【獣医師監修】太り過ぎに注意!アメリカンショートヘアの好発疾患
アメリカンショートヘアは、昔から日本で人気の猫種です。
猫を飼ったことがなくても、アメリカンショートヘアの名前くらいは知っているという人も多いでしょう。それだけメジャーで、日本でも飼育頭数が多い猫です。
では、猫の品種によって気をつけなければならない病気や、飼育環境はあるのでしょうか。今回はアメリカンショートヘアの好発疾患と飼育環境についてまとめました。
アメリカンショートヘアの歴史
アメリカンショートヘアの祖先はイギリスのブリテッシュショートヘアで、1620年に移民を乗せたメイフラワー号のネズミ退治猫としてアメリカにやってきました。
もともと使役猫として飼われていたことから、愛玩目的の純血種である必要がなく、異なる種の猫との交配が行われました。そのため、比較的丈夫な体になったとされています。
その後、アメリカの愛好家たちの手により品種が固定され、「アメリカンショートヘア」という純血種として現代にまで受け継がれてきました。
アメリカンショートヘアの好発疾患7つ
純血種というのは、近い血を交配し続けることで守られています。それ故に遺伝的に発生しやすい疾患があり、体が丈夫とされるアメリカンショートヘアも例外ではありません。
それでは、アメリカンショートヘアの好発疾患について詳しく見ていきましょう。
肥大型心筋症
【症状】
・呼吸速拍
・胸水
・腹水
・嘔吐
・食欲不振【原因】
心臓の筋肉(心筋)が大きくなり、心臓の拡張能が低下することによる。アメリカンショートヘアでは遺伝性の肥大型心筋症が報告されている。【備考】
診断には超音波検査が必要。また動脈血栓塞栓症が続発することが多く、注意が必要。
動脈血栓塞栓症
【症状】
・突然の後肢麻痺
・後肢の冷感
・大声で鳴く【原因】
心臓などで形成された血栓が、動脈の細い部分(特に大腿動脈)に詰まる。【備考】
肥大型心筋症では血栓が形成されやすい。治療には血栓を溶かす薬剤を用いるが、長く閉塞した血栓がなくなると、末端の壊死した組織や細胞が全身を巡る「腫瘍溶解症候群」が起こり、時に命に関わる。
糖尿病
【症状】
・多飲多尿
・脱水
・易感染性
・嘔吐
・下痢
・昏睡
・低体温【原因】
インスリンの分泌不足や、インスリンの作用不足。猫の場合、インスリンは分泌されていることが多く、ヒトのⅡ型糖尿病と類似する。【備考】
雄は雌の1.5倍発生が多く、肥満はインスリンの効きを悪くする。他の危険因子としては加齢、膵炎、腫瘍、感染症も挙げられる。
多発性嚢胞腎
【症状】
・多飲多尿
・尿が薄くなる
・食欲不振
・嘔吐
・口内炎や消化管潰瘍などの尿毒症症状
・貧血【原因】
多くは遺伝性で、両親に発病がないか確認する必要がある。【備考】
治療法や予防法がないため、早く発見してできるだけ症状を緩和していく。
肝リピドーシス
【症状】
・急激な体重減少
・食欲不振
・嘔吐
・下痢
・便秘
・黄疸【原因】
肥満の猫が、2週間以上の食欲不振などで栄養が偏ると肝臓に過剰な脂肪が蓄積する。【備考】
肥満の予防が重要であるが、他の病気による食欲不振も引き金になり得る。
尿石症
【症状】
・血尿
・頻尿
・トイレに行くが排尿しない
・腹痛【原因】
腎臓や膀胱などの泌尿器に結石が形成されることによる。【備考】
結石は普段の食事や、体質によって形成されやすいものがある。また雄の場合は、尿道に結石が閉塞することも多く、緊急手術が行われる。
関節炎
【症状】
・動きたがらない
・患部を舐める
・関節の腫れ
・痛み【原因】
慢性的な関節への負担、肥満などにより関節軟骨が擦り減ると、骨の変形が引き起こされる。【備考】
肥満の予防が重要。
アメリカンショートヘアを飼うなら注意したい4つのこと
「猫は犬と違って散歩も必要ないし、手間がかからない」と思っていませんか?しかし、人間と一緒に生活をする以上、愛猫の健康を守るためにはやはり気をつけなければならない生活習慣があります。
アメリカンショートヘアの好発疾患を理解し、どんなことに注意すべきかを確認しましょう。
①太りにくい食事管理
糖尿病や関節炎、あるいは膀胱にできた結石が尿道に閉塞しないためにも、肥満を防止することが重要です。そのためには、栄養バランスの整った太りにくい食習慣を作りましょう。
特に避妊や去勢をした子は太りやすい傾向にありますので、ライフステージにあった食事を用意してあげてください。
②しっかりした運動
食事管理と同様に、肥満の予防のためには適度な運動も必要です。
もともと、日常的にたくさんの運動を必要とする猫種ではありませんが、キャットタワーを設置するなどの工夫は必要でしょう。時間がある時はおもちゃで遊んであげるのも良いですね。
③尿のチェック
アメリカンショートヘアの好発疾患には、腎臓疾患や糖尿病など尿に異常が現れるものが多くあります。
日々の生活の中で、尿量がいつもより増えていないか、あるいは減っていないかを確認しましょう。また、尿の色が薄い、赤いなどの見た目の異常もあるかもしれません。
トイレをただ片付けるのではなく、排泄物を確認する習慣をつけましょう。
④飲水量の把握
尿の量は、飲水量と密接に関係しています。
留守の間は置き水をすることになりますが、一日で愛猫がどのくらい水を飲んだかを把握しておくことはとても大切です。
目盛りのある容器を用意すると、飲んだ量が分かりやすいのでおすすめです。
また、夏場などは特に、飲み水を切らさないように注意してください。
常に新鮮な水を飲めるような環境を整え、しっかり飲んでしっかり排泄をしてもらうことで、腎臓への負担を軽減します。
まとめ
アメリカンショートヘアは、猫の純血種の中では特に病気が多いというわけではありません。しかし、やはり生き物ですので、どうしても体調を崩すことはあるでしょう。
病気にさせない環境を整えると同時に、病気を早く見つけられるよう、排泄物のチェックや飲水量の確認を習慣づけることが大切です。
【獣医師監修】猫の下痢の原因は?チェックすべきポイントを徹底解説
愛猫が下痢をしたら、飼い主のみなさんは何を疑うでしょうか。「単にお腹の調子が悪かっただけだ」と思うかもしれません。
しかし、猫の下痢は重大な病気のサインである可能性もあります。猫の病気に対する正しい知識がなければ、大切な愛猫の病気のサインを見逃してしまうかもしれません。
今回は、猫に下痢が見られた際に考えられる疾患や飼い主さんができることを、獣医師が詳しく解説していきます。
そもそも下痢とは
下痢とは、水分を多く含んだ便のことで、その量は一般的に通常よりも多くなります。糞便量が多くなることで、トイレに行く回数も自然に増えます。
消化器系疾患において、下痢は嘔吐と並んでよく見られる症状であり、猫でも決して珍しいものではありません。
小腸性下痢と大腸性下痢
下痢は病変の部位によって「小腸性下痢」と「大腸性下痢」に分類され、それぞれ症状に特徴があります。
その臨床徴候を下表にまとめました。
小腸性下痢 | 大腸性下痢 | |
---|---|---|
糞便量 | 著名に増加 | 正常~軽度の増加 |
排便回数 | 正常~軽度の増加 | 増加 |
しぶり | 稀 | あり |
糞便中粘膜 | 稀 | あり |
未消化物 | あり | なし |
疼痛 | なし | 時々 |
糞便中血液 | 黒色便、タール便 | 鮮血便 |
しぶりとは、残便感があるのに排便がない状態のことです。腹痛や肛門の筋肉の痙攣が原因で、大腸性疾患の際に認められます。
内臓の出血と便
消化管内で出血があった際や、胃や小腸などの消化管上部での出血では腸内で血液が消化されることで、便が黒くなります。
一方で、大腸での出血の場合では、赤い血液の付着した鮮血便が認められます。
動物病院を受診する際に聞かれること
下痢を呈する疾患は様々で、どこに原因があるかによって治療法も変わってきます。そのため、正確で迅速な診断が求められます。
猫が下痢をして受診する際は、予め次のような問診の内容を把握しておけば、早期診断に繋がるかもしれません。
- いつから: 急性か慢性かなど
- 便の性状: 色、臭い、水分量(水様、泥状、軟便など)
- 他の症状: 嘔吐、黄疸、食欲不振など
- ゴミ箱を漁っていないか: 異物、毒物の可能性
猫の下痢で考えられる疾患
では、猫に下痢が見られた際にはどんな疾患が考えられるのでしょうか。
事前にしっかり把握しておくことで、猫の重大な病気にいち早く気づいてあげましょう。
猫汎白血球減少症
猫パルボウイルスの感染による感染症です。突然の下痢や嘔吐のために衰弱、脱水を起こします。
十分な免疫力を持っていない子猫に発生が多く、成猫ではワクチン接種による予防が可能です。
消化管内寄生虫症
種々の寄生虫による腸炎や消化吸収障害によって下痢が生じます。
駆虫薬による治療や予防が可能ですが、環境中の寄生虫を殲滅しない限り感染を繰り返すため、飼育環境を常に清潔に保つことが大切です。
炎症性腸疾患
リンパ球プラズマ細胞性腸炎や好酸球性腸炎に分類される、下痢を主徴とした炎症疾患です。長く続き、一般的な下痢に対する治療にも反応しない下痢や嘔吐の場合には本疾患を疑います。
しかし、確定診断には内視鏡下での組織生検が必要であり、猫に大きな負担をかけることになります。
消化管内腫瘍
猫における消化管内腫瘍は、消化器型リンパ腫が非常に多く見られます。高齢猫で嘔吐や下痢などの消化器症状を呈する場合にはリンパ腫を視野に入れて検査を行います。
一方で、消化器型リンパ腫は小腸に腫瘤(しゅりゅう)性病変を作らないパターンもあり、パッと見ただけでは腫瘍と気付かないこともあります。
肝リピドーシス
いわゆる脂肪肝のことで、肥満以外にも様々な原因で発生します。脂肪肝の原因は、代謝やホルモンの異常、栄養素の不均衡、毒性物質、先天性代謝異常などです。
他にも、2週間以上にわたる長期的な食欲不振でも肝リピドーシスが発生することがあります。そのため、猫で食欲の異常を見つけたら放置せずに、食欲不振の原因を除去する必要があります。
また、肝リピドーシスの治療では鼻からカテーテルを入れて強制給餌を行うこともあります。
胆管肝炎
猫の慢性肝疾患で最もよく見られるのが胆管炎・胆管肝炎です。胆管肝炎は細菌が関与し、炎症性腸疾患や膵炎などを引き起こす化膿性のものと、炎症が胆管にのみ限局する非化膿性のものに分けられます。
化膿性胆管肝炎では急性の経過を取ることが多く、早期発見・早期治療が重要です。
膵炎
猫での膵炎(すいえん)の発生は多いとされていますが症状は劇的ではなく、嘔吐や下痢が見られることもありますが、元気消失や食欲不振のみのこともあります。
猫で膵炎が重要視されるのは、膵炎の他に、胆管肝炎や肝リピドーシス、炎症性腸疾患を続発することが多いからです。また、膵炎が慢性化することも多く、消化器症状と長期的に付き合っていくことも少なくありません。
甲状腺機能亢進症
高齢の猫でよく見られる疾患です。ホルモンを分泌する甲状腺組織の過形成や腺腫によって、過剰に甲状腺ホルモンが分泌されることにより起こります。
下痢や嘔吐の他に、食欲亢進と体重減少が顕著であり、治療を行わないとどんどん衰弱していきます。食欲はあるのに痩せていく現象が見られたら、この疾患の可能性が高いです。
猫が下痢をしたとき注意すること
猫の下痢は痕跡が残るため、飼い主さんが最も気付きやすい症状の一つです。
下痢は単なるお腹の不調や食べ過ぎが原因とは限らないので、異変を感じたら早めに動物病院を受診しましょう。
動物病院に便を持参するとよい
居住空間を清潔に保つため、すぐに便を片づけてしまいがちですが、ちょっと待ってください。
「便には多くの情報が詰まっています」。
猫は言葉が話せない分、便などから健康に関する情報を得る必要があります。できるだけ排泄してから時間の経っていない便を持参すると、動物病院でスムーズに糞便検査を行えます。
まとめ
排便は、健康状態を表す重要なバロメーターです。日常的に便を観察することで、愛猫の健康管理を行うことができます。
人間側が猫の異常を感知し、すぐに対応することができると素晴らしいですね。
何か臭わない?原因は犬の口臭だった!原因7つ。
愛犬が近可愛い顔して寄ってきて、キスをしてくる瞬間って幸せですよね。でも、もし愛犬の口が臭かったら?ちょっとげんなりしてしまいますよね。
本当は愛犬とキスするのは嬉しいけど、ちょっと遠慮しちゃう…。そんな悲しい経験をする前に、犬の口臭となる原因と予防策を知りましょう。
口臭の原因は複数ある
口臭は、歯磨きで改善されると思ってはいませんか?実は犬の口臭の原因は口の病気や歯周病だけではないんです。他にもたくさんの原因があるのです。
今回は、犬の口臭の原因となる以下の7つの症状をご紹介します。
- 歯周病
- 歯抜け
- 糖尿病
- 肝臓の問題
- 腎臓の問題
- 胃腸の問題
- 鼻炎
歯周病
犬の口臭の主な原因は、やはり歯周病や歯肉疾患です。歯肉の病気は、口の中の細菌が、歯の表面に付着する歯垢を形成するときに始まります。その歯垢が歯茎の下に広がると、歯茎が炎症を起こし、歯茎に膿ができ始めます。
その膿や化膿した歯茎が口臭の原因になります。
歯周病は口臭だけではない!?
歯周病や歯肉疾患は口臭を引き起こすだけではありません。人間でもそうですが、歯周病や歯肉炎等が悪化すると、歯そのものが抜けてしまう可能性があります。また、心臓、肝臓や腎臓にまで悪い影響を与えることがあります。
歯周病や歯肉疾患が進行し、細菌が血流に入ることによって、その血液が体内を循環します。それが原因となって、歯の病気だけでなく、身体の病気も引き起こすと言われています。犬用歯磨き粉と歯ブラシを使用して、毎日、または少なくとも週に数回、犬の歯を磨くことによって歯肉の病気を予防することができます。
歯周病や歯周疾患が進行している場合は、獣医さんに相談して、膿を取ってもらうなどの処置を取りましょう。
歯が抜けた後
これは子犬や老犬によくあることですが、歯抜けが原因となって口臭が発生します。歯が抜けた後は、歯茎がむき出しの状態です。その穴の空いた歯茎に細菌がたまり、炎症を起こします。その結果、歯肉疾患のような状態になります。
飼い犬の歯が抜けた時は、必ず、歯や口のお手入れをしてあげる必要があります。
糖尿病
糖尿病も口臭の原因になるって知っていましたか?
糖尿病が原因の口臭の場合、匂いが独特と言われています。もし、愛犬からフルーツが腐ったような匂いがしたら、糖尿病の可能性があります。また、以下のような生活環境に関する変化が見られる場合は、その可能性も疑われますので、注意しましょう。
- 食欲が増加した
- 急激に体重が減った
- 睡眠量が多くなった
糖尿病が原因の口臭は、歯磨きでは改善されませんので、動物病院での糖尿病治療が必要になります。
肝臓に問題
口臭に加えて、このような症状が見られるようになったら、肝臓に問題があるかもしれません。これらの症状が見られたら、肝リピドーシスという病気かもしれません。肝リピドーシスは肥った犬によく見られる病気です。急激に肝臓の中に脂肪が蓄積して、肝臓が脂肪肝になり、肝機能が悪くなってしまう病気です。
- 嘔吐
- 食欲不振
- 歯茎、目、皮膚に黄疸
腎臓に問題
愛犬がアンモニア臭のような口臭を発するようになったら、尿毒症という病気を患っているかもしれません。また、アンモニア臭のような口臭の他に、以下の症状が見られたら、尿毒症の可能性が高いです。尿毒症とは、尿道が石によって塞がり、尿が出なります。すると、尿に含まれる毒素が体内を巡り、体中に毒素がたまります。
- 体重減少
- 食欲不振
- 尿が出ない
- 腹水
- 無気力
- 口の中の出血
尿毒症は大変危険な病気です。口臭が気になりだしてからは遅い可能性があります。もし、犬が無気力になり、食欲不振が見られたら、すぐに動物病院に連れて行きましょう!
胃腸の問題
肝臓や腎臓だけでなく、胃腸の不調も口臭の原因になります。食道菅の拡大や、胃や消化管の不調、逆流性胃腸炎や食道炎などです。このような症状が見られたら、胃腸に問題がある可能性が高いと思われます。特に、軟便はわかりやすい症状なので、毎日きちんと便の状態を確認するようにしましょう。
- 食欲不振
- 吐き気、嘔吐
- 軟便
鼻炎
鼻炎や鼻づまりが原因となって、口臭を発することもあります。鼻炎による口臭の原因は、口呼吸だったり、蓄膿症によるものの可能性もあります。
人と同じ
今回は、犬の口臭の原因7つをご紹介しました。もちろん、飼い犬の歯磨きや口の衛生管理を定期的に行うことは大事です。しかし、場合によっては、口臭が病気のサインになっている場合もあります。ほとんどの場合は、かなりキツイ臭いを発するものですので、愛犬からとてもキツイ臭いを感じたら、それは病気のサインかもしれません。
人間と同じで、犬も高齢化が進んでいます。それに伴い、お口のケアも重要になってきています。病気のサインかもしれない犬の口臭、放っておくのではなく、オカシイなと思ったら、動物病院で診てもらう等、きちんとした対策を取るようにしましょう!
デブ猫ちゃんに危険信号!肥満が原因で起こる病気や症状とは。
猫の肥満はあっという間。
可愛くおねだりされると、ついついあげたくなっちゃう気持ち、わかります。しかし、猫が太るのはとても簡単です。人間もそうですが、痩せるのは大変なのに太るのはあっという間なんですよね。
この記事では、肥満が及ぼす影響についてみていくので、そんなついついあげちゃう気持ちが引き締まると思います(^^)
1. 毛がボロボロになる
猫は太ると、脂肪が邪魔をしてグルーミングができなくなります。グルーミングをしないことによって毛艶が悪くなったり、グルーミングできないことがストレスになってしまいます。
結果的に、肥満と関係なさそうな皮膚病にまでなってしまうケースも少なくありません。ボロボロの毛になった愛猫を見たくはないですよね。
2. 足腰を痛める
関節炎
体重が増えるということは、その重みを足が支えることになります。猫は上下運動が好きな動物です。遠くへジャンプしたり、高いところから降りてくる時には、その衝撃を足の関節が受け止めます。
猫の肥満は、足の関節へ大きな負担を強いることになり、関節炎を招きます。
椎間板ヘルニア
猫は犬に比べてヘルニアになりにくいと言われています。しかし、肥満の猫ちゃんの場合、そのヘルニア発症率が高まるとされています。
肥満が椎間板に負担をかけ、圧力が加わることで変形してしまうのです。ヘルニアが進行すると、だんだんと歩くことが困難になっていきます。
3. トイレに行かなくなる
尿路疾患
猫は太ると、動くことが面倒なのでトイレに行く回数が減ります。トイレを我慢することは腎臓を酷使することに繋がります。
おしっこを我慢してしまって、尿路結石や膀胱炎など様々な尿路疾患の原因になります。
4. 他にも怖い病気がたくさん
脂肪肝
肝脂肪(肝リピドーシス)は太り気味の猫に発症しやすい病気です。ホルモンの異常などから、肝臓に脂肪が多く溜まりすぎている状態です。
命に関わる病気で、食欲や元気がなかったり、数日間ご飯を食べていない場合には、病院に行くことをオススメします。重度の場合には、黄疸や痙攣などが起きる場合があります。
糖尿病
肥満の猫ちゃんは、糖尿病にかかりやすいと言われています。
糖尿病は、糖分を細胞に取り込む際に動くはずの「インスリン」が正常に機能してくれなくなります。そのため、取り込んだ糖分を細胞が吸収してくれず、血液を流れて尿として出てきてしまいます。
糖尿病の猫ちゃんは、トイレの回数が増える、水を多く飲む、ご飯をよく食べるようになるなどの症状が現れます。この段階の時に病院へ行きましょう。さらに進行すると、食欲がなくなったり、合併症状が起きてしまいます。
猫の肥満を甘く見ないで!
デブ猫ちゃんは確かに可愛いです。でも、それによって不健康になってしまうのは、猫ちゃんも飼い主さんも嫌ですよね。
猫の健康管理ができるのは、飼い主さんなんです。だから、肥満を甘く見ずに、日々の健康管理をしっかりとしてあげてくださいね。
猫の肥満の原因が知りたい!という方は、この記事も役にたつはずです。