【犬図鑑】穏やかさと賢さが魅力!6種のレトリーバーたちをご紹介
名前に「レトリーバー」とつく犬種としては、ラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバーが有名で、優れた家庭犬として広く愛される一方で、盲導犬やセラピー犬などの多岐にわたる分野で活躍することでも知られています。
しかしながら、レトリーバーと名がつく犬はこれら2犬種だけに限られません。今回は、6種類のレトリーバーを紹介いたします。中には日本ではあまり知られていない犬種も含まれていますので、どのような犬たちなのか見ていきましょう。
「レトリーバー」ってどんな犬?
レトリーバーは、ハンターが撃ち落とした獲物を回収し、ハンターの元に持ち帰る役割を担っていた鳥猟犬です。その名前は、「回収する」という意味の「レトリーブ(retrieve)」に由来し、「レトリーバー(retriever)」は「回収者」を意味します。
獲物がしばしば沼地や水中に落ちるため、泳ぐことが得意です。また、獲物を傷つけずにハンターの元に持ち帰るために、レトリーバーは獲物を柔らかく咥える「ソフトマウス」という技術を備えています。
外見的には、垂れた耳と優しい顔つきの大型犬で、がっしりとした骨格を持つという共通点があります。性格的には、穏やかで賢く、従順で遊び好きという特徴があります。
レトリーバーは多くの愛好家に支持されており、専門の雑誌も発行されています。
ちなみに、「レトリバー」と「レトリーバー」という表記の両方が使われることがありますが、どちらも間違いではありません。ジャパンケネルクラブ(JKC)では「レトリーバー」という表記に統一されており、先に紹介した雑誌でも「レトリーバー」という表記が使用されています。
明るく優秀な「ラブラドール・レトリーバー」
ラブラドール・レトリーバーは、世界的に非常に人気のある犬種であり、その人気は衰えることがありません。この犬種が家庭犬だけでなく盲導犬や介助犬、麻薬捜査犬など多岐にわたる分野で活躍する理由は、「高い服従性」と「自己判断能力」の両方を兼ね備えているからだと言われています。
また、ラブラドール・レトリーバーは明るく好奇心旺盛であり、食欲も旺盛なため、太りやすい傾向があります。
被毛は短毛ですが、ダブルコートのため下毛がよく抜けます。毛色はブラック、イエロー、チョコレートの3種類があり、ブラックは「黒ラブ」、チョコレートは「チョコラブ」という愛称で親しまれています。
穏やかで甘えん坊な「ゴールデン・レトリーバー」
ゴールデン・レトリーバーは見た目からも分かる通り、穏やかで人懐こい傾向があります。しかし、穏やかな一方で非常に体力があり、活発な犬種でもあります。日本だけでなく、世界的にもラブラドールと人気を二分する代表的なレトリーバーです。
興奮してはしゃいだり、甘えん坊で人に対して依存的な一面も見られるため、レトリーバー種の中では精神的にやや幼い傾向があるとされています。
被毛はダブルコートで、滑らかなウェーブがかかった上毛と、密生した下毛を持ちます。前足や胸の飾り毛は走るとしなやかに美しくなびきます。毛色はゴールドまたはクリームで、胸にわずかに白い毛が見られることもあります。
優雅な佇まいの「フラットコーテッド・レトリーバー」
名前の通り、長くしなやかな直毛を持つレトリーバーで、日本ではラブラドールやゴールデンに次ぐ人気を誇り、「フラッティ」という愛称で親しまれています。非常に明るく、愛嬌があり、甘えん坊な性格が人気の理由の一つです。
他のレトリーバー種ほど胸幅や腰幅はなく、スマートな印象ですが、しっかりとした筋肉を持ち、より軽快に優雅に歩きます。
非常に滑らかで美しい被毛を持ちますが、耐水性のある密生した下毛があるため、抜け毛が多く、ブラッシングが欠かせません。毛色はブラックまたはレバーの単色のみです。
小柄なレトリーバー「ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリーバー」
「ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリーバー」という非常に長い名前を持つ犬種ですが、「ノヴァ・スコシア」は原産地のカナダのノヴァ・スコシア半島を示し、「ダック・トーリング」はカモ猟の際に特殊な技術である「トーリング」を使ってカモをおびき寄せることから名付けられました。英語圏では一般的に「トラー」という愛称で呼ばれています。
レトリーバーの中では最も小柄なサイズですが、機敏さは群を抜いています。日本国内では飼育頭数が少なく、希少な存在ですが、カナダや北欧などでは小型のレトリーバーとして人気があります。
毛色はレッドやオレンジなどで、しっぽの先や脚、胸などに白い斑が入ります。被毛はダブルコートで、滑らかでウェーブのかかった上毛と密集した下毛を持ちます。
タフさが自慢の「チェサピーク・ベイ・レトリーバー」
名前の通り、原産地はアメリカ東部のメリーランド州チェサピーク湾周辺ですが、原産国であるアメリカではラブラドールやゴールデンなどのイギリス原産のレトリーバーの方が人気が高く、日本でも登録頭数が少ない犬種です。愛好家からは「チェシー」という愛称で呼ばれています。
他のレトリーバー種と比べて特にタフであり、最も優れた猟犬の能力を持つと言われています。アメリカでは盲導犬としても活躍しており、日本では1992年に初めての介助犬となった犬種としても知られています。
毛色はブラウン、セッジ、デッドグラス、タンなど、様々な濃淡のブラウン系バリエーションがあります。胸や腹部には小さなホワイトの斑が入ることもあります。被毛は体の中心部を中心にウェーブしており、上毛は短くて厚く、下毛は密集しており、水をよくはじきます。
自立心が高いレア犬種「カーリーコーテッド・レトリーバー」
レトリーバー種の中でも特に歴史が古いとされている犬種です。かつてカナダのニューファンドランド島に生息していた犬とイギリスの古いウォーター・ドッグとの混血の犬に、プードルを交配させたため、名前の通り強くカールした被毛を持つようになりました。この特徴的な巻き毛は狩猟時に植物から身を守り、寒い環境下で保温の役割を果たしてきました。
他のレトリーバー種と比較して、自立心が高く非常に賢い犬種と言われています。
特徴的な巻き毛はシングルコートであり、他のレトリーバー種よりも手入れは簡単ですが、換毛期には大量の毛が抜けるため、頻繁なブラッシングが必要です。毛色はブラックまたはレバーの単色です。
世界中には愛好家が存在しますが、日本では非常に希少な犬種であるため、ほとんど見かけることはありません。
まとめ
多くの人々に愛される犬種から、あまり知られていない犬種まで、様々なレトリーバーをご紹介しました。彼らの陽気さや活発さは、私たちを元気づける力を持っているように感じます。
大型犬であるため、飼うのはなかなか難しいかもしれませんが、ぜひお気に入りのレトリーバーを見つけてみてください。
飼い主を悩ませる犬の吠え癖!吠えにくい犬種とその特徴を解説
住宅が密集する地域が多く、治安が良い日本では、犬の鳴き声がご近所トラブルになることも珍しくありません。一度吠える癖がついてしまうと直すことが難しく、犬の吠え癖は多くの飼い主を困らせています。
犬が吠えるのは意思表示の一つで、自然な行動です。しかし、中にはあまり吠えない犬種も存在します。そこで今回は、そんな吠えにくい犬種を紹介していきます。
吠えにくい犬種とは
アメリカン・ケネル・クラブ(AKC)では、犬種ごとに吠える頻度を5段階のスコアで評価しています。以下の犬種は、日本でも比較的一般的で、吠える頻度が低いとされています。
小型犬
- フレンチ・ブルドッグ
- パグ
- ペキニーズ
- ボストン・テリア
- 狆
「狆」とは
狆(ちん)は体重が約3kg程度の小型犬で、日本原産の犬種ですが、現代ではあまり見かけることはありません。かつては、皇室や将軍、資産家たちの抱き犬として寵愛を受け、徳川綱吉が愛した犬種としても知られています。
物静かで落ち着きがあり、愛情深く愛嬌があるため、家庭犬として飼いやすいと言われています。運動量は多くなく散歩にはあまり苦労しませんが、絹糸のような長くきめ細かい被毛を持つため、毎日のブラッシングが必要です。
中型犬
- ブルドッグ
- ウィペット
「ウィペット」とは
ウィペットは、体重が9〜13kg程度のイギリス原産の中型犬で、非常に引き締まった力強い筋肉を持っています。
ウィペットは「サイトハウンド」と呼ばれるグループに属する犬種で、「視覚(Sight)に長けた獣猟犬(Hound)」です。
同じサイトハウンドの「イタリアン・グレーハウンド(小型犬)」や「グレーハウンド(大型犬)」と容姿が似ていますが、それぞれ大きさが異なります。
ウィペットは比較的穏やかな性格ですが、獣猟犬であったため動くものに素早く反応し、気になるものを見つけると飼い主の声も聞こえないほど夢中で走り出す子もいます。
大型犬
- ゴールデン・レトリーバー
- ボルゾイ
- 秋田犬
- ロットワイラー
- セント・バーナード
「ボルゾイ」とは
ボルゾイは体重が34kg~47kg程の大型犬です。先ほどのウィペットと同じ「サイトハウンド」の一種で、ウサギ狩りやオオカミ狩りをしていた獣猟犬です。
ロシア原産で、ロシア革命以前は王侯貴族から寵愛を受けていました。犬種名の「ボルゾイ」はロシア語で「俊敏」を意味し、走る速さは時速50kmを超えることもあります。
物静かで穏やかな性格ですが、かなりの体力があるため、毎日の十分な散歩や広い場所で自由に運動できる環境が必要になります。
吠えにくい犬種の番犬度
アメリカン・ケネル・クラブ(AKC)では、犬種ごとの番犬としての能力を5段階のスコアで評価しています。先程紹介した吠えにくい犬種の番犬能力についても見てみましょう。
なお、番犬度のスコアが高いほど、犬種が番犬としての習性を強く持っていることを意味します。
犬種 | 番犬度 |
---|---|
フレンチ・ブルドッグ | 3 |
パグ | 3 |
ペキニーズ | 4 |
ボストン・テリア | 3 |
狆 | 3 |
ブルドッグ | 3 |
ウィペット | 3 |
ゴールデン・レトリーバー | 3 |
ボルゾイ | 3 |
秋田犬 | 5 |
ロットワイラー | 5 |
セント・バーナード | 5 |
吠えにくい犬種でも全く番犬にならないというわけではなく、どの犬種も一定の警戒心を持ち合わせているようです。
ちなみに、番犬度が低い犬種としては、「ビション・フリーゼ」、「ビーグル」、「シベリアン・ハスキー」などがあげられます。これらの犬種は一般的にフレンドリーな性格で知られています。
吠えない犬「バセンジー」とは
日本ではメジャーな犬種ではありませんが、中央アフリカ原産の「バセンジー」はめったに吠えない犬と言われ、飼い主でも鳴き声をほとんど聞くことがないそうです。
ただし、全く吠えないわけではなく、感情を表現するときの鳴き方が他の犬と大きく異なります。
めったに吠えないバセンジーの鳴き声がこちら
バセンジーの歴史は非常に古く、古代エジプトの壁画にはバセンジーと思われる犬が描かれています。
また、犬の中でもオオカミに近い遺伝子を持つ犬種の一つとされています。性格は独立心が強く、頑固な面もあります。身体能力が高く、非常に多くの運動が必要な犬種です。
しつけや犬種の特徴を把握することも大切
ここまで吠えにくい犬種を解説してきましたが、いくら吠えにくい犬を選んだとしても、十分なしつけや適切な飼育をしていないと無駄吠えにつながってしまいます。他の犬種よりは吠え癖がつきにくい傾向はありますが、不適切な飼育環境でも吠えないわけではありません。
また、吠えにくい犬種たちにもそれぞれ注意する点があります。
上記の表で「フレンチ・ブルドッグ」から「ブルドッグ」までの犬種は「短吻種(たんふんしゅ)」、いわゆる鼻ぺちゃ犬で病気が多い種類でもあり、飼育には十分な注意が必要です。
「ウィペット」、「ゴールデン・レトリーバー」、「ボルゾイ」は運動量が多い犬種ですので、ストレスがたまらないように毎日の運動は欠かせません。
「秋田犬」、「ロットワイラー」、「セント・バーナード」は大型犬で力も強く、警戒心も強い犬種です。トラブルが起こらないように、しっかりとしたしつけが必要になります。
まとめ
今回は吠えにくい犬種をご紹介しました。犬の鳴き声は犬を飼っていない人にとって大きなストレスになり、ご近所トラブルにつながりやすいため、十分に気を配ることが大切です。
また、どの犬種でも言えることですが、適切なしつけと飼い方は犬が暮らす上で欠かせません。「吠えにくい犬種」の良い面を十分に引き出すために、きちんとした飼い方を実践していきましょう。
犬にも利き足はある?性格診断やトレーニングに有効な可能性も
皆さんの「利き手」は左右のどちらでしょうか。ほとんどの人間には利き手があり、世界の約90%は右利き、約10%は左利きだとされています。
動物の「利き手(足)」については、近年まで利き手があるのは人間だけだと考えられていましたが、最新の研究で多くの哺乳類に利き手(足)があると判明しています。
それでは、犬の場合はどうなのでしょうか。今回は犬の「利き足」について解説していきます。
犬の利き足の実験
犬の「利き足」については、イギリス・リンカーン大学の研究チームが1万7901頭の犬を対象にした実験で明らかにしています。
その実験では、犬の前足が入る程度の幅の容器を使い、その中にエサを置きます。犬は前足を使って容器の中のエサを取ろうとしますが、その中で「1.ほとんど右の前足を使う(右利き)」、「2.ほとんど左の前足を使う(左利き)」、「3.どちらを使ったのか判別が難しい(両利き)」の3つのどれに当てはまるのかを調査しました。
その結果、全体の74%の犬が左右どちらかの利き足を持っていることが判明し、そのうち右利きは58.3%、左利きは41.7%でした。やや右利きが多いものの、人間ほどの大きな差は出ませんでした。
なぜ右利きのほうが多いのかという点については、「エサを食べるなどの日常的な動作の指示は左脳が担当する。脊椎動物は左脳が右半身を制御するため、右前足を使っていると考えられる。」としています。
利き足には性差がある!?
犬の利き足には性差があることもわかっています。先述した研究チームの調査では、次のような結果になりました。
性別 | 右利き | 左利き |
---|---|---|
オス | 56.1% | 43.9% |
メス | 60.7% | 39.3% |
全体 | 58.3% | 41.7% |
性差による違いは猫も同様で、オスの方が左利きは多いとされています。人間でも同じで日本人の場合、左利きは男性が3.6%、女性は2.7%で、男性の方が多い結果となっています。
オスの方が左利きの割合が多い理由については定かではありませんが、性ホルモンが利き手に影響を与えている可能性があると考えられています。
利き足と性格は関係する!?
英クイーンズ大学ベルファスト校准教授のデボラ・ウェルズ氏の論文では、利き足と性格に関連があるとしています。例としては次のような特徴があげられます。
- 両利きの犬は左右どちらかが利き足の犬より攻撃性が高い傾向にある
- 利き足がはっきりしない犬は、録音された雷や花火の音に強く反応する
- 左利きの犬は右利きよりも状況によりストレスを示しやすい
また、犬も人間と同じで右半身をつかさどる「左脳」はポジティブな感情を担っており、左半身をつかさどる「右脳」は恐怖や不安などのネガティブな感情に関係しています。そのため、何か課題をこなす時に左足を使う犬は、右足を使う犬よりネガティブな感情を抱いている可能性があります。
ただ、犬の性格を利き足だけで判断するのは難しいのだそうです。他の性格テストやしっぽの振り方など併せて考えることで、その犬への理解が深まるとウェルズ氏は語っています。
利き足は空間認識にも影響する!?
イタリア・バリ大学獣医学部の研究チームにより、空間処理の優位性と利き足との関係が明らかになりました。
15×8=120区画の仕切りがある特殊な容器におやつを入れ、中央から右側と左側のどちらが優先的に選ばれるかを調べました。
(参照:Relationship between visuospatial attention and paw preference in dogs | Scientific Reports)
空間処理の優位性は、中央より右側のおやつをたくさん食べたときは「右の視野が優先」、逆に中央より左側のおやつをたくさん食べたときは「左の視野が優先」と定義しています。
その結果、次のような事実が判明しました。
- 「右利き」の犬は右の視野を優先的に処理する
- 「左利き」の犬は左の視野を優先的に処理する
- 両利きの犬は視野の処理に優先順位がない
この研究結果は犬のトレーニングにも応用できる可能性があります。例えば、指で犬に指示を出す「ハンドシグナル」を出す時、その犬が見やすい位置に出すことで上手くトレーニングができるかもしれません。また、犬を飼い主の横に歩かせる「ヒール(ツケ)」を教える際も、右側にするか左側にするかの判断材料になるでしょう。
犬の利き足を調べる方法
最初にご紹介した実験では、犬の前足が入る程度の幅の容器にエサを入れ、取り出す様子から犬の利き足を調べていましたが、その他の犬の利き足の調べ方をご紹介します。一つの方法での判別は難しいので、複数を試して判断します。
「お手」で調べる
一番簡単なやり方は「お手」をさせて頻繁に差し出す足がどちらなのかチェックする方法です。「お手」のような反復練習で覚える動作の場合、犬が差し出す足は「利き足」であることが多いと言われています。
「コングテスト」で調べる
有名な犬用玩具の「コング」におやつを詰め、コングが動かないように固定するのに利用した足を利き足として調べる方法です。有名なテストですが、両足で押さえてしまうことも多いようです。
最初に踏み出す足を観察する
人間と同じ様に、犬も利き足から歩き出す傾向があります。「マテ」をさせておき「オイデ」と呼んだ時に、どちらの足を先に動かすかを見ると判断しやすくなるでしょう。動画で撮影するとよりわかりやすくなります。
まとめ
今回は犬の利き足についてご紹介しました。ご自身の愛犬の利き足がどちらなのか、気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただ、犬の利き足は人間の利き手ほど判りやすいものではありません。いろいろなテストをしたり、様々な場面を観察したりしていると、だんだんわかってくる場合が多くあります。
地道な方法ではありますが、観察を続けることで愛犬の新たな一面が発見できるかもしれませんので、試してみてはいかがでしょうか。
人気犬種ランキングTop5を発表!特徴や飼い方を解説
2022年の人気犬種ランキングのトップ5を、その犬種の特徴をわかりやすくスコアにした表と共に発表します。
飼いたい犬種を選ぶ時や、ご自身の愛犬との暮らし方の参考にしていただければ幸いです。
ただし、犬の性格や飼われている環境、年齢や健康状態などで違いが出てくることも大いにありますので、全ての犬がこの評価に当てはまるわけではありません。あくまでも傾向としてご覧下さい。
- ランキング参考:2022年犬種別犬籍登録頭数 |ジャパンケネルクラブ
- スコア参考:Dog Breeds – American Kennel Club
第5位「口ひげが特徴的な犬」
第5位は、口ひげや眉毛が印象的な「ミニチュア・シュナウザー」です。
項目 | スコア |
---|---|
子供に優しい | ★★★★★ |
他の犬と仲良く出来る | ★★★ |
抜け毛の量 | ★★★ |
お手入れの頻度 | ★★★★ |
番犬度 | ★★★★ |
トレーニングが好き | ★★★★★ |
運動量 | ★★★ |
吠える頻度 | ★★★★★ |
「ミニチュア・シュナウザー」の特徴
明るい性格の反面、勇敢な番犬気質で吠えやすい性質があるため、吠えをコントロール出来るようなしつけが重要です。
毎日のブラッシングと共に、汚れやすい口ひげをこまめに拭いて清潔に保ちましょう。
遊び好きな性格なので、お散歩だけでなく、おもちゃ遊びやゲームなどでストレスを発散させて下さい。
第4位「フワフワの毛並みが愛らしい犬」
第4位は、ぬいぐるみのようにフワフワな毛が可愛らしい「ポメラニアン」です。
項目 | スコア |
---|---|
子供に優しい | ★★★ |
他の犬と仲良く出来る | ★★★ |
抜け毛の量 | ★★ |
お手入れの頻度 | ★★★ |
番犬度 | ★★★★ |
トレーニングが好き | ★★★ |
運動量 | ★★★ |
吠える頻度 | ★★★★ |
「ポメラニアン」の特徴
飼い主に忠実で明るい性格ですが、警戒したり興奮したりすると吠えやすい傾向があります。
涙やけができやすい犬種なので、目の周りのこまめなケアが必要です。
運動量はそれほど多く必要ではありませんが、好奇心が旺盛なので一緒にお出かけを楽しめるでしょう。
第3位「短い脚で一生懸命遊ぶ犬」
第3位は、短い脚がユーモラスで可愛い「ダックスフンド」です。
項目 | スコア |
---|---|
子供に優しい | ★★★ |
他の犬と仲良く出来る | ★★★★ |
抜け毛の量 | ★★ |
お手入れの頻度 | ★★ |
番犬度 | ★★★★ |
トレーニングが好き | ★★★★ |
運動量 | ★★★ |
吠える頻度 | ★★★★★ |
「ダックスフンド」の特徴
飼い主に対しては甘えん坊ですが、音などの刺激に警戒して吠えやすいため、しっかりとしつけをしましょう。
被毛のタイプは「ロングヘアード」、「スムースヘアード」、「ワイアーヘアード」の3種類があるので、それぞれに合ったケアが必要です。
椎間板ヘルニアになりやすい犬種のため、「滑りにくい床材にする」、「段差に注意する」など、足腰に負担がかからないよう対策をしましょう。
第2位「小さな体でうるんだ瞳の犬」
第2位は、世界最小の体にウルウルの目がキュートな「チワワ」です。
項目 | スコア |
---|---|
子供に優しい | ★ |
他の犬と仲良く出来る | ★★★ |
抜け毛の量 | ★★ |
お手入れの頻度 | ★ |
番犬度 | ★★★★ |
トレーニングが好き | ★★★ |
運動量 | ★★★★ |
吠える頻度 | ★★★★★ |
「チワワ」の特徴
小さな体ですが、勇敢で負けん気の強い面があり、甘やかしているとワガママになりがちな傾向があります。
膝蓋⾻脱⾅などの関節トラブルを起こしやすい犬種ですので、床材や段差に注意をしましょう。
運動量は多く必要ではありませんが、気分転換や社会化トレーニングを兼ねて、軽い散歩をおすすめします。
第1位「キュートな容姿で賢さもある犬」
第1位は、フワフワの巻き毛で、ぬいぐるみのような愛らしさを持つ「プードル」です。
項目 | スコア |
---|---|
子供に優しい | ★★★★★ |
他の犬と仲良く出来る | ★★★ |
抜け毛の量 | ★ |
お手入れの頻度 | ★★★★ |
番犬度 | ★★★ |
トレーニングが好き | ★★★★★ |
運動量 | ★★★★ |
吠える頻度 | ★★★★ |
「プードル」の特徴
見た目の可愛らしさはもちろんですが、体臭や抜け毛の少なさなど、飼いやすい面も人気ナンバーワンの理由です。
抜け毛は少ないため手がかかりませんが、毛が絡むためブラッシングは必要で、被毛はかなり伸びるため定期的なトリミングも必要です。
活発で遊び好き、利口な犬種なので、一緒に遊んだり、スポーツをしたりするアクティブな人に向いています。
まとめ
今回は、2022年の人気犬種ランキングと犬種別の特徴をご紹介しました。
実は「プードル」、「チワワ」、「ダックスフンド」は10年以上、順位も変わらずトップ3を独占し続けており、根強い人気を感じさせられます。
犬種別の特徴もわかりやすくスコアで表していますので、犬種選びや飼い方の参考にして下さいね。
- ランキング6~10位はこちら
- 人気犬種ランキング第6位~10位を発表!特徴や飼い方を解説
人気犬種ランキング第6位~10位を発表!特徴や飼い方を解説
2022年に人気だった犬種のランキングの第6位~10位までを、飼い方の指標をわかりやすくスコアにした表と共に発表します。
これから犬を飼うことを検討されている方は犬種選びに、すでに犬を飼っている方は飼い方の参考にしてみて下さい。
ただし、犬の性格や飼われている環境、年齢や健康状態などで違いが出てくることも大いにありますので、全ての犬がこの評価に当てはまるわけではありません。あくまでも傾向としてご覧下さい。
- ランキング参考:2022年犬種別犬籍登録頭数 |ジャパンケネルクラブ
- スコア参考:Dog Breeds – American Kennel Club
第10位「鼻ぺちゃで大きな目が可愛い犬」
第10位は気品あふれる毛並みにクリクリの瞳が特徴的な「シー・ズー」です。
項目 | スコア |
---|---|
子供に優しい | ★★★★★ |
他の犬と仲良く出来る | ★★★★★ |
抜け毛の量 | ★ |
お手入れの頻度 | ★★★★ |
番犬度 | ★★★ |
トレーニングが好き | ★★★★ |
運動量 | ★★★ |
吠える頻度 | ★★★ |
「シー・ズー」の特徴
家族に対して愛情深い面があるため、愛犬とスキンシップを取りたい方に向いています。
抜け毛は比較的少ない犬種ですが、毛が絡まりやすく毛玉になりやすいため、毎日のブラッシングと定期的なトリミングが必要です。運動量は多くは必要ありませんが、脚の筋力の維持やストレス発散のため、適度な散歩や運動をさせましょう。
第9位「お散歩を嫌がる姿が人気の犬」
第9位は「柴」です。SNSではお散歩を嫌がる「拒否柴」の写真や動画が人気です。
項目 | スコア |
---|---|
子供に優しい | ★★★ |
他の犬と仲良く出来る | ★★★ |
抜け毛の量 | ★★★ |
お手入れの頻度 | ★★ |
番犬度 | ★★★★★ |
トレーニングが好き | ★★ |
運動量 | ★★★ |
吠える頻度 | ★★★ |
「柴」の特徴
人とべったり一緒にいるというよりは、ある程度のパーソナルスペースや一人でいる時間を必要とする傾向があります。
換毛期は抜け毛がかなり多く出ますが、お手入れを嫌がる子が多い犬種でもあるので、小さな頃から慣らしていく必要があります。
第8位「『動く宝石』とも呼ばれる犬」
第8位は世界的に人気が高い「ヨークシャー・テリア」です。
項目 | スコア |
---|---|
子供に優しい | ★★★★★ |
他の犬と仲良く出来る | ★★★ |
抜け毛の量 | ★ |
お手入れの頻度 | ★★★★★ |
番犬度 | ★★★★★ |
トレーニングが好き | ★★★★ |
運動量 | ★★★★ |
吠える頻度 | ★★★★ |
「ヨークシャー・テリア」の特徴
活発で強いテリトリー意識を示す傾向があるため、吠えグセがつきやすい点に注意が必要です。
美しい被毛を保つために、毎日のブラッシングや定期的なトリミングは欠かせません。小さな体ですが活発なため、お散歩や家の中の遊びでストレスを発散させてあげましょう。
第7位「ヨーロッパ貴族の抱き犬」
第7位は古くからヨーロッパの貴婦人たちの抱き犬として愛されてきた「マルチーズ」です。
項目 | スコア |
---|---|
子供に優しい | ★★★ |
他の犬と仲良く出来る | ★★★ |
抜け毛の量 | ★ |
お手入れの頻度 | ★★★★ |
番犬度 | ★★★★ |
トレーニングが好き | ★★★ |
運動量 | ★★★ |
吠える頻度 | ★★★ |
「マルチーズ」の特徴
飼い主に甘えたい性格の子が多いため、愛犬とスキンシップを取りたい方に向いていますが、一人で過ごせるようにしつけることも重要です。
美しい純白の被毛を保つため、毎日のブラッシングや定期的なシャンプー、トリミングが必要になります。
第6位「ブサカワで人気の犬」
第6位は甘えん坊で愛嬌のある顔が魅力の「フレンチ・ブルドッグ」です。
項目 | スコア |
---|---|
子供に優しい | ★★★★★ |
他の犬と仲良く出来る | ★★★★ |
抜け毛の量 | ★★★ |
お手入れの頻度 | ★ |
番犬度 | ★★★ |
トレーニングが好き | ★★★★ |
運動量 | ★★★ |
吠える頻度 | ★ |
「フレンチ・ブルドッグ」の特徴
興奮しやすかったり、留守番が苦手だったりする子が多いので、その子に合ったトレーニングが必要です。
全身のお手入れには手間はかかりませんが、鼻の上のしわに汚れが溜まりやすいので常に清潔にしてあげて下さい。
甘えん坊で遊び好きなため、散歩やおもちゃ遊びで十分スキンシップを取ってあげましょう。
まとめ
根強い人気の犬種たちが昨年のデータでもランクインしています。この5種類の犬たちは、ここ10年間、順位の上下はあるものの、常にランキング10位以内に入り続けている人気の犬種です。
もちろん見た目の好みもありますが、人気犬種になる理由もそれぞれの犬種にあると思います。犬とどういった生活がしたいかをイメージして、犬種選びに活かしていただければ幸いです。
- ランキングTop5はこちら
- 人気犬種ランキングTop5を発表!特徴や飼い方を解説
【画像クイズ】個性が強い!独特の外見を持つ犬たち
それでは、ぜひ犬種当てクイズに挑戦してみてください!


その名の通り、ブルドッグとテリアを交配して作られ、元々は闘犬でした。現在は家庭でも飼いやすいように穏やかな性格に改良されたと言われていますが、気の荒い一面がみられることもあります。
体型はテリアの影響を受けて、筋肉質でがっしりしていて、運動量も多く必要とします。


子犬の頃は他の犬種と同様にピンク色の舌をしていますが、成長するにつれ青黒く変化していきます。なぜ舌の色が青黒くなるのかは、はっきりと解明されていません。
性格は、飼い主との関係が上手く構築出来ていれば忠実ですが、独立心や警戒心が強く、頑固な一面もあります。
ダブルコートで被毛が密なため暑さに弱く、夏場はしっかりとした温度や湿度の管理が必要です。


アフガニスタン原産の猟犬で、山岳地帯や砂漠での50℃にもなる寒暖差に順応するため、通気性と保湿性を備えた独特の被毛が特徴的な犬種です。
「独立心が強く、しつけが難しい」、「猟犬だったため、運動量が豊富」、「毛並みを維持するため、毎日の手入れが必要」といった点で飼うことが難しく、上級者向けの犬種だと言われています。
楽しいけれど苦労もいっぱい!犬の多頭飼いの体験談
イタズラの犯人は?

対処法としてやったこと
- イタズラが出来ないように、極力物をしまう収納方法にする
- 噛みそうな家具に、犬が噛むのを嫌がるアルミホイルを巻きつける
- 噛んで良いおもちゃを与えたり、遊びや散歩の時間を増やしたりする
- 犬の苦手な味がするスプレーを使う
犬同士で遊んでくれる?

対処法としてやったこと
- 遊びの好みが違う場合は、その子に合った遊びをそれぞれやってあげる
- 遊びが長くなってきて、一方がすでに嫌がっていて、もう一方がしつこく遊ぼうとしている場合は、犬たちの間に入り「おやつタイム」や「なでなでタイム」に変更し、クールダウンをさせる
群れの習性で問題行動がつられやすい

対処法としてやったこと
- 先住犬に吠え癖がある場合は、吠え癖を直してから新しい犬を迎える
- 吠え癖のある犬とない犬の居住スペースをある程度分けて、吠え癖を直してから一緒に過ごさせる
- それぞれの犬に引っ張らずにきちんと歩くトレーニングをしてから、一緒に散歩に出る
先住犬がしつけてくれる?

社会的学習の天才犬
3頭のボーダーコリーと暮らしていた時のことですが、1頭だけトレーニングやアジリティを好まず、ボール遊びやフリスビーもしないという、とてもボーダーコリーらしくない子がいました。本来、ボーダーコリーはトレーニング向きで、アジリティやフリスビードッグとして活躍する犬も多い犬種です。 そのボーダーコリーらしくない子はトレーニングドッグとしては不向きでしたが、とても観察能力に優れていて、「どんなことをすれば褒められるのか、叱られるのか」を先住犬の振る舞いを見て、しっかり分析していたようです。 その結果、13年の生涯の中で「一度も叱られたことがない」という、とても稀有な才能を見せてくれました。やきもち犬がいると…

対処法としてやったこと
- 全員に「マテ」をさせて、それぞれ順番にじっくり撫でる
- 独占欲が強い犬にガムやコングなどの長く遊べるおもちゃを与え、他の子と気づかれないように別室に移動し、遊んだり、撫でたりする
- 独占欲の強い犬の散歩を他の人にまかせ、他の子と過ごす時間を作る
医療費、介護が大きな負担に

考えておいて欲しいこと
- 何頭かを同時に介護しなければいけない状態になった時、自分以外にも頼める人がいるか、家族で協力できるか
- 犬たちが病気やケガなどを同時に起こした場合の医療費の確保は出来ているか
最後に

【犬図鑑】実は穏やかでやさしい!ブルドッグの特徴と抱える問題とは
ブルドッグの歴史

日本のソースブランドにも
ブルドッグといえば、「ブルドックソース」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。これは1900年頃に日本でブルドッグブームが起こり、「ブルドッグのように可愛がってもらいたい」という意味を込めて命名したそうです。 なお、ブルドックソース株式会社の英語表記は「Bull-Dog」ですが、創業者が濁音が続くのを避けたため、日本語では「ブルドック」と表記します。ブルドッグの特徴

身体的特徴
ブルドッグの体高は31〜36cm、体重はオスで25kg、メスで23kgほどです。 大きな頭、広い肩幅、大きく飛び出た目、がっしりとした四肢が特徴的で、小さな耳はバラの花のように広がっていることから、「ローズイヤー」と呼ばれています。被毛
被毛はダブルコートで、換毛期には多くの毛が抜けます。 毛色は、ブリンドル(地色に黒や茶などの色が縞模様になったもの)、レッド、フォーン(金色)、ファロー(淡い黄色)などの単色か、これらの色とホワイトを組み合わせたパイドがあります。ブルドッグの性格
やさしく穏やかで、他の犬や子どもとも仲良くできます。我慢強く、誰からも愛される犬種です。 一方で、マイペースで頑固な一面もあり、嫌なことや口に合わないご飯は頑なに拒否したり、散歩中に動かなくなったりしてしまうこともあるため、小さい頃からしつけをしておくことが重要です。ブルドッグの好発疾患

- 皮膚病…シワの間に汚れがたまり、雑菌が繁殖して皮膚に炎症が起こる。
- チェリーアイ…目頭にある瞬膜が赤く腫れて、目の外に飛び出してしまう。
- 呼吸器障害…気道が狭くなり呼吸が困難になる。いびきや呼吸音が気になったら要注意。
- 熱中症…体温が上昇し、呼吸が速くなったり意識が混濁したりする。
ブルドッグが抱える問題

遺伝的な多様性が低い
人間にとって理想的な見た目にするために少ない集団で交配が行われたことから、ブルドッグは遺伝的な多様性が低くなってしまいました。 2016年に報告された研究によると、北米、ヨーロッパ、アルゼンチンで暮らす計139匹のブルドッグのゲノム構造がほぼ同じであったことがわかっています。 遺伝的多様性が低いと、遺伝病を発症しやすくることから、ブルドッグの疾患は今後急増する可能性が示唆されました。自然分娩ができない
ブルドッグの8割は帝王切開により生まれています。 これは、ブルドッグの胎児の頭が大きい一方で、親の骨盤が小さいことから、自然分娩はほぼ不可能なためです。ブルドッグの飼い方のポイント

過度な運動を
ブルドッグはあまり運動が得意ではありません。20〜30分程度の散歩を1日2回行えば十分ですので、過度な運動をさせないように気をつけましょう。 体が重いため、激しい運動をしすぎると足や関節に負担がかかってしまいます。シワの間を清潔に保つ
シワの部分は蒸れやすく、細菌が繁殖しやすいことから、放置してしまうと皮膚病の原因になります。 濡れたタオルでしっかり汚れを落とし、キレイにしたあとは水分を拭き取ってあげましょう。夏場は室温に気をつける
短頭犬種であるブルドッグは、熱中症になりやすいため、室内で飼いましょう。その際、室温だけでなく湿度にも注意することが大切です。 また、夏の散歩は暑い日中を避けて、なるべく早朝か夜の涼しい時間帯にするようにしましょう。まとめ
