【クイズ】一年使える!来年の干支であるうさぎの雑学

今日は大晦日!そして0時を過ぎれば新年を迎えます。最近では年賀状を出す人も減り、干支を意識しない方も増えているかもしれません。しかし、せっかくの機会ですので、来年の干支うさぎの生態について学んでみてはいかがでしょうか。

今回は、うさぎに関わる雑学をご紹介します。うさぎを飼っている方も飼ったことのない方も、ぜひ挑戦してみてください。

それではさっそく、うさぎクイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 うさぎの耳が大きい理由として最も適切なのはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「敵の音を聞き取るため」です。
自然界にはうさぎの天敵がたくさんいます。攻撃手段を持たないうさぎは、天敵が近づく音を察知してすぐに逃げられるよう、耳を使って周囲の音を聞き取っています。さらに、左右の耳は別々の向きに変えられ、どの方向から天敵が近づいてくるかも探ることができます。

また、大きい耳には体温調節の役割もあります。うさぎは人のように汗をかくことができませんが、うさぎの耳には血管が張り巡らされており、耳の表面から熱を外に逃すことで体が熱くなるのを防いでいます。
Q.2 うさぎの説明として「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「寂しいと死ぬ」です。
かつて流行したドラマの影響により、「うさぎは寂しいと死ぬ」と言われることもありますが、科学的な根拠はありません。実際、野生のうさぎは単独行動をすることもあり、寂しさが原因で死ぬということは考えられません。むしろ、縄張り意識が強いため、多頭飼いする場合はケージを1羽に1つずつ用意しましょう。

うさぎには声帯がなく、犬や猫のような鳴き声を発することはありませんが、「ぷーぷー」や「ぶぅぶぅ」のような音を発することはあります。

また、歯は一生伸び続けます。伸びすぎると噛み合わせが悪くなってしまうことがあるため、普段の食事に硬めの牧草を取り入れて予防してあげましょう。

Q.3 うさぎの妊娠について「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「発情期は年に4回程度ある」です。
ほぼ一年中発情期が訪れ、交尾排卵動物であるうさぎは、交尾をするとほぼ確実に妊娠する繁殖力が高い動物で知られています。

実際には妊娠していないのに妊娠しているような体の変化(偽妊娠)が起こることもあります。また、うさぎには子宮が2つあるため、妊娠中であるにも関わらずさらに妊娠(重複妊娠)する可能性もあります。

一回の出産では2〜10匹程度が一般的ですが、10匹以上生まれることも珍しくありません。
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【クイズ】犬の避妊・去勢手術のメリットとデメリット

犬を飼ったらまずは避妊・去勢手術を受けさせようという飼い主の方は多いでしょう。避妊・去勢手術にはメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。それらをきちんと理解した上で手術しているでしょうか?

今回は犬の避妊・去勢手術について、メリットやデメリット、術後に気をつけたいことをクイズ形式でご紹介します。

それではさっそく、犬の避妊・去勢手術クイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 犬の避妊手術を行うことで得られるメリットとして「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「腎臓病になりにくくなる」です。
避妊手術を行うと、エストロジェンなどのいわゆる女性ホルモンの分泌がなくなるため、子宮蓄膿症を始めとする子宮疾患、乳腺腫瘍、卵巣疾患、偽妊娠などのメス特有の病気を予防できます。特に子宮蓄膿症と乳腺腫瘍は命に関わることもあるため、予防できることは非常に大きなメリットです。

子犬を増やすことは、犬にとって負担になることはもちろん、飼い主にとっても生活環境の整備や経済面で大きな負担がかかります。妊娠を望まないのであれば、避妊手術は重要でしょう。

また、犬の発情は年に1〜2回やってきます。避妊をしなければ、発情期にホルモンの影響でソワソワしたり、不安になるなどのストレス行動が見られます。犬の避妊・去勢手術は「かわいそうだ」という意見もありますが、子犬を増やす予定がないのであれば、手術をしないことで逆に犬のストレスとなることもあるのです。
Q.2 避妊・去勢手術について「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「避妊手術では子宮を摘出する」です。
避妊手術では卵巣のみを摘出する「卵巣摘出術」、もしくは卵巣及び子宮を摘出する「卵巣子宮全摘出術」が行われます。どちらの方法でも卵巣は摘出しますが、子宮を摘出しない場合もあります。

避妊手術を行う場合、初回発情前だと乳腺腫瘍の予防効果は99%以上、初回発情と2回目発情の間でも約95%の予防効果が得られると言われています。しかし2回目発情後となると、その予防効果は約70%とガクッと落ちてしまいます。

一方で、去勢手術は時期によって病気の予防効果に差が出るわけではないので、焦らない飼い主さんが多いようです。物理的には生後2〜3ヵ月で手術は可能です。また、一般的には去勢手術の方が短時間で行われ、傷口も小さいことが多いです。
Q.3 避妊・去勢手術で気をつけたいこととして「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「食事は術前と術後で急に変えない方がいい」です。
手術後は代謝エネルギーの減少によって、太りやすくなったり、ホルモンバランスの異常により尿結石になりやすかったりします。そのため、術後はフードを変えて、肥満や病気対策をしましょう。メーカーによっては「避妊・去勢後」用のフードを販売しているところもあります。

また、避妊・去勢手術は全身麻酔で行われます。全身麻酔は犬の体に負担がかかりますので、獣医師とよく相談して手術するようにしましょう。
問正解/ 問中

今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
【獣医師監修】犬の避妊・去勢のメリットとデメリット
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【猫クイズ】耳を切られた猫がいる!喧嘩?虐待?そんな疑問を解決!

突然ですが、街や公園などで耳に切れ込みの入った猫を見かけたことはありますか?喧嘩でもしたのかな?虐待でも受けたのかな?と心配に思うかもしれません。

実は、耳の先がカットされた猫には、とある「意味」と「理由」があるのです。そんな意味や理由をクイズ形式で学びましょう。

それではさっそく、猫の耳クイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 耳の先端をV字型にカットされた猫のことを何という?
正解です!
不正解です!
正解は「さくら猫」です。
猫の耳の先端がV字型にカットされた猫のことを「さくら猫」といいます。

さくら猫は次のクイズで出題する「とある目印」となるように、耳の先端がV字型にカットされています。一見、かわいそうな気もしますが、決して、動物虐待等によるものではありません。
Q.2 さくらねこの耳が切られている理由は?
正解です!
不正解です!
正解は「去勢・避妊済みの猫の印」です。
耳を桜型やV字に切ることで、喧嘩などで負った傷ではなく「人が切った」ということが分かるようにしています。

猫にとって、不妊手術を受けることで体に多くの負担がかかります。特にメスは、手術を受けたのかどうかを外見では判断することができません。そのため、何度も負担を与えるような手術をすることのないように印がつけられています。このような活動をTNR活動といいます。

なお、耳をカットすると痛いのでは?と思われるかもしれませんが、全身麻酔がかけられている不妊手術中にカットしますので、カットされた時点では痛くはありませんので、ご安心ください。
Q.3 猫の妊娠・出産について正しいものはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「交尾したらほぼ確実に妊娠する」です。
猫は交尾の刺激で排卵する「交尾排卵動物」であるため、交尾をするとほぼ確実に妊娠します。
また、産まれてきた子猫は、成長して6ヶ月で妊娠が可能になります。一度の出産で5〜7匹の子猫を産み、1年に2〜3回の発情期が訪れ出産することができます。つまり、最大で1年間に21匹を出産する可能性があり、ねずみ算式に野良猫が増えてしまいます。

賛否両論はありますが、TNR活動は「野良猫の望まれない繁殖」を確実に減らす解決策の一つなのです。
問正解/ 問中

今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
野良猫の耳が切られているのはなぜ?殺処分の問題に立ち向かうTNR活動とは。
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【獣医師監修】猫の避妊・去勢の4つのメリットと注意点

新しく猫を飼うとき、健康管理を考える上で重要なのが避妊と去勢についてです。これらは全身麻酔が必要な処置であり、猫の負担を考えるとなかなか踏み切れないという飼い主さんも多いでしょう。 猫における避妊と去勢のメリット及びデメリットを正しく理解することが、猫の健康を管理する第一歩です。本記事では猫の避妊と去勢について解説していきます。

メリット① 望まない妊娠を回避できる

猫の避妊・去勢のメリットとデメリット 屋外に猫(特にメス猫)を出す習慣がある、多頭飼育でオスとメスが混合しているなどの場合、予期しない形で子猫を授かってしまうことがあります。 飼えなくなったという理由で動物保護センターに引き取られる猫の数は、年々減少しているとはいえまだ少ないとは言えません。不幸な事態にならないように予め避妊・去勢をしておくことが重要です。

猫の繁殖能力

猫の発情期は日照時間によって決まり、日が長くなる2〜4月にやってきます。 一方で、猫は交尾排卵動物であり、交尾をすればほぼ確実に妊娠します。これは発情期に限らず、条件(栄養状態、人工光の状態、子育て中でないなど)が揃えば一年中妊娠できるということです。これがヒトや犬と大きく異なる点の一つです。

猫の殺処分数

2018年度には全国で10,523頭の成猫と20,234頭の子猫が殺処分されました。これらの数字は、予期せぬ妊娠及び望まない妊娠の数を少なからず反映しています。また、増えすぎた地域猫の数も含まれるでしょう。

さくら猫

自治体や公益財団法人どうぶつ基金により、地域猫の避妊や去勢の助成金の申請が行える場合があります。 街中で耳に切れ込みの入った猫を見かけたことはありませんか?これらの猫を「さくら猫」といい、右耳に切れ込みのある猫は去勢済みのオス、左耳に切れ込みのある猫は避妊済みのメスであることを表しています。 飼い猫や地域猫の避妊・去勢の助成金についてはこちらをご覧ください。
あなたの町の助成金はいくら?【東京23区内の猫の去勢・不妊手術の助成金(2019年8月現在)】
あなたの町の助成金はいくら?【東京23区外の猫の去勢・不妊手術の助成金(2019年9月現在)】
さくら猫についての詳細はこちらの記事もご覧ください。
野良猫の耳が切られているのはなぜ?殺処分の問題に立ち向かうTNR活動とは。
どうぶつ基金 https://www.doubutukikin.or.jp/

メリット② 発情期のストレスを軽減できる

猫の避妊・去勢のメリットとデメリット 発情期には過度な興奮や、人や物に体を擦りつけるなどの行動の変化が見られます。 発情期に交尾ができないことは、それ自体がストレスになる場合もあります。繁殖を考えていないのであれば、このような無用なストレスの原因は無くしておくのがいいでしょう。

メリット③ 発情期の行動を変えられる

猫の避妊・去勢のメリットとデメリット 猫の発情期には、飼い主を悩ませる行動がいくつかあります。 発情に伴う問題行動は避妊・去勢により抑制できますが、個体差もありますので、問題行動が無くならない場合もあることは知っておくべきでしょう。

大きな声で鳴くことを改善

発情したメス猫はオスを呼ぶために独特な大きな声で鳴きます。オス猫もまた、他のオスにこっちに来ないよう大きな声で鳴きます。 猫は夜行性なので特に夜に鳴くことが多くなり、一晩中鳴いていることもあります。これは生理的な行動なので、手術をしない限り、叱ってもしつけても直ることはありません。 また、精神安定薬やマタタビを使用することもありますが、猫の健康を考えるとオススメしません。特にマタタビは過剰に与えると呼吸困難に陥ることがあるため注意しましょう。

不適切な排尿改善

マーキングのためにトイレ以外の場所で排尿することを減らせます。 特にオス猫は縄張主張のため、尿を後ろに撒き散らす「スプレー」と呼ばれる行動を取ります。ニオイもキツく、飼い主にとっては頭を悩ませる行動の一つですので、手術による改善が期待されます。

放浪癖の改善

外にいる他の猫につられて外出することが減ります。 オス猫の場合は攻撃性も減少することがあるので、外に出たとしてもケンカの回数を抑えられるでしょう。

メリット④ 生殖器系の病気の予防できる

猫の避妊・去勢のメリットとデメリット 猫の健康を考える上で、病気の予防は欠かせません。どんな病気を予防できるのか、見ていきましょう。

避妊によって予防できる病気

性ホルモンが影響しているとされている乳腺腫瘍の発生を抑制できます。 また、手術によって卵巣や子宮を摘出するため、メス特有の病気である卵巣疾患や子宮疾患の確実な予防が可能です。

去勢によって予防できる病気

精巣摘出によって、精巣腫瘍などの精巣疾患の予防が可能です。 また、性ホルモンによる前立腺疾患の発生率を下げることができます。

避妊/去勢手術の推奨時期は?

猫の避妊・去勢のメリットとデメリット 性成熟を迎えるのが、オスで生後約6〜10ヵ月、メスで生後約6〜12ヵ月とされています。よって手術はオスで生後6〜10ヵ月程度、メスで生後6〜8ヵ月程度が望ましいでしょう。 成長には個体差があるので、体重の増加具合などを見ながら、かかりつけの獣医師と相談しましょう。

避妊/去勢の手術について

手術は全身麻酔が必須です。健康な個体でしたら麻酔のリスクは少ないですが、それでも事故が起きる可能性があることは理解しておきましょう。 避妊手術に関しては、動物病院によっては腹腔鏡での手術が可能です。傷口が小さくなるメリットがあるので検討してみてはいかがでしょうか。また、マイクロチップを挿入するなら、麻酔をかけるこの機会に同時に行うことをオススメします。 マイクロチップに関する記事はこちらの記事をご覧ください。
【獣医師監修】ペットのマイクロチップ装着を徹底解説!

避妊/去勢手術後の注意点

猫の避妊・去勢のメリットとデメリット 手術の後にはいくつか注意すべきことがあります。生活習慣の変更もあるので、手術前にしっかり確認しておきましょう。

肥満になりやすくなる

発情にかかるエネルギーが無くなり、代謝が落ちるために太りやすくなります。肥満は糖尿病を始めとする多くの疾患のリスク因子です。 また猫の場合、高い所に飛び上がれなくなるなど、運動量の低下によって肥満が助長されるといったループに陥る可能性があります。 手術をした後は、カロリーを抑えた避妊・去勢後用のフードに変更しましょう。

尿石症のリスクが上がる

腎臓や膀胱内で結石が形成され、泌尿器症状を呈するものを尿石症といいます。 特にオス猫では形成された結石が尿道に閉塞する可能性が高いです。さらに避妊・去勢によって内臓脂肪が付きやすい体質になっていると、脂肪で尿道が圧迫されて狭くなり、尿道閉塞のリスクがより高くなります。 避妊・去勢後用のフードには結石ができにくくなる成分が入っているため、肥満防止と同様にフードを変更しましょう。
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まとめ

猫の避妊・去勢のメリットとデメリット 避妊・去勢手術にはメリットが多くありますが、一方で注意しなければならない点もあり、そう簡単に決められるものではありません。 手術をすることによる負担はもちろんありますが、手術をしないことでかかりやすくなる病気もあり、どちらを選択するかは最終的に飼い主が決めることになります。 しかし、野放図に猫が繁殖している今の状況には、問題を感じてほしいところではあります。もし、あなたの愛猫が妊娠・出産をしたとしたら、責任をもって新しく生まれた命の全てを守りきれますか? 愛する猫にとって何が最善なのか、家族とよく検討してみてください。

【獣医師監修】犬の避妊・去勢のメリットとデメリット

犬の飼い主であれば、避妊や去勢について一度は考えたことがあるのではないでしょうか。 避妊や去勢には、犬の無用なストレスを無くす、命に関わる病気のリスクを減らすなどの大きなメリットもあります。しかし、手術をすることで身体的な負担がかかることも事実です。有益な点も含め、手術の後に注意すべきことやリスクなど、全てを理解してから手術に臨みましょう。 避妊や去勢をするべきか迷っている方や、今の時点で交配を考えていないという方も、ぜひこの記事を読んで考えてみてください。

避妊によって得られるメリット

犬の避妊によって得られるメリットとデメリット まずはメスの避妊について解説します。 避妊のメリットは大きく、望まない妊娠の回避、病気の予防、行動の変化があります。 それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

望まない妊娠の回避

多頭飼育や脱走の際に、意図しない妊娠を避けることができます。 子犬を増やすことは、犬にとって負担になることはもちろん、飼い主にとっても生活環境の整備や経済面で大きな負担がかかります。残念ながら、飼えないからと保護センターに子犬を持ち込む人もいます。 一方で、将来子犬を繁殖させたい、この子の子供を残したいと考えている人は避妊は考えないでしょう。できれば、犬を飼う前に家族で将来の展望を相談しておくと良いですね。

メス特有の疾患の予防

エストロジェンなどのいわゆる女性ホルモンの分泌がなくなるため、メス特有の病気の発生を抑えることができます。 避妊によって予防できる病気は以下の通りです。
  • 子宮蓄膿症を始めとする子宮疾患
  • 乳腺腫瘍
  • 卵巣疾患
  • 偽妊娠
この中でも 子宮蓄膿症と乳腺腫瘍は命に関わることもあるため、予防できることは非常に大きなメリットです。 偽妊娠とは、ホルモンバランスの変化によって、妊娠はしていないのに、乳房が張る、巣づくり行動を行う、ぬいぐるみを赤ちゃんのように大事にするなど、妊娠をしているかのような反応、行動を起こすものです。軽度の場合が多いですが、重度の場合は精神に負担がかかり過ぎてしまったり、食欲が低下することもあります。

行動に及ぼす影響

犬の発情は年に1〜2回やってきます。 発情期にはホルモンの影響でソワソワしたり、不安になるなどの行動が見られますが、避妊によってこれらが抑制され、ストレスの軽減が期待できます。

避妊手術の推奨時期

犬の避妊手術の推奨時期 通常、避妊手術は初回発情前もしくは初回発情と2回目の発情の間に行います。これは乳腺腫瘍の予防効果が大きく関与しています。 避妊手術を行うのが初回発情前だと乳腺腫瘍の予防効果は99%以上、初回発情と2回目発情の間でも約95%の予防効果が得られると言われています。しかし2回目発情後となると、その予防効果は約70%とガクッと落ちてしまいます。 成長の度合いを見ながら、獣医師と一緒に避妊の時期を見極めましょう。

避妊手術について

避妊手術は、以下の2つの方法に分けられます。
  • 卵巣のみを摘出する卵巣摘出術
  • 卵巣及び子宮を摘出する卵巣子宮全摘出術
発情やそれに伴う病気には卵巣から分泌されるホルモンが大きく関わっているため、術式による効果の差はないと言われています。 卵巣摘出術の場合、動物病院によっては腹腔鏡を用いることもでき、傷口が小さくて済むメリットもあります。ただし、全身麻酔を行う必要があるため麻酔のリスクを十分に理解しておく必要があります。この全身麻酔こそが避妊手術のデメリットの一つといえます。

去勢によって得られるメリット

犬の去勢によって得られるメリットとデメリット 次はオスの去勢についてです。 オスの場合は行動の変化に対するメリットが大きくなります。もちろん病気の予防にも繋がるので、一つずつ見ていきましょう。

行動に及ぼす影響

テストステロンなどのいわゆる男性ホルモン分泌がなくなるため、 発情によるストレスの軽減や攻撃性の低減が期待できます。 一方で、去勢前と比較して元気がなくなった、大人しくなってしまったと相談を受けることもあります。性格に及ぼす影響には個体差があるため、手術前に予想することは困難ですが、多かれ少なかれ性格が丸くなることがあると覚えておきましょう。

不適切排尿の改善にも効果あり?

オスはマーキング行為として、トイレ以外の場所で排尿することがあります。これは新しい家具・家族が増えたときや不安を覚えたときに、自分の存在をアピールするために行うとされています。 去勢によってこの不適切排尿が減る場合があります。しかし、犬によっては効果が得られないこともありますので、マーキングを無くす目的のみで去勢を行うとがっかりする結果になるかもしれません。

オス特有の疾患の予防

去勢によって予防もしくは発生の低減ができる疾患は以下の通りです。
  • 精巣腫瘍などの精巣疾患
  • ホルモンが関係しているといわれている前立腺疾患
  • 肛門周囲腺腫
  • 会陰ヘルニア
実際にこれらの疾患が発生した場合、再発予防として去勢を行うことが多いです。

去勢手術の推奨時期

犬の去勢手術の推奨時期 犬の性成熟は生後約7ヵ月といわれています。 メスと異なり、去勢手術の時期によって病気の予防効果に差が出るわけではないので、焦らない飼い主さんが多いようです。物理的には生後2〜3ヵ月で手術は可能ですが、できるだけ安全に手術ができるように、獣医師としっかり相談したうえで日程を決めるといいでしょう。

去勢手術について

全身麻酔をかけ、左右の精巣を摘出します。 メスの避妊手術と比較して時間が短く、傷口も小さいことが多いです。

避妊・去勢後の注意点

犬の避妊・去勢後の注意点 避妊や去勢により性ホルモンの分泌がなくなることから、少なからず体質の変化が起こります。若い時期に行うことが多いため、体質の変化についてはしっかりと頭に入れながら日々の生活を送る必要があります。

肥満には特に要注意!

代謝エネルギーの減少によって、太りやすくなります。手術前と同じような食生活を続けるとあっという間に肥満の仲間入りです。 肥満は糖尿病や心臓病、腎・肝疾患、骨関節疾患などあらゆる病気の素因ですので、普通の食事と比べてカロリーが抑えられている避妊・去勢後用の食事に変更しましょう。 もちろん定期的な散歩も忘れずに行い、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを考えましょう。

尿石症にもなりやすい

避妊・去勢によって 尿石症が発生しやすくなります。 ホルモンバランスの異常によって膀胱が小さくなり、また肥満による脂肪のために尿道が狭くなります。ここで膀胱内に結石ができた場合、通常より狭い尿道に詰まりやすくなります。 尿路結石の形成には様々な要因が関与していますが、避妊・去勢後用のフードはこの結石を形成しにくくする成分が入っています。肥満の防止の他に、尿石症の予防のためにも術後のフード変更は必須です。

まとめ

犬の避妊・去勢のメリットとデメリット 避妊も去勢もそれぞれ利点と欠点があります。「たとえ避妊や去勢をしないで病気になったとしてもそれがこの子の運命だから」と言う方もいます。私個人としては、その考えは全く否定しません。 しかし、獣医師としては、予防できる病気はしっかり予防することで犬のQOL(生活の質)を上げて欲しいと思います。また、望まない妊娠による出産で、飼い主の生活環境の変化や経済的な負担が大きくなり、飼育を放棄するということがあってはいけません。 あのときに手術をしておけばよかった後悔することのないよう、この機会に十分に考えてみてください。

猫飼いさんなら知っておきたい。猫の妊娠から出産までの道のり

もし、猫の妊娠から出産までの知識がなければ、猫が妊娠をした際にびっくりして慌ててしまいます。今回は、猫の出産タイムスケジュールを添えて、妊娠から出産までの道のりをご紹介します。
注意 いくら可愛い子だからと言って、自分で繁殖させることはオススメできません。多頭飼育崩壊は、このような無計画な繁殖により、どんどん頭数が増えてしまい、最後は自分では面倒が見きれなくなり、保護活動を行っている方のお世話になっているケースがほとんどです。あくまで知識として、知って頂くための記事であり、繁殖をススメている記事ではないことをご理解ください。

受精

cats 猫は生後6ヶ月から1年で妊娠することができます。つまり、メス猫は生まれて半年でお母さんになることができます。 猫の6ヶ月は、人間の年齢に換算するとおよそ9歳にあたります。すこし早い気がしますよね。 しかし、猫は人間に比べて成熟速度が早いので、生後半年で妊娠することは可能です。

いつまで妊娠できるの?

猫に閉経はないので、シニア猫でも妊娠は可能です。猫の年齢で10歳は人間の年齢の50代後半にあたりますが、それでも妊娠して出産することはできます。 人間の場合、高齢出産となると死産や母体への負担が大きいことは知られていますが、猫は、シニア猫になっても出産できるそうです。 しかし、それでも若い猫に比べるとリスクはあるので、シニア猫になっての出産はさせないほうが良いでしょう。

受精の時期

基本的に猫の妊娠は発情期が重要な役割を果たしています。猫の発情期とは、春と秋の年2回起こる排卵期のことで、交尾して妊娠可能な時期のことです。 発情期に妊娠可能なため、年に2回出産することが可能です。一回の出産でおよそ4匹の子供を産みます。ですから、年間でだいたい8匹の子猫を出産します。 猫の妊娠期間は、約2ヶ月です。受精からおよそ9週間から10週間で出産します。

妊娠初期

cat first term 猫の妊娠初期は、特に目立った変化が見られないことが多いです。しかし、妊娠の最初の2週間は、吐き気を催し、食欲が落ちることがあります。 普段与えている食事を残すようでしたら、じっくりと観察する必要があります。

妊娠中期

cat pregnant 妊娠中期に入ると、食欲不振から一転して、食欲旺盛になり、体重が増え始めます。これは出産する準備を始めたことでもあります。 また中期には、乳首がピンク色に変わり、サイズも大きくなります。これは“ピンキングアップ”と呼ばれる変化のことで、妊娠している母体にしか現れない現象です。 普段は乳首は体毛で隠れていますが、“ピンキングアップ”は乳首が大きく膨らむ現象なので、探さなくても肉眼でわかります。この“ピンキングアップ”が見られたら、妊娠は確実です。 乳首が大きくなるだけでなく、この頃からお腹も大きくなってきます。食欲が旺盛になり、体重が増え、全体的に体はふっくらとしてきますが、特にお腹の周辺が異常に膨らんできます。 それもそのはず。猫は一回の妊娠で4匹出産することができるので、体に4匹の子猫を身ごもることになります。

出産準備

cat およそ出産1週間前から出産準備が始まります。落ち着きつきがなくなったり、鳴くことが多くなりますが、静かに見守ってあげましょう。 この時期になると、自分の出産場所や子猫のための巣を作るために、暖かくて安全な場所を探し始めます。また、出産の2日前になると食事を摂るのをやめます。

出産

cat family 出産の兆候はとても簡単にわかります。猫は性器周辺を舐めるようになります。 猫が性器を舐め始めて約1時間後に最初の子猫の出産をします。そして15分から20分ごとに他の子猫が誕生します。 すべての子猫の出産が終わったあと、親猫は子猫のお世話をします。親猫は生まれたての子猫を舐めたり、自分の胎盤を食べたりします。ごく自然の動物の行動ですので、飼い主さんは安心して見守ってください。

飼い主さんがすべきこと

飼い猫が出産ともなれば、飼い主さんも心配で仕方がないですよね。しかし、基本的に飼い主さんは何もしなくて良いです。むしろ手を出さないようにしましょう。 これは、動物によく見られる現象なのですが、妊娠中もしくは出産後の親猫はとても敏感になり、攻撃的になります。これは、子猫を敵から守るための行動です。 いくら飼い主さんでも、出産したばかりの子猫に手を出そうとすると攻撃される危険があります。 また、逆の現象なのですが、飼い主さんが生まれたばかりの子猫に手を出すと、親猫が育児放棄をしてしまうケースもあります。 ですから、妊娠中や出産後は静かに見守ってあげる程度にしましょう。

慌てないで!見守るだけで十分

kitten 少々心配ですが、猫は比較的安産が多いと言われています。我が子が出産する気持ちで、温かく見守ってあげましょう。 このように、猫は繁殖能力が比較的高い生き物です。冒頭でも述べた通り、無計画な繁殖は、すぐに多くの悲しい命を生むことになります。一般の飼い主さんが飼育する場合は、やはり去勢・避妊手術を受けさせることが、保護活動の面からも一番良いでしょう。 それでも、野良猫ちゃんや保護した猫ちゃんが妊娠しているということもあり得るでしょう。また、繁殖能力の高さを知る機会としても良いでしょう。そんな時に、この記事が参考になれば幸いです。