海外の場合は要注意!犬に咬まれた時にすべきこととは
愛犬と遊んでいたら、興奮した犬に咬まれてしまったという経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。甘噛み程度であれば問題ありませんが、血が出るほどのケガをした場合、きちんと対処しないと病気に感染してしまうかもしれません。
特に、海外で犬に咬まれた場合は、ワクチン接種をしなければ命に関わる可能性もあります。
そこで今回は、犬に咬まれてしまった時にやるべきことについてご紹介します。犬を飼っている方だけでなく、犬と接する機会のある方はぜひご一読ください。
犬に咬まれた時に注意したい病気
犬に咬まれた場合、単純にケガをしてしまうだけでなく、さまざまな病気に感染してしまう可能性があります。場合によっては命に関わるため、「少し血が出ただけから大丈夫」と自己判断せず、必ず病院を受診しましょう。
犬に咬まれた場合、特に注意したいのが以下の疾患です。
狂犬病
狂犬病は、犬だけでなくすべての哺乳類に感染し、発症すると有効な治療法がないため、ほぼ確実に死亡してしまう人獣共通感染症です。
日本では狂犬病予防法によりワクチン接種が義務づけられており、1956年を最後に国内での感染例はありません(海外での感染は除く)。しかし、年々ワクチン接種率が低下しており、狂犬病の危険がまったくないとは言い切れません。
破傷風
破傷風菌は犬などのペットだけでなく、世界中の土壌に含まれ、死に至る可能性が非常に高い感染症です。
傷口から破傷風菌が入り込むことで感染し、体内で発生した毒素によりさまざまな神経に作用します。口が開きづらい、顎が疲れるといった症状に始まり、歩行や排尿・排便の障害などを経て、最後には全身の筋肉が固くなって息ができなくなり、亡くなることもあります。
パスツレラ症
パスツレラ菌に感染している犬に咬まれたり引っ掻かれたりすると、傷口から感染します。また、過剰なスキンシップで感染することもあります。
パスツレラ症を発症すると、腫れや痛み、発熱が見られ髄膜炎を起こすこともあります。また、免疫機能が低下している人は、重症化して死亡することもあります。
ケース①飼い犬に咬まれた
どんなにおとなしい犬であっても、何かのきっかけで人を咬んでしまうことも珍しくありません。
愛犬に咬まれてびっくりしてパニックになってしまうかもしれませんが、よっぽどの大ケガでない限りは、以下のように順を追って冷静に対処していきましょう。
なお、人を咬んだ直後の犬は興奮しているため、二次被害を出さないためにも、手を出したりせずに少し離れた場所に繋ぎ止めておくと安心です。
1. 水で洗い流す
咬まれた箇所から病原菌やウイルスが体内に侵入してしまうため、石鹸を使い、流水で5分以上かけてしっかり洗い流します。
2. 止血する
出血している場合は、清潔なガーゼやハンカチなどを当てて圧迫し、止血します。
3. 病院を受診する
ケガの程度によっては病院を受診しない方もいるかもしれません。しかし、病原菌やウイルスは目に見えず、自己判断するのは危険です。特に、出血を伴うケガを負った場合は、必ず専門家に診てもらい指示を仰ぎましょう。
病院の診療科は、外科か皮膚科がおすすめです。なお、深い傷を負ってしまった場合は、大きめな病院の救急外来を受診しましょう。
ケース②他の家の犬に咬まれた
自宅の犬に咬まれた場合は、家庭内で完結しますが、他の人が関わってくる場合は気をつけなければいけないことがあります。
ワクチン接種の有無の確認や、治療費・慰謝料の請求なども発生するため、手間はかかりますが、自身のためにも泣き寝入りにならないようにしましょう。
1.傷口の洗浄と止血、病院の受診
犬に咬まれた際は、自宅の犬に咬まれた場合と同様に傷口の洗浄をし、病院を受診します。
2.連絡先を交換する
治療費の請求や検査結果を伝えるためにも、連絡先は必ず交換しましょう。
もし、飼い主が逃げてしまった場合は、すぐに警察に連絡し相談しましょう。犬が人を傷つけたのにもかかわらず、飼い主が適切な対応をせずに逃げてしまうのは法律違反になります。
人を咬んだ犬の飼い主が行うべきこと
飼い犬が他人を咬んだりケガをさせてしまった場合、保健所に届け出たり、狂犬病の疑いがないか検査する必要があります。以下は東京都の例ですが、他の自治体も同様ですので、誠意をもって対応しましょう。
- 被害者の救護と再発防止措置を行う。
- 24時間以内に、最寄りの保健所または動物愛護センターに事故発生届出書を提出する。
- 48時間以内に狂犬病の疑いがないか、獣医師に検診してもらう。
事故発生届出書(東京都)
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/douso//kansen/kousyou.files/jiko-hassei7.pdf
ケース③海外で犬に咬まれた
狂犬病ワクチンが普及している日本は、狂犬病清浄国とされており、犬に咬まれても狂犬病に感染することはまずありません。しかし、日本以外のほとんど国では狂犬病による死亡者が毎年出ています。
そのため、海外で犬に咬まれた場合、日本とは異なる対応が必要になります。
1. 傷口を洗う
狂犬病にかかっているおそれのある動物に咬まれてしまった場合、すぐに石鹸を使って水洗いします。この際、傷口を舐めたり、血を口で吸い出すようなことをしてはいけません。
2. 現地の医療機関を受診する
なるべく早く現地の医療機関に行きましょう。咬んだ犬が狂犬病に感染していないことが確認できない限りは、発症予防のためのワクチンを接種する必要があります。
咬まれたあとに接種する暴露後ワクチンは、事前の接種の有無により異なる場合もありますが、初回のワクチン接種日を0日として、3日、7日、14日、30日及び90日の計6回皮下に接種します。
帰国のタイミングなどの事情で、現地で接種を完了できない場合は、帰国後に必ず医療機関でワクチンを接種しなければなりません。
3. 帰国時に検疫所で相談
現地での医療機関への受診の有無に関わらず、帰国時には検疫所に相談することが推奨されています。
咬まれても慌てない
各国の日本大使館・総領事館では、日本人がよく利用する病院や日本語の通じる医者など現地の医療機関を紹介してくれますので、困ったことがあれば相談するようにしましょう。
狂犬病は大変恐ろしい感染症ですが、傷口を徹底して洗浄し、発症前にワクチン接種を完了させることで95%以上の防御効果が得られるとされています。慌てず冷静に対処しましょう。
最後に
犬を飼っている人はもちろん、飼っていない人も犬に咬まれる可能性はゼロではありません。ケガをするだけでなく、病気に感染したり、場合によっては命に関わることもあります。
正しい知識を身につけて、自分の命を守る行動を取れるようにしましょう。
初めての犬の飼い方【飼い始めてから】
犬を飼うのが初めての場合、何をどのように世話すれば良いのか、何を優先すべきなのか、心配や疑問が生じることもあるでしょう。
この記事では初めて犬を飼う方々に向けて、基本的かつ重要な知識をまとめました。
ご縁があって迎えた子に幸せな暮らしをさせてあげられるよう、犬の飼い方について学んでいきましょう。
新しい環境に慣れさせる
待ちに待った犬を家にお迎えした時は、とても嬉しい瞬間ですが、犬にとっては急に環境が変わり、大きなストレスを抱えやすい時でもあります。犬が不安を抱いたり、体調不良を引き起こさないよう、注意しましょう。
できるだけ落ち着いた環境で過ごさせましょう
新しく迎えた子犬が、元いた場所から家に連れて来られた際に体調不良になることを「ニューオーナーシンドローム」と呼びます。犬を飼いたかった方にとっては、やっと子犬を迎えた喜びから、つい構いすぎてしまうことがありますが、最初の一週間ほどは過度に接し過ぎず、静かに過ごせる環境を整え、食事や睡眠に注意し、徐々に新しい環境に慣れるように心掛けましょう。
ニューオーナーシンドロームの詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
これから子犬を迎える方は必見!ニューオーナーシンドロームとは?
夜鳴きをする場合は
母犬や兄弟犬と一緒に過ごしていた子犬の場合、夜寝る時に不安や寂しさから夜鳴きをすることがあります。多くの場合、心細さから吠えているため、叱ることは避けましょう。叱ることで不安を増幅させてしまう可能性があります。一般的には一週間程度で改善することがほとんどですが、長期にわたって続く場合は、獣医師など専門家に相談することをおすすめします。
子犬の夜鳴きの詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
子犬が夜鳴きする5つの理由とそれぞれの対策をご紹介!
名前をつけて手続きをする
犬を飼い始めたら、自治体に登録しなければなりません。そのためにも、犬の名前をつける必要があります。
名前をつける
新しく迎えた犬に素敵な名前をつけようと思っても、なかなか良いアイデアが浮かばないこともあるかもしれません。愛犬の名前は、これから十数年にわたって呼ぶことになります。大切な家族の名前ですから、じっくり考えて名付けましょう。
愛犬の名前についてはこちらの記事をご覧ください。
オシャレでかわいい犬の名前、おすすめ決定版!
自治体に犬の登録をする
犬を飼う場合、飼い主は犬を飼い始めた日(生後90日以内の犬については生後90日を迎えた日)から30日以内に、犬の登録をしなければなりません。
登録は1頭の犬につき、基本的には生涯に1回行うものですが、引っ越した場合や犬を譲り受けて飼い主が変わった場合は再登録の手続きが必要となります。
犬の登録についてはこちらの記事をご覧ください。
犬を飼い始めたら「登録」「予防注射」が義務って知ってた?
健康管理とワクチン接種
愛犬と長く幸せに暮らしていくためには、健康に気を配ってあげることは非常に重要です。
かかりつけの動物病院を見つけよう
犬を飼い始めてから、最も深く長く関わることになる場所は動物病院かもしれません。ワクチン接種の時だけでなく、もし犬が体調を崩した場合にも頼れる病院を事前に探しておくことが重要です。
動物病院についてはこちらの記事をご覧ください。
良い動物病院の探し方・選び方
ワクチンで病気を予防しよう
犬には、飼い主の義務として必ず接種させなければいけない「狂犬病ワクチン」と、飼い主の判断で病気から守るために接種する「混合ワクチン」があります。どちらのワクチンも、獣医師の指示に従って適切に接種することが重要です。
犬のワクチンについてはこちらの記事をご覧ください。
【獣医師監修】改めて確認しよう!犬のワクチン接種と注意点
駆虫薬で病気を予防しよう
「フィラリア症」「エキノコックス症」「ノミ・ダニ」などの寄生虫による感染症は、駆虫薬で防げる可能性が高い病気です。病気によっては人間にも感染し、重篤な症状を引き起こすことがあるので、家族全員を守るためにも、確実に予防しましょう。
駆虫薬で予防できる病気についてはこちらの記事をご覧ください。
【犬編】ワクチン・駆虫薬で予防できる病気と、その他の病気の予防法
犬が食べると危険なものを知っておこう
人間の食品の中には、犬にとって有害な食材が存在します。全ての有害な食材を完全に把握する必要はありませんが、中には少量の摂取でも死に至る危険な食材もあります。特に有害な食材を把握し、間違って与えないように注意し、犬が盗み食いできないように対策を講じましょう。
犬が食べると危険な食材についてはこちらの記事をご覧ください。
最低限知っておくべき、危険な食べ物リスト【犬猫版】
ごはんのあげ方に注意しよう
多くの犬にとって、ごはんは一日の中で最も楽しい時間ではないでしょうか。しかし、ごはんのあげ方に注意しないと「胃拡張・胃捻転症候群」という病気を引き起こす可能性があります。この病気は重篤な場合には命に関わることもありますので、特に早食いや大量食い、食後の激しい運動は避けるように注意しましょう。
胃拡張・胃捻転症候群についてはこちらの記事をご覧ください。
ごはん直後の犬の散歩は危険!胃捻転の症状と対策
しつけ・トレーニングをしよう
犬のしつけやトレーニングは様々なものがありますが、ここでは飼い始めた頃に必要なものをご紹介します。
トイレのしつけをしよう
家に新しく迎えた室内犬にとって、トイレトレーニングは避けて通れないものです。初めて犬を飼う方にとっては、上手くいかずに疲れ果ててしまうことも珍しくありません。人間にとってはトイレの失敗は不快なものですが、ついつい叱ったり大声を出したりしてしまうことは避けましょう。トイレの失敗を叱っても良いことは全くありません。犬によってトイレの習慣も異なるため、毎日のトレーニングを気長に続けることをおすすめします。
トイレトレーニングついてはこちらの記事をご覧ください。
[トイレの失敗5選]愛犬を叱る前に見直したい飼い主の対応
社会化トレーニングをしよう
生後4週齢から13週齢までの期間を「社会化期」と呼び、この時期はさまざまな経験を柔軟に吸収できる貴重な時期です。十分な社会化が行われないと、いろいろなものを必要以上に怖がったり、音に過敏に反応したりするなど、犬が平穏な生活していくのが難しくなり、飼い主にも大きなストレスがかかる可能性があります。重要な社会化期を逃さず、積極的にトレーニングを行いましょう。
社会化トレーニングついてはこちらの記事をご覧ください。
獣医師が教える子犬のしつけ①〜社会化期にやるべき5つのこと音に怯えないようにするにはこちらの記事をご覧ください。
愛犬が怯えないために対策を。生活音や環境音の音源集9選
体のどこでも触れるようにしよう
犬の健康管理や飼い主とのコミュニケーションにおいて、犬の体を触る機会は多くあります。しかし、触られることに慣れていないと、それは犬にとって大きなストレスとなります。犬が触られるのを嫌がるため、病気やケガの発見が遅れたり、他人に撫でられる際や動物病院での診察時に人を咬んでしまい、トラブルが発生することもあります。特に鼻先や尻尾、四肢の先端などは、犬が触られるのを嫌がりやすい部位ですが、徐々に触られることに慣れさせるようにしましょう。
体を触れるようにするにはこちらの記事をご覧ください。
獣医師が教える子犬のしつけ③〜ボディコントロール
甘噛みを直そう
子犬を迎えた際によくある悩みの一つが、甘噛みです。子犬は好奇心や物を確かめるため、何でも噛む傾向があります。これは人間の赤ちゃんが何でも口に入れるのと似ています。しかし、子犬の歯は成犬に比べて細く、甘噛みであっても痛みを感じます。甘噛みが習慣化することを防ぐために、積極的に対処しましょう。
甘噛みを直すにはこちらの記事をご覧ください。
[子犬の甘噛み]叱る前に知ってほしい原因と対策
まとめ
初めての犬を飼う時は、喜びと共に失敗や学びの連続です。大変なことも多いと思いますが、ご自身が飼い主として成長することで、愛犬との絆が深まっていく過程を楽しんでみてください。
多くの人と、その愛犬が共に幸せに暮らせることを願っています。
愛犬のエネルギー発散足りてる?手軽にできるおすすめの発散方法4選
みなさんは、愛犬のエネルギー発散が日常的に十分できていると思いますか。そしてお散歩以外のエネルギー発散の方法と言われてどんなことを思いつくでしょうか。
犬は人が思うよりも体力がしっかりあり、年齢や愛犬の体力にもよりますが一日2回、30分程度のお散歩ではエネルギーが十分に発散されていないことが多いと考えられます。
そこで今回は、ご自宅でも飼い主と一緒にできる発散方法を紹介していきます。
エネルギーの発散不足によるデメリット
具体的な発散方法を紹介する前に、エネルギー発散が十分にできないことによるデメリットを紹介します。発散不足は、愛犬にとってストレスになりますが、飼い主にとっても問題行動と言われる困った行動が出やすくなります。
問題行動としてよく聞かれるものとしては、(甘)噛み、日中の吠え、夜鳴き、早朝吠え、食フンではないでしょうか。いずれも発散が足りていないことが原因で起こっているものが多いはずです。もちろん他にも原因がある場合や発散とは全く別のことが原因になっていることもありますが、特に子犬のうちは発散量が大きく関係しているでしょう。
発散方法①飼い主さんとのおもちゃ遊び
おもちゃ遊びは、愛犬におもちゃを渡すだけでは意味がありません。発散をしてもらうためには、愛犬とおもちゃの引っ張りっこや、おもちゃを投げて持ってきてもらうなど、飼い主も一緒になって遊ぶことが大切です。
愛犬がしっかりと全身を使って、楽しそうに遊べているか確認してみましょう!
発散方法②知育玩具
知育玩具とは、おやつやフードを中に入れ、それを愛犬が頭を使って、取り出し、食べられるようになっている玩具です。
人に飼われている犬は、野生の犬のように獲物を見つけ、仕留めて食べるといった狩猟行動をすることはありませんが、知育玩具を使うことでで、その中におやつがあることに気付き、どのようにしたらそれが食べらえるかを考え、実際に前脚やマズル、口を使って取り出し、食べるという行動が取れます。
この一連の行動では、獲物を取る感覚にやや近い体験ができ、本来犬が持つ行動を発現できる場を作ることで、環境エンリッチメントにも繋がります。
知育玩具使用時の注意点
- 一回の使用は10-15分程にしましょう。長時間の使用は、飽きや知育玩具の破壊、誤飲の可能性があります。
- 使用後は食器用洗剤などで洗い清潔に保ちましょう。汚れていると、使わない子もいます。
- はじめは簡単なレベルにし、少しやればおやつが出てくるように調整しましょう。いきなり難しくすると、おやつが得られず知育玩具へモチベーションが下がり、興味を失う可能性があります。
発散方法③ノーズワーク
ノーズワークとは、犬が優れた嗅覚を使って決められたニオイやおやつを見つける仕事や遊びです。「嗅覚を使う」といってもイメージし辛いかもしれませんが、ニオイを嗅ぎ分けターゲットとなるニオイやおやつを見つけ出すことは、人が想像する以上に体力も使い良い発散ができます。
ご自宅でもお部屋の様々な場所や段ボールなどの空き箱におやつやフードを隠すことで、ノーズワークを行うことができます。最近では手軽にノーズワークができるノーズワークマットなども多く売られています。
ノーズワークをやる際の注意点
- いきなり難しくせず、易しいレベルからスタートしましょう。初めから難しいと見つけられずにノーズワークが楽しくないものになる可能性があります。
- ノーズワーク中は静かに見守りましょう。近くで動いたり声を掛けられると集中がしにくくなってしまいます。答えを教えるのもNGです!
- 一回10分程度のノーズワークを2~3回やったら休憩しましょう。やりすぎると飽きにも繋がります。
発散方法④刺激のあるお散歩
毎日行くお散歩は、マンネリ化しやすいのではないでしょうか。しかし、愛犬にとっては一日の中で数少ないお外に出られるチャンスです!ゆったり歩くお散歩も時には良いですが、愛犬が元気いっぱいの時には様々な方法で刺激のあるお散歩にしましょう。
- 色々な道を歩きましょう。朝と夕方では違う道をお散歩するのがおすすめです。
- 歩くだけでなく、ゆったり走る、思い切り走るなど、歩くスピードもランダムに変えるのもいいでしょう。
- 安全な場所でロングリードを使い、外でのおもちゃ遊びもいいでしょう。ご自宅で行うおもちゃ遊びとはまた違った雰囲気になり、さらに楽しめるかもしれません。
- お友達犬と一緒にお散歩するのもたまには良いのではないでしょうか。もちろん愛犬が他の犬といることが苦にならないことが大前提です。
- たまには遠出も良いでしょう。普段とは違う場所を歩くことは愛犬にはもちろん飼い主にとっても良い気分転換になるでしょう。
当然ですが、お散歩は安全第一で行いましょう。慣れているお散歩も危険は常にあることを意識し、安全で刺激のあるお散歩を心掛けてみてください。
まとめ
初めの章で「問題行動」と記載していますが、この問題行動はあくまでも人間都合の話であり、愛犬からすれば当然の行動です。むしろ人間が問題行動とする行動をしなくてはいけない状況であることが、愛犬からすると問題でありその問題解決のためには十分なエネルギーの発散が必要です。
人間からみた問題も、愛犬からみた問題もどちらも発散で改善できることもあります。改めて愛犬の発散が足りているか考え、いつもとは違う良い刺激や楽しみを日常にプラスしたり、十分な発散の場を作り、愛犬の生活の質をアップさせてあげることをおすすめします。
[子犬の甘噛み]叱る前に知ってほしい原因と対策
犬のお悩みでよく聞かれる甘噛み。噛まれると痛いこともあり、叩いたり、大きな声を出して叱ったりしていませんか?しかし、それでは逆効果です。
愛犬の甘噛みをやめさせるには、しっかりと原因を知り、正しい方法で対応する必要があります。
今回は、子犬の甘噛みの原因と対策について詳しく解説していきます。
甘噛みとは
甘噛みは子犬の頃よく見られる行動で、攻撃的で相手を傷つけることが目的ではなく、別の目的で人の手や足、物などをハムハムと噛む行動を指します。
犬としては相手を傷つけるつもりがなくても、月齢が上がるにつれて噛む力も強くなり、人からすると痛いと感じることも多々あります。
叱っても意味がない?
みなさんは甘噛みをどのように対処していますか。「痛い!」「いけない!」「ダメ!」などと言葉で叱っていますか?それとも口を強く掴んだり、身体を抑えつけたりたりして叱っていますか?
これらの対応はどれもオススメしません。なぜなら犬には人の言葉が理解できないからです。「?っているのに全然やめないんです」という飼い主さんがいますが、これは残念ながら当然です。
また、身体的に圧をかけたり行動を制限をするのもやめましょう。
愛犬にとってそれが恐怖を感じるものとなれば、甘噛みの対処という範囲を越えて、飼い主さんとの関係性を壊しかねません。関係性を構築しなければいけない大切な時期に大きな悪影響を及ぼす可能性があるため注意しましょう。
甘噛みをする4つの原因
甘噛みの主な目的や原因には何があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
1. 物を確かめるため
人が手で触って物を確かめるように、犬は噛むことでそれがどんな物かを確かめます。
噛むという行動は犬にとって当たり前で、生きていくうえで必要な行動であり、子犬の時期は特に頻繁に行います。
2. 歯の生え変わり時期でムズムズしているため
生後4~6ヶ月頃になると乳歯が抜けはじめる子が多いです。この時期になると歯がムズムズし、何かを噛みたくなります。
3. 有り余る体力を発散するため
子犬も体力は日に日に増していきます。そんな時に遊びや運動・刺激が足りないと、発散不足となり、噛むことで発散をしようとします。
4. 人の手や足が動いていて面白いため
動くものを追いかける習性を持つ犬には、自分の目の前で俊敏に動く人の手や足は楽しいおもちゃになりやすく、追いかけたり噛んだりして、遊ぼうとします。
甘噛みをやめさせるのは難しい
噛む行動は犬にとっては必要な行動で、その行動をやめさせることは難しく、かつ酷です。人で考えれば、手を使うのは基本的に禁止で、物を食べる時のみ手を使って良いと言っているようなものです。
ですので、噛むことを辞めさせるのではなく、噛んでも良い適切なものを用意するとともに、しっかりと噛む以外に欲求を発散する機会を毎日作ることが大切です。
人の手を噛む場合は、愛犬の前では手をゆっくりと動かし素早く動く楽しいものという印象を与えないようにします。
また、手を噛もうとする仕草がみられたら、噛めないように手を上げたり後ろにしたりして、手を噛むことが癖にならないようにすることも大切です。
噛みたい欲求を発散させる方法
①おもちゃ遊び
引っ張りっこやもってこい遊びなど、愛犬がしっかり体を動かせるように一緒に遊んであげてください。
おもちゃを愛犬に渡しただけでは体を動かさないことが多いため、飼い主さんも一緒に楽しみながら遊んであげましょう。
②知育玩具を使う
知育玩具におやつやフードを入れ、噛んだり転がしたりして中身のフードを取ることで、ストレスを発散したり噛みたい欲求を満たしたりすることができます。
中に入っているおやつをどうすれば食べられるかを考えなければいけないため、体力を使う遊びとは違った刺激を得られます。
③ノーズワーク
ノーズワークとは、犬が鼻を使って食べ物を探し当てるゲームです。隠されたおやつやフードを、嗅覚を使って探し当てることで良い刺激・疲れとなります。手軽にできるものとして「ノーズワークマット」なども販売されています。
④お散歩
外の空気を吸い、外でしか聞けない音を聞き、人・犬・物を見ることで家にいると感じられない刺激や疲れを得られます。
お散歩も毎日同じような道でなく、色々な道を歩くことも大切です。ワクチンの関係で外を歩けない場合は、抱っこ散歩をしてあげるだけでも十分な刺激となり、様々な慣れにも繋がります。
まとめ
甘噛みはお悩みになりやすいですが、原因を考え、適切な対策をしてあげることが大切です。
体力を十分に発散し、噛みたいという欲求をしっかり満たすことは、愛犬の生活の質をあげることにも繋がります。叱られてばかりでは、愛犬は萎縮するばかりで飼い主さんとの日々を楽しめず、辛い日々となってしまいます。
飼い主さんも愛犬も幸せに暮らせるよう、愛犬をしっかりと理解し、飼い主さんが愛犬が生活しやすい環境や機会を提供してあげましょう。
ワンプロって何?犬のじゃれ合いのメリットと注意点をご紹介
「ワンプロ」という言葉をご存知ですか?愛犬を紹介しているSNSなどで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
ワンプロとは、犬同士が遊びとしてじゃれ合いをすることです。
初めて見ると「喧嘩かな?」と心配になる方も多いと思いますが、ワンプロは犬同士の社会勉強やコミュニケーションに繋がる遊びです。
今回は、ワンプロについて、そのメリットと注意点、喧嘩との見分け方をご紹介します。
ワンプロとは?
ワンプロとは、「ワンちゃんのプロレス」の略で、犬同士が遊びとしてじゃれ合いや取っ組み合いをすることです。
ドックランに遊びに行く際や、多頭飼いをしている方は一度は見たことがあるのではないでしょうか。
見たことがないという方は、以下の動画をご覧ください。
ワンプロでは、甘噛みで噛み付く、前足で戦う、上に乗っかる、追いかけ合うなどの様子が見られます。
激しく取っ組み合いをすることも
初めて見ると「喧嘩しているのかな?」「怪我の危険性は?」と心配になる方も多くいると思います。
犬によっては、とても激しい取っ組み合いを見せる場合もあるのですが、お互いちゃんと力の加減をしています。
逆にいうと、お互いが力の加減をできる相手以外とのワンプロは危険です。怪我を防ぐために気をつけたいことは、「ワンプロの注意点」の章でご説明します。
ワンプロのメリット
ただ遊んでいるだけに見えるワンプロですが、実は子犬の社会性の発達や犬同士のコミュニケーション方法としてとても大切な役割を持っているのです。
1. 子犬が社会性を身につけることができる
子犬の時期に他の犬とじゃれ合うことで、コミュニケーションの方法や自制心などの社会性を身につけることができます。
犬とじゃれ合う中で、「ここまでなら噛んでも痛くない、これ以上は痛い、しつこいと嫌がられる」といったことを学んでいるのです。
これは犬同士で仲良くするためだけでなく、人間と一緒に暮らす上でも役に立ちます。攻撃的にならずに、他の犬や人間と上手に関係を築き上くために重要なことなのです。
2. 犬同士のコミュニケーションになる
子犬でなくても、犬同士でじゃれ合うことでお互いを理解し仲を深めることができます。
一方で、相性が合わないと喧嘩に発展する可能性があります。
怪我にならない程度のちょっとした喧嘩であれば、犬同士で和解したり適切な距離をとったりするためのコミュニケーション方法になることもあるようです。
次の章では、ワンプロによる怪我を防ぐために飼い主さんが注意したいことをご紹介します。
怪我を防ぐために!ワンプロの注意点
様々なメリットがあるワンプロですが、犬の安全を守るために注意しなければならないことを4つご紹介します。
1.体格差や年齢を考慮する
ワンプロ相手の体格や年齢を確認しておきましょう。
遊びでじゃれ合っているつもりでも、体格差のある犬同士だと思わぬ怪我につながる可能性があります。
特に、子犬やシニア犬がじゃれ合う際は、同じくらいの体格・体力・力量の相手に留めておくことが必要です。
2.犬同士の相性を見極める
犬同士の相性は、ワンプロの際に最も考慮するべきポイントかもしれません。
特に注意が必要なのは、生後6ヶ月から1歳前後のオス同士です。
犬の思春期とも言われるこの時期は、経験が浅く自己主張が激しいため、ワンプロが喧嘩に発展しやすいです。未去勢だとよりエスカレートしやすい傾向にあります。
実際に遊ばせる前に、愛犬の性格と相手の子の性格を把握しておきましょう。
3.休憩を挟む
遊んでいる最中に楽しくて興奮し過ぎてしまうと、怪我や喧嘩への発展に繋がりかねません。
興奮した様子が見られたら、一時的に休憩させましょう。「オイデ」などのコマンドや、興味を示す音や言葉を聞かせて、愛犬の注意を飼い主さんに向けさせると良いです。
4.喧嘩に発展する前に止める
最初は遊んでいるように見えても、だんだんと興奮して喧嘩に発展してしまうことがあります。
吠える声や噛み方の変化などをすぐに確認できるように、犬同士の様子をしっかり見守っておきましょう。そして、喧嘩に発展しそうな兆候が見られたら、速やかに相手の犬と距離を保つなどの対応をしてあげてください。
次の章では、遊びと喧嘩の見分け方についてご紹介します。
遊びと喧嘩の見分け方
遊びと喧嘩を飼い主さんが見分けることは、犬が適切にコミュニケーションを取り、怪我を回避するためにも重要です。
遊んでいる時の様子
- 甘噛み
- ずっと同じ所を噛まない
- 吠える声のトーンが普段のおもちゃ遊びの時と同じ
- 尻尾を元気に振っている
- ごろごろと地面を転がる
- プレイバウの姿勢を取っている(前足を地面につけ、お尻を高く持ち上げる姿勢)
- 追いかける/追いかけられるを交互に繰り返す
喧嘩をしている時の様子
- 歯茎を見せるほど牙をむく
- ずっと同じ所を噛んでいる
- ずっと馬乗りになる
- 毛が逆立つ
- 突進する
- 動きが強張る
- 一方的に追いかけ回す
個体差もあるため、愛犬の普段の様子に加え、過去に攻撃的になった際の様子も把握しておくことで、いざというときの変化に気がつきやすくなります。
まとめ
社会性が身につき、犬同士の仲が深まるワンプロ。子犬の時によくワンプロで遊んだ犬は、他の犬との関係の作り方が上手になります。
そのため、喧嘩だと決めつけて無闇に引き離すことはお勧めしません。
一方で、相性や体格差、犬の気分や体調を飼い主さんがしっかり考慮し、喧嘩に発展しないように見守ることも必要です。
注意点を守りながら、愛犬を安全に楽しく遊ばせてあげるようにしましょう。
【猫クイズ】猫がふみふみするのはなぜ?気になる猫の習性の理由
この記事では、猫という動物の習性から、何気ない行動の理由をクイズを通して紹介していきます。
それではさっそく、猫の習性クイズにチャレンジしてみましょう!
ふみふみしている時の猫はとてもリラックスしており、至福のひとときだと感じているようですので、静かに見守ってあげましょう。
飼い主が帰ってきたときや、見知らぬ人が家に上がってきたときなどによくこの行動が見られますが、それは他の匂いを自分の匂いで消して、不安を取り除こうとするためといえるでしょう。
叩いたりするなど暴力的な手段を取るのは、猫を怖がらせるだけですし、動物愛護の観点からも看過できない行為です。行動を直すきっかけとはならないので絶対にしないでください。
今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
【前編】猫を飼う前に知っておこう。猫の主な10の習性を紹介
【犬の甘噛みクイズ】犬が甘噛みする理由は?対策法は?
「人を咬んで困っている」という飼い主は意外と多いのですが、一言で「咬み」といっても、出血の伴わないものもあれば、大怪我に繋がるものもあります。家庭犬の場合、いきなり人を「咬む」ということは少なく、はじめのうちは人を咬む前にモノなどを噛んで遊ぶ「甘噛み」が見られます。これがどんどん悪化していき、最終的に人を咬むことに繋がると言われます。
そこで今回は、犬の「甘噛み」の正しい知識をクイズ形式で身につけていきましょう。
特に幼犬の時に見られる行動のため、痛くもなく、じゃれているようにも見えてしまいます。幼犬が手や足にじゃれてくるのですから、中には「かわいい」と思い、そのまま一緒に遊んでしまう飼い主も少なくないのではないでしょうか。
しかし、これを放っておくと出血や肉がえぐれるような大怪我をしてしまう「本気咬み」へと発展することがあります。「本気咬み」に発展してしまうと、直すのが大変になるだけでなく、完全にやめさせることが難しいケースも出てきます。こうなると、お金も時間もかかってしまう上に、他人を怪我させてしまう可能性も出てきます。必ず幼犬の時にやめさせるようにしましょう。
また、甘噛みはコミュニケーションを取ったり、遊んでもらえると勘違いしてやってしまうことが多く、危害を加えることを目的にすることは基本的にありません。特に、甘噛みの時に、飼い主が一緒に遊んでしまったりすると、犬も嬉しくなってしまい、結果的に一緒に遊ぶことがご褒美となり、甘噛みをする行動が定着してしまいます。そして、最終的には「人に歯を当てることが悪いことではない」と犬は学習していきます。
- できるだけ大声を発し、ビックリさせる
- 甘噛みされたら、その瞬間に反応する
- 一貫して「痛い」と言い続ける
「甘噛みをされた、かわいい!」とついついそのまま一緒に遊んでしまっていると、甘噛みは直りません。エスカレートしていくと、噛む力が強くなり咬傷事故に繋がる恐れもありますので、できるだけ早く直すことが大切です。
【甘噛み対策】本気咬みになる前に、甘噛みを直す3つのポイント
【前編】猫を飼う前に知っておこう。猫の主な10の習性を紹介
毛布やお腹をふみふみする

手を甘噛みしてくる

- 長時間撫でない
- おもちゃなどを噛ませる
- 満足するまで遊んであげる
撫ででいるとき突然、猫に噛まれた!原因と対処のポイント2つ
顔をスリスリしてくる

猫のものぐさ感情表現?よく見られる尻尾のボディランゲージ7つ
自由気ままに単独行動

縄張りを大切にする

前編のまとめ
