【初心者必見】何をどれくらいやる?犬のお手入れの種類と頻度を解説
皆さんは、愛犬のお手入れ、ちゃんとできていますか?
一口に「お手入れ」と言っても、ブラッシングからシャンプー、歯磨きとやることがたくさんあります。
いったい何を、どれくらいやれば良いのでしょうか?
今回の記事では、毎日のお手入れから、月に1回のお手入れまで、犬のお手入れの基本的なことを解説します。
お手入れの頻度
まずは簡単に、それぞれのお手入れの頻度を確認しておきましょう。
ただし、犬種によって頻度が異なるものもあるので、あくまで目安として考えてください。
頻度 | お手入れ内容 |
---|---|
毎日 | ブラッシング、歯磨き、肉球ケア |
月に1〜2度 | シャンプー、肛門腺絞り、爪切り、トリミング、足裏の毛のカット |
毎日のお手入れ
1. ブラッシング
基本的に、ブラッシングは毎日してあげます。
ブラッシングには、汚れを取り除いたり毛並みを整えたりするだけでなく、血行促進やノミ・ダニの予防の効果もあります。
また、毛の生え変わりがスムーズに行われることで、皮膚病対策にもなります。
さらに、飼い主さんと愛犬がコミュニケーションをとる重要な機会でもあります。
どうしても忙しいようであれば、長毛犬種で週に3~4回、短毛犬種で週に1~2回を目安にブラッシングをしてあげても良いでしょう。
2. 歯磨き
犬は口先を触られるのを嫌うため、慣れるまではなかなか歯磨きをさせてくれないかもしれません。
しかし、人間と同様、犬にとっても歯の健康はとても大切。歯磨きをしないでいると、歯周病になってしまいます。
なんと成犬の約80%は、歯周病の疑いがあると言われているほどです。
そのため、できれば子犬の頃から、徐々に歯磨きに慣れさせていくことが重要です。
犬の場合、歯石化するスピードが人間よりも早いため、毎食後に行うのが理想です。「そんなにするのは厳しい」という方でも、少なくとも週に2〜3回はしてあげたいところです。
3. 肉球ケア
子犬の頃はプニプニだった肉球も、お手入れをしなければだんだんと硬くなり、カサカサに乾燥してきます。
乾燥してしまうと、痛みや不快感が出たり、フローリングなどで足が滑りやすくなってしまいます。
ブラッシングの際や、散歩から帰ってきた際などに、肉球クリームを塗って保湿してあげましょう。
月に1〜2度のお手入れ
1. 耳掃除
耳の中の環境が良くないと、耳ダニや細菌が繁殖してしまい、外耳炎などを引き起こしてしまいます。
特に、垂れ耳の犬の場合は、耳の中が蒸れてしまいがちです。
耳の中を毎日ケアをするのはやりすぎ。健康な状態であれば、2週間に1回程度で十分です。
耳掃除は綿棒でゴシゴシとこするのではなく、湿らせたコットンなどで表面を優しくふき取るようにします。耳の中はかなりデリケートなので、自信がなければ病院やサロンなどでやってもらうのも手です。
耳垢の量が多かったり、においがする場合は外耳炎に罹っている可能性があるので、早めに動物病院を受診しましょう。
2. シャンプー
人間は毎日シャンプーをする方も多いと思いますが、犬の場合は月に1〜2回程度が目安です。
あまり多すぎても、必要以上に皮脂を洗い流してしまうのでかえって良くありません。
シャンプーをする際のお湯は、35~37℃のぬるめの温度に設定します。
また、人間用ではなく犬専用のシャンプーを使いますが、被毛の特徴に合わせたシャンプーや、皮膚の弱い犬には低刺激のシャンプーを選んであげると良いでしょう。
3. 肛門腺絞り
肛門腺とは、肛門の左右に一つずつある分泌腺のことで、袋状の形をしています。
肛門腺の中には、においの強い分泌液が溜まっていきます。
分泌液は、排便の際に一緒に出ていくことも多いため、肛門腺絞りは全ての犬に必要というわけではありません。
犬がお尻を引きずりながら歩くような行動が見られたら、分泌液がうまく排出されず溜まってしまっている可能性が高いので、肛門腺絞りをしてあげましょう。特に、小型犬や肥満犬、シニア犬などで、排出がうまくできない場合が多いようです。
目安は月に1回程度ですが、うまくできない飼い主さんも多く、においもかなりきついので、動物病院やサロンでお願いしても良いでしょう。
4. 爪切り
犬の爪は、散歩をする際に自然と研がれるので、爪切りの目安は月に1回ほどで大丈夫です。
ただし、シニア犬など、ずっと家にいる犬は爪がすり減りにくいので、月に2回ほどやってあげる必要があります。
伸びすぎてしまうと、爪が巻き込んで肉球を傷つけたり、フローリングなどで滑りやすくなります。
また、犬の爪には血管が通っていますが、爪切りを長期間しないで放置していると、爪と一緒に血管も伸びてきてしまい、理想の長さに切ろうとすると血管まで切って出血してしまうことがあるので注意が必要です。
5. トリミング
犬種によっては、トリミングが必要な場合があります。
目安は月に1回程度です。
トリミングをしないと、目に毛が入ってしまったり、口元の毛に汚れがついて雑菌が繁殖してしまったりなど、色々と厄介なので注意してください。
6. 足裏の毛のカット
トリミングが必要ない犬でも、足裏の毛が伸びてくると滑りやすくなって足腰に負担がかかるので、月に1〜2回を目安にカットしてあげましょう、
足裏の毛のカットは自宅でも簡単にできますが、うまくできなければサロンにお願いしても良いでしょう。
トリミングが必要な犬種は、トリミングの際に足裏の毛もカットしてもらえます。
まとめ
お手入れは、やることがたくさんあって大変かもしれません。
ですが、愛犬が綺麗で、健康に長生きするためにも、適切な頻度で適切なお手入れをすることは重要です。
はじめはお手入れを嫌がるかもしれませんが、根気強く続けて、徐々に慣れさせていきましょう。
猫の耳にある「ヘンリーのポケット」って何?役割や掃除方法を解説!
猫の耳をじっくりと観察してみると、付け根付近に、何やら小さなポケットのようなものが付いているのが分かるかと思います。
「耳袋」や「耳のポケット」などと呼ばれることがありますが、正式な名前や役割は何なのでしょうか?
今回の記事では、猫の耳の付け根にあるポケットの正体や役割、正しい耳掃除の仕方を詳しく解説します。
猫の飼い主のみなさんは、ぜひ猫の耳の健康を維持するためのポイントを抑えてくださいね。
猫の耳袋の正体
正式名称
猫の耳の付け根にあるポケットは、俗に「耳袋」や「耳のポケット」などと呼ばれていますが、正式には「縁皮嚢(えんぴのう)」や「Henry’s Pocket(ヘンリーのポケット)」といいます。
猫以外にも付いてる?
猫に限らず、キツネ、フェレット、犬などの「ネコ目(食肉目)」に分類される動物全般に付いてるとされます。
猫の場合はほとんど全ての猫種に付いていますが、犬の場合は犬種によるようで、チワワ、コーギー、ボストン・テリア、パグ、柴犬など、耳がピンと直立している犬によく見られます。
耳袋の役割は誰も知らない?
ヘンリーのポケットがなぜあるのか、その理由はまだ科学的には明確にされていないため、本当のところはまだ誰も知りません。
ここでは、推測されている2つの説をご紹介します。
1. 高音を聞き取りやすいように
人間が聞き取れる周波数の範囲は20Hz〜2万Hzですが、犬では65Hz~5万Hz、猫では30Hz〜6.5万Hzと、人間に比べて非常に高い音まで聞き取れることが分かります。
猫の狩りは明け方や夜中などの暗い時間帯である上、獲物となるネズミなどは2万Hz以上の超音波で鳴きます。猫は、暗闇の中でものを見る視力も優れていますが、高い音までよく聞こえる耳があってこそ、狩りができるのです。
ヘンリーのポケットが高音を聞き取るメカニズムなどはよくわかっていませんが、ひとつの説として言われています。
2. 耳が動きやすいように
獲物や外敵の気配を感じた時、むやみに頭や体を動かしてしまうと、相手に居場所がバレてしまいます。
そのため、猫などの多くの動物は、耳だけを前後左右に動かして、物音のする方向や距離を確かめます。
ヘンリーのポケットの役割は、アコーディオンのひだのように、耳を自在に動かしやすくするためのものではないかというのが、2つ目の説です。
定期的に耳掃除をしてあげよう
寄生虫に注意
猫の耳は、ミミヒゼンダニ(耳ダニ)などの寄生虫が発生しやすい部位です。
ヘンリーのポケットも、寄生虫などによる感染症を起こしやすいので、定期的に耳掃除をしてあげましょう。
正しい耳掃除の基本
猫の耳掃除の基本は、「湿らせたコットンガーゼで優しく拭き取る」ことです。
耳掃除に綿棒を使う飼い主さんもいますが、猫の耳を綿棒でゴシゴシと強く掃除してしまうと、耳の中を傷つけてしまうことがあります。コットンガーゼを使う際も、無理に奥の方まで掃除しようとせず、見える範囲だけを優しく拭き取ってあげてください。
耳洗浄液の使い方
耳垢が溜まっていてコットンガーゼだけではとれない場合には、耳洗浄液(イヤークリーナー)を使ってみても良いでしょう。
基本的な使い方は以下の通りです。
①耳の中に直接、数滴ほど洗浄液を垂らし、しばらく待つ。(慣れていない場合は、コットンに洗浄液を染み込ませて、見える範囲だけを優しく拭ってあげる)
②耳の付け根を、外側から優しく、軽く揉む。こうすることで、耳の中の汚れが浮き出てくる。
③浮き出てきた汚れを、コットンで拭き取る。
力を入れて強く耳掃除をしてしまうと、耳が傷ついてしまったり、猫がストレスを感じて耳掃除を嫌いになってしまいます。
耳掃除をする際は、全ての過程で、「優しく、軽く」を常に意識して行いましょう。
耳掃除を始める前に、猫をリラックスさせておくと掃除がスムーズにできるでしょう。
どうしてもできない場合は、獣医師さんに相談してみてください。
まとめ
今回は、猫の耳の付け根にある「縁皮嚢」「ヘンリーのポケット」についてご紹介しました。
ヘンリーのポケットの機能はまだはっきりとは分かっていませんが、高い音を聞いたり、耳を柔軟に動かしたりと、野生生活のために必要な耳の機能を維持するための重要な役割があるのではないかと考えられています。
科学的な証明がなく誰も真相を知らないからこそ、猫のミステリアスな魅力がさらに引き立てられているような気がしますね。
そんなヘンリーのポケットですが、きちんと掃除をしてあげないと、寄生虫などによる感染症を起こしやすい部位でもあります。
正しい耳掃除の方法を理解して、謎に包まれた猫の大切な耳を健やかに保ってあげましょう。