【要注意】海外からの「エキゾチックペット」が持つ感染症の危険性

世界中を脅威にさらしている新型コロナウイルスの発端は、中国・武漢市の野生動物取引市場と見られています。以前、流行したSARSコロナウイルスも野生動物からヒトに感染したとされており、野生動物とヒトとの関わりを真剣に見直す動きが世界で広がっています。

「日本には関係ないでしょ。」そう思ったみなさん、ちょっと待ってください。野生動物取引、特に東南アジア・東アジアからの「エキゾチックペット」の輸入について、日本はとても深刻な状況にあることをご存知でしょうか?

日本固有の生態系だけでなく、私たち人間の健康も、後を絶たないエキゾチックペットの取引によって脅威に晒されています。
今後、新たなパンデミックが日本から発生することのないように、エキゾチックペットの取引について今一度、一緒に考えてみましょう。

公衆衛生を守るために輸入規制されている動物

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輸入が禁止されている動物

日本にはそもそも輸入が禁止されている動物がいます。感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)の第54条で、輸入が禁止されている動物は次の7種です。

輸入禁止動物 懸念される感染症
サル エボラ出血熱、マールブルグ病
プレーリードッグ ペスト
イタチアナグマ、タヌキ、ハクビシン 重症急性呼吸器症候群(SARS)
コウモリ ニパウイルス感染症、リッサウイルス感染症等
ヤワゲネズミ ラッサ熱

参照: 『感染症の予防及び動物検疫所 感染症の患者に対する医療に関する法律』の解説

なお、試験研究用または展示用のサルに関しては、特定地域からの輸入に限り、検疫を徹底することで輸入しても良いことになっています。

輸出入の際検疫が必要な動物

狂犬病予防法にて、輸出入の際、動物検疫所で検疫を受けなければならない動物は、以下の5種です。

検疫対象動物 懸念される感染症
犬、猫、あらいぐま、きつね、スカンク 狂犬病

参照: 動物検疫所 狂犬病予防法の解説

狂犬病は、かかれば致死率ほぼ100%という恐ろしい病気です。ワクチン接種などを義務付けたことで、今でこそ日本国内での狂犬病感染は数十年確認されていませんが、海外での感染は未だに起きています。

海外に行く機会のある方はもちろんのこと、日本でも、検疫をすり抜けて動物が密輸されることがあれば、狂犬病感染が再び国内で起きてしまう可能性もあるのです。

その他の動物は届け出が必要

上記にあげた動物以外の全ての陸生哺乳類、鳥類についても、基本的に海外から日本に持ち込むことは禁止されていますが、輸出国政府発行の衛生証明書を入手した上で、動物検疫所にて届出手続を行えば、持ち込めることもあります。

もし、衛生証明書がない動物を届け出を行わずに持ち込めば、動物からウェストナイル熱、オウム病、鳥インフルエンザなどの感染症が広がる可能性があります

参照: 厚生労働省 動物の輸入届出制度

密輸が後を絶たないエキゾチックペット

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フクロウ、カメ、トカゲ、カワウソなどの動物は、ペットとして近頃日本でも人気が高まっています。街中に「フクロウカフェ」や「爬虫類カフェ」も見かけるようになりました。

しかし、こうした所謂「エキゾチックペット」と呼ばれる動物たちへの人気の高まりと同時に、密猟や密輸が加速してしまっている現状にも目を向けなければなりません。

エキゾチックペットの密輸の実態

日本のペット市場では、ワシントン条約によって絶滅危惧種に指定され、輸入が規制されている動物が、残念ながら多く取引されています。

人気が高く、希少性も高いため、監視をすり抜ければ高値で取引できるからです。

野生生物の取引を調査・モニターするNGO「TRAFFIC」の調査では、2007年〜2018年の間に、日本の税関では1,161匹が、海外の税関では少なくとも1,207匹のエキゾチックペットが、日本への密輸動物として押収されました

また、日本の税関で差し止められた動物のほとんどが、東南アジアや東アジアからの密輸動物でした。

押収された動物は密輸動物のほんの一部であり、押収されずに市場に出回ってしまった動物はもっと多いと見られています。

密輸された動物が感染症を持っている可能性

税関で押収された動物の中には、先ほどご紹介した「感染症法」や「狂犬病予防法」で輸入が規制されている動物も多く含まれています

密輸される動物の多くは、不衛生で過密な環境下で保管、輸送、販売されているため、感染症を持っている動物が一個体でもいれば、一気に広まってしまいかねません。これらの動物が、もしも監視をすり抜けて市場に出回ってしまえば、ヒトへの感染症を広げてしまう可能性も十分にあります

密輸業者の「お金が欲しい」気持ちと、消費者の「珍しいペットが欲しい」気持ち。こうした自分勝手な行動が、新たなパンデミックを引き起こしてしまうかもしれないのです。

WWFから消費者のみなさんへ

WWF エキゾチックペット 感染症

WWF(World Wildlife Fund)は、政府に規制の強化等の提言をしたり、ペット販売業者には販売個体の入手合法性証明の開示をすることを強く勧めています。

消費者のみなさんに対しては、エキゾチックペットが持ち得る感染症の危険性や日本の闇取引の実態をまずはしっかり認識をし、合法性、安全性をよく確認してから購入することを呼びかけています。

また、すでにエキゾチックペットを飼っている場合は、衛生な飼育環境を保つことを心がけ、絶対に自然界に捨てたりせず、最後までしっかり世話するように求めています。

参照: WWF ファクトシート「感染症パンデミックを防ぐために、緊急に見直すべき野生生物取引の規制と管理」

まとめ

WWF エキゾチックペット 感染症

今回は、エキゾチックペットが感染症を持ち込む危険性と、密輸が後を絶たない日本のエキゾチックペットの取引の実態をご紹介しました。

エキゾチックペットの人気が高まる中で、「うちでも飼ってみたい」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、危険性を十分認識した上で、合法性や安全性が確認できない場合は、自分や周囲の安全を考え、購入を控えるようにしてください。

輸入規制がまだまだ十分でない状況ですが、消費者ひとりひとりの意識で、感染症を持った動物が日本に持ち込まれるのを抑止していきたいですね。

国際取引が禁止されたコツメカワウソ。かわいいからと何でも飼うのは格好良くない!!

そのかわいらしい見た目からペットとして人気が高まっているカワウソ。このたび、ワシントン条約の締約国会議にて、コツメカワウソとビロードカワウソは国際取引を禁止する「附属書Ⅰ」に記載されることが決定されました。

カワウソの密輸問題、ワシントン条約・附属書とは何なのか、これまでと何がどのように変わるのかについてお伝えしたいと思います。

コツメカワウソの密輸問題


テレビ番組やSNSで話題となり一気に注目を集めたコツメカワウソ。しかし、日本でのコツメカワウソブームは、一部の国から「密輸を助長している」として非難を受けています。

2017年だけでも32匹のコツメカワウソがタイから日本に向けた密輸が発覚、押収されており、カワウソの運び屋として女子大生が逮捕された事件も記憶に新しいです。

参考:追跡!カワウソ密輸事件 黒幕は誰だ?(クローズアップ現代)

種の存続の危機

通常カワウソは親子で暮らしていますが、カワウソの子を捕獲する際、かまれたり引っかかれたりしないよう、まず親を殺してから安全にカワウソの子どもを確保するそうです。

もともとカワウソの生息地である水辺が開発により徐々に減少している上に、親は殺され、子どもは密輸されている現状から、種の存続が危ぶまれています。

劣悪な環境下での輸送

捕まえられたカワウソの子どもたちは、スーツケースに入れられ、温度も管理されない機内で数時間過ごして運ばれます。

過酷な環境で半数以上のカワウソは死んでしまうそうですが、それでもなお密輸が無くならないのは、日本でのカワウソの市場価格が高騰しており、十分な利益が出るからです。

ワシントン条約とは?


ワシントン条約とは、正式名称を「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引における条約」といい、国際取引によって生存を脅かされている野生動植物の保護を目的とする条約です。1973年にアメリカのワシントンで採択されたことからこう呼ばれています。

附属書とは

ワシントン条約では、国際取引の規制対象となる動植物を「附属書」に掲載し、レベルによって規制の内容が定められています。

附属書 規制の内容と代表種 掲載種数
附属書Ⅰ 商業目的の国際取引が禁止。
※絶滅のおそれがある生きもので、取引による影響を受けているもの
ジャイアントパンダやウミガメ、トラ、ゴリラ、ヨウム、センザンコウなど
およそ1,000種
附属書Ⅱ 商業目的の取引は可能。ただし、その取引が種にとって有害でないことを輸出国が証明し、許可することが条件。
※取引を制限しないと、将来絶滅の危険性が高くなるおそれがある生きもの
マホガニーやサメ類、ライオン、タツノオトシゴ、サボテン、ラン、ローズウッドなど
およそ34,600種
附属書Ⅲ 指定国の輸出許可書、指定国以外の場合は原産地証明書(指定国ではないことを証明)が必要。
※その動植物が生息する国が、保全のために国際的な協力を求めているもの
※附属書Ⅲのみ、締約国会議での採択は必要とされず、指定国が条約事務局に通知することで掲載が可能
セイウチ(カナダ)、宝石サンゴ(中国)など
およそ200種

出典:経済産業省ワシントン条約について(条約全文、付属書、締約国など)

今回の会議で引き上げ対象となったカワウソは以下の二種です。

  • ビロードカワウソ
  • コツメカワウソ

これまでは両者とも輸出国が許可すれば商業目的の取引が可能な「附属書Ⅱ」に掲載されていましたが、今回の会議で「附属書Ⅰ」に引き上げられました。

これから何が変わるの?


ワシントン条約で規制が強くなっても、あくまで国と国との間で行われる国際取引のみが対象です。そのため、国内に規制対象の動物が入ってきてしまった場合に取り締まる術がありません。

そこで関わってくるのが「種の保存法」と呼ばれる法律です。

種の保存法

1992年に環境省が「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(種の保存法)を制定しました。この法則では、日本国内でのワシントン条約の附属書Ⅰに掲載されている種の売買、移動、売買目的の展示を原則禁じています。

規制内容

種の保存法で規制されているのは以下の通りです。

(1)譲渡しなどの禁止
「あげる・売る・貸す/もらう・買う・借りる」などの取引のことで、有償・無償を問わず、原則として禁止されています。
(2)販売・頒布(はんぷ)を目的とした陳列・広告の禁止
店頭などでの販売や頒布目的の「陳列」も原則禁止です。実物を伴わない写真掲載については、新聞・雑誌・チラシなどの紙媒体やインターネットなどへの掲載も「広告」として規制対象に加えられています。
(3)捕獲などの禁止(国内希少野生動植物種のみ)
生きている個体の捕獲・採取・殺傷・損傷が原則禁止ですが、学術研究・繁殖・教育・個体の生息(生育)状況の調査目的に限り環境大臣の許可によって可能です。

つまり、すでに国内にいる個体やその子どもであっても売買や譲渡をする際に国への登録が必要となり、ペットとして流通することはなくなるでしょう。一方で、現在飼育していて所有者が変わらない場合は、特に手続きなどは不要です。

違反したらどうなるの?

種の保存法に違反した場合、以下の懲役もしくは罰金が科せられます。

個人の罰金 法人の罰金
違法な譲渡・捕獲・輸出入 5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金 1億円以下の罰金
違法な広告・陳列 1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金 2,000万円以下の罰金

出典:希少な野生生物を守る「種の保存法」(政府広報オンライン)

私たちにできること


ワシントン条約で規制されている動物は、カワウソに限らず年々増加しています。それは、私たち人間が関与したことにより個体数が脅かされ、多くの動物が絶滅の危機に瀕していることを意味します。

知能や技術を持った人間が率先して種の存続を考えなければいけない立場であるのに、「金儲け」のために安易に動物の命を奪うことが許されていいはずがありません。もしかしたら、私たちも知らないうちに犯罪の片棒を担いでしまっていることもあるかもしれません。そうならないためにも、最低限の法律の知識は押さえておく必要があります。

また、「かわいいから」と安易にペットを飼うのではなく、ルートの怪しい業者から購入しない、不審に思ったら公的な機関に問い合わせるなどして、意図せず犯罪に巻き込まれないよう注意しましょう。

人気のコツメカワウソってどこ買えるの?値段や購入場所など

2019年8月現在、ワシントン条約の締約国会議にてコツメカワウソとビロードカワウソの国際取引を禁止する「附属書Ⅰ」に記載されることが決定したため、一般の方が飼育することはできません。
詳細につきましては、コツメカワウソとは?ペットで人気⇒絶滅危機で輸出入禁止への記事をご覧ください。

エキゾチックアニマルブームの火付け役とも言える「カワウソ」。さまざまなメディアで取り上げられており、「ペットとして買いたい」と思った人も多いのではないでしょうか。
今記事では、カワウソって買えるの?いくらで、どこで購入できるの?といった疑問を解消していきたいと思います。

カワウソってどんな性格?

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カワウソは、普段は10匹程度の群れで暮らしている、社会性を持った動物です。

また、基本的には人懐っこく、フレンドリーな性格です。遊ぶことが大好きで、スキンシップを楽しむことができる動物です。

他のペットに例えるなら、犬や猫のような懐き方をするようです。トイレや芸なども覚えることもできます。

寿命はどれぐらい?

カワウソの寿命は、10年〜15年ぐらいと言われています。平均して、およそ12年ほど。

日本で最も長生きをしたカワウソは、大阪の「海遊館」という水族館で育てられていた「ニッキ」です。

23年と2カ月強も生き、2017年10月20日に、そのカワウソ生を閉じました。平均寿命の2倍近くも生きるなんて、人間に置き換えて考えてみると、そのご長寿さが分かります。

どこで買えるの?


カワウソを購入する主な方法は、「エキゾチックアニマルなどを取り扱っているペットショップやブリーダーから購入する」ことです。

一般的な、犬猫を取り扱っているペットショップで出会うことはなかなか難しいでしょう。カワウソを含め、エキゾチックアニマルを専門的に扱っているショップに行くことをおすすめします。

また、カワウソに触れ合えるカワウソカフェなどもあり、そちらから購入もできる場合もあります。

いくらで買えるの?


カワウソは希少価値が高く、お値段が高いです。

なんと、60万~100万ぐらいすると言われています。近年のカワウソブームにより、高騰してきているんだとか。

ブームになっているカワウソ

カワウソってどこの生き物?

現在ペットとして流通している主なカワウソは、コツメカワウソです。日本で空前のブームが起きています。

コツメカワウソは、中国南部から東南アジア諸国に生息しています。しかし現在は、数の減少によってワシントン条約がかけられており、輸出輸入の制限がかけられています。

そして、コツメカワウソは、絶滅危惧種に指定されています。

人の手で繁殖させることも難しく、流通している個体数が少ないと言われています。

また、日本でのカワウソブームにより、密輸も横行していると言われています。

飼うなら正規ルートで

私たちは、このブームの裏で、密輸されているカワウソたちがいることを、知らなくてはなりません。

本当に飼うのであれば、しっかりとカワウソのことを理解し、責任を持って飼うことが大切です。また、密輸という形で来ているカワウソも多いという事実をきちんと受け止め、正しいルートから買うようにしましょう。

違法業者から購入することは犯罪に加担していることと同じ。もし、彼らが潤うことになれば、過去絶滅してきた幾多の種と同じ運命を、カワウソたちもたどることになるかもしれないのです。

注意したい点

カワウソを飼いたい!と思っている方は、これらの注意したいことを知っておきましょう。カワウソという生物をよく理解した上で、飼うかどうかを検討することが大事です。

動物病院の少なさ

カワウソをペットとして飼っている人は、とても少ないということができるでしょう。そのため、病気になった時にカワウソを診てくれる病院が限られてきます。

いざ何かあった際に、すぐお世話になることのできる動物病院を事前に探しておくことが必要です。

気になる体臭

人によってはカワウソの体臭が気になるという声も聞きます。

小動物は、臭いの面で苦手という人もいるかと思いますので、飼いはじめる前に大丈夫かどうかの確認をしておくことをおすすめします。

水遊びの習慣

カワウソは水遊びをする機会を設けることが必要です。そうでなければ、ストレスをためてしまうと言われています。

プールを用意したり、お風呂に水をためたりと、カワウソのストレスにならないような環境を作ることが必要です。

まとめ


愛らしいカワウソの姿はとても癒されますよね。

ブームでかわいいからと、勢いで飼ってしまうことがないように、しっかりとカワウソのことを学んでから考えてみてくださいね。

また、こちらの記事では一人暮らしにオススメのペットを取り上げています。ぜひ参考にしてみてください。

ひとり暮らしにオススメ!お世話がしやすくて癒されるペットとは?