猫が顔を洗うと雨が降るのは本当だった!グルーミングの驚くべき理由

「猫が顔を洗うと雨が降る」という言い伝えを聞いたことはありますか?猫が顔を洗うのはグルーミングの一種で、実は猫が顔を洗うことと雨が降ることの間には因果関係があると科学的に証明されています。

猫のグルーミングをする姿はとてもかわいらしいですが、グルーミングには生命や健康を維持するための大切な役割があります。

今回は、猫がグルーミングを行う理由と、過剰なグルーミングを起こす原因について解説していきます。

猫のグルーミングとは?

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グルーミングとは毛繕いのことで、猫にとって大切なライフワークの一つです。

猫は1日の大半を寝て過ごしており、平均睡眠時間は16〜18時間とされています。

起きている時間の約30%をグルーミングに費やしていると言われている猫は、1日に約2.5時間ほどグルーミングをしています。

なぜ猫はグルーミングを行う?

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そもそも猫のグルーミングは何のために行われているのでしょうか。ここでは、猫がグルーミングを行う理由を4つご紹介します。

1. 健康を維持するため

猫はグルーミングをすることで、毛についた汚れや毛玉を取り除いています。
毛玉や汚れが溜まってしまうと皮膚病の原因となってしまうため、猫はグルーミングによりこれを防いでいるのです。

また、体を舐めることで身体中の血行が良くなったり、唾液の持つ殺菌効果により感染症を予防することができます。

2. 体温調節のため

また、猫はグルーミングをすることで体温を調節しています。

暑い時は体を舐め、毛についた唾液が蒸発する時の気化熱を利用して体温を下げています。
気化熱には16℃程度の冷却効果があると言われており、夏場にグルーミングをしていたらそれは体温を下げるためでしょう。

また、冬場にはグルーミングによって毛の間に空気を含ませ、熱が外に逃げないよう保温しているとされています。

3. 体をきれいにするため

猫のグルーミングには体をきれいにする効果があります。そのため、食後などは特に、顔を洗っている様子を見ることができます。

これは、体をきれいにして、においを消すためでもあります。
狩りをして生活していた頃の名残とも言われており、獲物が逃げないように自身から出るにおいを消そうとしているのです。

4. リラックスするため

猫はストレスを感じた時や不安になった時にグルーミングをし、そのストレスを発散しようとします。

こうした行動は「転位行動」と呼ばれ、猫の場合は爪研ぎやグルーミングなどがこれに該当します。

そのため、もしひっきりなしに顔を洗ったりグルーミングしていたら、ストレスを解消しようとしているのかもしれません。

猫が顔を洗うとは本当に雨が降るのか

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古くから伝わる「猫が顔を洗うと雨が降る」という言葉ですが、果たして猫は本当に雨を予知しているのでしょうか。
実は、猫が顔を洗うことと雨が降ることの間には因果関係があると科学的に示されています。

雨雲が近づき湿度が高くなると、猫のひげに水滴がつき重くなってしまいます。すると猫は、ひげの手入れをしてハリを取り戻すために、頻繁に顔を洗うようになるのです。
また、湿度が高くなると猫の顔にいるノミが活発に動き出すため、猫は痒みを感じて顔を洗うこともあります。

つまり、猫が顔を洗うと雨が降るのではなく、雨が降りそうな天気に猫が顔をよく洗うという方が正しいのかもしれません。

過剰なグルーミングは注意!

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1. 強いストレスを感じている

猫のグルーミングにはストレスの解消を目的とする場合があります。
もし、猫が頻繁にグルーミングをしているようであれば、強いストレスを感じているのかもしれません。

急な環境の変化や騒音など、ストレスの原因が明確な場合はすぐに取り除いてあげましょう。
また、猫が落ち着けるような場所を用意してあげることも重要です。

2. ノミやダニがついている

体にノミやダニがついており、痒く感じているために過剰にグルーミングをしてしまっている可能性があります。

あらかじめ予防薬を投与しておくことで、ノミ、ダニの寄生は予防できます。
また、ブラッシングでも、ある程度除去することができるため、定期的にしてあげましょう。

3. 皮膚病を患っている

皮膚病によって感じる痒みを和らげるためにグルーミングをしている場合もあります。
毛が抜けてしまっていたり、床や壁に体を擦り付けるような仕草を見せていたら、痒みを感じてしまっているサインなので、動物病院を受診しましょう。

グルーミングを無理に辞めさせるとストレスを感じてしまい、むしろ過剰なグルーミングの原因となってしまうため、気をつけましょう。

猫がグルーミングをしなくなったら?

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猫が頻繁にグルーミングをしていたら、病気やトラブルのサインかもしれないことはすでにお伝えした通りです。一方で、猫がグルーミングをしなくなった場合も、病気などの可能性があります。

猫にとってグルーミングは生活に欠かせませんが、何らかの異常が起きている場合、グルーミングをしなくなることがあります。

1. 高齢のため

高齢の猫の場合、グルーミングをするのが億劫になってしまう場合があります。
筋肉の衰弱や痴呆によって、体をグルーミングをする力が出なくなってしまうのです。

2. 口内炎などの疾患のため

口内を怪我していたり口内炎があったりすると、グルーミングをしたくても口に痛みを感じてできないというケースもあります。
よだれや口臭、食事時の異変などが見られたら動物病院を受診しましょう。

毛球症に気をつけよう

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猫はグルーミングの際に、被毛を飲み込んでしまうことがあります。

通常であれば便とともに体の外に排出されますが、量が増えると口から吐き出すことがあります。さらに量が増えて大きな毛玉になると口から吐き出すことができなくなります。その場合、内視鏡を使って摘出したり、開腹手術をしたりする場合もあります。

猫が飲み込む毛の量を少しでも減らすために、定期的にブラッシングをしてあげましょう。換毛期は特に念入りにしてあげてください。

まとめ

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今回は、猫が行うグルーミングについてご紹介しました。
昔からの言い伝え通り、猫が顔を洗うことと降雨には実際に関係があるようですね。

猫のグルーミングの理由は様々ありますが、過剰にグルーミングをしている場合には病気などの可能性も考えられます。また、逆にグルーミングをしなくなってしまうと、汚れや毛玉により皮膚疾患の原因になってしまう場合もあるため、よく観察するようにしてあげてください。

【獣医師監修】猫が水を飲まないのは病気?動物病院を受診すべき?

猫の飼い主さんであれば、日常生活の中で愛猫の食事量や尿量、排便回数などを気にしている方も多いでしょう。

しかし、猫が飲む水の量はいかがでしょうか?目には見えづらいこともあり、なかなか把握できていない飼い主さんもいることと思います。
もしも猫の飲水量が少ないのなら、猫の体に異変が起きている可能性があります。

今回の記事では、猫の飲水異常について、獣医師が詳しく解説していきます。

そもそも飲水異常とは

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飲水異常は、「水を飲めない」、あるいは「水を飲む量が少ない」状態のことを指します。

ややこしいですが、水をたくさん飲むようになる「多飲」とは区別しています。

猫が水を飲まなくなる理由

猫が水を飲まなくなる原因は主に口の中にあります。水を飲まない以外にも、食欲不振などの症状を伴うことが多いです。

飲水量の低下は脱水状態を引き起こし、循環する血液量が減少してしまいます。
これによって尿を産生する腎臓への負担が増大し、慢性腎不全のリスクが高まることになります。

猫の飲水異常で受診した際に聞かれること

動物病院内では緊張もあって、猫の飲水の様子を確認できないことがあります。
そのため、自宅での猫の様子が、飲水異常の原因を探る手掛かりとなります。

  • 飼育環境:食物の種類や形状(カリカリ、缶詰など)、飲水用容器の形状など
  • 元気、食欲の有無:飲水行動をするか
  • 嘔吐や下痢の有無:そのほかにも体調に異変はないか
  • 飲水量:どの程度、飲水量が減少したのか

猫の様子を動画撮影しておこう

猫が水を飲みにくそうにしている様子を動画で撮影しておくと、診断の役に立つかもしれません。
しかし、水飲み場でカメラを構えていては、猫も落ち着いて水を飲めません。

遠くから、さりげなく撮影しましょう。また、猫の手が届かないところからに定点カメラを設置しておくと便利です。

猫の飲水異常で考えられる疾患

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なぜ愛猫が水を飲まないのか、考えられる理由はいくつかあります。
もし健康上の問題があるとしたら、速やかに異常を取り除く必要があります。

衰弱

猫が弱ってしまって、水を飲もうにも動けない状態です。
衰弱する原因は様々ですが、猫が弱っていることが確認できた場合はすぐに動物病院を受診してください。

猫は、本能的に体調不良を隠そうとする動物です。気が付いた頃にはすでに衰弱していることもあります。

口内炎

猫が口を痛がり、飲食に支障を来たしている状態です。

猫では、猫カリシウイルスの感染慢性腎不全による粘膜の傷害、リンパ球形質細胞性口内炎がよく見られます。

抗菌薬や消炎鎮痛薬の投与によって改善されることもあれば、治療がなかなか効かないこともあります。

また、肥満傾向のある猫では、食欲不振が継続することで「肝リピドーシス」という病気を発症することもあるため、たかが口内炎と言って甘く見てはいけません。

歯肉炎

3歳以上の猫の80%以上が歯周病」というデータもあるように、今や歯周病は猫にとっても一般的な疾患になりつつあります。

大抵の場合、飲水障害が見られる前に固いものを食べづらそうにする様子が見られます。
ドライフードを常食としている猫は、歯周病を見つけやすいかもしれません。

破歯(はし)細胞性吸収病巣

猫では、歯肉縁の歯質に吸収が起こることが報告されています。
つまり、歯が溶けてしまっているのです。

1976年に初めて報告された疾患で、原因は不明ですが、猫の60%に発生していると言われています。
歯肉炎と同様に、口の痛みによって飲食が障害されます。

破折(はせつ)

ケンカや不慮の事故などによって、歯が折れてしまうことがあります。

先端が欠けている程度であれば無症状のことも多いですが、深く折れている場合は歯髄が露出し、痛みが生じます
ケンカでの破折はほとんどが犬歯であるため、外からでも発見することは難しくありません。

口腔内腫瘍

猫の口腔内腫瘍はほとんどが悪性で、扁平上皮癌と線維肉腫が多いとされています。
食欲不振、口臭、嚥下(えんげ)障害(物をうまく飲み込めない状態)が見られることが多いため、飲水障害以外の症状にも注意が必要です。

咽喉頭麻痺

のど(咽頭)から食道への食物の移送がうまく行えない状態を咽頭麻痺と言います。

原因は中枢神経系の異常や、神経筋接合部の異常などが考えられますが、ほとんどが先天性のものと言われています。
飲み込むことがスムーズでなくなるため、誤嚥性肺炎のリスクもあります。

眼疾患

白内障や網膜剥離などによって、視力の低下、あるいは失明が起こると飲水行動が減少します。

猫の視力の測定は非常に困難ですが、あまり動かなくなる、慣れている場所で家具にぶつかるなどの徴候が見られた際には要注意です。

猫の飲水で普段から気をつけたいこと

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飲水量の減少は、よほど注意していないと見逃してしまう徴候です。
普段から、猫の健康に関するデータは揃えておきましょう。

飲水量の把握は日頃から

置き水や多頭飼育の場合には、正確な飲水量の測定は困難というか不可能です。
しかし、最初に器に入れておく水の量を把握し、一日でどのくらい水が減ったのかを見ることはできます。

メモリがついている器などを選ぶとよいかもしれません。

飲水用の器を変えてみる

猫の中には、気に入らない器からは水を飲まない子もいます

また、成長などによって体の構造が変化すると、ずっと使用している器でも水が飲みにくくなることもあります。
病気の可能性も疑いつつ、猫の器を試しに変えてみるとよいでしょう。

まとめ

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腎不全のリスクを低下させるためにも、猫にはたくさん水を飲んで欲しいところです。

そのためにも、猫の飲水量の異常に一早く気付くことは大切です。
猫の飼い主さんは、愛猫の飲水状態を日頃から観察し、何か異常があれば早目に動物病院を受診しましょう。