【クイズ】私たちの生活を支援してくれる使役犬って知ってる?

人間のことを手助けしてくれる、いわゆる「使役犬」には、警察犬や災害救助犬、犬の嗅覚を利用した探知犬など、さまざまな種類がいます。しかし、実際にどんな使役犬がいて、どのような仕事をしているのかよく知らないという方も多いかもしれません。

今回は、人間の生活を支援してくれる使役犬について、クイズ形式で解説していきます。

それではさっそく、使役犬クイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 「身体障害者補助犬」に含まれない犬はどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「セラピー犬」です。
盲導犬、聴導犬、介助犬のことを総称して「身体障害者補助犬」といいます。

セラピー犬は、患者さんの心を癒すという重要な働きをする使役犬ですが、身体障害者補助犬という括りには含まれていません。
Q.2 聴導犬や介助犬の候補となる子犬を育てるボランティアを何いう?
正解です!
不正解です!
正解は「ソーシャライザー」です。
聴導犬や介助犬の候補となる子犬を育てるボランティアのことを「ソーシャライザー」といいます。

「ブリーダー」は主に血統書付きの犬や猫の繁殖を行う仕事で、「ドッグトレーナー」は、犬のしつけや、飼い主への飼育指導などを行う仕事です。また、盲導犬を育てるボランティアは「パピーウォーカー」と呼ばれています。
Q.3 セラピー犬の一種であるファシリティドッグの説明として「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「さまざまな病院を回って従事する」です。
ファシリティドッグは、特定の病院や施設にハンドラーと一緒に常勤するため、同じ犬がいつも病院にいて患者さんが一緒に過ごせるという特徴があります。

薬が飲めなかったり、食事ができなかったりする子どもの応援や、手術室への入室の付き添い、最期を看取るときの同席なども行います。癒しを与えるだけでなく治療にも関わるため、ハンドラーは医療従事者であることが求められます。

日本では現在、静岡、神奈川の病院に1頭、東京の2箇所の病院に1頭ずつ、計4頭のファシリティドッグが活動しています。
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【クイズ】盲導犬候補の子犬を育てるボランティアとは?犬に関わるボランティアについて知ろう

犬のボランティアと一言にいっても、物資や金銭的な支援をしたり、保護犬の一時預かりや受け入れたりなどさまざまなものがあります。
そこで、今回は盲導犬候補となる子犬を育てるボランティアについてフォーカスしてみました。

クイズを通して、盲導犬に関するボランティアについて学んでみましょう!
Q.1 盲導犬候補の子犬を育てるボランティアのことを何という?
正解です!
不正解です!
正解は「パピーウォーカー」です。
盲導犬候補の子犬を育てるボランティアのことをパピーウォーカーといいます。
ソーシャライザーは、将来聴導犬や介助犬の候補となる子犬を育てるボランティアのことです。
Q.2 日本初の盲導犬であるチャンピイの犬種は何?
正解です!
不正解です!
正解は「ジャーマン・シェパード」です。
街中では、盲導犬としてラブラドール・レトリバーをよく見かけますが、国産の盲導犬第1号のチャンピイはジャーマン・シェパードでした。
ラブラドール・レトリバーとゴールデン・レトリバーを掛け合わせた犬も盲導犬としてよく活躍しています。
Q.3 パピーウォーカーになるための条件で「不適切」なものはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「現在、犬を飼育している」です。
現在犬を飼育している人はパピーウォーカーになることはできません。盲導犬候補となる子犬に、十分なゆとりと時間を確保し、愛情を注いであげるためです。
盲導犬になると車に乗る機会も多く、車に乗る練習も必要であることから、車を持っていることも必要な条件のひとつです。

日本盲導犬協会では、パピーウォーカーになるための基本条件を以下のように掲げています。
 
  1. 移動手段として、車を持っていること
  2. 月1回、各訓練センターで開催されるレクチャーへの参加
  3. 室内飼育ができること
  4. 留守にする時間が少ないこと
  5. パピーのしつけを、家族みんなで取り組むことができること
  6. 今、犬を飼っていない人
  7. 集合住宅の場合は、管理者から承諾を得ていること
  8. ドッグフードや日用品、治療費(ワクチンや狂犬病注射は除く)などの金銭的負担を了承できること
  9.  
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今回はこちらの記事から問題を作成しました。
詳細が知りたい方はこちらも読んでみてください!
【犬のボランティア】パピーウォーカーになるには。
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【記念日クイズ】語呂合わせで推理!この日、なんの日?

「ペットに関係する記念日」はたくさんありますが、どのようなものがあるかご存知でしょうか?
11月1日が犬の日(わんわんわん)、2月22日が猫の日(にゃんにゃんにゃん)、というのは一般的にもよく知られているところですが、実はそれ以外にもペットに関係する記念日はたくさんあります。

今回は、「一般社団法人日本記念日協会」が制定するペットに関する記念日をクイズ形式でまとめてみました。ぜひ挑戦してみてください!
Q.1 8月9日は、なんの日?
正解です!
不正解です!
正解は「パグの日」です。
8月9日の8と9で「パ(8)グ(9)」と読む語呂合わせから、パグの日になりました。
パグの健康と平和を願うことを目的とした記念日です。
Q.2 10月13日は、なんの日?
正解です!
不正解です!
正解は「ペットの健康診断の日」です。
10月13日の10と13を「獣(10)医(1)さん(3)」と読む語呂合わせから、ペットの健康診断の日になりました。これは難問でしたね!
ペットが健康で長生きするためには病気の早期発見、早期治療が不可欠であるため、健康診断の大切さを広めることを目的としています。
Q.3 3月22日は、なんの日?
正解です!
不正解です!
正解は「さくらねこの日」です。
3月22日の3と22で桜の季節の3月と、猫の鳴き声(にゃんにゃん)を掛けた「さくら(3)ねこ=にゃんにゃん(22)」の語呂合わせから「さくらねこの日」となりました。
「さくらねこ」とは不妊手術済みの印として、耳先をさくらの花びらの形に少し切った「さくら耳」を持つ猫のことです。そのための「TNR活動」と、さくら耳について多くの人に知ってもらうことを目的としています。

ちなみに催眠術の日は3月21日で、催眠術をかける時のかけ声「3、2、1」からきているそうです。
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詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
あなたは何個知っていますか?「ペットに関係する記念日」まとめ
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あなたは何個知っていますか?「ペットに関係する記念日」まとめ

「ペットに関係する記念日」、たくさんありますが、どのようなものがあるかご存知でしょうか? 11月1日が犬の日、2月22日が猫の日、というのは一般的にもよく知られているところですが、実はそれ以外にもペットに関係する記念日はたくさんあります。今回の記事では、「一般社団法人日本記念日協会」が制定するペットに関する記念日をまとめてみました。

「犬」に関する記念日

犬の記念日

【4月最終水曜日】 国際盲導犬の日

国際盲導犬の日とは目の不自由な人にとって大切な盲導犬の普及と、盲導犬に対する人々の理解を高める目的で制定された記念日です。 日付は、国際盲導犬学校連盟の発足した日がその年の4月の最終水曜日だったことから決まりました。この日にはイベントなどもあり、盲導犬とのふれあいや盲導犬受け入れのパンフレットを配布したりしています。

【5月22日】 ほじょ犬の日

身体障害者補助犬法のさらなる認知度向上を図ることを目的とした記念日です。 2002年5月22日に身体障害者補助犬法が成立したことから日付が定められました。盲導犬・ほじょ犬については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
改めて知る!長い歴史を持つ「ほじょ犬」、盲導犬のお仕事

【7月1日】 ファシリティドッグの日

「ファシリティドッグ」とは、病院などの医療施設に常勤して、入院中の子どもやその家族に心の安らぎを与えるために特別に訓練された犬のことを指します。ファシリティドッグの存在と意義を広めることを目的とした記念日で、日付は2010年7月1日に「ファシリティドッグ」が日本ではじめて静岡県立こども病院で導入されたことから取っています。

【8月9日】 パグの日

「パグの日」にはパグがほっかむりをした写真をSNSに投稿して、世界中にその愛らしさとユーモアを届けます。パグの健康と平和を願うことを目的とした記念日です。日付は、8と9で「パ(8)グ(9)」と読む語呂合わせから。

【11月10日】 人と犬・愛犬笑顔の日

愛犬家が人と犬とのつながり、絆を確認して愛犬とともに過ごし、ともに笑う日を作ることを目的とした記念日です。日付は、スマイルマークが11と10でできているように見えることが由縁だそうです。

【11月11日】 わんわんギフトの日

大好きな人にクリスマスプレゼントを贈るように、大好きな犬にも1年に1日、大事なギフトを贈ろうという日です。日付は、11月11日は、犬の鳴き声のワン(1)がいちばん多いため。

【11月29日】 ワンワン服の日

犬が服を着る文化を育て、海外への発信を図るとともに、その文化を楽しんでもらうことを目的としています。日付は、11と29で「ワンワン(11)服(29)」と読む語呂合わせから。

「猫」に関する記念日

猫の記念日

【3月22日】 さくらねこの日

「さくらねこ」とは不妊手術済みの印に猫の耳先をさくらの花びらの形に少し切った「さくら耳」を持つ猫のことです。そのための「TNR活動」と、さくら耳について多くの人に知ってもらうことを目的としています。 日付は、3と22で桜の季節の3月と猫の鳴き声を掛けた「さくら(3)ねこ=にゃんにゃん(22)」の語呂合わせから。「TNR活動」については、以下の記事をご覧ください。
野良猫の耳が切られているのはなぜ?殺処分の問題に立ち向かうTNR活動とは。

【5月25日】 ホゴネコの日

多くの人に保護猫がなぜ生まれるのかを考えてもらい、ひとつの命を最後まで大切にする文化を日本に根づかせることを目的とした記念日です。 日付は、5月25日を「0525」として「ホ(0)ゴ(5)ネ(2)コ(5)」と読む語呂合わせから。保護猫を減らす・引き取るための記事を以下にご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
保護した野良猫の里親探し。里親募集のルート4つ
里親募集型猫カフェって何?保護猫のカフェを紹介!

「鳥」に関する記念日

鳥

【6月15日】  オウムとインコの日

すでに亡くなった鳥たちの供養とコンパニオンバードとしての鳥たちの幸せを願うことを目的としています。日付は、6月の06で「オウム」と、15日の15で「インコ」と読む語呂合わせから。

【10月24日】 文鳥の日

江戸時代から愛されてきた文鳥について考えることを目的とした記念日です。日付は、10と24で「手に(10=テンと2)幸せ(4)」と読む語呂合わせと、この時期に手乗り文鳥のヒナが出回ること、「1024」の数字で、文鳥の姿をあらわせることなどから。

「ペット」に関する記念日

ペット

【10月13日】 ペットの健康診断の日

ペットが健康で長生きするためには病気の早期発見、早期治療が不可欠であるため、動物病院で健康診断を受けることの大切さを広めることを目的としています。日付は、10と13を「獣(10)医(1)さん(3)」と読む語呂合わせから。

【11月22日】 ペットたちに「感謝」する日

私たちと生活を共にし、喜びや悲しみ、生きがいを与えてくれるペットたちに感謝し、人と動物の正しい関係について考える日です。日付は、ペットの代表の犬の鳴き声(ワンワン)と、猫の鳴き声(ニャンニャン)の語呂合わせから。

最後に

記念日 本当にたくさんある記念日。どの記念日も、その記念日を作った人のさまざまな思いがこめられているのですね。ここに挙げられているような記念日の由来やその目的を知ると、何気ない普段の一日でも、かけがえのない大切な一日に変わるのではないでしょうか。 飼っているペットに合う記念日があれば、今度の記念日に一緒にお祝いをしてみてはいかがでしょうか?きっと、いつもとは違った一日になることでしょう。

改めて知る!長い歴史を持つ「ほじょ犬」、盲導犬のお仕事

街中でも、盲導犬を見かけることは珍しいことではなくなりましたね。盲導犬のお仕事は、他の補助犬に比べると、ユーザーにも一般の人にも広く認知されています。 しかし、「目の不自由な人の手助けをしているのは知っているけど、実際の細かいお仕事内容はよく知らないかも…」という方が多いのではないでしょうか? 皆さんに知ってもらいたい補助犬のお仕事シリーズ最後は、盲導犬のお仕事を紹介したいと思います。

盲導犬のお仕事

白毛のレトリーバ- 現在、日本でユーザーとともに生活している盲導犬は全国で941頭ほどです。他の補助犬の聴導犬や介助犬と異なり、盲導犬はユーザーの外出時でのお仕事がメインです。 盲導犬のお仕事は、皆さんもよくご存知の通り、目の不自由な人が安全に歩行できるようお手伝いをすることです。 盲導犬がユーザーに教えるポイントは主に3つあります。
  • 曲がり角や交差点
  • 段差のあるところ
  • 障害物
盲導犬は、基本的には道路の端に沿って一定の速度でまっすぐ歩き、ユーザーを誘導します。 ユーザーは、ハーネスから伝わってきた盲導犬の動きなどで状況を判断しながら、盲導犬に指示を出しつつ歩きます。

よくある誤解:信号の判断はできる?

赤信号 犬は人間よりも色覚が少ないため、横断歩道の信号が青か赤などの判断はできません。 盲導犬は立ち止まって、「交差点があるよ」ということだけ教え、渡るか渡らないかはユーザー自身が周囲の車や人の流れを読んで判断します。 もし交差点で白杖を持つ人や盲導犬を連れた人がいたら、「青ですよ」など積極的に教えてあげると良いかもしれません。

盲導犬の歴史

海を見つめる犬と人
    1916年 ドイツで盲導犬の育成開始 1939年 ドイツから日本に盲導犬がやってくる 1957年 日本で盲導犬第一号が誕生 1992年 2002年 日本で「身体障害者補助犬法」が施行
盲導犬は、補助犬の中ではもっとも長い歴史を持っています。 盲導犬と呼ばれるようになる以前にも、紀元前1世紀のイタリアのポンペイに犬を連れた目の不自由な人の壁画が描かれていたり、17世紀の書籍に犬の首輪に細長い棒をつけて訓練する様子が書かれたりしています。 組織的な盲導犬育成が始まったのは、1916年、第一次世界大戦後のドイツです。 軍用犬を育成していたハインリッヒ・スターリン博士が、失明した軍人のために犬を訓練して誘導させることができないか?と考え、盲導犬訓練学校を設立しました。 日本では、1957年にようやく国産の盲導犬が誕生しました。

適性のある犬

揃って左を向く二匹の犬 盲導犬に向いているとされる犬種は、以下の3種類です。
  • ラブラドール・レトリーバー
  • ゴールデン・レトリーバー
  • ゴールデン・レトリーバーのミックス犬(F1)

なぜレトリーバー種?

レトリーバー種は、もともと人間と一緒に狩りをするパートナーでもあったため、人間といるのが好きな犬種です。 そして人を誘導するのに適した体格、垂れ耳と優しい目つきなどが、周囲の人へ威圧感を与えないということから選ばれるようになりました。 以前はジャーマン・シェパードが主流だったようですが、人によってはその精悍な顔つきに威圧感を抱くなどの理由から、レトリーバー種に切り替わっていきました。

盲導犬とそのユーザーに出会ったら

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  • 目印はハーネス(胴輪)
  • 注意をそらしたり、食べ物をあげたりしない
盲導犬は、必ずハーネスをしています。ハーネスはユーザーと盲導犬を繋ぐ大切な命綱で、盲導犬にとっては「お仕事道具」でもあります。 他の補助犬と同じで、お仕事中の盲導犬の気をそらすような行動をしてはいけません。

気をつけること

  • 盲導犬をさわったり、大きな声や口笛で呼んだりしない
  • 食べ物やお水をあげたりしない
  • 静かに見守る
  • もし盲導犬ユーザーが道に迷っていたりしたら、ユーザー本人に積極的に「何かお手伝いしましょうか?」など声かけをする
  • 盲導犬は信号の判断はできないため、横断歩道では「赤ですよ」「青ですよ」などをユーザーに知らせる

まとめ

上目遣いで見上げる犬 他の補助犬と比べて、歴史も長く実働頭数も多い盲導犬ですが、一頭の育成に手間や時間かからないというわけではありません。 もともとの認知度が低い聴導犬や介助犬と違って、認知度が高いが故に、需要と供給が釣り合わないという状況も起きてきているそうです。 また補助犬ユーザーは、身体障害者補助犬法により補助犬同伴での飲食店や施設等を利用する権利が保障されているにも関わらず、店舗側の無理解などにより拒否される事例はなくなっていません。 ユーザーが安心して社会の中で生活を送るために、周囲の人たちの理解は欠かせないものです。盲導犬ユーザーと出会ったら、このことを思い出していただければ幸いです。そして、私たちがこういった事実を知ることで、少しでもほじょ犬ユーザーが住みやすい世の中になることを願ってやみません。

オレンジのベストを着た「ほじょ犬」!聴導犬のお仕事って?

皆さんは聴導犬ってご存知ですか? 耳が不自由な人の自立や社会参加を助けるために訓練された犬のことです。聴導犬はまだ歴史が浅く、認知度の低さから、なかなかユーザーの数が増えていません。 今記事では、皆さんに知ってもらいたい聴導犬についてのことや、「もし聴導犬とそのユーザーに出会ったらどんな対応をすればいいのか」などをまとめてみました。

聴導犬のお仕事

お手をする犬 聴導犬は、聴覚障がい者(ユーザー)に必要な音を教え、音源へ誘導するよう訓練されています。 日常生活で、私たちはさまざまな「音」を利用して生活しています。それが、もし聴こえないことを想像して見てください。 朝に予定通りの時間に起きることさえ、難しいかもしれません。 聴導犬は、耳の聴こえない人に必要な音を知らせることで、安心して生活を送る手助けをしているのです。 災害時には、安否確認のドアノックなどを知らせて逃げ遅れるのを防いでくれます。

音の例

  • チャイムの音
  • お湯の沸いたやかんの音
  • 目覚まし時計
  • 赤ちゃんの泣き声
  • 後ろからの自転車のベル
  • 車のクラクション など

聴導犬の歴史

夕焼けの中の犬と人
    1976年 アメリカで第1号の聴導犬が育成 1981年 日本で育成開始 1982年 イギリスで育成開始 2002年 日本で「身体障害者補助犬法」が施行
最初に始まったアメリカでは1991年までに、19の団体で約3000頭が育成され(実働数とは異なる)、その後は推計でおよそ4000頭が育成されているのではないかと言われています。 日本より一年遅れのイギリスでも、700頭は育成されているようです。

なぜ日本は少ないのか

日本補助犬協会によると、現在日本で実際にユーザーと共に生活している聴導犬はたったの74頭しかいません。 地域によっても偏りがあり、都道府県によっては0頭ということもあります。 この聴導犬の頭数の少なさは、対象ユーザーへの認知度や受容度の低さが問題としてあげられます。 また、1981年当初、日本において聴導犬は高い値段で売られていました。その頃から「聴導犬は高い」というイメージが定着してしまっていると考えられます。 もしかすると、現在のユーザー対象の人の中でも、「高いから買えない」といった認識があるのではないでしょうか。 また、聴導犬は、訓練する人も少ないですが、それ以前にユーザー対象の人の認知や希望が少ないために、なかなか増えないのかもしれません

どんな犬が適している?

人に頭をなでられる犬 たとえば、目の不自由な人を補助する盲導犬では血統が重視されますが、聴導犬の場合は以下のような適性があれば血統は重視されません。 「音を仲間に知らせる」ことは犬の本能でもあるため、犬種に制約がないという理由があるそうです。
  • ストレスに強い
  • 人懐こいこと
  • 仕事が好き
  • 体が健康なこと
  • 音に過敏に反応しないこと など
適性さえあればもともとユーザーが飼っていた愛犬を訓練して聴導犬にしたり、保健所などから保護した犬を候補犬に選ぶことができるのが、他の使役犬と大きく異なるところです。 日本では住宅の広さなどの事情から、小型犬が選ばれることが多いようです。

聴導犬とそのユーザーに出会ったら

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  • 目印はオレンジ色のベスト!
  • 聴導犬は、外出時は「お仕事中」です
聴導犬は、オレンジのベストを着てユーザーに連れられているときが「お仕事中」の印です。 そのお仕事は、ユーザーの安全に直接関わる大事なお仕事。 聴導犬には、ユーザーの許可なく触ったり、勝手に餌などを食べさせてはいけません。「可愛いから」「頑張っているから」といった理由であっても、遠慮しましょう。

気をつけること

  • 聴導犬には、ユーザーの許可なく触らない。
  • 聴導犬ユーザーに話しかける際には、軽く合図をして、正面から話しかける(後ろや横から呼ばれてもわからない)
  • 必ず、顔や表情や口元がよく見えるようにする。
  • 同時に複数の人が話さないようにする。
  • 放送などがあった場合、内容を手話や筆談などで伝える。
  • 会議や行事などでは、聴導犬の管理はユーザーができるので、場所だけ手話通訳や要約筆記、目で見てわかる配慮をする。
  • 道路を歩く時は聞こえる人が車道側を歩く。(後方の車の音が聞こえないので危険)
  • 話しかけたり、餌をあげるのはNG。

まとめ

犬と向かい合う女性 普段あまり接する機会のない「聴導犬」。74頭でもまだまだ少ないとはいえ、徐々にその数を増やしています。 そのうち、盲導犬のように街で見かけることは珍しくなくなるかもしれませんね。そんなとき、「聴導犬」であることにすぐ気付ければ、何かお手伝いできることも増えるかもしれません。 また、聴導犬のお仕事を必要とする方にまで、その仕事ぶりが広く伝わっていくことを願っています

犬にまつわるボランティア7つ【盲導犬編】

動物が大好きだから、動物に関わるボランティアが何かしたいなぁ…という方、必見です。今回は、盲導犬に関わるボランティア活動を紹介いたします。知らなかった、という活動もきっとあると思います。皆さんが何か一歩を踏み出すきっかけになりますように。

1.引退犬飼育ボランティア

伏せをするラブラドール 引退した盲導犬を引き取って、ゆったりと共に暮らすボランティアです。引退後の盲導犬は、一般の犬と同じように家庭でのんびり暮らします。犬種は、ラブラドール・レトリバーかゴールデン・レトリバー、もしくは二つのMIXです。10歳前後で盲導犬を引退します。 引退犬の引き受けには条件が2つあります。
  • 室内飼育ができること
  • 留守がちでないこと
今までたくさん働いてきた盲導犬たちに、「ありがとう」と「お疲れ様」の心で新たな生活をスタートさせてあげられる方が適しているかと思います。
盲導犬としてのトレーニングをしっかり経験してきた犬たちですので、非常に賢く、しっかりしつけされており、とても飼いやすいというのもメリットの1つでしょう。

2.キャリアチェンジ犬飼育ボランティア

盲導犬の候補犬たちは全員が盲導犬になれる訳ではありません。訓練をしたけれど性格的に難しい(元気すぎる、臆病すぎるなど)、身体的に懸念がある子たちは、盲導犬ではない道に進みます(キャリアチェンジ)。その後、それぞれに合った環境で暮らします。また、盲導犬PRや介助犬として活躍することもあります。 キャリアチェンジ犬飼育ボランティアの条件は3つです。
  • 室内飼育ができること
  • 留守がちでないこと
  • 節度のある愛情をもって飼育できるご家庭

3.パピーウォーカー

ラブラドールたち 盲導犬のボランティアとして一番有名なのはこちらではないでしょうか。盲導犬候補犬を1歳までの10ヶ月間育てるボランティアです。盲導犬として必要な、人と生活することを好きになってもらい、愛情たっぷり育てることが大事です。しつけの観点から言っても、この時期は社会化のためのトレーニングが必要とされる時期であり、犬にとって非常に重要な一年でもあります。自分の育てた犬が、立派にユーザーさんのもとで活躍していると思ったら、嬉しいですよね。 こちらの記事で、パピーウォーカーの魅力と、どうやってなるのかについて書いてあります。
自分の育てた犬が立派に活動…犬を飼う1つの選択肢「パピーウォーカー」

4.繁殖犬ボランティア

ラブの子犬 盲導犬としての資質を持ったお父さん犬・お母さん犬と、繁殖犬引退の日まで一緒に暮らすボランティアです。ある時期、協会に受け渡して交配を行い、終わったらまたボランティアさんのお家に戻るという流れになっています。繁殖は基本的には協会側がやることですので、そういう経験がない人でも心配は無用です。 繁殖犬ボランティアをする条件は以下の5つです。
  • 神奈川訓練センター近郊に住んでいて、移動手段として車を持っていること
  • 室内飼育ができること
  • 留守がちでないこと
  • 多頭飼育をしていないこと
  • 集合住宅に住んでいる方は、管理人から許可を得ていること

5.ケンネルボランティア

ラブの子犬1 盲導犬の訓練センターなどで、盲導犬のお世話を全般的に助けるボランティアです。具体的には、犬舎の掃除・洗濯・散歩・お手入れなど。 こちらから、ケンネルボランティアでパピーたちのお世話をしている方の体験談が読めます。大変ながらも、元気で可愛いパピーたちに愛を注いでいる様子が読み取れます。 https://www.moudouken.net/volunteer/report/no020.php

6.イベントボランティア

create 訓練センターの見学会や、盲導犬PRイベントでの活動をします。イベント開催ごとに募集をするようなので、気軽に始めて、関わることができるボランティアなのではないでしょうか。

7.裁縫ボランティア

縫い物 盲導犬が着る服を自宅で作るボランティアです。布や必要なパーツ等は協会から支給されます。自分の得意分野でボランティアに参加することができます。

ボランティアという形で犬に関わるという選択

あなたは7つ全て知っていたでしょうか?盲導犬は目の見えない人にとって本当に大きい存在です。 ですが、現在、盲導犬育成費用の9割は寄付によって成り立っているなど、たくさんの人の暖かい気持ちによって協会は存在しています。ボランティアに参加するなら、せっかくなら自分の好きなことや得意やことで参加したいですよね。犬が大好き!なあなたに、ぜひおすすめです。 ■盲導犬協会公式HP https://www.moudouken.net/ ■今回ご紹介したボランティアの体験レポート https://www.moudouken.net/volunteer/report/

自分の育てた犬が立派に活動…犬を飼う1つの選択肢「パピーウォーカー」

皆さんは、パピーウォーカーをご存知でしょうか?「パピーウォーカー」とは、盲導犬候補の子犬を生後2ヶ月から約1年間、愛情をたっぷり注いで育てる人たちのことです。ボランティアになりますが、自分が育てた犬が盲導犬として立派に巣立って行くのはなんとも誇らしいことだと思いませんか。今回は、犬を飼う一つの選択肢として、パピーウォーカーをご紹介したいと思います。

何をするの?

愛情たっぷりに育てる

夕日にハート パピーウォーカーは、パピー(子犬)を盲導犬訓練の協会に戻るその日まで育てるのが役目です。盲導犬になるためには、人が大好きであることが大切な条件の1つになります。そのため、パピーウォーカーがたっぷり愛情を注ぐ役割を担います。人間も同じですが、幼少期にたくさん愛してもらうということがどれだけ大切なことでしょうか。子犬が盲導犬として立派に活動できるかは、パピーウォーカーからの愛を受けられるかが大きく関わっています。

人間と生活することを学ばせる

ノートに青いペン3本 パピーウォーカーが預かることになる生後2ヶ月〜1年というのは、子犬にとって「社会化」がキーとなります。この時期に、たくさんの人間社会の出来事を体験することが、今後の犬の性格や特性を作っていきます。幅広い年代の人や犬に会い、慣れない場所や様々な環境を経験させることが重要になります。また、ある程度のマナーを身につけさせることも役目の1つです。様々な出来事を大好きなパピーウォーカーと乗り越えて行くことで、人間と暮らすことの喜びを知り、人との信頼感や絆が築かれます。

どんないいことがあるの?

最高に誇らしい気持ちになれる

パピーが訓練のために協会に戻った後、立派な盲導犬になるべく訓練が開始されます。その後選ばれたパピーが盲導犬として実際に目の見えない方の元で立派に活動を始めます。自分の育てた犬が、誰かの目となり、かけがえのない存在になる。飼い主にとって、これほど誇らしいことはないのではないでしょうか。お別れした後も、自分の育てた愛犬が、今日もどこかで頑張っていると思ったら、自分も頑張ろうという気持ちにもなれると思います。協会に戻った後に会うことはできませんが、絆は永遠です。自分の心の支えとなり、自分の誇りとなるでしょう。

家族で愛犬を立派に育て、送り出すという経験ができる

家族が一丸となって、パピーの応援隊となり愛情たっぷりに育てることになります。これは、家族の絆をより一層深く強めてくれるのではないでしょうか。また、お別れが寂しいという意見もありますが、家族でこの経験を乗り越えることに価値がある、という意見もあります。もちろんパピーはまぎれもなく家族の一員ですが、パピーを育てるという意味で家族が協力をして、一つの目標に向かって走る機会はなかなかないのではないでしょうか。

時間が限られてるからこそ、思い出をたくさん作るようになる

地図上にたくさんの写真 「約1年間しか一緒に過ごせないなんて短すぎるよ…」と思う方も多いのではないでしょうか。しかし、お別れを認識できるからこそ、有効に使えるのが時間というものではないでしょうか。ここでは、実際にパピーウォーカーをされている方の体験談をご紹介したいと思います。 仙台にお住いの安藤さんご一家は、1頭目のパピーを送り出し、2頭目のパピーを育てている最中だそう(このレポート書いている時点)。安藤さんご一家は、「パピーが旅立つその日までにやっておきたいこと100」を決め、一つ一つ楽しんでいるとのこと。 https://www.moudouken.net/volunteer/report/no014.php なんて素敵なアイディアなのでしょうか。確かに、1年間という期間はあまりにも短いとおっしゃる方も多いでしょう。ですが、短いからこそ濃い時間を過ごすことができるのではないでしょうか。

自分の育てた犬が活躍する、そんな素敵な経験を!

パピーウォーカーについて興味をもった方はぜひこちらもみてみてください
【犬のボランティア】パピーウォーカーになるには。
また、詳しい内容は日本盲導犬協会のHPをご参照ください。 パピーウォーカーになることは、素晴らしい経験だと思います。パピーを育てること自体が社会貢献ですし、パピーと過ごしたかけがえのない時は一生の思い出になるでしょう。ぜひ、犬を飼う時の選択肢の一つにしてみてください。