病気の可能性もある?インコが片足立ちをする4つの理由

インコを飼っていると、インコが片足立ちをする姿を見ることがあるかもしれません。

フラミンゴはよく片足立ちをする鳥として有名ですが、インコはなぜ片足で立つのでしょうか?

今回の記事では、インコが片足立ちをする理由と、それぞれに対する適切な対処法を、大きく4つに分けてご紹介します。

インコが片足立ちをする様子

インコが片足立ちをする姿を見たことがないという方は、まずは動画でその様子を確認しましょう。
フラミンゴなど、長い足の鳥に比べるとわかりにくいですが、よく観察しているとしっかりと足をあげていることが分かるでしょう。

引用:YouTube
“Why Does Budgie Stand On One Leg?” by Blueberry and Precio
https://youtu.be/vNv4VWCW1Bc?t=13

インコが片足立ちをする理由①体温維持

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インコの体温は40~41℃と高く、これを維持するために鳥の身体は羽毛で覆われています。

寒くなると、羽毛からむき出しになった足から冷えてしまうため、片足で立ってもう片方の足を羽毛にしまう様子が見られます。人間が寒い日にポケットに手を突っ込むようなイメージです。

片足を羽毛にしまい、さらに丸くうずくまって体を羽毛で守っているような様子が見られたら、インコが寒さを感じているサインだと考えましょう。

<適切な対応>
少し寒い程度なら問題ありませんが、ずっと寒そうにしているようなら、部屋の温度を上げた方が良いでしょう。寒くなりすぎると低体温症になってしまうので、注意が必要です。
そうはいっても、インコは特別寒さに弱いわけではないので、あまり神経質にならず、15℃程度の人間が少し寒いと感じる程度の温度までなら大丈夫です。

インコが片足立ちをする理由②リラックスしている

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リラックスをしているときや寝る前、遊んでいるとき、おしゃべりを楽しんでいるときなどに片足立ちをするインコもいます。

リラックスしているときは活動量が落ちて体温が下がりやすいため、①と同様に、体温が下がらないように片足をしまいます。
寝ている間に体温が下がらないよう、片足立ちのまま眠ってしまうインコもいるようです。

<適切な対応>
リラックスしている状態なので、そのままそっとしておいてあげましょう。

インコが片足立ちをする理由③怪我をしている

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インコの足は細く、ちょっとしたことで捻挫や骨折をしてしまいやすい部位です。

足の怪我が痛むと、立っているのが辛いので片足立ちになることがあります。
次のような様子が見られたら、足を怪我している可能性があります。

  • 足から血が出ている
  • 歩き方がおかしい
  • 片足を常に上げている
  • 片足立ちになるが、羽毛に足をしまわない

<適切な対応>
足に違和感を感じたら、すぐに動物病院に連れて行きましょう。飼育を始める前に、インコを診てくれるかかりつけ医をあらかじめ探しておくことが重要です。
また、足から出血しているようであれば、応急処置として清潔なガーゼで止血を行います。怪我をしないように、インコが安全に過ごせる飼育環境を見直しましょう。

インコが片足立ちをする理由④病気にかかっている

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バンブルフット

バンブルフットとは、足の裏が腫れたり、タコができた状態のことを言います。
止まり木が不衛生なことが原因の細菌感染だけでなく、肥満によって足の負担が大きくなったことでも起こります。

止まり木にフンがついたままの不衛生な状態や、インコの免疫力が低下しても起こります。インコが片足立ちをしており、足の裏が赤くなっている場合は、バンブルフットになっているのかもしれません。

【適切な対応】
食べ過ぎで肥満にならないように注意しましょう。また、止まり木についたフンなどはきれいに拭き取り、清潔な環境を保ちましょう。

痛風

痛風は、肝機能の低下によって体の節々に痛みが出る疾患です。
インコの場合、指の関節に白い発疹が見られたり、腫れたりします。

治療は、痛風治療薬、ビタミン、ミネラルの投与により、痛みを和らげて症状の進行を抑えます。

<適切な対応>
インコの関節が白く腫れていたり、出血等の外傷がないのに片足を上げていたら、重症化する前に早期発見・早期治療に繋げることが肝心です。
また、予防には腎臓の機能を健康に保つことが有効です。具体的には、新鮮な水を十分に与え、野菜などでビタミンをたっぷり補給させ、たんぱく質は取りすぎないように注意しましょう。

疥癬症(かいせんしょう)

トリヒゼンダニというダニが原因で、足の他にもくちばしや目の周りの皮膚の皮が剥け、かゆみが出ます。症状が進行すると、爪や足が変形することもあります。

片足立ちの他にも、他の部位の湿疹や食欲不振などの症状が現れたら、早めに動物病院に連れて行きましょう。

【適切な対応】
早めに気づいて、動物病院で診察を受けましょう。
日頃からインコの様子をよく観察することで、インコの異変に気づいてあげましょう。

まとめ

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インコが片足立ちをする理由として、「体温維持」「リラックス」「怪我」「病気」の4つをご紹介しました。

あまり心配しなくて良い場合も多いですが、常に片足立ちをしていたり、具合が悪そうにしている様子が診られたら、怪我や病気の可能性があります。異変に気付いたら、早めに動物病院を受診しましょう。

犬や猫にも感染する?毛の抜けたタヌキを見かけても近寄らないで!

都心でタヌキを見かけることはあまりなくなりましたが、市街地などではいまだによく目にする野生動物です。

一見かわいらしいタヌキですが、毛が抜けてしまっているタヌキを見たことはあるでしょうか?筆者は先日、毛がほとんど抜けてとても痛々しいタヌキが目の前を横切っていくのを見ましたが、すぐに住宅地の中へ姿を消してしまいました。

このようなタヌキを見かけた場合、どうすればよかったのか、筆者自身が気になり調べてみました。

この記事では、毛の抜けたタヌキを見かけた場合の対応と、犬や猫などのペットに影響があるのかについて解説していきます。

どうしてタヌキの毛が抜けるの?


毛が抜けたタヌキは、「疥癬症(かいせんしょう)」という病気に感染している可能性が高いと考えられます。

疥癬症は、ヒゼンダニというダニが毛根に寄生することで起こる病気で、感染した動物との接触や、感染した動物と行動圏が重なることで感染します。

疥癬症を発症しているタヌキは免疫力が落ちており、他にもさまざまな感染症をもっている可能性があります。かわいそうだからと保護しようとしたり、接触したりしようとするのはやめましょう。

疥癬症の症状

初期症状では激しいかゆみに襲われ、体を掻いたり噛んだりすることで傷がつき皮膚が化膿していきます
かゆさゆえに食べることも寝ることも十分にできず、免疫力が低下すると他の感染症に感染してしまい、治療の受けられない野生下では死に至ります。

全身の毛が抜けてしまったり、象のような皮膚になったタヌキは、ひと目見ただけでは何の動物かわからない場合もあります。

疥癬症のタヌキを見かけたら

とても痛々しいタヌキの姿ですが、野生動物であり、地域によっては害獣と指定されていることから、基本的に疥癬症のタヌキを駆除したり、保護したりすることはありません

もしタヌキを保護する場合には、都道府県の野生動物の担当部署に連絡して指示を仰ぎましょう。地域によっては引き取って治療してくれる場合もあります。
しかし、保護は自分でしなくてはいけませんし、保護しても受け入れてもらえない可能性があります。

犬や猫などのペットには感染する?

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疥癬症は犬や猫などにも感染する可能性があります。特に、野良猫で疥癬症を患っている子は珍しくありません。

タヌキをよく見かける地域でペットを放し飼いにすると、疥癬症に感染してしまう可能性がありますので注意しましょう。

犬や猫の疥癬症の症状

犬や猫が疥癬症に感染した場合は、以下のような症状が見られます。

  • 激しい皮膚のかゆみ
  • 脱毛
  • 掻き傷や噛み傷
  • かさぶた

また、疥癬症に感染すると、激しいかゆみから生活の質が低下して免疫力が下がり、他の感染症に感染する可能性が高くなります。重症化する前に異変に気づき、早期治療をすることが肝心です。

疥癬症の予防

野生動物との接触を極力減らすことが最大の予防です。
疥癬症のタヌキをよく見る地域では、タヌキが自宅の敷地内に入らないよう対策し、ペットは屋内で飼育するようにしましょう。

また、動物病院やペットホテルなどを利用した時に感染してしまう場合もあります。

ペット同士でも容易に感染してしまうため、多頭飼いをしている場合や動物の多い場所に行く場合は、特に注意しなければなりません。

疥癬症の治療

駆虫薬の投与が効果的です。
疥癬症の治療によく用いられるイベルメクチンは、コリーなどの一部の犬種で重篤な副作用が見られることから、獣医師の指示に従って投与してください。

きちんと治療すれば、かゆみも治まり被毛も元どおりになりますので、焦らず治療を受けましょう。

野生動物には安易に近づかない

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野生動物は、寄生虫や感染症に感染している可能性が高く、安易に近づくことは危険です。

また、かわいい/かわいそうだからという理由で野生動物にエサを与えるのもいけません。
一度でもエサを与えると、その味を覚えてしまいますし、人間の与えるエサは自然界のエサと比べると栄養が良すぎてしまい、自然界で生きるのが困難になります。

一時的な感情で手を差し伸べてしまうと、結局不幸になるのは動物です。動物のためを思うなら、近づかないようにしましょう。

まとめ

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毛のないたぬきは疥癬症という病気にかかっており、一度かかってしまうと野生下では治癒する術はありません。助けてあげたい気持ちはとてもわかりますが、野生動物に人間が干渉してしまうと、自然界のバランスが崩れてしまう可能性がありますので、そっとしておきましょう。

自宅付近で毛のないタヌキを見かけた場合、ペットにも感染してしまう危険性があります。なるべく室内飼いにし、タヌキが自宅の敷地内に入らないよう対策をしましょう。

もし、愛犬や愛猫の被毛が抜けてきたり、かゆがっている様子が見られたら、なるべく早く動物病院を受診し、治療してあげてください。