【ニュース】まるでペットの福袋?中国で流行中の通販で批判続出
日本では年始によく見かける福袋。袋を開けたときのワクワク感が楽しく、毎年買っているという人も多いでしょう。
ネット通販が普及している中国では、この福袋のような、届くまで中身がわからない「ブラインドボックス型」のおもちゃを購入するのが流行しています。しかし、信じがたいことに、ペットのブラインドボックスがネットで販売され、物議を醸しています。
この記事では、中国におけるペット事情と、近頃流行しているペットのブラインドボックスについてお伝えします。
中国のペット事情
ペットブームが続いている中国では、アメリカに次いで世界第2位の規模を誇っています。人口の約5%がペットを飼育しているといわれており、14億人を抱える中国にとってその数は7000万人にも及びます。
もともと、中国においてペットを飼うことは非常に贅沢なことであるとされ、毛沢東の時代にはペットを飼うこと自体が禁止されていました。その後、子供が独立した夫婦を中心に、寂しさを埋めるためにペットを飼い始める人が増えました。
最近では、生活に余裕が出てきた20代から30代の若年層を中心に、職場でのストレスや出稼ぎによる孤独感を解消するために飼い始める人が増えています。
中国における動物愛護
中国では1988年に野生動物を対象とした「野生動物保護法」が制定されましたが、ペットなどの飼育動物を保護する法律は存在していません。
2014年には上海で多くの猫が殺害された事件がありましたが、現行法では罪に問うことはできませんでした。国内外からの批判もあり、これまでに何度か動物愛護法案が浮上していますが、未だ法整備がされていないのが現状です。
犬食文化
中国では昔から犬の肉を食べる文化があり、年間約1000万〜2000万匹の犬が食されていると考えられています。しかし、時代の変化とともに犬は「モノ」から「パートナーや家族」へと変化していき、今では中国国内でも犬食に反対する声が高まっています。
2020年には、深セン市がいち早く、犬や猫の肉を食べることと、それらの肉の商取引を法律で禁止しました。
そして同年、中国農業農村部が「犬は伝統的な家畜からパートナーへと変化した」ことを理由に、食用とされている野生動物のリストから犬を除外し、犬食を禁止しました。
ペットのブラインドボックス
「ネット通販」と「ブラインドボックス」、「ペット」という3つ要素が組み合わさって生まれたのが、今回問題となった「ペットのブラインドボックス」です。
ペットのブラインドボックスは2つの根本的な問題を抱えています。
1.ペットを宅配便で輸送すること
中国では宅配便などで生きた動物を輸送することは法律で禁じられていますが、ネット通販サイトではペットが販売され、購入する人も少なくないようです。
箱詰めされたペットは狭い場所に長時間閉じ込められ、餌ももらえません。輸送の過程で糞尿にまみれてしまったり、体調を崩してしまったりすることも珍しくありません。箱の中で頭を固定させられたり、梱包材でぐるぐる巻きにされた犬の映像もニュースで流れたことがあります。
昨年には、箱に入れられた5000匹以上のペットが、餌も水も与えられずに一週間ほど放置されたという痛ましい事件も起こっています。これは、配送業者が大手配送業者に引き渡す際、生きた動物を配送しないというきまりを守った大手配送業者が引き取りを拒否したために放置されたことが原因です。
2.どんなペットが届くのかわからないこと
ブラインドボックスはその性質から、どんな動物が届くかはわかりません。犬や猫などの動物の種類の指定はできるとのことですが、種類や大きさ、年齢なども選べないため、期待していたものと違ったということもあるでしょう。
もちろん、どんな動物であっても責任を持って飼うと決めてブラインドボックスを注文する人もいます。しかし、気に入らないペットが届くと、捨てたり、送り返したということも実際に起こっています。
また、売れ残ったり病気の動物が送られてくることもあり、ペットのブラインドボックスを利用することは、悪質なブリーダーに加担することにもなります。
中国国内の反応は?
ペットのブラインドボックスを利用する人がいる一方で、中国国内でも、「人間のやることではない」と批判が高まっています。
利便性や届いた時のワクワク感は確かにあります。しかし、若者を中心に動物をモノのように扱うことに嫌悪感を抱く人は多くいます。
すでにお伝えしている通り、現在の中国ではペットの命を奪ったとしても罪に問われることはありません。国内の動物愛護団体も強く抗議しており、一日でも早い法整備が望まれています。
最後に
ペットを飼いたいと思うのであれば、足を運び、自分の目で見て、触れ合ってからお迎えするべきでしょう。
中国では、ペットが劣悪な環境で宅配されたり、どんなペットか分からない状態で届けられるなど、私たちが考えている以上に、ペットの命が軽く考えられていることを知り、ショックを隠しきれません。
一方で、日本のペットショップにおける生体販売等も諸外国からは批判されており、改善しなければいけない点はたくさんあります。
動物を人間のペットとして扱うこと自体が人間のエゴであることは間違いないでしょう。しかし、ペットを飼う文化を認める以上は、少しでもペットの苦痛を軽減させられるよう、私たちが考えていかなければいけません。
あなたは大丈夫?知らない間に「ペットハラスメント」していませんか?
みなさんは「ペットハラスメント」という言葉を聞いたことはありますか?
「パワハラ」や「セクハラ」といった○○ハラスメントという言葉が広く認知されるようになりましたが、中にはあまり聞きなれない名前のハラスメントもあるかもしれません。
今回は、ペットを飼っている人に特に知ってもらいたい「ペットハラスメント」についてご紹介いたします。
ペットハラスメントとは
「ハラスメント」とは、いろいろな場面での「嫌がらせ、いじめ」のことです。
ペットハラスメントには大きく分類すると、以下の2種類があります。
- 他者へのペットを通してのハラスメント
- ペットに対してのハラスメント
一般的には前者を指す場合も多いようですが、後者も広義の意味でペットハラスメントに含まれると言われています。
他者へのペットハラスメント
ペットを飼っている人の中には、無意識のうちに「みんなペットを好きに違いない」という考えや、「うちの子なら大丈夫」という気持ちになってしまうことがあります。
しかしこの世の中には、どうしても動物が苦手な人や、過去にトラウマがあって見ることも触ることも辛い人など、さまざまな人がいます。ペットを通して、動物が苦手な人やそうでない人であっても周りの人にとって迷惑になるような行為はすべて「ペットハラスメント」に当たります。
例えば、あなたは以下のような行為をしていませんか?
「私は十分に気をつけているから大丈夫!」と思っていても、もう一度確認してみましょう。
他者へのペットハラスメント① 長すぎるリード、ノーリードで散歩
犬が怖いと感じる人は、散歩中の犬のリードが長すぎたり、ノーリードで歩いていたりすると、「自分に襲いかかってくるのではないか」と不安になります。
犬を自由に歩かせたい気持ちはわかりますが、リードを離すのはドッグランなど犬が自由に走り回っても良いところだけにし、散歩中はしっかりとリードをつけましょう。
他者へのペットハラスメント② トイレマナーを怠る
お散歩中、ペットの排泄物を持って帰らなかったり、おしっこをそのままにしておいては、他の人が嫌な気分になります。時にはご近所とトラブルになることも。
私はきちんと水で流しているから大丈夫だと思っていても、実はそれだけでは足りないケースもあります。そもそもペットに外で排泄させること自体、都市部ではNGとされるようになってきています。
犬の散歩中のトイレマナーについては、さまざまな意見があります。詳しくは以下の記事をご参照ください。
他者へのペットハラスメント③ 他者に向かって吠えさせる
ご近所さんとの問題にもなりやすいのが騒音トラブル。大きな音が苦手な人や、犬を飼ったことのない人は嫌な思いをしているかもしれません。
吠えは、なくすことが難しい面もありますが、しつけによって改善できる可能性も高いです。幼い頃からしつけを行い、それでも無駄吠えがなくならない場合にはしつけ教室に通ったり、ドッグトレーナーに相談するのも一つの手でしょう。
他者へのペットハラスメント④ 他者に飛びつかせる
特にペットが苦手な人にとっては、ペットに飛びつかれることはものすごく恐怖を感じます。ペットにしてみれば、はしゃいでいるだけかもしれませんが、相手の人は怖い思いをしているかもしれません。
愛犬の様子を注意深く見ながら、相手に飛びつかないように飼い主さんが制御しましょう。
他者へのペットハラスメント⑤ 野良犬・野良猫への餌付け
野良犬や野良猫に餌をあげることもハラスメントになります。糞尿による被害もありますが、そこヘまた多くの野良犬・猫が集まってきてしまったり、繁殖しすぎてしまうなど、徐々に地域の深刻な問題へと発展していく可能性があります。
かわいそうだという気持ちはわかりますが、野良犬や野良猫を発見したら、餌をあげるのではなく、まずは近くの愛護団体や獣医師に相談してみましょう。
ペットへのハラスメント
ペットへのハラスメントは、ペットに対して飼い主が行うべき責任を果たさず、ペットが不健康になったり、ストレスを受けたりすることをいいます。ペットへの暴力などもペットハラスメントに含みますが、無意識にやってしまっているかもしれないペットハラスメントもあります。
ペットへのハラスメント① ごはんをあげない/あげすぎる
ペットにごはんを与えなかったり、栄養バランスを考えずに偏った食事を与えたりと、ペットの健康管理を怠ることはハラスメントにあたります。
逆に、ペットがかわいいからといって食べ物をあげすぎても肥満の原因になるためよくありません。同様に、お饅頭やケーキをあげてみたり、味の付いたお菓子を与えることも危険です。
飼い主さんが責任を持って、ペットの健康管理をしてあげる必要があります。
ペットへのハラスメント② 運動、散歩を十分にさせない
ペットも、人間と同じように運動をしなければ不健康になってしまいます。ペットによって、またそれぞれの種類によっても、適切な運動量は異なります。
例えば、大型犬の散歩ですと、一般的には「1日2回、1回あたり30~60分ほど」の散歩が必要と言われています。
このように、必要な運動をさせてあげることができず、「忙しくて散歩に行く時間はないから」「部屋で自分で動いているから大丈夫でしょ」と、散歩に全く行かないでいることはハラスメントにあたります。
ペットへのハラスメント③ 留守番が長すぎる
毎日長時間留守番をさせられていると、ペットにストレスがたまったり、不安症になったりする恐れがあります。また、排泄物が放置されて不衛生な環境に置かれたり、ペットの異変に気づけなかったりと、さまざまな問題も起こり得ます。
どんなに元気でお利口なペットでも、お留守番は長くても10時間以内にしましょう。これも個体によって限界である時間は異なりますし、お留守番する環境や時間帯によっても変わってきます。
海外では、6時間以上のお留守番は動物虐待とされ、罰則規定が設けられている国もあるほどです。理想論としては、お留守番の時間は短ければ短いほど良いでしょう。
ペットへのハラスメント④ 嫌がることをしつこくする
蹴る、殴るなどの暴力行為は論外ですが、嫌がっているのに服を着せたり、長時間撮影をしたりと、ペットがストレスを感じることをするのも立派なペットハラスメントです。
ペットはおもちゃではありません。ペットの様子をよく観察して、ペットが嫌がることは極力しないようにしましょう。
ただし、犬種によっては服を着せること自体が良い場合もあります。そのような場合は、トレーニングを積むことで、服を着ること自体が徐々に好きになっていきます。当然ですが、これはここで言うペットハラスメントには当てはまりません。獣医療も同様です。
最後に
犬や猫が苦手な人ももちろんいますし、過去に辛い経験があってトラウマがある人もいるかもしれません。自分がペットを飼っていると忘れてしまいがちですが、「ペットに対してさまざまな想いを抱いている人がいる」ということは忘れてはならないでしょう。
また、ペットに対しても、無意識のうちにストレスをかけて「ハラスメント」をしてしまっているかもしれません。ペットの気持ちをよく考えて、ペットが嫌がることやストレスがたまること、健康を害することはしないように注意しましょう。
韓国でも義務化。ペット先進国スイスのペットに関わる厳しい教育
2020年1月、韓国は2022年からペットを購入する際に、所定の教育を受けることを義務付ける方針を公表しました。
動物虐待などの悲しいニュースが多い昨今、アジア圏、しかもお隣の韓国でこのような制度ができるのは、随分先進的なことではないでしょうか。
日本では、まだペットに関わる教育や講習は義務化されていませんが、外国のペットに関する教育事情はどのようになっているのでしょう。
今回は韓国で義務化されるペットの飼い主に関する教育の内容、及び、ペット先進国とも呼ばれるスイスの実情も合わせてご紹介します。
飼い主の教育が義務化された韓国
2020年1月14日、韓国の農林畜産食品部は、動物を虐待する行為についての処罰を強化する方針を示した「2020年から2024年動物福祉総合計画」を公表しました。
これにより罰則が以下のように変わります。
現在
-
虐待によって動物を死に至らしめる行為に対する処罰
2年以下の懲役/2000万ウォン(約189万円)以下の罰金
動物遺棄に対する処罰
現行の300万ウォン以下の過料
2021年から
-
虐待によって動物を死に至らしめる行為に対する処罰
3年以下の懲役/3000万ウォン以下の罰金
動物遺棄に対する処罰
300万ウォン以下の罰金
動物虐待罪が成立すると、動物に対する所有権が制限されます。その一環として2020年から、ペットの飼い主の責任意識を高めるため、ペットを購入する際に所定の教育を受けることが義務付けられました。
2019年に、日本でも動物愛護法が改正されましたが、それよりも厳しい処罰となっています。飼い主に対する教育を義務付けるというのも画期的です。
韓国のペットに対する意識はバラバラ
なぜこのような教育の義務化が決められたのでしょうか。
動物を購入できる方法もさまざま
日本の場合は、ペットを迎え入れるとなるとペットショップで購入するのが一般的な選択肢です。最近ではインターネットからの購入もできます。また、保健所や譲渡会で保護された動物を譲り受ける方も多くなってきています。
韓国でも保護動物を譲り受けてペットとして迎え入れるなどの活動が見られますが、日本と同様にペットショップでお金を出して購入する方が一般的です。しかも、日本に比べて安価な価格が設定されており、誰でも購入しやすい環境が整っています。
安易にペットを購入できることから、気に入らないことがあったり、飼うことが難しくなったら、すぐに捨ててしまうというケースも増えてきており、これが問題となっています。この法律が制定された背景には、近年、韓国でも動物愛護を訴える人が増えてきていること関係しているでしょう。
悲しい事件も
2019年1月には、ペットショップで購入した「子犬が排泄物を食べてしまうので返品したい」と訪れた女性が、子犬を店員に投げつけ、死亡させてしまうといった悲惨なニュースがありました。Twitterなどでも話題になったため、ご存知の方も多いかもしれません。
また、山口県にある柴犬専門のペットショップでは、韓国の購入者から犬が大きくなり、排泄物が多すぎるという理由から、犬を買い換えたいと要望を受けたということもニュースに上がっています。
動物愛護や福祉に関心がある人はいるものの、国全体としてはまだその意識が足りていないことが、今回このような制度ができた一因であるように思えます。
ペット先進国のスイスでは
ペット先進国として知られるスイスでは、ペットショップでの生態販売はないと言われており、動物を飼うためには、ティアハイムと呼ばれる動物保護施設から動物を引き取るのが一般的だそうです。
また、バスや列車などの交通機関やレストラン、ホテルなど多くの場所で、ケージに入れられることなく飼い主と犬が一緒にいるところが見受けられます。
日本ではあまり考えられませんが、スイスでは日常的な光景なのです。こういった光景は、イギリス等、他の欧州各国でも見られ、珍しいことではありません。
犬を飼うために免許がいるスイス
スイスでは、すべての犬と飼い主に法律で講習と訓練を義務付けています。
初めて犬を飼う人は、犬を受け入れる前に講習を必ず受けなければなりません。しつけの必要性、犬にかかる経費の明細など、飼育に不可欠な知識を学びます。その他、必要な予防接種やマイクロチップなどを合わせると、この時点で約6,000円程かかります。
犬を飼うことの大変さを知り、ここで諦める人も出てくるようです。
実技訓練も
犬を迎え入れたら、1年以内に飼い主自身が飼い犬を連れてしつけの実技訓練を受けなければなりません。1回1時間のしつけ訓練、および実技テストが4回に分けて行われます。ここでも約7,000円程の費用がかかります。
これらに合格すると、ようやく免許取得の証明書がもらえます。なお、飼育経験がある人も新しい犬を飼う際にも実技試験が必要です。
言い換えるならば、訓練されていない犬がスイスにはいないことになります。
犬にかかる税金もある
さらに、飼い始めて1年後から1頭約17,000円の犬税の徴収が開始されます。2頭目以降はさらに高額になるよう設定されている自治体もあるようです。
このように飼い主にも飼い犬にも厳しい講習や制度があるため、スイスではいたるところで犬と人間が一緒に生活できる環境が整っているのでしょう。
また、動物を人間と同じく社会の一員として見ており、動物に対してもお金をかけ、講習や訓練を受けてもらうという考え方があります。そのようなことから、殺処分ゼロの国と呼ばれるようになったのでしょう。
最後に
日本でも2019年に動物愛護法が改正されたばかりですが、今回は、ペットのための教育制度について韓国とスイスの2カ国の紹介をしました。
日本でも、東京都の小池百合子知事が、「ペットの殺処分ゼロ」を公約としていましたが、期限としていた2020年よりも1年早く殺処分ゼロを達成したと発表していますが、実際には150匹ほどの犬猫が殺処分されていたとの報道もあります。
また、殺処分ゼロが達成された都道府県がある一方、殺処分はゼロだが、実際には糞尿にまみれて、とても幸せとは言えない生活を強いられている犬や猫たちもいます。これは私たちが望む世界なのでしょうか?
捨てられてしまった動物を保護し、新しい飼い主を探すことは大事です。それと同じように、安易に犬や猫を購入してしまう飼い主や、捨ててしまう飼い主に対して、動物福祉に関する教育を行い、動物に対する意識を変えていくことも大事なのではないでしょうか。
動物福祉に対する考えが遅れている韓国では、既に飼い主に対する教育が始まろうとしています。動物先進国であるスイスやスウェーデン、イギリスなどをお手本に、日本でももっと踏み込んで、動物に対する教育が義務化されるべきではないでしょうか。
【2019年改正動物愛護法】特定動物に関する規制強化の概要とは?
2019年6月、動物愛護法の改正が行われました。この中で、特定動物については、愛玩目的での飼養、保管が禁止されるようになりました。
動物たちを守るため、関連する法律がいくつもあり、その法律は年々変化しています。知らなかったでは済まされないこともあるため、私たちも法律などの細かい部分に目を配る必要があります。
今回は、その特定動物に関する規制の強化についてご説明したいと思います。
特定動物とは?
言葉の定義
まず、動物愛護法の改正の中身を見ていく前に、特定動物の定義を見てみましょう。
特定動物とは、「人の生命、身体又は財産に害を加えるおそれがある動物として政令で定められる動物」のことです。簡単に言い換えるとすれば、その動物の取り扱い次第では、周囲の人間が大怪我をする恐れがある動物の事を指します。
特定動物の例
特定動物は、環境省のホームページに記載があるので、参考にしてください。この一覧に該当する動物は特定動物ということになります。
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/sp-list.html
哺乳類、爬虫類、鳥類と様々な動物が特定動物になっていますが、その中でも代表的なものを挙げます。
- ゴリルラ属(ゴリラ属)全種
- くま科全種
- ぞう科全種
- ひくいどり科全種
- かみつきがめ科全種
- コブラ科全種
- アリゲーター科全種
動物愛護法の改正内容
特定動物の定義がわかったところで、今回の法改正の中身について見ていきたいと思います。
犬や猫の法律は、飼い主が多いこともあり、テレビ番組等で報道されるため、世間でもよく知られるところです。しかし、特定動物の法律の改正については、一般にはあまり知られていないのが現実ではないでしょうか。
そこで、今回の法改正で変更となった部分がわかるように、法改正の前後を比較してみました。
今まであった規則
現在までの規制は、以下の通りです。
- 各都道府県の動物愛護担当局に事前相談
- 飼育する特定動物の種類ごとに飼育許可を申請(有効期限5年。要更新)
- 飼育施設の検査
- 特定動物にマイクロチップの埋め込み
- 申請手数料の支払い(都道府県ごとに異なる)
飼育する特定動物の種類ごとに飼育許可を申請を行わなければならず、申請を行わない場合、それが発見され次第、罰金が課せられます。気になる方は、必ず動物愛護担当局に相談するようにしましょう。
追加された規則
改定後、追加された規制は以下の通りです。
- 特定動物の愛玩飼育は禁止
- 交雑種(ハーフ)も規制対象
今までは、特定動物に該当する純血種のみが規制対象になっていました。つまり、特定動物以外の動物の血が混ざっていれば、規制の対象からは外れていました。しかし、今回の改正により、交雑種も規制の対象となり、親のどちらか一方が特定動物であった場合は特定動物と同じとみなされるようになります。
既に特定動物を飼育している方はどうなる?
改正動物愛護法が施行された後、既に愛玩目的で特定動物を飼育していた方は、どのような手順を踏めば、そのまま飼育し続けることができるのでしょうか?
これを筆者が在住の北九州の動物愛護管理行政担当に確認したところ、下記の回答でした(2019年8月現在)。
環境省からは新規での愛玩目的での飼養は禁止になった事は連絡が来ているが、今飼育している人の手続きなどはまだ情報がないので分かりません。
現在、特定動物を飼育されている方は、施行後の手続きなどの詳細は定期的に確認をしておいたほうが良いでしょう。とは言え、飼育放棄をするわけにもいきませんので、今までの法改正時の流れを見ると、「現在飼育している一代限りは継続して飼育可能」になる可能性が大きいと言えます。
特定動物を飼うには
今回の法改正で、動物園、他にこれに類する施設における展示、そのほかの環境省令で定める目的に限って、特定動物の飼養の許可を与えることが明記されたため、新たに愛玩目的での特定動物の飼養はできません。
先の例にも挙げた通り、トラ、タカ、ワニ、マムシなど、哺乳類、鳥類、爬虫類の約650種が対象となっており、飼養するには以下の基準を満たす必要があります。新たに愛玩目的で飼養することはできませんが、参考までにその基準をまとめました。
守るべき基準
1. 飼養施設の構造や規模に関する事項
- 一定の基準を満たした「おり型施設」などで飼養保管する
- 逸走を防止できる構造および強度を確保する
2. 飼養施設の管理方法に関する事項
- 定期的な施設の点検を実施する
- 第三者の接触を防止する措置をとる
- 特定動物を飼養している旨の標識を掲示する
3. 動物の管理方法に関する事項
- 施設外飼養の禁止
- マイクロチップ等による個体識別措置をとる(鳥類は脚環でも可能)
罰則など
以下の行為を行った場合には、個人の場合は6カ月以下の懲役または100万円以下の罰金、法人の場合は5,000万円以下の罰金に処せられます。
- 無許可で特定動物を飼養または保管する
- 不正な手段で許可を受ける
- 許可なく以下を変更する
その他、施設の構造や管理の方法が不適切など、守るべき基準が守られていない場合は、許可は取り消されます。
法改正と同時にチェック体制の強化を
いくら良い法律ができたとしても、それがキチンと守られないと何の意味もありません。今回の法改正があったとしても、密輸や裏取引などが行われ、違法と知りながら特定動物を無許可で飼う人が出てくる可能性も否定はできないでしょう。
ここ数年で、動物先進国と言われる欧米に習い、日本における動物の法改正もどんどん進んでいます。法改正と同時に、違法行為の取り締まり、遵守されているかのチェック体制なども含めて、きちんと整えていく必要があるのではないでしょうか。
今回の法改正で、新たに愛玩目的で特定動物を飼えなくなりましたが、これまで特定動物を飼っていた方が飼えなくなったわけではありません。今回の法改正の背景には、「愛玩目的の場合、特定動物の飼育環境が本来の野生動物の能力を発揮できない非常に不適切なものになりがち」であったことが1つとしてあります。できるだけその動物が楽しく過ごせる環境を作るように努め、最後の最後まで大事に飼ってあげて欲しいと思います。
今回の法改正では、下記の改正も行われています。興味がある方は、こちらもご覧ください。
【2019年改正動物愛護法】マイクロチップ装着の義務化の目的と懸念に迫る
【2019年改正動物愛護法】生後56日以前の販売を禁止する「8週齢規制」とは?
日本のペットショップは少し特殊?動物の福祉の観点から考えてみる
皆さんが「新たに、犬や猫をおうちに迎えよう」と思った時、一番最初に向かう先はどこでしょうか。
多くの方が「ペットショップ」をイメージしたかもしれませんね。
「ペットショップから」が多いけど…?
2016年にペット総研から発表された「ペットのお迎え」アンケートによると、犬猫合わせてペットショップから迎えたという回答が4割ほどになりました。
ペットショップから犬猫を迎えるケースが、現在は一般的なようです。
日本でペットショップと言えば、ショーケースで展示販売されることが一般的でしょう。
しかし、動物愛護先進国と言われる欧米では、そのような形で販売することは動物の福祉(アニマル・ウェルフェア)の観点からあまり推奨されていないのです。
ペットショップや生体販売の状況を比較することによって、「欧米諸国の動物の福祉に対する意識」と、「日本の意識」の違いに迫ってみました。
犬猫が生まれて、ペットショップに販売されるまで
ペットオークションの存在
これは一つの例ですが、日本において、犬や猫が、親犬や親猫から生まれてからペットショップで販売されるまで、どのようなルートを辿るのかを追いかけてみましょう。
まず、繁殖業者やブリーダーさんがいて、繁殖された犬猫がペットオークションへ持ち込まれます。そして、ペットショップはそのオークションに行き、犬猫を買い付けて自分のお店で販売します。
最終的には、ペットショップで販売されている犬猫を、消費者が買います。
繁殖業者やペットショップにとって、ペットオークションにさえ行けば売れる/買えるという、便利なシステムになっています。ここで留意しておきたいのは、動物のことを考えて成り立ったシステムではない、ということですね。
もちろん、全てのペットショップが当てはまるわけではありませんので、このようなことが起きうる状況である、という程度に受け取って頂ければと思います。
オークションで売り買いされることの問題点
ペットオークションからペットショップで販売されることは何が問題になってくるのでしょうか?
ペットショップの生体販売では、子猫や子犬が主に販売されています。それは、ペットショップへ犬や猫を買い求めにくる消費者のニーズが、若ければ若いほど良いという意見が大半であるからです。
しかし、もしオークションで売れ残ってしまった場合は、どうなるでしょうか。
価値が下がり、買い手がつかなかった犬猫は、どこかで飼い犬や飼い猫として育てられる機会を逃し続けることになるかもしれません。
「若ければ若いほど良い」という価値観で犬猫を売買することは、道徳的な問題だけでなく、犬猫にとっての自由を制限することになりかねません。動物の福祉の観点から考えても疑問が残ります。
動物の福祉(アニマル・ウェルフェア)って?
日本にはすでに「動物愛護」という考え方があります。動物愛護管理法における「愛護」の意味は以下の通りに定義されています。
実体的な行為 :動物に対する虐待防止、適正な取扱い、適正な管理などを行うこと。動物の習性等に配慮しつつ、愛情や優しさをもって取り扱うことを含む。
生命尊重などの理念:動物や動物の命を大切にする気風や思想のこと。
対して、動物の福祉(アニマル・ウェルフェア)とは、イギリスの家畜福祉協議会(FAWC)が提唱した「5つの自由」を基本とする考え方です。
国際的な動物福祉の標準として各国の法令にも反映されています。
5つの自由
①飢えと渇きからの自由
②肉体的苦痛と不快感からの自由
③傷害や疾病からの自由
④おそれと不安からの自由
⑤基本的な行動様式に従う自由
動物の福祉の視点は、人間から見た動物ではなく、動物自身がどう感じるか、という科学的な研究を根拠にする側面が強いのです。
この考えに照らして見た場合、繁殖業者・ブリーダー→ペットオークション→ペットショップというシステムのなかで、犬猫の自由を抑制することが起こりうるのではないか、ということを考えてみることが必要かもしれません。
欧米諸国の生体販売に対する意識
動物保護・福祉の意識の高まりから、生体販売する場合は展示販売をしない、などの配慮が考えられています。生体販売が完全に禁止されているわけではないようです。
欧米ではなぜこのような意識が進んでいるのでしょうか。
例えばイギリスでは、ペットを購入したい人は、売られているのを買うのではなく、ペットショップやブリーダーさんに予約して産まれてくるのを待つという方法があります。
予約制にすることで、繁殖による犬の負担を減らすことができるのです。
アメリカでも、ブリーダーさんから直接購入したり、仲介業者を通してブリーダーさんから購入する、というように、「産まれてきた個体を見て選ぶ」のではなく「良いブリーダーさんかどうか」を重視して選ぶという方向へシフトしているようです。
生体販売が全て良くないということではない
主に日本のペットオークションやペットショップの販売などについて追いかけてみましたが、生体販売が全ていけないという、主張をしたい訳ではありません。
しかし本来、子どもを産む行為は、動物にとって完全にコントロールできることではありません。
この犬種のメスの子犬が欲しいと思った時、ペットショップで探せばすぐに手に入る、言い換えればお金さえ払えば、いつでも誰でも好きな動物を買うことができてしまう、今の状況が少し不自然なのかもしれません。
豊かな社会になったからこそ、「欲しいものがすぐ手に入る」という大量生産・大量消費のルートに、動物の命まで預けてしまっていいのだろうか?ということを考える必要があるのではないでしょうか。
まとめ
ペットショップの中にも、もちろん動物の福祉をきちんと考えているブリーダーさんに育てられた犬猫を販売しているところもあるということは、前提として話を進めてきました。
ペットショップから購入する場合、並べられたなかで「かわいい!この猫(犬)にしよう」というような出会いもあります。
しかし、「どんな親から生まれたのだろう?」「どんな人たちに、どんな環境で育てられたのだろう?」「元々どんな国で生まれた種なんだろう?」ということを、一旦立ち止まって考えてみるのも良いかもしれません。
特に、犬の場合は、ブリーダーさんが遺伝学をきちんと学んでいるかどうかで、その後の病気の発症率などに差が出ると言われています。「犬猫をお迎えしたいと思った時、自分ならどんな選び方をするのか?」ということを、一度考えてみませんか?
「ネコヨガ」創始者のお一人、池迫美香先生にインタビュー!
日本でネコヨガを始めた、日本ドッグヨーガ普及協会ネコ部の池迫先生とお会いすることが出来、私達シェリー編集部は、ネコヨガを実際に体験しました。
第二回目は、日本におけるネコヨガの創始者である池迫先生の人物像に迫りたいと思います。池迫先生は、どうしてネコヨガを考案され、始めようと考えられたのか?そして、動物愛護活動に対する想いを聞いてきました。
インタビュー
猫好きもヨガ好きも
他にも、猫と暮らしたいけれど事情により今は暮らせない方や、愛猫とお別れをしてしまい、まだ一緒に暮らす気持ちにはなれないけれど、猫とは触れ合いたいという方、そして猫を迎え入れようと考えている方、他にも様々な方がいらっしゃいます。
一人暮らしで飼うのが難しかったり、ペット不可の賃貸で暮らしていたり、猫が苦手な親と同居していたり…。本当に様々な境遇の方たちがいます。でも、無責任に飼うより、飼わないという勇気ある選択をし、ネコヨガを通じて保護猫さんたちを支援してくださったり、ネコヨガを応援してくださる方達ばかりですので、とても感謝しています。
幅広い年代が集まる
ニャンコ先生から学ぶ
身体は魂の乗り物という考え方がヨガにはあるのですが、乗り物を自分で痛めないようにしようってことなんです。なので、あくまで無理しないということが大事なんです。そういうのって、猫はよく知っていますよね。本当に上手。ニャンコ先生ですね(笑)
「私がなんとかしなくちゃ」
その時「なんとかしなきゃ」という想いが溢れ、色々と現状について調べるようになりました。どうしたら良いのだろうと模索しました。それがきっかけですね。
そこではワンラブアクションという考え方を進めていて、アクションするということに重きを置いていたんです。それで、「伝えたい」「どうしたら保護猫の存在を知ってもらえるだろう?」と考え、自分がどう行動するか、何をすれば良いかをずっと考えていました。そして、ここまできたという感じです。
実際には、自分が幸せな気分をもらったり、猫たちからいろんな知恵をもらっています。「のび猫ストレッチ」もそうです。猫たちが先生なんです。そして、猫たちをきっかけに生徒さんも来てくれるんですから、本当に感謝ですね。猫さまさま、本当に招き猫ですね(笑)
猫になりきるということ
猫を飼うようになり、そして猫の保護活動に目を向ける中で、「私の好きで得意なヨガと、猫ちゃんを掛け合わせられないかな?」と思って。日本ドッグヨーガ普及協会代表の大沼さんに「猫でもできる?」と聞いてみたところ、「できる」とおっしゃったので、それからネコヨガをやり始めました。
そんな時に、現代書林さんから「のび猫ストレッチ」という本の出版依頼が来て。掲載する猫のポーズを、大沼さんと二人で本格的に考案し、そのあとでネコヨガの方にも取り入れていきました。
私たちは、猫になりきることで、猫の考えを分かろうとするし、理解しようとするんです。他者の考えを分かろうとすることができます。猫ちゃんから、多くのヒントをもらいました。
全国に広まって欲しい
ネコヨガをすることによって、猫ちゃんやヨガから色んな気づきをもらうことができます。ヨガをすると、心に余裕ができて、自分にも他の人にも優しくなって。そして、動物にも優しくなれると思うんです。みんなの意識が変わってくれたらいいなぁって思います。
なかなか難しいですけれど、やらないことには始まらないですからね。猫ヨガを広めたいということだけではなくて、地球全てが良くなるように、優しい心が全国に広がってほしいなぁと思いますね。
むすびに
今回、ネコヨガを体験した後に池迫先生から貴重なお話をたくさん伺うことができました。
「一緒にヨガをする」という単純な話ではなく、保護猫の保護活動や動物愛護活動として、熱い想いを持ってネコヨガを広めていらっしゃる池迫先生。この素敵な活動が、全国に広まり、多くの人たちが優しい心で満たされる社会にしていきたいですよね。
今回取材を引き受けてくださった池迫先生を始め、取材場所の提供を頂きましたネコリパブリック池袋店の皆様、そしてネコヨガ中に私たちが写真を撮ることを快諾してくださったネコヨガ参加者の皆様、ご協力ありがとうございました!
- 日本ドッグヨーガ普及協会
- http://dogyoga-wan.com/
- 日本ドッグヨーガ普及協会ネコ部
- https://www.facebook.com/nekoyoga/
- 日本ドッグヨーガ普及協会ネコ部ブログ
- https://ameblo.jp/nyankoyoga/
- ネコヨガインストラクター養成講座生徒募集中!
- https://ameblo.jp/nyankoyoga/entry-12383690078.html
- ネコリパブリック東京池袋店
- http://www.neco-republic.jp/
画像素材 : iconpon.com
保護猫の支援をしながら自分もキレイになれる「ネコヨガ」ってなに?
ネコヨガの創始者である、日本ドッグヨーガ普及協会ネコ部の池迫先生とお会いすることになり、私達シェリー編集部は、ネコヨガを体験してきました!
第一回目は、以下の疑問を解決しながら、実際にネコヨガ体験をしたシェリー編集部のメンバーが、ネコヨガを詳しくレポートします。
- ネコヨガとは何か?
- どこで行われているのか?
- どんな良い事があるのか?
場所は、東京都池袋のネコリパブリック東京池袋店さんで行われたイベントに参加してきました。
ネコヨガってなに?
猫のいる空間でやるヨガ
ネコヨガとは、「猫とヨガをすること」です。
これは、猫にヨガをさせるということではなく、猫のいる空間で、私達人間がヨガをするというものです。人間たちがヨガをしていると、猫たちが可愛い邪魔をしてきたり、身体に乗ってきたりします。
そういった猫ちゃんとの関わりも楽しみながら、ヨガをしていきます。
本格的なヨガ
ヨガのインストラクターの資格を持った方が、本格的なヨガを教えてくれます。ネコヨガというと、普通のヨガとは違い、少し変わった事をするのかな?と思われる方もいるそうですが、そんなことはありません。中身は本格的なヨガです。
そして、ヨガの中には、猫の動きからヒントを得たポーズも織り込まれています。猫の軽やかな心やしなやかな動きをイメージし、猫のようにヨガをすることで、今までとは違った視点でのヨガをすることもできます。
インストラクターが丁寧に指導してくれますので、初心者の方でも、ヨガを今までやってきた人でも、楽しく濃いヨガをすることができます。実際、私達も含め、今回も始めてという方がいらっしゃいました。
プログラム内容
はじめに猫ちゃんたちと仲良く戯れる時間があります。猫好きにはたまらない時間ですね。その後、70分間のヨガタイムです。猫たちと楽しみながら、しっかりヨガを行っていきます。
ネコヨガの終了後、30分ほどは猫たちとゆったり自由な時間を過ごすことができます。今回は、保護猫カフェでの開催でしたので、好きなドリンクを1本選び、少し渇いた喉を潤しながら、猫たちと楽しい時間を過ごしました。
他の参加者さんや、インストラクターの方とも交流をすることができ、新たな人の輪も作ることができます。何より、猫好きという共通点があるので、すぐに仲良くなれるのが良いですね。
そして、なんと!今回は、ネコヨガのインストラクターのお勉強をされている方が参加していました!猫達の事を想い、そして私たち自身の体の事を考え、将来のネコヨガについて熱く語られていたのが印象的でした。ネコヨガインストラクターの養成は2017年から始まったそうですが、2018年度も秋頃に開講が予定されています。同じ志を持つ仲間を現在募集中とのこと。
ネコヨガインストラクター養成講座生徒募集中!
https://ameblo.jp/nyankoyoga/entry-12383690078.html
ネコヨガ創始者のお一人
ネコヨガは、日本ドッグヨーガ普及協会代表の大沼さんと、日本ドッグヨーガ協会ネコ部部長である池迫さんによって始められました。そして、2014年2月22日に日本ドッグヨーガ協会ネコ部が立ち上がることとなりました。今では、TVやラジオ等、多数のメディアから取材が来るまでに発展しています。
今回、ネコヨガ創始者のお一人である、池迫先生にインタビューをすることが出来ました。
池迫さんは、猫の殺処分のTV番組を見たことがきっかけで、「私が何かしなくてはいけない」と感じ、そこから保護活動等の様々な活動を行ってきています。保護猫の支援になるこの活動に対し、とても熱い想いを持っていらっしゃる素敵な女性です。(詳しくは、後編記事をご覧ください。)
ネコヨガの当初は、ネコと一緒の空間でヨガをするというものでした。その後、「のび猫ストレッチ」の出版もあり、猫のポーズを考案。現在は、猫からヒントを得たポーズがたくさんあり、猫のしなやかさをイメージしながら、猫とともにヨガを行っています。
ネコヨガはどこで行われているの?
ネコヨガは現在、東京と神奈川の保護猫カフェを中心に開催されています。開催場所もどんどん増えており、将来的には全国に広がっていく予定です。2018年6月現在、ネコヨガを行っている場所は、以下の保護猫カフェです(順不同)。
東京
- 保護猫カフェたまゆら(※)
- Cat’s Meow Books(※)
- ネコリパブリック 東京お茶の水店
- ネコリパブリック 東京池袋店
- ネコリパブリック 東京中野店
- Miagolare
- えこねこ
- 猫縁
- にゃんくる蒲田店
神奈川
どうやって予約・申し込みをするの?
基本的には、こちらの予約システムから申し込みをすることができます。なお、上記開催場所のうち、(※)が付いているものについては、メールでの申し込みになっていますので、ご注意願います。
メールでのお申し込み
nyankoyoga@yahoo.co.jp
定期開催の場所もありますが、不定期で催されることもあります。日本ドッグヨーガ普及協会ネコ部がお届けする公式ブログにも、ヨガの開催日時や場所が掲載されていますので、こまめにチェックすることをオススメします。
日本ドッグヨーガ普及協会ネコ部事務局予約システム
https://www.reservestock.jp/page/event_calendar/18911
ネコヨガに参加するメリット
自分自身がキレイになる
ネコヨガに参加することで、心も体もキレイになることができます。ヨガのインストラクターの資格をもつ方が、丁寧に指導してくれますので、初心者でも安心です。そして、ヨガの動きはもちろんのこと、ヨガの考えや思想も学ぶことができます。
猫にも自分にも周りにも優しくなることができ、自分の健康面へも効果抜群です。
保護猫の支援になる
ネコヨガの収益の一部は、猫の保護活動へ使われます。
自分も健康になりながら、それが保護猫たちへの支援に繋がるなんて、一石二鳥ですよね。
保護猫の認識が広まる
ネコヨガが広まることで、保護猫たちの存在を日本中に知らせることができます。それは、ネコヨガが広まると同時に、ネコヨガの思い(保護猫たちを助けたい)も広まるからです。
ネコヨガは保護猫カフェを中心に開催しています。保護猫カフェに訪れてもらうことも、保護ネコの存在を知ってもらう一助になります。
ネコヨガが広まることで、保護猫の救いの輪が広がるのです。
実際にやってみて
最初は「ヨガってなんか敷居が高そうだなあ…。」なんて思っていたのですが、そんなことはなく、初めてでもリラックスして体験することができました。
ネコのように伸び伸びとリラックスできるようなプログラムが組まれているので、私のように体の硬い人でも(ほぼ)難なくこなすことができました。
また、自分のためにヨガをすることが、結果的に保護ネコたちの支援につながるという意味でも、とても良い経験をすることが出来ました。気軽に参加できるので、心も体も癒されたい人には是非おすすめです!
「猫のいる空間でヨガをする」というだけのものではない、ネコヨガ。是非みなさんも、参加してみてはいかがですか?
里親募集型猫カフェって何?保護猫のカフェを紹介!
みなさんは猫カフェに行ったことがありますか?猫カフェでとっても可愛くてお気に入りの子ができてしまうと、「この子を連れて帰れたらいいのになあ」なんていうように思うことがあるかもしれません。
そんなとき、本当に連れて帰れてしまえるのが里親募集型猫カフェなんです!今回の記事では里親募集型猫カフェとはどういうところなのか、そしてその魅力を紹介していきます!
里親募集型猫カフェとは
里親募集型猫カフェとは、動物保護団体が運営する猫カフェです。たとえ里親になることができなくても、会いに行って寄付をすることで保護された猫たちを支援することができます。
純粋に猫たちとリラックスするのもいいし、気に入った子がいたら自分が里親になることもできるという形態の猫カフェで、保健所からひきとった動物の保護も兼ねているんです!
寄付によって救われる猫たち
里親募集型猫カフェの料金形態は、時間制だったり寄付制だったりと店舗によって様々ですが、そこで集めたお金は保護猫の養育のために使われます。1000円で子猫たちのご飯5日分とトイレ砂二週間分がまかなえて、3000円ならそれにプラスしてお薬一週間分とワクチンが買えます。
里親募集型猫カフェを利用することは、猫たちと触れ合って癒されると同時に、保健所などで処分する前に引き取られた猫たちの養育援助にもなるんです!
安全性やケアはしっかりしているのか
病気の検査
里親募集型猫カフェに在籍する猫の多くは血液検査を終えていて、猫エイズ・白血病のウイルスチェックが陰性と判断されています。さらに、初年度の3種ワクチン2回と、ノミやダニの除去を終えている状態の猫もいます。里親として引き取る際は職員さんにきちんと確認をとった上、念のため引き取った後に健康診断等をしておく方がいいでしょう。
不妊手術
不妊手術に関しては、生後半年以上の猫の場合は術後の譲渡、半年未満の子猫の譲渡になる場合は里親さんの元で手術をお願いすることがあります。どちらにせよ、こちらも譲渡前などに団体の職員さんにきちんと確認しましょう。
譲渡決定までのステップ
里親の条件
これも店舗や団体によって様々ですが、主な条件としては以下のようなものが挙げられます。
- 猫を生涯、家族の一員として大切にする
- 完全室内飼育にする
- ペット可の住居に住んでいる
- アレルギーの家族がいない
- ワクチン接種や病気治療などをする
他にも年収の条件や、以前猫を飼った経験があることなどの条件も課されていることがあります。
譲渡までの流れ
お店のシステムなどの違いにより多少のズレはあるかと思いますが、大まかなステップは以下のようになります。
- お店を訪問し、猫と触れ合う
- それぞれの猫の性格や特徴を知る
- 譲り受けたい猫を決める
- トライアル期間の申し込みをする
- 一緒に生活し、環境や相性を見る
- お店側が問題ないか判断する
- 正式譲渡の契約書にサインする
他の保健所などと違って、猫たちとおもちゃやおやつで触れ合ってから譲り受ける猫を選ぶことができます。また、トライアル期間については以下の記事でも触れているので、是非そちらも参考にしてください。
里親募集型猫カフェの社会での役割とは
里親募集型猫カフェでは、保護活動を行うボランティア団体や動物愛護センターから引きとった猫や、職員さんが保護した猫などを養育しています。ここを利用することは、間接的に保健所で殺処分される猫や飼育放棄された猫たちを助けることになります。
そして、里親募集型猫カフェでは譲り受けだけが保護猫の助けになるわけではありません。利用やグッズ購入などによるお金は猫たちの養育の大きな助けになります。猫たちと触れ合うという目的だけでも、結果的に猫たちを助けることになるのです。
最後に
里親募集型猫カフェは、猫を入手するときの優れた手段であるだけでなく、利用することでパピーミルや保護猫の殺処分などの深刻な問題を解決する手助けとなります。猫を買うことに決めたら、まず最初に里親募集型猫カフェを訪れてみてはいかがでしょうか?
動物愛護センターや保護団体から迎えることも可能です。こちらの記事も合わせてご覧ください。