家の中はキケンがいっぱい?!本当にあった犬の事故事例と対策

現在、日本の家庭犬の約86%は室内で飼育されています。
室内飼育は屋外と比較すると、人間が暮らしやすい空間で過ごすため、犬には不向きな構造であることが多く、生活用品など事故の原因になりうる物の数が圧倒的に多いため、思わぬ危険につながる可能性が増えてしまいます。

そこで今回は、実際に起こった家庭内での犬の事故事例をご紹介していきます。多く発生している事例を取り上げていますので、既に対策済みの方もいらっしゃるかもしれませんが、愛犬の安全のために再度確認してみてください。

一番事故が多いのは「リビング」

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犬が一日で過ごす時間が多いのはリビングではないでしょうか。そのため、家庭内の事故現場の割合はリビングが一番多く、39.1%を占めています。(アニコム損害保険株式会社、アンケート調査より)

リビングのキケン①フローリングの床

リビングでのケガで特に多いのが、フローリングの床で脚を滑らすことによる、ねんざなどのケガです。

また、日々の歩行では目立った症状が出ていなくても、長期的に何回も滑ったり、転んだりを繰り返すことで膝や腰を痛める原因にもなります。すぐに症状が出ないため、飼い主が気づきにくい点が、とても厄介です。

対策

  • じゅうたんやタイルカーペットに変える
  • フローリングに滑り止めワックスを塗る
  • 肉球の間の毛をカットする、肉球の乾燥を防ぐ

リビングのキケン②ソファ

特に小型犬は体に対するソファのサイズが大きいため、飛び降りた時に体を痛めてしまう可能性が高くなります。
また、普段ソファに登りなれている犬でも、聞き慣れない音や地震などでパニックを起こし、着地に失敗してしまう事例もありました。

対策

  • ソファ用の階段やスロープを使う
  • 高さがないソファ(ローソファ)に変える
  • ソファに登らせないしつけをする

リビングのキケン③おもちゃ遊び

飼い主に遊んでもらって楽しくなり、ついおもちゃを飲み込んでしまう事例もあります。遊び好きで興奮しやすい性格の犬は特に気をつけたいですね。

対策

  • おもちゃのサイズ選びに気をつける(やや大きめのサイズを選ぶ)
  • 遊びが終わったら犬が届かない場所に片付ける

リビングのキケン④誤食

ティッシュペーパーやクッションの綿などをイタズラで食べてしまう事例も多くあります。
子犬の場合は興味本位で食べてしまうことがほとんどでしょう。成犬で食べてはいけないものだとわかっているのに食べる場合は、何らかのストレスが隠れている場合も
留守番をさせる場合は特に注意が必要です。

対策

リビングのキケン⑤暖房器具

特に冬に気をつけたい事例として、暖房器具の近くで長時間過ごすことによる低温やけどや、犬には暑すぎる部屋の温度による熱中症があります。

対策

  • 暖房器具を使用している場合には、犬が近づき過ぎていないか注意する。
  • 留守番をさせる場合はエアコンのような、直接体に触れない暖房を使う。
  • 犬が暑くなったら涼しい場所に移動出来るように、涼しい窓際などの場所を犬用に確保しておく。

危険な物がたくさんある「キッチン」

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リビングに次いで家庭内での事故が多いのは、キッチンやダイニングです。特にキッチンは犬にとって危険な物がたくさんあり、要注意の場所です。

キッチンのキケン①誤食、盗み食い

犬が食べても大丈夫な食材であれば、行儀はともかく体に悪いわけではありませんが、チョコレートやネギ類、キシリトールなど食べると危険な食材もあります。
また、一度盗み食いが成功すると癖になってしまう場合も多くありますので、なるべく防止したいですね。

対策

  • 調理中、食事中は犬をクレートやサークルに入れ、近づけない
  • 人間の食事を犬にお裾分けしない
  • 「マテ」が得意な犬の場合は、人間が食事をしている間は「フセ」で待たせる

キッチンのキケン②調理中の落下物

床に包丁を落としてしまう、お皿を割って破片が飛び散ってしまう、熱湯がかかってしまうなど、キッチンならではの危険はいっぱいあります。

対策

  • 調理中は犬をクレートやサークルに入れておく
  • キッチンに立ち入れないようにガードをする

キッチンのキケン③コンロの火

中~大型犬くらいのサイズの犬になると、火が付いたコンロに近づくだけでも十分危ない行動ですが、コンロのボタンに飛びついたり鼻で押したりしているうちに火を点けてしまったという事例もあります。犬のケガだけではなく、火事の危険性もある、とても危険な行為です。

対策

  • コンロのチャイルドロックを利用する
  • キッチンに立ち入れないようにガードをする

その他の場所で

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家の中では「リビング」と「キッチン」が危険な場所のツートップですが、もちろん他の場所でも思わぬ事故は起こりえます。

玄関のキケン:外への飛び出し

ドアを開けた途端、外に飛び出してしまった事例です。
外に飛び出して交通事故に遭ってしまうこともあれば、散歩中の見知らぬ犬に咬みついてケガをさせてしまった例もあります。

対策

  • 玄関のガードを設置する
  • 外に出る前に「マテ」をすることを習慣化し、飼い主の許可が無く外に出ないようにしつけをする

階段のキケン:落下

階段の上から転げ落ちてしまう危険があります。
若い犬がはしゃいでいてうっかり落ちてしまうこともあれば、白内障などで目が見えにくくなったシニア犬が落下してしまう場合もあり、年齢に関わらず注意が必要です。

対策

  • 階段の一番上にはガードをつける
  • 生活する上で可能であれば、二階以上に犬を行かせない(階段を使わせない)

まとめ

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季節によって事故の内容も変わってきますが、冬の場合は人が集まる機会が多いため、犬が来客に興奮してケガに繋がったり、パーティなどの普段と違う食事スタイルからくる誤食が起きやすかったりと注意が必要です。また、暖房器具が原因となる事故も、冬は特に気を付けなければいけません。

事故対策を見直して、愛犬の安全な暮らしを守ってあげましょう。

飼うのは危険?!条例で指定されている「特定犬」とは

ペット先進国と言われるイギリスやアメリカの一部の州では、危険な性質を持つ犬種を飼育すること自体を禁止しています。
それでは、日本において「飼うことが出来ない犬種」はあるのでしょうか?

結論から言うと、日本で飼育が禁止されている犬種はありません。しかし、一部の自治体では条例で「特定犬」として定められている犬がおり、飼育するにあたって遵守事項が設けられています

今回は、そんな「特定犬」について、解説していきます。

特定犬とは

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特定犬とは、人に危害を与える恐れがある「特定の犬種」や、「一定以上の大きさの犬」を各自治体の条例で定めているものです。
日本では、以下の自治体が特定犬制度を導入しています。(2022年10月現在)

1.特定の犬種

共通して指定されている犬種は以下の通りですが、各自治体で異なる犬種を特定犬として指定していますので、気になる方は上記のリンクから詳細をご確認下さい。

  • 秋田犬
  • 土佐犬
  • ジャーマン・シェパード・ドッグ
  • ドーベルマン
  • グレート・デーン
  • アメリカン・スタッフォードシャー・テリア(アメリカン・ピット・ブル・テリア)

2.一定以上の大きさの犬

一定の大きさ以上の犬も特定犬として指定している自治体があります。犬種は関係なく、雑種犬も含まれます。

  • 茨城県、水戸市:体高60センチメートルかつ体長70センチメートル以上の犬
  • 佐賀県:体高65cm以上の犬

「体高」や「体長」と言われても、ピンと来ない方もいらっしゃるかもしれません。
おおよその目安になりますが、一般的な大型犬の「ゴールデン・レトリーバー」は大きい個体は該当する可能性があり、それよりも大きい「秋田犬」くらいのサイズになると、多くの犬が上記の条件に該当します。

3.首長が指定する犬

各自治体共に、県知事や市長が危険性のある犬(咬傷事故の再発等)と判断した場合、特定犬として指定するとしています。

特定犬が指定された背景

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1979年、茨城県が全国に先駆けて特定犬制度を導入しました。きっかけは、前年に県内で人が大型犬に咬み殺される事故が2件発生したためです。

冒頭でもお話した通り、現在の日本には飼えない犬種はありません。好きな犬種を飼う自由があると捉えることも出来ますが、一方で犬の知識が無く、しつけせずに犬を放っておくような人でも、攻撃的な性質を持つ犬種を飼うことが出来てしまう点は、とても危険だと言えるでしょう。

特定犬制度を採用することによって、飼い主の飼育管理意識を向上させ、重大な咬傷事故を防ぐ狙いがあると思われます。

特定犬を飼育したい場合

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上記のように特定犬制度を採用している自治体にお住まいの場合は、遵守事項を確認して下さい。また、特定犬制度が採用されていない自治体でも特定の犬種の飼い方について注意喚起を行っている場合もありますので、今一度お住まいの自治体のホームページ等を確認していただくことをおすすめします

ここからは、茨城県の特定犬の遵守事項についてご紹介していきます。

特定犬の遵守事項①「おり」の中で飼育する

茨城県では、飼育する「おり」について、次のように定義されています。

  • 上下四方が囲まれていること
  • 十分な強度を持っていること
  • 人に危害を加えられない構造になっていること


(画像:茨城県公式ホームページ、特定犬リーフレットより)

特定犬の遵守事項②標識を掲示する

特定犬を飼育している旨の標識を、住居の出入り口等の見やすい場所に貼ることが定められています。

特定犬が必ずしも危険なわけではない

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2021年の環境省の調査によると、犬による咬傷事故が年間4000件以上起きています。その中で「特定犬」が起こした事故がどのくらいあるのかは、残念ながらわかっていません。

そして、特定犬だからといって必ずしも危険な犬とは限りません。例えば、特定犬に指定されているグレート・デーンは「優しい巨人」という別称が付けられるほど、温厚な性格で知られています。しかし、攻撃的な性格でなかったとしても、きちんとしつけをしなかった場合は、体の大きさから悪気なく人を傷つける可能性が高くなります。

「特定犬=危険」というわけではなく、一般的な小型犬や中型犬を飼うよりも、きちんとしたしつけや高い管理能力が飼い主に求められる犬種と言えるでしょう。

まとめ

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不幸な咬傷事故の再発を防ぐために制定された「特定犬制度」。わたし達に出来ることは、攻撃的な性質を持つ犬や扱いが難しいとされている犬種を安易に飼わないこと、犬種の特徴を知ってから飼うことなどではないでしょうか。

特に大型犬を飼う場合は、問題行動が起きる前の子犬の頃からドッグトレーナーに相談することをおすすめします。

また、大型犬に限らず全ての犬に言えることですが、自分の愛犬が他人を傷つけないために、犬のしつけや飼育管理には十分に気を配っていきましょう。

【獣医師監修】これって効果ある?気になる犬の熱中症対策Q&A

多くの犬は暑さに弱いため、愛犬の夏場の熱中症について日頃から気をつけている方も多いのではないでしょうか。人間と同様に犬の熱中症も、重症化すると命の危険もある恐ろしい病気です。

今回はそんな犬の熱中症対策について、読者の皆様に代わって筆者が気になる熱中症対策について獣医師である相澤啓介先生に質問をしました。それぞれの対策が有効なのかどうか、Q&A方式でご紹介していきます。

氷を使った対策

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犬に氷を食べさせる

Q:動物園のニュースを見ていた時、熱中症対策で動物たちに氷を食べさせていました。犬にも食べさせて大丈夫ですか?

A:水道水で作った氷、市販の氷であれば問題ありません。スーパー等にある保冷用の氷などは衛生面に不安があるのでやめましょう。また、氷を食べすぎると一時的に下痢を起こす可能性があるので、与えすぎには注意が必要です

犬に氷水を飲ませる

Q:暑い日に飲食店に行くと氷水を出してくれるので人間は涼めるのですが、犬が暑そうにしている時に同じように氷水を飲ませても大丈夫ですか?

A:氷水を与えることに問題はありません。ただし、おなかが冷えると下痢を起こす可能性があるので、与える量には注意が必要です

氷を使った対策のまとめ

氷を使った対策は有効だと言うことがわかりました。人間も同じですが、与えすぎには要注意!
犬種や体重、年齢などによっても適正量は異なるので、与える場合は少量からはじめて、毎日の便や体調を見て判断するようにしましょう。

体を水で濡らす対策

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犬に霧吹きで水をかける

Q:インコを飼っている友人が熱中症対策で霧吹きをかけてあげていました。犬にも効果はありますか?

A:水が気化するときに熱を奪うので、一定の冷却効果はあるかもしれません。ただし、濡れすぎると被毛と皮膚の通気性が悪くなり、皮膚病のリスクが上がります。ちなみにインコに霧吹きも、水の粒子が細かすぎるのであまりよくないという意見もあります。

犬の体を濡れたタオルで拭く

Q:お散歩の後、暑そうにしているので、足を拭くタオルで全身も拭いて濡らしてあげています。その時、蒸れて皮膚病にならないか心配ですが、大丈夫ですか?

A.濡れた体を長時間放置すると、痒みなどの原因になることが考えられます。特に毛が長い犬種や毛が密な犬種では注意したほうがいいでしょう。

体を水で濡らす対策のまとめ

体を水で濡らす対策は、有効性が怪しいばかりか、別の疾病を招く恐れもあるようです。
あまりおすすめできる対策ではありませんので、別の熱中症対策を行ったほうが良いでしょう。

熱中症対策グッズ

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保冷剤の材料について

Q:保冷剤とバンダナを使って自作のネックカラーを作る際、「吸水ポリマー」の保冷剤は誤食しても安全だが「エチレングリコール」の保冷剤は危険と聞きましたが、本当ですか?

A:どちらも誤食すると危険な素材です。誤食によって吸水ポリマーは胃破裂や腸閉塞、エチレングリコールは中毒を起こす可能性があります。飲食物でない以上、誤食には注意しましょう。

最近では食品添加物にも使用される「ゲル化剤」が使われている保冷剤もあるようです。使用している保冷剤の成分を把握しておくのも、万が一の時のためには重要です。

ネックカラーの重さについて

Q:お友達のチワワが自作の保冷剤ネックカラーを使っていたんですが、体格に対する保冷剤の重さから体調を壊したそうです。超小型犬は自作のネックカラーは危険ですか?

A.超小型犬や小型犬は頸椎に生まれつき不安定症を持っている子も多く、保冷剤の重さが首に負担になることがあります。

例えば、体重2㎏の子が20gのものを首に下げた場合、体重50㎏の人間に換算すると首から500mlのペットボトル1本をぶら下げているのと同じですから、かなり重たく感じるでしょう。重さが不安な場合は、着るタイプのクールウェアなどを利用すると安心かもしれません。

大型犬は筋肉もしっかりしていますし、ネックカラーを使用してもそこまで負担にはならないのではないでしょうか。

熱中症対策グッズで体が冷える可能性

Q:熱中症対策をしすぎて、逆に体が冷えてしまうことはありませんか?ネックカラーやクールウェアなどは犬が自分で外すことが出来ないので心配です。

A:犬も人間と同じように、体が冷えすぎることで体調を崩すことがあります。気温や湿度などを把握し、愛犬の様子を十分に確認しましょう。
散歩のときはネックカラーなどを使用し、家にいるときはクーラーや扇風機を使用した方が良いでしょう。

経口補水液について

Q:人間の熱中症対策では水よりもスポーツドリンクや経口補水液の方が良いとされていますが、犬にもあげた方がいいですか?人間用の経口補水液が良くない場合、代わりに与えると良いものは何かありますか?

A:脱水の改善や、効率的な水分補給には経口補水液が有効です。しかし、人間用の経口補水液やスポーツドリンクは糖分や塩分が多く入っているため、犬には適していませんので、犬用の経口補水液を使用しましょう。

経口補水液を常に与えるのではなく、普段は普通の水を飲ませ、「外出後に経口補水液を飲ませる」というような使い方をしましょう。

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冷却ジェル枕について

Q:家を不在にする時エアコンを付けて外出するんですが、停電やエアコンの故障で犬が熱中症になる場合を考えて、冷却ジェル枕を置いています。誤食してしまう不安があるんですが、食べても体に影響はないですか?もし危険な場合、代わりに使える良いものはなんでしょう?

A:お使いのジェル枕に何の素材が使われているかは判断できませんが、基本的に誤食は避けたいところですよね。留守中ですぐに対応ができないかもしれないことも考えると尚更です。

ジェル枕の代わりにアルミプレートを使ってみてはいかがでしょうか。放熱性がよく意外とひんやりしているので好む子も多いですよ。

他にもアルミシートや冷感シートなども利用できます。ただし、これらはいたずらで咬んでしまうこともあるので、いたずら好きな性格の犬であれば、プレートタイプの物の方が安心です。

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犬用の帽子ついて

Q:犬の熱中症対策グッズを探していたら「犬用の帽子」というものがありました。逆に暑いんじゃないかと思いましたが、効果はありますか?

A:まったく効果がないということはないと思います。ただ犬の場合、考えるべきは上からの太陽光線よりも、アスファルトなど下からの放射熱です。特に小型犬だとその影響を顕著に受けることになります。帽子は熱中症対策というよりも紫外線などから眼を守る意味合いが強いように感じます。

熱中症対策グッズのまとめ

現在は本当に多くの熱中症対策グッズが販売されています。その中には良いものから効果に疑問のあるものまで様々です。
誤飲や誤食しても問題ないものが使われていること、自分の愛犬、愛猫の体重に合ったものであることなど、謳い文句に惑わされることなく、きちんと判断して購入するようにしたいですね。

どうしても効果や使われている素材などに不安な場合は、かかりつけの獣医師に相談してみると良いでしょう。

冷房病(クーラー病)対策

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犬の冷房病(クーラー病)について

Q:ニュースで人間は熱中症だけでなく冷房病(クーラー病)にも注意が必要だと言っていました。犬にも冷房病(クーラー病)はありますか?

A:あります。人間と同じようにクーラーの効きすぎによる体の冷えや、室内と外気の温度差で自律神経が狂うことが原因となるようです。クーラーの設定温度は高めでも、空気を動かすことで体感温度は下がりますので、扇風機やエアーサーキュレーターを有効に活用したいですね。

冷房病(クーラー病)対策のまとめ

動物もクーラーの効きすぎによって体調不良を起こす可能性があることがわかりました。
留守中などは体調不良に気づいてもすぐに対処ができないため、他の熱中症対策はもちろんのこと、日頃から快適に過ごせる温度設定やサーキュレータの配置などを考えておきたいですね。

最後に

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犬の熱中症は命に関わることもあり、対策は欠かせません。今どき、短時間であっても車の中に放置するような飼い主がいらっしゃるとは思えませんが、毎年35度を超えることが普通になってしまった日本の夏は家の中も車の中と同様、気を抜くことはできません。

そんな背景もあってか、たくさんの熱中症対策の商品が販売されるようになった一方、それらの便利グッズを使うことで場合によっては体に負担がかかったり、誤食の原因になってしまったすることもあるので、飼い主が素材やその効果についてよく調べ、取り扱いや使用には注意するようにしましょう。

まだまだ暑い夏は続きますので、熱中症対策をしっかりし、犬も人間も元気に過ごしましょう。

猫と人間の赤ちゃんの生活!衛生面と猫のストレスに気をつけよう

赤ちゃんがいるご家庭で猫を飼い始めたり、猫を飼っているご家庭に赤ちゃんを迎えることになったりすることがあるかもしれません。「猫と赤ちゃんって一緒に暮らして大丈夫なの?」と疑問に思われる方は多いのではないでしょうか。

基本的に、赤ちゃんに猫アレルギーや病気などの事情がない限り、猫と一緒に暮らすことは可能です。しかし、同時に、赤ちゃんの衛生面や猫のストレスなど、気をつけなければいけないこともたくさんあります。

今回は、猫と人間の赤ちゃんが一緒に暮らす際の衛生面の注意点や猫のストレス対策をご紹介します。

猫と赤ちゃんの生活【衛生面での注意】

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「猫がいる環境は赤ちゃんにとって衛生上問題があるのでは?」と心配される方は多いと思います。

しかし、事前に注意するべき点を明確にしておけば、可能な限りトラブルを避けることができます。
以下では、猫と赤ちゃんの生活における衛生面の注意点を6つご紹介します。

ただし、赤ちゃんの病気や体質によっては、猫との生活が難しい場合もあるので、不安な点があれば医者や獣医師と相談することをお勧めします。

1.居住スペースを分ける

接触を完全に断ち切る必要はありませんが、猫が勝手に赤ちゃんの寝室に入ってしまわないよう、居住スペースは分けましょう。
赤ちゃんがハイハイをして部屋を動き回るようになったら、猫のおもちゃやお皿などは赤ちゃんの手の届かないところに置くようにしましょう。

2.猫のブラッシング・シャンプーを丁寧に

室内に舞い散る猫の抜け毛を減らすため、こまめにブラッシングやシャンプーをしましょう。
特に猫の排泄後は、毛や体に汚れが付いてる場合があるので綺麗に拭いてあげましょう。

3.赤ちゃんを猫のトイレに近づかせない

赤ちゃんがハイハイで移動できるようになった際には、ベビーガードを利用するなどして猫のトイレには近づかせないようにしましょう。

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4.猫に触れた後赤ちゃんを触る際は、手洗いを

猫のケアをした後や猫のトイレ掃除をした後は、必ず手洗いをしてから赤ちゃんを触りましょう。衣類についた毛もなるべく取り除きましょう。

5.ハウスダスト対策を徹底

猫の抜け毛やフケ、ダニなどのハウスダストが、赤ちゃんのアレルギーの原因となることがあります。普段以上にこまめな掃除をしましょう。空気清浄機を利用するのもお勧めです。

6.猫の爪を切る

爪切りのケアをしていないと、猫がじゃれついた拍子に赤ちゃんの肌に引っ掻き傷をつけてしまう可能性があります。
「猫引っ掻き病」という感染症にかかってしまうこともあるので、万が一猫が赤ちゃんを引っ掻いてしまった時は、傷口をよく洗い、様子によっては病院に連れて行きましょう。

妊婦さんはトキソプラズマに注意

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トキソプラズマ症とは、トキソプラズマという原虫に寄生されることで感染する人獣共通感染症です。
トキゾプラズマ症に感染した猫の糞便に含まれる、オーシストと呼ばれる寄生虫の卵のようなものを経口摂取してしまうことで感染します。(猫がオーシストを排出するのは初感染した時のみといわれています。)

妊婦さんがこれに初感染してしまうと、赤ちゃんに流産や死産、先天性の障害が起こることがあります。

感染予防法

予防策として、以下の4つを徹底することで感染リスクを下げることができます。

  • 猫を完全室内飼いにする
  • 猫に生肉を決して食べさせない
  • 猫のトイレ掃除は使い捨てのビニール手袋を使い、手洗いをしっかりする。または、他の家族に任せる
  • 猫の糞便はなるべく早く掃除する

猫と赤ちゃんの生活【猫のストレス対策】

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新しい家族が増えると、猫はその環境の変化に慣れることができずにストレスを感じてしまいます。
猫が赤ちゃんと良い関係を築けるように、猫のストレスに気を使ってあげることが大切です。

猫だけのスペースを作る

猫が赤ちゃんと適度に距離を置いて、くつろげる空間を作ってあげましょう。
特に、猫は赤ちゃんの鳴き声などの大きい音が苦手です。なるべく声が届かない場所に居場所を整えてあげると良いでしょう。

コミュニケーションは毎日とる

赤ちゃんのお世話で忙しくなり、猫にかまってあげられる時間が以前と比べてどうしても少なくなってしまうのは仕方のないことです。

しかし、猫が「飼い主さんがかまってくれなくなった」と思ってしまうと、赤ちゃんへの嫉妬やストレスの原因となってしまいます。
忙しい毎日でも、猫とコミュニケーションを取ることは決して忘れないようにしましょう。

猫と赤ちゃんを少しずつ慣れさせよう

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猫は初めて見る赤ちゃんの存在に戸惑ったり、興味を持ったり、怖がったりと様々な反応を見せるでしょう。猫と赤ちゃん、お互いへの危険を避けるためにも、猫と赤ちゃんの面会は慎重に行いましょう。

面会の開始時期などに決まりはないため、余裕ができた時に行うのが良いでしょう。
以下に3つのポイントをまとめました。様子を見ながら、焦らずに猫と赤ちゃんを慣れさせていきましょう。

1.赤ちゃんの泣き声に慣れさせる

猫が最も驚くのは、赤ちゃんの泣き声かもしれません。猫はただでさえ大きな音が苦手ですから、慣れていないとストレスに感じてしまう可能性が高いです。
赤ちゃんが家に来る前から、youtubeなどで赤ちゃんの鳴き声を聞かせてみてください。最初は小さな音から始めてくださいね。

2.赤ちゃんの存在に慣れさせる

赤ちゃんを抱っこして猫に見せたり、赤ちゃんの匂いのするものを嗅がせたりするなどして、赤ちゃんの匂いや見た目に少しずつ慣れさせることが大切です。
また、赤ちゃん用品も増えるので、その都度、見せたり匂いを嗅がせたりして環境の変化にも慣れてもらいましょう。

3.触れ合いは大人が見守る中で

赤ちゃんは動けるようになると、猫を驚かせる行動に出てしまう可能性もあります。触れ合う際は必ず大人が側でサポートしてあげましょう。
また、触れ合うタイミングは猫と赤ちゃんが落ち着いている時がよいでしょう。

猫との生活が人間の赤ちゃんに教えてくれること

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猫と一緒に生活することで人間の赤ちゃんは様々なことを学ぶことができます。
最後に、猫との生活が赤ちゃんにもたらす3つの良い影響をご紹介します。

1.相手の感情を想像して行動できるようになる

言葉の通じない動物と暮らすことで、相手の感情を想像して行動をすることが学べます。
親御さんが愛情や優しさを持って猫の世話をする姿を見て、人や動物への接し方を学びながら成長することができるでしょう。

2.命に対する責任感を持てる

幼い頃から「飼い主として猫をお世話する」ことを実践することで、命に対する責任感を自然と学ぶことができるでしょう。

3.ストレスを抑制する

動物との触れ合いにはストレスホルモンを抑制する効果があります。
日々の触れ合いによって、猫と赤ちゃんが良い関係を結ぶことが期待できます。

まとめ

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猫と赤ちゃんの共同生活は注意することがたくさんある反面、良い影響をもたらしてくれます。
赤ちゃんに衛生的悪影響を与えないためにも、猫自身を衛生的にケアしてあげることが大切です。

とはいえ、愛猫と赤ちゃんの世話を同時に行うことは大変ですよね。今回ご紹介したことを気をつけながら、家族や友人で協力して、愛猫と赤ちゃんが幸せに暮らせるよう工夫をしてあげましょう。

【初心者必見】これだけは抑えておきたい6つの「犬の散歩マナー」

初めて犬を飼う方の中には、愛犬との散歩を楽しみにしている方も多いでしょう。愛犬の健康にとっても、愛犬と信頼関係を築く上でも、お散歩はとても大切です。

一方で、玄関から一歩外に出れば、様々な人が暮らしている社会があり、そこにはマナーやルールが存在します。

今回の記事では、初心者の飼い主さんが知っておきたい「散歩中のマナー」をご紹介します。他の人とのトラブルを防ぐためにも、マナーをしっかりと勉強してからお散歩に出かけましょう。

1. リードで犬をコントロールする

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「ノーリード」は原則禁止

リードをつけずにお散歩することは、公道ではもちろん、人の少ない公園でもマナー違反です。

「うちの犬はリードなしでも大丈夫」と過信してはいけません。他の犬や急な物音に反応して、飼い主さんの側から突然走り去ってしまうことがあります。
また、ずっと飼い主さんの側を歩く犬でも、犬嫌いの人にとってはリードなしで歩いているだけで「怖い」と感じてしまいます

「ノーリード」で犬を自由にさせて良いのは、基本的にはドッグランの中だけだと覚えておきましょう。

なお、リードをつけていても、砂場など、公園の敷地内には犬が入れないところも多いので、標識などをよく確認しましょう。

リードは短く持とう

リードは短めに持ち、犬には常に飼い主さんの横を歩かせるようにします。

犬が引っ張ると長く伸びるタイプのリードもありますが、犬が遠くに行き過ぎてしまうと危険なので注意が必要なため、きちんとコントロールできていない犬には使わないようにしましょう。

小さな子供の手を繋いで歩くのと同じように、リードを短く持って、犬の行動を臨機応変にコントロールできるようにしましょう。

2. 自転車に乗って散歩しない

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自転車で犬の散歩は違法

自転車に乗って片手運転で犬の散歩をすることは、道路交通法違反です。
違反すると、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられます。

飼い主さんにも犬にも危険

違法でなかったとしても、自転車での散歩は飼い主さんにとっても犬にとっても危険です。

「大型犬だから、しっかり運動させたくて…」との思いから自転車で散歩に行く飼い主さんもいるようですが、ドッグランで運動をさせるなど、何か別の方法を考えましょう。

3. 公共の場を汚さないようにする

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公共の道路や公園は、多くの人が利用する公共の場所です。犬を連れていようといまいと、汚すことはマナー違反ですよね。

犬の散歩で特に気をつけたいのは、「トイレ」と「被毛」です。住宅密集地である都市部にお住まいの方は特に注意する必要があります。

トイレを適切に処理しよう

最近では、犬のトイレはできれば室内でさせるのがマナーと考える人も増えているため、室内で済ませてから散歩に行くのがベストです。

外でトイレをさせる場合は、「うんちは必ず持ち帰る」「おしっこは水で流す」ことを徹底し、汚物やにおいが残らないように気をつけましょう。

外でブラッシングしない

外でブラッシングをしてしまうと、被毛が風に乗って、他の家や公共施設にまで飛んで行ってしまう恐れがあります。

中には犬アレルギーの人もいるので、少量の被毛であっても外でのブラッシングは避けるのがマナーです。

4. 他の人や犬との接触に気をつけよう

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相手の意思を確認するまで犬を近づけさせない

犬の散歩中には、様々な人とすれ違うものです。好奇心旺盛な犬の場合、他の犬や知らない人に近づきたがるかもしれません。

しかし、世の中には犬嫌いな人もたくさんいますし、他の犬を怖いと感じる犬もいます。

犬を近づける際には、相手の意思を確認してからにしましょう。

飼い主さんが他の犬に勝手に触るのもNG!

飼い主さん自身が、許可なく他の人の犬を触るのもマナー違反です。

特に、勝手に他の犬におやつをあげるのは絶対にやめましょう

5. 散歩中の大きな話し声に注意

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犬の散歩中に、「犬仲間」ができるかもしれません。

犬好き同士だからこそ、会話が弾んでしまう気持ちは分かります。しかし、あまり大きな声で長時間話していると、周囲の迷惑になってしまう可能性もあります。

もし、話しが長くなりそうなときは、ドッグカフェなどを利用してみると良いかもしれません。

6. 最低限のしつけをしておこう

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散歩中に他の人に迷惑がかからないような配慮や、犬の安全を確保することは、飼い主さんの責任です。
最低限、犬に次のようなしつけをしておくことで、安心して散歩に出かけましょう。

①「マテ」

赤信号で立ち止まらせたり、拾い食いをやめさせたりする際、「マテ」を教えておくととても便利です。

②他の犬や人を噛まない

国内の犬の咬傷事故は、平成28年で4300件以上発生しており、決して少ない数字ではありません。
他人に怪我をさせてしまった場合、過失傷害罪で飼い主さんが訴えられてしまうことがあります。

普段から人や犬を噛んではいけないことをきちんと教えておくことが重要ですが、噛み癖がついてしまった場合は、手遅れになる前にドッグトレーナーさんに相談してみることをおすすめします。

③色々な刺激に慣れさせておく

他の犬や人、工事や台車の音などに慣れていないと、散歩中に犬が怖がってしまったり、吠えてしまったりすることがあります。

特に、生後1ヶ月〜1年程度の「社会化期」と呼ばれる期間に様々なものに徐々に慣れさせておくことで、その後の生活で無駄吠えや犬のストレスを減らすことができます。

知人に頼んで家に遊びに来てもらったり、YouTubeで工事の音を聞かせたりなど、少しずつ刺激を与えていきましょう。

まとめ

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今回は、犬の散歩で守りたい6つの基本的なマナーをご紹介しました。

世の中には、犬嫌いな人や犬アレルギーの人、犬の排泄物を嫌がる人など、様々な人がいます。
そうした人たちが嫌な思いをしないために、犬の飼い主として気をつけるべきことを心得て、気持ちよくお散歩に出かけられると良いですね。

室内飼い猫に散歩は必要?猫の散歩のメリット・デメリットと注意点

猫飼いの皆さんの中には、「猫は一生家の中だけで過ごしていていいの?」「外の世界や外の空気に触れなくて大丈夫なの?」と疑問に思う方も多いと思います。

犬と違って散歩は必要ないと言われる猫ですが、ときどき猫を散歩させている姿を見かけることがありますよね。
そもそも猫は室内飼育が推奨されていますが、そんな猫を散歩させる必要性はあるのでしょうか?

今回は猫を散歩させるメリットとデメリット、そして注意すべき点についてご紹介します。

猫は室内飼育が推奨される

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環境省や多くの獣医師は「猫を外に出さない完全室内飼い」を推奨しています。

環境省が紹介している、室内飼育のメリット/デメリットを以下にまとめました。

室内飼育のメリット

  • 交通事故に遭う危険がない
  • 感染症にかかる危険が少ない
  • ご近所トラブルが少なくなる
  • 虐待などの被害に遭うことがない

室内飼育のデメリット

  • 環境によっては猫が退屈しやすい

デメリットである退屈しやすいという点については、室内空間を整え、飼い主が毎日コミュニケーションをとることで改善できます。整った環境下では、猫は室内飼育で十分幸せに暮らせるでしょう。

猫がストレスを溜めることがないように工夫をすれば、室内飼いのデメリットはほとんどありません。

猫に散歩は必要か?

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猫は室内飼いで満足に暮らすことができます。
そんな猫に散歩が必要かどうかは、専門家の間でも賛否両論で意見が分かれているようです。

そもそも「猫にも散歩をさせる」という考え方は「環境エンリッチメント」という概念が由来といわれています。動物福祉の立場から「猫にとって、その動物本来の暮らし、心身ともに豊かな生活をできる環境を整えよう」というものです。

ですので猫にとって散歩が必要かどうかは、一概に断言はできません。飼い主の考え方とそれぞれの猫の性格や様子次第と言えるでしょう。

猫を散歩に連れて行くメリット

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気分転換やストレス発散になる

室内飼育の場合は、狭い部屋の中で変化が少ない退屈な環境になりがちです。もちろん、室内でも十分な環境を整えることは可能です。
しかし、外に出ることは猫にとって新たな刺激となり、自然と触れ合うことでストレス発散気分転換の効果があります。

運動不足の解消

室内飼育の猫は肥満になるリスクが高くなりますが、散歩で運動をすることで、運動不足解消に繋がる場合もあります。

災害対策

外の世界に慣らしておくという意味で、散歩が災害時に役に立つことがあります。
普段は室内で過ごす猫を、災害時にどうしても外に連れ出さなければならなくなった場合を想定してみてください。

日頃から散歩やハーネス、リードをつけることに慣れていれば、いざという時に猫にストレスをかけずにスムーズに外に連れ出すことができるかもしれません。

猫を散歩に連れて行くデメリット

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外の世界の危険に晒されやすくなる

外飼いの猫の平均寿命が、室内飼いの猫より3〜4年も短いという報告があるように、猫は外で過ごすことで様々なリスクに晒されます。

他猫との喧嘩脱走交通事故虐待植物中毒化学物質中毒感染症(細菌、ウィルス、ダニ、ノミなど)など、外の世界には猫にとっての危険がたくさんあるのです。そのため、猫を外に出すこと自体が不適切であると考える人もいます。
 

外に出ることでストレスを感じる

縄張り意識の強い猫は、家の中にいても定期的にパトロールをしています。

猫を外に連れ出すと、他の猫の縄張りを歩くことになり、ストレスを感じてしまいます。さらに、外の世界を知ってしまった猫は、家の外の縄張りをチェックできないことがストレスになります。

猫を散歩する場合の注意点

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ここまでご紹介してきたように、猫の散歩にはメリットだけではなく、リスクも伴います。

もし猫を散歩させたい場合は、これらのリスクを最小限に留めなければいけません。そのため、飼い主が行うべき事前準備と注意点をご紹介します。

1.首輪ではなくハーネスを

散歩をする際は、首輪ではなく、腕を通すハーネスを使用しましょう。

猫は体が柔らかく頭が小さいため、きつめに首輪を調節したつもりでも抜けることがあります。腕に通すハーネスの方が猫の体に負担もかかりにくく安全です。ハーネスは体に合ったサイズを選び、絶対に抜けることがないか確かめてから外へ出るようにしましょう。

猫がハーネスに慣れるには時間がかかることがあります。しばらく家で練習し、猫が慣れたこと、ハーネスが外れないことを確認してから外に出ましょう。

2.ワクチンやノミダニ予防は入念に

猫を散歩に出すのであれば、猫の3種混合ワクチンに加え、猫白血病ウイルスやクラミジア感染症も予防できる4種あるいは5種混合のワクチンを打つことも考えましょう。

散歩中に思いがけず他の猫と接触することがあると、これらの病気への感染リスクが高まります。猫を散歩に連れ出す前に、どのワクチンを打つべきか、動物病院に相談することをお勧めします。

ワクチンに加えて、ノミ、ダニ、フィラリアの予防もしっかり行いましょう。

3.最初は様子見。無理に連れ出さない

最初は家のベランダや庭先などに出して、猫の様子を伺いましょう。
興味を持って歩く猫もいれば、出たがらない猫もいます。あくまで猫のペースに合わせ、飼い主は見守るだけにしましょう。

散歩に行く際は、まずは短い距離から始め、怖がって動きたがらない場合はそこで諦めることも肝心です。

その後は愛猫のペースに合わせながら、徐々に散歩の流れを作っていくことが大切です。

4.散歩コースを見極める

散歩コースは車や人通り、外猫が少ない場所を選びましょう。
その際、意外な植物でも猫に毒性があることが多いので注意する必要があります。

5.「歩かせる」ことを目的にしない

猫は歩きたいというよりも、外の様子や縄張りの確認のために外に出ることが多いようです。そのため、無理に引っ張るのではなく、猫の好きなように歩かせることが大切です。

リュックやカートで草むらがある場所に連れていき、そこで遊ばせるという方法もあるようです。

まとめ

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犬と違って、猫の散歩は必ず必要というわけではありません。

外の世界に興味を持っている猫にとっては良い刺激になることがありますが、事前の準備とトレーニングが必須です。猫の体調や様子を観察しながら進めましょう。
外の空気に触れるだけでも充分ですので、猫に負荷のかからない程度に散歩を楽しんでください。

また、神経質な猫の場合はストレスになるので無理に散歩させることのないように注意です。

散歩をしても、しなくても、猫にとって豊かな環境を整えることが大切ですね。

猫にとって春はストレスを受けやすい。注意したいポイントまとめ

季節の変わり目は、私たち人間も体調を崩しやすくなったり、心も不安定な日々が続いたりしますよね。それは猫も同じです。

人間にとって春といえば、桜が思い浮かびますが、同時に花粉症も襲ってくる嫌な季節でもあり、鼻づまりに悩まされる方にとってストレスでもあります。猫にとっては春のどんな出来事がストレスになるのでしょうか。

この記事では、そんな春に気をつけたいポイントや対処法をご紹介いたします。

春は落ち着かない

環境の変化が苦手な猫にとって、春はストレスを受ける要素が多くあります。実際、春の時期は、猫の脱走率も高まると言われており、飼い主さんとしても心穏やかではありません。

一体、春のどんなポイントに気をつけるべきなのでしょうか。

気温差

桜
私たち人間も、気温差がある日々が続くと体調を崩しやすいですよね。猫も同様です。

特に、春は昼と夜の気温差もあり、体調を管理することが難しいです。ぐったりしているなど何か猫ちゃんの異変を見かけたら、すぐに獣医師さんに診てもらいましょう。

環境の変化

芝生の上で
春になると、さまざまな環境が変化します。環境の変化に弱い猫にとって、その1つ1つがストレスになる場合があります。

例えば、春になり進学や就職の関係で、家庭環境が変わるかもしれません。大切な家族が突然居なくなってしまうのは、大きな変化と言えるでしょう。また、冬に使っていた家具や電化製品(こたつなど)を片付けて、模様替えをする方も多いと思います。ある日突然、毎日愛用していたこたつがなくなるという状況に、猫が驚き悲しんでしまうかもしれません。

しかし、陽のあたる場所も増え、猫にとって心地の良い場所も出てきます。そのような場所に居心地の良い場所を作ってあげるのも良いでしょう。猫の様子や日々の行動を観察し、気にかけてあげることが大事です。

引っ越し

白猫
春になって新居に引っ越す、という方も多いのではないでしょうか。猫は、引っ越しが苦手な動物だと言われています。引っ越しがきっかけとなって体調を崩してしまう猫もいます。

引っ越し当日を迎えるよりも前に、どういった対策や準備をするべきなのか学んでおきましょう。具体的な工夫もさまざまあります。例えば、以前使っていたおもちゃやタオル、猫砂などを捨てずにとっておくといったことが挙げられます。

以下の記事には、猫がいる家庭での引っ越しについて詳細に書かれていますので、参考にしてみてください。

【猫】引っ越しのストレスを軽減させる方法とコツを大公開!

発情期

ベッドに可愛く寝てる猫
冬から夏にかけては猫の発情期にあたるため、スプレー行為や大きな声で鳴くなど、猫ちゃんがいつもと違う行動をすることも増えるでしょう。「他の猫と接触させないよう戸締りを厳重にする」といった日々の注意から、かかりつけの獣医師と相談のうえ、不妊手術を行うなどの対応も考えましょう。

もし、外を出歩かせている場合、いつの間にか妊娠してしまっているかもしれません。その場合は、必ず不妊手術を受けさせましょう。望まれない命が生まれてしまうことは、飼い主にとっても母猫にとっても、何よりその猫自身にとって最も不幸なことです。

花粉症などのアレルギー

菜の花
花粉症に悩まされているのは人間だけではありません。猫でも花粉症でつらい思いをしている子もいます。くしゃみや鼻水といった、人間と同様の症状もありますが、猫の場合は皮膚に症状が現れることも多いようです。

成猫になってから発症をする子もいるので、「春先から様子がおかしい」と思ったら、動物病院を受診することをおすすめします。

猫も花粉症になる?これからくる春に備えよう!

抜け毛

布団に埋もれる猫
猫にとって毛の抜ける時期は、春から夏に変わる時期(3月頃〜)、そして秋から冬に変わる時期(11月頃〜)と言われています。つまり、春先は猫にとって抜け毛の時期です。

猫はキレイ好きなので、グルーミングをよく行います。この際、ブラッシングをあまりしてあげられていないと、多くの抜け毛を飲み込んでしまいます。冬毛を多く飲み込んでしまうと、毛が消化器官にたまってしまったり、喉に詰まってしまいます。

また、ブラッシングをしないと毛玉ができてしまい、そこから皮膚炎を招いてしまうこともあります。飼い主の皆さんはこまめにブラッシングをしてあげるように心がけましょう。

体重管理

体重計
野生の動物たちが冬にそなえて体脂肪をたくわえるのと同様に、猫も太ることで寒さにそなえると言われています。この時10~20%程度太るのですが、この状態のまま春になってはしゃいでしまうと、体に負担をかけてしまうことがあります。体がいつもよりも重い状態で元気に活動をすると、足や関節にダメージを与えてしまう場合もあります。

体調の管理だけでなく、春に向けて体重の管理も行ってあげるようにしましょう。ペットは、「ちょっと太りすぎたから、食事制限をしようかな」と自発的に管理できません。飼い主さんが食事や運動量を調節してあげることで、猫が健康的な体系になれるようにサポートしてあげましょう。

猫が太ってきた!ご飯の回数と量が原因かも?【デブ猫対策】


 

猫のストレスサインは?

猫と猫じゃらし
環境変化などで猫がストレスを感じた場合、猫はどのような行動をするようになるのでしょうか。これが分かっていれば、猫のSOSサインに気が付いてあげやすくなります。

  • 過度なグルーミング
  • トイレの粗相
  • 問題行動の増加
  • ひきこもる
  • 体調不良

必要以上に自分の毛をなめることも、ストレスの現れです。ときには脱毛をするまでなめ続けてしまうこともあります。なめやすい前脚やおなかに脱毛の症状を見つけたら、動物病院を受診して相談をしてください。

最後に

桜と春
冬が終わり、気温も徐々に上がり、楽しい春がやってきます。しかし、同時にさまざまな環境の変化もあり、心身ともに体調を悪くしやすいのもこの季節です。飼い主さんもこの時期に体調を崩す方は多いのではないでしょうか。

愛する猫ちゃんと元気よく一緒に暮らしていけるように、春特有のことにも気を遣っていきましょう。

愛犬と潮干狩りに行こう!注意点5つと持ち物リスト

家族が出かけているとき、いつもはおうちでお留守番をしているわんちゃん。たまには一緒にお出かけをして、さまざまな景色を見せてあげたいですよね。

だんだんと暖かくなってきたこの時期には、ちょうどハイシーズンとなる潮干狩りに行くのはいかがでしょうか?

わんちゃんと潮干狩りを一緒に楽しむために気をつけたい5つのことと、必要な持ち物をご紹介いたします。

気をつけること

潮干狩りに行くチワワ
潮干狩りは公共の場ですので、トラブルもありますし、危険もあります。事前に把握して、安全な潮干狩りを楽しみましょう。

熱中症

まだ肌寒い季節だとは言っても、長時間太陽の下にいると、人間も犬も身体に熱がこもってしまいます。

犬は汗をかかず、口呼吸で息をすることでしか熱を逃せません。そのため、人間よりも熱中症になりやすいと言われています。こまめに水分補給の時間を設けるようにしましょう。特に、飼い主が潮干狩りに熱中している時は要注意です。

愛犬がぼーっとしていたり、激しい口呼吸が長く続くなどの症状が現れたら、熱中症の危険信号です。すぐに涼しい場所に愛犬を移動させ、うちわや扇風機などで風を送って身体を冷やしながら、早急に病院に連れて行きましょう。

熱中症は死につながる病気です。近くの動物病院の場所・連絡先を事前に把握しておき、一刻も早く病院に連れていくことが大切です。

怪我

潮干狩りですから、砂の下には貝がいます。中には割れている貝殻や尖っているものもあるので注意が必要です。

もし愛犬が傷を負ってしまったら、綺麗に洗って、オキシドールなどの舐めても大丈夫なもので消毒をしましょう。傷口から細菌が入ることもあるので、消毒後は地面を歩かせないようにしてください。

貝殻などの危険なものがわんちゃんの足を怪我させないために、靴を履かせるのも良いでしょう。また、靴を嫌がるわんちゃんには肉球に塗るワックスで肉球を保護してあげるのもおすすめです。

海水を飲ませない

犬はもともと塩分に弱く、大量に塩分をとってしまうと腎臓や心臓に負担がかかってしまいます。

事前に十分に水分をとらせるようにし、潮干狩り中にもこまめに水分を与えるなどして対策をしましょう。

リードにつなぐ

海など広い場所に行くと、リードを放して自由に走り回らせてあげたくなる気持ちはとてもわかります。

しかし、潮干狩りをしている人の中には犬アレルギーを持っていたり、犬が嫌いな人もいます。トラブルを防ぐためにも、公共の場ではリードはつなぐというのがマナーです。

もしうっかりリードを放してしまった時に備えて、リードに連絡先などを記載した迷子札をつけると安心です。

排せつさせない

自分たちがこれから食べる貝におしっこをされて、いい気がする人はいないと思います。

事前にお散歩に行くなどして排せつをさせておくことや、いつも排せつをする時間は避けて海に行くなどの配慮をしましょう。また、できるだけ人がいないところで潮干狩りをするのも良いでしょう。

安心のために、マナーパンツをするのも良いでしょう。

持ち物リスト

潮干狩りに行く犬
わんちゃんと潮干狩りを快適に過ごすために、海に持って行くべきものをまとめました。

飼い主さんご自身の潮干狩りの支度も大変だと思いますが、愛犬のための準備もきちんとしてから向かいましょう!

  • リード
  • 迷子札
  • 飲料水
  • 水を飲む用の器
  • おやつ
  • タオル
  • ウェットティッシュ
  • 犬用シャンプー
  • 消毒液
  • 動物病院などの連絡先
  • 犬用の洋服
  • 靴(ワックス)
  • 水(犬の身体を洗う用)
  • ビニール袋

ウェットティッシュがあると、わんちゃんのお顔を拭いたり食器を拭いたりと、様々なことに役立ちます。

潮干狩りをするとわんちゃんの身体はかなりドロドロになってしまいます。かっぱなどの撥水性のあるお洋服を着せてあげると、綺麗にする手間が省けて便利です。ただし、お洋服のせいで熱がこもってしまうことも考えられるので、わんちゃんの状態を常に確認し、場合によっては脱がせるようにしましょう。

シャワーがある潮干狩り場も多くあります。現地で汚れた体を洗ってあげるために犬用のシャンプーを持って行きましょう。しかし、混んでいる場合には、落ち着いてわんちゃんを洗うことができないこともあります。その場合に備えて、ペットボトルなどに水を入れて持って行くとなお良いでしょう。

最後に

潮干狩りに行くサングラスの犬
潮干狩り場では食品を扱っているので、どこの潮干狩り場でもペット同伴OKというわけではありません。行く予定の場所が本当に犬を連れて行ってもいいところなのかは、事前にしっかりと確認するようにしましょう。

また、公共の場ですので、わんちゃんの管理も徹底して、他の方に嫌な思いをさせないようにしたいですね。トラブルになってしまうと、お互いが嫌な気持ちになってしまい、せっかくの楽しい潮干狩りが台無しになってしまいます。

ルールを守りつつ、わんちゃんとの素敵な思い出をたくさん作ってくださいね!