犬も猫も健康診断を!定期的に受けるたくさんのメリットとは

愛犬、愛猫は動物病院で健康診断を受けていますか?元気に長生きしてもらうためにも、健康診断を定期的に受けることは大変重要です。

今回は、愛犬・愛猫の健康診断のメリットや受診の注意点、コツについて解説します。もし、しばらく健康診断を受けていない場合は、なるべく早く動物病院に相談しましょう。

定期的な健康診断を受けるメリット

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健康診断は、病気の早期発見や健康管理に役立ちます。早期発見は早期治療につながり、治療の負担も軽減できる可能性もあるため、普段から健康状態をチェックしておくことが重要です。

病気の早期発見

健康診断を受けると、病気や体調不良を早期に発見しやすくなる点が大きなメリットです。犬や猫は、人間のように言葉で体調不良を伝えられません。元気そうにみえていても、血液検査では異常が現れるケースもあるでしょう。特に猫は体調不良を隠したり、我慢したりする傾向があるため、定期的な健康診断は有効です。

たとえ検査結果の数値が正常範囲内であっても、数値の急激な変化があれば病気の予測もしやすくなります。「今後は○○の病気の発症リスクが高まるから注意しよう」なども推測できるでしょう。

早期治療につながる

病気が重症になる前に気づけるので、早めに治療に取り掛かれます。その分、愛犬・愛猫への負担も少なくなるでしょう。例えば、進行すると投薬や手術が必要でも発見が早かったため食事療法ですむ、というケースも考えられます。治療費の負担が軽減できるというメリットもあります。

健康なときのデータが集まる

定期的に受けていれば健康なときのデータがそろうため、数値の変化によって病気を発見しやすくなります。

体調不良になって初めて血液検査をするよりも、健康なときのデータと比較することで病気の診断もしやすくなるでしょう。獣医師も、元気なときの表情や行動がチェックできます。健康なときのデータを取っておくことは、健康管理のためにも治療のためにも大変重要です。

何歳から受ければいい?

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子犬や子猫は、生後半年くらいから受けるのがいいでしょう。ワクチン接種や避妊・去勢手術のときなどに動物病院に相談してください。

成犬・成猫になってから飼い出した場合は、その時点で動物病院に連れて行って相談しましょう。

受診間隔は?

子犬・子猫から5歳くらいまでは1年に1度、6、7歳になりシニア期に突入したら半年に1度程度がおすすめです。

犬や猫は、人間のおよそ4倍の早さで年を取るといわれており、人間にとっての1年は、犬や猫にとっては4、5年に相当します。

参考
知っておきたい!犬の健康診断|犬・猫の健康診断を推進|Team HOPE (teamhope-f.jp)
知っておきたい!猫の健康診断|犬・猫の健康診断を推進|Team HOPE (teamhope-f.jp)

5年に一度の健康診断と聞くと、「ずいぶん間が空いている」と思うのではないでしょうか。人間と同じように年を取ると、さまざまな変化が生じていくものです。健康診断の間隔は空け過ぎないように注意したいですね。

「1年に一度」、「半年に一度」など健康診断を受ける間隔は、愛犬・愛猫ごとに異なる場合があるので、まずは動物病院で相談してください。

どんな検査があるの?

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血液検査や尿・便検査、レントゲン検査などがあります。さらにMRI検査や超音波などを行う場合もあります。その子によって検査項目が異なる場合もあるので、獣医師によく相談しましょう。

健康診断を受けるときの注意点

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スムーズに診断を受けるためにも次の点に注意してください。

相談、予約をする

いきなり動物病院に行くのではなく、まずは相談して予約を取ります。獣医師と相談して、検査項目を決めるといいでしょう。動物病院によっては、健康診断パックなどを設定しています。費用についても、よく確認しておきましょう。

愛犬・愛猫の情報をまとめておく

初めて受診する場合は、年齢や性別、品種、ワクチン接種歴、避妊・去勢手術の有無や時期、マイクロチップの有無など、基本的なデータをまとめておきます。
食事量、尿の回数や量、便の回数や状態なども答えられるように用意しておくと安心です。

指示に従う

「朝食を抜く」「尿や便を持参する」など、動物病院の指示には必ず従いましょう。尿や便の採取方法も、あらかじめ確認しておきます。

もしも「うっかりご飯を与えてしまった」などの場合は、速やかに連絡することが大切です。

不安な症状は動画や画像を撮って見せる

「足を引きずるときがある」「よく下痢をする」など、気になることがあったら動画や画像に残しておきましょう。動物病院では症状が出ないときがあるため、動画や画像があると診断に役立ちます。

まとめ

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犬や猫が健康診断を定期的に受けると、病気の早期発見、早期治療につながるなどメリットがたくさんあります。犬や猫は体調不良を隠すことが多いため、元気に見えるときも健康管理が欠かせません。元気だから大丈夫と思いこまず、ぜひ定期的な健康診断を受けましょう。

健康診断の内容や受診間隔は、動物病院で相談します。実際に健康診断を受ける際は、必ず指示にしたがってくださいね。

猫の老化サインって何がある?シニア期に備えてチェックしよう

猫も年を取ると、老化により少しずつ体の生理機能が衰えてきます。愛猫がシニア期を元気に過ごし、長生きするためにも飼い主さんは早めにサインに気付くことが大切です。

今回は猫の老化サインやケアのコツを解説します。

7歳を過ぎたら注意「猫は人の5倍の早さで年を取る」

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猫が7歳になったら、個体差はあるもののそろそろシニアの仲間入りです。猫の7歳は人の44歳ごろに相当します。(参考:獣医師広報版

44歳といえば、生活習慣病などが気になり始める人が増える年頃です。実際、厚生労働省は40歳から生活習慣病予防のために特定健診や特定保健指導をすすめています。(参考:厚生労働省「特定健診・特定保健指導」)

猫も7歳になるころから飼い主さんが体のケアをし、老化に合わせてサポートをする必要があります。猫は人のおよそ5倍の早さで年を取ります。人間にとってはほんの数か月が、猫にとっては年単位です。「うちの子はまだ若い」と思い込まず、よく観察して年齢に合った過ごし方をしましょう。

健康診断を若いうちから定期的に受ける


猫の健康管理に欠かせないのが、健康診断です。定期的に受けましょう。

猫が健康診断を受けるメリット

獣医師による診断を受けると、病気など体の変化にいち早く気づけます。定期的な健康診断は、病気の早期発見早期治療ができる点が大きなメリットです。早期治療は、猫の負担も少なく、治療費の負担も減らせます

7歳を過ぎたら2回以上の受診がおすすめ

若いうちは1年に一度でも、7歳を過ぎたら最低でも半年に一度程度の受診をおすすめします。

猫にとっての1年は人の数年に該当するので、なるべく短いサイクルで受診をすると安心です。もしも1年受けないでいると、5年近く健康チェックを放置したことと同じになってしまいます。かかりつけの動物病院とよく相談してください。

若いうちは健康診断を受ける習慣がなかった猫も、今から受診するようにしましょう。

シニアになったサインを見逃さない

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猫の老化の始まりは、ちょっとした行動や反応に現れます。普段からよく観察し、飼い主さんが早めに見つけてあげましょう。早めに気付いてケアをすることで、猫が快適に暮らせます。

食べ方や食欲

食欲は、健康チェックのバロメーターです。まったく食べないときは、すぐに動物病院を受診してください。

途中で食べるのをやめる場合は、首などに痛みがあり、下を向いて食べるのが苦痛になっている可能性があります。高さのあるフードボウルに変えるなど配慮が必要です。

食欲はあるものの、ポロポロこぼすようになったら、歯周病などが進行しているかもしれません。一方、急に食欲が増進した場合、元気そうに見えても甲状腺機能亢進症など病気の恐れもあります。

排泄

尿量が増えていないか、こまめにチェックしましょう。猫は高齢になるに従って、慢性腎臓病のリスクが増します。同時に、水分摂取も確認しましょう。

尿量が増えて水をがぶ飲みする場合、慢性腎臓病が進行している恐れがあります。無症状でも、慢性腎臓病が進行するケースもあるので注意が必要です。

膀胱炎などのリスクも加齢とともに高くなります。何度もおしっこをしていないか、排泄のたびに痛がっていないかも確認しましょう。

運動

運動量が減っていないかチェックします。高齢になると、関節に痛みを生じる猫が増えてきます。以前は平気だったのにキャットタワーにのぼらない、おもちゃで遊ばないなど変化がでてきたら、体のどこかに痛みを感じているかもしれません。

体重の変化

週に一回は、体重測定をします。シニア期にかかりやすい病気によっては、体重が減る場合も。例えば、甲状腺機能亢進症の猫はたくさん食べているのに体重が減少気味になります。肥満も心臓病や関節炎などを悪化させる原因です。

自宅で測定する際は、飼い主さんが猫を抱いて体重計に乗った計測値から、飼い主さんの体重を引いて猫の体重を記録しておきます。

被毛や皮膚、爪

徐々に被毛のつやが減り、皮膚は弾力が失われていきます。爪はもろく、太くなっていくのが特徴です。猫自身、被毛の手入れや爪とぎをしなくなるのも老化のサインです。腫瘍もできやすくなるため、皮膚の状態は、毎日手で触れて確認します。

聴覚

呼んでも反応しない場合は、加齢により聴覚が衰えているのかもしれません。耳が遠くなった猫は、不安を覚えやすく大声で鳴くことがあります

行動や性格の変化

おだやかだったのに怒りやすくなった、やたらと甘えるようになったなどもシニアの猫によく見られます。昼間は寝てばかりで、夜になると騒ぐなど睡眠サイクルが変わっていくこともあります。

老化だと思いこまないことも大切


猫の変化に気づいたら、まずは動物病院を受診しましょう。

老化だと思っていた変化が、病気が原因の場合もあります。年を取ったからだと思いこまず、必ず受診してください。

まとめ

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猫は人間の約5倍の早さで年を取るため、7歳は人の44歳くらいに相当します。7歳を過ぎたら食欲や排泄、運動量などに変化がないかをこまめに確認してください。老化だけではなく、病気が原因のケースもあるので、いつもと違うと感じたらすぐに受診しましょう。

健康状態を確認するために、最低でも半年に一度は動物病院で健康診断を受けることも大切です。大切な愛猫が元気にシニア期を過ごすためにも、飼い主さんは老化のサインを見逃さないようにしましょう。

【犬クイズ】ミニチュアシュナウザーの「シュナウザー」の意味って?

「おじいさんのような犬」ともいわれるミニチュアシュナウザー。名前自体にはあまり馴染みがなくても、写真を見たらわかるという人も多いでしょう。

今回は、ミニチュアシュナウザーの名前の由来や特徴、飼育する際に気をつけたいポイントを、クイズ形式でご紹介します。ミニチュアシュナウザーを飼っている人も飼っていない人も、ぜひクイズを通して学んでみてください。

それではさっそく、ミニチュアシュナウザークイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 ミニチュアシュナウザーの「シュナウザー」にはどういう意味がある?
正解です!
不正解です!
正解は「口ヒゲ」です。
「シュナウザー」には、ドイツ語で「口ヒゲ」という意味があります。確かに、口の周りの毛が長く、ヒゲのようにも見えますね。
Q.2 ミニチュアシュナウザーの特徴として「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「テリアなどを交配して誕生した」です。
一見するとテリアに似たような顔をつきをしていますが、ミニチュアシュナウザーはスタンダードシュナウザーにプードルなどを交配して生まれました。テリアの血統は全く入っていませんが、一部の団体はテリアのグループに入れています。

ミニチュアシュナウザーの体重は4〜8kgほどで、小型犬に分類されます。スタンダードシュナウザーをそのまま小さくしたような見た目で、がっしりとした筋肉質の身体を持ちます。

被毛はダブルコートですが、抜け毛は少ないとされています。
Q.3 ミニチュアシュナウザーを飼う上で注意したいこととして「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「ブラッシングは月に1回程度行う」です。
ミニチュアシュナウザーの被毛はダブルコートですが、換毛期がなく他の犬種と比べると抜け毛は少ないとされています。しかし、被毛が長く毛玉になりやすいため、ブラッシングはなるべく毎日行いましょう

食事管理を行っていないミニチュアシュナウザーでは高脂血症が高確率で見られ、胆石症や尿石症のリスク要因となります。運動による体型維持だけでなく、食事は出来るだけ低脂肪のものを与えるようにしましょう。

ミニチュアシュナウザーは皮膚病を引き起こすことが多いため、日々のスキンシップで定期的にチェックしてあげましょう。また、血液検査で血中中性脂肪やコレステロールを検査するのはとても重要です。若いうちは一年に一回、高齢になったら半年に一回の健康診断がおすすめです。
問正解/ 問中

今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
【獣医師監修】ミニチュアシュナウザーの好発疾患と早期発見の方法
結果発表
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猫との引っ越しは慎重に!やっておきたい準備とストレスを与えないコツ

環境の変化が大の苦手な猫は、引っ越しが大きなストレスになりがちです。しかし、飼い主さんのライフスタイルが変化したなどの理由で引っ越さなくてはいけない場合もあるでしょう。 この記事では、猫のストレスや負担を少しでも減らすために、必要な準備やコツについて解説します。事前にしっかり準備をして、愛猫との新しい生活を楽しみましょう!

引っ越し前に準備したい7つのこと

猫,引越し,方法,準備,ストレス 引っ越しが決まったら、まずはスケジュール作りとやることリストを作成しましょう。引っ越し当日、ペットホテルに預けたり、ペットタクシーを利用するなら手配も必要です。猫の移動手段も早めに準備しましょう。

1. 動物病院に相談

まずはかかりつけの動物病院を受診しておきましょう。
  • 健康診断を受ける
  • 持病のある猫や高齢猫は検査のデータをもらっておく
  • 薬や療養食を処方してもらう
環境の変化に弱くストレスを受けやすい猫は、猫用フェロモン剤「フェリウェイ」があると安心です。猫の顔周辺から分泌されるフェロモン製剤で、クレートや部屋にスプレーするとリラックス効果が期待できます。気になる方は獣医師に相談してみてください。 また、引っ越し先の動物病院も探しておきましょう。かかりつけの獣医師に紹介してもらってもいいですね。

2. フードを多めに用意

引っ越し先で、いままで食べていたフードがすぐ手に入らないかもしれません。多めにストックしておきましょう。

3. ケージに慣れさせる

引っ越し作業中や新居の暮らしにケージがあると便利です。引っ越し前から慣れさせておきましょう。トイレを入れる余裕があり、上下運動ができる猫用ケージがおすすめです。
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4. クレートやキャリーバッグに入る練習

どのような移動手段を取るにしても、クレートやキャリーバッグは必須です。慣れていないとストレスにもなりますので、早めに準備して少しでも慣れさせておきましょう。
ポイント ・いつも猫が過ごす場所に置き、中には慣れ親しんだ敷物を入れる ・好きなおやつをクレートやキャリーバッグで食べさせる ・処方してもらったフェロモン剤をスプレーする
なお、早く慣れさせようとして無理やり押し込むのは逆効果なのでやめましょう。
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5. 新居に猫の匂いを付ける

新しい環境に自分の匂いがあれば猫は安心します。 フェイシャルフェロモンの分泌腺がある猫の頬周辺をやさしく拭いて、タオルに匂いを付けます。匂いの付いたタオルで、新居の柱や壁など、猫の顔の高さ周辺を集中的に拭きましょう。 処方してもらったフェロモン剤を新居にスプレーしてもよいです。

6. 交通手段の確認

自家用車で移動すると、猫のペースに合わせて休憩が入れられます。公共交通機関を使用する場合は、各鉄道会社のルールに従って移動しましょう。飛行機の場合は手続き方法を航空会社によく確認してください。 また、ペットの輸送も行ってくれる引っ越し会社もあります。見積もりの際に相談するといいでしょう。ペット専用タクシーなども合わせて問い合わせてみてください。

7. 迷子札を付けておく

万が一の脱走に備え、首輪に迷子札を付けておきましょう。猫の首輪はひっかかると外れるタイプが多いのでマイクロチップを挿入しておくと安心です。

やってはいけない準備

猫,引越し,方法,準備,ストレス 猫グッズの新調は避けましょう。環境が変わるだけでなく、自分の慣れ親しんだものが突然なくなるのは猫にとってショックな出来事です。 特に新築に住む飼い主さんは、すべて新品にしたいかもしれません。しかし猫のために少し我慢してください。キャットタワーや爪とぎ、敷物がどんなにボロボロでもそのまま運び入れましょう。トイレの新調もNGです。 新品にしたい場合は、引っ越す前に購入してあらかじめ慣れさせておくか、新居に猫が慣れてから購入することをおすすめします。

引っ越し当日の注意点

猫,引越し,方法,準備,ストレス 引っ越し業者の作業員が荷物を運び出す様子は、猫にしてみれば自分のテリトリーに見知らぬ人が侵入し、大きな物音を立てて荒らしているように見えるはずです。引っ越しの様子は、なるべく猫に見せないようにしましょう。

猫は預けるか、静かな場所に

引っ越し当日に猫を自由にさせると、狭い場所に入りこんだり脱走したりするかもしれません。動物病院やペットホテルに預けると、飼い主さんも引っ越し作業に集中できます。 預けられるのが苦手な猫は、ケージに入れて人の出入りが少ない静かな部屋で待機させましょう。引っ越し業者の人などが誤って開けないよう、部屋のドアに「猫がいます」と注意書きを貼っておきます。 落ち着けるスペースがない場合は、猫をケージに入れて大きな布などで覆っておくといいでしょう。

移動時のポイント

猫を移動させる時のポイントをまとめました。
  • 外が見えないようにクレートやキャリーバッグを風呂敷などで覆う
  • クレートやキャリーバッグの中にはペットシーツを敷いて排泄に備える
  • 替えのペットシーツやビニール袋、ウエットティッシュを準備しておく
  • 猫用ハーネスをつけておくと、万が一クレートの扉が開いても安心
自動車内は、夏以外でも日が当たると温度が上がりやすく熱中症の危険があります。猫だけを置いて、車を離れないようにしてください。公共交通機関で移動する場合は、他の乗客の迷惑にならないよう注意しましょう。

新居に引っ越したら

猫,引越し,方法,準備,ストレス 荷物を入れる際も、バタバタするもの。すべて荷物を入れ終わって、少し落ち着いてから猫を新居に入れます。

家具のレイアウトを再現

少しでも旧居のレイアウトを再現してあげましょう。キャットタワーと爪とぎの配置だけでもかまいません。旧居と同じ配置があると安心します

好きなようにさせる

戸締りをしたあと、クレートやキャリーバッグを開けます。自分から出るのを待ち、猫の自由にさせましょう。決して引っ張り出さないでください。 猫をじっと観察したり、声をかけたりしたくなるかもしれません。しかし、猫は基本的にはしつこく構われるのを好まないので、少し距離を置いて様子を見守ります。甘えてくるときは、たっぷり甘えさせてあげましょう。

脱走にご用心

バタバタしがちな新しい生活。うっかりドアや窓を開けたままにして、猫が脱走しないように十分注意しましょう。 万が一に備え、首輪に新しい情報を書いた迷子札を付けておきます。マイクロチップを登録している人は情報の更新を忘れずに行ってください。

体調不良になったら受診

環境の変化で体調を崩す恐れがあります。ごはんをまったく食べない、あちこちでおしっこをする、下痢をする、毛づくろいをしないなどいつもと様子が違う場合は早めに動物病院を受診しましょう。

まとめ

猫,引越し,方法,準備,ストレス 環境がガラッと変わる引っ越しは、猫にとって大きなストレスです。少しでも負担を減らすために、事前の準備をしっかり行いましょう。あらかじめクレートやキャリーバッグに慣れさせておくのも大切です。 新居には猫の匂いをあらかじめ付けておくと、新居に早く慣れてくれる可能性があります。引っ越してしばらくは体調崩していないか、注意深く見守りましょう。

【獣医師監修】シニア期における犬・猫の変化と気をつけるべきこと

医術の進歩などにより人間社会が高齢化しているように、獣医療の発展によって動物の寿命も延びています。 過去には10年も生きられれば長生きであった犬が、今や15年以上も健康を保つような時代になってきました。猫に至っては20歳を超えることも珍しくありません。 寿命が延びるに当たって考えなければいけないのは、高齢化した動物に何が必要かということです。今回はシニアと呼ばれる7歳以降のペットのケアについてまとめます。

シニアにおける体の変化

犬,猫,健康,シニア,高齢,シニアケア まず重要なのは、加齢とともにペットの身体では何が起こるのかを理解することです。人間と似ている点もあるので、比較しながら確認していきましょう。

代謝の変化

加齢とともに、生活に必要なエネルギーは減少していきます。人間も30~40歳を境に太りやすくなることからもわかるでしょう。 これは筋肉量の減少や性ホルモンなどの分泌低下などが原因です。そのため、食事のカロリーを考慮しないと肥満になってしまうこともあります。

性格の変化

人間でも、歳を取ると性格が丸くなるなんていう話を聞きます。動物もやはり、ギラギラした性格が穏やかになることがあります。 ただし、大人しくなると言っても、元気や食欲がなくなるのは病気のサインかもしれません。また、猫において性格が攻撃的になった場合は、甲状腺の病気が疑われますので、一度検査をしてみた方がいいでしょう。

活動性の変化

外が大好きだった愛犬が散歩に行きたがる回数が減った、最近寝ている時間が増えたなどの行動の変化も、加齢によるものの可能性があります。これは代謝の変化にも言えますが、筋肉量の減少が関与しているかもしれません。 やはり、異常なほど元気がない場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

シニアケアに必要な6つのこと

犬,猫,健康,シニア,高齢,シニアケア では実際に日常生活において、7歳以上の高齢動物に必要なこととは何でしょうか。

1.食事管理

例えば人間は年齢を重ねると、脂っこいものが食べられなくなってきたり、食事の量が減ったりします。これは動物にも当てはまり、やはり食事量は減少する傾向にあります。そのため、少量の食事でもしっかりと栄養を摂取することが必要です。 一方で、高齢動物は、一日に必要なカロリーが減ります。その子の食事量を把握し、過不足なく栄養を摂れるように調整しましょう。 高齢動物用の総合栄養食もあるので、利用してみるのもいいかもしれません。
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2.運動量の調節

健康のためには適度な運動が欠かせません。しかし、年齢とともに自発的に運動する量は減少していきます。もちろん犬の場合、若い頃と同じ量だけ散歩に連れ出せばオーバーワークとなります。 シニア期の運動は、加齢によって落ちてくる筋肉量をできるだけ維持するという考え方が必要です。外に行きたがらない子や、室内飼いの猫には屋内でできる運動を考えてあげましょう。 また、寝たきりの子に対しては、人間の理学療法と同じようにリハビリやマッサージが必要です。 動物病院によっては理学療法に力を入れているところもあるので、スタッフに尋ねてみてもいいかもしれません。

3.環境の整備

筋肉量や視力の低下など、高齢動物には日常生活に支障が出る箇所もあります。 そんな動物が安心で安全な生活できるように、生活環境を考えてあげる必要があります。 ちょっとした段差を排除したり、トイレまでの距離を近くしてあげるなどして、できるだけ動物に負担がかからない環境を整えてあげましょう。

4.ストレスの緩和

若い頃には当たり前にできていたことが、歳を取るとできなくなるのは動物にとっても大きなストレスです。そのため、それらのストレスを取り除いてあげる工夫も必要です。 例えば、快適に生活できるように、環境を整備することも、ストレス緩和になりそうですよね。食事や散歩などの生活習慣を規則正しくすることも、ストレスの緩和に繋がります。 さらに、呼びかけや撫でるなどのスキンシップも有効です。暇な時間を極力作らず、ペットの喜ぶことをしてあげるといいでしょう。

5.定期的な健康診断

どうしても若い頃に比べて、腫瘍や代謝疾患などの病気が増えてきます。これら病気に重要なのは人間と同様、早期発見と早期治療です。 そのためには定期的な健康診断が大切です。7歳以上のシニア動物では、半年に一回のペースをおすすめしています。多いなと思う飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、動物は1年間で、人間に換算すると約4歳、歳を取ります。 つまり、動物は半年で約2歳も歳をとることになるのです。そう考えると、半年に一回というペースはそう多くはないような気がしませんか?内臓機能を評価する血液検査だけでも、受けておくと安心です。

6.認知機能の低下

動物でも、高齢になると認知機能が低下することがあります。 認知機能が低下すると夜鳴きや徘徊、排泄失敗、狭いところに入りたがる、壁に頭をつけたまま動かないなどの行動が見られます。 またこれら行動によって、飼い主さんが身体的にも精神的にも疲れてしまうことがあります。気になる方は無理をせず、かかりつけの動物病院に相談してみてください。

まとめ

犬,猫,健康,シニア,高齢,シニアケア 生き物が歳を取り、衰えていくのは仕方のないことです。それを理解し、年齢に応じた適切な環境を作ることが飼い主の義務です。 いつまでも全盛期でいてほしいのは山々ですが、衰えを受け入れ、最後まで愛情を注いであげましょう。

【猫クイズ】早期発見がカギ!猫の腎臓病クイズ

高齢猫の死亡原因となる病気のひとつでもある腎臓病。腎臓病を予防した方がいいのは知っているけど、具体的に何をすべきなのかわからない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、猫の腎臓病の症状や予防方法をクイズ形式で解説していきます。

それではさっそく、猫の腎臓病クイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 猫の腎臓病の説明として「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「一度腎臓の機能が失われても回復する」です。
腎臓を構成しているネフロンは加齢とともに減少していき、一度機能が失われた腎臓はほとんど回復することがないため、腎機能をなるべく長く維持することが大切です。

7歳を超えると罹患率が上がり、全体の60%が壊れるか機能が低下するまで症状が現れません。ほとんどの場合、血液検査や尿検査で診断します。
Q.2 猫の腎臓病の兆候として「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「トイレの回数が減った」です。
腎臓病は症状がわかりにくい病気で、単なる加齢によるものだと勘違いしてしまうことも多いです。まずは、以下のリストでチェックしてみましょう。
  • 以前より水を何度も飲むようになった
  • トイレの回数が増えた
  • 1回のオシッコの量が増えた
  • オシッコの色がうすくなった
  • オシッコのにおいがしなくなった
  • 毛並みが悪くなってきた
  • 体重が減少してきた
もし該当する点がある場合は、かかりつけの獣医さんに診てもらいましょう。特に、水を飲む回数が増えたり、トイレの回数が増えたりした場合は、なるべく早く受診することをオススメします。
Q.3 猫の腎臓病の予防として「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「二年に一度は健康診断を受ける」です。
健康診断は一年に一度は行いましょう。猫のとっての一年は人間の数年に相当します。腎臓病の症状が出てきた頃には病気が進行してしまっているため、症状が見られなくても定期的に血液検査や尿検査をしてください。

塩分や脂肪の多い食事は腎臓に負担をかけてしまうため、与えないようにしましょう。

また、猫はきれい好きな子が多く、トイレが気に入らないと排泄を我慢してしまうことがあります。排泄を我慢することで腎臓に負担がかかりますので、トイレは常にきれいにしておきましょう。なるべくストレスを与えないよう、安心してのんびり過ごせる環境を整えてあげてください。
問正解/ 問中

今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
高齢猫の死亡原因上位の腎臓病と、それを予防する方法
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【獣医師監修】気になる猫の多飲多尿!もしかしたら病気かも?

猫との生活で把握しておきたいパラメーターに、「飲水量」と「尿量」があります。 普段あまり気にしないという飼い主さんも多いかもしれませんが、これらを把握しておくことが、猫の健康を把握することにも繋がります。 今回は猫の多飲多尿について、獣医師が詳しく解説していきます。

多飲多尿とは

猫,獣医,多飲多尿,病気,健康診断 多飲多尿とは、飲水量および尿量が通常よりもかなり増加することです。 具体的には猫の場合、一日で体重1㎏当たり45~50ml以上の飲水があれば多飲と判定します。また、尿量に関しては、一日で体重1㎏当たり40ml以上の排尿があれば多尿と判定されますが、尿量を自宅で測定することは困難です。 よって飼い主が異常に気付きやすいのは、「最近よく水を飲む気がする」という行動の変化でしょう。飲水量が増えれば尿量も増えますし、逆に尿量が増えれば飲水量も自然と増えます。どちらが先かはわかりませんが、多飲と多尿は対になって現れることが多いです。

猫の多飲多尿で受診した聞かれること

猫,獣医,多飲多尿,病気,健康診断 自宅での飲水や排尿の様子は、飼い主にしかわかりません。猫は自分で症状を訴えられない分、家での自然な行動から情報を読み取る必要があります。 動物病院を受診する際は、以下のことを確認しておきましょう。
  • 飼育環境:暑すぎないか、水はいつでも飲めるか、食事の種類(カリカリ、缶詰など)
  • 元気や食欲の有無
  • 体重減少の有無:急激な体重減少があるか
  • 嘔吐や下痢の有無
  • 排尿時の様子:尿意の回数、尿失禁、尿臭、色など
  • 投薬歴:ステロイドや利尿薬など

猫の多飲多尿で考えられる疾患

猫,獣医,多飲多尿,病気,健康診断 多飲多尿が見られた時に、ただ喉が渇いているだけなのか、病気による症状の一環なのか、判断を誤ると大変なことになります。自分で判断せず、必ず獣医師に相談しましょう。 ここでは、猫の多飲多尿が見られた際にどのような疾患が考えられるか、詳しく解説していきます。

慢性腎不全

猫で飲水量や尿量が増えた際に、最初に疑うべき病態です。 特に6歳齢を超えると腎臓病の罹患率が急激に上昇するというデータもあり、10歳以上の猫の30〜40%が腎不全にかかっているとも言われています。 「慢性」と名のつく通り、慢性腎不全は徐々に進行していく病気です。そのため、若い時期からの食事管理や定期的な健康診断などの腎臓に対するケアを行うことで予防しましょう。

甲状腺機能亢進症

甲状腺は、体内の活動を活発にするホルモンを分泌する臓器です。 甲状腺の機能が亢進(こうしん)すると代謝が異常に活性化され、食べても体重が落ち続けていく、攻撃性が増すなどの症状が見られるようになります。 また甲状腺機能の亢進によって、腎臓への血流が増加している可能性があります。このことから、甲状腺機能亢進症の治療を行った結果、隠れていた腎不全が現れてくることもあります。

糖尿病

猫の糖尿病はインスリンの作用不足による、いわゆる2型糖尿病が主と言われています。 また猫の糖尿病では、雄は雌の1.5倍発症しやすく、その危険因子として肥満、老齢、感染症、腫瘍、膵炎などが挙げられます。 尿検査や血中グルコース濃度の測定によって診断が可能であるため、高齢になってきたら健康診断を受けることをおすすめします。

尿崩症

動物の尿は、水よりも重く(濃く)作られており、それはバソプレシンというホルモンが関係しています。バソプレシンは腎尿細管における水の再吸収を促進し、尿を濃いものにします。 尿崩症はバソプレシンの分泌不足、あるいは作用不足によって尿が薄く大量に排泄される疾患です。水に近い尿を多量に排泄するために大量の水を飲みますが、それでも足りずに脱水することもある怖い病気です。

心因性多渇

運動不足やストレス環境下では自律神経の機能が低下し、多飲多尿を示すことがあります。 獣医療において「ストレス」と診断するのは非常に難しいことです。今一度飼育環境を見直し、猫にとって暮らしやすい環境を作ってあげてください。

医原性

利尿薬やステロイドなど、服用することで多飲多尿を示す薬剤があります。 もちろん、それらは他の疾患の治療のために服用しているのですが、十分な説明がないとびっくりすることも多いです。 投薬する際にはあらかじめ、その薬の作用について理解しておくことが重要です。

猫の多飲多尿で注意すること

猫,獣医,多飲多尿,病気,健康診断 ただ漫然と生活していては、愛猫の異変に素早く気付くことはできません。 とは言っても全てに気を付けることは不可能ですので、ポイントを押さえて健康チェックをしていきましょう。

飲水量の把握

愛猫が高齢になってきたら、食事量などと同様に飲水量を把握しておきましょう。 外飼いであったり、複数の猫を飼育している場合には飲水量の把握は難しいかと思いますが、猫の多飲多尿を確認する上で一番有効な方法でもあります。 飲水用の器にどのくらい水を入れたのか、一日の最後にどのくらい水が残っているのかを確認すれば、おおよその飲水量が見えるはずです。内側にメモリのついた容器を使えば確認の際に便利です。

定期的な健康診断

やはり病気の早期発見には健康診断は欠かせません。猫の場合は、血液検査の他に尿検査も同時に行うといいでしょう。 自宅での飲水量および尿量の把握が困難でも、尿に異常が見られた場合には多飲多尿が見えてくることもあります。6歳齢を超えたら、少なくとも半年に一回は健康診断を受けましょう

まとめ

猫,獣医,多飲多尿,病気,健康診断 腎不全や甲状腺機能亢進症など、猫で注意したい疾患では多飲多尿が見られることが多くあります。「たまたま喉が乾いているだけかな?」と思うこともあるかもしれませんが、愛猫に違和感を覚えたら、すぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。 一緒に生活する中で異変を見落とさない目を養うことが、愛猫の長生きの秘訣かもしれません。

犬と猫の予防医療。防ぐことのできる病気を知ろう!

飼い主のみなさんは愛犬の予防医療について考えたことはありますか?予防医療とは簡単に言えば、「病気にかからないように予防する」という考え方です。 つまり、病気にかかってから治すのではなく、病気になりにくい体作りを推進して健康を維持しようとすることです。この考え方は人間にもペットにも同じことが言えます。 今回はペットの予防医療について考えていきたいと思います。

予防医療の重要性

予防医療,犬,猫,ワクチン,フィラリア,ノミ,マダニ,健康診断,ペットドック,デンタルケア アニコムホールディングス株式会社の「アニコム 家庭動物白書2019」によると、この10年で犬の寿命は0.7歳、猫は0.5歳延びており、人間に換算すると犬は約4〜5歳分、猫は約3〜3.5歳分にもなります。 これは人間の同時期の平均寿命の延びよりも大きいため、犬猫の平均寿命は飛躍的に延びていると言えるでしょう。 しかし、平均寿命が延びるということは、高齢である期間が長くなるということでもあります。 ペットも人間と同様、高齢になるにつれ病気や怪我のリスクも増えていきます。ペットが少しでも健康で長生きができるように、私たち飼い主が「健康」と「病気」について学ぶ必要があります。

犬の予防医療〜ワクチン〜

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犬の混合ワクチン

犬のワクチンには、全ての犬が接種を行うべきであると考えられている「コアワクチン」と、生活環境によって接種が推奨される「ノンコアワクチン」があります。

コアワクチンで防げる病気

  • 犬ジステンパー
  • 犬パルボウイルス感染症
  • 犬伝染性肝炎(犬アデノウイルス1型)
  • 犬伝染性喉頭気管炎(犬アデノウイルス2型)

ノンコアワクチンで防げる病気

  • パラインフルエンザ
  • レプトスピラ症
  • コロナウイルス感染症
混合ワクチンは2種から8種があり、それぞれ含まれているワクチンが異なります。動物病院によって取り扱っているワクチンの種類も異なりますので、各病院に問い合わせください。 どの混合ワクチンを接種すべきかは、生活スタイルをお話した上で、獣医師と相談しましょう。

狂犬病ワクチン

狂犬病は人獣共通感染症で、発症すると犬も人もほぼ100%死亡する病気です。 狂犬病予防法に基づき、日本では飼い主が犬に毎年狂犬病のワクチンを接種させることを義務付けています。 生後91日以上の犬は、飼い始めてから30日以内に1回、その後は毎年1回接種を受けなければいけません。また、ワクチン接種の際に交付された注射済票を必ず犬につけておく必要があります。

猫の予防医療〜ワクチン〜

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猫の混合ワクチン

猫の混合ワクチンで防げる病気は以下の5つです。
  • 猫伝染性鼻気管炎
  • カリシウイルス感染症
  • 猫汎白血球減少症
  • 猫白血病
  • クラミジア感染症
混合ワクチンには、含まれるワクチンの数によって3種4種5種があり、コアウイルスと呼ばれる「猫ウイルス性鼻気管炎、カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症」の3つは、全ての混合ワクチンに含まれています。 なお、混合ワクチンの接種前には、血液検査をして猫白血病に感染していないかを確認する必要があります。万が一、検査結果が陽性であった場合は、猫白血病の入っていないワクチンを選択します。 また、製薬会社によっては、猫カリシウイルス感染症の強毒株に対応したワクチンもありますので、接種前に獣医師とよく相談しましょう。

猫の単味ワクチン

1種類のみの病気を予防できるのが単味ワクチンです。主に以下の病気を防ぐことができます。
  • 猫免疫不全ウイルス感染症
  • 猫白血病ウイルス感染症
猫免疫不全ウイルスは、屋外で生活する猫や、飼い猫が脱走してしまった際の保険として接種が推奨されています。このウイルスは地域によってサブタイプの流行が異なるため、猫の生活する地域に合わせて選択しましょう。 猫白血病ウイルス感染症は、混合ワクチンに含めることができますが、単体でも接種できるように用意されています。

ワクチン接種時の注意点

予防医療,犬,猫,ワクチン,フィラリア,ノミ,マダニ,健康診断,ペットドック,デンタルケア ワクチンを受ける際は犬猫が元気であることが重要です。 治療中の病気や服用中の薬がある場合は、獣医師に相談しましょう。 注意をしていても、アレルギー反応やアナフィラキシー反応が起こることがあります。 元気がない、嘔吐、発作、顔の腫れなど、異常がみられる場合は躊躇せずすぐに動物病院を受診してください。そのため、ワクチンの接種は午前中がオススメです。 また、接種後は、以下の点に気をつけましょう。
  • 接種後できれば30分は動物病院付近で様子を見る。
  • 接種後半日以上は屋外に出すことを避ける。
  • 接種日の投薬を避ける。
  • 接種後1週間はトリミングを避ける。

犬猫共通の予防医療

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フィラリア予防

フィラリア症は蚊に刺されることによって感染します。心臓に糸状のフィラリアが寄生し、咳、呼吸困難、吐血などの症状を引き起こします。命に関わることもありますが、注射や投薬で確実に防げる病気でもあります。 蚊の発生時期に合わせて、毎年4、5月から11、12月まで、月に一度の投薬(飲み薬あるいはスポットタイプ)で予防が可能です。犬猫ともに室内飼いであっても蚊に刺される可能性はあるので確実に予防しましょう。 なお、すでにフィラリアに感染している場合は、予防薬によりショック症状を呈することがあるため、その年初めての投薬前には血液検査が必要です。

ノミとマダニ予防

ノミやマダニは草むらを中心に生息し、貧血や皮膚炎を引き起こします。人間に感染することもあり、特にマダニに感染した場合は、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)を引き起こして死に至ることもあります。 ノミやマダニは春から秋にかけて多く見られ、特に夏は1回の散歩でも感染する可能性があります。室内では冬でも見られますので、1年を通して予防することをおすすめします。 ノミの予防薬にはスポットタイプ、スプレータイプ、飲み薬などの種類があるため、どの薬を使うかは獣医師に判断してもらいましょう。

健康診断(ペットドック)

定期的な健康診断は予防医療の基本です。犬や猫は本能的に痛みを我慢し、苦しいそぶりを見せないため、飼い主さんだけでは全ての病気や怪我に気がつくことは難しいでしょう。 犬猫は人間よりも老化が早いため、こまめな検診が予防につながります。目安として犬猫と共に、年齢6歳までは年に1度、6歳異常は年に2度の健康診断が推奨されています。

歯の手入れ

歯周病は犬における最も一般的な疾患で、3歳以上の犬の80%に見られると言われています。また、猫の歯周病も増加しています。 歯周病は歯垢が歯石に変わり、そこに菌が繁殖することで引き起こされます。歯周病は歯茎の炎症・出血、口臭、食欲の低下などの症状を起こし、さらに進行すると歯が抜けたり、顎の骨が折れたりします。また、腎臓や心臓などにも問題を引き起こすこともあります。 飼い主さんができる歯の手入れは、歯石に変わる前の「歯垢」を取り除くことです。 毎日の歯ブラシでのケアが望ましいですが、苦手な犬猫は歯ブラシほどではないものの、ガーゼや歯磨きペーストによるケアでも有効です。 歯ブラシでのケアは成犬、成猫になってからでは慣れるまでに時間がかかりますので、幼い頃から歯磨きに慣れさせることが大切です。

まとめ

予防医療,犬,猫,ワクチン,フィラリア,ノミ,マダニ,健康診断,ペットドック,デンタルケア 今回は犬や猫の病気を未然に防ぐために、飼い主さんができる「予防医療」についてまとめました。 ペットの健康寿命を延ばすためには日々のケアが大切です。私たちが正しい知識を身に付け、ケアの方法を学ぶことで防げる病気や怪我があります。 これを機にペットの生活習慣を見直し、体調管理についてもう一度振り返ってみてはいかがでしょうか?