かつて与えられていた仕事から知ろう!日本で人気の5犬種の特徴

犬は「ペット」というカテゴリーから「家族」というより飼い主にとって身近な存在になり、人が世話をして犬をかわいがり、人に癒しをくれる存在になりつつあります。

しかし、犬種によっては歴史を辿ると使役犬として人から仕事を与えられており、犬種の特徴を活かしながら働いていました。

今回は、日本の街中でも見かけることの多い5犬種にかつて与えられていた仕事や歴史を紹介します。

追いかけて吠えることが仕事のダックスフンド

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ダックスフンドは、スタンダード・ミニチュア・カニンヘンの3種類のサイズがあります。日本ではミニチュア・カニンヘンを飼っている人が多いですが、彼らにはアナグマ狩りがメインの狩猟犬獲物を見つけて追い込むハウンド犬という二つの仕事が与えられていました。

短い足が活きるアナグマ猟

ダックスフンドといえば短い足が特徴で、その短い足を活かしてアナグマ猟に用いられています。アナグマ猟では狭い穴にもぐってアナグマを追い立て、さらにその場に留まらせる役割があり、肉食であるアナグマにひるむことなく対応できるメンタルのタフさ、勇敢さもダックスフンドには必要となります。

アナグマ猟にダックスフンドを使う猟師はヨーロッパでは減ってきていますが、現在でもアナグマ猟にダックスフンドを用いる猟師も残っているようです。

地上で猟の手伝いをするハウンド犬

ダックスフンドはハウンド犬としてシカ狩りの手伝いもしており、特に北ヨーロッパで活躍していました。

ハウンド犬は、獲物の足跡を探しだし、獲物を追いかけながら吠えて、猟師に居場所を伝えます。その吠え声を頼りに猟師が獲物を仕留めるのが一連の流れです。

声が大きく、吠えやすい子が多いダックスフンドの性質は、彼らが与えられていた仕事からなんとなく理解できるのではないでしょうか。

かわいいだけではない水中で活躍するプードル

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プードルの中でも日本で見かけることの多いトイ・プードルは、小さく人形のようなイメージが強いかもしれません。しかし、元々プードルは水中で活躍する水猟犬でした。水猟犬は、猟師が川や湖に撃ち落とした鳥を泳いで取りに行くなど、水中で人が出すコマンドに従いながら様々な役割を果たしていました。

水猟犬として活躍していたのはスタンダード及びミディアムプードルであると考えられています。プードルの人と密接な関わりを求める点や、高い学習能力が水猟犬として活躍できたゆえんでしょう。

水猟以外にも鋭い嗅覚を活かし、トリュフを探し当てる仕事をしているプードルもいます。現在この「トリュフ犬」は、訓練の仕方や採取の際に顔に大きな器具を付けて行うこと、採取時以外は劣悪な環境で飼育されているといったことが指摘され、一部では反対の声も上がっています。

様々な仕事をこなすミニチュアシュナウザー

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ミニチュアシュナウザーは、かつてドイツの農民に飼われ、番犬や納屋、馬小屋などでネズミなどの害獣退治をしていました。

さらには、犯人の追跡や災害救助、麻薬探知や不審者の制圧などを行う警備犬としても活躍をしており、高い警戒心がありながらも人としっかりと関係性を築ける点や、優れた嗅覚、学習能力、身体能力の高さなど、ミニチュアシュナウザーの特性を活かした役割を担っています。

仕事ではありませんが、ジャンプ力や柔軟性、活発さを活かし、アジリティやドッグダンス、フライボールなどのドッグスポーツにも向いています

狩猟が得意な柴犬

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柴犬の「柴」は「小さい犬」を意味し、高い警戒心と忠実さ、俊敏さ、優れた嗅覚を持っています。これらの特性を活かし、かつて柴犬はキツネや、ネズミ、イタチ、モグラなどの小獣猟や鳥猟犬として、獲物の追跡や回収をしていました。また、番犬として家や農地を守る役割も担っていました

番犬の役割を担っている柴犬は現在の日本でもまだいると思いますが、数は少ないものの日本で警察犬の試験に合格した柴犬や、北欧では猟犬として現在も活躍している柴犬もいるようです

アナグマ猟のために生まれたジャック・ラッセル・テリア

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ジャック・ラッセル・テリアは、短足で小柄な体格でありながら、優れた運動能力や強いメンタルを持っており、かつてオーストラリアではアナグマ猟で活躍をしていました。アナグマの巣穴に入り、アナグマを逃がすことなく追い詰め、地上にいる猟師に伝えるのがジャック・ラッセル・テリアの役目でした。

アナグマ猟に適した犬種として、狭く小さなアナグマの巣穴に入れるよう短足で、凶暴なアナグマに立ち向かっていけるよう強靭な精神を持ったジャック・ラッセル・テリアが作出されました。

まとめ

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かつて犬たちには様々な役割が与えられており、その仕事が効率よくできるよう品種改良がされ、現在のような姿になっている犬種もあります。

愛犬の犬種がどんな役割を持って生み出されたかを知ると、吠えが多いことや素早く動くものを追いかけるなど、納得できる行動があるかもしれません。犬種の特性と愛犬の性格を理解して、愛犬に適したトレーニングや運動ができる機会をしっかり作ってあげられるといいですね。

犬種によって性格が似ている理由は○○だった!犬種別の特徴とは。

犬種によって性格の傾向があることは広く知られています。例えば、「ゴールデン・レトリーバーは穏やかで人懐こい」などといった表現を、犬種ごとに耳にするのではないでしょうか。

しかし、よく考えると、「なぜ犬種ごとに性格が異なるのだろう」と疑問を抱く方も少なくないでしょう。実は、これには深い理由があるのです。

今回は、犬種ごとに性格が似ている理由と犬種別の特徴について解説していきます。

犬種で性格が違う理由とは

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近年、私たちがよく目にする犬種のほとんどは、日本国内で生まれたものではありません。日本犬とは異なり、ヨーロッパでは作業犬として活躍できるように長所を伸ばすべくブリーディング(交配)をしてきました。その結果、たくさんの犬種が存在し、それぞれに固有の特徴を持っています。

性格もまた、遺伝する要素があります。もちろん、個体それぞれが持つ独自の性格もありますが、遺伝によっても性格は形成されます。例えば、ゴールデン・レトリーバーは狩猟の際に、自分が取ってきた獲物をハンターに渡すという役割をしていたため、人への攻撃性は少なく、人との交流を好む傾向があります。

犬種の特徴を理解する

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遺伝によって影響を受ける性格の特徴があることを理解した上で、犬と接することはとても大切です。それにより、犬が「なぜそのような行動をとるのか」が理解できるようになるからです。

例えば、レトリーバーはもともと物を回収する仕事をしていました。その役割を果たすためにブリーディングされてきたため、レトリーバーに「物を持ってこないで」と指示する方が難しい場合もあります。これは、私たち人間が伸ばしてきた長所ですので、レトリーバーが飼い主のもとに何かを持ってくることは自然な行動です。物を持ってきて困るような場合は、物をしまう収納にするなどして、叱るよりも物を咥えられない環境を整える方が効果的です。

このように、犬の性質を理解するには、その犬種の歴史を知ることが重要です。以下に、犬種の特徴がわかりやすいように、JKCの犬種グループ分けとは異なる方法でまとめてみました。

①レトリーバー

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日本では、補助犬や家庭犬のイメージが強いレトリーバーですが、本来は「Retriever」というその名前の通り、「Retrieve(取得)」してくることを目的としてブリーディングされています。狩猟の際は、人間が銃で撃ち落とした鳥獣などを拾ってくる役割を担っていたため、物を咥え、運んでくることを得意とします。

代表的なレトリーバー犬種

  • フラットコーテッド・レトリーバー
  • ゴールデン・レトリーバー
  • ラブラドール・レトリーバー

※レトリーバーについては、こちらの記事もご覧下さい。

【犬図鑑】穏やかさと賢さが魅力!6種のレトリーバーたちをご紹介
https://cheriee.jp/dogs/37054/

②スパニエル

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スパニエルは狩猟の際に、走り回りながら大声で鳴き立て、鳥を追い立てる役割を担っています。また、何かしらのチョロチョロとした動きに反応して、それを追い回す特性も持っています。運動量も多いため、しっかりと遊んであげないとストレスが溜まってしまうことがあります。

代表的なスパニエル犬種

  • キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
  • アメリカン・コッカー・スパニエル
  • イングリッシュ・コッカー・スパニエル
  • イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル

※スパニエルについては、こちらの記事もご覧下さい。

【犬図鑑】陽気で賢くさまざまな個性が!スパニエル5種をご紹介
https://cheriee.jp/dogs/37356/

③ハーディング

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ハーディングは、牧羊犬や牧畜犬のうち、羊や牛などの家畜がはぐれないように誘導し、群れに戻す役割を担う犬たちのことを指します。彼らは家畜にそっと近づいて睨みをきかせたり、吠えたり軽く噛み付いたりしながら家畜を誘導します。

彼らにとって物を追いかけることは本来の自然な行動ですので、追いかけるような遊びを取り入れて本能を満たしてあげましょう。また、追いかけてはいけないものをしつけでしっかりと教えるなど、ハーディングたちの追いかけたい本能と上手く付き合っていくことが求められます。

代表的なハーディング犬種

  • ボーダー・コリー
  • シェットランド・シープドッグ
  • ウェルシュ・コーギー・ペンブローク

※ハーディングについては、こちらの記事もご覧下さい。

【犬図鑑】賢く活発でカッコイイ!6種のハーディング・ドッグを紹介
https://cheriee.jp/dogs/37796/

④ポインター・セター

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ポインターとセターは、どちらも狩猟の際に獲物の位置をハンターに知らせる役割を担っています。

ポインターは、獲物を見つけると立ち止まり、姿勢を低くして鼻先を突き出し、片足を上げるポーズをとります。これが「ポイント姿勢」と呼ばれる、ハンターに獲物の位置を知らせるポーズです。

一方、セターは、獲物の前で伏せたりしゃがみこんだりして、獲物の位置をハンターに知らせます。獲物を前にして「伏せる(セットする)」ことが、セターという名前の由来です。

どちらもその性質から、鳥に執着する傾向が見られます

代表的なポインター・セター犬種

  • ジャーマン・ショートヘアード・ポインター
  • イングリッシュ・ポインター
  • アイリッシュ・セター
  • イングリッシュ・セター

⑤テリア

マテをするジャックラッセルテリア
かつてテリアは、地中に住むキツネやアナグマ、ウサギなどの巣穴に潜り込み、獲物を追い立てる狩猟犬として活躍した歴史があります。その後、農家のコンパニオン犬として愛され、害獣退治や番犬の役割を果たしてきました。

活発で気が強く、興奮しやすいといった特徴の「テリア気質」を持つ犬が多くいます。初心者が飼うのは難しいとされる一方で、他の犬種では物足りないと感じるテリア愛好家もいます。

代表的なテリア犬種

  • ジャック・ラッセル・テリア
  • エアデール・テリア
  • ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア

※テリアについては、こちらの記事もご覧下さい。

テリア犬32種から注目の8種を厳選して紹介!
https://cheriee.jp/dogs/12258/

⑥ガーディング

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その名の通り、ガードする(守る)ためにブリーディングされました。彼らはオオカミなどの外敵から家畜を守る仕事をしています。そのため、身体が大きくて体格の良い大型犬が多く、害獣から襲われても大怪我をしないように分厚い被毛を持つ犬もいます。防衛本能が強く、見知らぬ人に対して警戒心を見せることがあります。

代表的なガーディング犬種

  • コモンドール
  • グレート・ピレニーズ
  • マレンマ・シープドッグ

⑦サイトハウンド

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サイトハウンドは獣猟犬の一種で、主に視覚を頼りに狩りをします。獲物を見つけると走って追いかけていたことから、非常に足が速い犬種が多くいるのが特徴です。

獣猟犬としての本能が残っているため、動くものを見つけるとすぐさま追いかけてしまったり、走ることに夢中で飼い主の指示を聞かなかったりすることもあります。

代表的なサイトハウンド犬種

  • ウィペット
  • イタリアン・グレーハウンド
  • ボルゾイ
  • サルーキ

⑧セントハウンド

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セントハウンドも獣猟犬の一種ですが、こちらは主に嗅覚を頼りに狩りをします。獲物の臭いを追跡し、居場所を特定したり、時には巣穴に入り込んで追い立てたりする役割を担っていました。

セントハウンドの外見の特徴として、垂れ耳の犬種が多くいます。これは、嗅覚を最大限に活かせるように鼻先に集中させるためや、巣穴などに入る際に耳の中に土が入らないようにするためだと言われています。

また、見つけた獲物の居場所をハンターに知らせるために吠えていたことから、吠え声が大きく、よく吠える犬が多い傾向があります。

代表的なセントハウンド犬種

  • ビーグル
  • バセット・ハウンド
  • ブラッドハウンド

最後に

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犬種の歴史など知る必要ないと思われる方もいるかもしれません。しかし、愛犬の行動や性格を理解するためには、かつてどんな役割をしていたかを知ることが重要です。

愛犬のことをより深く理解し、良い関係を築いていくためにも、犬種の歴史について学んでみてはいかがでしょうか。

【犬図鑑】あまり知られていない犬種も?!日本原産の犬たちをご紹介

皆さんは日本原産の犬というと、どんな犬種を思い浮かべますか。多くの方は柴犬や秋田犬など精悍な外見の犬を思い浮かべるのではないでしょうか。

いわゆる「日本犬」はそのようなタイプの犬ですが、「日本原産の犬種」というと、また一味違った犬種もいます。

今回は、そんな奥深い日本の犬たちをご紹介していきます。

カッコ内は2021年におけるジャパン・ケネル・クラブ(JKC)の登録頭数と順位を表します。

国の天然記念物「日本犬」とは

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日本犬とは日本の在来犬種のことを指します。古代日本に存在した縄文犬や弥生犬の交配によって生まれたと言われており、他国の犬種の血が入っていません
日本原産の犬種の中でも次の6犬種のみが日本犬で、全て国の天然記念物に指定されています。

柴犬(7位、9,958頭)

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国内で飼育されている日本犬の8割を占めている人気犬種。海外でも人気がある日本犬です。
「柴」は小さなものを表す古語で、日本犬の中では小型犬に分類されますが、全犬種を含めた分類では中型犬とされることが多くあります。

秋田犬(32位、519頭)

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「忠犬ハチ公」や、ブサかわ犬として人気だった「わさお」などが有名な秋田犬。
東北地方で、かつて熊の狩猟に使用されていた古代種「秋田マタギ犬」を祖先にもちます

甲斐犬(67位、91頭)

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山梨県の山岳地帯で狩猟犬として飼育されており、他の日本犬種よりもルーツが古いと言われています。

飼い主に強い忠誠心を持つ犬とされており、一人の飼い主に一生仕えるという意味の「一代一主」という言葉で形容されるほどです。

ちなみに、日本犬は「柴犬(しばいぬ)」など「◯◯犬(いぬ)」と呼ぶのが正しい呼び方ですが、この甲斐犬の場合は「かいいぬ」と読んでしまうと「飼い犬」と混同してしまうため、「かいけん」という呼称が使われています。

紀州犬(107位、9頭)

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紀州地方の山岳地帯で、狩猟犬として活躍してきた紀州犬。
白い毛色が特徴的で全体の95%を占めますが、赤や胡麻といった毛色の犬も存在します

北海道犬(86位、35頭)

Hokkaido Inu 3

北海道犬(Midori, CC BY 3.0, ウィキメディア・コモンズ経由で)

通信会社のCMの「お父さん」として有名になった北海道犬。
北海道の先住民族であるアイヌ人に狩猟犬として飼育されていた犬種です。アイヌ犬とも呼ばれています。

四国犬(82位、41頭)

Shikoku dog

四国犬(Bigsteeve (en.wikipedia), CC BY-SA 3.0, ウィキメディア・コモンズ経由で)

高知県を中心に、四国山脈の山間部で狩猟犬として飼育されていた四国犬。ワイルドな風貌で、日本犬のなかでは最もオオカミに外見が似ていると言われています。
かつては「土佐犬」と呼ばれていましたが、土佐闘犬と混同してしまうため「四国犬」と改称されました。

日本犬以外の日本原産の犬種とは

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「日本犬」は日本のみで交配した上記の6犬種ですが、海外の犬との交配により日本で誕生した日本原産の犬種もいます。

狆(45位、259頭)

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(画像:左が「狆(日本)」、右が「ペキニーズ(中国)」)

日本では珍しく、室内で飼育されてきた愛玩犬。犬公方と呼ばれ、生類憐れみの令で有名な徳川綱吉の愛犬だったとされています。
犬種の歴史は詳しくわかっていませんが、チベタン・スパニエルの系統だと言われ、中国原産の「ペキニーズ」とよく似た外見をしています

日本スピッツ(27位、1,314頭)

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純白で毛量の多い美しい毛が特徴の日本スピッツ。かつての日本では大変な人気犬種で最盛期の1950年後半には登録犬種の4割を占めていましたが、無駄吠えが多く人気は下火になりました。

現在では室内飼育が増えたことや、吠えを改善するブリーディングにより、無駄吠えが少なくなったと言われ、人気が復活しつつあります。

ちなみにスピッツとはドイツ語で「尖った」という意味。口周りが尖って前に出ている様子を表しています。

アメリカン・アキタ(2021年は登録0頭)

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第二次世界大戦後、アメリカ進駐兵が秋田犬を本国へ持ち帰り、シェパードなどと交配させ作られた犬種です。日本の秋田犬とは違う進化を遂げているため、別犬種とされています。

秋田犬よりも一回り大きく、毛色も様々な色が認められています。グレート・ジャパニーズ・ドッグとも呼ばれています。

日本テリア(74位、69頭)

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日本テリア(Pleple2000, CC BY-SA 3.0, ウィキメディア・コモンズ経由で)

日本原産の犬種では唯一のテリア種。日本が鎖国をしていた18世紀に、オランダから長崎へ持ち込まれたスムース・フォックス・テリアと小型の在来犬を交配して作られました。

テリア(小動物を狩る猟犬)と名前がついていますが、日本では「抱き犬」として繁殖されており、甘えん坊で穏やかな性格と言われています。

土佐犬・土佐闘犬(2021年は登録0頭)

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土佐闘犬(Lilly M, CC BY-SA 2.5, ウィキメディア・コモンズ経由で)

「四国犬」をルーツに持ち、闘犬用に獰猛な大型の洋犬と交配され作られました。

日本では「特定犬」として飼育に注意喚起をしている自治体があり、イギリスでは「危険犬種」として指定され、特別な事情がない限り繁殖や飼育が禁止されています。このことから、ペットとして飼うのはおすすめできない犬種と言えるでしょう。

地犬(じいぬ)とは

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日本の特定の地域のみに以前から生息する犬を「地犬(じいぬ)」と呼びます。その土地で代々繁殖されてきた犬たちで、地域の特色を濃く受け継いでいるのが特徴です。

かつての日本には全国各地に多くの地犬がいましたが、絶滅した種も多く、現存する地犬は地域の愛好家たちによって独自の保存活動が行われています

県の天然記念物として指定されている地犬

  • 川上犬(長野県)
  • 琉球犬(沖縄県)

その他現存している地犬

  • 十石犬(群馬県、長野県)
  • 美濃柴犬(岐阜県)
  • 山陰柴犬(鳥取県、島根県) 
  • 肥後狼犬(熊本県)
  • 岩手犬(岩手県) 
  • 三河犬(愛知県) など

最後に

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ここまで日本の犬たちについてご紹介しましたが、第二次世界大戦末期には、物資の不足から多くのペットたちが国へ供出されるという悲しい歴史がありました。犬も例外ではなく、飼い主の元を離れ、毛皮や食肉として用いられていたのです。

「お国のために」と自ら犬を供出した人もいれば、泣く泣く手放した人、不憫に思い人目を盗んで犬を逃した人や、犬種を後世に残すため厳しい監視の目をかいくぐり、何とか犬を残すことに成功した人もいました。

こういった歴史を知ることで、今わたし達が目にする日本の犬に、戦時中の困難な状況下で犬種を残そうとした方々の強い思いを垣間見ることが出来ます。

また、純血種だけではなく、雑種や野犬の中にも必死で犬の命を守ろうとした人たちの愛犬の末裔がいるかもしれません
そういった人たちの信念に思いを馳せると、改めて命の大切さを考えさせられますね。

極寒の地の狩猟犬!「ライカ」と名前につく犬種まとめ!

1800年代まで、ロシアに生息するあらゆるスピッツタイプの犬はライカと呼ばれていました。ライカとは、ロシア語で「吠える」という意味の動詞のラヤートから派生した名詞です。

現在、国際畜犬連盟(FCI)が認定する犬種の中には「ライカ」を含むものが三種類あります。

今回の記事ではロシアの狩猟犬、ライカの犬種を3つ紹介していきたいと思います!

ラッソ・ヨーロピアン・ライカ

歴史

フィンランド原産のヘラジカや狼に用いられた勇敢な狩猟犬と、ロシアのウトチャク・シェパードとの交配によってこの恐れを知らない勇敢な犬種が誕生しました。

この種は熊などの狩猟に使われることもありますが、主人に付き添って野ウサギやテンなどの小型哺乳類を単独で狩ることのほうが多いようです。

現在も多くは実用犬として飼育されていて、原産地ではとても人気の高い犬種です。

身体的特徴

白と黒の二色の被毛を持ちます。体の大半が覆いかぶさるような黒い被毛で覆われています。胸から前脚の先、そして下腹部と後ろ足の先に白い毛が生えています。

カレリアン・ベア・ドッグという犬種も非常に似た被毛を持ちますが、この犬種とは違って額にも縦に白い毛が生えていることが異なります。

被毛は真っすぐで、硬いオーバーコートでおおわれており、たくましく発達している前脚に比べて後脚はあまり発達した筋肉を持ちません。

小さく突き出した耳は中までびっしりと毛が生えており、褐色の小さな目は警戒しているかのような印象を抱かせます。

性質

攻撃的な犬種で、大型の獣を恐れずに大胆不敵に追跡するような勇敢さを持ちます。いかにも猟犬です。

大きくて活動的なこの犬種はコンパニオンアニマルとしてはあまり向いていないかもしれません。

イースト・シベリアン・ライカ

歴史

1800年代のロシアの犬種改良者たちがシベリア原産のスピッツ犬種に人為的とう汰圧を加えた結果誕生したのがこのイースト・シベリアン・ライカです。

この犬種は高緯度の地域に住む人々の土着のそり犬と狩猟犬をもとに作り出され。1947年に犬種として固定されました。

身体的特徴

白・黒・グレー・黄褐色のかかった赤の四色の毛が全身を覆っています。

中くらいの長さのオーバーコートと密生した水を弾くアンダーコートの二重構造になっており、極寒の地でも体温を外に逃がしません。

首回りの筋肉がよく発達しており、とてもたくましく、かみついた獲物を逃さないようになっています。

性質

見た目は狼に似ていますが、この性格は静かで穏やかなので、都会のコンパニオンとしても適していると言えます。

また、よく服従するように訓練もできます。

ウエスト・シベリアン・ライカ

歴史

ロシアのライカの中で最も定着し、根強く人気のあるウエスト・シベリアン・ライカは、主にトナカイ、ヘラジカ、クマといった大型の獣の狩猟に用いられています。

さらに力がとても強く、かなりの重量をけん引できるので、そり犬としてもその能力を十分に発揮できます。

身体的特徴

白・黒・黄褐色のかかった赤の3色で被毛が構成されています。

骨組みのしっかりとした四肢は分厚い皮膚に覆われていて、その皮膚には密生したアンダーコートが生えています。

耳は熱を逃がさない被毛にびっしりと覆われていて、両眼の間隔はあまり離れていません。

性質

家族に対しては友好的に接しますが、見知らぬ人や動物に対しては強い警戒心を見せます。

狩猟のコンパニオンとしてとても優れた性質を持ち、落ち着いていて、めったに動じることはありません。

しかし、吠え声が大きく、また吠えさせないようにしつけるとストレスをためてしまうため、都会で飼育するにはあまり向いていないと言えるでしょう。

最後に

大きなお家と広い庭のある風景
今回の記事ではシベリアの狩猟犬、ライカと名前につく3つの犬種を紹介しました!

クマやトナカイなどの大型の獣にもひるむことのない勇敢な性格はとてもかっこいいですよね!ライカのような渋い犬と一緒に狩猟をする生活には憧れすら感じてしまいます。

しかし、残念ながら、極寒の地で活躍する狩猟犬のため、いずれも都会で飼育することは難しいと言えるでしょう。広い庭があり、その豊富な運動量を補うことができる環境、そして大きな声で吠えてもあまり迷惑にならないような場所で飼う必要が出てきます。それこそ、狩猟ができるような環境があればベストですが、都会では難しいですよね。

犬種によって、彼らがストレスなく住める環境を作ってあげることも、私たち、飼い主の責任です。犬種の特性を知る手がかりとなれば幸いです。