしょう。保護団体から保護犬や保護猫を引き取るという選択肢が挙がる人は、海外と比較しても少ないのが現状です。

最近では、芸能人も保護犬や保護猫を引き取ったり、事業や寄付活動をしたりしている方がたくさんいます。この記事では、保護犬や保護猫を飼育している有名人に焦点を当ててご紹介したいと思います。

保護犬・保護猫とは

保護犬・保護猫とは
多頭飼育崩壊や引っ越しなどさまさまな理由に飼育を放棄され、施設で保護されている犬や猫のことを保護犬・保護猫といいます。

また、都心部では見かけることがありませんが、地方の山間部にいる野犬も保護されています。

少しずつ知名度が上がり、保護猫や保護猫を施設からお迎えしようという人も多くなりました。しかし、施設から引き取るのが当たり前の海外と比べるとまだまだ浸透しているとは言えません。最近では芸能人がSNSに保護猫や保護犬の写真を上げており、これが保護犬を迎えるという選択肢があることのPRにもなっています。

保護犬や保護猫についてもっと詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。

保護団体から犬猫を譲渡してもらうためにすべきこと5つ

保護犬を飼っている有名人①杉本彩

動物愛護に関わる有名人で真っ先に名前が挙がるのが杉本彩さんです。2015年には「公益財団法人動物環境・福祉協会Eva」を立ち上げ、動物虐待やペットの店頭販売の現状を伝えています。

杉本彩さんは小さい頃から野良猫を連れて帰っては家で飼育し、兄弟のように暮らしていたそうです。仕事柄、自分の生活パターンではペットの飼育は難しいと諦めていましたが、旦那さんに犬と暮らしたいと言われたことをきっかけに保護犬を迎えました。現在では東日本大震災で被災した子も含めたくさんの保護犬や保護猫と暮らしています。

最近では、女優や実業家としての活動のかたわら、『動物たちの悲鳴が聞こえる〜続・それでも命を買いますか?』という本を出版したり、イベントで講演会をするなど、動物の権利を守る活動を継続的に行なっています。

保護犬を飼っている有名人②滝川クリステル

フリーアナウンサーの滝川クリステルさん。2007年に犬や猫の殺処分問題を知り、強い衝撃を受けたそうです。そして自らがメインキャスターを務めていたニュース番組で殺処分問題を取り上げ、悲惨な状況やそこで働く職員のメンタル面の負担を視聴者に伝えました。

現在は東日本大震災で被災したアリスちゃんと暮らしています。大型の成犬を女性一人が引き取るのは難しいと言われましたが、成犬だからこその魅力もあり、少しずつ信頼し合い、一緒に苦難を乗り越えてきたという意識を持てた時に喜びを感じられたそうです。保護犬や保護猫の多くは心が傷ついている、だからこそ飼い主も一緒に成長しないといけないと語っていました。

滝川クリステルさん2014年に一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブルを設立し、アニマル・ウェルフェアにのっとった犬猫殺処分ゼロと生物多様性保全を目指し活動しています。

保護犬を飼っている有名人③ローラ

タレント・モデルとして活躍するローラさんは交通事故にあった保護猫や森に捨てられた保護犬と暮らしています。

保護猫だったウニちゃんをお迎えしたことをきっかけに、2018年より保護犬・保護猫をハッピーにする「UNI project」をはじめました。「UNI project」は、保護団体が保護犬・保護猫と飼いたい人を募集できるマッチングサービス「OMUSUBI」との共同プロジェクトで、ローラさん自らが「OMUSUBI」に掲載されている全国の保護犬・保護猫の情報を発信しています。

現在は海外に拠点を置いているローラさんは、「ロサンゼルスにはペットショップがなく、保護施設から引き取るのが当たり前。日本でもそうなっていくよう応援していきたい」と、とある取材でこたえていました。

保護猫を飼っている有名人①サンシャイン池崎

ツイッターの裏アカウントが話題となったサンシャイン池崎さん。その実態は保護猫出身の愛猫との生活をツンデレに語るというものでした。

サンシャイン池崎さんは、子供の頃から野良猫と遊んでいたため、「猫をお金で買う」ということに抵抗があり、ペットショップという選択肢は初めからなかったそうです。番組での共演者をきっかけに保護猫の存在を知り、2匹の保護猫を引き取りました。

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YouTubeでは「ふうちゃんらいちゃんねる」というチャンネルを立ち上げ、そこで出た収益はすべて保護団体に寄付しています。また、同チャンネル内で保護猫ボランティアの現状を取り上げるなど、保護猫の活動にも積極的に関わっています。

保護猫を飼っている有名人②ミキ 亜生

もともと野良猫だった子を3匹飼育しているというお笑いコンビ・ミキの亜生さん。

助六という名前の猫を最初に保護してから、3年間で30匹ほどの猫を保護しました。保護した後は自力で餌を食べられるくらいまで回復させてから、友人もしくは友人の知り合いの信頼できる人のみに限定して里親を探しています。

仕事で忙しい亜生さんですが、大阪の自宅のお隣さんに鍵を預けて猫の世話をしてもらっているそうです。お隣さんも亜生さんが拾った猫の里親にもなってくれ、ミキのご両親や昂生さんの奥さんとも仲が良く、家族ぐるみの付き合いとのこと。まさに猫が結んだ素敵な縁ですね。

インスタグラムなどにも頻繁に投稿しているからか、ファンからの差し入れも全部猫用品とのことで、保護猫の周知に一役かっています。

保護猫を飼っている有名人③柴咲コウ

柴咲コウさんは、熊本でのライブツアーの際にお忍びで訪れた保護猫カフェで出会った「のえる」をはじめ、現在は3匹の保護猫出身の愛猫たちと暮らしています。

柴咲コウさんも子供の頃から野良猫に囲まれた環境で育ちました。大人になってから、「都会は交通量も多く野良猫は過酷なところで生きている」と思ったのがきっかけで保護猫を迎えたそうです。

最近は、滝川クリステルさんと交流したり、自身が代表を務める会社から保護猫たちをモデルにしたLINEスタンプを出したりするなど、柴咲コウさんの猫に対する愛を感じます。

芸能人が保護犬・保護猫を迎えるということ

保護犬や保護猫を救う活動、保護犬や保護猫出身の犬や猫を飼育している芸能人は、今回ご紹介した他にもたくさんいます。

いくら保護犬や保護猫を飼っているからといって、「有名人だからと、もてはやすのは違う」という声を聞くことがあります。しかし、影響力のある人が声を上げて積極的に保護活動に参加したり、保護犬や保護猫を迎えることで、保護犬や保護猫の存在、それを守るための活動が広まるのであれば、それはとても価値のあるものだと筆者は思います。

保護犬や保護猫を迎えるということがまだまだ浸透していない日本で、多くの人にペットに関わる現状を知ってもらうためにも、情報発信力、影響力がある有名な方や芸能人の方の発信は必要なことだと思います。

保護犬・保護猫について考える

保護犬・保護猫について考える

日本を除く主要な先進国の多くではペットショップ自体がなかったり、ペットショップにペットが販売されていないことが多く、保護犬・保護猫を引き取るのが最初の選択肢となるのが普通になっています。

多くの人の尽力により、日本でも少しずつ保護犬・保護猫の存在は知られてきています。しかし、ほとんどの日本人が保護犬や保護猫を迎えることが「当たり前」になるためにはまだ時間がかかるでしょう。

日本が少しでもペット先進国に追いつくために、私たちができることは何か、少しでも良いので考えてみませんか?

【保護犬と暮らす】職員が語る「わおん」の魅力と保護犬が果たす役割

前回の記事では、ペット共生型障がい者福祉施設「わおん」の入居者さんにインタビューした様子を掲載いたしました。

【保護犬と暮らす】入居者に聞いたグループホーム「わおん」での生活

今回は、実際に「わおん」で働く職員さんの目線で、「わおん」のグループホームとはどのような施設なのか、他の施設との違いや魅力、犬の存在意義などを語っていただきました。職員さんだからこそ感じる「わおん」の魅力についてご紹介します。

「わおん」との出会い

「わおん」でエリア長を務める鮎川さん

今回訪問したグループホームの管理をしている職員の鮎川さんにお話を聞かせていただきました。

なぜ「わおん」で働こうと思ったのですか?

以前から犬を飼いたいと考えており、5年くらい前に一人暮らしを始めたことをきっかけに犬を飼い始めました。
それまでは地域の人との交流は全くありませんでしたが、犬を飼い始めて散歩をするようになると、畑仕事を手伝ったり野菜をもらったりと自然と交流が生まれるようになったんです。こういった経験を「幸せだなぁ」と感じました。

犬という存在があるだけで、入居者同士の交流だけではなく、地域との交流が生まれ、会話が弾む。「わおん」が狙った効果が実際に現れていることがわかるエピソードですね。

もともと福祉業界で働いていたんですが、障がいのある方にも、自分が犬を飼って感じた経験をしてもらいたいと思うようになりました。そこで、犬がいるからこそできる体験を生み出せる「わおん」の魅力に共感し、「ここしかない」と思ったのです。

犬と福祉という観点から仕事を探し始めたところ、偶然「わおん」の存在を知ったそう。それはまさに衝撃の出会い。会社のビジョンと鮎川さんのビジョンが完全に一致していたそうです。

実は2019年11月に入社したばかりの鮎川さん。取材当日はちょうど1ヶ月が経過しようとしていたところでした。他の職員さんや入居者さんから「まだ一ヶ月目だなんて信じられない(笑)」と言われており、すっかり「わおん」に馴染んでいらっしゃる様子が伝わってきました。

「わおん」でのお仕事

「わおん」でエリア長を務める鮎川さん

以前勤めていた施設との違いはありますか?

前は車椅子の人が多く、なかなか一人では身動きが取れない人が多い施設で勤務していました。しかし、「わおん」のグループホームは精神障がい者や知的障がい者が多く、身体的なサポートをすることはあまりありません。
そのため、地域の中で生活することになるので、自然と近隣の人との関わりが生まれてきます。

「わおん」のグループホームに入居している人は日中は仕事をしている人も多く、一緒に外に出る機会が以前の施設よりも多いそうです。

大きな施設では職員さんも多くいるため、突発的にどこかに行く必要が出て来ても人を出しやすいという利点があります。
しかし、「わおん」は比較的小規模なため、職員のスケジュール管理などが大変な面もあります。そこは私の仕事でもあるので、うまく回していけるよう頑張っていきたいですね。

施設の規模により、メリットやデメリットは生じてしまうもの。そのデメリットを鮎川さんら職員の方の努力によりフォローされています。鮎川さんはエリア長をされているため、管理業務が多く大変そうでしたが、その目からは仕事への誇りとやりがいが伝わってきました。

鮎川さんの一日のスケジュールを教えてください

午前中は市役所や病院の電話対応、通院の付き添いなどをして過ごし、午後は近隣エリアのホームを回っています。私の担当するホームが7棟あるのですが、日中は入居者さんが仕事などで家にいないことが多いのでなるべく夕方に行くようにしています。

新しい入居者さんや、ちょっとした連絡が入った人がいるとつい気になって様子を見に行ってしまうという鮎川さん。そういう小さな気遣いは入居者さんにとっては心強いですよね。

印象に残ったエピソードなどがあれば教えてください

私が担当しているホームの一つに新しい入居者さんが入ることになりました。少しサポートを必要とし、もともといる入居者さん同士の仲が良いため打ち解けるまで時間がかかるかもしれないと不安もありましたが、こちらの入る隙がないくらい打ち解けていました。
サポートしたいところも入居者さん同士でフォローし合って解決しており、「わおん」の入居者は、福祉の単なる受け手ではなく担い手にもなっているんです。

「わおん」のグループホームは、入居者同士の関わりがあまりなかったり、とても仲が良かったりと雰囲気はさまざまですが、職員さんが相性などをみながら入居するホームを決めているそうです。他の入居者さんと積極的に交流したい人もそうでない人も、自分の性格に合わせてくれるのは嬉しい点ではないでしょうか。

また、入居者さんが互いに助け合い、自らが福祉の担い手にもなっているのはとても素敵なことであり、これが福祉の理想形なのかもしれません。

ホームに犬がいるということ

「わおん」で暮らす保護犬出身のみりんちゃん

犬がいることで何か違いはありますか?

身近に犬がいることで、入居者さんは散歩に出かけたり、プラスの要素で外出することが増えました。
とある入居者さんが一人で外出する機会があり、道中の不安がありましたが、犬と一緒にいることで寄り道などもせずに無事に帰れたんです。
犬と楽しそうに遊んでいることも多く、犬がいてくれて良かったなと思いました。

職員さんにとってはどうでしょうか?

職員のモチベーションの維持にも一役買っています。
世話人さんのシフトを組むときに、どうしても都合が合わないこともあるのですが、「あの犬がいるホームだったら行きたい」という方も多いんです。犬の存在が業務を円滑に回す役割も果たしていますね。相性次第ではありますが、職員の犬を連れて行くことができるのも、犬を飼っている職員にとってはうれしいポイントです。

家や職場に犬がいるだけで、入居者さんの心の支えになるだけでなく、職員さんの仕事のモチベーション維持にも役立っているんですね。これこそがまさに「わおん」の強みだと言えるでしょう。

職員から見るアニスピホールディングスという会社

員から見るアニスピホールディングスという会社

「わおん」を運営するアニスピホールディングスはどのような会社ですか?

印象的だったのは、入社した日の朝礼で、事業の目標を達成したお祝いで特大のクラッカーを鳴らしたり、藤田社長の誕生日をサプライズでお祝いしたことです。率直にフランクで楽しい会社だなと思いました。

IT系の会社やベンチャー企業ではこういったイベントが多いイメージがありますが、どちらかというと堅いイメージのある福祉業界。社風がよく伝わってくるエピソードでした。

「わおん」での業務をどう感じていますか?

以前の施設で働いていたときは”会社の歯車”という印象を感じていました。しかし、アニスピホールディングスに入社して責任のある仕事を任されるようになり、やりがいを感じています。毎日が本当に楽しく、職場に犬がいるということもありモチベーションを高く保てています。

入居者さんにとっても「毎日が楽しい」「仕事にやりがいがある」と思っている職員さんがそばにいてくれる方が安心できることは間違いありません。また、アニスピホールディングスはもちろん、「わおん」のグループホームは犬と一緒に働けるということで、求人募集にも多くの応募が来ているそうです。

もしかすると、私たちが愛する犬という存在が、人手不足が深刻化している福祉業界の新たな光となるかもしれませんね。

最後に

殺処分直前で保護され、今はのんびり暮らすみりんちゃん

入居者さんも職員さんも終始笑顔でお話をしてくださったのがとても印象に残りました。犬という存在を介することで、人はこんなにも笑顔になれるのです。

今まで、犬は好きだけどグループホームでは飼えないから諦めていたという人も多いでしょう。しかし、施設側が犬と暮らせる環境を提供し、保護犬も救えるというのは素晴らしい取り組みだと感じました。

「わおん」のグループホームでは、動物を『飼う』のではなく、『ともに生きる』ことを大切にしています。犬にとってここが最善の環境かどうかはわかりません。しかし、藤田社長の言葉を借りるなら”救ってなんぼ”です。少なくとも実際に殺処分直前の犬の命を救い、そして犬が好きな人たちに囲まれてのんびり過ごせていることは事実です。

「わおん」は、入居者からも職員からも愛される施設でした。今後さらに新棟が増えていき、それに伴い引き取られる保護犬も増えていくでしょう。シェリー編集部では、このような社会的意義のある「わおん」の活動を今後も注目していきたいと思います。

わおん公式サイト:https://waonpet.com
(株)アニスピホールディングス公式サイト:https://anispi.co.jp/