皆が悩むドッグフード選び、ペット栄養管理士が推奨する選び方って?

ドッグフードは種類が大変多く、インターネット上にも情報があふれているため、選択に迷ってしまいますよね。購入してからも、「本当にこれでいいのかな?」と不安になるかもしれません。

愛犬の元気と健康のためにも、納得できるドッグフードを選びたいですよね。この記事では、ペット栄養管理士でもある筆者がドッグフードの選び方の5つのポイントと注意点を解説します。

ドッグフードの選び方①主食は犬用総合栄養食を選ぶ

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まずは、「総合栄養食」と表示されたドッグフードを選びましょう。

総合栄養食とは、「そのフードと新鮮な水」だけで特定の成長段階において犬が必要とする栄養を満たし、健康を維持することを目的としたものです。

総合栄養食は、ペットフード公正取引協議会が設定する基準をクリアしたフードのみに記載されます。また、「AAFCO(米国飼料検査官協会)の基準を満たしています」などと表記しているドッグフードもあります。

ドッグフードには、総合栄養食のほかに「おやつ」「一般食」「副食」などがありますが、それらだけでは、犬にとって必要な栄養が摂れないので注意しましょう。

ドッグフードの選び方②犬のライフステージやスタイルに合わせる

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犬のライフステージは、大きく「成長期」「成犬期(維持期)」「老齢期(高齢期)」の3ステージに分けられます。

「全ステージ対応」は、ステージごとに給与量で調節して与えるドッグフードです。

成長期(グロース)

子犬の筋肉や骨、内臓などの機能が成長する大切な時期です。
しかし、胃も小さく、消化・吸収力も未熟です。そのため、消化・吸収しやすく、少量でもカロリーや栄養素が摂れるドッグフードを選びましょう。

成犬期(アダルト)

バランスの取れた栄養で体重を維持する時期です。高カロリーのドッグフードを食べすぎると肥満になってしまいます。

老齢期(シニア)

運動量や食欲が徐々に低下し、消化や吸収能力も衰えていく時期です。
多くの犬は7歳ごろから老齢に入ります。様子を見ながら、少しずつ老犬用のドッグフードに切り替えていく必要があります。

成長や老化のスピードは、犬種やサイズによって異なります。愛犬のライフステージがわかりにくい場合は、獣医師に相談しましょう。

ドッグフードの選び方③機能性ドッグフードを選ぶ

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特に健康面で気になることがある場合は、「避妊・去勢犬」「太りやすい犬」「皮膚の健康サポート」「アレルギーに配慮」などの機能性ドッグフードを選んでみましょう。

ただし、機能性ドッグフードで病気を治療することはできません。体調不良や病気の心配がある場合は、動物病院を受診し、療法食や薬で治療をしましょう。

ドッグフードの選び方④犬のサイズや犬種によって選ぶ

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メーカーによっては、「小型犬用」「大型犬用」など、犬のサイズによってドライフードの粒の大きさや形が異なるものがあります。

「ダックスフンド用」「プードル用」など、犬種別ドッグフードもあります。これらは、かかりやすい疾患など、犬種それぞれの特徴に配慮して作られたドッグフードです。愛犬の犬種に合った製品があれば、試してみてもよいでしょう。

ドッグフードの選び方⑤ドッグフードの形状で選ぶ

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ドライフード

水分が10%以下なので腐りにくいことが特徴です。比較的安価で、購入しやすいこともメリット。効率よく栄養が摂れます。

ウエットフード

嗜好性が高く軟らかいため、子犬から高齢犬、病中病後の犬も食べやすいドッグフードです。水分も同時に摂れるので、水をあまり飲んでくれない犬にも向いています。コストはやや高めで、開封後は腐敗しやすいのがデメリットです。

セミモイスト

水分が25〜35%でしっとりしているため、食べやすく嗜好性が高いドッグフード。湿潤調整剤を添加しています。湿潤調整剤は、犬にはまったく害はありませんが、猫が食べると中毒を引き起こすことがあるため、猫も飼っているおうちでは注意が必要です。

ドッグフードの原材料を確認しよう

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原材料の見方

最初に表示されている原材料が、一番多く使われていることが基本です。ただし、動物性のタンパク質源である肉や魚が複数ある場合は、ほかの原材料の後に表示されます。

「ミートミール」「チキンミール」って何?

「ミートミール」は主に豚肉や牛肉、「チキンミール」は鶏肉を粉状にしたものです。水を含まないので腐敗しにくく、加工しやすいという特長があります。重量に対して栄養価も高いこともメリットです。

「得体の知れないもの」と不安になるかも知れませんが、基本的に市販されているドッグフードは全て「ペットフード安全法」で安全が保証されているので過度な心配は必要ありません。

穀物は食べても良い?

穀物は、犬の便通を整える役割があり、原材料に使われていても問題はありません。
ただし、穀物アレルギーを持つ犬や、穀物を消化するのが苦手な犬には、イモ類などを炭水化物源としている「グレインフリーフード」を与えましょう。

添加物は危険?

「酸化防止剤」や「保存料」に抵抗があり、「無添加」という言葉に惹かれるかもしれません。

しかし、脂肪分を含むドッグフードは酸化しやすいため、酸化防止剤など添加物は必要です。もちろん安全な添加物が使用されていますが、どうしても気になる場合は「ローズマリー抽出物」などの天然酸化防止剤を使用したフードを選ぶといいでしょう。

また、着色料が入っていても害はありませんが、犬は見た目で食欲をそそられることはないので、見た目にこだわる必要はありません。

ドッグフード選びで注意したい3つのポイント

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続いて、ドッグフードを選ぶときに知っておくと便利なポイントを解説します。

1.お店の保管状態を要チェック

お店でのドッグフードの保管状態や陳列方法も要チェックです。例えば直射日光が照りつける店頭で安売りしているドッグフードは、未開封でも酸化が進んでいる可能性があります。

きちんと管理されていて、ペットフード販売士など専門家がいるお店での購入がおすすめです。

2.お徳用特大ドッグフード、食べきれる?

犬のサイズや食べるペースに合った量のドッグフードを選びましょう。愛犬が小型犬1匹なのに、特大のお徳用を購入すると食べきるまでに時間がかかってしまいます。

一度開封すれば、密封してもドッグフードの酸化を食い止めることは困難です。まとめ買いをする場合は、小分けタイプを選びましょう。

3.愛犬に合っているか「便」で確認

どんなに評判がよく、信頼できるブランドのドッグフードだとしても、愛犬に合わないこともあります。便が軟らかすぎる、便が多い、ニオイがきついときはドッグフードを見直したほうがいいでしょう。

また、吐く、下痢をする、かゆがるなどの症状が見られたら、与えるのをすぐに中止して動物病院を受診してください。

愛犬がそのドッグフードをよく食べ、便の状態が良好で健康であれば問題ありません。定期的に動物病院で健康状態をチェックし、食べているドッグフードを獣医師に確認してもらえばさらに安心です。

まとめ

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ドッグフードは種類が大変豊富で、飼い主さんが迷うのも当然です。大切なのは、栄養バランスが良く、愛犬の成長や体質、健康状態に合っているドッグフードを選び食べさせること。

選ぶポイントをひとつひとつ押さえて、比較検討しましょう。どうしても選べない場合は、動物病院で相談することをおすすめします。

【犬の食事】良いドッグフードを選ぶポイント3つ

犬のドッグフード選び、とっても難しいですよね。
安いものから高いものまで様々、そして、ネットで調べてみても、人によって言うことはバラバラ。。

多少主観的になってしまう部分もありますが、ドッグフードを選ぶ際に気を付けているポイントについてご紹介します。

食品添加物は大丈夫?

食品用オイル
カップラーメンやスナック菓子、その他多くの食べ物には、食品添加物が含まれています。
人間の場合は厚生労働省が管轄ですが、犬や猫などのペットの場合は、環境省のペットフード安全法で使用基準が定められています

つまり、人間とペットとでは、制限が別なのです。

人間には厳しい規制がかかっていますが、ペットの場合は、多少それが緩くなっています。
どういうことかというと、ペットには、人での利用が禁止されているような食品添加物であっても、認められている場合があるということです。

食品添加物チェックのポイント

主観的になってしまいますが、以下に気をつけるべきだと思います。

  • 必ずパッケージの原材料を見る
  • わからない横文字に気をつける
  • 気になったら調べてみる

パッケージの原材料をチェック

食品の原材料
ペットフード安全法にて、使用した原材料を全て記載するよう義務化されました。
そのため、現在では、日本国内で流通しているドッグフードやキャットフードのパッケージには、使用した添加物の表示が必ずされています

これをチェックすれば、安心することができますよね?

わからない横文字をチェック

アルファベット
大抵、食品添加物は英語名の長い横文字がついています。
超カラフルな色になる合成着色料の一つに、赤色◯号なんていうものもあります。

以下のような、よくわからない横文字から、見るからに合成であろうもの、犬に食べさせてはいけないものまで、記載されている場合があるので内容のチェックが必要になってきます。

  • ブチルヒドロキシアニソール
  • ジブチルヒドロキシトルエン
  • 亜硝酸ナトリウム
  • ソルビトール
  • キシリトール

実際に調べてみよう

Googleで調査
こちらの記事でもレポートしましたが、不明な成分があれば、実際に成分を調べてみることも大事です。

あなたの家のドッグフードは大丈夫?成分を分析してみた

もしかすると、安心することができるかもしれませんし、逆に不安になるかもしれません。

不安になったら、フードを変更すれば良いだけですし、すぐに行動に移すことができるようになるため、自分で調べてみるのはオススメです。

アレルギー成分を調べる

鼻のタレた犬
皮膚炎になっていたり、手や足を掻きむしっているようであれば、一度、動物病院に連れていってみましょう。

そこそこお値段がしますが、アレルギーの可能性があるのであれば、アレルギー検査をすることで、摂取しない方が良い食べ物が分かる可能性があります。

動物病院は自由診療であるため、施設によって違いはありますが、約2万円~3万円程で受けられ、およそ2週間ほどで結果がわかりますので、その結果と合わせてドッグフードを選ぶというのは理にかなっています

広告収入の有無について

アフィリエイトの存在

お礼に送る贈答品
ネットが信用ならないと言われてしまう背景に、アフィリエイトがあります。
アフィリエイトとは、インターネット上の広告のことで、その広告経由で商品が売れると、商品を紹介した人に対し、報酬が支払われる仕組みのことです。

実は、良いドッグフードとネットで宣伝されているドッグフードは、このアフィリエイトの仕組みを使っていることが多いのです。
その広告経由でドッグフードを買ってもらえれば、商品を紹介した人に対して、1000円〜2000円程度の報酬が入るのですから、たくさん宣伝しますよね。

結果として、アフィリエイトの報酬を狙って、ドッグフードの宣伝をする人が増えているのです。
そのため、ネットを使ってドッグフードを調べてみると、同じ商品をおすすめしているページが多いことにすぐに気がつきます。

アフィリエイト商品ってどうなの?

美味しそうに見えるケーキ
これらの商品を使ったことがないので、筆者は何とも言えないというのが正直なところです。
ただ、ネットで検索して見つかるこれらのドッグフードについては、原材料を見る限りでは、とても良い商品だというのは間違いないようです。

問題は、商品の価格に、上記のアフィリエイト紹介料が載っているということになりますが、これも大手ペットフードメーカーのものを買ったとしても、広告宣伝費としてそれらの費用が商品価格に上乗せされているため、実質、あまり変わらないのではないでしょうか。

元も子もない話にはなってしまいますが、本当に良いものなのか、実は価格に見合ったものではないのかは、ネットの情報だけでなく、実際に自分で調べてみないとわからないというのが正直な感想です。

まとめ

完全な食事って必要?

色々な種類の野菜と果物
ドッグフード選び、本当に難しいです。

ただ、人間でもそうですが、完全栄養食と呼ばれる同じ味のフードを毎日同じ量だけ同じ時間に食べ続けることが楽しいでしょうか?
また、添加物が多いと言われるカップラーメン、たまに食べたくなってしまいますよね。

もしかすると、犬や猫などのペットにとっても同じかもしれません

手作り食との併用

手作りハンバーガー
筆者個人の意見としては、どんなドッグフードでも良いので、自分がチェックして安心できる原材料を使っているものと、手作り食を組み合わせることです。

たくさんの情報が逆に飼い主の皆さんを混乱させている気がしています。
であるならば、自分が知識を身につけて安心できるご飯を食べさせてあげる、さらに、ペットも美味しそうに食べてくれる姿を目指すのが一番なのではないでしょうか。

その結果、私は上記のハイブリッドな食事に行き着きました。
これが正しいのかどうかは正直わかりませんが、ご飯を残さず、美味しそうに食べてくれるようになったことは間違いありません。

みなさんも、自身のペットに合った食事を探してみてください。