【犬クイズ】犬の飼い主さんの義務、ちゃんと知っていますか?

「犬を飼い始めたはいいけれど、どんな手続きが必要なの?」
犬を初めて飼う初心者さんや、子供の頃に家族で飼ってたけど自分で飼うのは初めて…という方は、戸惑うことも多いかもしません。今回は、犬の飼い主さんが果たさなければいけない義務についてクイズ形式でご紹介します。

それではさっそく、犬の義務クイズにチャレンジしてみましょう!
Q.1 犬の飼い主の義務について正しいものはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「義務を果たさないと罰金に処せられることがある」です。
国が定めた飼い主の義務は以下の3点です。
  • 現在居住している市区町村に飼い犬の登録をすること
  • 飼い犬に年1回の狂犬病予防注射を受けさせること
  • 犬の鑑札と注射済票を飼い犬に装着すること
これらの義務を果たさない場合、20万円以下の罰金に処せられることがありますので、必ず実施しましょう。
Q.2 畜犬登録について誤っているのはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「動物病院で登録する」です。
畜犬登録は出生届のようなものです。登録は動物病院ではなく、住民票のある市区町村の役所か保健所で登録しましょう。
対象は生後91日以降の犬で、犬を飼い始めたら30日以内(生後91日未満の子を除く)に届出をすることが義務づけられています。 登録時に鑑札が交付されますので、必ず首輪に着けましょう。また、登録後に引越しをした場合、畜犬登録の情報も忘れずに更新しましょう。
Q.3 狂犬病注射について正しいものはどれ?
正解です!
不正解です!
正解は「発症後の治療法はないが、ワクチン接種により予防が可能」です。
狂犬病は人間を含むあらゆる哺乳類に感染し、発症した場合の致死率は100%とも言われています。日本では長らく発生していませんが、海外では未だ多くの人が狂犬病で亡くなっています。万が一国内に病原体が持ち込まれてもワクチンを接種をしていれば蔓延を防げるため、予防注射を必ず行いましょう。

なお、畜犬登録と同様にこちらも生後91日以上の犬が対象で、年に一度注射することが義務付けられています。動物病院だけでなく、市区町村の公園などでも決められた時期に集団注射ができます。注射は3000円程度の費用がかかり、一般的に集団注射の方が安く受けられます。
問正解/ 問中

今回はこちらの記事から問題を作成しました。 詳細が知りたい人はこちらも読んでみてください!
犬を飼い始めたら「登録」「予防注射」が義務って知ってた?
結果発表
問正解/ 問中
友達に教えてあげましょう!

散歩をしないと罰則!?ペットを「知覚・感情を持つもの」として扱ったオーストラリアの新法律

2019年9月、オーストラリアの首都キャンベラとその周辺地域で、ペットに関する新しい法律が発効されました。 新法はオーストラリアで初めて、公式にペットを「知覚や感情がある生き物」として扱い、その権利を守るために生まれたものです。具体的には、1日最低1回の犬の散歩義務や、動物のケガや病気に対する人間の責任などを明示しています。 本記事では、新法の内容とその経緯、そして散歩が犬にとって重要な理由を解説していきます。

ACTの新法が定めたこと

カンガルー 今回ご紹介する新法はACT(Australian Capital Territory)と呼ばれるオーストラリア首都特別地域で発効されたもので、オーストラリアの全地域で効力を持つものではありません。ACTは、オーストラリアの首都キャンベラとその周辺を含む連邦の直轄領(準州)のことを言い、オーストラリアで最も都市化が進んでいる地域です。

犬の散歩義務化

「犬の散歩などを怠り、運動を24時間以上させないでいた場合、飼い主は犬に2時間の運動をさせるか、さもなくば罰金最高4000豪州ドル(約29万2000円)を科す」
犬の散歩を法律で義務付けることに驚いた方もいらっしゃるかもしれませんが、犬の散歩義務化を定めたのはACTが初めてではありません。例えばイタリアのトリノでは、条例で犬の散歩を1日3回以上することが義務付けられており、違反すると500ユーロ(約6万円)の罰金が科されます。

車の中に閉じ込めるのもNG

「動物を車の中に閉じ込めた場合には、1年以下の懲役または罰金$16000(約118万8000円)、またはその両方を科す」
特に夏の時期は、車内の温度は急激に上がります。たとえ健康被害なく済んだとしても、閉じ込められた動物は暑さに耐え苦しまなければなりません。飼い主以外にも、車内に動物が閉じ込められているのを発見した場合は、直ちに関係機関に通報するよう呼びかけています。

動物のケガや病気への責任

新法は、適切な食事や清潔な生活空間、必要なお手入れや治療を行わなかった場合にも罰則を科しています。例えば、伸びすぎた毛が原因で患った目の感染症や、ノミが原因の皮膚病を放置していた場合も罰則の対象になります。 また、動物(カンガルーを含む)をケガさせてそれを通報をしなかった場合も同じです。

新法のベースになったのは「動物にも感情がある」こと

感情 今回の新法発効においてACTは、オーストラリアの連邦管轄領で初めて、動物を”sentient being” 「知覚、感情を持つもの」として扱いました。ACTは、動物は「同情と共に扱われるに値し」「人間にはペットの心と体の健康をケアする義務がある」としています。 ACT政府のクリス・スティール内閣大臣は、「動物に意識・感覚があることは科学的に証明されている」「ペットの飼い主なら、彼らが感情を持っていることを知っているはず」と話しました。

感情ある生き物への人間の責任

「知覚、感情を持つ生き物」は、散歩にいけないとストレスを感じますし、ケガや病気をすれば苦しみます。また、散歩をしないことや病気やケガを放置しておくことは、ペットの肉体的な意味でも、精神的な意味でも健康を害します。 ペットの生活は飼い主によってコントロールされているため、心や体の健康状態は飼い主次第と言えます。まさに、ACTの新法は、人間が担う「知覚、感情を持つ生き物」に対する心身の健康管理を定めたものと言えるでしょう。

犬にとって散歩が大事な理由

散歩 犬の散歩は新法で義務化されましたが、そもそもなぜ散歩は犬にとって大事なのでしょうか?「心」と「体」の健康という視点から考えてみましょう。

運動不足によるストレスを防ぐ

犬は先天的に、運動への欲求が高い生き物です。犬は「感情を持つ生き物」ですから、欲求が満たされなければ当然ストレスが溜まります。これまでに数々の研究で、散歩が犬のストレス解消になることが証明されています。

日光浴や外の世界とのつながり作りも

犬は人間と同じように、日光を浴びることでセロトニンの分泌が促進されます。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、これが不足すると自律神経が乱れてしまいます。自律神経が乱れると、ストレスが溜まりやすくなったり、攻撃的になったりします。 また、室内の運動だけでなく、刺激の多い屋外を散歩することで、「外の世界を見たい(嗅ぎたい)!」「他の犬や人とコミュニケーションをとりたい!」といった犬の欲求を満たすことができます。

体力・体型維持

人間と同じように、犬も運動不足が原因で肥満になります。肥満になると、ただ見た目がぽっちゃりして見えるだけでなく、人間と同様にさまざまな病気のリスクも高まります。また、足腰に負担がかかりやすくなるためヘルニアのリスクも高まります。 終日室内で寝て過ごし、あまり筋力を使わないでいると、老犬になってから思うように動けなくなり、ひどい場合は寝たきりになってしまいます。運動ができなくなれば、犬はストレスを感じてしまいます。犬は走ったり、何かの仕事をすることに喜びを感じる動物でもあります。

犬の運動不足のサイン

犬の運動不足のサインには次のようなものがあります。
  • 家の中で走り回る
  • 常にソワソワしている
  • 攻撃的になる
  • 体中を舐め回す
日本では散歩をしなくても罰せられることはありませんが、散歩が犬にとって重要であることに変わりはありません。犬が上のような行動をとっていたら、散歩が足りていないサインかもしれません。散歩時間を見直すことを考えましょう。 とあるドッグトレーナーは「犬が起こすトラブルの多くは、運動不足が原因で生じたものである」という意見を述べています。それほど犬にとっての運動不足は精神的な苦痛なのかもしれません。犬の運動不足についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。
犬が攻撃的なのは運動不足のせいかも!?悪影響と解消方法について考えよう

大切なのはペットへの理解

compassion 今回は、オーストラリアACTで発効された、ペットに関する新法律をご紹介しました。 新法からは、動物を「知覚、感情のある生き物」として受け止めることで彼らの権利を守ろうというACTの積極性がうかがえます。一方、飼い主が散歩に行っていないことやケガを放置していることは、誰にも気づかれなければ罰せられませんから、実質的にはこの新法はザル法と言えるかもしれません。しかし、法律で積極的にペットの権利を守ろうという姿勢は、ペットに対する人々の理解を深めるのに役立つのではないでしょうか。 日本には散歩義務などの法律はありませんが、海外の法律成立の経緯を知ることはペットのことをもっと理解するきっかけになります。もちろん、法律を作るべきか否かという議論も大切ではありますが、もっと大事なことは、ペットの飼い主それぞれがペットのことをよく理解し、ペットへの責任を果たすことです。 「知覚、感情のある生き物」であるペットたちが、人間のよきパートナーとしていつも幸せを感じられますように。

犬に自由を与える義務と犬が自分の空間を持つ権利について考える

私は、東京都八王子市でペットホテル、ペットシッター、ドッグトレーニングのサービスを提供している「犬と人の学び場ポケット(以下、ポケットと言います)」を運営しています。ポケットではペットホテルの運営を行っているので、オーナー様からお話を伺う機会がたくさんあります。 愛犬の生活環境をお聞きすると、「愛犬はお部屋の中、あるいはおうちの中を自由に行き来して過ごしています」とおっしゃる方が最近になって非常に多くなりました。ひと昔前は「犬は外で飼うもの」と言われていたことを考えると、飼育環境が大きく変化してきていることがわかります。 しかし、飼育環境が変わっていくにつれて新たな問題も出てきています。今回は犬に自由を与える義務と部屋を持つことの権利について考えていきましょう。

犬の飼育環境の変化

今と昔では、犬の飼育環境はずいぶん変わってきました。どのように変わり、どのような問題が顕在化してきたのか見ていきましょう。

犬の屋外飼育は向かない?

規模の大小には諸説ありますが、もともと犬は群れをつくって過ごす動物だったと言われています。この事実を踏まえると、外でポツンと一頭だけを鎖につないで飼育するという昔の飼育スタイルはあまり適していないことがわかるでしょう。 犬は外で飼うものだとされていた頃、犬はご飯の残りを与えれば、家を守る番犬として働いてくれる都合のよいパートナーとして扱われていました。これは、人と犬が共生し始めた起源にも近い関係性だと思われます。 外で飼うことで、犬の独立心が育つこと、室内への汚れや抜け毛の飛散を防げることは飼い主にとって大きなメリットかもしれません。しかし、住宅街などで屋外飼育をした場合には、ほえ声や抜け毛の飛散、鎖の金属音などが近隣トラブルを招いてしまう可能性があります。

室内飼いで顕在化してきている問題

それでは、家の中で飼うようにすれば、あとは自由で良いのかというと、そういうわけでもありません。 ネオテニー(幼形成熟)な犬たちの中には自我があまり強く出ず、人にとって飼いやすい子もいます。しかし、それは一部の例外で、ほとんどの犬は家自体を縄張りと捉えるようになり、そこで起きる「気に入らないこと」を排除しようとするでしょう。 例えば、チャイムが鳴るとほえる。人のソファー、ベッドなどを占領し、自分の場所だと言わんばかりにオシッコでにおい付けをする。窓から往来する人や車を追い払うかのように興奮してほえながら走り回るなどが代表的な例です。

自由すぎることの弊害

こういった犬の問題行動が起こるきっかけは、自由すぎることが要因のひとつであると考えられます。広すぎる縄張りを与えることは、家そのものを守らせることになり、犬にとってストレスになりかねません。 また、同じ屋根の下で生活をすることで、お互いの気持ちを理解しやすく絆は深まりますが、過度に溺愛してしまうと分離不安という問題を招きます。自由の度合い、愛情の度合いを適切なものにするために、飼い犬にはパーソナルスペースを用意してあげる必要があります。

犬が安心して過ごせる環境とは

ハウスの中の犬 自由に家の中を過ごさせてあげる上で忘れてはいけないのは、飼い犬だけのパーソナルスペースとなるハウスを必ず用意してあげるということです。自分だけのパーソナルスペース、落ち着けるハウスを持つことは犬にとって当然の権利と言えます。

サークル型のハウス

室内犬のハウスとして一般的なものは、柵に囲まれたような形のサークルと呼ばれるものでしょう。 このタイプのハウスは多種多様で、屋根があるものや、トイレスペースと寝床を離して設置する広いものなどがあります。

バリケン型のハウス

もうひとつ考えられるのは、バリケンと呼ばれる形状のものです。これは犬を飛行機で空輸する場合にも使われます。バリケンは商品名のため、このようなタイプのハウスのことをクレートと呼んだり、キャリーと呼ぶこともあります。 出入口は1カ所でまわりには小さな柵状の窓があり、中は暗くなるようにできています。

おすすめはどっち?

おすすめしたいのは、後者のバリケンタイプです。薄暗く視界が広すぎないので、飼い犬にとって落ち着ける空間となるでしょう。広すぎないのでトイレのしつけもしやすいです。また、車で移動するときや万一の災害のときにも役立ちます。 ちなみに、車の中で愛犬をフリーにしていると場合によっては道路交通法違反ですのでご注意ください。車で移動する場合は、愛犬の安全面も考慮して必ずハウスに入れるべきです。ハウスの中でおとなしくできるように、普段からトレーニングしておきましょう。 もし、バリケンの扉を閉めることに抵抗があれば、開けたまま使用してもかまいません。いざという時に閉められれば問題ありません。今、サークル型のハウスを使っているという方でも、万一のときのために飼い犬がバリケンに入れるように練習しておくことをおすすめします。

むすびに

室内犬は、人の生活環境になじむことを余儀なくされています。異なる種である人間と犬が同じ環境で生活していくためには、人が犬に歩み寄る必要があります。飼い主は愛犬の気持ちを考えて、暮らしやすい環境を整えてあげましょう。 世界的に、犬に自由を与えるのは飼い主の義務になりつつあります。しかし、自由なら何でも良いというわけではないと思っています。また、人間がパーソナルスペースを持つのと同じように、犬にもパーソナルスペースを持つ権利があると思います。 お気に入りのハウスに住んでいる犬は、何らかの事情で動物病院やペットホテルなどに預けられる場面でも、落ち着くよりどころがあるため、ストレスが軽減されます。これも持ち運びができ、どの施設でも設置してもらいやすいバリケンをおすすめする理由のひとつです。