犬が遠吠えをする理由は?犬の心理と4つの対策法

犬を飼っている方の中には、愛犬が遠吠えをする様子を見たことがあるかもしれません。

犬の先祖であるオオカミも遠吠えをすることで知られていますが、飼い犬が遠吠えをするのは一体なぜなのでしょうか?

今回は、犬が遠吠えをする理由を、大きく「心理的な理由」「外のものへの反応」「認知症」の3つに分けて、詳しく解説していきます。

みなさんも犬が遠吠えをする理由を知って、正しい対処をしてあげましょう。

【犬の遠吠えの理由】心理的な理由

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不安・寂しい

飼い主さんが出かける前や、出かけている間に遠吠えをする場合は、ひとりぼっちにされることに不安を感じている「分離不安症」である可能性が高いと考えられます。

犬によっては、ひとりぼっちにされたときだけでなく、家族の中で一番愛着のある人が出かけてしまったときに遠吠えをすることもあるようです。
分離不安症になると、遠吠え以外にも、粗相をしたり、物を壊したり、体調不良になることがあります。

ストレス解消

犬のストレスの原因は様々ですが、人間と同じように「大きな声を出すことでストレスを解消するタイプ」の犬は、遠吠えでストレスを解消することがあるようです。

【犬の遠吠えの理由】外のものに反応している

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サイレン音に反応している

犬は、外から聞こえる救急車やパトカーのサイレン音に反応して遠吠えをすることがあります。

サイレン音の周波数が遠吠えの周波数と似ているために、他の犬の遠吠えと勘違いしてコミュニケーションを取ろうとしているのだと考えられています。

雷、地震に反応している

犬には、雷や地震を怖いと感じる本能があるため、雷や地震に対する不安から、もしくは、危険が迫っていることを仲間に知らせるために遠吠えをする場合があります。

また、犬には人間には聞こえない音が聞こえるので、雷や地震を人間が感じるよりも前から、遠吠えなどの異常行動をすることもあります。

仲間とのコミュニケーション

犬の先祖である野生のオオカミは、次のような理由から遠吠えをします。

  • 自分の縄張りを主張し、守るため
  • 仲間に居場所を知らせるため
  • 仲間と何らかのコミュニケーションを取るため

飼い犬であっても、ほかの犬の遠吠えを聞いて、コミュニケーションを取ろうとしている可能性があります。

人間には何も聞こえなくても、耳のいい犬には遠くにいるほかの犬の遠吠えが聞こえているのかもしれません。

【犬の遠吠えの理由】認知症

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犬も人間と同じように、老犬になると認知症を発症することがあります。

特に11歳以上の日本犬に多く見られますが、7歳を超えたら全ての犬種で注意が必要です。

認知症になると、家の中で迷子になる、壁に向かって歩く、名前を呼んでも気づかない、トイレを失敗する、昼夜逆転生活で夜鳴き(遠吠え)をするなどの症状が現れます。このような症状が見られたら、一度獣医師に相談してみましょう。

犬の遠吠えを緩和する4つの方法

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犬は、さまざまな理由で遠吠えをすることが分かりましたが、あまり遠吠えが激しいとご近所さんに迷惑をかけてしまったり、飼い主の方が睡眠不足になったりしてしまいますよね。

また、遠吠えの原因が不安ストレス認知症の場合は、犬自身にも負担がかかっているため、何らかの対策が必要です。

なお、これらの対策は1つだけでは意味がないことがあります。きちんと遠吠えの原因を探り、その原因にあった対策をミックスして、その子にあった内容にカスタマイズしていく必要があります。

1.ひとりで過ごせるようにする

飼い主さんが外出する際に遠吠えをする場合は、ひとりぼっちにされるのを不安に感じている可能性があります。

あまり長い時間、犬にお留守番をさせるのは望ましくありませんが、「ひとりでも楽しく過ごせる」「飼い主は必ず戻ってくる」と犬に教えるために、ひとり遊びができるおもちゃをあげてみたり、少しずつ静かにお留守番できる時間を伸ばしていくと良いでしょう。

おもちゃを与える

長時間噛むことができるおもちゃは有効な可能性があります。
また、普段はあまりおもちゃで遊ばない犬も、チキンペーストやお気に入りのおやつを入れたコングなら、夢中になってくれるかもしれません。

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お留守番の時間を少しずつ伸ばす

1分1人にするだけでも遠吠えしてしまうような場合、1時間以上1人にしたときに遠吠えしてしまうような場合で、やり方は変わってきますが、1人で過ごせる時間を少しずつ伸ばしてみましょう。

いきなり時間を伸ばしてしまうと失敗するので、1分でも1人でいられないような子の場合は、10秒多く1人でいられるだけでも大成功です。

ただ、このように全然1人にできないような子の場合は、分離不安症である可能性が高いので、一度専門家であるドッグトレーナーや獣医師に相談することをおすすめします。

2.犬と適切な頻度でコミュニケーションをとる

最近、犬と過ごす時間を十分に確保できていますか?犬は、飼い主さんからの愛情不足が原因で不安やストレスを感じることがあります。

もし、「最近は忙しくてあまり遊んであげてないな」と感じたら、隙間時間でもいいので、犬としっかりコミュニケーションを取るようにしましょう。

逆に、かまい過ぎてしまうと、犬にとって嬉しい反面、疲れてしまって無意識のうちにストレスが溜まってしまうことがあります。愛犬とのコミュニケーションは、適度に行うようにしましょう。

3.犬のストレスを取り除く

犬のストレスの原因はさまざまです。

運動不足や運動過多、引越しなどで住環境が変わったこと、愛情不足、家族の不仲、新しい家族が増えたことなどもストレスの原因となり得ます。

散歩や家の中での運動量は適切か、家の環境などに問題はないかなどを見直し、もし犬のストレスの原因となりそうなものがあれば、できるだけ取り除いてあげましょう。

4.おもちゃやおやつで犬の気をひく

外の犬の声やサイレンに反応した遠吠えをやめさせたい場合は、犬が遠吠えを始めたときに、お気に入りのおもちゃやおやつに注目させ、外の音から気をそらすのが効果的です。

遠吠えをやめておもちゃなどで遊び始めたら、褒めてあげるとなおよいでしょう。

これは何度も何度も根気強く繰り返し行い、最終的には「遠吠え」をさせないようにしなくてはなりません。

まとめ

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今回は、犬が遠吠えをする理由と対策方法をご紹介しました。

犬の遠吠えは、ご近所や飼い主さんにとってもストレスとなりますが、犬自身も不安やストレスを抱えている可能性があります。

愛犬が遠吠えをしていたら、単に「オオカミみたい」「うるさいなあ」と言って放っておくのではなく、不安や寂しさ、ストレスや認知症などの可能性がないか、日頃の様子をよく観察し、必要であれば犬との関わり方を見直してみましょう。

犬の遠吠えはご近所さんとのトラブルになる場合もありますので、どうしても原因がわからない、治せないという場合は、動物行動学の専門家であるドッグトレーナー、もしくは幅広い知識を持っている獣医師に相談しましょう。

猫がトイレやお風呂についてくる!「ストーカー猫」の心理とは

猫を飼っているみなさんは、「猫がお風呂やトイレにもついてくる」という経験をしたことがあるかもしれません。
飼い主さんのあとを常について回る「ストーカー猫」が、どんなことを思ってストーキングをするのか、気になったことはありませんか?

ストーカー猫に対して、飼い主のみなさんは「かわいい」と思うかもしれませんが、ストーカー猫は実は不安や愛情不足を抱えている可能性があります。

今回は、トイレやお風呂にまでついてくるストーカー猫の心理を、大きく「飼い主さんへの欲求」「場所への関心」の2つに分けて、詳しく考えていきます。

【ストーカー猫の心理】飼い主さんへの欲求の場合

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猫がトイレやお風呂についてくる理由として、まずは、飼い主さんに対して何か欲求や願望がある場合を見ていきましょう。

1.かまってほしい

トイレやお風呂に限らず、飼い主さんが動くと常に猫が後ろをついてくるときは、飼い主さんにかまって欲しいと思っている可能性が高いです。

また、飼い主さんがトイレやお風呂にいる間は、じっとしていて動かないことを知っていて、猫は「トイレやお風呂なら飼い主さんに逃げられずにかまってもらえる!」と思っているのかもしれません。

2.飼い主さんにマーキングしたい

猫は自分のテリトリーにもマーキングしますが、実は飼い主さんの体にもマーキングをします。

飼い主さんがお風呂から出た後は、飼い主さんの体から猫のにおいが消えてしまいますよね。もしかしたら猫はそれを知っていて、飼い主さんがお風呂から出たらいち早くマーキングし直せるように、一緒にお風呂場についてくるのかもしれません。

飼い主さんがお風呂からあがってすぐに、猫が脚にスリスリと体をこすりつけてくるときは、マーキングの可能性が高いです。

3.ごはんがほしい

いつもごはんをあげている時間に飼い主さんが動いてどこかに行こうとすると、猫は「もしかして、ごはんをもらえるのかな?」と思ってついてくることがあります。

4.飼い主さんを親だと思っている

子猫は、常に親猫のあとをついて行動する習性があります。
親猫と離れて暮らす猫は、成猫になってからも飼い主さんのことを親だと思い込み、あとをついて回っている可能性があります。

5.飼い主さんと離れるのが不安

特に、飼い主さんがいない間に何か怖い思いをしたり、過去に捨てられたことがある場合や、引っ越しなどで住環境が変わった場合に、猫は飼い主さんと離れることに不安を感じやすくなります。

飼い主さんがトイレやお風呂に入ってしまうとしばらく出てこないため、猫はそれが不安になってついてきてしまうのかもしれません。

不安が大きくなりすぎると、飼い主さんの外出前や外出中などにパニックになってしまう、「分離不安症」にまで発展する恐れがあります。

【ストーカー猫の心理】場所への関心の場合

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猫がトイレやお風呂についてくるのは、飼い主さんに対する欲求だけでなく、トイレやお風呂という「場所」に関心を寄せている可能性もあります。

1.床が冷たくて心地よい

トイレやお風呂場の床は、他の部屋と素材が違うというお家も多いのではないでしょうか。
例えば、タイルや人工大理石などを使用している場合は、特に夏場はその素材が冷たくて心地よいと感じる猫もいるようです。

2.テリトリーの安全確認・マーキングをしたい

トイレやお風呂の壁にスリスリと自分の体をこすりつけている様子が見られたら、それは壁に自分のにおいをつけることでマーキングをしている可能性が高いです。

トイレやお風呂場は、他の部屋に比べてドアが閉まっている時間が長いですよね。猫は、飼い主さんがドアを開けた時にしか自分のテリトリーを確認できません。

テリトリーに何か変わったことがないかを確認し、もう一度しっかりとマーキングをするために、猫は飼い主さんの後についてトイレやお風呂に入りたがるのかもしれません。

ストーカー猫の対策

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愛猫が常に自分のあとをついてきたら、つい「かわいい」と思ってしまいますが、「ストーカー猫」は、不安を抱えていたり、愛情不足を感じている可能性もあります。

ストーカー猫の対策として、次のようなことを意識しましょう。

不安を除いてあげる

猫が飼い主さんと離れることに不安を感じている場合、できるだけ不安になる原因を取り除き、ひとりでも安心できる空間を作ってあげましょう。

猫は、周りが囲われている、薄暗くて狭いところを好みます。もし、外の様子が丸見えになってしまうようなケージなど、周りが十分に囲われていない空間しかない場合は、ケージを毛布で覆ったり、猫用のドームなどを用意してあげるとよいでしょう。

猫の要求は聞きすぎない

あとをついてくる猫に対して、ごはんやおやつをあげたり、かまってあげたりしたくなる気持ちはわかります。

完全に無視する必要はありませんが、常に猫の要求を聞きすぎてしまうと、ストーキングや欲求がエスカレートしてしまうおそれがあります。

ごはんは毎日決まった量をしっかりと与え、猫と遊ぶ時間も確保した上で、適度に猫のストーカー行為を無視するようにしましょう。

猫とコミュニケーションを十分にとる

猫がストーカーをするの原因は、猫が愛情不足を感じているからかもしれません。

「最近猫とあまり遊んであげられていないな」と感じたら、一度猫と過ごす時間を見直してみましょう

空いている時間を見つけ、思いっきり猫とコミュニケーションをとるようにすれば、猫のストーキングも緩和されるかもしれません。

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まとめ

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今回は、ストーカー猫が飼い主さんを追ってトイレやお風呂にまでついてくる理由を考えました。

さまざまな理由が考えられましたが、他にも猫が不安を感じている様子が見られたり、「最近あまり遊べていないな」と感じることがあれば、猫の住環境や猫との関わり方を見直してみる必要があるかもしれません。

ストーカー猫を、ただ「かわいい」と思うだけでなく、その理由を考えることで、猫とより良い関係を築いていきましょう。