【獣医師監修】アレルギーか感染症かも。犬の痒みがみられる疾患とは
耳が痒い、足が痒いなどの症状は遭遇する可能性が非常に高い徴候です。
痒みがあるからと言って直接命に関わることは少ないかもしれませんが、生活においては大きなストレスになることは間違いないでしょう。
また、強い痒みは食欲不振や寝不足などの悪影響をもたらすことも考えられるため、愛犬の病的な痒みは一刻も早く取り除いてあげる必要があります。
今回は犬の痒みについて解説します。
犬の痒みの原因
犬の痒みの原因を大きく2つに分けると、アレルギー性皮膚炎と感染症が挙げられます。
アレルギー性皮膚炎が原因の痒み
- アトピー性皮膚炎
- ノミアレルギー性皮膚炎
- 食物アレルギー
感染症が原因の痒み
- 膿皮症
- マラセチア性皮膚炎
- 疥癬
- 耳ヒゼンダニ症
- 肢端舐性皮膚炎
それぞれ、何が原因でどのような症状があるのか、詳しくみていきましょう。
アレルギー性皮膚炎
痒みの原因として、最初にアレルギーによるものを想像する方もいるのではないでしょうか。人間も花粉症で眼が痒くなったりしますよね。犬でもやはりアレルギーによる痒みは少なくありません。
まずは、動物病院でもよく見るアレルギー性皮膚炎を紹介します。
アトピー性皮膚炎
【症状】
初期に痒みが現れ、慢性経過により発赤、脱毛、苔癬化(たいせんか:皮膚が厚く硬くなる)を呈する。これらの症状は頭部(眼周囲、口周囲、耳)、頚部、腋窩、腹部、四肢、肛門周囲に見られやすい。
【原因】
遺伝的素因、皮膚バリア機能の異常、免疫学的要因、環境要因(多頭飼育、環境微生物など)などの複数の要因が関与していると考えられている。
【備考】
6カ月齢~3歳齢で発症し、生涯にわたる管理が必要となる。日本における好発犬種は柴、パグ、シーズー、ゴールデンレトリーバー、ラブラドールレトリーバー、ヨークシャーテリア、ウエストハイランドホワイトテリアと言われている。
ノミアレルギー性皮膚炎
【症状】
強い痒み、発疹などが季節性(夏~晩秋)に現れる。腰部、胸背部、側腹部、尾部、会陰部に分布する傾向があり、吸血部位から離れた箇所でも症状が現れることがある。
【原因】
主にネコノミによる吸血が原因となる。少数寄生でも発症する。
【備考】
草むらや土への接触、公園やドッグランの利用、定期的・適切なノミ予防を行っていない、旅行後、湿度や温度の高い室内、屋外飼育などの環境ではノミとの接触に注意する。
食物アレルギー
【症状】
痒み、皮疹、脱毛、苔癬化の他に、外耳炎や膿皮症、消化器症状(嘔吐、下痢)を伴うこともある。
【原因】
食物中の成分に対する過剰な免疫反応が原因となる。
【備考】
皮疹は顔面、耳介、肢端部、腋窩部、鼠径部に好発する。
感染症
皮膚に微生物が感染し、痒みを生じることもあります。
皮膚には元々、微生物に対するバリア機能が備わっていますが、免疫力の低下やその子の体質(垂れ耳で耳道の通気性が悪いなど)によって、感染が成立することがあります。
感染する微生物は皮膚に常在する細菌や真菌などが多く、実際に動物病院での症例でも、海外などの遠くから持ち込まれた微生物よりも、どこにでもいるありふれた微生物によるものが多いように思います。
膿皮症
【症状】
痒み、表皮小環(微生物の感染部位を中心に同心円状に広がるカサブタ)、鱗屑(フケ)、紅斑、脱毛など。
【原因】
常在するブドウ球菌の感染による。通常の免疫状態では感染は成立しないが、内分泌疾患、アレルギー、皮膚炎、他の感染症が背景にあると感染が起こると考えられている。
【備考】
近年では薬剤耐性を持ったブドウ球菌が問題となっている。また、再発を繰り返しやすい疾患である。
マラセチア性皮膚炎
【症状】
皮膚の紅斑、痒み、脱毛、脂漏、鱗屑(フケ)、苔癬化(皮膚が厚く硬くなる)など。
【原因】
マラセチアという酵母菌が原因となる。これは皮膚や外耳道周囲に常在している。
【備考】
好発部位は外耳、口唇、鼻、四肢、眼周囲、趾間、腋窩、内股、会陰部、肛門周囲など。
疥癬
【症状】
強い痒み、紅斑、丘疹、鱗屑、厚い痂皮など。
【原因】
ヒゼンダニの寄生による。公園、ドッグランなどが感染の機会となる。
【備考】
ヒゼンダニはヒトにも感染することがあるので注意が必要。
耳ヒゼンダニ症
【症状】
耳道の激しい痒み(頭を振る、耳介を倒しているなどの素振り)、黒色の耳垢、疼痛(耳付近を触ると怒るなど)、耳孔周囲の紅斑、腫脹。強い痒みによって睡眠不足になることもある。
【原因】
ミミヒゼンダニの寄生による。
【備考】
ペットショップから迎え入れた子犬に多い。
肢端舐性皮膚炎
【症状】
初期はよだれやけ、脱毛など。慢性化すると潰瘍、硬化などが見られる。
【原因】
肢端の感染症や常同行動(ストレスや暇つぶし)、飼い主の興味を引こうとする心理が起因となり、肢端を持続的に舐めたり咬むことによって発症する。
【備考】
腫瘍、関節炎、異物なども考えられるため、早期診断のためにも早めに動物病院へ。
まとめ
愛犬が身体を掻きむしっていても、それが生理的なものなのか病的なものなのかの判断は難しいかもしれません。
普段から掻く頻度や皮膚の状態などをよく観察しておき、おかしいと思ったらすぐに動物病院まで相談してください。
猫を完全室内飼いするメリットと安心快適に暮らすためのコツとは?
猫は外に出さない「完全室内飼い」がおすすめです。元気で長生きしてほしいと願うなら、なおのこと室内で飼うようにしましょう。
閉じ込めて自由を奪っているようで、可哀そうだと思うかもしれません。しかし、室内を猫に合った環境にすれば猫は室内を自分のテリトリーととらえ安心します。外は交通事故や虐待などに遭遇する恐れや、感染症にかかるリスクがあります。猫にとって、外は危険だらけの過酷な環境なのです。
今回は、猫の完全室内飼いのメリットのほか、猫と飼い主さんが安心快適に暮らすポイントについて解説します。
猫を室内で飼うメリット
外は猫にとってたくさんのリスクがあり、室内で飼うことでさまざまな危険から猫を守れます。猫の室内飼育は、環境省も推奨しているのです。
完全室内飼いの猫は、外猫に比べて寿命が長い傾向があります。社団法人日本ペットフード協会2021年のデータによると、室内飼いの猫の寿命は16.22歳、外に出る猫の平均寿命は13.75 歳です。
一般社団法人 日本ペットフード協会2021年(令和3年)全国犬猫飼育実態調査結果
https://petfood.or.jp/topics/img/211223.pdf
それでは、具体的にはどのようなメリットがあるのかを見てきましょう。
1. 交通事故に遭う危険がない
外に出なければ、交通事故でケガをしたり命を落とす危険はありません。
もともと猫には狩猟本能があるため、獲物を見かけると追いかけます。そのときは車道あろうと、車が横切ろうと関係ありません。発情中はメスを追いかけて、飛び出すケースもあります。
2. 虐待や連れ去りの危険がなくなる
残念なことに、虐待目的や、単に「かわいいから」といって猫を連れ去ってしまう人もいます。
室内で飼っていれば、このような人から猫を守れます。
3. 感染症のリスクが少なくなる
猫エイズや伝染性腹膜炎など、感染症にかかるリスクがかなり少なくなります。
外では、猫エイズなどに感染している野良猫とケンカするなどして簡単に感染してしまうのです。とくにワクチン未接種の猫や免疫力の低下している猫は、重症化する恐れがあります。
また、感染症を媒介するノミやダニに寄生される機会が減るのもメリットです。ノミやダニは人にも有害であるため、これらの対策は人の健康という観点からもとても大切です。
4. 他の猫や動物とのトラブルがなくなる
外では猫同士のケンカで咬まれたりひっかかれたりなどで、ケガをする可能性が高く危険です。子猫の場合はカラスに襲われる可能性もあります。
室内で飼っていれば、夜中にノーリードで散歩している犬などに追いかけられる危険もありません。
5. ご近所トラブルが減る
他人の庭に排泄をする、花壇を荒らす、勝手に家に入り込むなどの心配がありません。猫を飼うときは、猫を嫌う人にも配慮しましょう。
6. 迷子にならない
迷子になるリスクが減るのも、室内飼いの大きなメリットです。
猫は、大きな物音などでパニックになったり、強い野良猫に追われたりしているうちに、家から遠くまで行ってしまう場合もあるでしょう。
室内飼いを快適にする10のポイント
猫も人も快適に暮らすためには、いくつかのコツがあります。室内飼いは、ただ単に猫を家に入れておけばいいわけではありません。
猫が安心して過ごせるスペースがある、高いところに登れるなどは重要なポイントです。快適な住環境を整えることで、猫は家をテリトリーとみなし、室内での生活を満喫します。
1. トイレは複数用意
トイレは猫1匹に対して2個は用意しましょう。猫はきれい好きでトイレにもこだわりを持ちます。トイレが汚れていると、排泄を我慢する場合もあるのです。
室内のトイレで排泄するようになると、排泄物から体調不良などにもすぐ気づきやすくなります。
2. 寝床も複数置いておく
猫が好みそうなベッドをあちこちに置いておきます。ドームタイプや、かごタイプなどさまざまな種類を用意してあげましょう。段ボールを利用するのもおすすめです。
3. 水飲み場も2ヵ所以上
水は食器とは離し、最低でも2ヵ所以上置いてあげましょう。どちらから汚れたりなくなったりしても安心です。猫は水をあまり飲みませんが、通り道などにあるとついでに飲む傾向があります。
4. キャットタワーを設置する
猫が思う存分、上下運動ができるようにキャットタワーを置きます。設置するスペースがない場合、家具や出窓に上れるようにしてもいいでしょう。
5. 爪とぎを設置する
猫が体を伸ばしてとげるタイプの爪とぎや、床に置くタイプの爪とぎを複数用意します。素材も麻や段ボールでできたものなどさまざまありますので、猫の好みの爪とぎを置いてください。
6. ケージを用意しておく
家の中にもケージを用意しましょう。ケージは猫にとっての縄張りになります。特にそれまで野良猫だった子には、慣れるまでの落ち着いて過ごせる生活の場にもなるでしょう。
猫が苦手な来客のときなどにもケージがあると便利です。ただしずっと閉じ込めないでください。ケージに無理に入れるのも禁物です。扉は開けておいて、自由に出入りできるようにするのがおすすめです。
7. 一緒に遊ぶ時間を取る
1日10分でいいので、おもちゃで遊ぶなどのコミュニケーションをしっかり取りましょう。マッサージやブラッシングタイムも大切です。
8. 脱走予防をする
窓やドアの開けっ放しに注意します。網戸は簡単に開ける猫もいるので、カギなどを取り付けておきましょう。ドアを開けた瞬間の脱走にも十分注意してください。
9. 猫を怒鳴らない
猫は静かな環境を好みます。思い通りにならない猫を怒鳴ったり、音を立てて脅したりしないようにします。ドスドスと歩く足音なども嫌がるので、猫のためにも少し静かに暮らしてあげましょう。
10. 迷子対策は必要
たまたま開いていた窓から猫が出てしまう可能性もありますし、災害などではぐれてしまう恐れがあります。猫の首輪はすぐ外れるタイプが多いので、自分の愛猫であることを証明するためにもマイクロチップを装着しておきましょう。
なお、2022年6月から現在飼育しているペットへのマイクロチップの装着は努力義務となっています。万が一の時のために、なるべく早く動物病院で相談してみましょう。
まとめ
外は、猫にとって交通事故や虐待、感染症などたくさんの危険があります。感情的に「狭いところに閉じ込めてかわいそう」と思うのではなく、リスクやメリットをしっかり考慮し、猫にとって何が幸せかを考えること大切です。
たくさんの危険から猫を守り、トイレを複数置いてキャットタワーを設置するなどして、猫が暮らしやすい部屋にしてあげましょう。
【クイズ】愛猫が健康でいるために、予防すべき病気を知ろう!
本記事では、猫の予防すべき病気や予防方法についてクイズ形式で解説していきます。
それではさっそく、猫の病気予防にチャレンジしてみましょう!
猫白血病は四種または五種混合ワクチンで予防できます。
また、猫エイズとも呼ばれる猫免疫不全ウイルス感染症は猫同士の喧嘩やグルーミングによって簡単に感染するため、ワクチンの接種が推奨されています。
ノミやマダニをはじめとした、体の表面に寄生する寄生虫を「外部寄生虫」といいます。また、体内に寄生する寄生虫を「内部寄生虫」といい、これらをまとめて予防できる薬もあります。
寄生虫はヒトにも感染することがあります。中には死に至る病気もあるため、家族の健康を守るためにも、しっかり予防しましょう。
猫は腎臓病になりやすいことが知られていますが、その原因のひとつが塩分の過剰摂取だと言われています。塩分の摂取には十分気を付けましょう。
また、猫種によってかかりやすい病気は異なります。愛猫がかかりやすい病気をしっかり把握し、環境を整備したり、定期的に健康診断を受けるようにしてくださいね。
今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
【猫編】ワクチン・駆虫薬で予防できる病気と、その他の病気の予防法
子供や高齢者は特に注意!カメを飼うならサルモネラ菌に気をつけて
ハ虫類が原因のサルモネラ症は珍しくない

サルモネラ菌の感染経路や症状

サルモネラ症とは?
「サルモネラ」という細菌が原因の感染症です。 サルモネラ菌のついた食品を食べて食中毒を引き起こすことが多いですが、ハ虫類などの動物と接触することで感染する場合もあります。 カメ等のハ虫類のサルモネラ菌の保菌率は、約50~90%だと考えられています。ハ虫類からヒトへの感染経路
ハ虫類を触ったり、飼育箱を洗浄したりしたときに手指にサルモネラ菌が付着し、その手で口を触ったり食べ物を食べたりすることで体内に細菌が入ります。 特に子供は、無意識のうちに指を口に入れることが多いため注意が必要です。サルモネラ症の症状
サルモネラ症を発症すると、主に急性胃腸炎が見られることが多いです。潜伏期間は通常8~48時間とされます。 まれに、小児で意識障害、けいれん、菌血症など、高齢者で急性脱水症状や菌血症を引き起こすことがあり、重症化のリスクがあります。治療方法
胃腸炎症状の場合、下痢止めなどの市販薬を服用したくなるかもしれませんが、排泄を止めてしまうと体内からサルモネラ菌が排出されず、かえって治りが悪くなる恐れがあるため、自己判断は禁物です。 必ず医療機関を受診し、ハ虫類と接触があった時間や状況を明確に伝えた上で、医師の指示に従いましょう。 症状が重い場合には、抗菌薬による除菌が必要と判断される場合があります。ハ虫類を飼育する際の注意点

1. 接触後は必ず手を洗う
ペットのハ虫類を触った後は、石鹸で手を洗うようにしてください。 長年飼育を続けていて愛着が湧いてくると、ペットに対して「菌を持っている生き物」という感覚が薄れてきがちですが、必ず「触ったら手を洗う」ことを習慣づけてください。2. 飼育水は台所で扱わない
ハ虫類の多くはサルモネラ菌を保有しており、糞便にはサルモネラ菌が含まれている可能性が高いです。 そのため、飼育水には多量のサルモネラ菌が潜んでいる恐れがあり、扱いに注意しなければなりません。 飼育水の交換や水槽の掃除は、台所の流し台などの食品を扱うような場所は避け、庭やベランダなどで行うようにしましょう。3. 家の中を歩きまわらせない
ペットに愛着が湧いてくると、ついつい飼育槽から出して家の中を自由に歩き回らせたくなるかもしれません。 しかし、ハ虫類が歩き回ったり、粗相をしてしまうことで、思わぬところにサルモネラ菌が撒き散らされてしまう可能性があるため注意が必要です。 どうしても飼育槽から出したい場合は、庭やベランダにシートを敷いて歩かせたり、台所やダイニングにバリケードを作って通れないようにするなどの工夫をしましょう。ハ虫類はサルモネラ菌を持っているものと考えよう

ハ虫類の感染の有無は見分けられない
サルモネラ菌に感染していても、ミドリガメなどのハ虫類は症状を示さないため、外見上は感染しているかどうかわかりません。 アメリカでは、サルモネラ症を防ぐため、1975年から小さなミドリガメを含むカメの販売を禁止しています。 ハ虫類はサルモネラ菌を保有しているものと考え、次のようなポイントをおさえて飼育は慎重に検討しましょう。- 家に小さな子供や高齢者、持病がある人など、免疫機能が低い人がいないか
- ペットを触った後は必ず手を洗うことを、家族全員が守れるか
- 台所や食卓などから十分距離を保ったところで飼育できるか
ハ虫類から菌を除去することはできない
「ペットからサルモネラ菌を除去できれば問題ないのでは?」と思うかもしれません。 しかし、実際にサルモネラ菌に感染したカメに抗生物質を投与した実験では、一時的にサルモネラ菌が減ったように見えたものの、体内から完全に除菌することはできませんでした。 基本的に、爬虫類からサルモネラを除菌することはできないものと考えましょう。まとめ

【クイズ】定期的に予防を!猫に寄生するノミとは?
本記事では、猫のノミの特徴や症状、ノミが媒介する感染症についてクイズ形式で解説していきます。
それではさっそく、猫のノミクイズにチャレンジしてみましょう!
ネコノミの体長は1.2~2.0ミリほどで、注意深く観察すれば肉眼で見つけられます。ただし、メスの場合は卵が入っている場合があり、潰すと卵が部屋中に飛び散ってしまう可能性があるため注意しましょう。
ノミの予防は、駆除にも用いる薬剤を定期的に投与することで可能です。
ノミがよく寄生するのは、背中、下腹部、脇、内股部で、皮膚炎を起こした箇所は激しいかゆみを引き起こします。これによって、寄生部位を咬んだり引っ掻いたりする他、精神不安定、体重減少などが見られることもあります。
そして、引っ掻き傷から被毛の破損、脱毛が生じることもあります。
ペストは、ノミの胃の中で増殖したペスト菌が、吸血の際に逆流して感染します。日本では、1926年の横浜での発生を最後に国内でのペスト患者は認められていませんが、世界では今でも散発的に発生が見られます。
猫引っ掻き病は、ヒトが猫に引っ掻かれることで発熱したりリンパ節が腫れたりする感染症で、ノミ体内やノミ糞に存在する細菌が傷口から侵入することで感染します。高齢者では心筋炎を起こすこともあります。
瓜実条虫症は、瓜実条虫の幼虫が潜んでいるノミを体内に取り込むことで感染します。猫での症状はほとんどなく、肛門の不快感程度ですが、ヒト、特に幼児に感染すると腹痛や下痢を引き起こすため、注意が必要です。
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【獣医師監修】猫に寄生するノミに注意!治療と予防法
【猫クイズ】適切に予防しよう。猫に寄生するマダニとは?
本記事では、猫がマダニに寄生された際の症状や、マダニ寄生されないための予防法についてクイズ形式で解説していきます。
それではさっそく、猫のマダニクイズにチャレンジしてみましょう!
また、多数のマダニに吸血されると、貧血が起こることもあります。さらに、ダニの種類によってはダニの唾液中の「末梢神経毒」による「ダニ麻痺」と呼ばれる症状が現れ、運動失調や呼吸麻痺などが認められます。
動物病院ではピンセットを用いて慎重に取り外しますが、吸血が終わるのを待って自然に皮膚から離れるのを待つのも手です。
「虫卵→幼虫→若ダニ→成ダニ」という順に成長するマダニは、虫卵を除く全ての段階で吸血を行います。一度で限界まで吸血するため、吸血後のマダニは吸血前と比較して20倍ほど大きくなり、500円玉くらいの大きさになるものもいます。
多く予防薬は、回虫や猫鉤虫、ノミ、フィラリアといった他の寄生虫の予防効果も持っているので、愛猫が使用している薬剤が何に効果があるのかを把握しておきましょう。
一般に市販されている外部寄生虫の予防薬は「医薬部外品」で、動物病院で処方される「動物用医薬品」とは異なります。そのため、市販薬は効果が弱い、あるいは効果の持続期間が短い場合があります。
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【獣医師監修】屋外猫が絶対に気をつけたいマダニ由来の疾患と予防法
犬・猫の反省ポーズに要注意!ヘッドプレッシングは脳の病気のサイン
そもそもヘッドプレッシングとは?
引用元(YouTube) 「If You Find Your Pet Doing This, Take Them To The Vet Immediately」 https://www.youtube.com/watch?v=VzRQz5Y0-1Aヘッドプレッシングとは、顔を下向きにして壁などに頭を押し付ける行動のことを言います。 犬や猫以外にも、馬や牛、ヤギもヘッドプレッシングをすることがあるようです。
何かを反省しているの?
その姿は、何かを反省して落ち込んでいるかのようにも見えるため、「反省ポーズ」とも呼ばれています。 また、光や音を遮るために顔を覆って眠る「ごめん寝」にも似ており、知らなければあまり気にせずに放置してしまうかもしれません。実は危険な病気のサインかも
ところがこのヘッドプレッシング、実は重大な脳の疾患のサインである可能性があります。 知らないで放置してしまうと命にも関わる危険性があるため、犬や猫のヘッドプレッシングには要注意です。ヘッドプレッシングの見分け方
ヘッドプレッシングは、顔を下向きにして眠る「ごめん寝」や、飼い主さんの足に頭をこすりつけるそぶりとは何が違うのでしょうか? 以下がその特徴です。- 壁や冷蔵庫、柱など、硬いものに対して頭を押し付けている
- 頭を押し付けたまましばらくじっと動かない
- 座ったまま頭を押し付けていて、寝ているわけではなさそう
ヘッドプレッシングで疑われる病気

- 脳腫瘍
- 脳卒中
- 前脳疾患
- 頭部外傷
- 脳炎
- 毒性中毒(アルコール、殺虫剤など)
- 門脈体循環シャント
- 肝性脳症
- 神経系の感染症(狂犬病・寄生虫・細菌・ウイルス・真菌感染症)
- 代謝障害(門脈体循環シャント、高/低ナトリウム血症/低血糖症)
すぐに動物病院へ
脳や神経に関わる疾患は、特に早期発見・早期治療をする必要があります。 ヘッドプレッシングや、次に紹介するその他の異常行動が見られた場合は、いち早く動物病院を受診しましょう。他にも、こんな症状・行動が見られる

- 壁をずっと見つめている
- 部屋の隅でじっと動かない
- 同じ所を往復する
- 円を描くように歩く
- 床に顔や頭を擦り付ける
- 聴覚・視覚障害
- 発作
動物病院を受診する前にまとめておくと良いこと

- 時期:症状はいつ頃はじまったか
- 症状:どのような症状がどの程度の頻度・時間で表れるのか
- 思い当たる原因の有無:症状があらわれる前に、頭をぶつける・誤飲などの出来事がなかったか
- 病歴:ペットの病歴や治療歴
ペットの様子を動画撮影しておこう
ヘッドプレッシングなどのペットの異常行動は、素人の判断ではどこまでが正常でどこからが異常なのか、判断するのが難しい場合があります。 そのため、自宅での様子を事前に動画撮影しておき、獣医師さんに見てもらうことをおすすめします。まとめ

経験者が語る!野良猫を飼う前に知っておきたい4つのデメリット
野良猫を飼うデメリット①病気・感染症の可能性

野良猫の代表的な感染症
猫の代表的な感染症として以下があります。- 「猫後天性免疫不全症候群(猫エイズ)」:発症から数ヶ月ほどで亡くなる確率が高い病気で、猫エイズキャリアの猫に喧嘩で噛まれるなどして感染します。
- 「猫白血病ウイルス感染症(猫白血病)」:発症すると数ヶ月〜数年で命を落としてしまう病気で、唾液や糞尿からも感染するため、舐め合ったり、同じトイレを使うだけで感染します。
人に移る病気を持っていることも
カビや寄生虫などが原因の病気は、野良猫から人にも感染する可能性があります。- 皮膚糸状菌症:カビの一種が原因
- 疥癬(かいせん):ダニが原因
動物病院での検査はいち早く済ませよう
「感染症を持っているかもしれない」という覚悟は、野良猫を迎え入れる前に必ず必要です。 特に先住猫を飼っている場合は、猫同士で感染する可能性があるので、お家に迎え入れる前に検査しましょう。感染症の有無は動物病院にて、5,000〜20,000円ほどで簡単に検査してもらえます。 筆者の場合、野良猫を保護した時、すでに先住猫がいたので、もし感染症だったら親戚の中で里親を探すなど、家族間で何度も話し合っていました。野良猫を飼うデメリット②夜鳴きがひどいことがある

ご近所トラブルを防ぐために
野良猫の夜鳴きによって、ご近所に迷惑をかけてしまうことがあります。 特に壁の薄い部屋に住んでいる場合は、事前に近隣の方に野良猫を飼おうとしていること、夜鳴きをするかもしれないことを伝え、承諾を得ておくとよいでしょう。野良猫を飼うデメリット③体臭や口臭がきついことがある

野良猫を飼うデメリット④保護した際に数万円かかる

野良猫を飼うメリット

1.猫が幸せになる
野良猫が住む外の環境に比べると、室内はご飯もあって安全で寒くも暑くもないのでとても快適です。 「外の方が自由なんじゃないか?」という意見もありますが、実際に野良猫を飼い始めると室内の方が幸せだとわかる以下のような大きな変化がありました。- 早食いしていたが、段々ゆっくりと噛んで食べるようになった
- ストレス性のハゲが治ってきた
- のびのびと寝るようになった
2.慣れると心を開いてべったり懐いてくれる
飼い始めた頃の野良猫の警戒心は強いですが、安心すると徐々に心を開いてくれます。わかりやすく変わる態度がうれしく、本当に愛おしいです。 個体差がありますが、筆者が保護した猫は飼い始めて2〜3ヶ月で距離が近くなり、半年経つ頃には何をしても怒らない良い子になっていきました。 猫の雰囲気が柔らかくなって、徐々に仲良くなれるところも、野良猫を飼うメリットです。3.飼い主の生活が豊かになる
野良猫に限った話ではないかもしれませんが、猫が生活の中に溶け込むことで、今までよりもっと生活が豊かになります。 家に帰ると猫が「おかえり」と挨拶したり、寒い時期にはお布団の中に入ってくることもあり、少なくとも筆者は野良猫を迎え入れて本当によかったと日々感じています。まとめ
