犬に「鼻毛」がない理由。鼻毛は実は人間特有だった!?
犬は嗅覚が発達していますが、その鼻をよく観察してみると、人間と違って「鼻毛がない」ことに気づくかもしれません。
人間の鼻毛は必要だからあるわけですが、では、犬はなぜ鼻毛がなくても大丈夫なのでしょうか?
今回の記事では、人間の鼻毛の役割や、犬に鼻毛がなくても大丈夫な理由などを解説します。
鼻毛があるのは人間だけ?
犬にはない鼻毛ですが、実は、ヒトに近しいサルの鼻にもありません。もちろん、猫や鳥の鼻にもありません。
また、ゴリラやオランウータンなどの鼻には、入口あたりに産毛のような毛がうっすらと生えているのですが、ヒトのように鼻の奥にまでしっかりと毛が生えているわけではありません。
私たち人間からしたら、「鼻毛はあって当たり前のもの」のように思えますが、実は人間特有のものだったのです。
逆に、犬に鼻毛がないのは、他の動物たちを見渡して、全く珍しいことではないのです。
人間の鼻毛の役割
鼻毛はヒト特有のものだと分かりましたが、では、そもそも鼻毛はなんのためにあるのでしょうか?
鼻毛の最大の役割は、異物のフィルターです。つまり、空気を吸った際に、ホコリなどのゴミや細菌、ウイルスなどの異物を絡めとり、気道に入り込まないようにするのが鼻毛の役割です。
鼻毛がないと病気になりやすい?
鼻毛が見えているのは恥ずかしい、みっともないという認識から、「鼻毛カット」や「鼻毛脱毛」をする人もいます。
また「鼻毛が長いと花粉が鼻の中に溜まってしまい、花粉症になりやすい」などという説もあるようです。その一方、鼻毛を減らすと異物に対するフィルター機能が低下してしまうため、風邪や病気にかかりやすくなるという考えもありますが、一概に鼻毛がたくさんあったほうがいいとは言えないようです。
いずれにしても鼻毛は人類にとって重要な役割を持っているので、少なくとも鼻の穴の奥の方の毛は残しておくべきでしょう。
犬に鼻毛がない理由
鼻毛はヒト以外の動物にはあまり見られませんが、では、犬を始めとるする他の動物たちには、なぜ鼻毛がないのでしょうか?
また、異物の鼻への侵入に対しては、どのように対処しているのでしょうか?
鼻の穴が小さいから鼻毛がいらない
犬などの動物の鼻の穴は、ヒトの鼻の穴に比べると相対的に小さい場合が多いです。
小さい鼻の穴に毛が生えていたら、呼吸がしづらくなってしまうため、鼻毛はない方がいいのです。
また、犬の鼻の穴は、ヒトよりもゴミが入りにくい構造になっています。そのため、鼻毛はなくても特に問題はないのです。
くしゃみで異物を出すから大丈夫
異物が入りにくい犬の鼻ですが、それでも異物が入ってくることはあります。
そんなときは単純に、「くしゃみ」によって物理的に排出します。
犬がくしゃみをしていたら、「風邪を引いてしまったのかな?」と思うかもしれませんが、一時的なものであれば、単に異物を外に出そうとした結果なので、特に体調不良を心配する必要はありません。
ただし、くしゃみが長引く場合にはなんらかの病気やアレルギーが隠れている可能性があるので、気になったら獣医師さんに相談してみましょう。
鼻毛がないから「鼻くそ」もできない?
一般的に「鼻くそ」と呼ばれるものは、鼻毛に付着した異物が、鼻の粘液によって固められたもののことを言います。
つまり、異物を集める鼻毛があるからこそ、ヒトの鼻には鼻くそができるのです。
その点、鼻毛のない犬の鼻には基本的に鼻くそはできません。
鼻水は出る
鼻くそは外からの異物が集まってできますが、鼻の奥の方から出てくる鼻水は、鼻毛がなくても出てきます。
犬の鼻は湿っている上に、鼻水が出ても舐めてしまうことが多いので、分かりにくいかもしれませんが、犬でも鼻水は出るのです。
また、鼻水がたくさん出ることで、それが固まって、鼻の出入り口や奥の方で鼻くそのようなものができることもあります。
鼻水が出る原因は、主に次の3つです。
- 寒さなどによる生理現象によるもの
- 花粉やハウスダストなどのアレルギーによるもの
- 細菌感染など、病気によるもの
鼻水の症状が長引いたり、鼻水の粘り気が強い、血が混ざっているなどの特徴が見られた場合には、早めに動物病院に連れて行きましょう。
まとめ
鼻毛は私たち人間にとっては当たり前のものであり、重要な役割を持つ大事なものです。
一方、犬をはじめとする他の動物には鼻毛がありませんが、構造上ゴミが入りにくい上に、入ってしまってもくしゃみで排出することができます。
犬がくしゃみをしていても、一時的なものであれば、「鼻毛がないからくしゃみで異物を排出しているんだ」と考え、特に心配しなくて大丈夫でしょう。
犬が夢中で穴掘りをする4つの理由。困った時の対策もご紹介!
犬はよく土の地面で穴掘りをしたり、室内でもソファーやクッションなどをほりほりしたりしますよね。
夢中になって穴掘りをする姿は微笑ましいものですが、愛犬はどのような気持ちで掘っているのか不思議に思う飼い主さんも多いのではないでしょうか?
また、愛犬の穴掘りで庭やソファをダメにされて困っている…という方もいるかと思います。
今回は、犬が穴掘りをする理由と穴掘りで困っている場合の対策をご紹介します。
【犬が穴掘りをする理由①】野生の習性の名残
何かしらのきっかけで狩りモードにスイッチが入ってしまうと、獲物を探すように穴掘りを始め、それが習慣化することがあります。
地面に巣穴を掘って暮らすアナグマやキツネなどの小動物を捕まえる「狩猟犬」として活躍していた犬種は特に土を掘る本能が強いとされています。
ダックスフンドやテリア種、ボーダーコリー、ビーグルなどに見られることが多いです。
大切なものを隠すことも
また、犬が野生で暮らしていた頃は、とった獲物を隠したり貯蓄したりするために地面に穴を掘っていました。
この習性の名残で、掘った穴におもちゃやおやつなどを隠すことがあります。土だけでなく、ソファや毛布の間に隠すことも。
【犬が穴掘りをする理由②】安心できる巣穴・寝床作り
犬が寝たり、リラックスしたりする前に、くるくると回りながら掘る様子を見ることがあると思います。
これは、自分にとって心地の良い寝床を整えているのです。寝る前のルーティーンのようになっている犬もいることでしょう。
また、犬の野生時代には、気温に応じて穴を掘り、暖を取ったり涼んだりすることがあったようです。掘ることでちょうど良い暖かさを求めているのかもしれません。
さらに、掘ることで好きなベッドの香りを舞い上がらせて、安心感を得ているのではないかとも言われています。
【犬が穴掘りをする理由③】遊びとして楽しいから
遊びとして掘る行動をする犬もいます。
狩猟本能から始めた穴掘りが楽しいことに気がついて、繰り返し行うことがあります。
土の地面を掘って穴ができていく様子を楽しんだり、顔を突っ込んで匂いを嗅いだり、何かを見つけたりすることを純粋に楽しんでいるのでしょう。
【犬が穴掘りをする理由④】ストレスの発散
眠る前や遊びとしてではなく執拗に穴掘りをする場合は、ストレスが溜まっていて発散をしている可能性があります。
不安な生活環境、運動不足、コミュニケーション不足などが原因のストレスがあり、気持ちを落ち着かせるために穴掘りをしているのかもしれません。
病気の疑いも
この状態を放置してしまうと、意味のない行動を繰り返す「常同障害」を発症する恐れがあります。
また、シニア犬がずっと穴掘りを繰り返す場合は、認知症の疑いもあります。認知症の場合は、他にも同じところをぐるぐる歩き回る、狭い場所に入って出られなくなるなどの症状が合わせて見られるかもしれません。
「やりすぎだ」「何かおかしい」と思ったら、すぐに動物病院に相談しましょう。
穴掘りに困っているときの対策
穴掘りは基本的に本能や遊び目的のため、害がないようなら止める必要はありません。ただし、庭やソファなどを壊して困っている、あるいは犬自身の体を痛めてしまうような場合は対策を取りましょう。
庭やソファを荒らしてしまうとき
庭やソファを穴掘りで荒らされて困っている場合は、掘っても良い場所を別に設けてあげましょう。
庭の場合は柵から離れた場所に、室内の場合は強度の高い素材のクッションや布がお勧めです。
掘ってもいい場所を設けたら、おもちゃやおやつを半分埋めてみる、連れて行って掘ったら褒めてあげるなどを繰り返して、ここでなら掘っても良いと認識させましょう。
また、庭の場合、球根など犬が食べると危険な植物があるため、掘ってはいけない場所には立ち入れないような工夫をすると良いでしょう。
爪を痛める程に掘ってしまうとき
爪を痛める程にガリガリと掘ってしまうときは、まず原因を見極めることが大切です。ここでは、興奮しすぎている場合とストレスが原因の場合について考えます。
1.興奮しすぎて歯止めが効かなくなっている場合
子犬や元気のある犬は、遊んでいるうちに興奮しすぎてハイテンションになることがあります。穴掘りに夢中になりすぎて爪を傷つけてしまうことがあるかもしれません。
そういう場合は、おやつやおもちゃ、コマンドを使って注意を逸らしましょう。穴掘り遊びの時間を区切ることも1つの方法です。
2.ストレスが原因の場合
ストレスが原因と考えられる場合は、愛犬の生活を見直す必要があります。
十分な運動をさせているか、生活環境は清潔・快適か、飼い主とのコミュニケーションは十分か、などもう一度改めて考えてみましょう。
まとめ
犬に穴掘りには狩猟本能、リラックス、遊び、ストレス発散など様々な理由から穴掘りをすることがわかりました。害がないようであればそっと見守ってあげましょう。
穴掘りで困っている場合は、犬の気持ちを汲み取りながら対策を取りましょう。
犬と一緒に暮らすと、どうしても家具などが壊れてしまうことがあります。避けられることは避けながら、愛犬のニーズも満たすことのできる解決策を見つけてあげられると良いですね。
うちの猫、毛づくろいしないけど大丈夫?その理由と対策をご紹介
猫は習慣的に毛づくろいをするものですよね。猫の毛づくろい(グルーミング)は本能行動で、起きている時間の30%以上を費やしているといわれています。
しかし、猫が突然毛づくろいをしなくなることがあるのをご存知でしょうか?また、中には元からほとんど毛づくろいをしない猫もいます。
その理由は何なのでしょうか?また、そのような場合に飼い主にできることは何でしょうか?今回は、猫が毛づくろいをしない理由とその対策についてご紹介します。
猫の毛づくろい(グルーミング)の役割
身体を舐めて綺麗にするというイメージのある毛づくろいですが、それだけではなく様々な役割があります。
身体を綺麗に保つ
被毛を舐めることで抜け毛を除去し、毛並みを整え、毛玉を防いでいます。すでに毛玉がある場合は、舐めるだけでなく噛んで整えることも。
また、被毛に付いた汚れやノミダニなども取り除きます。
体温調節
夏場などの暑い時期は、唾液で被毛を濡らし蒸発させることで、体温を下げる効果もあります。
リラックス効果
毛づくろいには、気持ちをリセットしたりストレスを軽減したりする効果があります。
何か失敗した時や嫌なことがあった時などに、身体を舐めることで気持ちを落ち着かせます。
また、すでにリラックスしている時にも毛づくろいをします。
猫同士のコミュニケーション
猫同士で毛づくろいをする場合は、アログルーミングと呼ばれます。
主に自分では舐めることのできない頭や首、耳の後ろなどを舐めることで信頼や愛情表現をします。
今までしていたのに、急に毛づくろいしなくなった理由とは?
「今までは毛づくろいをしていたのに突然しなくなった」という場合には、いくつかの原因が考えられます。
毛づくろいというのは猫にとって欠かせない日々の行動です。それをしなくなるということは、猫に何らかの異常が起きているサインである可能性があります。
1.老化
猫も歳を重ねるごとに体力が低下し、それまで頻繁に行っていたことをしなくなることがあります。その影響で、毛づくろいをすることが減っていると考えられます。
また、老化によって体に対して気を遣う余裕がなくなってしまうことも理由として挙げられます。
最近毛づくろいを見なくなったなと思う場合は、愛猫がシニア期に突入しているサインかもしれません。
2.肥満
太り過ぎが原因で、毛づくろいをしたくてもできなくなっている場合があります。
身体に脂肪が付きすぎてしまい、体を曲げて顔を舐めたい場所に近づけることが困難になってしまいます。
肥満は様々な病気の原因にもなるため、肥満気味の愛猫が毛づくろいをしなくなった場合は、健康的な食事や運動を心がけるようにしましょう。
3. 病気
老化だけでなく、病気による体力の低下や体調不良が原因の可能性もあります。
毛づくろいをしなくなる病気の1つとして、口腔内の何らかのトラブルが考えられます。感染症や歯周病による口内炎などが原因で、毛づくろいをしたくても口の中が痛くでできないことがあります。
4.ストレス
ストレスが溜まると、毛づくろいの回数が減ったり全くしなくなったりすることがあります。
猫はストレスが溜まると、脱毛や皮膚が赤くなるくらい毛づくろいをすることがありますが、中には逆にストレスによって毛づくろいをしなくなる猫もいるのです。
元から毛づくろいをしない猫もいる
毛づくろいの頻度や長さ、上手さは猫によって個体差があります。毛づくろいはするけれど、部分的にしかしない猫もいるようです。
そして、稀ではありますが、中には元から毛づくろいをほとんどしない猫もいます。元から毛づくろいをしない猫はどのような理由が考えられるのでしょうか?
1.長毛種
短毛種より長毛種の方が毛づくろいの頻度が低い傾向にあります。これは、口の中で長い毛が絡まるのを嫌がるためだといわれています。
2.オス猫(未去勢・外飼い)
未去勢で外飼いのオス猫の場合、発情期に相手を探したりテリトリーのマーキングをしたりして放浪をする習性があり、その間はあまり毛づくろいをしないようです。
3.毛づくろいの習慣ができていない
早いうちから親猫と離れて暮らしていると、毛づくろいが習慣化しないことがあります。毛づくろいしてもらったり毛づくろいをしている猫を見たりする機会がなく、やり方を学ぶことがないためです。
毛づくろいをしない猫の対策
それでは、毛づくろいをしない猫に対して、飼い主さんは何をしてあげられるでしょうか?
毛づくろいしなくなった原因を探る
病気や肥満、ストレスがないか考え、何か気になることがあれば動物病院に連れていきましょう。老化が原因の場合は、シニア猫のための住環境を整えるなどをしてあげましょう。
猫の代わり毛づくろいをする
病気などが原因で毛づくろいをしない場合も、元々毛づくろいをしない猫の場合でも、飼い主さんが代わりに身体を清潔に保ち、ブラッシングをしてあげることが必要です。
- 排泄後や食後にお尻や口周りをペット用のウエットティッシュで拭く
- 毛玉ができないようにこまめにブラッシングをする
- 汚れや臭いがひどいようならシャンプーをする
毛づくろいができない愛猫の代わりに飼い主さんがケアをしてあげましょう。
毛づくろいを促す
元々毛づくろいをあまりしない猫に無理強いさせることはできません。しかし、身体を清潔に保つためにも、毛づくろいをしてもらうよう促すことはできるかもしれません。
他の猫が毛づくろいをしているのを見せる、人肌程度の温かい濡れたタオルで身体を拭くなどを試してみると良いでしょう。
子猫の場合は、成長すれば自然とやるようになることもあります。新しくおうちに迎え入れたばかりの猫は、時間が経って環境に慣れてから毛づくろいを始めることもあります。
まとめ
毛づくろいは猫にとってとても大切な習慣です。急にしなくなった場合は、何かしらの異常がある可能性があるため注意が必要です。
また、元々毛づくろいをしない猫の場合、無理にさせることはせず、気長に自然としてもらうまで待つようにしましょう。
どちらの場合でも、猫が自分から毛づくろいをしないと不衛生・毛玉の原因となってしまいます。飼い主さんが代わりに身体を清潔にし、ブラッシングをしてあげましょう。
ハムスターのしっぽが短い理由。しっぽで気持ちや病気も分かる⁉︎
ハムスターのしっぽといえば、とても短くて丸っこいイメージがあるでしょう。
ハムスターの仲間であるネズミは長いしっぽを持っているのに、ハムスターのしっぽはなぜ短いのでしょうか?
今回の記事では、ハムスターのしっぽが短い理由や、短いしっぽの役割についてご紹介します。しっぽを立てているときのハムスターの気持ちや、しっぽが濡れているときの病気の危険性などについても解説しているので、ぜひ最後までご一読ください。
ハムスターのしっぽはなぜ短い?
ネズミのしっぽが長い理由
なぜハムスターの仲間であるネズミは長いしっぽを持っているのでしょうか?
それは、危険を察知したときなどに、高いところに登って行動することが多いからです。
長いしっぽでバランスをとりながら歩いたり、しっぽを木の枝などに巻きつけて落下を防いだりします。
この特徴はネズミ以外にも、木の上で行動することのあるリスなどの多くの動物に共通します。
ハムスターは高いところに登らない
ハムスターの生活圏は地表や地下にあり、高いところには登りません。外敵に襲われそうになったときには、木の上ではなく地下の巣穴に隠れます。
高いところでバランスをとりながら走り回ることはしないため、長いしっぽは必要なく、次第に退化していったと考えられています。
しっぽの長いハムスターもいる
ハムスターの中でも、チャイニーズ・ハムスターは木に登る習性があるため、他のハムスターに比べて長いしっぽを持っています。
上手に身体のバランスをとりながら、飼い主さんの腕によじ登ってくることも多いようです。
ハムスターのしっぽの役割
ハムスターには長いしっぽが必要ないから退化したわけですが、完全になくなったわけではありません。
短いしっぽにも、ちゃんと役割があるのです。
身体のバランスを保つ
ハムスターの短いしっぽにも、立ち上がるときや、走るとき、少しの段差を上り下りするときなどに、身体のバランスを保つ役割があります。
ハムスターをよく観察していると、お尻を振りながら歩いている様子が見られるでしょう。この際、お尻だけでなく、しっぽも微妙に動かして姿勢を保っています。
発情期のサイン(メスのみ)
メスのハムスターのみ、発情すると交尾受け入れのサインとして、しっぽをピンと立て、お尻を少し持ち上げる行動を取ります。
「ピンと立てる」と言っても、大型ハムスターのしっぽでも1cmほどしかないため、人間には少し分かりにくいかもしれません。
警戒するとしっぽが立つ!
先述した通り、メスのハムスターは発情のサインとしてしっぽをピンと立てることがあります。ただし、しっぽを立てているからと言って、必ずしも発情しているとは限りません。
周囲の音に集中している
オス・メスどちらとも、周囲を警戒した際にもしっぽをピンと立てる傾向にあります。このとき、後ろ足だけで立ち上がったり、しっぽだけでなく耳もピンと立ててフリーズしたりもします。
こうした行動は、周囲の音を集中して聞くためのもので、住環境が変わったときや、知らない人がきたとき、普段聞かない音がしたときなどによく見られます。
慢性的な場合は飼育環境の見直しを
しっぽを立てるなどの警戒行動が一時的である場合は、そっとしておけば元に戻るためあまり問題ありません。
しかし、常に警戒しているのなら、飼育環境は不適切であると考えられます。今一度、飼育環境を見直しましょう。
- ハムスターのケージの近くに、テレビやラジオなど音のでる機械を置かない。
- ハムスターのケージのそばで、大声で会話をしない。
- ケージのそばでなくても、急に大声を出したり、怒鳴ったりしない。
- ハムスター以外のペットを飼っている場合は、ハムスターの視界に入らないよう部屋を分ける。
- 木箱の巣穴など、ハムスターが隠れられる環境を整える。
しっぽが濡れていたら病気のサイン!
「ウェットテイル」は危険
水様性の下痢が続くと、下痢便や腸からの分泌物によって、肛門のあたりやしっぽが常に濡れた状態になります。この状態を、「ウェットテイル」といいます。
ハムスターではよくみられる病気のサインで、重篤化しやすく、命に関わることもあります。
しっぽが濡れていたら、すぐに動物病院へ
人間にとって下痢はそこまで大した症状でないように思えますが、ハムスターにとっては非常に深刻です。
下痢が続けば命を落とすことも珍しくないため、日頃から排便やしっぽの状態を観察し、下痢やウェットテイルを発見したらすぐに動物病院に連れて行きましょう。
まとめ
今回は、ハムスターのしっぽについて、短い理由や役割のほか、ピンと立っているときの気持ちや、ウェットテイルが病気のサインになることなどをご紹介しました。
あまり使わないために退化したしっぽですが、じっくりと観察をすることでいろいろな情報を得られます。
しっぽは触られて嬉しい部位ではないため、なるべく掴んだりいじったりせず、くれぐれも程よい距離で観察してあげてくださいね。
猫が脱走する理由とは?今からでも遅くない猫の脱走対策をご紹介
現在では完全室内飼いの考え方が主流で、自由に外に出る猫は少なくなってきています。
しかし、完全室内飼いをしていても、ちょっとした好奇心に駆られ愛猫が脱走する可能性はゼロではありません。
外は事故や野良猫との喧嘩、感染症などの危険があるため、脱走のリスクは最小限に抑えたいですよね。
今回は、猫が脱走する理由と脱走対策をにお伝えします。
大切な愛猫を守るためにも、ぜひ今回ご紹介する対策方法を試してみてください。
猫はどこから脱走するの?
猫は家のあらゆるところから脱走します。そのため、愛猫の行動範囲内のドアや窓にはしっかりと脱走対策をすることが必要です。
玄関のドア
出かける時や郵便配達など、ドアが開いた瞬間にするりと出て行ってしまう可能性があります。
ベランダや窓
高い所からでも着地ができる猫は、ベランダや窓から飛び出してしまう可能性があります。
網戸や窓を自力で開けることもあります。また、身体が柔軟な猫は少しの隙間からでもすり抜けてしまうので対策が必要になります。
猫が脱走したがる4つの理由
猫はなぜ家から外へ脱走するのでしょうか?考えられる理由を4つご紹介します。
1. 好奇心から
室内外の猫は外の世界のものに刺激を受けます。
窓から鳥や虫、野良猫などを見かけて、追いかけたい・興味を惹かれるという思いから脱走を試みてしまうのです。
2. 縄張りのパトロール
一度外に出ると、自分の縄張りが外にもでき、縄張りのパトロールをするために脱走を繰り返すこともあります。
3. 発情期
避妊去勢をしていない猫の場合、発情期に異性の猫を求めて外に出てしまうことがあります。
猫の発情期は春から秋にかけて年に2~3回あり、普段とは違う鳴き声、落ち着かない様子などのサインが現れます。
未去勢のオスは、発情期に縄張りを広げようとして外に出てしまうことがあるので、特に注意が必要です。
4. 環境の変化によるストレス
引っ越し、同居する猫が増えた、保護したばかりの時など、急な環境の変化による不安やストレスが原因になることもあります。
また、新しい場所に連れて行く際も、不安や驚きから脱走してしまうことがあるので気をつけましょう。
脱走しやすい猫の特徴
以上の理由を踏まえて、脱走しやすい猫の特徴を挙げてみます。
- 元野良猫など外で暮らしたことのある猫
- 好奇心が旺盛な猫
- 避妊・去勢手術をしていない猫
- 近所に野良猫が多い家の猫
- 多頭飼いをしていて猫同士の相性が悪い場合
愛猫が上記の特徴に当てはまる場合は特に、しっかりとした脱走対策を心がける必要があります。
猫の脱走対策
ドアや窓を開けっぱなしにしないという心がけだけでは、脱走を完全に防ぎ切ることはできません。
以下では、今からでも遅くない猫の脱走対策を4つご紹介します。
1.玄関や窓に脱走防止柵を設ける
玄関や廊下、窓に脱走防止柵を設けてみましょう。玄関用網戸でも大丈夫です。
オーダーメイドでぴったりのサイズを作れる他、ネットやホームセンター等で購入することもできます。
また、ベビーガードを2つくっつける、100円ショップのワイヤーネットや突っ張り棒、結束バンドを使うなどのアイディアでDIYもできます。
2.網戸ロックをつける
猫が網戸を自力で開けてしまわないように、網戸ロックをつけておきます。
網戸が破れていないかも確認し、猫が網戸を破ってしまうのが心配なら強度のある網戸に取り替えましょう。
3.ベランダにはネットやフェンスを
ベランダでの日向ぼっこが好きな愛猫には、ベランダの柵の隙間の対策が必要になります。
隙間を塞げるように、ネットやすだれ、柵などを取り付けることをおすすめします。
ベランダに出す際は近くに人がいる時のみにするなどの心がけも大切です。
4.マイクロチップ装着&首輪に迷子札
飼い主さんの対策不足ではなく、災害時など不測の事態下で愛猫が脱走してしまうこともあります。
地震の揺れや大きな音に驚いて逃げてしまったり、避難の最中などに脱走したりしてしまうことは少なくないです。
そのような際でもすぐに愛猫と再開できるよう、普段から迷子札をつけた首輪を付けておくと良いでしょう。万が一の時に備えてマイクロチップを装着しても良いかもしれません。
もしも猫が脱走してしまったら
もし猫が脱走してしまったら、すぐに捜索を始めてください。
室内猫は外の環境に怖がって隠れたりじっとしたりしていることが多いため、まずは家から半径100mの範囲内を目安として探してみてください。
暗く狭い隙間に入ってることがあるため、ご飯を置いてみる・飼い主さんが名前を呼んであげるなどして、徹底的に探すことが大切です。
また、近くの警察署や保健所、動物病院に保護されていないか確認をしてみましょう。SNSを使った迷子情報も効果的です。
まとめ
今回は猫が脱走する理由とその対策方法をご紹介しました。
室内飼いの猫にとって外の世界は危険に溢れています。大切な愛猫を守るためにも、脱走の対策はしっかりと行いましょう。
愛猫が脱走を繰り返す場合、室内に何らかの原因があることも考えられるため、環境を見直してみることをおすすめします。
今では禁止の国も!犬のしっぽを切る習慣が生まれた4つの理由
みなさんが飼っている犬や、ご近所の犬に、しっぽが丸くて短い犬がいるかもしれません。
ブルドッグなど、遺伝的にしっぽが短い犬種もいますが、プードルやシュナウザーなど、多くの犬種は子犬のときにしっぽを切ることで短くなっています。
ではそもそも、なぜしっぽを切るようになったのでしょうか?また、しっぽを切る習慣は今後も必要なのでしょうか?
今回の記事では、犬の断尾について一緒に考えてみましょう。
しっぽを切ることの多い犬種
一般的に、しっぽを短く切ることの多い犬種は以下の通りです。
- プードル
- ウェルシュ・コーギー
- シュナウザー
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- ポインター
- ジャック・ラッセル・テリア
- ドーベルマン
- ピンシャー
- ヨークシャ・テリア
しっぽを切る理由①節税の名残
一説によると、18世紀頃のイギリスでは、貴族たちが鹿狩りを犬に邪魔されるのを防ぐため、犬の足を傷つけて速く走れないよう農夫たちに義務付けていました。もしそれが嫌ならば、税金を払わなければなりませんでした。
しかし、牧羊犬などとして働いてもらうには、ちゃんと走れないと困ります。そこで考えた農夫たちは、犬のしっぽを切ることで犬が速く走れないと思わせることで、納税を免れていたという説があります。
当時は、ほとんどの犬種が断尾の対象となりましたが、この制度の廃止と同時に徐々に断尾は減っていきました。しかし、いくつかの犬種では今でもその習慣が残り続けています。
しっぽを切る理由②働く犬の名残
牧羊犬や狩猟犬は、羊がたくさんいる中で走り回るため、しっぽが踏まれて怪我をしてしまう恐れがあります。
狩猟犬の場合も、小動物を追いかける際にしっぽが障害物に引っかかってしまったり、相手にしっぽを噛まれてしまったりすることがあったと考えられます。
使役犬としての役割を全うするためには、しっぽがない方が色々と便利だったのかもしれません。
しっぽを切る理由③病気の予防の名残
しっぽがあると、肛門の周りにうんちがつきやすく、そのままにしていると、菌が繁殖してしまう原因となります。
また、野外で活動することの多かった狩猟犬などは、木の枝などが当たってしっぽに傷がつきやすかったようです。傷ついた部分から病原菌が侵入することもあるため、しっぽを切断していたとも言われています。
こんな迷信も・・・
昔のヨーロッパでは、犬のしっぽを切除すると狂犬病が予防できるという迷信もあったそうです。
今ではもちろん、狂犬病の予防はワクチン一択です。
今でもしっぽを切った方がいいの?
現代ではしっぽがあるからといって病気になりやすいとは考えにくく、予防のためにしっぽを切る必要性はないと言えます。定期的に肛門周りの毛をカットしたり、綺麗に拭き取ってあげるだけで十分です。
しっぽを切る理由④見た目の問題
現代においてしっぽを切る理由は、ほとんどが「短い方がかわいいと思うから」でしょう。
特に、プードルやコーギーなどの犬種は、短くて丸いしっぽがトレードマークであるかのように、人々の間で定着してしまいました。
コーギーはしっぽが長いとキツネに見える?
コーギーにはもともと、キツネのようなふさふさのしっぽが生えています。被毛の色もキツネとよく似ており、誤って猟師に銃で撃たれてしまう恐れがあったことから、しっぽが切られていたとも言われています。
もっとも、現代社会では、街中を散歩しているだけでキツネと間違えられることはほとんどないでしょう。
断尾をめぐる賛否両論
しっぽを切られるのは痛いのか
断尾の賛否をめぐってもっともよく議論されるのが、「犬はしっぽを切られるとき、痛みを感じるのか?」です。
結論から言うと、人間は犬ではないので誰にも分かりません。ここでは、賛成派と反対派の双方の意見をご紹介します。
断尾に賛成派の意見
生まれたばかりの子犬は神経系統が未熟で、しっぽを切られても鳴いたり逃げたりしない。したがって、子犬はしっぽを切られても痛みを感じない、または痛みがとても小さい。
断尾に反対派の意見
動物は痛みを他者に悟られるのを防ぐため、本能的に痛みを隠そうとする習性がある。リアクションが弱くても痛みは感じているはずだし、実際には痛そうにする仕草が見られた例もある。
断尾でしっぽの役割が失われてしまう?
しっぽには、身体の平衡感覚を保ったり、他の犬とコミュニケーションをとるための重要な役割があります。
しっぽを切ることで、身体能力が落ちてしまったり、他の犬と上手に意思疎通が取れなくて攻撃的になったりする可能性があるため、しっぽは切るべきでないという意見も多いようです。
しっぽの切断が禁止されている国も
世界には、動物福祉の観点から、断尾が禁止されている国があります。
断尾が禁止の国リスト
・イギリス
・エストニア
・オーストラリア
・オーストリア
・オランダ
・キプロス
・スイス
・スウェーデン
・チェコ
・デンマーク
・ドイツ
・ノルウェー
・フィンランド
・ベルギー
・ポルトガル
・ルクセンブルグ
日本では
日本では、「動物を傷つけること」は禁止されていますが、断尾については明確な規定がなく、飼い主や販売者の判断に委ねられているの現状です。
一方、国際的なドッグショーに出展をするブリーダーたちを中心に、日本でもしっぽを切らない動きが高まりつつあります。
まとめ
今回は、犬のしっぽを切る歴史的な理由のほか、断尾をめぐる様々な意見や国際的な動きをご紹介しました。
しっぽを切るのには、古くから様々な理由があったようですが、そのほとんどが今では不要となったり、無意味であることが判明したりしたもので、現代においてしっぽを切る明確な理由はないと言えるでしょう。
しかし、犬種のイメージから、特に何も考えずに断尾済みの犬の購入をしたり、手術を希望したりするする飼い主さんもまだまだ多いのが現状です。今一度、本当にしっぽを切る必要があるのかどうか、様々な意見を踏まえて、自分なりによく考えてみてはいかがでしょうか。
トイレの後に大興奮?猫のトイレハイの理由と病気の可能性を解説
愛猫がトイレを済ませた後に、ハイテンションになる様子を見たことがある飼い主さんは多いのではないでしょうか?何も知らないと、突然駆け回ったり鳴いたりする猫を見て驚いてしまうかもしれません。
これは通称「トイレハイ」と呼ばれており、猫によく見られる行動なのです。
なぜ猫はトイレの後に、興奮してしまうのでしょうか?今回はその理由を探っていきましょう。
猫の「トイレハイ」とは
「トイレハイ」とは、排泄の前後に興奮した行動を取ることです。猫を飼っている方であれば、ご存知の方も多いと思います。
おしっこの時にはあまり起こらず、うんちの時によく起こることから「ウンチハイ」とも呼ばれているようです。
最もトイレハイが起こりやすいのはトイレの後のようですが、トイレの前や前後両方にハイテンションになる猫もいるようです。
猫のトイレハイの行動
トイレハイの際に猫が取る行動は様々です。以下はトイレハイでよく見られる行動の一覧です。
- 大きな声で鳴く
- 猛ダッシュで駆け回る
- 勢いよく爪とぎをする
- 高いところに登る
- 物に噛み付く
- トイレの砂を撒き散らす
この中でもよく見られるのは、大きな声で鳴く、ダッシュする、爪とぎをするですが、その他にも色々なパターンがあります。
猫がトイレハイになる理由【4つの仮説】
猫がトイレハイになる明確な理由はわかっておらず、いくつかの仮説が立てられています。その中でも有力な仮説を4つご紹介します。
【仮説①】ダッシュでその場を離れている
猫は野生時代、天敵やライバルに自分の居場所がバレないように、自分の縄張りから離れたところで排便をする習性がありました。
そのため、排便後は急いでその場から離れる必要がありました。
猫がトイレハイになるのはその名残だという説です。
【仮説②】無事に排便が終わり安心している
猫の排便にはマーキングの意味があります。しかし、排便をする際は無防備ですぐに動くことができないため、野生時代には常に天敵やライバルに見つかる危険が伴っていました。
そのため、敵に襲われることなく無事にマーキングができた、という安心感から嬉しくなってしまうという説です。
【仮説③】排便後は交感神経が活発になる
排泄前後の交感神経と副交感神経のバランスから、トイレハイを説明することもできます。
副交感神経が活発になると、リラックスし消化器官の活動が促進されます。一方で、交感神経が活発になると、体が様々な活動ができるようになります。
排便中は副交感神経が優位に働くため、猫はリラックスした状態にいます。
しかし、用が済むと交感神経が働き始めるため、テンションが上がり活発に動いてしまうのです。
【仮説④】トイレへの不満を表している
猫にとってトイレは自分のテリトリーを示す大切な場所です。
そのため、トイレが気に入らないと、その場からすぐに離れる、あるいは飼い主さんへ抗議のために、走ったり鳴いたりしている可能性があります。
トイレが汚れている、場所が変わった、人が来ていて落ち着いてトイレができないなど、猫がトイレに不満を表す理由はさまざまです。
猫がトイレへの不満を感じているようであれば、トイレ環境を一度見直してみましょう。
トイレハイではなく病気の可能性も
一見トイレハイに見える行動も、病気による違和感や痛みが原因の場合もあります。
トイレ中に痛がったり、猫の肛門が腫れていたりしたら、便秘や下部尿路疾患の可能性がありますので、動物病院を受診することをおすすめします。
便秘
猫は便秘が原因で、トイレ前に鳴くことがあります。これは、便秘になるとお腹の違和感や苦しさを感じるためです。
猫は、水をあまり飲まない、飲み込んだ毛玉が腸に詰まりやすいなどの理由から、便秘をしやすい動物だと言われています。
【対策】
便秘を解消するためには、水分と適度な食物繊維の摂取が大切です。
常に新鮮な水を用意し、水をあまり飲まない猫には、猫用のスープやウェットフードを与えるとよいでしょう。
食事が偏りがちな猫には、食物繊維をバランスよく含む、総合栄養食のキャットフードを与えましょう。
便秘が長く続くようでしたら、動物病院に連れていくことをおすすめします。
下部尿路疾患
下部尿路(膀胱から尿道の出口まで)に起こる疾患を下部尿路疾患と呼びます。具体的には、尿路結石や膀胱炎などがあります。
下部尿路疾患になると、排尿の際に強い痛みが生じるほか、血尿や頻尿、または尿が全く出ないなどの症状が表れます。
猫がおしっこの最中に鳴く場合は、病気が疑われるためすぐに動物病院に連れていきましょう。
【対策】
下部尿路疾患の予防には、水分の摂取が大切です。
常に新鮮な水を用意し、猫用スープやウェットフードなどの水分を含む食事を与えるように心がけましょう。
まとめ
このように、猫のトイレハイには、野生時代の名残や身体的な反応といった理由があると考えられています。そのため、トイレハイで駆け回ったり鳴いたりしている時は、様子がおかしくなったと心配する必要はありません。
ただし、トイレに対する不満を表していることもあるため、猫のトイレ環境が整っているかどうかは常に確認しておくと良いでしょう。
トイレハイではなく病気の可能性もあるため、普段から愛猫のトイレの様子をよく観察してあげてくださいね。
猫が気分屋・ツンデレなのはなぜ?5つの理由をご紹介!
猫の性格といえば、「気分屋」で「ツンデレ」だというイメージを持つ方が多いでしょう。
さっきまで甘えていたのに、急にツンとした冷たい態度に変わってしまうことも。
では、猫が気分屋でツンデレな性格をしているのには、どのような理由があるのでしょうか?
今回の記事では、猫の性格を形成した野生生活の特徴や、気分に影響を与えている様々な要因をご紹介します。
猫は気分屋でツンデレ?
猫が「気分屋」「ツンデレ」と言われる理由は、時によって飼い主さんへの対応が異なる猫が多いからです。
例えば、ある時は飼い主さんの呼びかけに「ニャー」と鳴いて返事をするのに、別の日に呼ぶと完全無視を食らったりします。
また、ついさっきまで喉を鳴らして甘えていた猫が、急にどこかへ行ってしまったり、爪を出して威嚇してくることもあります。
甘えたり突き放したり、態度がコロコロ変わることから「気分屋」「ツンデレ」と言われるのですね。
猫によって差はある
もちろん、ツンデレ度合いは猫によって異なります。
常に甘えん坊の「デレデレ猫」もいれば、ほとんど人間に懐かない「ツンツン猫」もいます。
猫種による性格の違いもある程度ありますし、生まれ持った性格や経験によっても変わってくるでしょう。
「餌をくれる飼い主には甘える」など、人間によっても態度が違う場合もあるようです。
理由① 猫は、周りの目を気にしない生き物
猫は基本、単独行動
地域内に存在する「ボス猫」には、縄張りへの侵入者を排除したり、縄張り内でのいざこざを治めて秩序を保ったりする役割があります。
一方、狩りなどの日常生活は基本、各自が単独で行います。
群れの固い結束や狩りを主導するリーダーを必要とせず、猫はいつも自分の行動を自分で決めます。
そのため、周りの目を気にして媚びたりする必要もありません。
飼い主の目も気にしない
周りの目を気にする習性を持たないため、自分の行動によって飼い主さんがどう思おうと、猫にとっては「知ったことではない」のです。
そのため、例えば飼い主さんに名前を呼ばれたとき、返事をしたいと思えばするし、したくないと思えばしません。
猫の飼い主さんは、反応がないと少し悲しいと感じつつも、「我が道をゆく」猫の姿を羨ましく感じるのではないでしょうか。
理由② 優れた感覚器官を持っているから
猫は、動体視力、聴力、嗅覚など、人より優れた感覚器官を持っていて、獲物や縄張りへの侵入者の気配を感じ取れば、すぐに行動を切り替えられます。
人にはわからない微かな物音やにおいも察知できるため、「撫でていたのに、急に走って行ってしまった」という時には、もしかしたら猫は私たちにはわからない何かを感じ取ったのかもしれません。
決して飼い主さんに対してツンツンし始めたなどではなく、猫の意識が何かに向いてしまっただけといえます。
理由③ 時間帯や天気に気分が左右されるから
明け方と夕方に活発になる?
猫は、「薄明薄暮性」といって、夜明けと夕暮れにもっとも活発に行動します。これは、猫の獲物であるネズミや小鳥が行動し始める時間だからです。
季節によっても異なりますが、おおよそAM4時前後とPM6時前後が一番活発に動きたくなる時間帯と言えます。
猫が朝早くから元気よくごはんをねだってきて、昼間は眠そうにまどろんでいることが多いのはこのためです。
天気や気温でも気分が変わる
猫は、雨の日には比較的おとなしくなります。
これは、雨の日には他の動物もあまり動かないため、狩りの成功率が低いからだと考えられます。
また、真夏の暑い日にもおとなしくなり、日陰で体を伸ばして過ごします。
理由④ 発情期のサイクルに影響を受けるから
猫の発情期
猫は寒さに弱いため、できるだけ暖かい時期に出産をします。日本では、2〜4月と6〜8月が発情期のピークです。
なお、季節(日照時間)に応じて発情するのはメス猫だけで、オス猫は発情中のメス猫のフェロモンによって発情します。
発情中のメス猫
メス猫が発情期に入ると、4〜10日間、次のような行動が見られます。
- 飼い主に甘えたがる
- 普段と違うような大きな声で鳴く
- 背中を床にこすり付ける
- 活発になる
- お尻を高く持ち上げる
発情中のオス猫
発情中のメス猫に反応したオス猫は、次のような行動を取ることがあります。
- 普段より落ち着きがなくなる
- 大声で鳴く
- 異常に外に出たがる
- 攻撃的になる
避妊・去勢手術をしても発情行動をするの?
避妊、去勢手術をした場合、していない場合と比べると、かなり発情期特有の行動やストレスが抑えられます。
ただし、避妊・去勢手術済みの猫であっても、他の猫が出す発情期のフェロモンの匂いに反応して活発になったり、ストレス・不安を感じてしまうこともあるようです。
理由⑤ 身体が痛いこともある
猫を撫でている時、触る場所を変えたら急に機嫌が悪くなることがあるかもしれません。
もしかすると、病気や怪我などが原因で触られた場所が痛いと感じている可能性があります。
猫は普段、痛みをあまり表現しないので、触った時に不機嫌になるなどの些細なサインが重要な手がかりになります。
ただし、お腹や尻尾、足先などは単純に触られるのを嫌がる部位でもあります。
同じ部位を触ってなんども不機嫌になることや、その部位を普段から気にするようにする仕草が見られたら、病院に連れて行くことを考えましょう。
まとめ
今回は、猫が気分屋でツンデレな性格をしている理由として、考えられる要因をいくつかご紹介しました。
野生の頃の「単独行動」が一番大きな理由と考えられますが、ほかにも感覚器官の発達や時間、季節、発情期なども猫の気分に影響を与えます。
また、病気や怪我によって身体が痛いために機嫌が悪くなる可能性もあります。
猫の気分が急に変わる理由を考えながら、猫とより充実した生活を送ってくださいね。