犬が車に乗ると吠える?嫌がる犬に試したい7つの方法
あなたのわんちゃんは、車におとなしく乗っていられるタイプでしょうか?吠えてしまったり、トラブルを起こしてしまう子も少なくありません。
知らない場所に連れていかれて犬もイライラ。鳴きっぱなしの声に、飼い主さんもイライラ。そんなイライラムードの車内を転換し、愛犬も飼い主さんも快適に車内を楽しめるようにしたいですよね。
わんちゃんも何か困ったことがあって吠えているわけなので、頭ごなしに叱るのではなく、様々な方法を試して行く必要があります。
吠えるのには意味がある。
ずっと鳴きっぱなしだと、喉が枯れてしまうんじゃないかと不安になったり、その鳴き声にイライラが募ったりしてきますよね。犬が鳴く行為に対して、よく「無駄吠え」と言ったりしますが、犬の立場からすれば無駄な鳴き声はないはずです。
犬が吠えるのには、そこに理由が必ずあります。理由がわかれば、対処もスムーズになるのでどれが当てはまるか考えて行きましょう。
- 車が怖い
- 変わる景色に落ち着かない
- 車から伝わる振動が嫌
- 不安感や恐怖感、トラウマ
どういった対策が有効なのかは、原因によって様々です。特定が難しい場合も多いと思うので、1つ1つやってみる必要があるでしょう。
1.クレートに入れ、布をかける
狭くて暗い場所が落ち着くから
「犬をケージに入れるのは狭くてかわいそう!」と思う方もいるかもしれません。しかし、犬は狭くて暗い場所の方が落ち着くことができます。
犬の先祖は、穴ぐらで暮らしていたと言われています。そのため、狭くて暗い場所を好み、本能的に心を落ち着けることができます。
窓から色々見えるのが落ち着かないから
また、犬が吠える原因が「窓から見える風景が目まぐるしく変わリ、それが落ち着かないから」というものも考えられます。その場合、クレートに入れて、上から布を被せることが効果的です。
クレートに入れてそっと布をかけてあげることで、目に飛び込んでくる情報量が多くて混乱してしまわないようにできます。
2.身体を安定させる
身体が揺れる不安定な状態が嫌だと思って吠えるわんちゃんも少なくありません。そのため、小さめサイズのクレートを用意し、身体を固定させるような状態を作ってあげましょう。
また、クレートに入っていない状態で急ブレーキがかかったりすると、思わぬ事故も招きます。それだけでなく、席から落ちてしまった場合に、車にトラウマを持つようになる可能性もあります。
そうならないためにも、身体を固定させてあげましょう。
3.少しずつ慣れさせる
犬が車に慣れるのには、ある程度の回数と時間がかかります。いきなり遠出をするのではなく、少しずつ距離を伸ばして行きましょう。
また、初めて車に乗るときも
- 車に乗り込む(エンジンをかけない)
- エンジンをかける
- 慣れてきたら、近場を運転してみる
のように、徐々に車に慣れさせることが必要です。
車のエンジンや振動にびっくりして吠えてしまうわんちゃんも多いので、ゆっくりと慣れるのが良いでしょう。
4.「車=嫌なところに連れて行かれる」のイメージはない?
最初の方は、動物病院でのワクチンなど、楽しくない出来事のために車に乗ることも多かったのではないでしょうか。車に乗って、最初に出かけた先が病院などの怖い場所だと、「車に乗る=嫌な思いをさせられる」という方程式が、わんちゃんの中で作られてしまいます。
車に乗って近くの公園に行くなど、むしろ楽しい場所に連れて行ってくれる乗り物というイメージを持ってもらいましょう。
5.車=楽しいのイメージづけ
車は怖くない!と思ってもらうために、ご褒美作戦で、イメージ回復を狙いましょう。車に乗れたら褒める、目的地まで着いたらおやつをあげるなどして、楽しいイメージを持ってもらいます。
何度も繰り返すことで、「パブロフの犬」でおなじみの条件反射として効果を発揮するでしょう。
6.お気に入りグッズを置く
不安にならないように、愛犬の大好きなおもちゃや使い慣れたブランケットを用意しましょう。普段使っているものであれば、家のにおいや自分の匂いがするはずです。
車内は、いつもと違う匂いがしているはずなのに、安心出来る匂いを作り出すことも重要です。
7.車の中で遊ぶ
車内が怖いものでなくなるように、お出かけがない日にも、車の中で遊んでみてはいかがでしょうか。そうするうちに、車が怖いもので亡くなって、むしろ好きになったという事例もあります。
快適な車内を目指して!
愛犬が車の中を快適に過ごせるようになったら、大きくライフスタイルも変わるのではないでしょうか。
「愛犬が吠えるから、かわいそうでドライブに連れていけない」「吠えるから、私までイライラしてしまって…」などの困ったを解決して、楽しいドライブを楽しめるようになりたいですね!
【苦手克服】怖がりな子の苦手を無くすためのポイント3つ
犬や猫はとても怖がりな動物です。幼少期は好奇心旺盛で色々なものを見たり、触ったりしますが、徐々に警戒心が増して行きます。警戒心が増していくと、新しく出会うものや初めて経験することにビクビクするようになっていきます。
そのため、別の記事でもお伝えしている「犬の社会化」が重要になってくるのです。
今回は、一度苦手になってしまったものを好きにさせる苦手克服法と、そのポイントを3つお伝えしていきます。
大人になっても苦手は克服できる
最も良いのは、「社会化期」と呼ばれる、生後3か月か4か月くらいまでの好奇心旺盛な時期に、色々な経験をさせ、人間社会に普通に存在するモノやコトに対して、「全然怖くないんだよ」ということを教えていくことです。
ただ、この社会化期を過ぎてしまった成犬であっても、苦手は克服することができるのです。
では、どうするか?
それは、人間の心理カウンセラーも利用する「系統的脱感作」と呼ばれる手法を用いて、徐々に苦手なものに対する「苦手意識」をなくしていくことです。この方法は、対人恐怖症を克服するためだったり、男性恐怖症を克服するためだったり、人間にも広く用いられている行動療法の方法論の1つです。犬や猫も小さな人間の子供と同じくらいの知能を持つ動物ですから、こういった人間と共通する方法で苦手を克服することができるのです。
系統的脱感作とは?
系統的脱感作に関する説明は、Wikipediaから引用しました。
系統的脱感作法(けいとうてきだつかんさほう, Systematic desensitization )は、行動療法の一技法。考案者は南アフリカで戦争神経症の治療を行っていた精神科医、ジョセフ・ウォルピ。古典的条件づけを理論的基礎とする。不安の対象となる状況・モノに対して、それらを対象者の主観的刺激の強弱によって階層化する。また脱感作と呼ばれるリラクセーション(主に筋弛緩などを用いる)を学ぶ。そして十分にリラックスした状態で階層的に低い不安対象に暴露してゆく技法。
何やら、難しい説明ですね。重要な点としては以下の部分でしょうか。
十分にリラックスした状態で階層的に低い不安対象に暴露してゆく技法。
つまり、これを犬や猫に当てはめて考えると、「怖いものに対して、愛犬や愛猫の恐怖度合いによって、少し怖いなと感じる程度の段階から徐々に慣らしていき、最終的にそのモノやコトが怖くない状態に持っていきましょう」ということです。
例えば、人が怖いと感じている犬の場合、人は怖くないよということを教えていきます。
テレビや雑誌等で、ドッグトレーナーが犬に背を向けて、そして犬の目を見ないようにしながら徐々に近づいていく様子を見たことはないでしょうか?また、保護犬でよくありますが、最初は警戒心が強く、人の手からエサを食べることのなかった犬が、少しずつ人間の近くでエサを食べるようになり、そして最終的には人の手からエサを食べるようになったシーンを見たことはないでしょうか?
これは、いずれもこの系統的脱感作を用いて、犬や猫が「ちょっと怖いなー、でも大丈夫かな?」と感じるギリギリのラインから、徐々にハードルを上げていって慣らしていっているのです。
好きにさせるポイント
さて、前置きが長くなってしまいましたが、苦手を克服し、そして好きにさせてしまうためのポイントです。
1.焦らずゆっくり少しずつ
重要なことは、「怖いと感じるか平気だと感じるかギリギリのライン」で慣らしていくことです。そのため、いきなりハードルを上げることはオススメできません。あくまでも徐々に、です。
先程の、人に対して警戒心を持っている犬のケースで考えてみましょう。
いきなり正面からズカズカと近づいていってしまっては、最初からかなり高いハードルを超えさせることになります。犬からすると、「怖い、怖い、来ないでー!」となってしまい、余計に人を怖いものだと感じさせてしまったり、場合によっては我慢の限界に達して、咬まれてしまいます。
この場合は、まずは遠くで目を合わせずに座っているところから始め、1分か2分だったら、半歩くらい近づいて…。というところから始めていきます。
2.終わったら必ずご褒美
苦手なこと、怖いことを経験させてしまった場合、その怖いことを超える良いことを経験させます。これにより、「怖い経験 < 良い経験」となり、最後は良い経験だけの記憶が残るようになるのです。
先程のケースの場合、人が近くに来たら、好きなものが貰えると印象づけることで、「人 = 好きなもの」へとすり替えられていきます。これには、本能に訴えかけるほうが効果的なため、まずは「おやつ(または、エサ)」が一番シンプルかつ強力なご褒美になります。
なお、人と遊ぶことが好きな場合は、「おもちゃで遊んであげる」こともご褒美になります。また、散歩がとても好きな場合は、「散歩に連れて行ってあげる」こともご褒美になります。ご褒美は、その犬や猫が大好きと感じていることであれば、何でも良いのです。
3.初めは同時、徐々にずらす
ご褒美をあげるタイミングは、最初は「怖いことの経験と同時」にしてあげましょう。これは、先程の「怖い経験 < 良い経験」を犬や猫の思考の中でより結びつけやすくするためです。
先程の、人に対して警戒心を持っている犬のケースだと、おやつをご褒美に使うケースがほとんどでしょう。そして、最終的には人間の手からエサを貰うようにしているはずです。これは「人の手 = おやつ」という印象を残すためなのです。こうすることで、人の手は良いものだという印象が残ります。人が苦手な犬の場合、まずはこの経験をさせて人の手は怖くない、むしろ良いものだということを教えてあげないと、その後、撫でることも抱き上げることも何もできないからです。
これに慣れてきて、完全に恐怖を克服できたら、ご褒美とその経験のタイミングが同時でなくても問題はなくなっていきます。最終的には好きなことが無くても、大丈夫になっていきます。ここまでくれば、苦手は克服できたことになります。
また、今回ご紹介した方法の具体的なケースとして、ブラシに慣れさせる方法もお伝えしていますので、こちらも併せてご覧ください。
むすびに
犬も猫も動物です。そして、また人間も動物です。ドッグトレーナーが行っているこれらの方法は、人間に適用されている心理学や動物行動学などに基いた科学的な方法で行われていることがお分かりいただけたと思います。
このように考えると、難しそうだけど、ちょっとは自分でもできるのではないかと思いませんか?もし、苦手なものがある犬や猫を飼っている方がいれば、早速試してみてください。少しでも苦手なものがなくなると、その子にとってもストレスの少ない生活ができるようになるでしょう。
犬の留守番、どうすれば上手にできる?実は、外出時の「バイバイ」が逆効果かも。
外出時に、犬に「行ってくるね」と言ったり、バタバタと準備していませんか。実はそれ、愛犬を不安にさせているだけかもしれません。
今回は、出かける前にどのように過ごしたらいいのかを見ていきます。
別れの挨拶が不安を煽る
出かけるとき、思いっきり触って涙のお別れをしたい気持ちはよくわかります。ですが、それをやってしまうと、犬には「別れの挨拶」=「これから嫌なことが起こる」と記憶されてしまいます。
「いい子にしててね〜」という挨拶は、愛犬には「これから、辛くさみしいことがあるからね〜」と聞こえているかもしれません。
このように別れの挨拶をされることによって、余計に不安な気持ちが増してしまいます。
無言で出かけるのが◎
出かけるとき、「犬に気づかれないように出かける」を目指して、静かに出かけてください。もちろん「行ってきます」や、「いい子にお留守番しててね〜」は禁句です。
大好きな愛犬に一声かけたい気持ちは山々ですが、ここはグッとこらえましょう。
帰宅後、喜びの再会も逆効果
帰ってきてから、愛犬が元気にお出迎えしてくれた場合、喜んで一緒にはしゃぐ方もいるのではないでしょうか。実は、その喜びの再会も、いい子にお留守番してもらうことへは逆効果なんです。
人の出入りに敏感になってしまうといわれています。犬は数十分ほどで心の変動が落ち着くといわれているので、バッグを置いたり荷物の整理をしてから愛犬に会いに行く方が良いとされています。
何もない日に、出かけるフリをする
出かける前に、外出の準備をする様子も犬にとっては不安の材料になってしまいます。
化粧をする、服を着替える、部屋を片付けるなど、飼い主さんがバタバタと動く様子をみて「これから出かけちゃうんだな」と感じ取ります。そうなると、犬もソワソワしだして、不安になります。
そこでオススメなのが、特に何もない日にあえて出かけるフリをすることです。例えば、いつも出かける時に持っていくバッグを持って家の中を歩いてみる。休日だけど化粧をする、などです。
こうすることで、犬はいつ飼い主さんが出かけるのかわからなくなりますし、過度な心配がなくなります。
お留守番上手な賢い我が子になってもらおう!
お留守番が苦手な犬は、飼い主さん側に原因があることが多いです。わんちゃんには、「なんか飼い主さんお出かけしたみたいだけど、また帰ってくるし大丈夫だー」と思ってもらうことが大切です。そうすれば、飼い主さんが外出する時、悲しみのあまり叫び暴れることはなくなるでしょう。
何事もないかのように出かけて、帰ってくる。これができれば、お留守番上手間違いなしです。