【クイズ】知っておきたい犬や猫の先天性疾患
今回は、犬や猫の先天性疾患について、クイズ形式でご紹介します。
それではさっそく、犬や猫の先天性疾患クイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 ペットの先天性疾患の説明として正しいのはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「生まれつき奇形や構造異常が見られる」です。
先天性疾患とは、その名の通り「生まれつきの疾患」のことで、奇形や組織の構造異常などが見られます。例えば、心臓などに構造異常があると、わずかな異常であっても身体に大きな負担がかかるため、早期に対策する必要があります。
場合によっては命に関わるものもありますので、先天性疾患の有無を確認することはとても大切です。一方で、治療が必要ない場合もあるため、獣医師と相談しながら治療方針を決定していきましょう。
先天性疾患は親が発症していないくても、子に発症することがあります。
場合によっては命に関わるものもありますので、先天性疾患の有無を確認することはとても大切です。一方で、治療が必要ない場合もあるため、獣医師と相談しながら治療方針を決定していきましょう。
先天性疾患は親が発症していないくても、子に発症することがあります。
Q.2 次のうち、先天性疾患ではないのはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「重症熱性血小板減少症候群」です。
重症熱性血小板減少症候群は、マダニを介して感染するウイルス感染症です。ペットから人に感染するリスクもあり、重症化すると死に至ることもありますので、マダニ対策はしっかりしましょう。
ひとことに先天性疾患といっても多様なものがありますが、その中でも特に注意したい疾患は以下の通りです。
ひとことに先天性疾患といっても多様なものがありますが、その中でも特に注意したい疾患は以下の通りです。
- 動脈管開存症
- 心室中隔欠損
- 門脈体循環シャント
- 異所性尿管
- 口蓋裂(こうがいれつ)
- 水頭症
- 肘関節形成不全
- 股関節形成不全
- 膝蓋骨脱臼
Q.3 先天性疾患を確認する際の説明として正しいのはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「レントゲンはある程度成長してから撮る」です。
骨は生後、徐々に軟骨から硬骨に置き換わっていくため、あまりにも若いうちにレントゲンを撮っても意味がありません。成長するにつれて症状が出てこないか確認しながら、時期を見て検査をしましょう。
遺伝子の情報は変わることがないため、基本的に遺伝子検査は一生に一度行えば十分です。また、先天性疾患は生まれつきの病気であるため、食生活や住環境を整えても予防するこはできません。
ペットショップなどでは検査をしていなかったり、していても誤った情報が提供されている場合があるため、犬や猫をお迎えしたら必ず動物病院で検査をしましょう。
遺伝子の情報は変わることがないため、基本的に遺伝子検査は一生に一度行えば十分です。また、先天性疾患は生まれつきの病気であるため、食生活や住環境を整えても予防するこはできません。
ペットショップなどでは検査をしていなかったり、していても誤った情報が提供されている場合があるため、犬や猫をお迎えしたら必ず動物病院で検査をしましょう。
問正解/
問中
今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
【獣医師監修】子犬・子猫を飼うなら知っておきたい9つの先天性疾患
結果発表
問正解/
問中
幸運を呼ぶ?ヘミングウェイキャットと呼ばれる猫の正体とは
猫の指の本数はいくつ?

ヘミングウェイキャットとは

幸運を呼ぶ猫?
多指症の猫は、通常の猫と比べるとより器用だといわれ、船上でマストに渡したロープも軽々登ったり、ネズミを捕まえたりすることにも長けていたため、「幸運を呼ぶ猫」として船乗りの間で愛されていました。アメリカの文豪アーネスト・ヘミングウェイ

ヘミングウェイハウス
ヘミングウェイは世界中に住居を構えましたが、その中でもフロリダ州のキーウェストにある屋敷は博物館として「ヘミングウェイハウス」の名で公開されています。そこでは現在でも、ヘミングウェイが飼っていた「スノーボール」の直系子孫が50匹ほど飼われており、そのうちの半数程度が多指症の猫だそうです。 ヘミングウェイハウスに住むこれらの猫は、フロリダ州が管理しており、定期的な健康診断も行うなど、大切に守られています。多指症とはどんな病気?
引用:YouTube 『Cute Polydactyl Cats with Extra Toes Compilation』 by pawbaby https://youtu.be/Gv1Dz_sfrvM多指症は、遺伝子の突然変異によって引き起こされる先天性疾患で、指の本数が通常よりも多い病気です。 多指症の猫は、船におけるネズミ退治の使役猫として広まり、アメリカやカナダ、イギリスなどではよく見られる奇形の一種です。多指症は優性遺伝のため、両親のどちらかが多指症の遺伝子を持っていると、多指症の猫が生まれる可能性が高くなります。 日本ではほとんど見かけることはありませんが、海外では「幸運を呼ぶ猫」として多くの人から愛されています。
健康被害は?
多くの多指症の猫は、健康面では特に影響はなく、日常生活で支障をきたすことはほとんどありません。 ただし、場合によっては爪が研ぎにくいこともありますので、定期的な爪のお手入れが大切です。起こりやすい猫種
多指症は以下の猫種でよく見られます。しかし、なぜこれらの猫種に多指症が多く現れるのかははっきりとわかっていません。- メインクーン
- ピクシーボブ
まとめ

【獣医師監修】子犬・子猫を飼うなら知っておきたい9つの先天性疾患
先天性疾患とは

注意したい先天性疾患

①動脈管開存症
【正常】 通常、生後2〜3日で「動脈管(胎児期に肺動脈と大動脈を繋いでいる穴)」は閉鎖する。 そして、肺動脈には酸素の少ない「静脈血」が、大動脈には酸素が豊富な「動脈血」が流れる。 【動脈管開存症とは】 動脈管が開口した状態で、血圧の高い大動脈の血液が肺動脈に流れ込む。 そして、肺への血液量が増加し、結果として左心房への負担が増大する。 この状態が長く続くと、逆に肺動脈から大動脈への血液の流入が起こり、酸素の少ない血液が全身を巡るようになる。
②心室中隔欠損
【正常】 心臓は4つの部屋に分かれており、その中でも右心室は肺動脈へ、左心室は大動脈へ血液を送り出す役割を担う。 右心室と左心室は「中隔(ちゅうかく)」という壁で分けられている。 【心室中隔欠損とは】 生まれつき「中隔」が欠損、あるいは一部に穴が空いた状態。 通常は、全身に血液を送らなければならないため、右心室より左心室の方が血圧が高くなっている。 中隔の欠損により血液が左心室から右心室に流れ込んでしまうと、肺への血液量が増加し、左心房への負担が大きくなる。
③門脈体循環シャント
【正常】 身体の各組織に行き渡った血液は、静脈を通って心臓に戻ってくる。 その途中で、肝臓の中の血管「門脈」を通過して、身体の老廃物を解毒する。 【門脈体循環シャントとは】 肝臓の手前から肝臓の出口に直接血管が繋がっている(シャント)状態。 このため、身体の毒素は肝臓を経由せず、全身を循環する。 また、肝臓は糖を貯蔵する働きもしているが、肝臓への血液が少なくなると、致命的な低血糖を引き起こすこともある。
④異所性尿管
【正常】 腎臓で作られた尿は、尿管を通って膀胱に溜められる。 【異所性尿管とは】 尿管が膀胱以外の部位、例えば直接尿道や膣に開口している状態。 すると、尿は膀胱を経由しないため、常に尿漏れが起こる。 尿が流れ続けている状態では、そこから細菌感染を起こすこともある。
⑤口蓋裂(こうがいれつ)
「硬口蓋(口の中の上顎の部分)」に穴が空き、口腔と鼻腔が繋がっている状態。 食べたものが鼻腔を通り、肺に流れ込むと、誤嚥性肺炎に繋がることも。 食後に、未消化の食べ物のようなものが鼻から出てくることがあれば、口腔内を検査してみると良い。
⑥水頭症
【正常】 脳は、頭蓋骨の中で脳脊髄液に浮かんでいる。 【水頭症とは】 脳脊髄液が過剰に貯留している状態。 脳室内の液体によって脳は圧迫され、神経症状や運動障害が引き起こされる。
⑦肘関節形成不全
【正常】 肘関節は、「上腕骨」と「前腕の骨(橈骨と尺骨)」からなる。 【肘関節形成不全とは】 この関節の咬み合わせが不十分な状態で、少しの刺激で肘関節脱臼が起こる可能性がある。 前肢を引きずる様子があれば、レントゲンを撮ってみると良い。
⑧股関節形成不全
【正常】 股関節は、骨盤を形成する「寛骨」と「大腿骨」からなる。 【股関節形成不全とは】 寛骨の溝が浅いなどによって、股関節の形成が不十分な状態で、頻繁に股関節脱臼を起こすようになる。 大型犬に多く見られ、成長期の検診ではレントゲンで股関節の状態をチェックすることも多い。
⑨膝蓋骨脱臼
【正常】 「膝蓋骨(膝の皿)」は、大腿骨の溝に沿って上下に移動することで、膝の滑らかな動きを実現している。 【膝蓋骨脱臼とは】 大腿骨の溝が生まれつき浅いなどによって、膝蓋骨が大腿骨から外れた状態。 膝蓋骨の脱臼を繰り返すことによって関節炎が起きたり、前十字靭帯が断裂することもある。
寄生虫予防やワクチン接種の際にチェック

レントゲンはある程度成長してから
骨は生後、徐々に軟骨から硬骨に置き換わっていきます。 そのため、あまりにも若いうちにレントゲンを撮っても意味がありません。 成長するにつれて症状が出てこないか確認しながら、時期を見て検査をしていきます。まとめ

純血種の猫がかかりやすい?代表的な遺伝性疾患を5つ紹介
遺伝性疾患とは

近親交配の影響
純血種に遺伝性疾患がつきものである理由は、種の特徴を維持するための近親交配が理由としてあげられます。 近親交配は一度発生した病気の原因遺伝子を排除しにくいこと、特に突然変異の個体を人為的に繁殖する場合は、血筋が濃すぎるために、隠れていた原因遺伝子が顕在化しやすいということもあります。 これは猫に限った話ではなく、犬でも同じです。そのため、猫でも犬でも、ブリーダーさんから譲ってもらう場合は、そのブリーダーさんがどこまで遺伝に関する知識があるのか、きっちりと見極めることが重要になってきます。代表的な遺伝性疾患
赤血球ピルビン酸キナーゼ欠損症

- 運動をしたがらない
- 元気がない、疲れやすい
- 粘膜が青白い(まぶたの裏、口の中など)
- 頻脈
- 貧血
- 脾腫、肝臓腫大
- 黄疸 など
代表的なかかりやすい猫種
アビシニアン、ソマリ、シンガプーラ、ノルウェージャンフォレストキャット、ベンガルなど多発性嚢胞腎(のうほうじん)

- 食欲不振
- 多飲多尿
- 体重減少
代表的なかかりやすい猫種
ペルシャ、アメリカン・ショートヘア、スコティッシュ・フォールド肥大型心筋症

- 息切れ
- 呼吸困難
- 口で息をする
- 咳
代表的ななりやすい猫種
メインクーン、ペルシャ骨軟骨形成不全症

- 関節が腫れる
- 変な歩き方をする
- しっぽが短く変形する
- 足や手を痛がる
- ジャンプなど激しい動きをしなくなる…など
代表的なかかりやすい猫種
スコティッシュフォールド筋ジストロフィー

- 筋肉が硬くなっている
- 筋肉が震えている
- 手足が肥大化している
- 舌が肥大化している
- よだれを垂らしやすい
- 不自然な歩き方…など
代表的なかかりやすい猫種
短毛種、デボンレックス気をつけるべきこと

スコティッシュフォールドの例
スコティッシュフォールドであれば、親が「折れ耳×折れ耳」から生まれた子は高確率で骨軟骨形成不全症になってしまうことがわかっているため、飼う前に両親とも折れ耳でないことを確かめた方が良いでしょう。終わりに
