犬の睡眠時間は何時間?年齢・犬種でも違う睡眠について徹底解説

愛犬が日中たくさんお昼寝しているにもかかわらず、夜もぐっすりと眠っているのを見て、「我が家の犬は寝すぎているのではないか?」と心配する飼い主は少なくありません。しかし、実際には、犬は人間と比較してかなり長い睡眠時間が必要です。

今回は、年齢や犬種による平均的な睡眠時間、犬が長時間睡眠を必要とする理由など、犬の睡眠について詳しく解説いたします。

犬の平均的な睡眠時間【年齢別】

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犬の睡眠時間には個体差がありますが、年齢や犬種によっても異なります。以下は、年齢別のおおまかな平均睡眠時間です。

子犬(~生後1年)

子犬は、目に入るものがすべて新しく、まだ十分に発達していない身体で動き回ります。好奇心旺盛な子犬にとって、睡眠は「体の回復や成長、記憶の整理」のために非常に重要です

子犬は成犬に比べて多くの睡眠時間を必要とし、平均的な睡眠時間は18~19時間とされています。

成犬(生後1~7年)

成犬の睡眠時間は子犬やシニア犬に比べて短いですが、それでも平均で12~15時間の睡眠が必要です。

この睡眠時間は人間の赤ちゃんの睡眠時間と同じくらいであり、大人の飼い主と比較すると犬は長い時間を眠って過ごしていることがわかります。

シニア犬(生後7年~)

シニア犬は、成犬に比べて体力と回復力が低下し、年を取るにつれて長い睡眠時間を必要とします。シニア犬の平均的な睡眠時間は、子犬と同じく18~19時間と言われています。

10~12歳以降のハイシニア犬にもなると、食事やトイレ以外の大半の時間を寝て過ごします。

犬の平均的な睡眠時間は?【犬種別】

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犬の睡眠時間に最も影響を与えるのは年齢ですが、同時に犬種によっても睡眠時間が異なります。一般的に大きい犬種のほうが寝る時間は長く、小さい犬種であるほど寝る時間が短いと言われています。

例えば、チワワやトイ・プードルのような小型犬の成犬の平均的な睡眠時間は約12時間ですが、ニューファンドランド、セント・バーナード、マスティフなどの大型犬は約16時間程度睡眠に費やすとされています。これは、体の大きな犬ほど日常生活でエネルギーを消費するため、回復にも時間がかかるためだと考えられています。

しかし、大きい犬でもシベリアン・ハスキーやボーダー・コリーなど何らかの作業に従事している犬は睡眠時間が短く、中には12時間以下の犬もいます。これらの作業犬たちは長時間活動できるように、睡眠時間が短い傾向があるとされています。

犬種や年齢はあくまで目安

上記で紹介した年齢や犬種による睡眠時間は、あくまで目安です。人間にもショートスリーパーとロングスリーパーがいるように、犬の睡眠時間にも個体差があることを考慮し、参考にしてください。

犬の睡眠時間が長い理由

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ここまで、年齢や犬種によって睡眠時間が異なると解説してきましたが、なぜ犬は人間よりはるかに長い睡眠時間が必要なのでしょうか。犬の睡眠については、まだまだ分かっていない部分が多くあるため、日々研究が進められている状況です。ここでは2つの説をご紹介します。

1.眠りが浅いから

犬が人間より長い睡眠時間が必要なのは、深い眠りである「レム睡眠」の割合が人間よりも少なく、睡眠が浅いことに原因があります。犬は野生時代において、常に敵に襲われる可能性があったため、眠っていてもすぐに周囲の危険に対応するには、浅い眠りでなければならなかったのです。

また、犬が寝ているときに、あごを地面に着けているのを見たことがある方もいるでしょう。これは、あごで地面の振動を感じて周囲の動きを察知するためだと言われています。

2.夜行性の名残

犬が昼間によく眠るのは、野生時代に得た特性と密接に関係しています。もともと狩猟で食糧を得ていた犬は、暗い夜に狩りをし、昼間に睡眠を取る夜行性の動物でした。

次第に人間と共に暮らすようになり、昼に活動する人間のリズムに合わせて変化しましたが、夜行性の特性はまだ完全には消えていないため、昼間にも一定の睡眠時間を必要としていると考えられています。

快適な睡眠をサポートするためのヒント

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犬の快適な睡眠をサポートするために、環境と日常生活を見直しましょう。犬にとって快適な睡眠環境をつくり、日常生活を見直すことで、より愛犬の健康や生活の質を向上させることが期待できます。

環境をチェック

【広さ】
犬が十分に身体を伸ばして寝られるスペースを確保する。
【場所】
家族とのコミュニケーションが取りやすく、同時に静かでリラックスできる環境を整える。
【寝床の素材】
通気性が良く、犬が暑さや寒さを感じにくい素材を選ぶ。適度なクッション性があり、清潔を保つ。
【温度・湿度】
犬が快適に過ごせる室温は22℃、湿度は60%程度が目安。エアコンなどで適度に保つ。特に体温調節機能が低い子犬やシニア犬、暑さが苦手な犬種などは気を配る。
【音・光】
うるさい音、まぶしい光などで犬の睡眠が阻害されていないか確認する。

※快適な部屋作りについては、こちらの記事をご覧ください。

初めて犬を飼う方必見!安全で快適な部屋づくりをしよう
https://cheriee.jp/dogs/36671/

日常生活をチェック

【運動】
健康であれば、散歩や遊びで十分に体を動かす。
【ストレス】
運動不足や飼い主とのコミュニケーション不足などがないか確認する。
【食事】
適切な量のタンパク質、脂質、炭水化物を含む栄養バランスの良い食事を与える。
【寝る前の習慣】
夜寝る前は激しい運動などはさせずに、リラックスして過ごす。

※適切な食事については、こちらの記事をご覧ください。

皆が悩むドッグフード選び、ペット栄養管理士が推奨する選び方って?
https://cheriee.jp/dogs/27061/

犬の睡眠時間の異常が病気の兆候かも?

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犬の睡眠時間には個体差がありますが、年齢や犬種による目安に比べて寝る時間が極端に長い、または短い場合、病気の兆候かもしれません。

過度な睡眠時間

体調不良や足の痛みで起き上がるのが辛い場合、犬は睡眠を取って痛みや辛さを軽減しようとします。その際、無理に起こすと抵抗や怒りを表すことがあるので注意しましょう。犬の睡眠時間が異常に長いと感じたら、早めにかかりつけの獣医師に相談してください。

睡眠時間が足りない場合

犬が十分に眠らず、夜中に起きて吠えることがある場合、特にそれがシニア犬であれば、認知症の可能性があります。早めの対処が求められるため、症状をかかりつけの獣医師に伝えて相談しましょう。

また、家の中が騒がしかったり、明るすぎるような状況では、犬はなかなか寝付けずに睡眠不足になります。犬がゆっくりと眠れるよう、先述したように環境を整えてあげましょう。

遊んでいる途中に突然眠る場合

歩行中や遊んでいる最中に犬が突然眠ってしまうことがあるなら、ナルコレプシーという病気の可能性があります。ナルコレプシーは突然眠ってしまう病気です。このような症状が現れたら、速やかに獣医師の診察を受けましょう。

睡眠中の様子から健康状態を知る

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犬の睡眠中の行動や様子を観察することで、愛犬が健康かどうか、病気の兆候がないかを確認することが可能です。

寝相やいびき

犬の寝相はその健康状態や気分を反映しています。寝相が突然変わった場合や、いびきが異常に大きい場合は、健康に問題があるかもしれません。

例えば、急に左右の同じ側しか体を床に着けなくなった場合は、痛いところをかばっているのかもしれません。これは、病気や怪我の可能性が考えられます。

また、いびきは犬の個体差がありますが、以前より明らかにいびきが大きくなった場合や、息苦しそうないびきをかいている場合は、獣医師に相談した方が良いでしょう。

脚をピクピクさせる

睡眠中の犬がリラックスしているサインとして、深い呼吸や脚のピクピク動くことが挙げられます。これは犬がリラックスし、レム睡眠に入っている証拠です。

一方で、体がバタバタと震え、声を掛けても反応せず、大量のよだれや失禁、歯の食いしばりなどが見られる場合はけいれんしている可能性があります。けいれんしている間は触らずに、おさまってから速やかに獣医師の診察を受けましょう。

睡眠中に鳴く

犬が眠りながら、ワンワン、クーンクーンなど鳴いている姿をしばしば見かけます。これは、犬が夢を見て、寝言を言っていると考えられます。こちらも犬がレム睡眠に入っている可能性が高いと思われます。

ただし、痛そうに鳴く、苦しそうに鳴くなど、いつもと違う兆候が見られた場合は獣医師に相談しましょう。症状が出ている時の動画などを撮影しておけば、診察の助けになることもあります。

まとめ

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この記事では、犬の睡眠時間や快適な睡眠をとる方法、睡眠中の様子について紹介しました。愛犬の体調管理には、犬の睡眠について理解し、日々観察することが非常に重要です。異常な睡眠を察知したら、速やかに獣医師の診察を受けるようにしましょう。

今回の記事を参考に、愛犬との毎日をより快適に過ごしていただければ幸いです。

改訂履歴
2024/04/12 情報を追加
2020/11/21 情報を追加
2018/07/25 初版公開

無意識にやってしまってるかも?子犬のマルトリートメントとは

「マルトリートメント」という言葉を知っていますか。もともとは人間の子供に対して使われており、アメリカで広まった表現ですが、人間の子供同様にマルトリートメントが子犬の成長過程においても大きな影響を与えると考えられ、子犬の発達に関しても使われるようになってきています。

今回は、この「マルトリートメント」とは何か、子犬に及ぼす影響や飼い主の立場としてできることなどを紹介していきます。

子犬のマルトリートメントとは

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マルトリートメントとは、虐待をはじめとした「不適切な養育」や「避けたい関わり」のことを意味し、子犬の健全な発育を妨げる行動とされています。

具体的な行動としては、怒鳴る、叩く、無視するといった愛犬に過度のストレスが加わるものが挙げられます。

マルトリートメントの影響

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マルトリートメントを受けた子犬には様々な影響があります。

1. 感情のコントロールができない

本来は飼い主と信頼関係を築き、何か不安なことや恐いことがあった際に、飼い主は頼れる存在となります。しかし、そのような頼れる存在がいないことで不安を感じることが多く、感情をコントロールするのが苦手になります。

そして、感情をうまくコントロールできなくなることで、怒りやすい、うつ状態になりやすいといった傾向が見られるようになります。

2. 適切な距離感がわからない

初めて会う犬や人に対して適切な距離を取ることなく、近い距離感で接することが多くなります。

飼い主との信頼関係や安定的な結びつきがないことが原因です。本来であれば飼い主との関わり合いの中で他者との適切な距離感を理解していきますが、その機会がないことで適切な距離感がわからなくなってしまいます。

3. 言葉の理解力が低下する

飼い主などから暴言を繰り返し受けると、側頭葉にある聴覚野が肥大し、音や言葉が聞き取れず、言葉の理解力が低下します。聞こえないことで他者とコミュニケーションを取ることも難しくなります

4. 脳が萎縮する

マルトリートメントを受けることで前頭前野が萎縮するというデータがあります。

前頭前野は感情をコントロールするなどの大切な役割を担っているため、マルトリートメントの頻度や強度が増すことで、感情のコントロールができなくなったり、気分障害といった精神的な弊害が出てくると考えられています。

日常でやりがちなマルトリートメント

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叩く、蹴るといった明らかな身体的な暴力は虐待という認識も強く、やってはいけない対応として考えている飼い主さんも多いと思います。

しかし、しつけとして当然のようにやっていることであっても、マルトリートメントになる可能性があります。

無視する

子犬の吠えや夜鳴きといったお悩みに対して、「吠えている時に対応すると、吠えると構ってもらえると学習して癖づくので、静かになるまで無視する」といった対応方法を見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。

しかし、この対応を繰り返し行うことはマルトリートメントに値する行為になるでしょう。子犬は親犬から離れ、慣れない環境で頼れる存在を探し、寂しさを訴えて吠えていることが多いはずです。それにも関わらず、どんなに鳴いても子犬は訴えを無視され続ける状態となってしまいます。

長時間の留守番

子犬をお迎えしてすぐに留守番をさせているという行為も留守番時間や頻度によってはマルトリートメントとなるでしょう。

慣れない場所でひとりだけにされ、寂しさを訴えて吠えても、ケージから出たくて吠えてもすべて叶うことはなく、無視されているのと同じ状態となります。

マルトリートメントにならないために

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愛犬が嫌がる、恐がる、痛がる、苦しむことをしないことが一番です。人間同様しつけだったらなんでも許されるということは絶対にありません。

まずは、日常的に愛犬に行っていることでマルトリートメントに該当するものがないかを見直してみましょう。見直した結果、代わりにどのような対応をすべきかわからない場合は、ドッグトレーナーに相談することをおすすめします。

罰を使わず、愛犬も飼い主も楽しくできるトレーニング方法があります。そのような手法を使ったトレーニングを教えてくれるドッグトレーナーを見つけ、愛犬とより良い関係性を構築しましょう。

また、犬をお迎えしても留守番が多くなることがわかっている場合は、犬をそもそもお迎えしない選択も大切です。

まとめ

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マルトリートメントは、虐待も含む「不適切な養育」や「避けたい関わり」のことを意味します。普段やってしまいがちな、愛犬を無視する、長時間の留守番をさせるといった行為も高頻度になるとマルトリートメントに含まれると考えられ、愛犬の精神面、身体面にも悪影響を及ぼす可能性が高くなります。

他にも「しつけ」のつもりであっても愛犬に悪影響を及ぼしてる対応があるかもしれません。日常の愛犬との関わり方を再度見直し、ポジティブな対応を選び、愛犬も飼い主も楽しく豊かな日々を送ってほしいと思います。

驚くべき犬のコミュニケーション能力!3つの実験を紹介

犬が非常に優れたコミュニケーション能力を持つ動物であることは、広く知られています。実際に犬を飼っている人なら、その能力の高さに驚かされることも少なくありません。

犬が持つさまざまな能力は、数多くの実験で実証されています。今回は、犬のコミュニケーションに関する3つの実験を紹介します。犬の驚くべき能力の研究について見ていきましょう。

犬は教えなくても人間とのコミュニケーションがとれる!?

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アリゾナ大学の研究チームは、平均8.5週齢の子犬375頭を対象にした実験により、「犬は学習せずとも人間との社会的なコミュニケーションが可能である」という結論を導きました。

実験内容

2つのカップを用意し、片方のカップに犬から見えないようにエサを隠します。その後、ジェスチャーによるヒントを与えた場合と与えなかった場合の正解率を検証します。


(参照:https://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(21)00602-3

A.エサの入った方のカップを指さす
B.エサの入ったカップの横に黄色い目印を置く
C.指さしも目印の設置も行わない

実験結果

A.「エサの入った方のカップを指さす」の場合は正解率67.4%、B.「エサの入ったカップの横に黄色い目印を置く」の場合は72.4%の確率でエサが入ったカップを選択しています。一方で、C.「指さしも目印の設置も行わない」場合は48.9%と正解率が大幅に低下します。

この結果から、研究チームは「犬は人間のジェスチャーに対して学習に頼らず、幅広い社会化の前や発達初期から強い感受性を示す」と結論付けています。つまり、犬は生まれながらにして、学ばずとも人間とのコミュニケーションをとる能力を持っていると言えます。

野良犬でも人間の指示を理解できる!?

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人間の元で飼われている犬たちは、「オスワリ」や「マテ」などの指示に従うことができます。このような人間の指示を理解する能力は、生まれつき備わっているものなのか、それとも人間と共に暮らしていく上で学習したものなのかを明らかにするため、野良犬による実験が行われました。

インドの動物行動学者、アニディンタ・バドラ氏らの研究グループは、野良犬の生態について調査するため、野良犬160頭が人間のジェスチャーを理解できるかを調べる実験を行いました。

実験内容

  1. 鶏肉をボウルに入れて、野良犬に与える。
  2. 犬や実験担当者が見ていない場所で、「鶏肉を1切れ入れたボウル」と「鶏肉の匂いだけをつけた空のボウル」を用意し、段ボールでフタをして担当者に渡す。なお、実験担当者の心理が実験結果に影響しないよう、実験担当者にも鶏肉入りのボウルが分からないようにした。
  3. 実験担当者は地面に置いたボウルの中から、ランダムに片方を指で示すジェスチャーを行う。
  4. 1頭の犬に対して、実験を3回繰り返し、「犬がボウルに近づいたかどうか」と「犬が近づいたボウルが、人間が指さしたボウルかどうか」を確認する。

実験結果

残念ながら、野良犬のほぼ半数がどちらのボウルにも近づくことができませんでした。バドラ氏は、この理由としてインドにおける狂犬病の危険性や衛生上の問題から、野良犬が人々に叩かれたり追い払われたり、毒入りのエサを与えられたりすることへの警戒心からくるものではないかと述べています。

しかし、ボウルに近づくことができた野良犬の80%は「人間が指さしたボウル」を選びました。こちらは、実験の結果として有意なものとなりました。

この結果からは、犬が訓練を受けずとも、生まれながらにして人間のジェスチャーを理解する能力を持つ可能性が示唆されます。ただし、内気な犬や不安傾向の高い犬は実験ができなかったため、個々の犬の性格が人間の合図を理解する能力にどのような影響を与えるかなど、今後の研究で新たな発見が期待されます。

犬はウソつきを見破れる!?

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ウィーン大学の研究チームが発表した論文により、犬は単に人間の指示に従うだけでなく、「人のウソを見破って指示を無視する」ことが明らかになりました。この研究では、260頭の犬に対して、「人間が誤った指示を出している、またはウソをついている」状況下で、犬がどのように行動するのかを調査しました。

実験内容

AとBの2つのバケツを用意し、「エサを隠す人(ハイダー)」がエサをバケツに入れたり、他のバケツに移し替えたりする様子を、犬が目撃できるようにします。「エサの場所を指示する人(コミュニケーター)」は、犬にエサが入ったバケツを教え、中のエサを取るよう指示することを繰り返し、あらかじめ犬がコミュニケーターを信頼できるような工夫を行います。


(参照:https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rspb.2021.0906

  • グループ1(誤った指示をするコミュニケーター)
    ハイダーがAのバケツにエサを入れ、コミュニケーターが不在にしている間にBのバケツにエサを移す。その後、部屋に戻ったコミュニケーターは「Aのバケツにエサがある」と誤った指示を出す。

  • グループ2(ウソをついているコミュニケーター)
    ハイダーがエサをAのバケツからBのバケツへ移し替える様子を、コミュニケーターが犬と一緒に目撃した後、犬に対して「Aのバケツにエサがある」とウソの指示を出す。

実験結果

過去には同様の実験が5歳未満の子供やニホンザル、チンパンジーを対象に行われていました。その結果、グループ1の「誤った指示をする人」を無視する傾向が観察された一方で、グループ2のような「ウソをついている人」には従う傾向が見られました。
同研究チームは、犬を対象にした実験においても、同様の行動が観察されると予想していました。

しかし、実際の実験結果では、犬がグループ2のような「ウソをついている人」を信頼する割合は、グループ1の「誤った指示をする人」を信頼する割合よりも低いことが明らかになりました。

グループ1の「誤った指示をする人」の場合、約半数の犬が指示に従わなかった一方、グループ2の「ウソをついている人」の場合は、その割合が約3分の2とより高くなりました。
グループ1の実験において、約半数の犬が誤った指示に従った理由については、犬が人間の指示を無視するのが困難な点も影響しているのではないかと指摘されています。

これにより、犬は人間を注意深く観察しており、正式なトレーニングの場以外でも常に人間から学んでいる可能性があると考えられます。

まとめ

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今回ご紹介した実験から、犬は生まれながらにして人間とコミュニケーションを取る能力を持ち、ウソですら見破る可能性があることがわかりました。

このような犬の能力に関する研究の進展により、私たちは犬の本質をより深く理解し、愛犬との関わり方をより良くできると期待しています。

これから子犬を迎える方は必見!ニューオーナーシンドロームとは?

これから犬を飼おうと考えている方は、愛犬との新しい生活を心待ちにしていることでしょう。保護犬の施設やブリーダー・ペットショップなどで気に入った子を見つけたら、自宅に迎え入れるのも目前です。

しかし、お迎えした子犬の元気がなく、体調が悪そうに見え、不安を感じることもあります。このような場合、先天的な病気の可能性も否定できませんが、もしかしたら「ニューオーナーシンドローム」が原因かもしれません。

この記事では、新しくお迎えしたばかりの子犬に起こりやすいニューオーナーシンドロームについて解説していきます。初めて犬を飼うという方はぜひチェックしてみてください。

ニューオーナーシンドロームとは

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子犬をお迎えしたばかりの頃に、子犬の元気がなかったり、エサをしっかり食べなかったりすることがありますが、これは「ニューオーナーシンドローム(新しい飼い主症候群)」という病気のひとつです。免疫力が弱く体力もあまりない子犬が、今までとまったく違う環境に置かれた場合、不安やストレスにより体調を崩してしまうことがあります。

犬の性格にも大きく左右されますが、ニューオーナーシンドロームはお迎えしてから数日から一週間程度の間に起こるとされており、お迎えする前からしっかり準備をしておくことが非常に重要です。

犬を飼ったばかりで飼い主さんも戸惑うことも多いかもしれません。しかし、子犬はそれ以上に不安やストレスでいっぱいです。家に来たばかりの我が子が少しでも安心して過ごせるような環境を用意してあげてください。

ニューオーナーシンドロームの症状

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犬によって症状はさまざまですが、家に来たばかりの子犬に以下のような症状が見られたらニューオーナーシンドロームを疑いましょう。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 風邪
  • 元気消失

この中でも特に注意したいのが嘔吐と下痢です。体から水分が出てしまうと脱水状態になってしまうため、早めに動物病院を受診しましょう。他の症状も、長く続く場合は違う病気が考えられるため、少しでも不安なことがあれば獣医師に相談することをおすすめします。

子犬をお迎えしたら気をつけたいこと

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犬の性格によって、新しい環境にすぐ順応できてしまう子もいれば、なかなか慣れずに体調を崩してしまう子もいます。すべての子犬がニューオーナーシンドロームになるわけではありませんが、しっかり対策しておくことで愛犬へのストレスを減らせ、ニューオーナーシンドロームになる可能性を下げることができます。

子犬をお迎えするにあたり、以下のことに注意しましょう。

1. 静かな環境を用意する

人が頻繁に通る場所やテレビの近くは安心して過ごせません。家に来たばかりの子犬が安心できるよう、なるべく静かな場所に居住スペースを設けてあげましょう

2. 食べ慣れているエサを与える

子犬が家に来る前まで食べていたフードと同じものを与えましょう。環境も変わり、ご飯も変わってしまうと、犬にとっては余計にストレスがかかります。

家に来る前の状態を維持できるところは維持することで、少しでも犬の負担を減らしてあげましょう。また、急にフードを変更すると食欲不振や下痢の原因にもなるため、慎重に行うことが望ましいです。

3. 構いすぎない

我が家に来てくれた子犬は本当に愛らしく、時間を忘れてスキンシップをとりたくなってしまいますが、新しい環境に慣れるまでは過度のスキンシップや声がけは禁物です。

慣れない環境で知らない人に話しかけられたり触られたりするのは犬にとってストレスですので、家に来てから一週間が経過するまでは、構いたいのをグッと堪えて一匹でいる時間を大切にしてあげましょう

4. 遊ばせすぎない

犬によっては家に来たばかりでも遊びたがる子もいます。しかし、体力を自分でコントロールできない子犬は、長時間遊ぶことで疲れて過ぎてしまい、大きな負担になります。

子犬のうちは、飼い主が犬の体力を考慮しながら控えめに遊ぶようにしましょう。

5. 睡眠中は起こさない

子犬は1日に18時間ほど眠るとされています。睡眠不足になると免疫力も低下して病気の原因にもなるため、起こしたりせずにそっと見守ってあげましょう。

最後に

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免疫力が低く体力があまりない子犬は、突然新しい環境に連れてこられることで大きなストレスを感じ、体調を崩してしまうことがあります。

ニューオーナーシンドロームの原因はさまざまですが、子犬をお迎えしてから一週間はなるべく過剰なスキンシップは控え、静かに過ごせる環境を整えてあげましょう。

初めて犬を飼う場合は戸惑うことも多いかもしれませんが、犬はそれ以上に怖い思いをしていたり、ストレスを抱えたりしています。自分の家に来てくれたことに感謝し、愛犬の気持ちに寄り添いながら新しい生活を楽しんでくださいね。

【犬の保育園】子犬のうちに!行かないと起こりうる5つのリスク

最近ようやく認知度が上がってきている犬の保育園や幼稚園ですが、決して悩みがある子だけが行く場所ではありません。「愛犬には悩みはないから大丈夫」と思っていても、犬の保育園や幼稚園に行かなかったことで悩みが出てくる可能性もあります。

そこで、今回は犬の保育園に行かないことで起こりうるリスクやお悩みになりやすい行動について具体的に紹介します。

犬の保育園とは

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犬の保育園とは、家庭で飼われている愛犬を日中のみ預かり、トレーニングや登園している犬たちと遊んだりする場所です。場所によって細かい点は異なりますが、多くの犬の保育園ではトレーニングとエネルギーの発散が行われます。

また、「犬の幼稚園」もあります。お店によっては、保育園と幼稚園とで明確な違いを謳っているところもありますが、基本的には大きな違いはないと考えて良いと思います。お店によってはトレーニングはなく預かりのみの所もあるようですので、気になる保育園や幼稚園の具体的なサービス内容は事前に確認が必要です。

子犬のうちに保育園へ行かないことで起こりうる5つのリスク

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保育園はうちの子には関係ないと思っている方もまだまだ多いと思います。特に子犬をお迎えした場合、小さなお悩みはあっても深刻なお悩みが迎えてすぐの段階であるのは稀でしょう。

しかし、お悩みがないから保育園に通わないのではなく、お悩みが出ないようにするために保育園に通っていただきたいとドッグトレーナーとして強く思います。具体的に子犬のうちに保育園に通わないことで起こり得るリスクを見ていきます。

リスク①社会化不足

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保育園は良質な社会化に最適な場所です。社会化に最も適した時期である社会化期は個体差はあるものの、生後3週から12週目と言われています。この時期の半分以上はご自宅にお迎えする前であることがほとんどですので、飼い主が社会化期に社会化できる期間は一瞬です。

さらに、ご自宅でできる社会化の量や質はどうしても限られ、警戒心が上がり社会化不足が原因のひとつとなって様々なお悩みを抱えることが多いのが現状です。また、社会化はただ様々なことを経験すれば良いわけではなく、その子にあったレベルで徐々に行うことも非常に大切です。

その点で、犬の保育園はプロのドッグトレーナーが愛犬の性格や得意不得意を把握したうえで、質の良い社会化を実施します。また、周りには登園している犬たちもいるため、安全な環境で犬に慣れる意味でも有益な場所ではないでしょうか。

社会化不足が原因でよく聞くお悩み

  • 散歩中、在宅中に通行人への吠え、怯え
  • 他の犬への吠え、怯え
  • 音への過剰な反応
  • 散歩時の引っ張り
  • 散歩時に歩かない
  • ブラッシングなど家でのお手入れが苦手
  • トリミングが苦手

※社会化以外の原因が含まれることもあります

リスク②エネルギー発散不足

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子犬も人が思う以上に体力があります。特にワクチンが終わるまで散歩をしない方もまだ多いと思いますので、その場合は特に発散が不十分であることが多いです。子犬は睡眠時間が成犬よりも長めではありますが、月齢を追うごとに体力も付いてきます。その時に発散がしっかりできていないことで、人としては困る行動が出やすくなります

発散不足が原因でよく聞くお悩み

  • 甘噛み
  • ハウスでの吠え
  • 夜中や朝方に吠える
  • 家具などを噛む
  • 食糞

※発散不足以外の原因が含まれることもあります

これらの行動は、発散する方法を子犬自らが考えた結果であったり、発散できずにストレスが溜まった結果として出る行動が多いです。

一方、保育園に通っている子は、保育園後はぐっすり寝るという話は飼い主からよく聞きます。保育園はトレーニング、人との遊び、犬同士の遊びを通して多くの発散ができます。また、ご自宅ではない場所に身を置くことによる刺激もあり、良い疲れが良い睡眠を促し、結果としてお悩み軽減に繋がると考えられます。

リスク③自信不足

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人と同じで犬も様々な成功体験を通じて自信を付けることが大切です。これは社会化に通じる部分もありますが、家でルーティン化した日々やお留守番が多い生活をしていると、普段と違う局面になった時に対応ができず怖くて逃げる、吠える、身を守るために攻撃行動に出るといった行動を取りやすくなります

保育園はご家庭ではできない多くのことを経験し、成功体験を通じて自信を付ける機会に多く触れることができます。自信が付くと、初めての局面でも落ち着いていられたり、極度に怖がらずに対応することができます

リスク④飼い主と離れられない

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昨今、在宅勤務が増えたことで留守番の機会が減ってうれしい反面、飼い主と離れられず、飼い主の姿が少し見えないと鳴く、眠れない、夜鳴きする、お留守番ができないといったお悩みも増えているようです。ご自宅や飼い主の存在が安心に繋がるのはとてもいいことですが、飼い主と数時間離れていても落ち着いていられるようにすることも大切です。

保育園では、飼い主がいない場でトレーナーや他の犬たちと楽しい経験をします。さらに、お昼寝の時間があることもあり、ご自宅以外でもリラックスして寝る練習や経験ができ、飼い主がいなくても寝られるという自信を付ける効果もあるでしょう。

リスク⑤トレーニング不足

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トレーニング不足は室内やお散歩時のお悩みに繋がるのはもちろんですが、飼い主との関係性の欠如にも繋がると考えています。褒めて行うトレーニングは、愛犬とポジティブなコミュニケーションを取る手段のひとつです。ただし、トレーニング方法を誤ると逆効果になってしまいます

その点、保育園ではトレーニング方法を飼い主に細かく教えているところもあり、ご自宅でもトレーナーと同じ方法で飼い主と愛犬がトレーニングできます。様々なことに対応できるようになることはもちろん、飼い主と愛犬の関係性もより良いものになるでしょう。

まとめ

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リスクというやや強い表現での紹介をしてきましたが、そのくらい犬の保育園は一日も早く生後5か月までに利用していただきたい場所です。

犬の保育園は、健康な社会化期まっさかりの子犬にとってはメリットだらけです。先に紹介したリスク5点を緩和できる場所と考えていただいてもいいでしょう。また、ご自宅以外にも愛犬が楽しく安心して過ごせる場所を作る意味でも有益だと思います。

まずは、犬の保育園はお悩みが出る前から行く場所、お悩みが出るのを遅らせる場所という認識に変わると、トレーナーとしてうれしいです。

【研究紹介】犬は人や他の犬の行動を模倣できるのか

人は他の人や動物など何かの真似をして行動をすることができます。一昔前には先輩を見て学べといった風習があったり、小さい子が親の真似をして電話をかける仕草をするなど、人が人の行動を真似てその行動をするというのは珍しいことではないでしょう。

実は、犬も人や他の犬の行動を見てその行動を真似ることができると言われています。今回は、ちょっと信じがたい気もするこの話について、研究の結果を交えて紹介します。

犬は行動を真似できる

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結論から言うと、犬は他者の行動を観察してその行動を真似ることができるとされています。

これは社会的学習(Social learning)といい、これまで多くの研究が行われてきました。それらの結果、犬だけでなく、チンパンジーやサル、タコも他者の行動を真似ることができることがわかっています。

実験で証明された模倣

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これまで行われてきた動物の模倣に関する研究の中から、今回は犬の模倣に関する実験を1つ紹介します。

生後8週目子犬の社会的学習に関する実験

フードを隠したパズルボックスからフードを取り出すという課題に対し、

  • お手本が課題に取り組む様子を見た後に、子犬も同様の課題を行った際に各条件どのような差があるか
  • 得た情報を記憶し保持する能力があるか

を確認する実験が行われました。

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画像:Social learning from conspecifics and humans in dog puppiesより

4つの条件

生後8週目の子犬41頭を、以下の4条件にランダムに分けました。

  • 条件①お手本となる行動を見ずに課題に取り組む
  • 条件②お手本である母犬が課題に取り組んでいる様子を2回見る
  • 条件③お手本である馴染みのない犬が課題に取り組んでいる様子を2回見る
  • 条件④お手本である人間が課題に取り組んでいる様子を2回見る

実験結果と考察

  • お手本を見たグループで、解決時間が早かったのは④人間、③馴染みのない犬、②母犬の順であった
  • ①お手本を見なかったグループより④人間、③馴染みのない犬をお手本としたグループの方が統計的に解決時間が早かった
  • お手本を見たグループで、お手本の動きを見ていた時間は、②母犬よりも、③馴染みのない犬と④人間のグループの方が約15秒長かった
  • 課題に取り組んでから一時間後に再び挑戦したところ、一時間前の行動が記憶されており、課題をクリアできた

これらの結果から、子犬は8週目の時点で人間や犬の行動を見て真似る、社会的学習ができる可能性があることが明らかにされました。また、母犬といった普段生活をしている対象よりも、馴染みのない対象の方が子犬の集中力を高め、観察学習にも良い影響を及ぼす可能性を示しています。

参考文献:Social learning from conspecifics and humans in dog puppies

愛犬も飼い主の行動を真似できるか?

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イタリアのドッグトレーナー、Claudia Fugazza(クラウディア・フガッツァ)が提唱した「Do as I do! (私がやるようにやってみて!)」は、飼い主(人)の行動を犬に真似をしてもらうトレーニング方法です。

大まかなトレーニング方法は、犬にマテをしてもらい、その場で飼い主に注目をしてもらいます。そして、飼い主が行動を実際にやった後に「Do it!」などの合図を出し、犬が飼い主が行った行動を真似て行います。

もちろんすぐにで出来るものではなく、愛犬と飼い主の関係性の構築ができていることや、「Do it」の合図が行動を真似る意味であることを覚えてもらう必要もあります。練習を重ねて行動を真似ることができた際には、飼い主の愛犬に対する愛情がさらに増すでしょう。

模倣学習のメリット・デメリット

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メリットが多いように感じる犬の模倣学習ですが、デメリットも考えられます。

メリットとしては、短い学習時間で行動が習得できる、罰子などの愛犬が嫌がることを使わずに行動を教えられる、食が報酬にならない犬でも行動が習得しやすいといったことが挙げられます。

一方のデメリットは、犬同士において吠えなど、人からすると真似てほしくない行動が学習される可能性があります。多頭飼いの場合、先住犬が吠えるタイミングで後住犬が吠えるようになったといった話はよく聞く話ではないでしょうか。

まとめ

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犬同士が真似をするというのは、犬を見ているとなんとなく想像がつきますが、犬は人の行動を真似できるというのは驚きではないでしょうか。安易ではありますが、愛犬が自分の真似をしてくれたら面白いですし、かわいくて仕方ないですよね。

紹介した「Do as I do」は決して簡単にできるトレーニングではないかと思いますが、挑戦してみるのも楽しいのではないでしょうか。日本にも「Do as I Do」トレーニング公認のドッグトレーナーもいるようです。

愛犬とのトレーニングに刺激が欲しい時には、こういった新たなものに挑戦してみてはいかがでしょうか。

【クイズ】犬は寒さが苦手?知っておきたい寒さ対策!

気付けばもう12月。寒い季節がやってきました。有名な童謡に、雪が降ると「犬は喜び庭駆け回り」といった一節がありますが、実際はすべての犬が寒さに強いわけではなく、犬種や年齢によってはしっかりと寒さ対策が必要です。

今回は、犬の冬の寒さ対策についてクイズ形式でご紹介します。

それではさっそく、愛犬の寒さ対策クイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 寒さに弱い犬の特徴として「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「夏生まれの犬」です。
人と同じく生まれた月は、寒さ・暑さの耐性に影響しません。

子犬やシニア犬は体力が弱く免疫力が低いため、寒さに上手く適応できないことが多いです。短毛種は毛が短い分体温を発散しやすいため、長毛種と比べると寒さに弱く暑い地域が原産の犬種は、祖先が暖かい・暑い場所で暮らしていたことが多いため、暑さに強い一方で、寒さには弱いです。

また、被毛が一層しかないシングルコートの犬種は、保温性・断熱性の高いアンダーコートがないため、寒さに弱い傾向があります。
Q.2 犬が寒がっている時の仕草はどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「水を飲もうとしない」です。
犬は寒さから水を飲もうとしないこともあります。冬は冷たい水よりもややぬるま湯くらいのものをあげるのもいいでしょう

また、寒い時には震え、丸まっている、寒さからくる下痢なども見られます。

犬種や年齢などによっても違いはありますが、一般的には犬は室温22~24℃、湿度50~60%が良いと言われています。愛犬の様子を見ながら適切な温度、湿度管理が必要です

Q.3 室内での寒さ対策として「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「暖房の風が直接当たるところにハウスを置く」です。
暖房や加湿器の使用は大切ですが、暖房の風が直接愛犬に当たらないようにしましょう。暖房の風が直接当たると、肌が乾燥してしまい皮膚疾患の原因にもなります

洋服や湯たんぽ、暖かいベッドの用意は寒さ対策にはおすすめです。ただし、湯たんぽはやけどに注意し、洋服も着させっぱなしにはしないなど、注意点にも目を向けながら安全で快適な寒さ対策を心掛けましょう。

そして、愛犬が本当に寒がっていないか、逆に暑すぎていないかをしっかりと見極めることも大切です。
問正解/ 問中

今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
朝晩の冷えに備えて犬の寒さ対策を。室内犬のための寒さ対策6選
結果発表
問正解/ 問中
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犬の保育園って何?ドッグトレーナーによる徹底解説!

皆さんは、「犬の保育園」や「犬の幼稚園」という名称を聞いたことはありますか。そしてそこでどんなことをするのか想像がつくでしょうか。 近年徐々に増えてきている犬の保育園ですが、まだ日本では馴染みがないのが現状です。そこで今回は、犬の保育園は何をするところで、どんなメリットやデメリットがあるか、愛犬には向いているか否かなどについて紹介します。

犬の保育園とは

犬,保育園,幼稚園,子犬 愛犬を日中のみ預かり、複数の犬と一緒にドッグトレーナーがトレーニングを行う施設です。 生後5ヶ月くらいまでは社会化トレーニングをメインに行い、徐々にオスワリ、マテ、オイデなどの基本トレーニングを行うところが多いのではないでしょうか。成犬は、具体的なお悩み改善を目指したトレーニングを行っていくことが多いでしょう。 また、「犬の保育園」「犬の幼稚園」が存在しますが、明確な違いは現時点ではありません。名称よりも、気になる施設が具体的にどんな一日を過ごすのかを確認することをおすすめします。

保育園の一日の流れ

あくまでも一例ですが、筆者が働いている犬の保育園の一日の流れを紹介します。
  • 朝:登園
  • 登園後:トレーニングや他の犬とプレイタイム
  • 昼:お昼寝
  • 休憩後:トレーニングや他の犬とプレイタイム
  • 夕方:お迎え
ざっくりとした流れになりますが、このように一日を過ごしてもらっています。メニューは一頭一頭の性格や状態に合わせて変えるため、犬ごとに内容は異なります

年齢制限はある?

受け入れ年齢は施設によって様々です。保育園という名前の通り子犬をメインにしている施設も多く見かけます。一方で、年齢制限は特に設けず、愛犬の年齢や性格、健康状態に合わせたカリキュラムを用意してくれる保育園もあります。

サイズの制限はある?

サイズは施設の広さなどの理由から小型犬、中型犬のみというところもありますが、大型犬の受け入れをしているところもあります。ただし、犬の体重で料金が異なることもあり、大きいと費用は高くなる傾向があります。

登園のメリットとデメリット

犬,保育園,幼稚園,子犬 登園によるメリット、デメリットをそれぞれ見ていきます。

登園のメリット

犬の保育園や幼稚園を利用することで、以下のように多くのメリットが考えられます。
  • ドッグトレーナーの元で良質な社会化トレーニングができる
  • 自宅での退屈な時間を有意義な社会化やトレーニング時間にできる
  • 十分な発散ができる
  • 他の犬と安全な環境で触れ合える
  • 出てきた悩みや疑問をすぐにドッグトレーナーに相談できる
  • 愛犬の日々の充実度が上がる
  • 飼い主もトレーニングついて学ぶことができ、自宅でも実践しやすい

登園のデメリット

一方で、登園には以下のようなデメリットも考えられます。
  • 費用がかかる
  • 送り迎えの対応が必要(施設によっては送迎サービスがある)
  • 犬同士の遊びの最中に歯が当たってケガをするなどのリスクがある
  • シニアの場合には負担が大きくなることもある
なお、パピーに関してはデメリット以上に登園のメリットが多く、一日でも早くパピーの頃から登園することをおすすめします。

保育園の向き不向き

犬,保育園,幼稚園,子犬 保育園に興味があっても愛犬が保育園に向いているかどうかが気になる方もいらっしゃると思います。具体的に向いている子、あまり向いていない子について解説します。

犬の保育園が向いている子

  • パピー:パピーはよほどのことがない限り、保育園に行くことをおすすめします。犬生で一度しかない社会化期を自宅でまったり過ごすか、保育園で多くの刺激の中で過ごすかは、愛犬にとっても飼い主にとってもその後に大きく影響します。
  • 犬が好きな子:犬が好きで発散が足りていない子やお留守番が多い子は、他の犬がいる中で良い刺激を得ながらトレーニングや発散ができるので保育園はおすすめです。

犬の保育園があまり向かない子

  • 犬が過度に苦手な子:犬がいると吠える、攻撃行動に出る子は、精神的にも肉体的にも負担が大きくなるため、おすすめはしません。
  • 人が過度に苦手な子:飼い主以外の人に慣れておらず、吠えや噛みなどの行動が出てしまう場合も負担が大きいため、おすすめはしません。
  • シニアの子:刺激を得るという意味では普段と違う環境で過ごすのは良いことです。ただし、他の元気な登園生たちと常に同じ空間で過ごし愛犬が休めるような空間作りがされない場合は、負担が大きく体調に影響が出る可能性もあります。シニアの愛犬を登園させたい場合は、登園時間を短くしたり、愛犬に負担のない環境設定をしてもらえるか相談することをおすすめします。
犬、人が過度に苦手な子の場合は、犬や人に対して吠えるまたは噛むという経験を重ねてしまうことで、さらに犬、人嫌いが悪化してしまう可能性があるため、出張トレーニングなどで飼い主さんがいる状況でトレーニングをしていくことをおすすめします。 ただし、こちらは大まかな目安ですので、気になる保育園があればそちらに相談してみてください。愛犬に適した提案をしてくれるかもしれません。

保育園を選ぶ際のポイント

犬,保育園,幼稚園,子犬 保育園に通わせてみたいと思われた場合、保育園選びのポイントを紹介します。

①トレーニングの方法

トレーニング方法には大きくわけて陽性トレーニングと陰性トレーニングの二種類があります。 陽性トレーニングは、取ってほしい行動をやそれに近しい行動をした時に報酬を与え、その行動の発現頻度を増やしていき、定着させる方法です。 一方の陰性トレーニングは、人からすると正しくない行動を取った際に、痛みや恐怖を与えその行動を取らないようにし人が望む行動だけを取るようにさせる方法です。 最近では、一般家庭の犬には陽性トレーニングを行うところが増えてきていると思いますが、その保育園が具体的にどんな方法でトレーニングをしているかを確認し、納得したうえで入ることをおすすめします。

②一日の登園する犬の数

保育園のメリットに他の犬と触れ合えるという点があると思いますが、一日どれくらいの犬が集まるかも確認しておきたいポイントです。あまりにも多い場合、愛犬の負担になってしまったり、トレーナーが一頭一頭に割ける時間が少ない、安全管理がしきれないというデメリットもあります。 トレーナーの数と犬の頭数がどれくらいも確認しておきましょう。

③自宅からの距離

頻繁に通うことのなる保育園ですので、あまりにも遠いと愛犬への負担が大きくなってしまうため、車でも30分圏内くらいが理想的でしょう。 送迎サービスを利用する場合も、送迎ではお店とご自宅のみの移動ではなく他の登園生の自宅も回るため、多くの時間車に乗ることも考えられます。そのため、車での移動が愛犬にとって負担になりすぎないかも確認しておきましょう。

まとめ

犬,保育園,幼稚園,子犬 犬の保育園の具体的なイメージを少しでももっていただけたでしょうか。 パピーであれば一日も早く登園されることをおすすめしますし、成犬でも保育園で良い発散や良い刺激が得られることもあります。また、お悩みが深刻化する前にまずはカウンセリングなどで悩み相談をし、今の愛犬に何が必要なのかを聞いてみるのもいいでしょう。 保育園に登園するか否かも含め、愛犬にとってどういう過ごし方がいいかを考え最適な選択をしてあげてください。