猫語翻訳アプリ⁉︎アレクサ開発者が作った「MeowTalk」とは
話しかけるだけで、天気を教えてくれたり、音楽をかけてくれるアマゾンのAIアシスタント「アレクサ」。すでに愛用している方も多いかもしれません。
そんな「アレクサ」の開発者のひとりが新しく手がけたアプリ、「Meow Talk」は、猫の鳴き声をAIが学習し、その意味を解析してくれます。
今回は、「Meow Talk」の概要や使い方、注意点をご紹介します。
「Meow Talk」の概要
「Meow Talk」はAIの学習機能を使った「猫語の翻訳機」です。しかし、人間が使う翻訳機とは異なり、「AIにたくさんの猫の鳴き声とその意味のを学習させた」わけではありません。
「Meow Talk」は、「全て猫の鳴き声に共通する意味を教えてくれる」のではなく、「個々の猫に応じた専用のポートフォリオを作り、その猫だけの鳴き声の意味を解析する」というものです。
App Storeでは、次のように紹介されています。
猫は「ニャー」と鳴く時、自分の中で「ごはんが食べたい」や「外に出たい」といった意味を込めているでしょう。猫は言語を話す動物ではありませんから、それぞれが発する鳴き声は、猫に共通する言語とは限りません。しかし機械を使えば、それぞれの猫の鳴き声に対して、その意図がわかるかもしれません。それを実現するのが、Meow Talkです。(AppStore「Meow Talk」説明文より一部抜粋、翻訳)
実際にやってみると分かるのですが、「Meow Talk」はもともと備わっているデータをもとに猫の鳴き声の意味を教えてくれるのではなく、それぞれの猫の鳴き声について、飼い主さんがイチから地道に「ラベリング」をすることで、その猫だけの猫辞典を作っていくという仕組みです。
「Meow Talk」の使い方
それでは実際に、「Meow Talk」のアプリを使ってみましょう。
「Meow Talk」は、Google Play StoreまたはAppleのApp Storeから無料でダウンロードできます。
Meow Talkの使い方
1.初めに、「Create new cat」のアイコンから、猫の写真、名前、誕生日を設定。複数の猫がいる場合は、下の方にある「Cats」というカテゴリーから追加することができます。
2.次に、猫の顔のシルエットに「・・・」が入っているアイコンをタップし、猫の鳴き声を聞かせます。猫の声が認識されると、写真のような画面が表示されます。吹き出しに表示される意味にに納得すれば、「Yes!」を押しましょう。違う意味だろうと思ったら、「No!」を押し、次のステップに進みます。
3.前の画面で「No」を選択すると、他の候補が出てきます。状況や猫の様子を見て、これだろうと思うものを選択しましょう。
4.2と3の作業を何度か繰り返したら、下の方にある「History」というカテゴリーを見てみましょう。これまでの猫の鳴き声の録音と、それぞれの意味を閲覧できます。AIはこのHistoryをもとに、それぞれの鳴き声の意味を学習していきます。
鳴き声の意味にはどんな候補が用意されているの?
「Meow Talk」には、猫の鳴き声の意味の選択肢として、以下の14個が用意されています。
2020年11月現在は英語の設定しかありませんが、簡単な表現ばかりなので英語が苦手な方でも使いやすいでしょう。ここでは日本語訳も合わせてご紹介します。
- Feed me!(ごはんちょうだい!)
- Let me in(中に入れて)
- Let me out(外に出して)
- I’m angry!(怒ってるよ!)
- Leave me alone!(一人にして!)
- I’m going to attack!(攻撃するよ!)
- Hello there(やあ)
- I’m hunting(狩りの最中)
- I’m in love(好き)
- Mommy!(ママ!)
- I’m in pain(痛い、苦しい)
- I’m resting(休憩中)
- Other(その他;自分で入力)
- I don’t know(選択するとスキップされます)
「Meow Talk」に関するみんなの意見
「Meow Talk」を実際に使ってみた人の反応
「Meow Talk」を実際に使った人は、どのような反応をしているのでしょうか。
「いくらAIでも、猫の鳴き声の意味を知るなんて無茶だ」という意見もある一方、「猫の鳴き声の意味を考えるうちに、猫とコミュニケーションを取るのがもっと楽しくなった!」や、「現段階では、真剣になりすぎなければとても楽しいアプリ!」といったポジティブな意見も多数あります。
「Meow Talk」について専門家は
猫の行動の専門家であるJuliette Jonesさんは、Meow Talkについて次のように考えています。
「猫は確かに、人間とコミュニケーションを取るために鳴き声を発します。多くの飼い主がその鳴き声に反応してくれるからです。しかし、Meow Talkは、猫の鳴き声の意味を飼い主さんが考えてラベリングするため、猫の本当の気持ちとはズレが生じてしまうことがあります。例えば、仮に飼い主さんが喜んでいると解釈しても、猫は本当は具合が悪かったり、不機嫌だったりするかもしれません。現段階では、Meow Talkは単なるエンターテイメントとしての利用にとどめるべきでしょう。」
また、同じく猫の行動を研究するAnita Kelseyさんはこう話します。
「猫の言語を人間の言葉に翻訳するのは、おそらくこの先もずっと不可能でしょう。私たち人間には、人間の視点から猫の鳴き声にどんな意味があるのかと考え、ただそれを楽しむことしかできません。Meow Talkはそのようにしてただ楽しむだけであれば、特に害のあるアプリではないでしょう。」
「Meow Talk」はあくまで楽しむためのアプリ!
レビューや専門家の意見を見る限り、「Meow Talk」は、単に猫の鳴き声の意味を考えながら楽しむためのものとして使うのに適していると言えるでしょう。
「Meow Talk」はあくまで人間が猫の鳴き声に意味を与えるアプリであって、必ずしも猫の鳴き声を正確に理解できるものではないことを念頭に置きながら使用しましょう。
まとめ
今回は、「アレクサ」の開発者の一人が新しく作った「Meow Talk」というアプリについてご紹介しました。
猫の鳴き声の本当の意味を知るのはAIを使っても難しいことですが、「Meow Talk」を使いながら、「今、この子はどんなことを言おうとしているのだろう?」と、猫の気持ちをじっくり考えるきっかけになるかもしれません。
鳴き声に加えて、猫の様子や行動もよく観察しながら、猫とのコミュニケーションを楽しみましょう。
読書の秋!飼い主にオススメの犬や猫を題材にした癒し系&お役立ち本5選
夏の暑さもだんだんやわらいで、秋が近づいてきましたね。食欲の秋、運動の秋もいいですが、まったりと本を読み、読書の秋を満喫するのはいかがでしょう?
この秋おすすめの、犬・猫の飼い主さんにぴったりの本5選をご紹介します。
犬を題材にした本
「おじいわんソーヤ」
10歳のときに、保護犬として東雲一家に迎えられた老犬・ソーヤ(当時16歳)の日常が、写真やイラスト、東雲さんが綴る素敵な言葉で描かれています。「おじいちゃん犬だから、おじいわん」という紹介の通り、老犬ならではの優しさ、愛らしさが伝わってくる一冊です。
ソーヤは特別な芸を持っているわけでもなければ、特段珍しい姿をしているわけでもありません。どこにでもいる、ごく普通の白い老犬なのですが、そんなソーヤの何でもない普通の日々が、小さな幸せの大切さを教えてくれます。自然な状態で撮られたからこそ見せてくれる愛らしく優しい眼差しに、ページをめくるたびに引き込まれてしまいます。
「いとしのムーコ」
自然豊かな山奥で小さなガラス工房を営む「小松さん」と、その飼い犬「ムーコ」の日常を描いた全14巻の漫画で、テレビアニメ化されたほどの人気作品です。
ムーコは柴犬のような見た目をしたメス犬で、チャームポイントはツヤツヤのお鼻。一人遊びが得意で、タオルを引っ張ったりボールを投げて自分でキャッチしたり、しっぽを追いかけまわしたりします。飼い主の小松さんが大好きなムーコは、小松さんが犬ではないと知ってショックを受けて以来、毎日「早く小松さんが犬になれますように」と願っています。
ときどきドジをしてしまうムーコですが、嬉しいときも悲しいときも、暑い日も寒い日も、とにかく小松さんが大好きで小松さんのために一生懸命な姿は憎めず、とにかく癒される作品です。
作者のみずしな孝之さんが描くユーモアいっぱいのイラストに、何度もクスッと笑ってしまうこと間違いなしです。
猫を題材にした本
「猫語の教科書」
「猫語の教科書」というタイトルから、猫の言葉を人間が理解するための本かな?と思うかもしれませんが、実際には「猫が猫のために書いた、人間を上手にしつけて快適な生活を手に入れる方法」が書かれています。
猫語で書かれた猫のための本を、著者のポール・ギャリコが人間の言葉に翻訳した、というユニークな設定になっており、目次を見ても「人間の家をのっとる方法」や「人間ってどういう生き物?」から、「おいしいものを食べるには?」、「じゃまする楽しみ」など、人間との生活を猫目線で表現されていることがわかります。
猫の飼い主さんならきっと思い当たるであろう猫の行動がたくさん描かれていて、その計画性の秀逸さに思わず「やられた…!」と唸ってしまうことでしょう。
「野良猫の拾い方」
野良猫を拾った・拾おうとしているなら、まず最初に読んでほしい一冊です。
猫の里親募集などを行っているNPO法人東京キャットガーディアン監修で、猫を拾った後に何をすればいいのか、初心者向けに画像やイラストを用いてとても詳しく説明されています。野良猫を「拾う」際の捕獲の仕方はもちろん、えさのやり方や不妊・去勢手術に関することまで、幅広く猫を飼うにあたって必要な知識が網羅してあると言えるでしょう。
野良猫の飼い主さんだけでなく、猫を初めて飼うというすべての方におすすめの一冊です。
「どんな災害でもネコといっしょ」
災害が起きたとき、猫を連れてどのように避難するか、避難した後はどうするか、考えたことはありますか?
こちらの本では、災害が起こったときに必要になるものや、防災時のシミュレーションが詳しく紹介されています。災害に見舞われると、人も動物もパニックになって、周りのことが見えなくなってしまうでしょう。実際に熊本地震に被災し、ペットといっしょに避難された方が大変だったことや困ったことなども掲載されており、ためになるアドバイスが多く詰まっています。この一冊があれば「もしも」のとき、心のよりどころになるのは間違いありません。
猫を守れるのは飼い主であるあなただけです。いつか来るであろう災害に備えるために、一度は読んでおきたい本です。
最後に
普段あまり本を読まないという方でも、実際に飼っている犬や猫の本を選んでみると、思った以上に感情移入できたり、飼い犬や飼い猫に関する新しい発見があるので、読みやすいと思います。そして、一冊本を読み切ると達成感がありますよ。
暑くもなく、涼しすぎず、読書をするにはもってこいの季節です。ぜひ充実した読書の秋を過ごしてくださいね!