【クイズ】花火大会前にやっておきたい愛犬の花火慣れ

長かった新型コロナウイルス感染予防のための行動制限やイベント自粛も終わり、今年は花火大会を例年通り行うところも多いようです。今から楽しみにしている方も多いと思いますが、愛犬の準備は大丈夫でしょうか。

花火の音にしっかり慣れていないと愛犬にとって恐怖となり、負担がかかってしまいます。

今回は、花火が愛犬のストレスにならないよう、花火の慣れ方をクイズ形式で紹介していきます。慣れには時間がかかりますので、今のうちから花火の音に慣れておくことが大切です。

それではさっそく、花火慣れクイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 花火に慣れていない愛犬に起こり得るリスクとして「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「花火の音に驚いてそれ以降暗い所が怖くなる」です。
人からするときれいな花火も、慣れていない犬にとっては、突然大きな音が鳴る怖いものになりやすいです。

正解の選択肢「花火の音に驚いてそれ以降暗い所が怖くなる」も、犬によってはそのような反応がないともいいきれません。花火の音に恐怖を感じないようにするために、あらかじめ慣れておくことが重要です。
Q.2 花火に慣れてもらうために、初めに行う方法として適しているのはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「花火の音を小さな音量で聞かせる」です。
音を流す際には、必ず小さな音からスタートしましょう。いきなり大きな音を流すとびっくりしたり、恐怖を感じ、トラウマになってしまう可能性があります。

また、音を流すのは、愛犬がおもちゃ遊びやごはん中、知育玩具をしている際など、別のものに意識が向いているときにしましょう。無音で何もない状態の時に流すと音へ意識が向き、小さな音でも驚いてしまうことがあります。
Q.3 愛犬が花火を怖がっている様子として「誤っている」のはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「ごはんをいっぱい食べる」です。
実際に花火が上がっている際に、選択肢にあるような震え、部屋の隅や物陰に隠れる、パンティングをしてよだれをたらすといった様子があれば愛犬が怖がっている証拠です。優しく愛犬を撫でたり、抱っこをするなどして落ち着かせてあげましょう。できるだけ花火の音が聞こえないよう窓から離れたり、他の音を流してあげたりするのもいいでしょう。

また、どんなに花火の音に慣れていても、実際に会場に連れていくのはおすすめしません。間近で連続で聞こえる大音量の花火や人混みで恐怖を感じパニックになり、脱走や咬傷事故といった想像していなかったことが起きる可能性も十分にあります。花火は人だけで行くようにし、愛犬が怖くないよう、花火の慣れを何度も繰り返し行いましょう。
問正解/ 問中

今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
愛犬と花火を見たい?その場合に備えておきたいこと
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他の犬と遊べるのが理想?犬が苦手な犬はどうする?

愛犬は犬が好きですか?それとも苦手でしょうか?愛犬が犬を苦手としている場合、他の犬と遊べるようになって欲しいと考えたり、慣れてもらうためにドッグランに行ったことがある方も少なくないかもしれません。 今回は、犬と遊べることが理想的なのか、犬が苦手な場合はどうするのが愛犬にとって良いことなのかを解説していきます。

他の犬と遊べるのが良いのか

犬の保育園,犬慣れ,遊び,ドッグラン,子犬,社会化 結論としては、犬と遊べるのが必ずしも良いとは限りません。犬が好きで他の犬と遊ぶことが愛犬にとってポジティブな経験になっている場合は良いでしょう。しかし、ただ犬と遊んでばかりいると弊害が出てくることもあります。 例えば、散歩中に犬を見ると犬と遊びたくて興奮し、吠えや引っ張りが増えてしまう場合、結局は飼い主さんの悩みに繋がります愛犬も遊びたいのに遊べない、リードを執拗に引っ張られるなどしてストレスがかかるでしょう。 他の犬と遊べる子は、気のすむまで遊ばせるのではなく、飼い主さんの指示が入るようにトレーニングをすることや、興奮しすぎないように遊ぶことが大切です。

犬が苦手な子を犬好きにするのが正解か

犬の保育園,犬慣れ,遊び,ドッグラン,子犬,社会化 他の犬が苦手だという犬の飼い主さんから「犬好きになってほしい」、「他の犬と遊んでほしい」という話をよく聞きます。しかし、それは愛犬の気持ちに寄り添えていると言えるでしょうか。犬はみんな犬が好き、犬と遊べて当然という考えが根強くありますが、決してそんなことはありません。 社会化不足や過去の経験などから犬が苦手な子もいます。犬が苦手な子は犬を好きになるのではなく、それ以上嫌いにならずに犬が周りにいても吠えたり怖がったりしないようにできるといいでしょう

他の犬への対応で目指したい形

犬の保育園,犬慣れ,遊び,ドッグラン,子犬,社会化 犬が好きな子も苦手な子も、目指したい形は犬が周りいにいても気にせず落ち着いていられる状態です。 犬が好きな子は遊べる時は遊び、遊ばない時はそのまスルーできればOK。犬が苦手な子は吠えたり逃げたりせず、そのまま犬とは関わらず通り過ぎればOKです。 この形に近付けるためのトレーニング方法を紹介します。

トレーニング①呼び戻し

犬の保育園,犬慣れ,遊び,ドッグラン,子犬,社会化 呼び戻しは「おいで」などで教えることも多いトレーニングで、人が呼んだら人の元に来れるようにします。 トレーニングのポイント
どのトレーニングもおやつかフードを使います。愛犬が大好きまたは好きなおやつを多めに用意しておきましょう。また、トレーニングでレベルを上げるタイミングの目安は、練習しているステップが95%以上成功できるようなってからです。

「呼び戻し」トレーニングの方法

犬の保育園,犬慣れ,遊び,ドッグラン,子犬,社会化 ①おやつを手に持つ ②刺激の少ない室内で、愛犬が飼い主さんを見ていない時に一度だけ愛犬の名前を呼ぶ ③人に意識が向いても向かなくてもおやつを愛犬のお鼻に持っていき、おやつに気付いてもらう ④気付いてもらえたら愛犬がそのままおやつを嗅いだ状態でおやつを人の足元に移動させる ⑤その場でそのまま愛犬に持っていたおやつをあげる ※この際おすわりやアイコンタクトなどを改めて行う必要はない ⑥ ①~⑤の手順を何度も繰り返し、足元から愛犬が離れないくらいになるまで時間を空けずに行う ⑦ 少しずつ①~⑤の手順の中で③④のおやつで足元まで誘導する手順を減らし、愛犬自ら飼い主さんの足元に来たらおやつをあげる ⑧ ⑦も95%以上完ぺきにできるようになったら、少しずつ周りの刺激をあげる。玄関や自宅を出てすぐの外、庭があれば庭などでも刺激がない状態でできるレベルまで練習を重ねる。室内でリードを付けて練習するのもいいでしょう。 ⑨家から離れた外でもできるレベルを目指す。まずは家から少し離れた人や犬、車の通りが少なく外で刺激が少ない場所で練習を重ねる ⑩外で刺激が多いところでも練習を重ねる
他の犬がそばにいるなど刺激が強い時はトレーニングの手順を始めの方に戻し、愛犬ができるレベルで行い可能な限り成功できるようにしましょう。

トレーニング②ハンドターゲット

犬の保育園,犬慣れ,遊び,ドッグラン,子犬,社会化 ハンドターゲットとは、愛犬が鼻で人の手の甲にタッチできるようになるトレーニングです。

「ハンドターゲット」トレーニングの方法

犬の保育園,犬慣れ,遊び,ドッグラン,子犬,社会化 ①おやつを親指で持ち、手の甲(掌も可)を静かに犬の顔の側に出し、犬が手の甲(掌)を鼻で触ったら持っているおやつをそのままあげる ② ①を何度も繰り返し、徐々に手を出す位置を顔の側ではなく犬から離れた場所に出しても鼻で触れたら、持っているおやつをあげる ③ ②を繰り返し、2回、3回連続で手を出しても鼻で触れたら、持っているおやつをあげる  連続で手を出す際は、左右など場所を色々変えても触れるようにする ④ これまでと同様に手におやつを持ち、犬を左右どちらか横に来てもらい、犬の顔の高さと同じ位置で進行方向にまっすぐ手を出し、犬が手に鼻で触れたら持っているおやつをあげる ⑤ ④を繰り返し、人が手を出したら鼻で触る流れを何度もやることで、人と一緒に歩く感覚を覚えてもらう ⑥ ⑤ができるようになったら、手を出すタイミングを少しずつ減らす  3、4歩に一回や5、6歩に一回など徐々に手を出すタイミングを減らしていく

トレーニング③社会化と犬慣れ

犬の保育園,犬慣れ,遊び,ドッグラン,子犬,社会化 社会化は生後5か月頃までの子が対象になります。 安全な場所で他の犬が周りにいる状態で安心感を抱きながら過ごす経験を重ねることも非常に大切です。社会化は他の犬とたくさん遊べることよりも、他の犬がいても落ち着いた状態で過ごすことが大切です。 他の犬がどんな状態でも左右されずに自分(愛犬)は落ち着いていられるようになることを目指しましょう。 社会化は生後5か月頃までが最も適している時期と言われていますが、それ以降も愛犬にとって様々な良い経験を重ねることはとても大切です。成犬だからと諦めるのではなく、一日でも早く、多くの良質な経験をさせてあげましょう

ドッグランは要注意

犬の保育園,犬慣れ,遊び,ドッグラン,子犬,社会化 犬に慣らすためにドッグランを利用する飼い主さんが多いですが、要注意です。ドッグランはどんな犬がいるかわかりません。本当は犬が苦手なのにドッグランに連れてこられている子もいるでしょう。 ドッグランでの咬傷事故や死亡事故も少なくありません。愛犬が他の犬に傷つけられる可能性もあります。実際にドッグランで他の犬に追いかけられてしまい、それ以来犬が苦手になって犬を見ると吠える、散歩時に歩かなくなったというお悩みもよくあります。 犬に慣れてもらいたい場合には、犬の保育園が安全で無理なく犬慣れができる最適な場所でしょう。

まとめ

トレーニング,犬慣れ,遊び,ドッグラン,子犬,社会化 愛犬が犬を苦手になったのは飼い主さんの選択や飼い方の結果であることが多いです。犬が嫌いというマイナスなイメージから気にしないレベルにするには時間がかかりますが、愛犬の苦手、そしてストレスを減らすために一緒にトレーニングをしてみてはいかがでしょうか。 トレーニングがうまくいかない時はドッグトレーナーに頼むのをおすすめします。失敗が続くと愛犬も正解がわからず混乱し、飼い主さんのお悩みも深くなってしまうかもしれません。 もちろん、何を良しとするかは飼い主さん次第です。愛犬には何が適しているかを考え、愛犬との日々が豊かになる選択をしていただきたいと思います。

愛犬をお迎えしたら早めに慣れておきたいこと5選

犬の飼い主さんからよく聞くお悩みには、吠え、噛み、トイレの失敗、ブラッシングや爪切りなどのお手入れが苦手、ドライヤーができないなどがあります。これらの原因の多くは、人との生活に愛犬が慣れていないことが大きく影響しています。 人からすると当たり前のことも、犬からすると知らない、聞いたことがない、経験したことがないものだらけです。 今回は、できるだけお互いのストレスを減らして豊かな日々を過ごすためにも、愛犬を迎えたら優先的にやっておきたい慣れを5つ紹介します。

犬からしたら異文化だらけの生活

子犬,社会化,物慣れ,ドライヤー,ハズバンダリートレーニング,音慣れ 犬をお迎えしたら、まずは首輪やハーネス、リード、ハウス、トイレなどを用意する方が多いと思います。これらは人からしたら犬を迎えたら購入する当たり前のものですが、犬からするとどうでしょうか。 人にとっては当たり前のモノや音、生活のルールも、犬からしたらその多くが理解できないことだらけの異文化です。もし、人がいきなり野生の猿の群れで生活することになったら、言葉もルールも何もかもがわからず混乱するはずです。犬たちもそれに少し近い状態から人との生活がスタートしているかもしれません。 愛犬との日々がスタートしてトレーニングがうまくいかない時も、叱ったり愛犬をダメ犬扱いするのではなく、愛犬の目線になってじっくりと正しい方法でトレーニングや慣れを進めていきましょう

慣れ①人

子犬,社会化,物慣れ,ドライヤー,ハズバンダリートレーニング,音慣れ 人も犬も安全で快適に楽しく暮らすためには、多くの「慣れ」が必要です。慣れには、物慣れ、音慣れ、人慣れ、場所慣れ、お手入れ慣れなど様々なものがありますが、ここからは優先的に行っていきたい慣れを紹介します。 単に「人」といっても、老若男女、背の高い人、低い人、走っている人、歩いている人、傘をさしている人、ヘルメットをかぶった工事現場の人、サングラスをかけている人、帽子を被っている人など様々です。 愛犬が人に慣れるためにも、いろいろな人たちと良い関わりを持って、良いイメージをもってもらいましょうおやつを怖がらない範囲でもらうのもいいですし、愛犬が嫌がらずに喜ぶようなスキンシップを取ってもらうのもいいです。おもちゃ遊びもおすすめです。

慣れ②お手入れ

子犬,社会化,物慣れ,ドライヤー,ハズバンダリートレーニング,音慣れ,爪切り 爪切り、肛門腺しぼり、お風呂、足ふき、ブラッシング、歯磨きなどお手入れもたくさんの種類があり、その多くが犬たちにとっては慣れないものばかりです。 「トリミングサロンや動物病院にお願いするから大丈夫」と考えるのではなく、自宅で慣れておくことで、実際にトリミングする際に受けるストレスを軽減できます。 慣れの方法は内容によって細かい部分は異なりますが、いずれにしても、いきなりやるのではなく、使う道具やお手入れする箇所を触られること、道具の音などに徐々に慣れてもらうことが重要です。

慣れ③インターホンの音

子犬,社会化,物慣れ,ドライヤー,ハズバンダリートレーニング,音慣れ 頻繁に聞くことになるインターホンの音は、お悩みに多い来客吠えにも関係するため早めに慣れを進めましょう。 同居人がいる場合には一人がインターホンを鳴らし、もう一人が音が鳴る前から鳴り終わるまでおやつをあげたり遊んであげましょう。同居人がいない場合は、YouTubeで「インターホン 音」で検索し、ご自宅のインターホンと同じ音のものを流して慣れを行うこともできます。 また、音に慣れたらインターホンの音が鳴った後に飼い主さんが応対する、玄関の鍵が開く、玄関の扉が開く、人が入ってくるという来客時の一連の流れにも慣れると、来客吠えになりにくくなります

慣れ④雷・花火の音

子犬,社会化,物慣れ,雷,,音慣れ 突然大きな音が鳴る雷や花火の音も、早めに慣れておきたいもののひとつです。慣れていないとパニックで逃げ出して迷子になってしまったり、トラウマになって雷や花火の音を聞くたびに大きなストレスが愛犬にかかることもあります。 しかし、夏に多いこの二つの音を実際に鳴るまで待っていては慣れは進みません。YouTubeで「雷 音」「花火 音」などと検索し、小さい音から慣れていきましょう。

慣れの方法

子犬,社会化,物慣れ,ドライヤー,ハズバンダリートレーニング,音慣れ ドライヤーを例に慣れの方法を紹介します。

1. ドライヤーそのものに慣れる

床に置いたドライヤーの近くにおやつを複数置き、そのおやつを食べてもらいましょう。 近付いてにおいをかぐ、脚で触れる、跨ぐなどドライヤーがあっても気にしない、怖がらない状態になったらOK。

2. ドライヤーを動かす

人がドライヤーを持って、ゆっくりと上下左右に少し動かしながらおやつをあげましょう。この段階ではドライヤーの電源はOFFのままです。 ドライヤーが愛犬よりも高い位置で動くと怖かったり興奮することもありますが、そうならないレベルを見つけて行います。少しずつドライヤーの動きを実際に使用する際の動きに近づけていき、愛犬がドライヤーを怖がったりせず気にしないようになるまで練習を繰り返します

3. ドライヤーの音慣れ

愛犬から少し離れた場所でドライヤーの音を2、3秒鳴らします。この際、ドライヤーの音が鳴る前から鳴り終わるまで愛犬にはおやつをあげ続けます。繰り返し行い、継続的に愛犬の側でドライヤーの音が鳴っていても気にしない、怖がらない状態になったらOK。

4. ドライヤーの風に慣れる

愛犬に風が当たる少し離れた場所でドライヤーの電源をONにし、はじめは2、3秒風を当てます。この間愛犬にはおやつをあげ続けます。繰り返し行い、継続的に愛犬の側でドライヤーの風が当たっても気にしない、怖がらない状態になったらOK。

5. カラダを触られることに慣れる

カラダを乾かす際、愛犬があらゆる場所を触られても大丈夫なように慣れる必要があります。 初めはおやつをあげながらカラダを触り、慣れてきたら触った後におやつをあげます。繰り返し行い、数秒間連続でカラダを触っても避けるなど嫌がる様子がなければOK。 この練習はドライヤーに関わらず、やっておきたい項目です!

6. 落ち着いてドライヤーができる

ドライヤーそのもの、音、風に慣れたら、ふせやおすわりなどその場に留まった状態でもドライヤーができるのが理想的です。こちらはふせやおすわりをキープする練習も別途必要になりますが、ドライヤーを使っても数秒でも留まれていたらおやつをあげて、少しずつキープできるといいでしょう。

「慣れ」の注意点

子犬,社会化,物慣れ,ドライヤー,ハズバンダリートレーニング,音慣れ 慣れを行う上で注意点があります。

①無理に行わない

愛犬が怖がったり嫌がる様子があれば、もっと優しいレベルで慣れを行います。怖がっているのに無理矢理継続するとトラウマになる可能性もあります

②報酬はしっかりあげる

おやつやフードをあげないと、慣れが進みにくくなります。おやつやフードをあげることが気になる場合には、通常のごはんの半分程を慣れのトレーニング用に使うのもいいでしょう。

③繰り返し行う

数回やっただけで慣れるのは難しいです。同じレベルでの慣れを何度も繰り返し、少しずつレベルを上げて徐々に慣れてもらいましょう

まとめ

子犬,社会化,物慣れ,ドライヤー,ハズバンダリートレーニング,音慣れ 人と生活する上で、犬には人の生活に慣れてもらう必要がありますが、慣れないと飼い主さんの悩みになったり、犬にも多くのストレスがかかってしまいます。 慣れに時間がかかるのは当然ですので、焦りすぎずに愛犬の様子をしっかり見ながら慣れを進めていきましょう。 今回紹介したのはほんの一部です。首輪、リード、抱っこ、クレート、外、車の音、犬の吠え声、他の犬、クレートなど、様々なものにおやつや遊びを使って良いイメージを付けながら慣れを行うことをおすすめします。

犬の保育園って何?ドッグトレーナーによる徹底解説!

皆さんは、「犬の保育園」や「犬の幼稚園」という名称を聞いたことはありますか。そしてそこでどんなことをするのか想像がつくでしょうか。 近年徐々に増えてきている犬の保育園ですが、まだ日本では馴染みがないのが現状です。そこで今回は、犬の保育園は何をするところで、どんなメリットやデメリットがあるか、愛犬には向いているか否かなどについて紹介します。

犬の保育園とは

犬,保育園,幼稚園,子犬 愛犬を日中のみ預かり、複数の犬と一緒にドッグトレーナーがトレーニングを行う施設です。 生後5ヶ月くらいまでは社会化トレーニングをメインに行い、徐々にオスワリ、マテ、オイデなどの基本トレーニングを行うところが多いのではないでしょうか。成犬は、具体的なお悩み改善を目指したトレーニングを行っていくことが多いでしょう。 また、「犬の保育園」「犬の幼稚園」が存在しますが、明確な違いは現時点ではありません。名称よりも、気になる施設が具体的にどんな一日を過ごすのかを確認することをおすすめします。

保育園の一日の流れ

あくまでも一例ですが、筆者が働いている犬の保育園の一日の流れを紹介します。
  • 朝:登園
  • 登園後:トレーニングや他の犬とプレイタイム
  • 昼:お昼寝
  • 休憩後:トレーニングや他の犬とプレイタイム
  • 夕方:お迎え
ざっくりとした流れになりますが、このように一日を過ごしてもらっています。メニューは一頭一頭の性格や状態に合わせて変えるため、犬ごとに内容は異なります

年齢制限はある?

受け入れ年齢は施設によって様々です。保育園という名前の通り子犬をメインにしている施設も多く見かけます。一方で、年齢制限は特に設けず、愛犬の年齢や性格、健康状態に合わせたカリキュラムを用意してくれる保育園もあります。

サイズの制限はある?

サイズは施設の広さなどの理由から小型犬、中型犬のみというところもありますが、大型犬の受け入れをしているところもあります。ただし、犬の体重で料金が異なることもあり、大きいと費用は高くなる傾向があります。

登園のメリットとデメリット

犬,保育園,幼稚園,子犬 登園によるメリット、デメリットをそれぞれ見ていきます。

登園のメリット

犬の保育園や幼稚園を利用することで、以下のように多くのメリットが考えられます。
  • ドッグトレーナーの元で良質な社会化トレーニングができる
  • 自宅での退屈な時間を有意義な社会化やトレーニング時間にできる
  • 十分な発散ができる
  • 他の犬と安全な環境で触れ合える
  • 出てきた悩みや疑問をすぐにドッグトレーナーに相談できる
  • 愛犬の日々の充実度が上がる
  • 飼い主もトレーニングついて学ぶことができ、自宅でも実践しやすい

登園のデメリット

一方で、登園には以下のようなデメリットも考えられます。
  • 費用がかかる
  • 送り迎えの対応が必要(施設によっては送迎サービスがある)
  • 犬同士の遊びの最中に歯が当たってケガをするなどのリスクがある
  • シニアの場合には負担が大きくなることもある
なお、パピーに関してはデメリット以上に登園のメリットが多く、一日でも早くパピーの頃から登園することをおすすめします。

保育園の向き不向き

犬,保育園,幼稚園,子犬 保育園に興味があっても愛犬が保育園に向いているかどうかが気になる方もいらっしゃると思います。具体的に向いている子、あまり向いていない子について解説します。

犬の保育園が向いている子

  • パピー:パピーはよほどのことがない限り、保育園に行くことをおすすめします。犬生で一度しかない社会化期を自宅でまったり過ごすか、保育園で多くの刺激の中で過ごすかは、愛犬にとっても飼い主にとってもその後に大きく影響します。
  • 犬が好きな子:犬が好きで発散が足りていない子やお留守番が多い子は、他の犬がいる中で良い刺激を得ながらトレーニングや発散ができるので保育園はおすすめです。

犬の保育園があまり向かない子

  • 犬が過度に苦手な子:犬がいると吠える、攻撃行動に出る子は、精神的にも肉体的にも負担が大きくなるため、おすすめはしません。
  • 人が過度に苦手な子:飼い主以外の人に慣れておらず、吠えや噛みなどの行動が出てしまう場合も負担が大きいため、おすすめはしません。
  • シニアの子:刺激を得るという意味では普段と違う環境で過ごすのは良いことです。ただし、他の元気な登園生たちと常に同じ空間で過ごし愛犬が休めるような空間作りがされない場合は、負担が大きく体調に影響が出る可能性もあります。シニアの愛犬を登園させたい場合は、登園時間を短くしたり、愛犬に負担のない環境設定をしてもらえるか相談することをおすすめします。
犬、人が過度に苦手な子の場合は、犬や人に対して吠えるまたは噛むという経験を重ねてしまうことで、さらに犬、人嫌いが悪化してしまう可能性があるため、出張トレーニングなどで飼い主さんがいる状況でトレーニングをしていくことをおすすめします。 ただし、こちらは大まかな目安ですので、気になる保育園があればそちらに相談してみてください。愛犬に適した提案をしてくれるかもしれません。

保育園を選ぶ際のポイント

犬,保育園,幼稚園,子犬 保育園に通わせてみたいと思われた場合、保育園選びのポイントを紹介します。

①トレーニングの方法

トレーニング方法には大きくわけて陽性トレーニングと陰性トレーニングの二種類があります。 陽性トレーニングは、取ってほしい行動をやそれに近しい行動をした時に報酬を与え、その行動の発現頻度を増やしていき、定着させる方法です。 一方の陰性トレーニングは、人からすると正しくない行動を取った際に、痛みや恐怖を与えその行動を取らないようにし人が望む行動だけを取るようにさせる方法です。 最近では、一般家庭の犬には陽性トレーニングを行うところが増えてきていると思いますが、その保育園が具体的にどんな方法でトレーニングをしているかを確認し、納得したうえで入ることをおすすめします。

②一日の登園する犬の数

保育園のメリットに他の犬と触れ合えるという点があると思いますが、一日どれくらいの犬が集まるかも確認しておきたいポイントです。あまりにも多い場合、愛犬の負担になってしまったり、トレーナーが一頭一頭に割ける時間が少ない、安全管理がしきれないというデメリットもあります。 トレーナーの数と犬の頭数がどれくらいも確認しておきましょう。

③自宅からの距離

頻繁に通うことのなる保育園ですので、あまりにも遠いと愛犬への負担が大きくなってしまうため、車でも30分圏内くらいが理想的でしょう。 送迎サービスを利用する場合も、送迎ではお店とご自宅のみの移動ではなく他の登園生の自宅も回るため、多くの時間車に乗ることも考えられます。そのため、車での移動が愛犬にとって負担になりすぎないかも確認しておきましょう。

まとめ

犬,保育園,幼稚園,子犬 犬の保育園の具体的なイメージを少しでももっていただけたでしょうか。 パピーであれば一日も早く登園されることをおすすめしますし、成犬でも保育園で良い発散や良い刺激が得られることもあります。また、お悩みが深刻化する前にまずはカウンセリングなどで悩み相談をし、今の愛犬に何が必要なのかを聞いてみるのもいいでしょう。 保育園に登園するか否かも含め、愛犬にとってどういう過ごし方がいいかを考え最適な選択をしてあげてください。

【現地レポート】アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳に行ってきた

先日、ドッグイベント「第8回アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳」に行ってきました。 出展ブースやイベントがメインのドッグイベントが多い中、「アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳」は犬と一緒に様々なアウトドアのアクティビティを楽しめるのが特徴です。 今回は、そんな「アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳」の現地レポートと、ドッグイベントに参加するメリットなどをご紹介していきます。

アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳とは

youtube,アウトドア,アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳,イベント,お出かけ,メンタルキャパシティ,犬,社会化 今年で8回目となる「アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳」。毎年9月の第3土曜日、日曜日に行われています。
イベント最新情報
開催概要|【八ヶ岳】アウトドアドッグフェスタ2023
会場は標高1000mを超える自然豊かな長野県の富士見高原リゾート。「愛犬とのそとあそびを思う存分に楽しむ」がコンセプトのイベントです。

イベントを満喫できるコンテンツが盛りだくさん

youtube,アウトドア,アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳,イベント,お出かけ,メンタルキャパシティ,犬,社会化 アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳ではさまざまなイベントや体験会が楽しめます。

アウトドア系

  • キャンプの達人がレクチャーしてくれる「デイキャンプ(日帰りキャンプ)」
  • 手ぶらで参加出来る「キャンプ宿泊」
  • ガイドが八ヶ岳の動植物を教えてくれる「ネイチャーハイク」
  • パワースポットの”不動清水”を目指して歩く「トレッキング」
  • インストラクターのレクチャーが受けられる「カヤック」
  • 安定感のあるゴムボートで水上移動出来る「パックラフト」
  • 愛犬の名前入り搭乗証明書がもらえる「熱気球」
  • 愛犬と森の木陰でのんびり「ハンモック」
「そとあそび」がコンセプトのイベントだけあって、アウトドア系のイベントはかなり充実しています。

スポーツ系

  • 愛犬と森の中を走って競う「トレイルランニング」
  • 課題曲に合わせて犬と踊る「ドッグダンス」
  • 初心者にも出来る技を教えてもらえる「ドッグダンス体験会」
  • ディスクドッグの第一歩に挑戦「ディスク・チャレンジ」
愛犬と一緒に出来るスポーツもたくさん。失敗してしまうのもご愛嬌です。

イベント系

  • 犬と一緒に水鉄砲で水遊び「ウォーターガン」
  • 本物のシカの角でクラフト体験「キーホルダー作り」
  • いかに早くKONGにおやつを詰められるか「KONG早詰め大会」
  • 愛犬と迷路を脱出「わんわんラビリンス・チャレンジ」
多種多様なイベントがありました。参加するのもオススメですが、飼い主の所に行かなければいけないのに、ハイテンションで走り回ってしまう犬がいたり、飼い主と一緒に走らなければいけないのに、スタッフのお姉さんの所にしっぽを振っていってしまう犬がいたりと、見ているだけでも十分に楽しめます

フォト系

  • プロが可愛くオシャレに写真を撮ってくれる「ペトグラファーによる愛犬撮影会」
  • 犬の写真を可愛く撮るコツをプロが教える「お花畑で愛犬とフォトレッスン」
  • 犬が宙に浮いた写真が撮れる「宙犬(そらいぬ)撮影体験」
  • 可愛い写真が撮れる小物がいっぱい「フォトブース」
普段よりレベルの高い写真が撮れて、SNSにアップしたり、思い出作りをしたりするのにいいですね。

他にも楽しいイベントやブースがたくさん

ご紹介しきれなかったイベントもまだまだあり、選ぶのが大変なほど盛りだくさんでした。 もちろん、犬のフードやおやつ、グッズの出展ブースも多数あり、人間用の屋台も充実していました。

イベントの喧騒に疲れたら山頂へ

youtube,アウトドア,アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳,イベント,お出かけ,メンタルキャパシティ,犬,社会化 イベント会場にずっといると、大きな音や人の多さに少し疲れを感じることがあります。そこで、自動運転のカートで200mほど山を登り、絶景の山頂へ向かいました。このカートはペットも乗ることが出来ます
山頂の1周約20分のハイキングコースは犬も人も少なく、ホッと一息つくのに最適なスポットです。

ドッグイベントは犬の社会化に最適

youtube,アウトドア,アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳,イベント,お出かけ,メンタルキャパシティ,犬,社会化 ドッグイベントは愛犬を連れてイベントで楽しめるのはもちろんですが、
  • 人混み
  • 多くの犬
  • 大きな音楽
  • マイクで喋る司会者の声
など、普段見慣れない、聞き慣れない状況に馴らすことで、犬の社会化やメンタルキャパシティを強化させる効果が期待できます。特に今回の「アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳」では、カヤックや熱気球など、貴重な体験をすることが出来ます。 慣れない状況・体験は犬にとっては初めはちょっと怖いかもしれません。しかし、ちょっと怖い体験に馴れていくうちに、「初めは怖かったけど大丈夫だった!」と犬に自信をつけてあげることが出来ます。自信がある犬(メンタルキャパシティが大きい犬)は、怖い物や状況の対象が少なくなるため、問題行動が起きづらく、犬自身ものびのびと暮らしていくことが出来ます

臆病な犬の場合に気をつけたいこと

元々臆病な性格の犬の場合は、いろいろな刺激に少しずつ馴れていくように心がけて下さい。 イベントの会場で怖がってしまう場合は、会場内のなるべく静かな場所に馴れることからはじめ、犬の様子を見ながら少しずつ賑やかな場所へ移動することをおすすめします。小型犬の場合は抱っこしながら馴れさせ、落ち着いてきたら歩かせる方が良いかもしれません。 また、飼い主の許可を取らずに犬同士を挨拶させてしまう飼い主もいます。普段は犬に慣れている子の場合でも、刺激の多い場所でナーバスになっている可能性もありますので、犬同士のケンカが起こらないように、特に気を配ってあげることが重要です。

最後に

youtube,アウトドア,アウトドアドッグフェスタin八ヶ岳,イベント,お出かけ,メンタルキャパシティ,犬,社会化 ドッグイベントに参加する時によく感じるのは、こういったイベントに来られているのは犬に対する意識が非常に高い方が多いということです。もちろん例外はありますが、しつけが出来ている犬、マナーの良い飼い主が多いように思いました。 そして、飼い主の皆さんがご自身の犬を、とても愛されていることが良く伝わってきます。そんな幸せな犬たちが、もっと増えていくことを願いながら、会場を後にしました。
改訂履歴
2023/03/13 イベントの情報を追加
2022/10/23 初版公開

ドッグトレーナーが語る!動物と人の幸せのために出来ること

「動物と人が互いに幸せに暮らすために出来ることは何だろう」 これは動物を愛する方々にとっては、永遠のテーマかもしれません。 この難しいテーマについて、愛媛県松山市で家庭犬の出張トレーニングをされている、ドッグトレーナーの西森裕晃(にしもりひろあき)さんにお話を伺いました。 犬の飼い方についてのアドバイスや西森さんの動物愛護活動への取り組みなどご紹介していきます。

犬の飼う人たちに向けたアドバイス

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犬を飼う前に考えて欲しいことは何ですか?

犬は生き物ですから、もちろん最後まで責任をもって飼うことが一番重要です。 他には、犬の流行りや見た目の好みで犬を選ぶ人がいらっしゃると思いますが、飼う前に考えて欲しいのは、ご自身の生活スタイルについてです。家族構成や生活のリズム、留守番の時間などを考慮して、犬種を選んで欲しいですね。 僕のお客さんでも、ご夫婦二人暮らしの方ですが、共働きで非常に忙しく留守がちのお宅で、留守番が苦手で運動量も多い犬を飼ってしまった方がいたんです。留守番の寂しさや運動不足から物を破壊してしまうなどの行動を起こしてしまい、飼い主さんが困って僕の所にご相談にいらっしゃいました。 こういった飼い主さんのライフスタイルと犬種の特徴がマッチしていないと、ストレスが原因の問題行動も出やすくなるんです。

犬を迎えた時に気を配って欲しいことは何ですか?

犬を飼いたくて、やっと飼えたような状況だと、可愛くてついついかまってしまいますよね。ただ、犬の視点からすると、ペットショップやブリーダーなどの前にいた場所からガラッと環境が変わって、とてもストレスが溜まる時なんです。可愛くても1~2日は静かにそっとしておいてあげて下さい。 新しい環境で食事や排泄がちゃんと出来るようになったら、可愛がってあげて絆作りや信頼関係を形成していく段階に入って下さい。

子犬を迎えた時にやっておきたいトレーニングはありますか?

子犬から飼った場合は、パピートレーニングに通うことをおすすめします。パピートレーニングではいろいろな物や環境に慣れさせる、社会化トレーニングを主にやっていきます。 子犬が社会を学ぶという面もありますが、飼い主さんの知識が深まり、犬に対する接し方も上手になるので、パピートレーニングに来てくれた犬とそうでない犬を比べると、その後の生活のしやすさが大きく変わってくるんですよ。

成犬になってから出来ること、気を付けたいことはありますか?

成犬になってからも社会化のトレーニングは大事ですね。子犬よりも慣れるスピードは早くありませんが、いろいろな場所に連れていったり、いろいろな状況に慣れさせたりすることは、犬と暮らしやすくする上で、とても重要です。 あと、どうしても僕が気になってしまうのは、犬をそのまま車に乗せて移動する人です。急ブレーキをかけた場合、犬がケガをするリスクは、とても深刻なものになります。車で移動する場合は、キャリーケースやクレートに入れて欲しいと思っています。

動物たちが幸せに暮らすには

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動物の幸せのために飼い主が出来ることを教えて下さい。

まずは、犬や猫たちの習性を知って、知識をつけることだと思います。その上で、知識だけで終わるのではなく、自分の中でしっかり解釈して、実生活で行動に移していくことが重要なのではないでしょうか。 あとは、動物を擬人化せず、動物の気持ちを考えながら暮らしていって欲しいと思います。

捨てられる動物が減るために、私達が出来ることを教えて下さい。

まずは、きちんとした繁殖管理をすることですね。子供を残すことを望まないのであれば、避妊・去勢手術をすることが大事です。どうしても避妊去勢をしたくない場合は、望まない出産を避けるため、犬猫の行動管理の徹底をして欲しいと思います。 そして、飼育放棄は絶対あってはならないことです。そのために犬の場合は、やはりご自身の生活環境にあった犬を選んで欲しいと思います。 犬が言うことをきかなくて捨てる人もいるんですが、言うことをきかないと犬を責める前に、「自分はちゃんと犬に教えたのか」という視点で考えて欲しいですね。

西森さんがされている動物保護活動について教えて下さい。

以前は松山市の保護犬団体のお手伝いで、譲渡会で譲渡される犬をシャンプーするボランティアを行っていましたが、新型コロナウイルスの影響でボランティアをする側にも人数制限が設けられるようになり、今は思うように活動が出来ず残念に思っています。 犬の殺処分の現場にも立ち会って、辛かったですが現実を知ることが出来ました。
西森さんのホームページでは、動物愛護センターに収容された犬たちのありのままの姿を発信されています。
西森さんの愛媛県動物愛護センターのレポート http://westwoods.ftw.jp/u64256.html

四国は犬猫の殺処分数が多い傾向にあると聞きますが、現状を教えて下さい。

犬の場合は、かつては野犬が多かったんですが、動物愛護センターの方々の尽力で、だいぶ減ってきたように思います。 猫の場合は、四国には漁港が多く、エサが豊富なため、そこに住み着く猫が多い傾向にあります。猫が増えることによって、殺処分をされる確率も上がりますから、まだまだ課題が多い問題です。 愛媛県の動物愛護センターでは、職員さんの日常や動物に対する思いを書いた本を出版しています。児童向けの本ですが、動物が好きな人ほど読むことが辛くなる内容かもしれません。しかし、目を背けてはいけない現実だと思います。

シェリーの読者さんへ

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シェリーの読者さんに向けたメッセージをお願いします。

シェリーのような情報サイトで動物のことを学ぶことだけでも、僕はとても素晴らしいことだと思います。情報のアンテナを張っている人と、そうでない人では、動物との暮らし方が全然違ってきますから。 難しいのは、アンテナを張っていない人に向けて、どうやって情報を発信していくかです。それは僕もシェリーのようなメディアの方も一緒の課題ですね。

最後に

ドッグトレーナー,ニュース,パピートレーニング,動物愛護,商品紹介,犬,猫,社会化,飼い方,飼う前 ご自身も、犬が大好きな猫のもみじ君と、訓練競技会で入賞するほどの実力を持つシェパード犬のメイプリーちゃんと暮らす、動物愛にあふれる西森さん。そして、単に動物が可愛いというだけではなく、動物愛護にも真剣に取り組まれている姿勢が印象的でした。 お話を伺いながら、改めて「動物と人の幸せ」について、考えさせられるインタビューでした。
ドッグトレーナー西森さんのホームページ http://westwoods.ftw.jp/index.html

愛犬が散歩を嫌がるのには理由があった!4つの原因と対処法

散歩に行くと言っても喜ばない。散歩に出かけてもなかなか歩こうとしない。 犬は散歩好きなイメージがありますが、散歩を嫌がる愛犬に困っている飼い主さんは意外と多いもの。でも、犬は散歩そのものが嫌いなのではなく、何かワケがあって散歩を嫌がっているのかもしれません。 今回の記事では、犬が散歩を嫌がる理由と対処法をご紹介します。

犬が散歩を嫌がる理由①外が怖い

犬,散歩,嫌がる,理由 多くの犬は、散歩が大好きです。外に出れば、たくさんの刺激が受けられ、他の犬とのコミュニケーションをとることもできます。飼い主さんと外を歩くことは、ストレス解消になり、楽しい時間になるでしょう。 しかし、それを嫌がるということは、散歩中の刺激を怖いものだと感じている可能性があります。 では、なぜ外の世界を怖いと感じてしまうのでしょうか?

社会化がうまくいかなかった

犬にとって、生後1ヶ月〜4ヶ月は「社会化期」と呼ばれる重要な時期で、他の犬や人など、様々な刺激に触れさせることが重要です。 この時期に社会化がうまくいかないと、成犬になってからも初めてのものや慣れないものに対して必要以上に警戒するようになり、「怖い」と感じるようになってしまいます。
対処法 犬の社会化は、社会化期に行うことが理想ですが、成犬になってからでも不可能ではありません。時間はかかりますが、少しずつ他の犬や人に慣れさせていきましょう。 車の音や工事の音を嫌がる場合は、家で小さな音の動画を流すことから始めてみましょう。

外の世界にトラウマがある

散歩中に他の犬に追いかけまわされたり、知らない人に嫌なことをされた経験などがあると、それがトラウマとなって散歩を嫌がるようになることがあります。
対処法 トラウマの原因が分かっている場合は、その対象物が危険ではないことを犬に学習させることが重要です。 例えば、他の犬がトラウマになっているのなら、「他の犬と出会ったらおやつをあげる」「触れ合えたら褒めちぎる」など、他の犬と会うと良いことがあると学習させてみましょう。

犬が散歩を嫌がる理由②お散歩アイテムが苦手

犬,散歩,嫌がる,理由 首輪が嫌いだという犬は結構多いです。特に、小型犬に多いと言われています。

首輪のサイズが合っていない

首輪のサイズが大きすぎると散歩中に抜けてしまって危険ですが、小さすぎると苦しく感じてしまいます。

首輪の素材があっていない

首輪には色々な素材がありますが、特に鎖の首輪は締め付け感が強いために嫌がる犬が多いです。 また、金属アレルギーを持っている犬は、金属素材の首輪をすると痒みなどを起こしてしまいます。

関節が変形している

場合によっては、なんらかの病気によって関節が変形し、首輪やハーネスにぶつかって痛い、ということもあります。
対処法 犬に合った首輪やハーネスを選ぶことが重要です。サイズが分からない場合は、犬をお店に連れて行って、店員さんに測ってもらいましょう。 素材は、サイズ調整ができるナイロンベルトのものがおすすめです。 関節の病気などがある場合は、どのような首輪・ハーネスを選んだら良いのか、獣医師さんに相談してみましょう。

犬が散歩を嫌がる理由③体調が悪い

犬,散歩,嫌がる,理由 これまで散歩が好きだった犬が、急に散歩を嫌がるようになった場合は、体のどこかに痛みを感じている可能性が高いです。 筆者が飼っている犬も、椎間板ヘルニアになった際、歩き方に特に異常は見られませんでしたが、だんだんと散歩を嫌がるようになりました。

老化のことも

病気以外にも、老化によって体力が衰えたり、暑さや寒さに適応できなくなることで、散歩を嫌がることもあります。
対処法 散歩を急に嫌がるようになったら、見た目に異常がなくても、体調不良のサインだと考えて動物病院に連れて行きましょう。 病気や高齢が原因で散歩を嫌がる犬は、無理に散歩に連れ出そうとはせず、庭やベランダで日向ぼっこをさせたり、犬用のカートに乗せて家の周りを歩くなどしてあげることをおすすめします。

犬が散歩を嫌がる理由④飼い主さんに甘えている

犬,散歩,嫌がる,理由 散歩には行きたがるのに、いざ歩こうとすると、飼い主さんに抱っこを要求してくる犬もいます。 体調が優れなくて歩きたくない可能性も考えられますが、単に飼い主さんに甘えようとしているのかもしれません。 ここで犬の要求を聞き入れてしまうと、犬は「頼めば抱っこしてもらえる」と学習してしまいます。
対処法 抱っこを要求されても、すぐには抱っこせず、犬が歩き始めるのを待ちましょう。 どうしても歩かない場合も、散歩コース全てを抱っこしてしまっては運動不足になってしまいます。途中まで抱っこをして、すぐに下ろすようにしましょう。

まとめ

犬,散歩,嫌がる,理由 犬が散歩を嫌がる理由は様々ですが、今回の記事では、「外の世界を怖いと感じている」「お散歩グッズが嫌い」「病気や老化」「飼い主さんに甘えている」といった原因を考えました。 もともと運動をすること自体が嫌いな犬はあまりいないはずですから、散歩を嫌がるのにはそれなりの理由があるでしょう。特に、急に散歩に行きたくなくなった場合は、病気の可能性も考え獣医さんに相談しましょう。 犬が何を考えているのかを見極めることで、犬にとっても快適なお散歩ができるようになると良いですね。

怖がりな猫にはどう接する?リラックスさせるためにできること

うちの猫は怖がりでなかなか周りに慣れてくれない、うちの猫はとても臆病。そんな愛猫と暮らしている飼い主は、愛猫とどう接するのが良いか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 そのままにしておくと、食欲がなくなったり、トイレ以外で排泄したりと問題行動を起こす場合もあります。 この記事では、そんな怖がりな猫への対応方法を解説します。愛猫のことを理解して、少しでも猫のストレスを減らしてあげましょう。

猫が怖がりになった主な原因

猫,怖がり,ストレス,社会化,症状,行動,同居猫,音 その猫本来の性質や、怖い経験、環境の変化などが原因で怖がりになるようです。場合によっては、飼い主さんの声や動作も原因になります。

1. もともとの性質

父猫や母猫から怖がりな気質を引き継ぐと、怖がりな猫になることもあります。

2. 子猫時代の社会化不足

母猫や兄弟猫と、生後すぐに引き離された猫も怖がりになりやすい傾向にあります。子猫時代に、人間や他の動物と触れ合う機会がなかったなども原因のひとつです。

3. 生活の変化によるストレス

引っ越し、災害、飼い主さんの家族が増えた、同居する犬や猫が突然増えたなども怖がりになるきっかけです。大きな音が出る工事なども原因になります。

4. 過去の経験

虐待を受けた、捨てられた、世話をしてもらえなかったなど、猫にとってつらい経験も猫を怖がりにさせます。

5. 病気やケガの経験

病気やケガの治療が怖かったため、おびえるようになる場合もあります。

6. 体調不良

高齢猫の認知症や、なんらかの病気、痛みなどもおびえや不安を引き起こします。

猫が怖がる対象になりやすいもの

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飼い主さんや家族

飼い主さんや家族の声、足音などを怖がる猫がいます。あわただしく動く人や大声を出す人は特に苦手です。猫がなかなか懐かない場合は、これらに怖がっているのかもしれません。 懐かせようと無理に抱っこしたり追いかけまわしたりする人も苦手です。

同居する猫や犬

トイレや食事場所への通路をふさぐ、威嚇するなど強い同居猫や犬は怖い存在です。

大きな音

工事の音、洗濯機や掃除機など家電製品の音も怖がる対象です。大地震や雷などにおびえる猫もいます。

ストレスを感じたときよく見られる症状や行動

猫,怖がり,ストレス,社会化,症状,行動,同居猫,音 怖がりな猫がストレスを感じていると、次のような症状や行動が見られます。 猫の様子を観察してみましょう。
  • 食欲が低下、または過食
  • 慢性的な嘔吐や下痢
  • トイレ以外の場所での排泄
  • おしっこやうんちを我慢する
  • 室内で尿マーキングを行う
  • ちょっとしたことでとび上がるほど驚く
  • 禿げるほどの過剰な毛づくろいをする
  • 毛づくろいをしなくなる
  • ケージなどから出てこない
  • 鳴いてばかりいる
  • うろうろと意味もなく歩き回る
  • 布やプラスチックなどを食べる異食

猫を怖がらせない環境を整えよう

猫,怖がり,ストレス,社会化,症状,行動,同居猫,音 猫が怖がる場合、まずは、動物病院を受診して、体に不調がないか確認してください。そして、猫が安心できる静かな環境を整えてあげましょう。

1. 動物病院を受診する

病気や体調不良がないか、動物病院を受診しましょう。 食欲不振や嘔吐、下痢は消化器官の病気の可能性があります。排泄のトラブルは、膀胱炎などを引き起こしているかもしれません。異食は腸閉塞などを引き起こす恐れがあります。

2. 飼い主さんや家族は静かに

大声を出さない、あわただしい動きをしないなどを意識して静かに過ごします。音の出にくい履物をはいたり敷物を敷いたりして、大きな足音が立たないようにしましょう。 また、むやみに猫に声をかけないほうがいいでしょう。

3. 大きな音を減らす

洗濯機の音を怖がる場合は、防音・防振マットなどで大きな音を減らします。 ドアにもクッション性のある隙間テープなどを貼ると、大きな音が緩和されます。近所の工事音におびえている場合は、猫が過ごす部屋を変えましょう。

4. 避難場所を複数用意

近くに食事場所、水飲み場、トイレを配置した避難場所を用意します。敷物を入れた段ボールをいくつか置いたり、ケージに布をかぶせておくだけでも効果的です。 避難場所への通路も、キャットウォークを作るなど複数用意します。家具を並べて通れるようにしてもいいでしょう。猫用のトンネルをつなぎ合わせて通路を作る方法もあります。 猫が避難場所で静かにしているときに、引っ張りだすのは逆効果ですのでやめましょう。

怖がりな猫との接し方

猫,怖がり,ストレス,社会化,症状,行動,同居猫,音 せっかく縁あって家に来た猫には懐いてほしいですよね。 猫となかなか仲良くなれない場合は、次の方法を根気強く試してみてください。何かがきっかけで怖がりになった猫にも応用できます。

1. あえて背中を向ける

猫は、目をじっと見て迫ってくる人が苦手です。そっぽを向いている方が近寄ってくる可能性があるため、猫に背を向けて座るのが効果的です。 猫がそばに座っても、声をかけずにそのまま静かに過ごしましょう。何度か繰り返していると猫は安心します。

2. おやつを利用する

おいしいものを食べると嬉しいのは猫も人間も同じ。猫の近くにおいしいおやつを置いてみましょう。 食べる様子を確認できたら、手のひらに乗せて猫が来るのを待ちます。この時も声はかけず、猫を見ません。食べた場合も声をかけないでおきます。 だんだん「おいしいおやつを持ってきてくれる優しい人」と認識して慣れてくるでしょう。

3. 一緒に遊ぶ

猫じゃらしなどで、少しずつ遊ぶのもいい方法です。「一緒にいると楽しい」と猫に認識させます。 大声を出さず、おもちゃを揺らすなどして誘いましょう。狩猟本能を刺激するので、人の手にじゃれさせるのはよくありません。

まとめ

猫,怖がり,ストレス,社会化,症状,行動,同居猫,音 猫が怖がりになったのは、本来の性質や社会化不足、怖い経験などが原因です。飼い主さんや家族の声や振る舞い、同居猫、大きな音におびている猫もいます。 何かに怖がっていると、食欲不振や嘔吐、不適切な排泄などさまざまな症状を伴いやすいのも特徴です。まずは動物病院を受診し、体調不良や痛みがないか確認します。静かな環境を作り、猫が安心して過ごせる場所を作ってあげましょう。 声をかけたり、無理に抱っこをしたりすると猫はますます怖がります。少し知らんぷりをするくらいがちょうどいいでしょう。穏やかに暮らせるようになると、少しずつ落ち着いてくるはずです。