【獣医師監修】放置すると危険かも!?犬の脱毛で考えられる疾患
犬は全身を毛で覆われており、犬種によっては生理的な範囲内で毛が抜け替わります。
生きる上である程度の抜け毛は仕方ありません。しかし、皮膚の赤みを伴っていたり、ある一部分だけが脱毛しているのは皮膚や毛包などに異常があるサインかもしれません。
今回は犬の脱毛で考えられる疾患について、獣医師が詳しく解説します。
犬の脱毛の原因
犬の毛が抜ける原因は、主に内分泌疾患と遺伝によるものが考えられます。
内分泌疾患
- 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
- 甲状腺機能低下症
- 性ホルモン関連性皮膚症(性ホルモン失調)
遺伝性
- 脱毛症X
- 虚血性皮膚障害
- 淡色被毛脱毛症(カラーダイリューション脱毛)
- 黒色被毛形成異常
- パターン脱毛症
それぞれ、何が原因でどのような症状があるのか、詳しくみていきましょう。
内分泌疾患
副腎や甲状腺のようなホルモンを分泌する組織に異常が起こると、脱毛が見られることがあります。
また、これらの内分泌疾患は脱毛だけでなく、全身症状を呈することも少なくありません。放置することによって、どんどん体調が悪くなることも考えられます。まずは、内分泌疾患について見ていきましょう。
副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
【症状】
多飲多尿、薄い皮膚、脱毛、色素沈着(皮膚が黒っぽくなる)、石灰化(硬い石のようなものが皮膚に沈着する)、腹部膨満、呼吸促迫など。
【原因】
脳の下垂体から分泌される副腎皮質刺激ホルモンの過剰や、副腎腫瘍による副腎ホルモン(コルチゾール)の過剰分泌による。
【備考】
適切な治療により予後は良好とされる。7~12歳齢の老齢犬では一般的な内分泌障害であるため、これらの年齢に差し掛かったら定期的な健康診断が必要である。
甲状腺機能低下症
【症状】
皮膚症状(脱毛、被毛の光沢消失、角化異常、外耳炎など)、元気消失、低体温、体重増加など。
【原因】
免疫介在性のリンパ球性甲状腺炎、突発性甲状腺委縮が多いとされる。また甲状腺腫瘍も原因となりうる。
【備考】
治療には甲状腺ホルモンの投与が行われる。
性ホルモン関連性皮膚症(性ホルモン失調)
【症状】
会陰部、外陰部周囲、体幹部、頚部に対称性に生じる脱毛。
【原因】
メスでは卵巣腫瘍、オスでは精巣腫瘍(セルトリ細胞腫、ライディヒ細胞腫、セミノーマ)に関連して見られる。
【備考】
性ホルモンのうち、エストラジオールが増加する症例では非再生性貧血に注意が必要。治療は避妊手術および去勢手術によって行う。また、細菌の二次感染に関係のない痒み症状が現れる場合があるが、特にメスでは発情周期とともに増悪する。
遺伝性
脱毛が見られる疾患には、遺伝による影響が大きいものもあります。好発犬種では、発生に注意が必要ですが、それ以外の犬種も発症しないわけではありません。
脱毛症X
【症状】
体幹部の脱毛。尾、お尻周り、頚部から始まり、経過とともに頭部や四肢を除く全身に拡がる。
【原因】
病態や原因については明らかになっていない。
【備考】
ポメラニアンに多く見られ、一般に1~2歳で発症する。命に関わることはない。
虚血性皮膚障害
【症状】
鼻、眼瞼、口唇などに紅斑、丘疹、水疱などを認め、やがて潰瘍化して痂皮、脱毛を呈する。また、咀嚼障害や嚥下障害、まれに巨大食道症に伴う誤嚥性肺炎を起こすこともある。
【原因】
コリーやシェットランド・シープドッグの家族性(遺伝性)疾患として知られている。
【備考】
通常は6ヵ月未満で初発し、加齢とともに症状は軽快することが多い。一方で有効な治療法は確立されていない。
淡色被毛脱毛症(カラーダイリューション脱毛)
【症状】
淡い毛色(グレーなど)の犬にみられる脱毛。
【原因】
メラニン色素が不均等に毛に分布されることによって毛がちぎれやすくなる遺伝性疾患。
【備考】
毛が抜けるのではなく、毛がちぎれることによって局所的に被毛が薄くなっているように見える。
黒色被毛形成異常
【症状】
黒色の被毛にみられる脱毛。
【原因】
毛根部でメラニン色素を毛に送り込む機能に異常が発生する遺伝性疾患。
【備考】
メラニン色素が過剰な部分は毛がちぎれやすくなる。生後1ヵ月齢になると徐々に脱毛が始まる。
パターン脱毛症
【症状】
耳、首、鼻先、胸部、腹部、内股、尾などの左右対称性脱毛。年齢とともに脱毛は進行する。
【原因】
遺伝性疾患である可能性が高いが、正確なメカニズムは解明されていない。
【備考】
犬種によって発症年齢と発生部位に特徴がある。ヨークシャー・テリアでは6ヵ月~3歳に鼻、耳介外側全体、四肢、尾に発生。ダックスフント、チワワ、トイプードル、イタリアン・グレーハウンド、ミニチュア・ピンシャーでは6ヵ月~9ヵ月に耳介外側全体のみ、あるいは複数の箇所に発生する場合がある。
まとめ
愛犬に脱毛が見られても、大げさに考えない方もいるかもしれません。しかし、内分泌疾患などの病気を放置すれば、治療による効果が低下する可能性があります。
また、今回は紹介しませんでしたが、痒みを伴う皮膚疾患においても脱毛が起こる場合があります。何か気になることがあれば気軽に動物病院に相談してください。
足裏の脱毛には注意!うさぎのソアホックの原因と予防方法とは
うさぎに多いと言われる病気である「ソアホック」。足裏の毛が抜けることで、皮膚の炎症を起こしてしまう病気です。
英語でソア(sore)は痛い、ホック(hock)は後脚の関節を意味します。
今回は、ソアホックの症状、原因と予防策についてご紹介します。日頃のちょっとした予防策でリスクを下げることができるため、是非試してあげてください。
ソアホックとは?
ソアホックとは、うさぎの足裏に起こる皮膚炎のことです。日本語では、飛節びらん、足底潰瘍などと呼ばれることもあります。
ソアホックの症状としては、まず何らかの原因で足の裏、特に踵の部分の被毛が薄くなります。脱毛よって皮膚が露出してしまうと、表面に傷や炎症を起こしやすくなってしまいます。
進行すると足裏が厚く固い白いタコのようになり、赤く炎症を起こしてしまいます。
ソアホックは、後ろ足に発症することが多いです。
直ちに重篤化することはありませんが、炎症による痛みで歩けなくなったり、食欲不振になったりします。悪化すると二次的な病気を引き起こすことがあります。
進行すると治りにくくなるため、早期発見と予防がが大切です。
ソアホックの原因
うさぎのソアホックは、日常的に足への負担がかかってしまうことが主な原因となります。
- 固い床材
- 爪が伸びすぎている
- 運動不足
- 肥満による体重の負荷
- スタンピング(足で床を蹴る)を頻繁にする
- 加齢により、同じ姿勢で長時間足を床につけている
以上の環境や行動が見られる場合は、足に負担がかかっている可能性があります。
うさぎの足には肉球がないため、皮膚が床に直接触れてしまいます。そのため、少しの摩擦でも擦れてしまい毛が抜けやすくなるのです。
そのほかにも、ストレスや遺伝的要因によって足の裏の毛が薄いことも原因として挙げられます。また、水や尿などが足裏にこびりついて、足裏が常に湿っているなど不衛生な状況も良くありません。
日頃から足裏をチェックしよう
抱っこをしたりブラッシングをしたりなど、普段からうさぎと触れ合っていると、足裏の脱毛に気がつきやすいでしょう。
しかし、抱っこが苦手なうさぎだと、歩けなくなるまで気がつかない場合もあります。
換毛期など毛が生え変わる時期は特にデリケートになるため、普段からうさぎの足裏を意識してみてください。
ソアホック予防のためにできること
ソアホックを予防するために、飼い主さんができることをご紹介します。
1. 足に負担のかからない床材
ケージや散歩するお部屋の床材は、足に負担のかからないものを選びましょう。
固い床やフローリングなどの滑りやすい床は、ウサギの足には負担になります。
爪を引っ掛けにくい毛足の短い、適度に弾力がある、滑りにくく摩擦が起こりにくいマットが適しています。
2. 定期的に爪切りをする
爪が伸びすぎてしまうと、かかとに体重が乗ってしまい足に負担がかかります。
そのほかにも、カーペットに爪が引っかかりやすくなり折れる原因になってしまいます。
日頃からうさぎの爪の長さを確認し、切ってあげましょう。暴れてしまってうまく切れない場合は、動物病院等で切ってもらうことをおすすめします。
3. うさぎの足を綺麗に保つ
ケージの中でうさぎが水皿をひっくり返してしまったり、尿が散乱してしまったりすることがあるでしょう。
足裏が湿って不衛生な状態が続くと、皮膚の炎症により脱毛が起こりやすくなります。
こまめにケージの床を掃除し、ウサギの足裏を綺麗に保ちましょう。
4. 肥満予防
体重が増えると足の負担も増加します。適切な体重管理はうさぎの健康につながります。
年齢ごとに食事を見直し、おやつのあげすぎには注意しましょう。
5. うさぎにストレスを与えない
うさぎはストレスに敏感な動物です。
うさぎはストレスを感じた時、後ろ足で力強く床を蹴るスタンピングをすることがあります。
特に固い床の上で頻繁にスタンピングをすると足裏に良くないため、ストレスとなる要因をなるべく取り除いてあげましょう。
部屋の中をお散歩させて運動させる、しっかり遊んであげる、大きな音を立てないなどの対策をし、ストレスフリーな環境を作ってあげることが大切です。
まとめ
ソアホックは、足の負担による脱毛が原因の病気です。
うさぎがかかりやすい病気の一つで、悪化すると歩けなくなることがあります。そのため、予防と早期発見が重要になります。
負担の少ない床材を選ぶ、定期的に爪を切る、足を綺麗に保つなどの日頃の予防策をしっかり行い、日頃から足の裏の状態チェックをしてあげましょう。
少しでも脱毛や赤みが見られたら、動物病院に相談することをおすすめします。
病気?ストレス?猫の抜け毛が多すぎる・脱毛の5つの原因
猫の毛が抜けるのは自然現象ですが、抜け毛が多すぎたり、体の一部だけが集中して脱毛している場合は、なんらかの異常があるかもしれません。
今回の記事では、猫の抜け毛が多いときに考えられる5つの原因と、その特徴や対策などについてご紹介します。
愛猫の健康をチェックする上で、脱毛は一つの重要な指標になるため、猫とのコミュニケーションの中で異常に気づいてあげられるようにしましょう。
猫の抜け毛が多い原因①換毛期
1年を通して毛の生え変わりはありますが、換毛期には特に抜け毛が多くなります。
猫の換毛期は、年に2回、3月頃と11月頃に起こります。ただし、完全室内飼いの猫では室温の変化が小さいため、換毛期がない場合もあります。
換毛期のお手入れ
換毛期に抜け毛が多くなるのは、自然現象なので問題ありません。
しかし、特に長毛種の猫では、放っておくとグルーミングなどで毛を飲み込みすぎてしまい、「毛球症」になってしまうことがあります。
適切にブラッシングをしてあげることが重要です。
猫の抜け毛が多い原因②感染症・寄生虫
猫の抜け毛は、単なる生え変わりであれば問題ありませんが、中には病気の可能性もあります。
細菌感染
発疹、かゆみ、引っかき傷などが見られ、まだらに脱毛する。
主に胴体で症状が現れる。
糸状菌感染
かゆみはほとんどなく、広範囲で毛が一気に抜け落ちる。抜け毛が多い部分では、フケが出やすくなる。
顔面や手足から始まり、症状が進行すると全身に広がる。
糸状菌感染は、一般的に子猫に多く、ヒトにも感染することがある「ズーノーシス(人獣共通感染症)」のひとつなので、飼い主さんも注意が必要。
膀胱炎や腎臓病など
皮膚にかゆみが出る病気だけでなく、膀胱炎や腎臓病など、患部を気にして外側から舐めてしまうこともある。
また、例えば関節が痛いのに、そのストレスから、全く関係のない部位を舐め続けることもある。
ノミの寄生
猫の被毛の間に黒いノミの糞が大量に付着し、500円玉くらいの大きさの発疹ができる。
ノミは肉眼でも見ることができる大きさなので、よく見ると猫の皮膚の上を動いているのが確認できる。
主に、後頭部、首、腰、後肢に見られる。
疥癬(かいせん)
「ヒゼンダニ」という寄生虫による感染症。ヒゼンダニが猫の皮膚の中にトンネルを掘るため、非常に強いかゆみを伴う。
そのため、体を掻きむしってしまい、脱毛や引っ掻き傷ができる。全身に発症するが、耳の端、肘、膝、腹部に多い。
なお、糸状菌感染と同じく、疥癬もヒトに感染するズーノーシスのひとつ。
猫の抜け毛が多い原因③アレルギーやアトピー
猫のアレルギーやアトピーは、食べ物や花粉、植物などが原因です。
発症すると、発疹ができて皮膚が赤くなり、掻きむしったり舐め続けたりするので、かさぶたができやすくなります。特に、顔や首の近くに多く見られます。
初めて食べるものには注意
猫が特定の食べ物を食べて具合が悪くなったことがある場合は、その食べ物はもう食べさせないでください。
また、初めて食べさせるものは少しずつ与え、食後しばらくは猫の様子を観察するようにしましょう。
猫の抜け毛が多い原因④過剰なグルーミング
猫はもともと、グルーミングに多くの時間を費やす動物です。しかし、中には、毛が抜けて禿げてしまうほど過剰にグルーミングをし続ける猫がいます。
神経質な性格であったり、環境の変化や運動不足などによるストレス、飼い主さんとの分離不安などが原因です。
このように、精神的な原因による脱毛は、「心因性脱毛症」と呼ばれます。
生活環境を見直そう
猫が、毛が抜けすぎてしまうほど過度なグルーミングをしている場合は、生活環境に問題がある可能性があります。
例えば、次のような点に注意し、生活環境を見直してみましょう。
- 猫の寝床近くでテレビや電気をつけっぱなしにしていないか
- 構いすぎ、または放ったらかしすぎていないか
- 猫が安心できる場所(暗くて狭いところ)を確保しているか
- 運動不足になっていないか
- トイレや食器周りなどが清潔に保たれているか
猫の抜け毛が多い原因⑤偏食による栄養不足
猫は好き嫌いが多い動物だと言われますが、猫が欲しがるものだけを与えていると栄養が偏ってしまい、ビタミン欠乏症に陥る恐れがあります。それにより、頭部の毛が抜け落ちることがあります。
猫のごはんは総合栄養食を
猫のごはんを手作りしている方は、猫の栄養についてきちんと学んでおく必要があります。
自信のない方は、「総合栄養食」と書かれた市販のキャットフードを与え、猫の嗜好に応じてトッピングなどをするようにしましょう。
猫の脱毛が気になる場合は動物病院へ
猫の脱毛の原因は様々ですが、体の一部だけに集中して脱毛があったり、症状が長引くようであれば動物病院を受診しましょう。
中には、放置すると重症化してしまったり、飼い主さんに感染してしまうことのある危険な病気が隠れている可能性もあるので、気になることがあったら早めに獣医師さんに相談することをおすすめします。
症状の経過を写真に撮っておくと良い
動物病院を受診する際は、症状の経過を写真に撮っておき、「いつ頃から、どの部位に症状が現れたか」や「他に症状はないか」などを整理しておくと診断がスムーズに進みます。
まとめ
猫の毛は常に生え変わるので、多少抜け毛があるくらいでは問題ありません。
しかし、抜け毛の量が多かったり、体の一部に集中して脱毛が見られる場合は、病気やストレスなどが原因となっていることが考えられます。
ストレスが原因の場合は、生活環境の見直しによって改善する可能性が高いです。
ただ、病気の危険性もあるので、少しでもおかしいと思ったらなるべく早めに動物病院を受診しましょう。
【獣医師監修】湿疹や脱毛など、猫の皮膚異常で考えられる9つの疾患
今回のテーマは、愛猫の毛が抜ける、皮膚が赤くなるなど、猫の皮膚に関する様々なトラブルについてです。
猫の皮膚トラブルは、一時的なものなら問題ありませんが、それが何日も続き、どんどん広がっていく場合は注意が必要です。皮膚の痒みや違和感は、猫にとっても大きなストレスになります。
猫の皮膚に何が起きているのかを、獣医師と一緒に詳しく勉強していきましょう。
そもそも皮膚異常とは
皮膚が赤くなっている、痒みがあるなど、皮膚全般の異常のことです。外観に異常が見られるため、一緒に生活していて見つけやすい異常でもあります。
猫で見られる皮膚異常の一例を紹介します。
- 紅斑:赤い斑で、皮膚に盛り上がりは見られない。毛細血管の充血によって起こる。
- 脱毛:猫は全身が毛で覆われているため、全身のどこでも起こり得る。
- フケ:表皮のターンオーバーの短縮、あるいは角質の剥脱阻害が考えられる。
- カサブタ:びらんや潰瘍の上に滲出物や扁平上皮が固まって形成される。
猫の皮膚異常で受診した際に聞かれること
猫の皮膚疾患は、受診時の皮膚の状態だけでは情報が不十分です。
次のような点を飼い主さんが事前に把握しておくと、診断がスムーズに進みます。
- 初発年齢:幼齢時に発生するもの、老齢で発生するものがある
- 季節性:夏場や冬場で症状に変化はあるか
- 初発部位:最初はどこから始まったのか
- 痒みの程度:強い痒みがあるか、本人が気にしている様子はあるか
- 投薬歴:過去の治療歴、投与した薬剤の反応性
- 経過:病変の拡大、いつ頃からかなど
猫の皮膚疾患で考えられる疾患9つ
皮膚疾患は命に関わることは少ないですが、痒みがあると非常にストレスです。
そのストレスによって別の病気にかかることもあるため、早めに原因を取り除き、楽にしてあげましょう。
①膿皮症(のうひしょう)
【症状】
・皮膚小環:カサブタを伴うやや隆起した発赤が、細菌感染部位から円形に広がる。背中に見られることが多い。
・深在性膿皮症:細菌感染が皮膚の深部に及んだ状態。赤く腫れ、痛みを伴う。【原因】
細菌が表皮や毛包に入って感染。皮膚にはバリア機能があるが、環境の悪化や栄養不良、他の感染症やアレルギーなどによってバリアが弱まると発症する。
②ノミアレルギー性皮膚炎
【症状】
痒みを伴う皮疹。【原因】
ノミに対するアレルギー反応。
ノミの寄生数には関係なく、一匹でもノミがいればノミアレルギー性皮膚炎を発症する可能性がある。【備考】
ノミアレルギーによって好酸球性肉芽腫などが悪化することもある。
③食物アレルギー
【症状】
痒み、脱毛、全身性粟粒(ぞくりゅう)性皮膚炎。
特に首から上(頭部、頸部、耳介)によく見られる。【原因】
食物抗原に対するアレルギー反応。
犬と異なり、猫では食物アレルギーがどのように起こるのか解明されていない。
④皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)
【症状】
・脱毛(初期段階)。
・多量の鱗屑(りんせつ:皮が剥けてカサカサした状態)を伴う脱毛性紅斑。
・細菌の二次感染で痒みが見られることも。【原因】
皮膚糸状菌という真菌(カビの一種)による感染症。【備考】
皮膚糸状菌症はヒトにも感染することが知られており、猫はヒトへの重要な感染源として問題視されている。多頭飼育の場合は感染が蔓延する恐れがあり、早期に感染猫を隔離するのが大事。
落ちた皮膚や被毛が感染源となるため、環境の浄化も重要。
⑤舐性皮膚炎(しせいひふえん)
【症状】
脱毛、違和感。【原因】
ストレスや退屈などによって猫は自分の体を舐めるが、ザラザラの舌で舐め続けると皮膚が炎症を起こす。【備考】
元々そこに何らかの皮膚異常があったから舐めているのか、舐めた結果皮膚異常が生じているのかの判断は困難。
⑥肥満細胞腫
【症状】
悪性腫瘍が、特に頭部や頸部に発生することが多い。
小さい上に、本人が気にすることも少ないため、発見が遅れることも多い。【備考】
外科切除では広範囲の切除が望ましいとされているが、猫の肥満細胞腫では局所での攻撃性は低く、術後の予後は良好。
一方で、転移している場合の予後は悪いとされ、特に多発性(複数か所に病変が存在)の場合は要注意。
⑦扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)
【症状】
白い猫に発生しやすい癌で、好発部位は鼻、耳介、眼瞼、口唇。
病変部は潰瘍化して出血しやすく、顔面の変形も見られることがあるため非常に痛々しく見える。【備考】
転移速度は遅い。
⑧脂肪種
【症状】
脂肪細胞の増殖による良性腫瘍で、触るとプヨプヨしている。【備考】
単独で悪さをすることはあまりないが、発生部位と大きさによっては歩行や飲食に支障を来たすことも。
⑨表皮嚢胞(ひょうひのうほう)
【症状】
表皮にしこりができる。
表皮の角質・脂肪が皮膚内に溜まったもので、腫瘍ではない。【原因】
皮下に嚢胞(袋)ができ、そこに古くなった角質などが溜まることで腫瘤となる。【備考】
腫瘍ではないので転移することはない。
しかし、大きくなりすぎると自壊の恐れもあるため、手術によって切除する必要がある。
猫の皮膚異常は早めの受診を!
皮膚病変の診断や治療には時間がかかるものもあります。
細菌培養検査では2〜3日、アレルギー検査では1週間程、食物アレルギーの原因を調べるための除去食試験では数ヵ月かかることもあります。
痒みなどのストレスを早く取り除いてあげるためにも、早めに動物病院を受診しましょう。
まとめ
猫の皮膚異常の相談は意外と多いものです。皮膚疾患は原因がなかなか特定できないことも意外と多く、獣医師の頭をしばしば悩ませます。
愛猫の皮膚トラブルを見つけた場合は、気軽にご相談ください。一緒に愛猫の悩みを解決していきましょう。
犬の毛が抜けて地肌が見えてしまった!?犬の脱毛3つの原因とは?
犬の抜け毛には、季節の変わり目に被毛が生え変わる生理現象である「換毛」と、ストレスや病気が原因で毛が抜け落ちてしまう「脱毛」があります。
もちろん、毛が抜けるからといって必ずしも体に異常があるわけではありませんが、何か病気が隠れている可能性もあります。今回の記事では、考えられる犬の抜け毛の主な原因を3つをご紹介します。
抜け毛を引き起こす病気
抜け毛には、病気が隠れていることがあります。抜け毛が生じる病気には、以下に挙げるようなものが考えられます。おかしいなと思ったら、獣医師の診察を受けるようにしましょう。
膿皮症
膿皮症とは、毛包に細菌が侵入し、毛包が破壊され徐々に脱毛と痒みを発症する病気です。主にブドウ球菌が原因となります。
疥癬症
疥癬症は、疥癬に感染している他の動物から感染する病気で、この病気の原因は目に見えないくらいの小さなダニです。
ダニが犬の皮膚の中に潜って移動するときに皮膚中にフンなどをしますが、その排泄物に対して体が激しく炎症反応を起こして、その痒みに伴いフケや脱毛が生じてしまいます。
ニキビダニ症
目に見えないくらい小さなニキビダニというダニが毛包に寄生し、それに伴い細菌感染が起きてしまうと起こる脱毛症です。
しかし、このニキビダニはほとんど全ての犬が元から持っているもので、普通はごく少数しか毛包には存在しません。
真菌症
皮膚の角質や毛などに含まれるケラチンという成分を餌にする皮膚糸状菌が毛に侵入すると起こる病気で、侵入された皮膚は脆くなり、途中から切れるようになります。
人間の足によく現れる水虫を起こすものと同じ菌で、カビの皮膚病です。もし飼い主さんが水虫にかかってしまった場合は、犬にうつらないように清潔に保ってできるだけ早く治すようにしましょう。
アレルギー性皮膚炎
人間だけでなく犬もアレルギーにかかります。ノミや花粉、そして食餌に含まれる成分などに対してアレルギーになってしまうと、それらの原因物質に触れたり口に含んだりすることでアレルギーの症状を発症します。
激しい痒みを伴うため、後ろ足でところかまわず引っ掻いたり、皮膚をどこかに擦り付けたりしているうちに毛が抜けたり切れたりしてしまいます。犬や猫のアレルギーについてはこちらの記事も参考にしてください。
内分泌疾患
毛を作る過程には各種のホルモンが関係しています。そのホルモンのバランスが崩れると毛の発育が止まり、そして新しい毛が生えるのもまちまちになってしまうので結果として脱毛症になります。
主に高齢犬によく見られる疾患で、副腎皮質機能や性ホルモンのバランスが変化することが原因とされています。痒みは少なく、左右対称に近い状態の脱毛が見られるのが特徴です。
ストレス性の脱毛症
人間と同様、ストレスによっても抜け毛が生じることがあります。
原因
人間は強いストレスを感じると円形脱毛症になったりしますが、同じような症状は犬にも起こり得ます。犬のストレス性脱毛症の原因としては、環境の変化や家族構成の変化、運動不足、去勢からくるホルモンバランスの変化、愛情不足などが考えられます。
ペットホテルや友人宅にお泊まりしたとき、引っ越しをしたり餌やトイレの場所を模様替えしたときなど、人間にとっては些細な出来事や日常の変化であっても、犬は強いストレスを感じてしまう場合があることを頭に留めておいてください。
ストレスのサイン
犬が強いストレスを感じている時のサインとして、以下が挙げられます。ただし、これらのサインがあったらと言っても、必ず強いストレスを感じているとも限りません。他の症状なども含め、総合的に観察する必要があります。
- 体の一部だけをずっと舐めている
- 自分の尻尾をぐるぐると延々追いかけている
- しっぽや足の間の毛が抜け落ちている
- 適温であるにも関わらず舌を出してハアハアと呼吸している
- 寒くもないのに体を震わせている
このような行動や症状が見られたときは、ストレスの原因を突き止め、出来るだけ早く原因を取り除くようにしましょう。
換毛期
犬は換毛期を通して外の気候に合わせて体温調節できるように被毛の暑さを調節しています。
ダブルコートとシングルコート
犬の被毛は大きく分けて2種類あり、「ダブルコート」というと上毛と下毛の2層構造になっている犬種と、「シングルコート」という上側の被毛のみの1層構造担っている犬種に分かれています。
犬の換毛期は春と秋の二回というのが一般的で、冬毛から夏毛へ、そして夏毛から冬毛へというようなサイクルで生え変わっていきます。
異常なサイン
ここで注意したいのが、換毛期に生え変わりがあるのは、ダブルコートの犬種だけだということです。
シングルコートの犬種も、人間と同様日常的に毛が生え変わるため、抜け毛はありますが、ある一定の期間にたくさん毛が抜けることは通常ありません。もし、シングルコートの犬種のワンちゃんに大量の抜け毛が見られたときは何か異常があるかもしれないので、すぐに病院に連れていきましょう。
犬の換毛期にオススメのブラシはこちらの記事をご参照ください。
最後に
愛犬の毛がごっそりと抜け落ちてしまっていたり、部分的に禿げてしまっていたりすると、どうしようもなく不安になってしまいますよね。特に、一部だけ抜け毛があったりすると、なんの病気なのか気になってしまいます。
抜け毛は、病気、ストレス、換毛の3つの原因のいずれかに当てはまる可能性が高いと言えるでしょう。日頃から犬の様子をよく観察し、病気であれば早期発見、早期治療を施したいですね。
飼い犬がストレスを抱えているときに見られる行動と原因、対処法を紹介!
飼い犬が延々と自分のしっぽを追いかけ回している、長いことずっと伏せている、ときどき何もない空中をにらんで何かを追いかけるようなしぐさをする、なんてことはありませんか?
飼い主が「まあそんなこともあるか」と見落としがちなしぐさ、実は飼い犬がストレスを抱えているサインなのかもしれません。
今回の記事では、犬がストレスを抱えたときに見せるしぐさや、ストレスの原因、そしてその解消方法を紹介していきます。
犬がストレスを感じたときの変化
犬がストレスを感じている時、さまざまな行動の変化が見られます。必ずしもこの行動が出るからといって、全ての原因がストレスだと決めつけることはできません。しかし、重要なシグナルであることは間違いありませんので、いつもと違う行動が多く見られる場合の参考にしてください。
行動の変化
犬が緊張しているとき、ストレスを感じているとき、不安がっているときのサインには、以下のようなものがあります。
- 眠くなさそうなのにあくびをしている
- 鼻や口をなめる頻度が極端に多い
- 指示していないのにずっと座っていたり伏せていたりする
- 頻繁に頭を振る
- からだの一部をなめ続けている
- 自分のしっぽを延々と追いかけ回す
- 同じ場所を行ったり来たりする
- ずっと吠えつづける
- 前脚を宙に浮かせている
- 留守番中に破壊行動を行う
- 何もない空中にかみつくしぐさをする
これらの行動は、犬がストレスを感じていることが原因であることがあります。
人見知りの犬が来客に怯えているときや、他の犬や動物に威嚇されているときなど、一時的で原因がはっきりしているときであれば、過度に心配する必要はないでしょう。
しかし、平常時にこのような行動がよく見られるのであれば、犬が何かが原因でストレスを抱えている可能性があります。以下の記事では犬のボディーランゲージについて詳しく紹介しています。どうぞあわせてご覧ください。
脱毛が見られる
大きなストレスを抱えた人間が円形脱毛症になることがあるのと同じように、犬もストレスによって毛が抜け落ちることがあります。
季節の変わり目の換毛期であれば、全身の毛が均等に抜け落ちてすぐに生え変わるのですが、ストレスによる脱毛であれば一部分にだけ脱毛が見られたり、まだら模様の脱毛が見られたりとその症状も程度もさまざまです。
この症状は心因性脱毛と呼ばれます。ただ、脱毛の原因はさまざまで、病気が原因で毛が抜け落ちていることも十分に考えられるため、すぐにストレスのせいだとは判断せず、一度かかりつけの病院に相談してみましょう。
食欲不振・下痢・嘔吐
犬が重度のストレスを抱えると、食事の量が極端に減ったり、食器のプレートに見向きもしないようになってしまうことがあります。
また、さらにストレスの度合いが重くなれば、下痢や嘔吐が見られることもあります。早めに気づいて、ストレスの原因を取り除いてあげましょう。
ストレスの原因と解消方法
犬がストレスを感じている場合、その原因をなるべく早く取り除いてあげる必要があります。しかし、原因となることは1つとは限らず、多角的な視点から捉える必要があります。実際にストレスが原因と思われる場合は、獣医師やドッグトレーナーなどの専門家に相談してみると良いでしょう。ここでは、その一例をご紹介します。
家族との関係
家族でケンカして、犬を板挟みの状態にしてしまったりすると、犬は心理的なストレスを感じてしまいます。家族どうしでケンカすることがあっても、決して犬まで巻き込んでしまうことのないようにしましょう。
また、家族が増えたり、減ったりすることも犬にとっては大きなストレスになりえます。
飼い主に子供ができたり、同棲する人ができたり、新しくペットを迎え入れたりすることで、周りの環境が大きく変化したり、その犬との付き合い方が急に変わるような場合は、犬にとって大きなストレスとなってしまう可能性があります。家族が別居してしまったときも同じことが言えます。
引っ越し
引っ越しは猫や人間にとって大きなストレスになりがちですが、犬も同じようにストレスを抱えてしまうことがあります。
自分の匂いのするものやいつも身を落ち着けていたスペースが突然消え、見るもの嗅ぐもの全てが変わってしまうからです。
新しい環境に慣れるまでに時間がかかり、その間は不安を抱え続けてしまいます。そのため、すべての家具やおもちゃを買い換えたりはせずに、お気に入りのおもちゃや毛布などは持って行ってあげるようにしましょう。
散歩
犬は健康維持のために散歩を必要とします。毎日、毎朝、毎晩のように散歩に連れ出してあげる飼い主さんもいることでしょう。
ですが、散歩のしすぎも犬にとってストレスになる可能性があります。人見知りで、飼い主以外の人間や動物に会うのを怖がる犬の場合、外に出ることが苦になっていることがあります。
外に出ると、車やバイク、工事現場の音、電車の音など、家の中では触れることのなかったものに出会います。この時、社会化されておらず、人間の生活環境に慣れないまま成犬になってしまっていると、ここに大きなストレスを感じてしまうことがあります。社会化については、下記の記事でも取り上げていますので、参考にしてみてください。
飼育環境
夏に室内が暑すぎたり、冬に寒すぎたりすることは犬の心身にとって大きな負担になりえます。それだけではなく、夏は熱中症の危険もありますし、脱水の危険もあり、生命の危険も。
寒冷地を出自とする犬や、熱帯地域が原産地の犬は特に室温に注意してあげるようにしましょう。犬種によって特徴が大きく異なるため、愛犬の特徴を良く知っておくと良いでしょう。
また、ベッドスペースやトイレは綺麗にしておき、余計な芳香剤は置かないなど、犬の反応を見ながら改善を重ねてください。時間をかけて徐々に慣らしていくこともできるので、「どうしてもこうしたい!」というものがあれば、ドッグトレーナーに相談して、一緒に生活を改善していくことも選択肢として考えても良いと思います。
最後に
犬は比較的にストレスを抱えにくい動物だと思われがちですが、そんなことはありません。どの種類の動物にも言えるように、やはり個体差があります。ストレスに強い犬もいれば、そうではない犬もいます。同じ犬種であっても性格も全然違ってきます。
神経質な子だったり、人見知りの子だったりするときは、環境や日々の行動に細かく気を配ってあげることが必要です。特に、臆病な子は、自信を付けられるように、そのままにしておくのではなく、克服できるように少しずつトレーニングしていくことも必要です。
飼い犬が何を嫌っていて、何を不安に思うのかということをよく把握しておき、日頃から目立った行動の変化や体調不良などがないかを観察するようにしましょう。
愛猫の毛がゴッソリ抜けてしまってる!猫の脱毛の原因まとめ
猫の抜け毛には、季節の変わり目に被毛が生え変わる生理現象である「換毛」と、ストレスや病気が原因で毛が抜け落ちてしまう「脱毛」があります。健康な猫でも生理的に毛が抜けており、毛が抜けているからといって必ずしも病気が原因とは限りません。
しかし、飼い猫を撫でているときに毛が禿げている部分を見つけてしまったりするととても心配になってしまいますよね…
この記事では猫の毛が抜けてしまう主な原因をまとめています。是非参考にしてください。
病気
皮膚糸状菌症
皮膚の角質や毛などに含まれるケラチンという成分を餌にする皮膚糸状菌が毛に侵入すると起こる病気で、侵入された皮膚は脆くなり途中から切れるようになります。
人間の足によく現れる水虫を起こすものと同じ菌で、カビの皮膚病です。もし飼い主さんが水虫にかかってしまった場合は、猫にうつらないように清潔に保ってできるだけ早く治すようにしましょう。
アレルギー性皮膚炎
人間だけでなく犬もアレルギーにかかります。ノミや花粉、そして食餌に含まれる成分などに対してアレルギーになってしまうと、それらの原因物質に触れたり口に含んだりすることでアレルギーの症状を発症します。
激しい痒みを伴うため、後ろ足でところかまわず引っ掻いたり、皮膚をどこかに擦り付けたりしているうちに毛が抜けたり切れたりしてしまいます。
犬や猫のアレルギーについてはこちらの記事を参考にしてください。
疥癬症
疥癬に感染している他の動物から感染する病気で、この病気の原因は目に見えないくらいの小さなダニです。
ダニが犬の皮膚の中に潜って移動するときに皮膚中にフンなどをしますが、その排泄物に対して体が激しく炎症反応を起こして、その痒みに伴いフケや脱毛が生じます。
日光性皮膚炎
毛の白い猫によく起こると言われていますが、強い直射日光を浴びたときに日光性皮膚炎を起こしてしまうことがあります。
発症すると皮膚が炎症を起こしてしまい、耳先や頭部の毛が抜け落ちたり、ひどい時には耳、鼻、口周りの皮膚がただれてしまうこともあります。
内分泌疾患
毛を作る過程には各種のホルモンが関係しています。そのホルモンのバランスが崩れると毛の発育が止まり、そして新しい毛が生えるのもまちまちになってしまうので結果として脱毛症になります。
主に高齢の猫によく見られる疾患で、副腎皮質機能や性ホルモンのバランスが変化することが原因となりやすいです。痒みは少なく、左右対称に近い状態の脱毛が見られます。
ストレス
原因
猫のストレス性脱毛症の原因として多いのは、家族構成の変化や環境変化によるストレスから起こるものです。
猫は何らかの理由でストレスを感じると、それが原因で過剰にグルーミングを行うことがあります。
ザラザラした舌で舐めやすい四肢や下腹部、横腹などの体毛を取り除くことをグルーミングと言いますが、これを過剰に行ってしまうと特定の場所の毛が抜け落ちてしまいます。
ペットホテルや見慣れない場所へと旅行に行ったとき、引っ越しをしたり餌やトイレの場所を模様替えしたときなど、人間にとっては些細な出来事や変化にも猫は強いストレスを感じてしまう場合があることを頭に留めておいてください。
対策
ストレスの原因を特定し、それを改善することが何よりも重要です。症状が現れる前と後とで何か変化したものや新しい出来事などを突き止め、できるだけ早く猫のストレスを取り除いてあげましょう。
予防歩法としては、何よりも猫にストレスを感じさせないことです。猫のリラックスできる環境を整え、きちんと健康管理をし、そして適度にスキンシップをとるようにしましょう。
換毛期
猫は換毛期を通して外の気候に合わせて体温調節できるように被毛の暑さを調節しています。
猫の換毛期は春の三月ごろと秋の11月ごろの二回というのが一般的で、冬毛から夏毛へ、そして夏毛から冬毛へというようなサイクルで生え変わっていきます。
猫は換毛期にもグルーミングをし、お腹の中に多くの毛が溜まると毛玉として吐き出すことがあります。
しかし、老猫になってくると毛玉を吐き出すことができなくなってしまい、毛球症になってしもうことがあります。ですので、老猫を飼っている場合は換毛期は特にしっかりとブラッシングしてあげて、飲み込む毛玉がなるべく少なくなるようにしてあげましょう。
最後に
飼い猫の毛がゴッソリ抜けていたり、部分的に禿げていたりするのを見つけてしまうととても不安になりますよね。
今回は猫の脱毛の原因をまとめました。飼い猫に脱毛が見られたときは是非この記事を活用してみてください!