本当に預ける?ペットを飛行機に乗せる前に知っておきたいリスク

ペットを飼っている皆さんは、夏の旅行や帰省にペットを連れて行きますか?その際に飛行機を利用する予定の方もいるのではないでしょうか。

人間でもなかなか厳しい日本の夏に、ペットを飛行機に乗せると命に関わる危険があります。

この記事では、夏場にペットを飛行機に預けるリスクについて解説していきます。飛行機を利用してペット連れの旅行や帰省を考えている方は、本当に大丈夫か改めて考えてみてください。

夏の飛行機にペットは乗せない方が良い

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ペットを飛行機に乗せる場合は、「荷物」扱いとなり、飼い主と一緒に客室に連れて行くことはできず、飛行機の貨物室で過ごすことになります。

貨物室自体は客室とほぼ同じ環境が保たれていますが、地上とは若干気圧が異なったり、普段聞こえない風切り音なども聞こえてきます。また、貨物室は窓もなく、飛行中は真っ暗闇になります。

加えて、真夏の日中などは貨物室に移動するときに外気にさらされて熱中症になってしまう危険も十分に考えられるため、航空会社も日中は避けるようにアナウンスしています。機材トラブルなどで予定より長い時間クレートの中にいる必要があったり、場合によっては冷房のない場所に放置されてしまう可能性もゼロではありません。

また、安全上の理由から、一度預けたペットは目的地へ到着するまでクレートから出すことができません。

夏場にペットを飛行機に乗せることには多くのリスクがあり、よっぽどの事情がない限り、ペットを連れて飛行機を利用するのは避けた方が良いでしょう。

短頭種は特に危険

フレンチ・ブルドッグやシー・ズー、パグといった短頭犬種はマズルが短く、鼻呼吸が苦手なため、特に熱中症になりやすい犬種とされています。そのため、多くの短頭犬種が夏場もしくは通年、飛行機への搭乗ができない場合があります。

ペットの死亡事例

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飛行機に預けたペットが死亡する事故は決して稀なことではありません。詳しい状況まではわかりませんが、毎年何らかの理由により飛行機内で動物の命が失われています。

ペットを飛行機に預ける際には、ペットの命に危険が及んでも責任を問わないという誓約書にサインしなければならないため、基本的には航空会社に責任を問うことはできません。事務的にサインするのではなく、本当にその覚悟があるのか、改めて考えてみてください。

死亡事例について(JAL)
https://www.jal.co.jp/jp/ja/dom/support/pet/case/

過去の死亡事象について(ANA)
https://www.ana.co.jp/ja/es/travel-information/pet-policy/pet-mortality/

大切なペットを危険にさらさないために

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ペットと一緒におでかけすることが目的ではない場合は、信頼できる場所に預けるのが安心です。

ペットホテル・動物病院に預ける

単に「ペットホテル」といっても、滞在中の過ごし方や内容についてはさまざまです。ペットの性格やニーズに合ったペットホテルを選択しましょう。

動物病院に併設されているペットホテルであれば、ペットの体調が急変した場合でもすぐに対応してもらえるためより安心して預けることができます。ただし、利用できるのは動物病院の患者のみに限定している場合もあるため、あらかじめ問い合わせておきましょう。

友人や実家に預ける

信頼できる友人や実家にお願いもいいでしょう。ペットを飼う場合は、身近に頼れる存在がいるとより安心です。

ペットを預ける際の注意点

事前に利用しておく

ペットを預ける場合は、事前に何度かお泊まりの練習をしてあげましょう。その際に、ペットとの相性や予約の取りやすさなども確認しておくと安心です。

フードは食べ慣れたものを

突然環境が変わった上に、食べ物も変わってしまうと、大きなストレスとなります。いつも与えているフードを1日分、もしくは1回分を小分けにして、渡しましょう。常備薬などがある場合も、忘れずに渡します。

予防接種は必須

ペットホテルや動物病院に預ける場合、基本的には予防接種やノミ・ダニ予防をしていることが求められます。それらが必須でない場合でも、たくさんの動物がいる場所では感染や寄生の可能性が高くなるため、ペットの健康のために予防に努めましょう。

どうしても飛行機に乗せなければいけない場合

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ペット同伴で乗れるサービスを利用する

北九州を拠点とするスターフライヤーでは、機内の客席にペット同伴で乗れるサービスを提供しています。通常は荷物として貨物室に入れられるペットを、客室の飼い主の隣に乗せることができるため、より安全で安心して空の移動が可能になります。

ただし、1区間あたり5万円かかるのと、現時点では羽田⇔北九州線のみの運行のため、用途は限られてしまいます。それでも、関東と九州間の移動には大変便利になり、ペットへの負担も少なくなるでしょう。どうしても飛行機での移動が必要な場合は、多少お金がかかっても安全な方法を選択する必要があります。

止むを得えず貨物室に預ける場合

リスクを承知の上で、それでもペットを飛行機に乗せなければいけない事情がある場合は、あらゆる対策が必要です。また、怖がりな子や乗り物酔いしやすい子は、事前に獣医師に相談し、酔い止め薬や抗不安薬を処方してもらいましょう。

  • 気温が高くなる日中は避ける
  • 満腹や空腹の状態を避ける
  • 飛行機に乗る前に水分補給をさせる
  • クレートの中に保冷剤を入れる
  • クレートに給水器を取り付ける

これらの対策をしても事故を100%防げるわけではありませんが、できることはすべて実施してあげてください。

最後に

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夏の飛行機にペットを預けるのは大きなリスクがあります。

急な帰省などがあったときに困らないように、事前に複数のペットホテルや頼れる友人を探しておき、可能であればお泊まりの練習もしておくと安心です。予防接種もしっかり行っておきましょう。

もし、どうしてもどこにも預けられない場合は、家族の誰かが自宅に残るという決断も必要です。ペットを飼う以上は、そういった覚悟も求められるかもしれません。

初めての犬の飼い方【飼い始めてから】

犬を飼うのが初めての場合、何をどのように世話すれば良いのか、何を優先すべきなのか、心配や疑問が生じることもあるでしょう。
この記事では初めて犬を飼う方々に向けて、基本的かつ重要な知識をまとめました。

ご縁があって迎えた子に幸せな暮らしをさせてあげられるよう、犬の飼い方について学んでいきましょう。

新しい環境に慣れさせる

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待ちに待った犬を家にお迎えした時は、とても嬉しい瞬間ですが、犬にとっては急に環境が変わり、大きなストレスを抱えやすい時でもあります。犬が不安を抱いたり、体調不良を引き起こさないよう、注意しましょう。

できるだけ落ち着いた環境で過ごさせましょう

新しく迎えた子犬が、元いた場所から家に連れて来られた際に体調不良になることを「ニューオーナーシンドローム」と呼びます。犬を飼いたかった方にとっては、やっと子犬を迎えた喜びから、つい構いすぎてしまうことがありますが、最初の一週間ほどは過度に接し過ぎず、静かに過ごせる環境を整え、食事や睡眠に注意し、徐々に新しい環境に慣れるように心掛けましょう。

ニューオーナーシンドロームの詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
これから子犬を迎える方は必見!ニューオーナーシンドロームとは?

夜鳴きをする場合は

母犬や兄弟犬と一緒に過ごしていた子犬の場合、夜寝る時に不安や寂しさから夜鳴きをすることがあります。多くの場合、心細さから吠えているため、叱ることは避けましょう。叱ることで不安を増幅させてしまう可能性があります。一般的には一週間程度で改善することがほとんどですが、長期にわたって続く場合は、獣医師など専門家に相談することをおすすめします。

子犬の夜鳴きの詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
子犬が夜鳴きする5つの理由とそれぞれの対策をご紹介!

名前をつけて手続きをする

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犬を飼い始めたら、自治体に登録しなければなりません。そのためにも、犬の名前をつける必要があります。

名前をつける

新しく迎えた犬に素敵な名前をつけようと思っても、なかなか良いアイデアが浮かばないこともあるかもしれません。愛犬の名前は、これから十数年にわたって呼ぶことになります。大切な家族の名前ですから、じっくり考えて名付けましょう。

愛犬の名前についてはこちらの記事をご覧ください。
オシャレでかわいい犬の名前、おすすめ決定版!

自治体に犬の登録をする

犬を飼う場合、飼い主は犬を飼い始めた日(生後90日以内の犬については生後90日を迎えた日)から30日以内に、犬の登録をしなければなりません。
登録は1頭の犬につき、基本的には生涯に1回行うものですが、引っ越した場合や犬を譲り受けて飼い主が変わった場合は再登録の手続きが必要となります。

犬の登録についてはこちらの記事をご覧ください。
犬を飼い始めたら「登録」「予防注射」が義務って知ってた?

健康管理とワクチン接種

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愛犬と長く幸せに暮らしていくためには、健康に気を配ってあげることは非常に重要です。

かかりつけの動物病院を見つけよう

犬を飼い始めてから、最も深く長く関わることになる場所は動物病院かもしれません。ワクチン接種の時だけでなく、もし犬が体調を崩した場合にも頼れる病院を事前に探しておくことが重要です。

動物病院についてはこちらの記事をご覧ください。
良い動物病院の探し方・選び方

ワクチンで病気を予防しよう

犬には、飼い主の義務として必ず接種させなければいけない「狂犬病ワクチン」と、飼い主の判断で病気から守るために接種する「混合ワクチン」があります。どちらのワクチンも、獣医師の指示に従って適切に接種することが重要です。

犬のワクチンについてはこちらの記事をご覧ください。
【獣医師監修】改めて確認しよう!犬のワクチン接種と注意点

駆虫薬で病気を予防しよう

「フィラリア症」「エキノコックス症」「ノミ・ダニ」などの寄生虫による感染症は、駆虫薬で防げる可能性が高い病気です。病気によっては人間にも感染し、重篤な症状を引き起こすことがあるので、家族全員を守るためにも、確実に予防しましょう。

駆虫薬で予防できる病気についてはこちらの記事をご覧ください。
【犬編】ワクチン・駆虫薬で予防できる病気と、その他の病気の予防法

犬が食べると危険なものを知っておこう

人間の食品の中には、犬にとって有害な食材が存在します。全ての有害な食材を完全に把握する必要はありませんが、中には少量の摂取でも死に至る危険な食材もあります。特に有害な食材を把握し、間違って与えないように注意し、犬が盗み食いできないように対策を講じましょう。

犬が食べると危険な食材についてはこちらの記事をご覧ください。
最低限知っておくべき、危険な食べ物リスト【犬猫版】

ごはんのあげ方に注意しよう

多くの犬にとって、ごはんは一日の中で最も楽しい時間ではないでしょうか。しかし、ごはんのあげ方に注意しないと「胃拡張・胃捻転症候群」という病気を引き起こす可能性があります。この病気は重篤な場合には命に関わることもありますので、特に早食いや大量食い、食後の激しい運動は避けるように注意しましょう。

胃拡張・胃捻転症候群についてはこちらの記事をご覧ください。
ごはん直後の犬の散歩は危険!胃捻転の症状と対策

しつけ・トレーニングをしよう

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犬のしつけやトレーニングは様々なものがありますが、ここでは飼い始めた頃に必要なものをご紹介します。

トイレのしつけをしよう

家に新しく迎えた室内犬にとって、トイレトレーニングは避けて通れないものです。初めて犬を飼う方にとっては、上手くいかずに疲れ果ててしまうことも珍しくありません。人間にとってはトイレの失敗は不快なものですが、ついつい叱ったり大声を出したりしてしまうことは避けましょう。トイレの失敗を叱っても良いことは全くありません。犬によってトイレの習慣も異なるため、毎日のトレーニングを気長に続けることをおすすめします。

トイレトレーニングついてはこちらの記事をご覧ください。
[トイレの失敗5選]愛犬を叱る前に見直したい飼い主の対応

社会化トレーニングをしよう

生後4週齢から13週齢までの期間を「社会化期」と呼び、この時期はさまざまな経験を柔軟に吸収できる貴重な時期です。十分な社会化が行われないと、いろいろなものを必要以上に怖がったり、音に過敏に反応したりするなど、犬が平穏な生活していくのが難しくなり、飼い主にも大きなストレスがかかる可能性があります。重要な社会化期を逃さず、積極的にトレーニングを行いましょう

社会化トレーニングついてはこちらの記事をご覧ください。
獣医師が教える子犬のしつけ①〜社会化期にやるべき5つのこと

音に怯えないようにするにはこちらの記事をご覧ください。
愛犬が怯えないために対策を。生活音や環境音の音源集9選

体のどこでも触れるようにしよう

犬の健康管理や飼い主とのコミュニケーションにおいて、犬の体を触る機会は多くあります。しかし、触られることに慣れていないと、それは犬にとって大きなストレスとなります。犬が触られるのを嫌がるため、病気やケガの発見が遅れたり、他人に撫でられる際や動物病院での診察時に人を咬んでしまい、トラブルが発生することもあります。特に鼻先や尻尾、四肢の先端などは、犬が触られるのを嫌がりやすい部位ですが、徐々に触られることに慣れさせるようにしましょう。

体を触れるようにするにはこちらの記事をご覧ください。
獣医師が教える子犬のしつけ③〜ボディコントロール

甘噛みを直そう

子犬を迎えた際によくある悩みの一つが、甘噛みです。子犬は好奇心や物を確かめるため、何でも噛む傾向があります。これは人間の赤ちゃんが何でも口に入れるのと似ています。しかし、子犬の歯は成犬に比べて細く、甘噛みであっても痛みを感じます。甘噛みが習慣化することを防ぐために、積極的に対処しましょう。

甘噛みを直すにはこちらの記事をご覧ください。
[子犬の甘噛み]叱る前に知ってほしい原因と対策

まとめ

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初めての犬を飼う時は、喜びと共に失敗や学びの連続です。大変なことも多いと思いますが、ご自身が飼い主として成長することで、愛犬との絆が深まっていく過程を楽しんでみてください。

多くの人と、その愛犬が共に幸せに暮らせることを願っています。

犬も猫も健康診断を!定期的に受けるたくさんのメリットとは

愛犬、愛猫は動物病院で健康診断を受けていますか?元気に長生きしてもらうためにも、健康診断を定期的に受けることは大変重要です。

今回は、愛犬・愛猫の健康診断のメリットや受診の注意点、コツについて解説します。もし、しばらく健康診断を受けていない場合は、なるべく早く動物病院に相談しましょう。

定期的な健康診断を受けるメリット

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健康診断は、病気の早期発見や健康管理に役立ちます。早期発見は早期治療につながり、治療の負担も軽減できる可能性もあるため、普段から健康状態をチェックしておくことが重要です。

病気の早期発見

健康診断を受けると、病気や体調不良を早期に発見しやすくなる点が大きなメリットです。犬や猫は、人間のように言葉で体調不良を伝えられません。元気そうにみえていても、血液検査では異常が現れるケースもあるでしょう。特に猫は体調不良を隠したり、我慢したりする傾向があるため、定期的な健康診断は有効です。

たとえ検査結果の数値が正常範囲内であっても、数値の急激な変化があれば病気の予測もしやすくなります。「今後は○○の病気の発症リスクが高まるから注意しよう」なども推測できるでしょう。

早期治療につながる

病気が重症になる前に気づけるので、早めに治療に取り掛かれます。その分、愛犬・愛猫への負担も少なくなるでしょう。例えば、進行すると投薬や手術が必要でも発見が早かったため食事療法ですむ、というケースも考えられます。治療費の負担が軽減できるというメリットもあります。

健康なときのデータが集まる

定期的に受けていれば健康なときのデータがそろうため、数値の変化によって病気を発見しやすくなります。

体調不良になって初めて血液検査をするよりも、健康なときのデータと比較することで病気の診断もしやすくなるでしょう。獣医師も、元気なときの表情や行動がチェックできます。健康なときのデータを取っておくことは、健康管理のためにも治療のためにも大変重要です。

何歳から受ければいい?

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子犬や子猫は、生後半年くらいから受けるのがいいでしょう。ワクチン接種や避妊・去勢手術のときなどに動物病院に相談してください。

成犬・成猫になってから飼い出した場合は、その時点で動物病院に連れて行って相談しましょう。

受診間隔は?

子犬・子猫から5歳くらいまでは1年に1度、6、7歳になりシニア期に突入したら半年に1度程度がおすすめです。

犬や猫は、人間のおよそ4倍の早さで年を取るといわれており、人間にとっての1年は、犬や猫にとっては4、5年に相当します。

参考
知っておきたい!犬の健康診断|犬・猫の健康診断を推進|Team HOPE (teamhope-f.jp)
知っておきたい!猫の健康診断|犬・猫の健康診断を推進|Team HOPE (teamhope-f.jp)

5年に一度の健康診断と聞くと、「ずいぶん間が空いている」と思うのではないでしょうか。人間と同じように年を取ると、さまざまな変化が生じていくものです。健康診断の間隔は空け過ぎないように注意したいですね。

「1年に一度」、「半年に一度」など健康診断を受ける間隔は、愛犬・愛猫ごとに異なる場合があるので、まずは動物病院で相談してください。

どんな検査があるの?

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血液検査や尿・便検査、レントゲン検査などがあります。さらにMRI検査や超音波などを行う場合もあります。その子によって検査項目が異なる場合もあるので、獣医師によく相談しましょう。

健康診断を受けるときの注意点

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スムーズに診断を受けるためにも次の点に注意してください。

相談、予約をする

いきなり動物病院に行くのではなく、まずは相談して予約を取ります。獣医師と相談して、検査項目を決めるといいでしょう。動物病院によっては、健康診断パックなどを設定しています。費用についても、よく確認しておきましょう。

愛犬・愛猫の情報をまとめておく

初めて受診する場合は、年齢や性別、品種、ワクチン接種歴、避妊・去勢手術の有無や時期、マイクロチップの有無など、基本的なデータをまとめておきます。
食事量、尿の回数や量、便の回数や状態なども答えられるように用意しておくと安心です。

指示に従う

「朝食を抜く」「尿や便を持参する」など、動物病院の指示には必ず従いましょう。尿や便の採取方法も、あらかじめ確認しておきます。

もしも「うっかりご飯を与えてしまった」などの場合は、速やかに連絡することが大切です。

不安な症状は動画や画像を撮って見せる

「足を引きずるときがある」「よく下痢をする」など、気になることがあったら動画や画像に残しておきましょう。動物病院では症状が出ないときがあるため、動画や画像があると診断に役立ちます。

まとめ

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犬や猫が健康診断を定期的に受けると、病気の早期発見、早期治療につながるなどメリットがたくさんあります。犬や猫は体調不良を隠すことが多いため、元気に見えるときも健康管理が欠かせません。元気だから大丈夫と思いこまず、ぜひ定期的な健康診断を受けましょう。

健康診断の内容や受診間隔は、動物病院で相談します。実際に健康診断を受ける際は、必ず指示にしたがってくださいね。

「常在菌から診る」あたらしい動物病院 「KINS WITH 動物病院」を2022年8月8日(月)東京・二子玉川にオープン

この度、総合的な菌ケアサービスを展開する株式会社KINS(代表取締役社長:下川穣、本社:東京都目黒区、以下 KINS)は、「常在菌から診る」あたらしい動物病院「KINS WITH 動物病院」を 2022年8月8日(月)東京・二子玉川にオープンいたします。

愛犬・愛猫がいつまでも健康で、共にしあわせに過ごせるように、「根本から」健康を保つことを考え、体質や環境、そして常在菌という、獣医学分野で画期的なアプローチを取り入れた動物病院です。犬猫にとって大切な細菌叢である歯科・皮膚に特に力を入れております。

目に見えない菌の状態から、今ある症状の原因や未来の健康リスクを明らかにし丁寧にお伝えします。すべては、動物たちの健康寿命を常在菌から見つめ、できるだけ永く寄り添うために、全力を尽くします。

3つのお約束と4つの特徴

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3つのお約束

1. 根本に向き合い、健康寿命を支えます。
 セルフケアやご家族の心にも寄り添った診療を行います。
2. 適切な検査・診断で納得の治療を行います。
 わかりやすくご説明を行い、最適な治療方針をご提示します。
3. 不安や疑問にどんなときでも寄り添います。
 LINE やオンライン相談でもサポート。獣医師や看護師、コンシェルジュがワンチームとなって、健康を支えます。

4つの特徴

  1. 最先端の機器と熟練の歯科専門医による「大切な歯を残すため」の痛みの少ないオーダーメイド歯科治療
  2. 治療が 難しく、時間のかかる皮膚病。皮膚に多く存在する菌を見える化する検査と診断でベストな治療方針を
  3. ご家族に寄り添うかかりつけ医としての一般診療も
  4. 遠方の方や外出が難しいご家族のためにもご自宅でも安心のオンラインサポート

1. 最先端の機器と熟練の歯科専門医による「大切な歯を残すため」の痛みの少ないオーダーメイド歯科治療

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歯周病や歯石、口内炎などの口腔内トラブルへの治療・予防、歯周外科、歯周組織の再生療法といった、幅広い歯科治療が可能です。歯科レントゲンや都内でも導入件数が少ない高性能顕微鏡(マイクロスコープ)を導入し、肉眼では見えにくい、小さな小さなトラブルも見逃しません。マイクロスコープは人間の歯科クリニックでも導入されているクリニックは10%ほどと言われる最先端の機器になります。

そして全身麻酔のお薬の量を最小限にするアプローチは、全身への負担を小さくします。高齢であったり、病気をかかえていて、全身麻酔が難しいといわれてしまった子でも、いまできる口腔ケアをご提案いたします。

2. 治療が難しく、時間のかかる皮膚病。皮膚に多く存在する菌を検査と診断でベストな治療方針を

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皮膚疾患の治療と予防指導を行います。皮膚のお悩みの原因は、複合的なことが多く、特定が難しいことがあります。そこで当院では、皮膚病理検査やアレルギー検査など皮膚の専門的な検査を行うことで、根拠を持って治療方針をご提示いたします。

東京都内、関東近辺の複数の動物病院において、皮膚科診療に従事する獣医師による診療を月に2回行っております。多数の皮膚科診療経験があるため、適切な診断ができ、皮膚病に悩む愛犬・愛猫に最適な治療法をご提案いたします。

3. ご家族に寄り添うかかりつけ医としての一般診療も

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健康診断、予防接種、去勢避妊手術はもちろん、内科・消化器等の幅広い診療、終末期診療まで、たくさんのお悩みに寄り添いながら診察を行います。

常に愛犬・愛猫だけでなく、ご家族にも安心してお越しいただけるよう、基本的にはご家族の前で検査を行い、丁寧にお話を伺いながら診察を進めていきます。そのため、超音波検査も診察室の中に設置しております。

さらに、血液検査機器を導入し、外部機関への依頼では数日かかる検査を、その場で見る事ができ、素早く診断、治療することへとつなげていきます。

4. 遠方の方や外出が難しいご家族のためにもご自宅でも安心のオンラインサポート

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おうちの子が移動が苦手だったり、遠方にお住まいの飼い主さま、ちょっと気になることがあって話を聞いてほしい。そんなときは、PC やスマートフォンから簡単にオンライン相談(Google meet )が可能です。

健康相談やセルフケアのやり方など、獣医師がご相談にお答えします。

KINS WITH 動物病院

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  • 予約制
  • 受付は診察終了時間の30分前まで
  • 休診日 / 水曜日
  • 皮膚科診療は第1・3金曜日
  • 安先生による歯科診療は隔週土曜日

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アクセス

▶車でお越しの方

第三京浜道路 玉川IC 8分
東名高速道路東京IC 7分
首都3号渋谷線 用賀出入口7分

▶電車、バスでお越しの方

東急田園都市線、大井町線 二子玉川駅 徒歩5分
東急バス 中耕地(なかこうち) 徒歩3分

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KINS WITH 動物病院
2022年8月8日(月)OPEN
https://kinswith-vet.com/
〒158-0094 東京都世田谷区 玉川 3 丁目 15-13 EXPARK 二子玉川1階

猫を動物病院に連れて行くのは大変?通院のストレスを減らすコツ

猫を動物病院に連れて行くたびに、大変な思いをしていませんか?毎回暴れてしまい、動物病院に行くのが負担になっている飼い主も多いと思います。しかし、健康診断や体調不良などもあるため動物病院への通院を避けては通れません。

「動物病院大好き」とまでならなくても、なんとか慣れて欲しいと思うのではないでしょうか。そこで今回は、少しでも猫の通院ストレスを減らすコツを解説します。

まずはキャリーバッグに慣れさせる猫,動物病院,キャリーバッグ,ストレス

通院のときに使うキャリーバッグに猫が慣れていると、それだけでかなり楽になります。慣れさせるコツは「普段からキャリーバッグを使わせる」ことです。リラックスできる場所になるように仕向けていきましょう。

どんなキャリーバッグがいい?

キャリーバッグは、上下で分かれるタイプのプラスチック製がおすすめです。しっかり自立するタイプなら布製でもいいでしょう。上にも扉がついていると便利です。


後ろ側に窓が付いているリュックタイプは、普段使いができないのであまりおすすめできません。また、外が丸見えなので、猫が不安になる可能性もあります。

普段からキャリーバッグに慣らしておく

キャリーバッグはリビングや猫が過ごす部屋にいつも置いておき、普段から猫が自由に出入りできるようにします。猫の匂いがついている敷物を敷くと、警戒心が和らぐでしょう。災害時に避難するときも、キャリーバッグは役に立ちます。

キャリーバッグを、動物病院へ行くときだけの「特別なアイテム」にしないことが大切です。猫は「キャリーバッグ=動物病院」ととらえ、キャリーバッグが嫌いになり、ますます通院が大変になってしまいます。

おやつやフードを利用してキャリーバッグに慣れさせる

とっておきのおやつやフードをキャリーバッグの中に置いて、猫が入って食べられるようになるのを待ちます。猫が最も好むおやつを置いておくと効果的です。「いい子だね」など声をかけずに静かに見守りましょう

ただし早く慣れて欲しいからといって、猫をキャリーバッグに無理やり入れるのは禁物です。入っている猫を無理に引き出すのもやめましょう

通院はキャリーバッグに入れて

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いよいよ動物病院に行くときは、おやつなどを使ってキャリーバッグに猫を入れます。飛び出し防止のため、かならずロックをしてください。

猫をそのまま抱っこしたり、リードをつけたりして移動するのは脱走や事故の恐れがあり危険です。子猫やシニア猫でも、意外とすばしっこいので油断しないようにしてください。

ペットシーツを敷いておく

移動中は、興奮して粗相をする場合があります。必ずペットシーツを敷いておきましょう。予備のペットシーツやビニール袋も持っておくと安心です。

キャリーバッグに布をかける

外が見えないように、キャリーバッグにバスタオルなどの布をかけておくと猫は安心します。真夏は、バッグ内が高温にならないよう配慮してください。

猫フェロモン剤を利用する

フェリウエイⓇという猫のフェロモン剤を、あらかじめタオルや布につけておくのもおすすめです。フェロモンの匂いで、多くの猫が落ち着きます。かかりつけの動物病院で相談してみてください。

移動は徒歩か自家用車がおすすめ

移動は、なるべく徒歩か自家用車を利用しましょう。距離がある場合は、ペットタクシーの利用がおすすめです。

電車やバスは、音や揺れなどの刺激が強く興奮するためあまりおすすめできません。また、バイクや自転車のかごや荷台にキャリーバッグをくくりつけるのは、大変危険なのでやめましょう

動物病院に着いたら

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猫はキャリーバッグに入れたまま、静かに待ちます。吠えたり興奮したりしている犬の近くなどは避けたほうがいいでしょう。待合室が混んでいる場合は、車で待機する方法もあります。

キャリーバッグは膝の上に

床に置かず、膝の上に乗せておくほうが猫は落ち着きます。床に置くと、人の足音などが響くため、猫が不安になりやすいです。他の動物が見えるとストレスになるので、布のカバーはつけたままにしておきます。頻繁にのぞき込むのもやめましょう。

焦って引っ張り出さない

診察室に呼ばれたら、「早く猫を出さなきゃ」と思うかもしれません。しかし、猫は引っ張り出そうとすればするほど、嫌がります。キャリーバッグの上部のふたを開けて、抱きあげると出しやすくなります。

大声で励ますのはNG

いうことをきかない猫を見ていると、ついつい励ましたくなりますよね。しかし「○○ちゃん頑張って!」「いい子にしなさい!」などと声をかけるのは、かえってストレスになってしまいます。やさしく静かに名前を呼ぶ程度にとどめましょう。

おやつOKなら利用する

動物病院で許可が得られたら、診察中や検査中におやつを与えるのもいい方法です。ただし、診察中は必ず獣医師やスタッフの指示に従ってください。

いろいろ試してもダメだったら

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「キャリーバッグには慣れたけど、動物病院はダメ」という場合もあると思います。まずはかかりつけの獣医さんに相談してみてください。猫の性格をよく知ってくれている獣医さんなら、いろいろな解決策を教えてくれるでしょう。

往診を利用する

車が苦手であったり、外に行くこと自体が大変なら、往診を利用するのも一つの手です。最近は、往診専門の獣医さんも増えています。診察時間以外に往診時間を設けている動物病院もあるので、相談してみましょう。ただし、手術などは動物病院に行く必要があります。

猫と犬の待合室が分かれている病院もおすすめ

犬が苦手な猫は、猫と犬で待合室が分かれている病院に行くのもいいでしょう。猫の診察に特化している猫専門病院もおすすめです。

まとめ

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猫を動物病院に連れて行くのは大変です。少しでも猫と飼い主の負担を減らすためにも、まずはキャリーバッグに慣れさせましょう。移動は猫にとって刺激の少ない、徒歩か自家用車、またはペットタクシーがおすすめです。

動物病院の待合室では、キャリーバッグを布などで覆うと他の動物や人が見えなくなるので落ち着きます。動物病院で健康診断や治療を受けることは、猫にとっても飼い主にとっても大切です。少しでも負担が減るように工夫してみてください。

【クイズ】気まずい?遠慮しちゃう?ペットのセカンドオピニオンとは

大切なペットが病気になったとき動物病院を受診すると思います。その際、セカンドオピニオンについて覚えておくと、より納得した治療を受けられるかもしれません。

今回は獣医療のセカンドオピニオンについて、クイズ形式で解説していきます。

それではさっそく、セカンドオピニオンクイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 セカンドオピニオンの説明として正しいのはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「治療中の病気について他の獣医師に相談すること」です。
セカンドオピニオンは直訳すると「第2の意見」という意味があり、現在治療中の病気の進行状況や治療の選択肢を別の動物病院の獣医師から求めることを指します。

他の獣医師から、現在の治療法は適切か、他の方法はあるかなどを聞くことによって、より納得して治療を受けることが出来ます。

一方で、主治医を変えることは「転院」と呼びます。
Q.2 セカンドオピニオンを受ける際に用意しておいたほうがいいものとして「もっとも適切ではない」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「マイクロチップの登録情報」です。
動物病院にはカルテの保管義務があるため、原本の持ち出しは基本的にできません。レントゲンなどの画像検査もフィルムをもらうことはできませんので、ぞれぞれコピーをもらうようにしましょう。

血液検査の結果も同様です。セカンドオピニオンで意見を求める場合には、比較出来るデータが必要ですので、持参するようにしましょう。
Q.3 セカンドオピニオンを受ける際に気をつけることとして「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「紹介状がないと受けられない」です。
紹介状は必須ではありません。もちろん、紹介状等があればスムーズにセカンドオピニオンを受けられますが、どうしても紹介状が用意できない場合でも問題ありません。

場合によってはカルテや検査結果をもらえないこともあるあるため、受け取った検査結果や投薬情報はまとめて保管しておきましょう。また、聞きたいことを事前にまとめておくことも大切です。

主治医に遠慮してしまい、意見を求めることに消極的になってしまうこともあるかもしれませんが、飼い主として一番に考えるべきは、「動物の健康」です。少しでも疑問に感じることがあったら、遠慮なく主治医に相談しましょう。
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今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
【獣医師監修】セカンドオピニオンや転院の際に準備するものと注意点
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【体験談】犬の椎間板ヘルニア。手術をやめて鍼灸治療に切り替えた話

今年の冬、筆者が飼っている10歳のダックスフンドが、椎間板ヘルニアになってしまいました。 初めは「すぐに手術」と言われ、大きな動物病院を紹介してもらったのですが、色々なことを検討する中で、手術をやめて「鍼灸治療」に切り替えました。 今回の記事では、発症をしてからの経過や、治療方法を切り替えた経緯、実際に鍼灸治療を行った結果など、筆者の実体験をご紹介します。進行が進んでしまった椎間板ヘルニアの治療は手術だけではないことを、犬の飼い主のみなさんに知っていただければ幸いです。

発症〜椎間板ヘルニアと診断されるまで

椎間板ヘルニア,犬,鍼灸治療,手術 発症日
朝からぐったりし、元気がない。排便の回数が少なく、排便の態勢をとってもなかなか出せないことから、初めは便秘を疑う。 今考えると、この時排便ができなかったのは、後ろ足が痛くて踏ん張ることができなかったためだと考えられる。
発症後1日目
歩いたときに後ろ足がもたつく様子が見られるようになり、だんだんと両足を引きずり出し、夕方には完全に歩けなくなる。椎間板ヘルニアを確信するも、かかりつけの動物病院が休業日だったため、受診は明朝に見送る。
2日目
午前、病院にて椎間板ヘルニア・ステージ3と診断。 進行が早く、進行性脊髄軟化症を発症してしまうと危険なため、早く手術をした方が良いと言われる。2日後に大きな動物病院での手術前検査を予約してもらう。 下半身の麻痺により排尿障害があったので、動物病院でカテーテルを使って出してもらう。足の皮膚をつねっても、全く反応を示さず、すぐにステージ4に進行。排便は自分でできて食欲はあるものの、嘔吐してしまい、ぐったりした様子。

手術をやめ、鍼灸治療に切り替える

椎間板ヘルニア,犬,鍼灸治療,手術 獣医師さんに「すぐに手術した方がいい」と言われたものの、10歳のシニア犬ということもあり、遠くの病院まで慣れない電車で通い、全身麻酔で手術を受けさせることには少し抵抗がありました。 手術前検査を翌日に控える中で色々と調べるうちに、「鍼灸治療」という方法に出会います。たまたま家の近くに、鍼灸治療をやっている動物病院があったので、夕方に急いで行ってみました。 情報量も少なく、手術をやめて治療を切り替えることには非常に迷いがありました。しかし、鍼灸医の先生には「椎間板ヘルニアにかかって、鍼で歩けるようにならなかった犬はいない」と言われたため、その言葉に賭けてみることに。 3日目
鍼灸治療に切り替えることを決意し、翌日の手術前検査はキャンセルした。 早速、夜7時ごろに鍼灸治療をしてもらう。するとなんと、夜中の2時頃、トイレにて自力でおしっこを出せるようになった。

感覚麻痺、排尿障害が徐々に回復

椎間板ヘルニア,犬,鍼灸治療,手術 おしっこが自分で出せないというのは、犬にとってもストレスですし、飼い主としても非常に心配なので、2度の鍼灸治療で排尿障害が早期に回復したことは非常によかったと思います。 4〜5日目
立つことはできないが、この日も座ったままなら少しずつ自分でおしっこを出せる。ただし、量が少ないため、自宅で1日1回カテーテルで排尿。
6日目
何度か足を引きずりながら自分で少し移動してしまう。感覚を取り戻しつつあるのだろうが、「絶対安静」と言われているので、動かないよう常に見張っていることに。
7日目
2度目の鍼灸治療へ。おしっこを大量に出せるようになり、カテーテルは全く必要なくなった。

週1ペースで鍼灸治療を続ける

椎間板ヘルニア,犬,鍼灸治療,手術 その後は約1ヶ月ほど、週に1回のペースで鍼灸治療をしに動物病院に通いました。 少しずつ下半身の感覚を取り戻してきて、歩きたい気持ちになって来るようでしたが、1ヶ月間は「絶対安静」と言われ、なるべくベッドから一歩も出さないようにします。 「バギーに乗せて外に連れて行くくらいは大丈夫かな?」と思いましたが、それもNGでした。とにかく動かさないこと。これが大切です。

犬のストレス解消のために・・・

犬にとっては、感覚が戻ってきているのに歩けない、歩いてはいけないことで、ストレスが溜まってくる。 とは言え、おもちゃで遊んであげることもできないので、おやつを入れたコングを手で持って、体が動かないように注意しながら与えたりした。

リハビリ開始!

椎間板ヘルニア,犬,鍼灸治療,手術 鍼灸治療を始めてから1ヶ月が経つと、獣医師さんからは「そろそろリハビリを始めましょう」と言われました。 絶対安静の期間は本当に動けませんが、リハビリが始まると、本人が歩きたいだけ歩かせて良いことに。

通院の間隔が開き、自宅でお灸も

回復して来ると、週1回だった通院のペースは、2週間、1ヶ月に1回に短縮。 代わりに、自宅で簡単なお灸ができるようレクチャーしてもらう(上画像)。

少しずつお散歩もできるように

お散歩は、アスファルトの上などは抱っこやバギーで通るが、ウッドチップが敷き詰めてある柔らかめの道では、少しずつゆっくりと歩かせて行く。

おやつを使って足を跨がせるリハビリ

しっかりと後ろ足を使って歩く練習をするため、おやつを使って飼い主の足を跨がせるリハビリも開始。完全に後ろ足まで跨ぎきってから、おやつを少しずつ与える。

治療開始から約2ヶ月、走れるように!

椎間板ヘルニア,犬,鍼灸治療,手術 鍼灸治療を開始してから2ヶ月が経つと、若干もたつきながらも、走り回れるまでに回復しました。 感覚麻痺になるまで進行していた椎間板ヘルニアが鍼灸だけでここまで回復するとは、正直信じがたい気持ちでしたが、犬も非常に嬉しそうに動き回っており、散歩も以前と同じようにできるようになったのです。

その後

椎間板ヘルニアを発症をしてから7ヶ月が経ちましたが、その後も月に1度の通院を続けており、再び歩けなくなるようなことは今のところ一度もありません。 はしゃぎすぎて足を滑らせてしまった時に、若干足がもたつく様子がみられましたが、通院の間隔を一時的に短くしてもらうと、またすぐにちゃんと歩けるようになりました。

実際に経験して感じた鍼灸治療の特徴

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1. 犬の体への負担が小さい

特に高齢犬や持病のある犬の場合、手術そのものが難しいことも多いため、手術を諦めてしまう飼い主さんも少なくありません。 その点、切らずに治療でき、麻酔の必要がない鍼灸治療は、犬の体への負担が小さいのが最大の特徴です。

2. 一度にかかる費用が安い

椎間板ヘルニアの手術をした場合、重症度にもよりますが、検査費用や入院費用も含めて30万円以上かかることも珍しくありません。 一方の鍼灸治療は、こちらも場合によりますが、筆者の犬では、1回目の治療が初診料含めて1万円以内におさまりました。 ただし、手術に比べて鍼灸治療の場合は、一度ですぐに治るわけではありません。走れるようになるまでの約2ヶ月の間に7〜8回程度通院し、飲み薬代や家で使うお灸代なども含め、なんだかんだで10万円程度かかったと思います。

3. 通い続けることで、予防になる

椎間板ヘルニアは、手術をしても再発する可能性があります。 鍼灸治療でももちろん再発の可能性はありますが、月1回程度の通院を続けることで、再発の予防効果があります。 月1回の通院と、漢方薬を飲み続けることにより、確かに出費はかさみますし、時間もとられます。しかし、手術をした場合でもサプリメントを飲み続ける犬は多いですし、再発してまた手術をすることを考えれば、長期的に見ても鍼灸治療のメリットはあると言えるでしょう。

まとめ

椎間板ヘルニア,犬,鍼灸治療,手術 今回は、椎間板ヘルニアの手術をやめて鍼灸治療に切り替え、走れるまでに回復した筆者の犬の実体験をご紹介しました。 もちろん、手術にも鍼灸治療にも、それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらの方が優れているとは言えません。 しかし、ペットの鍼灸治療についてはまだあまり認知されておらず、まして下半身が一度麻痺した犬が、鍼灸治療だけで走れるようになるなど、知らなければ思ってもみないことでしょう。 今回の記事を通して、ペットにおける椎間板ヘルニアの治療方法のひとつとして、鍼灸治療があることを知っていただき、治療の選択肢を広げていただければ幸いです。

保護猫がトイレをしない!その原因と3つの対処法

保護猫が家に来たばかりだと、なかなかトイレをしてくれないことがあります。 猫が長時間トイレをしないと、「大丈夫かな?動物病院へ行った方がいいかな?」と心配になってしまいますよね。 ですが、初めての環境で猫がトイレをしないのは決して珍しいことではありませんので、あまり心配する必要はありません。 今回は、保護猫を飼育している筆者の実体験を元に、保護猫がトイレをしてくれない時の対処法をご紹介します。 悩んでいる飼い主さんはぜひ参考にしてみてくださいね。

保護猫がトイレをしない理由

猫,保護猫,トイレ,しない,動物病院,対処法 保護猫を迎え入れた初日にトイレをしてくれないのは、決して珍しいことではありません。 筆者自身も保護猫を飼い始めた時に、初めておしっこをするまで2日ほどかかりました。

猫は環境の変化が苦手

保護猫に限らず、猫は繊細で環境の変化が苦手な生き物。 慣れない環境に連れてこられた保護猫は、その場所が安全だと分かるまで警戒してトイレをしないことが多いのです。

トイレをしない場合、動物病院に連れて行くべき?

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2~3日様子見を

保護猫がトイレをしないからといって、すぐに慌てる必要はありません。 まずは、2〜3日様子を見ましょう。猫が家に慣れてきたら自然とトイレをしてくれるはずです。 次の章でご紹介する対処法を試しながら、猫の様子を見てあげてくださいね。

長引く場合は病院へ

4日以上トイレをしない場合や、猫の様子が少しでもおかしいと感じた場合は動物病院へ連れて行きましょう。 筆者も保護猫を飼い始めた時、うんちをする気配が3日以上なかったため動物病院へ連れて行き、潤滑剤や便秘薬を処方して貰った経験があります。 気になることや心配事があったら、動物病院の先生に相談すると安心です。

保護猫がトイレをしない時の3つの対処法

猫,保護猫,トイレ,しない,動物病院,対処法 次に、保護猫がトイレをしない時の対処法を3つご紹介します。

1. 猫砂の種類をいくつか用意する

猫砂は粒の大きさや匂い、素材など様々な種類があります。 猫によって好みが別れるため、初めはいくつか用意しておくと良いでしょう。 ちなみに、猫砂を販売しているライオン商事株式会社が実施した調査では、鉱物系の猫砂を好む猫が多いことが分かりました。 猫砂で迷ったら鉱物系を選ぶと、猫がトイレをしやすくなるかもしれません。
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ちなみに、トイレをいくつか用意する場合は、ダンボールにペットシートを敷いてから猫砂を入れると簡単にできるのでおすすめです。

2. 香料が少ない猫砂を選ぶ

猫の嗅覚は人間の20万倍以上もあると言われています。 そのため、人間でも匂いが強いと感じる物は、猫にとってはそれ以上に感じるでしょう。 消臭効果を強めるために香料が強く効いた猫砂もありますが、猫のためには紙系や鉱物系など匂いの弱いものを選ぶと良いです。 また、可能であれば保護猫が前に住んでいた場所の猫砂を少し貰って、新しいトイレの猫砂に混ぜておくと、猫がトイレを認識しやすくなるのでおすすめです。

3. ケージの中にトイレを入れる

猫は狭い場所を好む習性があります。 ケージなど、猫専用の狭くて落ち着ける場所を作ってあげ、しばらくそっとしておいてあげると家に慣れやすくなります。 筆者が保護猫を飼い始めた際も、猫をケージに入れて部屋を暗くしてそっとしておいたら、知らないうちにトイレをしていました。 トイレの他に、ご飯や水、爪とぎもケージの中に設置して、ケージの中で生活が完結できるようにしてあげるとなお良いでしょう。

おすすめのトイレグッズ

猫,保護猫,トイレ,しない,動物病院,対処法 最後に、筆者がおすすめしたい便利なトイレやトイレグッズをご紹介します。

香料が少なくて消臭バッチリ「デオトイレ」

猫のトイレなら、幅広のデオトイレが使いやすく、匂いもほとんどしないのでとてもおすすめです。 猫砂はシリカゲル系で、砂自体の匂いもほとんどしません。 筆者の家でもこれまでに色々なトイレを試しましたが、臭いや使いやすさから3年以上デオトイレを愛用しています。
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本当に匂いが漏れない「うんちが臭わない袋」

ペットのうんちをトイレに流せない自治体にお住いの方は、猫のうんちを袋に入れて可燃ゴミに出すことが多いでしょう。 猫のうんちは臭いが強いので、普通の袋では臭いが漏れ出してしまいます。 匂いに敏感な飼い主さんは、ペット用のうんち袋がおすすめです。 最近では環境に配慮した生分解性の袋も売られているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

まとめ

猫,保護猫,トイレ,しない,動物病院,対処法 今回は、保護猫がトイレをしてくれない時の対処法をご紹介しました。 猫は環境の変化が苦手な繊細な生き物です。初めての家で警戒しているでしょうから、まずは早く家に慣れるように静かにそっとしておくことが大切です。 もし、家に来て2〜3日経ってもトイレをする様子がなく心配な場合は、動物病院へ相談すると良いでしょう。 気になってしまいますが、心配しすぎずにそっと見守ってあげてくださいね。