ハムスターにひまわりの種を与え過ぎないで!適量や与え方をご紹介

アニメ『とっとこハム太郎』の影響などもあって、「ハムスターといえばひまわりの種が好き」というイメージがある方も多いでしょう。

確かに、多くのハムスターはひまわりの種を好みますが、実は与えて良い適量は意外と少ないことをご存知でしょうか?
ひまわりの種を与えすぎてしまうと、肥満や病気の原因となってしまいます。

今回の記事では、ハムスターにひまわりの種を与える際の目安量や、与え方などをご紹介します。

ひまわりの種の栄養

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ひまわりの種のカロリー 

ひまわりの種1粒を0.2gとすると1粒あたりのカロリーは約1.2kcal、10g(50粒)あたりのカロリーは61kcalです。一度に大量に食べることはあまりないでしょうが、かなり高カロリーのナッツで、グラム換算ではチーズの約2倍、お米の4倍ほどのカロリーがあります。

また、脂質もかなり高く、100gあたり約56.3gの脂質が含まれています。これは、豚肉の脂質量の約1.5倍です。

ひまわりの種の栄養素

高カロリーなひまわりの種ですが、血液や肌を健康に保つために重要な栄養素が多く含まれています。

・ビオチン
健康な皮膚や粘膜、爪、髪を保つ役割がある。
・リノール酸
血圧を下げ、動脈硬化の予防に役立つ。不飽和脂肪酸の一種で、体内で合成できない必須脂肪酸。
・ビタミンE
抗酸化作用があり、老化を防ぐ。
・葉酸
貧血予防や免疫力の向上に役立つ。
・銅
赤血球を作って鉄の吸収を助ける。貧血予防に役立つ。

ハムスターにひまわりの種を与える際の目安量

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ハムスターにひまわりの種を与える際は、1度に1粒、1週間に1〜2回程度を目安にしましょう。

目安はハムスターのサイズにもよりますが、特にサイズの小さいロボロフスキーなどに対しては、1週間に1粒より多いと与え過ぎです。

逆に、サイズの大きいゴールデン・ハムスターなどに対しては、少し多めに与えても大丈夫ですが、それでも2日に1回程度にしておきましょう。

ハムスターにひまわりの種を与えすぎるとどうなる?

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ハムスターはひまわりの種が大好きなので、もらった分だけ喜んで食べてしまいます。
しかし、かわいいからといってひまわりの種を与えすぎてしまうと、肥満や病気の原因になるので注意が必要です。

1. 肥満の原因になる

ハムスターはもともと、肥満になりやすい体質です。
ハムスターの肥満体型はかわいいと感じるかもしれませんが、肥満は様々な病気のもととなるので、ハムスターの健康を考えれば決して軽視してはいけません。

2. 脂肪肝・肝硬変の原因になる

ひまわりの種には重要な栄養が含まれていますが、それだけを与えすぎると、栄養が偏ってしまいます。
偏食を続けると、脂肪肝、皮膚病、肝硬変などの病気になり、寿命が著しく短くなるので注意が必要です。

3. 中毒になる

多くのハムスターは、おそらくペレットなどの主食よりも、ひまわりの種を好みます。
そのため、飼い主さんがきちんとコントロールしないと、ひまわりの種だけでお腹を満たそうとしてしまい、ほかの食べ物を食べない「ひまわりの種中毒」になりかねません。

ひまわりの種の与え方

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殻は取り除くべき?

ひまわりの種には殻がありますが、ハムスターは自分で殻を剥くことができるので、飼い主さんが剥いてあげる必要はありません

たまに、ハムスターが殻ごと口に入れていることがあるかもしれませんが、それはもらった種を小屋に持ち帰るために一時的に口に入れているだけであって、殻を食べているわけではないので大丈夫です。

しばらくしてからよく見ると、殻は残骸として残っているでしょう。

しつけの補助に使うと便利

ひまわりの種のように、ハムスターにとって嗜好性の高いものを上手に使うと、しつけやコミュニケーションをスムーズに行うことができます。

例えば、正しいところでトイレができたらひまわりの種をあげる、手のひらに乗ってくれたらあげる、というような使い方をしてみましょう。
ただし、しつけに夢中になりすぎて、ひまわりの種を与えすぎることがないように注意してくださいね。

ひまわりの種を食べないハムスターもいる?

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多くのハムスターはひまわりの種を喜んで食べますが、中には全く食べないハムスターもいます。
どのような理由があるのでしょうか?

1. そもそも好きではない

ハムスターだからと言って、全個体がひまわりの種を好んで食べるとは限りません。
ハムスターによっては、ひまわりの種が好きではない場合もあるでしょう。
また、以前ひまわりの種を食べて体調を崩したことがあるなど、嫌な思い出と結びついていると食べなくなることがあります。

2. 歯にトラブルがある

前はひまわりの種が好きだったのに、急に食べなくなった場合は、歯に問題がある可能性があります。
特に、高齢のハムスターで多くみられます
ほかの食べ物を食べるのにも問題がある場合は、なるべく早めに動物病院を受診しましょう。

3. 食べ方がわからない

これまでにひまわりの種を食べた経験が一度もないと、殻の剥き方がわからず、食べられないものだと判断することがあります。
一度、目の前で殻を剥いてあげることで、自分でも殻を剥けるようになるでしょう。

まとめ

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ハムスターはひまわりの種が大好きですが、与え過ぎてしまうと肥満や病気の原因になったり、ほかの食べ物を食べなくなってしまうことがあります。

あくまでも主食はペレットなどにし、ひまわりの種は週に1〜2回の特別なおやつとして与えるようにしましょう。
その分ハムスターにとってのありがたみも増すので、上手に活用すればしつけや飼い主さんとのコミュニケーションにも大いに役に立ちます。

皆が悩むドッグフード選び、ペット栄養管理士が推奨する選び方って?

ドッグフードは種類が大変多く、インターネット上にも情報があふれているため、選択に迷ってしまいますよね。購入してからも、「本当にこれでいいのかな?」と不安になるかもしれません。

愛犬の元気と健康のためにも、納得できるドッグフードを選びたいですよね。この記事では、ペット栄養管理士でもある筆者がドッグフードの選び方の5つのポイントと注意点を解説します。

ドッグフードの選び方①主食は犬用総合栄養食を選ぶ

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まずは、「総合栄養食」と表示されたドッグフードを選びましょう。

総合栄養食とは、「そのフードと新鮮な水」だけで特定の成長段階において犬が必要とする栄養を満たし、健康を維持することを目的としたものです。

総合栄養食は、ペットフード公正取引協議会が設定する基準をクリアしたフードのみに記載されます。また、「AAFCO(米国飼料検査官協会)の基準を満たしています」などと表記しているドッグフードもあります。

ドッグフードには、総合栄養食のほかに「おやつ」「一般食」「副食」などがありますが、それらだけでは、犬にとって必要な栄養が摂れないので注意しましょう。

ドッグフードの選び方②犬のライフステージやスタイルに合わせる

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犬のライフステージは、大きく「成長期」「成犬期(維持期)」「老齢期(高齢期)」の3ステージに分けられます。

「全ステージ対応」は、ステージごとに給与量で調節して与えるドッグフードです。

成長期(グロース)

子犬の筋肉や骨、内臓などの機能が成長する大切な時期です。
しかし、胃も小さく、消化・吸収力も未熟です。そのため、消化・吸収しやすく、少量でもカロリーや栄養素が摂れるドッグフードを選びましょう。

成犬期(アダルト)

バランスの取れた栄養で体重を維持する時期です。高カロリーのドッグフードを食べすぎると肥満になってしまいます。

老齢期(シニア)

運動量や食欲が徐々に低下し、消化や吸収能力も衰えていく時期です。
多くの犬は7歳ごろから老齢に入ります。様子を見ながら、少しずつ老犬用のドッグフードに切り替えていく必要があります。

成長や老化のスピードは、犬種やサイズによって異なります。愛犬のライフステージがわかりにくい場合は、獣医師に相談しましょう。

ドッグフードの選び方③機能性ドッグフードを選ぶ

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特に健康面で気になることがある場合は、「避妊・去勢犬」「太りやすい犬」「皮膚の健康サポート」「アレルギーに配慮」などの機能性ドッグフードを選んでみましょう。

ただし、機能性ドッグフードで病気を治療することはできません。体調不良や病気の心配がある場合は、動物病院を受診し、療法食や薬で治療をしましょう。

ドッグフードの選び方④犬のサイズや犬種によって選ぶ

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メーカーによっては、「小型犬用」「大型犬用」など、犬のサイズによってドライフードの粒の大きさや形が異なるものがあります。

「ダックスフンド用」「プードル用」など、犬種別ドッグフードもあります。これらは、かかりやすい疾患など、犬種それぞれの特徴に配慮して作られたドッグフードです。愛犬の犬種に合った製品があれば、試してみてもよいでしょう。

ドッグフードの選び方⑤ドッグフードの形状で選ぶ

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ドライフード

水分が10%以下なので腐りにくいことが特徴です。比較的安価で、購入しやすいこともメリット。効率よく栄養が摂れます。

ウエットフード

嗜好性が高く軟らかいため、子犬から高齢犬、病中病後の犬も食べやすいドッグフードです。水分も同時に摂れるので、水をあまり飲んでくれない犬にも向いています。コストはやや高めで、開封後は腐敗しやすいのがデメリットです。

セミモイスト

水分が25〜35%でしっとりしているため、食べやすく嗜好性が高いドッグフード。湿潤調整剤を添加しています。湿潤調整剤は、犬にはまったく害はありませんが、猫が食べると中毒を引き起こすことがあるため、猫も飼っているおうちでは注意が必要です。

ドッグフードの原材料を確認しよう

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原材料の見方

最初に表示されている原材料が、一番多く使われていることが基本です。ただし、動物性のタンパク質源である肉や魚が複数ある場合は、ほかの原材料の後に表示されます。

「ミートミール」「チキンミール」って何?

「ミートミール」は主に豚肉や牛肉、「チキンミール」は鶏肉を粉状にしたものです。水を含まないので腐敗しにくく、加工しやすいという特長があります。重量に対して栄養価も高いこともメリットです。

「得体の知れないもの」と不安になるかも知れませんが、基本的に市販されているドッグフードは全て「ペットフード安全法」で安全が保証されているので過度な心配は必要ありません。

穀物は食べても良い?

穀物は、犬の便通を整える役割があり、原材料に使われていても問題はありません。
ただし、穀物アレルギーを持つ犬や、穀物を消化するのが苦手な犬には、イモ類などを炭水化物源としている「グレインフリーフード」を与えましょう。

添加物は危険?

「酸化防止剤」や「保存料」に抵抗があり、「無添加」という言葉に惹かれるかもしれません。

しかし、脂肪分を含むドッグフードは酸化しやすいため、酸化防止剤など添加物は必要です。もちろん安全な添加物が使用されていますが、どうしても気になる場合は「ローズマリー抽出物」などの天然酸化防止剤を使用したフードを選ぶといいでしょう。

また、着色料が入っていても害はありませんが、犬は見た目で食欲をそそられることはないので、見た目にこだわる必要はありません。

ドッグフード選びで注意したい3つのポイント

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続いて、ドッグフードを選ぶときに知っておくと便利なポイントを解説します。

1.お店の保管状態を要チェック

お店でのドッグフードの保管状態や陳列方法も要チェックです。例えば直射日光が照りつける店頭で安売りしているドッグフードは、未開封でも酸化が進んでいる可能性があります。

きちんと管理されていて、ペットフード販売士など専門家がいるお店での購入がおすすめです。

2.お徳用特大ドッグフード、食べきれる?

犬のサイズや食べるペースに合った量のドッグフードを選びましょう。愛犬が小型犬1匹なのに、特大のお徳用を購入すると食べきるまでに時間がかかってしまいます。

一度開封すれば、密封してもドッグフードの酸化を食い止めることは困難です。まとめ買いをする場合は、小分けタイプを選びましょう。

3.愛犬に合っているか「便」で確認

どんなに評判がよく、信頼できるブランドのドッグフードだとしても、愛犬に合わないこともあります。便が軟らかすぎる、便が多い、ニオイがきついときはドッグフードを見直したほうがいいでしょう。

また、吐く、下痢をする、かゆがるなどの症状が見られたら、与えるのをすぐに中止して動物病院を受診してください。

愛犬がそのドッグフードをよく食べ、便の状態が良好で健康であれば問題ありません。定期的に動物病院で健康状態をチェックし、食べているドッグフードを獣医師に確認してもらえばさらに安心です。

まとめ

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ドッグフードは種類が大変豊富で、飼い主さんが迷うのも当然です。大切なのは、栄養バランスが良く、愛犬の成長や体質、健康状態に合っているドッグフードを選び食べさせること。

選ぶポイントをひとつひとつ押さえて、比較検討しましょう。どうしても選べない場合は、動物病院で相談することをおすすめします。

【獣医師監修】犬猫の手作りごはんのメリット・デメリットとは

ペットを飼っているみなさんは、ペットにどのような食事を与えていますか?
市販のペットフードを与えている方もいれば、自宅で手作りしたごはんを与えている方もいるでしょう。

手作りごはんをペットに与えるのはメリットもありますが、一方で注意しなければならないこともあります。

今回は、犬猫の手作りごはんについて、メリットとデメリットを獣医師が詳しく解説します。
すでに手作りごはんをあげている方も、これからあげようと考えている方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。

手作りごはんのメリット

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ペットフードの改良が進んでいる中で、手作りごはんが根強い人気を誇るのは、何かしらのメリットがあるからです。
では、手作りごはんにはどんな利点があるのでしょうか。

①添加物に配慮できる

手作りの食事を与えている多くの方が、食品添加物を懸念しています。ペットフードの中でも、天然素材やオーガニックを謳っているものはやはり人気があるようです。

その点、材料を選べる手作りならペットに安心・安全なものを与えることができます。

また、ペットフード会社によっては海外の工場で作られているものもあり、そこに不安を覚える方もいるようです。

②ペットが喜んでくれる

動物にも当然、食べ物の好き嫌いはあります。市販のペットフードがペットのお気に召さない場合、食事を手作りすることが選択肢として浮かんできます。

食べることは健康に直結します。元気でいてもらうためにも、モリモリ食事を摂ってほしいですね。

③メニューのアレンジが可能

ペットフードと言うと、「味気ない」「いつも同じもの」というイメージが付きまといます。実際、その味に飽きてしまう犬や猫もいるようです。

一方で、手作りの食事だと、食事のマンネリ化が解消できます
また、栄養の多い旬の食材を使ったり、材料を一部変えることで、飼い主さんも同じものを食べられます。

④飼い主の充足感

家族のために何かしてあげている感じがするのが、手作りごはんの魅力でもあります。
自分が作った食事をペットが喜んで食べてくれたら嬉しいですよね。

手作りごはんのデメリット

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一方で、手作りごはんにはデメリットもあります。

食事はペットの体調を大きく左右するものであるため、注意点もきちんと把握しておきましょう。

①栄養バランスの考慮が必要

食事を手作りする上で最も頭を悩ませるのは、栄養のバランスについてです。
手作りごはんをあげるなら、動物における栄養学の知識がある程度要求されます。

また、ライフステージに合わせた食事の変更、犬種や猫種によっても食事内容を調整するなど、考えることはたくさんあります。

ペットの体調を気にしすぎるあまり、手作りごはんが飼い主さんの負担になってしまうこともデメリットのひとつと言えるでしょう。

②特に幼犬、幼猫の場合は要注意

成長のための栄養がたくさん必要となる子犬や子猫の時期は、食事にも特に気をつけなくてはなりません。

ここで栄養のバランスが乱れると、正常な成長ができなくなる可能性があります。
幼少期にきちんと栄養を摂取していない場合、骨関節の異常や歯の異常などが現れることがあります。

③カロリー過多に注意

単にたくさん食べさせればいいのかと言うと、もちろんそうではありません。
猫や小型犬のような体の小さな動物が必要とするカロリー量は、皆さんが思っている以上に少ないのです。

フードを手作りする際は、それぞれの材料のカロリーを把握する必要があります。
摂取するエネルギー量を抑えつつ、必要な栄養を十分に摂ることが大切です。

④他のペットフードを食べなくなる可能性もある

病気によっては、治療のために療法食を食べて欲しい場面があります。
しかし、手作りごはんに慣れてしまうと市販の療法食を食べなくなってしまうことがあります。

味や食感が関与していると考えられますが、いざという時のためにたまには市販のペットフードを食べたり、手作りごはんに混ぜておき、市販のものにも慣れさせておくと安心です。

手作りごはんを作る際のポイント

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ここまで手作りごはんの長所と短所について説明してきました。では、実際に食事を作るにはどうしたらいいのでしょうか。

①基本はタンパク質と野菜

食事のメインとなるのは、やはりタンパク質です。犬や猫は元々肉食の動物ですので、食事中のタンパク源である肉や魚は重要です。

他にもミネラルやビタミン類の補充役として野菜が選択されます。これらを蒸すなどして手作りごはんとすることが多いです。

②野菜にもカロリーはある

ここで注意したいのは、野菜にもカロリーがあることです。
「食欲が旺盛だからキャベツやサツマイモをお肉の代わりにたくさんあげてます」なんて話もよく聞きますが、結局それは肥満の元となります。

栄養とカロリーのバランス、これを徹底的に意識しましょう。

③加工食品には注意

人間が食べるような加工食品、例えばカツオ節などには想像以上に塩分やカロリーが含まれています。
手作りごはんの素材は、あくまでも加工していないものから選択するようにした方がよいでしょう。

④トッピングだけでも立派な手作りごはん

一から全て自分で食事を用意するだけが手作りごはんではありません。

バランスのよいペットフードにトッピングとして肉や野菜をプラスすれば、ペットが喜んで食べてくれるかもしれません。

まとめ

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ペットは家族という位置づけになってきましたが、その愛情表現の一つとして手作りごはんを選ぶ人もいます。

しかし、手作りごはんにはメリットが多くある反面、デメリットや注意点も少なからずあります。

どちらを選択しても間違いではありません。大切な家族であるペットが健康に過ごせるよう、精一杯の愛情を注いであげてください。

ペットフードに鹿肉が話題!低カロリー、高たんぱく、低脂肪の天然ミネラルがたっぷりスーパーフードの魅力をご紹介

ラグビーワールドカップや東京オリンピック/パラリンピックの開催でアスリート食が話題になった影響で、高たんぱくな赤身肉を好んで食べるようになったという方、結構いらっしゃるのではないでしょうか。実はこの赤身肉、祖先がオオカミの仲間だった犬にとっては大好物な食べ物でもあります。

そして、ペット用食材の赤身肉で近頃注目されているのが、鹿のお肉です。

鹿肉は低カロリーで、高たんぱくで、低脂肪で、さらに天然のミネラルも豊富なスーパーフード。もちろん、飼い主も食べられますので、愛犬と一緒に美味しくて栄養価の高い鹿肉料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。とは言え、鹿という野生動物の特徴から、絶対に生食してはいけない等、注意しなければいけないこともあります。

今記事では、鹿肉の持つ特徴や鹿肉を食べるメリット、そして鹿肉を食べる際の注意点に至るまで、このスーパーフードについてご紹介します。

食のトレンドと鹿肉人気

インターペットの鹿肉販売ブースインターペットの鹿肉販売ブース

ペットフードとしての鹿肉

ペットごはんのトレンド食材として注目されている鹿肉。ペットホテルではペットを預ける際に鹿肉を持ち込む飼い主も増えているそうです。また、今年のインターペット(国際見本市)では鹿肉の冷凍肉やジャーキーを販売するブースが目立ち、ペットフードのエリアを席捲しているようでした。

市販のペットフードでも鹿肉を使ったプレミアム商品を多く見かけるようになり、乾燥原料を加熱・加圧調理した従来タイプに加えて、外国製では非加熱のフリーズドライ商品も販売されています。

犬はたんぱく質を消化するのが得意

人間の食事ではグルテンフリー食材や糖質制限食が定着し、穀類を食べずに良質な動物性たんぱく質である赤身肉を多く食べようとする人が増えています。一方で、ほとんどのペットフードは穀物由来の炭水化物に頼ったままです。

オオカミの仲間を祖先に持つ犬は唾液に炭水化物分解酵素がなく、口の構造も炭水化物を咀嚼するようには出来ていません。切り裂いた食物を強力な胃酸で溶かすために腸は短く、炭水化物の消化吸収が苦手です。未消化の炭水化物は体内に蓄積されるため、肥満を招きやすく、糖分の過剰摂取は腸内の病原菌を繁殖させ、吸収されると血糖値を上げるだけではなく、全身に運ばれて慢性炎症の原因になりかねません。

本来はお肉を食べていた動物ですから、食材として鹿肉に興味を持つ飼い主が増えるのは犬にとってもうれしいですね。

鹿肉の優れた栄養価とは

鹿肉が赤いのは鉄分が多いため

鹿肉は低カロリー・高たんぱく低脂肪で天然ミネラルたっぷり

ペット食材としてのお肉では、少し前まで馬肉が低カロリーで高たんぱくなスーパーフードとして注目されていましたが、今のトレンドは鹿肉です。馬も鹿も足の速い草食動物なので、全身が筋肉質で、ともに低カロリー高たんぱくかつ低脂肪の赤身肉です。しかし、馬は人間に飼われる動物、鹿は野生動物という点で異なります。

なお、鹿は家畜ではありません。鹿は自然界に住んでいるので、家畜のように安定した均質なお肉にはなりませんが、遺伝子組み換えされた輸入穀物や化石エネルギーに無縁だという安心感もあります。

そして、鹿は野草や木の実、樹木の皮を主食としています。このため、天然ミネラルを豊富に含んでいる鹿肉は、サプリメントミートと呼ばれることもあります。

栄養学の観点から見る鹿肉

食材 カロリー
Kcal
たんぱく質
g
脂肪分
g
鉄分
mg
コレステロール
mg
ニホンジカ
赤身肉生
120 22.6 2.5 3.9 52
エゾジカ
赤身肉生
147 22.6 5.2 3.4 59
牛肉
和牛肩ロース生
411 13.8 37.4 0.7 89
ブタ肉
肩ロース生
253 17.1 19.2 0.6 69
トリもも肉
成鶏肉生
253 17.3 19.1 0.9 90
トリささみ
成鶏肉生
109 23.9 0.8 0.3 66

100gあたりの食品成分(日本食品標準成分表2015年度版より引用)

この比較を見ても、鹿肉は鶏ささみに匹敵する高たんぱく、低脂肪のお肉だと言うことがわかります。牛肉と比較するとカロリーが3分の1程度、たんぱく質が1.6倍、脂肪分が15分の1、鉄分は5倍も多く含まれています。

非常に多く含まれる鉄分についてですが、一般的な鉄分は、大きく以下の2種類に分けられます。

  • 動物由来に多いヘム鉄
  • 植物由来に多い非ヘム鉄

鹿肉にはミオグロビンという筋肉中の色素たんぱくが多く含まれており、ミオグロビンにはヘム鉄が豊富です。なお、ヘム鉄の特徴は以下の通りです。

  • ヘム鉄はたんぱく質と結合して安定しているので吸収されやすい
  • ヘム鉄の体内吸収性は非ヘム鉄の5倍〜10倍程度、不要なものは便によって出てしまうので食べ過ぎても問題なし

他にも鹿肉には、毛づやを良くする亜鉛や、骨や歯を丈夫にする働きがあるリンなども多く、脂肪燃焼を促進するL‐カルニチン、中性脂肪や悪玉コレステロールを減少させるDHA、リノール酸、α‐リノレン酸なども含んでいるのでダイエットやアンチエイジングにも有効です。

日本に住む鹿肉の種類

ニホンジカ(屋久島の鹿)大自然に育まれるニホンジカ

エゾジカとニホンジカ

日本の鹿には7つの地域亜種がありますが、食肉市場では体格の違いや食味の違いにより、本州以南に住む鹿をまとめてニホンジカと呼び、北海道に住む鹿をエゾジカと呼ぶのが一般的です。

エゾジカは他のニホンジカに比べて2倍から3倍の大きさがあり100kgを超す個体も珍しくありません。オスでは170kgにも達します。体が大きいため肉質がどうしても硬めで大味になり、流通市場では別物扱いされているようです。また、獣臭もエゾジカの方が強めなので、けもの臭さが好きなワンちゃんには好まれるかもしれません。しかし、ニオイのきつい肉は体臭にも影響する点に留意しておきましょう。

生息数と流通量

環境省の推計によれば2016年末時点でエゾジカが50万頭ほど、ニホンジカが270万頭ほど生息していると考えられています。

食肉市場ではエゾジカの方が多く流通しているように感じますが、これは北海道では昔から鹿肉の消費が盛んだったことが関係しているのかもしれません。このところエゾジカの流通量がだぶつき気味のようで、一部に値引きされた商品もみられます。お得感はありますが、あまりにも安すぎる場合は、廃棄前に在庫処分していることも考えられますから注意してください

狩猟期間は決められている

日本では狩猟期間を11月15日~2月15日と定めており、この時期に捕獲された鹿が主に冷凍保存されて流通しています。

しかし、自治体によっては害獣駆除を目的に捕獲制限が一部解除されることがあり、数は限られますが一年を通して生肉も手に入るようになっています。そのため、ニホンジカの食肉加工施設では通年営業しているところが少なくありません。エゾジカは美味しくなるのが秋以降である上に道庁の条例による縛りもあるので、ほとんどが冬季の狩猟期間に集中捕獲されています。

鹿肉利用で注意すること

鹿の生肉は厳禁!

鹿は家畜ではないため、人間が野生の鹿が食べるものをコントロールすることはできません。めったにありませんが、鹿の体には寄生虫やE型肝炎を起こすウィルスなどが潜伏している可能性があり、人間が食べる鹿肉については厚生労働省が生食しないよう指導しています

同様に、日本獣医学会でも犬に鹿肉を生食させることは厳禁という見解を出しています。調理する際は、お肉の中心温度75度で1分間加熱するのと同等以上の加熱が必要とされており、ペットごはんに鹿肉を使用する場合も必ず加熱してあげてください。

関連リンク
ジビエ(野生鳥獣の肉)はよく加熱して食べましょう(厚生労働省)

人間用とペット用の規制レベルの違い

このようなことから、鹿の内臓も人間の食用にしないよう指導されており、狩猟時に内臓が破裂して汚染された肉や、解体時の内臓摘出で内臓に異常があった肉は廃棄されます。しかし、ペット用にはこのようなガイドラインが存在しません。そのため、人間用には提供しない内臓をペット用として加工販売している食肉加工場もあります。

また、放射能基準についても、人間の口に入る鹿肉を出荷している地域では、公的機関に依頼して国の定めた放射能物質の基準値を厳格に守っていますが、ペット用は検査されていない場合もあるようです。

このような規制や基準値に関する話は別に鹿肉に限ったことではなく、ペットフードなどの製造過程や使用されている原材料についても同様のことが言えます。動物愛護法の改正もありましたが、同様に、このような食品の規制に関する見直しも必要とされていることは間違いありません。

鹿肉のような野生の食材を与える場合には、ペット用食品の規制が人間の食品に比べて緩いというのは、飼い主にとっては特に気になるところでしょう。そのため、販売元や製造元に原材料について確認する等、気になる点はきちんと問い合わせをするのが一番安心です。

おわりに

柴犬
栄養たっぷりで話題の鹿肉は、人間の食用としてもその価値が見直されてきているところです。しかし、人間が食べるものとペットが食べるものとでは規制レベルが異なるのも事実です。これからは、ペット用食品の規制レベルもより高いものに見直されていくべきでしょう。

鹿肉を食べる場合は、できればペット用だけを目的として鹿肉を加工出荷しているお店ではなく、人間が食用にする鹿肉を加工、販売しているところから購入した方が少しは安心できるでしょう。また、製造元や販売元にきちんと問い合わせをし、不安な点を解消しておくことも飼い主として必要です。

大きなスポーツイベントが目白押しで、アスリート食が話題になることも増えました。健康な身体づくりに、飼い主の皆様も愛犬も、栄養面に優れた鹿肉を料理して一緒に楽しまれていかがでしょうか。