犬にアボカドを与えてはダメ?丸呑みやアレルギーにも注意しよう!
栄養価が高く「森のバター」とも呼ばれるアボカドは、美容にも効果的で、サラダや食事などにもよく用いられる人気の食材です。
しかし、このアボカドを犬に与えると健康に害を及ぼす可能性があることをご存じでしょうか?
この記事では、犬にアボカドを与えてはいけないとされる理由についてご紹介します。
犬にとってアボカドは毒?
アボカドの危険性が言われるようになったのはここ十数年ほどです。かつて日本では人もアボカド自体を食べる習慣がなく、ペットに与える機会もほとんどなかったことから、犬にアボカドを与えてはいけないということを知らない飼い主も少なくありません。
アボカドの毒性については疑問視するする声もありますが、実際にアボカドが原因で犬が体調不良になることもあるため、愛犬の健康を考えるのであれば与えない方が良いでしょう。
また、アボカド入りのドッグフードやおやつ、オイルなども販売されています。これらは問題ないとされていますが、心配ならば極力避け、免疫力の高くない子犬やシニア犬には与えない方が安心です。
犬にアボカドを与えてはいけない4つの理由
犬にアボカドを与えてはいけない理由はいくつか考えられます。「うちの子には毎日少量のアボカドを与えているけど、特に問題ないから大丈夫」と考える飼い主もいるかもしれません。
しかし、アボカドの何か良くないかをしっかり把握し、愛犬の健康を害することのないように気をつけてあげる必要があります。
1. アボカドに危険な物質が含まれている
アボカドにはペルシンという成分が含まれており、犬が摂取すると中毒症状を引き起こす可能性があります。ペルシンは、アボカドの葉や果肉、種に多く含まれています。
ペルシン中毒の症状
ペルシンは消化器系や心臓に悪影響を及ぼす可能性があり、以下の症状が見られます。
- 嘔吐
- 下痢
ペルシン中毒の症状はすぐには出ず、摂取してから1日〜3日後に出ることが多いようです。悪化すると呼吸困難やけいれんを引き起こすこともあります。
2. 窒息の危険がある
アボカドの種は大きくて固いため、犬が誤って飲み込むと窒息する危険があります。特に小型犬や口の小さい犬では注意が必要です。
窒息の症状
- 何かを吐き出そうとする
- 苦しそうにしている
- 舌が白くなる
犬がアボカドの種を飲み込んでしまった場合、ただちに動物病院に連絡して処置をしてもらわないと命に関わります。愛犬が苦しそうにしていると飼い主もパニックになってしまうかもしれませんが、そんな時こそ冷静かつ迅速に対応しましょう。
3. アレルギーを起こす危険がある
アボカドはアレルギーを起こす可能性がある植物です。リスクを回避する意味でも与えない方が良いといえるでしょう。
アレルギーの症状
- 皮膚の強いかゆみ
- 皮膚炎や湿疹
- 嘔吐
- 軟便や下痢
- 元気がなくなる
アレルギー体質の子は特に注意が必要です。
4. 高脂肪、高カロリー
人間にとって栄養価が高いものであっても、体が小さい犬にとっては栄養が過剰になってしまう可能性があります。
過剰な栄養は肥満の原因となったり、消化器官に負担をかけてしまい、下痢や膵炎を引き起こす原因にもなってしまいます。
膵炎の症状
- 食欲不振
- 嘔吐
- 下痢
膵炎が起こると、膵臓の消化液が膵臓や他の臓器を損傷し、強い痛みが生じます。重症化すると多臓器不全などを引き起こし、命に関わる場合もあります。
犬の誤飲を防ぐためには
いくら飼い主がアボカドを与えないようにしていても、ちょっとした不注意で、愛犬がアボカドを口にしてしまう危険があります。愛犬の安全のために、以下の点に注意しましょう。
- ゴミ箱を漁らせない
- 犬の手が届くところに放置しない
- キッチンに入らせない
普段から、ゴミを漁らせない、食卓に上らせないなど、しっかりとトレーニングを行い、誤食をさせないように気をつけましょう。
犬がアボカドを食べてしまったら
どんなに注意を払っていても、飼い主の目を盗んで犬がアボカドを食べてしまうこともあるかもしれません。アボカドに含まれるペルシンによる中毒の場合、食べて3日後に症状が現れる場合もありますので、油断せずに動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
食べた量を確認する
まずは、犬がどのくらいのアボカドを食べたのか確認しましょう。床に落ちた切れ端を食べたのか、丸ごと食べたのかで対処法も異なってきます。
特に、種を飲み込んでしまった場合は、早急に取り出さないと命に関わります。まずは、冷静に周りの状況を確認しましょう。
動物病院に連れて行く
犬によっては少量のアボカドを食べたくらいでは問題ない子もいます。実際、おやつ感覚でアボカドを与えている飼い主もいるそうです。しかし、少量だから大丈夫だと自己判断してしまうのはよくありません。
まずは動物病院へ連絡し、なるべく早く獣医師に処置してもらいましょう。
最後に
人にとってはおいしくて健康にも良いとされるアボカドですが、犬や他の動物にとっては毒性があり与えるべきではありません。
アボカド以外にも、人には無害であっても動物にとっては有毒なものがたくさんあるため、「人が食べても問題ないから」と安易な気持ちで与えるのはやめましょう。
ドッグフードは栄養も十分摂れ、特別なアレルギーがない限りは安心して与えられます。その上で、愛犬に美味しいものを食べてもらいたいと手作りご飯を与える場合は、しっかりと知識をつけて安心して食べられるものを作ってあげましょう。
【獣医師監修】猫が嘔吐した場合に考えられる疾患とは
猫において最も多く見られる症状は何でしょうか。猫を飼ったことのある方は、おそらく「嘔吐」が思い浮かぶかと思います。
ヒトで嘔吐が見られれば、食べ過ぎなどでもない限りすぐに異常だと思うはずです。しかし、猫の場合、健康上何も問題がなくても嘔吐が見られることが多くあります。
では、猫における異常な嘔吐では、何が考えられるのでしょうか。今回は猫の嘔吐で考えられる疾患について解説します。
猫の嘔吐で考えられる疾患
猫の嘔吐の原因は、消化器疾患と消化器以外の異常が考えられます。主な疾患は以下の通りです。
消化器疾患
- 胃腸炎
- 消化管内異物
- 炎症性腸疾患(IBD)
- リンパ腫
- 膵炎
消化器以外の異常
- 腎不全
- 肝リピドーシス
- 甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
それぞれどのような疾患なのか、詳しくみていきましょう。
消化器疾患
嘔吐という症状が見られた場合、まず考えなければならないのは消化器の異常です。消化器疾患には軽い一過性の胃腸炎から、すぐにでも治療を開始しなければならないものまで様々な病気が含まれます。
まずはどんな病気があるのかを把握しておきましょう。
胃腸炎
【症状】
嘔吐、下痢、食欲低下、元気消失など。
【原因】
食事(脂っこいもの、古いフード、食べ慣れていないものなど)、ストレス、感染症(ウイルス、寄生虫など)、異物誤飲、毛玉など。
【備考】
食べたことのないものを与えるときは少量にする、異物を誤飲しないようにしっかりしまうなど、予防できることもある。
消化管内異物
【症状】
嘔吐、食欲不振、元気消失など。異物が十二指腸などを閉塞すると嘔吐の回数が増加し、重度となる。
【原因】
異物の誤飲。おもちゃ、プラスチック、ビニール袋、鶏の骨などが比較的多い。
【備考】
ひも状異物(ひも、糸、布、ナイロンストッキングなど)は腸穿孔から腹膜炎を起こすこともあり、注意が必要。
炎症性腸疾患(IBD)
【症状】
慢性的な(3週間以上続く)嘔吐、下痢、食欲不振など。
【原因】
原因は解明されていないが、遺伝的素因、食物に対するアレルギー反応、腸内細菌の乱れ、免疫システムの異常などが関与していると言われている。
【備考】
確定診断には内視鏡による生検が必要だが、これには全身麻酔を要する。
リンパ腫
【症状】
嘔吐、下痢、食欲不振を主徴とする消化器型リンパ腫が猫では多い。他にも腫瘍の発生部位によって症状は様々であるが、胸水貯留(縦郭型)、くしゃみや鼻出血(鼻腔)、多飲多尿や血尿(腎臓)などが見られることもある。
【原因】
ウイルス(猫免疫不全ウイルスおよび猫白血病ウイルス)、受動喫煙への曝露、主に腸管内の慢性炎症などがリスクとなる。
【備考】
猫白血病ウイルス(FeLV)陽性猫では若齢(3歳くらい)で、FeLV陰性猫では高齢(13歳以上)での発生が多くなっている。
膵炎
【症状】
嘔吐、下痢、腹痛、発熱、元気消失、食欲不振など。急性か慢性かによって症状の重さは異なる。
【原因】
はっきりした原因は解明されていないが、遺伝、感染、ストレス、免疫異常などが関与していると考えられている。腸炎、肝炎、胆管炎などからの波及によって膵炎を発症する可能性もあります。
【備考】
外傷(腹部を強打するなど)も膵炎の原因となりえるという報告もあるため、落下事故などにも注意する。
消化器以外の異常
もちろん、嘔吐が見られたからと言って必ずしも消化器に異常があるとは限りません。実は嘔吐には様々なメカニズムが関与しています。例えば、乗り物酔いは胃や腸には問題がありませんが、三半規管に刺激が加わることで嘔吐が誘発されます。
次は消化器以外の疾患で嘔吐が見られるものについて解説します。
腎不全
【症状】
多飲多尿、尿が薄い、食欲低下、体重減少、嘔吐、脱水など。
【原因】
もともと猫は飲水量が少ない割に濃い尿をする動物で、日常的に腎臓に負担をかけている。また、遺伝的に多発性嚢胞腎が発生しやすい猫種(ヒマラヤン、ペルシャ、スコティッシュフォールドなど)では若齢で腎不全に陥ることも多く、注意が必要。
【備考】
腎不全の症状が現れるのは腎機能の2/3を喪失した時で、症状発現の前にも腎臓には負担がかかっている。早めの腎臓ケアが長生きに繋がるかもしれない。
肝リピドーシス
【症状】
食欲不振、元気消失、嘔吐、黄疸、脱水、体重減少など。
【原因】
栄養障害、脂質代謝異常、ホルモン異常、ストレスが引き金となって発生すると言われているがはっきりとした原因は不明なケースがほとんど。肥満猫では他の疾患による食欲不振によってタンパク質が不足し、脂質代謝異常によって肝臓に脂肪が蓄積することでの発症が多い。
【備考】
肥満猫での発生には注意が必要であり、日常の体重管理が肝リピドーシスの予防に繋がるかもしれない。
甲状腺機能亢進症
【症状】
活動性の増加、攻撃性の増加、嘔吐、下痢、多飲多尿、脱毛、呼吸速迫、食欲は増加するが体重は減少するなど。
【原因】
甲状腺腫瘍や甲状腺過形成が原因となる。これらによって甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、症状が現れる。
【備考】
甲状腺腫瘍はほとんどが良性だが、甲状腺ホルモンの過剰分泌が問題になることも多い。また腫大した甲状腺が気管を圧迫する可能性もある。
糖尿病
【症状】
多飲多尿、嘔吐、脱水、下痢、便秘、低体温、削痩など。感染症(膿皮症、膀胱炎、子宮蓄膿症など)や白内障を引き起こすこともある。
【原因】
インスリン(血糖値を下げるホルモン)の分泌低下や作用低下によって、血中高血糖状態が持続する状態である。猫は蛋白質の分解によって作られるアミノ酸から糖を産生する代謝系が活発であり、容易に血糖値が上昇する。また、もともとインスリン分泌が低く、インスリン効果が出にくい。
【備考】
肥満は糖尿病を始めとする種々の疾患のリスクとなり得るため、体重管理は重要である。
まとめ
猫の嘔吐で考えられる疾患についてまとめてきましたが、今回紹介した病気以外にも、嘔吐が症状として認められるものは多くあります。
生理的な範囲での嘔吐か、身体の不調による嘔吐かを見た目だけで見分けるのは非常に困難です。嘔吐以外の症状がないか、いつもと比較して元気や食欲は落ちていないかなどを総合的に判断する必要があります。
何か小さなことでも、おかしいと感じたなら動物病院を受診することをおすすめします。
これから子犬を迎える方は必見!ニューオーナーシンドロームとは?
これから犬を飼おうと考えている方は、愛犬との新しい生活を心待ちにしていることでしょう。保護犬の施設やブリーダー・ペットショップなどで気に入った子を見つけたら、自宅に迎え入れるのも目前です。
しかし、お迎えした子犬の元気がなく、体調が悪そうに見え、不安を感じることもあります。このような場合、先天的な病気の可能性も否定できませんが、もしかしたら「ニューオーナーシンドローム」が原因かもしれません。
この記事では、新しくお迎えしたばかりの子犬に起こりやすいニューオーナーシンドロームについて解説していきます。初めて犬を飼うという方はぜひチェックしてみてください。
ニューオーナーシンドロームとは
子犬をお迎えしたばかりの頃に、子犬の元気がなかったり、エサをしっかり食べなかったりすることがありますが、これは「ニューオーナーシンドローム(新しい飼い主症候群)」という病気のひとつです。免疫力が弱く体力もあまりない子犬が、今までとまったく違う環境に置かれた場合、不安やストレスにより体調を崩してしまうことがあります。
犬の性格にも大きく左右されますが、ニューオーナーシンドロームはお迎えしてから数日から一週間程度の間に起こるとされており、お迎えする前からしっかり準備をしておくことが非常に重要です。
犬を飼ったばかりで飼い主さんも戸惑うことも多いかもしれません。しかし、子犬はそれ以上に不安やストレスでいっぱいです。家に来たばかりの我が子が少しでも安心して過ごせるような環境を用意してあげてください。
ニューオーナーシンドロームの症状
犬によって症状はさまざまですが、家に来たばかりの子犬に以下のような症状が見られたらニューオーナーシンドロームを疑いましょう。
- 下痢
- 嘔吐
- 食欲不振
- 風邪
- 元気消失
この中でも特に注意したいのが嘔吐と下痢です。体から水分が出てしまうと脱水状態になってしまうため、早めに動物病院を受診しましょう。他の症状も、長く続く場合は違う病気が考えられるため、少しでも不安なことがあれば獣医師に相談することをおすすめします。
子犬をお迎えしたら気をつけたいこと
犬の性格によって、新しい環境にすぐ順応できてしまう子もいれば、なかなか慣れずに体調を崩してしまう子もいます。すべての子犬がニューオーナーシンドロームになるわけではありませんが、しっかり対策しておくことで愛犬へのストレスを減らせ、ニューオーナーシンドロームになる可能性を下げることができます。
子犬をお迎えするにあたり、以下のことに注意しましょう。
1. 静かな環境を用意する
人が頻繁に通る場所やテレビの近くは安心して過ごせません。家に来たばかりの子犬が安心できるよう、なるべく静かな場所に居住スペースを設けてあげましょう。
2. 食べ慣れているエサを与える
子犬が家に来る前まで食べていたフードと同じものを与えましょう。環境も変わり、ご飯も変わってしまうと、犬にとっては余計にストレスがかかります。
家に来る前の状態を維持できるところは維持することで、少しでも犬の負担を減らしてあげましょう。また、急にフードを変更すると食欲不振や下痢の原因にもなるため、慎重に行うことが望ましいです。
3. 構いすぎない
我が家に来てくれた子犬は本当に愛らしく、時間を忘れてスキンシップをとりたくなってしまいますが、新しい環境に慣れるまでは過度のスキンシップや声がけは禁物です。
慣れない環境で知らない人に話しかけられたり触られたりするのは犬にとってストレスですので、家に来てから一週間が経過するまでは、構いたいのをグッと堪えて一匹でいる時間を大切にしてあげましょう。
4. 遊ばせすぎない
犬によっては家に来たばかりでも遊びたがる子もいます。しかし、体力を自分でコントロールできない子犬は、長時間遊ぶことで疲れて過ぎてしまい、大きな負担になります。
子犬のうちは、飼い主が犬の体力を考慮しながら控えめに遊ぶようにしましょう。
5. 睡眠中は起こさない
子犬は1日に18時間ほど眠るとされています。睡眠不足になると免疫力も低下して病気の原因にもなるため、起こしたりせずにそっと見守ってあげましょう。
最後に
免疫力が低く体力があまりない子犬は、突然新しい環境に連れてこられることで大きなストレスを感じ、体調を崩してしまうことがあります。
ニューオーナーシンドロームの原因はさまざまですが、子犬をお迎えしてから一週間はなるべく過剰なスキンシップは控え、静かに過ごせる環境を整えてあげましょう。
初めて犬を飼う場合は戸惑うことも多いかもしれませんが、犬はそれ以上に怖い思いをしていたり、ストレスを抱えたりしています。自分の家に来てくれたことに感謝し、愛犬の気持ちに寄り添いながら新しい生活を楽しんでくださいね。
【クイズ】これからの時期は要注意!猫の熱中症対策をしっかりやろう
今回は、猫の熱中症対策についてクイズ形式でご紹介します。
それではさっそく、猫の熱中症対策クイズにチャレンジしてみましょう!
長毛種の猫は短毛種よりも熱中症のリスクが高まります。こまめにブラッシングを行い、アンダーコートを取り除いて風通しを良くしてあげましょう。
猫の汗腺は足の裏の肉球にのみ存在し、わずかですが汗をかくことはあります。しかし、人間のように全身で汗をかいて体温を下げることはできません。また、暑いときは体温が高くならないようにほとんど動かない傾向が見られます。
- 元気がない
- ぐったりしている
- 食欲がない
- よだれをたらしている
- そわそわと落ち着かない
- 口の中や舌が赤くなっている
- 嘔吐・下痢をする
- 口を開けて呼吸している
- けいれんを起こしている
- 意識がもうろうとしている、意識がない
エアコンの設定は室温は28℃程度になるようにします。冷気が足元に溜まらないように、サーキュレーターを使って空気を循環させましょう。
猫の多くが涼しいお風呂場を好みます。ふたに乗る猫もいますが、ふとしたきっかけで浴槽に入ってしまうことがあります。浴槽に残り湯があると、最悪の場合溺れてしまう可能性があるため大変危険です。残り湯は捨て、浴室には入れないようにしましょう。
机の上などにリモコンを置いておくと、猫が踏んでスイッチを切ってしまう恐れがあります。猫の手が届かない引き出しなどにしまうようにしましょう。
今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
猫も熱中症に要注意!気になる症状や対策のポイントを解説
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猫が熱中症になる原因

猫は体温調整がうまくできない
猫が汗をかける場所は肉球しかないため、人間のように全身で汗をかいて体温を下げられません。 また、猫は基本的に鼻呼吸であり、口呼吸でも体温を下げられません。犬のように舌を出してハアハアと口呼吸で体温を下げられないのです。熱中症を招く環境
夏、猫がいる部屋のドアをうっかり閉めて出かけてしまった、クレートに入った猫を置いて車からちょっと離れたなどは、熱中症の原因になります。留守中に猫が水入れをこぼしてしまい、飲めなくなるのも熱中症の原因です。 猫がエアコンのリモコンを踏んでスイッチを切ってしまったために、冷房が切れて熱中症になるトラブルもあります。熱中症の症状をチェック

- 元気がない
- ぐったりしている
- 食欲がない
- よだれをたらしている
- そわそわと落ち着かない
- 口の中や舌が赤くなっている
- 嘔吐・下痢をする
- 口を開けて呼吸している ※猫が口を開けて呼吸をしているときは、かなり体調が悪い時ですので、すぐに動物病院に行きましょう。
- けいれんを起こしている
- 意識がもうろうとしている、意識がない
熱中症になりやすい猫
熱中症のリスクが高い猫を飼っている場合は、特に注意しましょう。- 短頭種の猫:ペルシャやヒマラヤンなど「鼻ぺちゃ」の猫は、気道が短いので熱中症のリスクが高まります。
- 長毛種の猫:ノルウェージャンフォレストキャットのような、フサフサの長毛種の猫も暑さは苦手です。
- 子猫や高齢猫:子猫の体温調節機能は未熟であり、高齢猫は衰えてきています。
- 肥満気味の猫:太っている猫は、体内の熱を逃しにくいため熱中症のリスクが高くなります。
- 足腰が弱っている猫:高齢猫や障害のある猫は、自分から涼しい場所への移動がなかなかできません。
熱中症になったときの対応方法

1. 体を冷やす
猫の体を濡れタオルでくるみます。 さらに、太い血管がある足の付け根や首周辺を保冷剤で冷やすと効果的です。2. 水を飲ませる
意識があり、水を欲しがるようでしたら少しずつ飲ませます。一気に飲ませると、むせて誤嚥するので注意してください。ウエットフードや味のついていない鶏肉の茹で汁などでもいいでしょう。意識のない猫には水を飲ませないでください。3. 冷やし過ぎない
冷やしすぎるのもよくありません。体温が39℃になったら冷やすのはやめましょう。体温を測れない場合は、体に触れて冷えたと思ったら中止します。4. 元気になっても受診する
猫が応急処置で元気になっても、体内はダメージを受けている可能性があります。必ず動物病院を受診しましょう。熱中症予防の方法

1. エアコンを利用する
室温が28℃程度になるように、エアコンで冷やします。冷気が足元に溜まらないように、サーキュレーターを使って空気を循環させましょう。2.窓によしずやすだれ、サンシェードをかける
室内に直射日光が入らないように、よしずやすだれ、サンシェードをかけておきます。窓辺で寝るのが好きな猫の場合は、遮光カーテンはあまり効果がないので注意してください。4. ドアは解放しておく
猫がお気に入りの涼しい場所がある場合、自由に移動できるようにドアは解放しておきます。ストッパーを付けておくと安心です。ドアを解放しておくと、締め出しなどのトラブルの予防にもなります。5. 水飲み場を増やす
飲みほしたり、こぼしたりしても水が飲めるように水飲み場を増やします。ケージに入れる場合も、水は2ヵ所以上置いておきましょう。6. こまめにブラッシング
長毛種の猫などは、こまめにブラッシングを行ってアンダーコートを取り除いて風通しをよくしてあげましょう。7. 体を冷やすマットを置く
猫がくつろぐ場所にはペット用のクールマットなどを敷くのもいい方法です。8. 車で移動する際は置き去りにしない
絶対に猫だけを置いて車を離れないでください。エアコンをつけていても、切れてしまうケースもあります。車の中は、あっという間に高温になるので熱中症のリスクはかなり高くなります。熱中症対策の注意点

外出時は停電対策を
エアコンをつけて外出しても、停電が発生するかもしれません。 ひんやりするマットを敷いておく、凍らせたペットボトルを置いて涼めるようにしておくなどの対策も同時に行いましょう。エアコンのリモコンを片付ける
机の上などにリモコンを置いておくと、猫が踏んでスイッチを切ってしまう恐れがあります。引き出しなどにしまうようにしましょう。お風呂の残り湯は捨てる
猫の多くが、涼しいお風呂場を好みます。ふたに乗る猫もいるので、残り湯があると大変危険です。お湯は捨てるようにしましょう。まとめ

【クイズ】気をつけたい猫ニキビ!原因を知って対策しよう
今回は、猫のニキビとはどのようなものかについて、クイズ形式でご紹介します。
それではさっそく、猫のニキビクイズにチャレンジしてみましょう!
毛穴に皮脂が詰まってしまい、炎症を起こすことで発症する皮膚疾患で、正式名称も人間のニキビと同じく「ざ瘡(ざそう)」と呼ばれます。
性別や品種、年齢などにかかわらず、どの猫にも発症する可能性があります。また、再発を繰り返す場合もあるため、しっかりとしたケアが重要です。
症状が進むと、軽度の炎症や脱毛が見られ、赤く腫れ上がったり、赤い斑点ができるので、気づきやすくなります。このような症状を見つけたら、動物病院で診てもらいましょう。
中等度のニキビをそのまま放置していると、掻きすぎなどによる出血や、細菌感染により膿みやただれといった、重度の症状が見られるようになります。重症化する可能性は約40〜50%程度だとされており、症状の進行を気づかずにいるとそのリスクはどんどん上昇していくため、早めの対処が必要です。
- グルーミング不足
- アレルギー
- 食器に付着した細菌
- ストレス
- ホルモンバランスの乱れ
- ネコニキビダニ
今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
猫にもニキビができる!?その原因と対処法とは?
【クイズ】ペットにお茶は飲ませていいの?
本記事では、ペットにお茶を飲ませることについてクイズ形式で解説していきます。
それではさっそく、ペットのお茶クイズにチャレンジしてみましょう!
一方で、麦茶にはカフェインが含まれていないためペットに与えても問題ありません。しかし、小麦アレルギーの場合は避けたほうが良いでしょう。また、冷たい状態で与えると体を冷やしてしまうため、常温で与えましょう。
また、与えすぎにも注意。ペットの種類やその子の体質によっても変わってくるため、少量で様子を見ることから始め、無理に与える必要はありません。
- 興奮
- 不安
- おう吐
- 下痢
- 失禁
- 頻尿
- けいれん
- 不整脈
- 過温症
- 呼吸停止
- 突然死
結石とは尿中のシュウ酸カルシウムなどが石化したもので、尿路結石になると血尿が出たり排尿時に痛みを伴ったりすることがあります。
シュウ酸は緑茶だけでなく、ホウレンソウ、キャベツ、さつもいもなどにも多く含まれています。また、一度結石ができると再発しやすいため、体に良さそうな野菜でも、ペットにあげる場合は注意しましょう。
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ペットが緑茶を飲んでしまった!その危険性とは?
【獣医師監修】手足が短いマンチカンの好発疾患と予防法
マンチカンの名前の由来と歴史

マンチカンの好発疾患

多発性嚢胞腎
【症状】 ・多飲多尿 ・尿色が薄い ・嘔吐 ・食欲不振などの腎不全症状 【原因】 遺伝的な要素が大きい。 【備考】 腎臓に多数の嚢胞が形成され、腎機能不全を引き起こす。両親の既往歴の確認は重要で、本疾患に罹患した猫は繁殖させるべきではない。
肥大型心筋症
【症状】 ・呼吸速迫 ・呼吸困難 ・開口呼吸 ・嘔吐 ・突然ニャーニャー鳴く ・後肢麻痺 ・後肢冷感 【原因】 アメリカンショートヘアの血筋では遺伝性に伝播することが知られている。 【備考】 肥大型心筋症では心臓内で血栓が形成されやすくなる。形成された血栓が大腿動脈に閉塞し、動脈塞栓症を引き起こすことが多い。
骨軟骨異形成症
【症状】 骨の成長が不十分で身体が大きくなりにくい。 【原因】 マンチカンの短足は常染色体優性遺伝の軟骨異形成による。見た目を追求するあまり、病気になりやすくなることもある。 【備考】 人間では「小人症」とも呼ばれる。軟骨異形成によって変形性関節症が発症しやすくなる。
変形性関節症
【症状】 ・四肢の痛み ・跛行(歩くときに足を引きずる) 【原因】 関節に存在する軟骨が骨になり、動かすときに痛みを生じる。 【備考】 スコティッシュフォールドの血筋は要注意。定期的に関節(特に肘関節)のレントゲンでチェックしていく。
毛球症
【症状】 ・嘔吐 ・便秘 ・食欲不振 ・腹痛などの消化器症状 【原因】 グルーミングによって口から摂取された被毛が、腸に閉塞することによる。 【備考】 長毛の子は定期的なブラッシングで余分な被毛を除去してあげる必要がある。毛玉をコントロールするフードやサプリメントを利用する方法も。
椎間板ヘルニア
【症状】 ・首から腰への痛みや違和感 ・ふらつき ・歩行困難 ・排尿障害(尿失禁や排尿困難) 【原因】 背骨の間にある椎間板が脊髄を圧迫し、刺激することによる。 【備考】 普段の生活から歩き方や排尿の様子を観察し、異常があればすぐに動物病院へ。
マンチカンの飼育環境

1.太らせないための食事管理
短い手足のマンチカンは、常に膝や肘などの関節への負担が大きくなります。 そのため、体重が増加するとさらに関節への負担が増し、関節炎などのリスクが高まります。 運動量を増やすことで体重の維持を目指すのではなく、食事管理をしっかり行い、関節軟骨に優しい生活を心がけましょう。2.適度な運動
摂取するカロリーを制限することによって体重の増加は抑えられますが、全く運動しないのではストレスが溜まってしまいます。 激しく運動をさせる必要はありませんが、キャットタワーを設置するなど、日常的に体を動かせる環境を用意してあげるといいでしょう。3.交配に注意
マンチカンは、手足が短くなるように品種改良された猫種です。 ある形質(見た目)同士の掛け合わせは、死産のリスクを高めることが知られていますが、短足の遺伝子もその一つです。 つまり、短足の親同士の交配では、死産リスクが高いということです。 よって短足のマンチカンでは、短足マンチカン×長足マンチカン、あるいは短足マンチカン×雑種猫で交配をさせる必要があります。 マンチカンの多頭飼いをしている方は注意しましょう。 また、短足のマンチカンが産まれてくる割合は2〜3割程度と言われています。4.被毛のお手入れ
中には毛の長いマンチカンもいます。長毛の子は、被毛のお手入れをしないと簡単に毛玉が形成され、皮膚病に繋がる恐れがあります。 また、グルーミング(毛づくろい)によって大量の毛を口にすることで、毛球症のリスクも上がります。 病気のリスクを減らし、美しい被毛を維持するために、定期的にブラッシングをしてあげましょう。まとめ
