他の犬と遊べるのが理想?犬が苦手な犬はどうする?
愛犬は犬が好きですか?それとも苦手でしょうか?愛犬が犬を苦手としている場合、他の犬と遊べるようになって欲しいと考えたり、慣れてもらうためにドッグランに行ったことがある方も少なくないかもしれません。
今回は、犬と遊べることが理想的なのか、犬が苦手な場合はどうするのが愛犬にとって良いことなのかを解説していきます。
他の犬と遊べるのが良いのか
結論としては、犬と遊べるのが必ずしも良いとは限りません。犬が好きで他の犬と遊ぶことが愛犬にとってポジティブな経験になっている場合は良いでしょう。しかし、ただ犬と遊んでばかりいると弊害が出てくることもあります。
例えば、散歩中に犬を見ると犬と遊びたくて興奮し、吠えや引っ張りが増えてしまう場合、結局は飼い主さんの悩みに繋がります。愛犬も遊びたいのに遊べない、リードを執拗に引っ張られるなどしてストレスがかかるでしょう。
他の犬と遊べる子は、気のすむまで遊ばせるのではなく、飼い主さんの指示が入るようにトレーニングをすることや、興奮しすぎないように遊ぶことが大切です。
犬が苦手な子を犬好きにするのが正解か
他の犬が苦手だという犬の飼い主さんから「犬好きになってほしい」、「他の犬と遊んでほしい」という話をよく聞きます。しかし、それは愛犬の気持ちに寄り添えていると言えるでしょうか。犬はみんな犬が好き、犬と遊べて当然という考えが根強くありますが、決してそんなことはありません。
社会化不足や過去の経験などから犬が苦手な子もいます。犬が苦手な子は犬を好きになるのではなく、それ以上嫌いにならずに犬が周りにいても吠えたり怖がったりしないようにできるといいでしょう。
他の犬への対応で目指したい形
犬が好きな子も苦手な子も、目指したい形は犬が周りいにいても気にせず落ち着いていられる状態です。
犬が好きな子は遊べる時は遊び、遊ばない時はそのまスルーできればOK。犬が苦手な子は吠えたり逃げたりせず、そのまま犬とは関わらず通り過ぎればOKです。
この形に近付けるためのトレーニング方法を紹介します。
トレーニング①呼び戻し
呼び戻しは「おいで」などで教えることも多いトレーニングで、人が呼んだら人の元に来れるようにします。
トレーニングのポイント
どのトレーニングもおやつかフードを使います。愛犬が大好きまたは好きなおやつを多めに用意しておきましょう。また、トレーニングでレベルを上げるタイミングの目安は、練習しているステップが95%以上成功できるようなってからです。
「呼び戻し」トレーニングの方法
①おやつを手に持つ
②刺激の少ない室内で、愛犬が飼い主さんを見ていない時に一度だけ愛犬の名前を呼ぶ
③人に意識が向いても向かなくてもおやつを愛犬のお鼻に持っていき、おやつに気付いてもらう
④気付いてもらえたら愛犬がそのままおやつを嗅いだ状態でおやつを人の足元に移動させる
⑤その場でそのまま愛犬に持っていたおやつをあげる
※この際おすわりやアイコンタクトなどを改めて行う必要はない
⑥ ①~⑤の手順を何度も繰り返し、足元から愛犬が離れないくらいになるまで時間を空けずに行う
⑦ 少しずつ①~⑤の手順の中で③④のおやつで足元まで誘導する手順を減らし、愛犬自ら飼い主さんの足元に来たらおやつをあげる
⑧ ⑦も95%以上完ぺきにできるようになったら、少しずつ周りの刺激をあげる。玄関や自宅を出てすぐの外、庭があれば庭などでも刺激がない状態でできるレベルまで練習を重ねる。室内でリードを付けて練習するのもいいでしょう。
⑨家から離れた外でもできるレベルを目指す。まずは家から少し離れた人や犬、車の通りが少なく外で刺激が少ない場所で練習を重ねる
⑩外で刺激が多いところでも練習を重ねる
他の犬がそばにいるなど刺激が強い時はトレーニングの手順を始めの方に戻し、愛犬ができるレベルで行い可能な限り成功できるようにしましょう。
トレーニング②ハンドターゲット
ハンドターゲットとは、愛犬が鼻で人の手の甲にタッチできるようになるトレーニングです。
「ハンドターゲット」トレーニングの方法
①おやつを親指で持ち、手の甲(掌も可)を静かに犬の顔の側に出し、犬が手の甲(掌)を鼻で触ったら持っているおやつをそのままあげる
② ①を何度も繰り返し、徐々に手を出す位置を顔の側ではなく犬から離れた場所に出しても鼻で触れたら、持っているおやつをあげる
③ ②を繰り返し、2回、3回連続で手を出しても鼻で触れたら、持っているおやつをあげる
連続で手を出す際は、左右など場所を色々変えても触れるようにする
④ これまでと同様に手におやつを持ち、犬を左右どちらか横に来てもらい、犬の顔の高さと同じ位置で進行方向にまっすぐ手を出し、犬が手に鼻で触れたら持っているおやつをあげる
⑤ ④を繰り返し、人が手を出したら鼻で触る流れを何度もやることで、人と一緒に歩く感覚を覚えてもらう
⑥ ⑤ができるようになったら、手を出すタイミングを少しずつ減らす
3、4歩に一回や5、6歩に一回など徐々に手を出すタイミングを減らしていく
トレーニング③社会化と犬慣れ
社会化は生後5か月頃までの子が対象になります。
安全な場所で他の犬が周りにいる状態で安心感を抱きながら過ごす経験を重ねることも非常に大切です。社会化は他の犬とたくさん遊べることよりも、他の犬がいても落ち着いた状態で過ごすことが大切です。
他の犬がどんな状態でも左右されずに自分(愛犬)は落ち着いていられるようになることを目指しましょう。
社会化は生後5か月頃までが最も適している時期と言われていますが、それ以降も愛犬にとって様々な良い経験を重ねることはとても大切です。成犬だからと諦めるのではなく、一日でも早く、多くの良質な経験をさせてあげましょう。
ドッグランは要注意
犬に慣らすためにドッグランを利用する飼い主さんが多いですが、要注意です。ドッグランはどんな犬がいるかわかりません。本当は犬が苦手なのにドッグランに連れてこられている子もいるでしょう。
ドッグランでの咬傷事故や死亡事故も少なくありません。愛犬が他の犬に傷つけられる可能性もあります。実際にドッグランで他の犬に追いかけられてしまい、それ以来犬が苦手になって犬を見ると吠える、散歩時に歩かなくなったというお悩みもよくあります。
犬に慣れてもらいたい場合には、犬の保育園が安全で無理なく犬慣れができる最適な場所でしょう。
まとめ
愛犬が犬を苦手になったのは飼い主さんの選択や飼い方の結果であることが多いです。犬が嫌いというマイナスなイメージから気にしないレベルにするには時間がかかりますが、愛犬の苦手、そしてストレスを減らすために一緒にトレーニングをしてみてはいかがでしょうか。
トレーニングがうまくいかない時はドッグトレーナーに頼むのをおすすめします。失敗が続くと愛犬も正解がわからず混乱し、飼い主さんのお悩みも深くなってしまうかもしれません。
もちろん、何を良しとするかは飼い主さん次第です。愛犬には何が適しているかを考え、愛犬との日々が豊かになる選択をしていただきたいと思います。
猫を動物病院に連れて行くのは大変?通院のストレスを減らすコツ
猫を動物病院に連れて行くたびに、大変な思いをしていませんか?毎回暴れてしまい、動物病院に行くのが負担になっている飼い主も多いと思います。しかし、健康診断や体調不良などもあるため動物病院への通院を避けては通れません。
「動物病院大好き」とまでならなくても、なんとか慣れて欲しいと思うのではないでしょうか。そこで今回は、少しでも猫の通院ストレスを減らすコツを解説します。
まずはキャリーバッグに慣れさせる
通院のときに使うキャリーバッグに猫が慣れていると、それだけでかなり楽になります。慣れさせるコツは「普段からキャリーバッグを使わせる」ことです。リラックスできる場所になるように仕向けていきましょう。
どんなキャリーバッグがいい?
キャリーバッグは、上下で分かれるタイプのプラスチック製がおすすめです。しっかり自立するタイプなら布製でもいいでしょう。上にも扉がついていると便利です。
後ろ側に窓が付いているリュックタイプは、普段使いができないのであまりおすすめできません。また、外が丸見えなので、猫が不安になる可能性もあります。
普段からキャリーバッグに慣らしておく
キャリーバッグはリビングや猫が過ごす部屋にいつも置いておき、普段から猫が自由に出入りできるようにします。猫の匂いがついている敷物を敷くと、警戒心が和らぐでしょう。災害時に避難するときも、キャリーバッグは役に立ちます。
キャリーバッグを、動物病院へ行くときだけの「特別なアイテム」にしないことが大切です。猫は「キャリーバッグ=動物病院」ととらえ、キャリーバッグが嫌いになり、ますます通院が大変になってしまいます。
おやつやフードを利用してキャリーバッグに慣れさせる
とっておきのおやつやフードをキャリーバッグの中に置いて、猫が入って食べられるようになるのを待ちます。猫が最も好むおやつを置いておくと効果的です。「いい子だね」など声をかけずに静かに見守りましょう。
ただし早く慣れて欲しいからといって、猫をキャリーバッグに無理やり入れるのは禁物です。入っている猫を無理に引き出すのもやめましょう。
通院はキャリーバッグに入れて
いよいよ動物病院に行くときは、おやつなどを使ってキャリーバッグに猫を入れます。飛び出し防止のため、かならずロックをしてください。
猫をそのまま抱っこしたり、リードをつけたりして移動するのは脱走や事故の恐れがあり危険です。子猫やシニア猫でも、意外とすばしっこいので油断しないようにしてください。
ペットシーツを敷いておく
移動中は、興奮して粗相をする場合があります。必ずペットシーツを敷いておきましょう。予備のペットシーツやビニール袋も持っておくと安心です。
キャリーバッグに布をかける
外が見えないように、キャリーバッグにバスタオルなどの布をかけておくと猫は安心します。真夏は、バッグ内が高温にならないよう配慮してください。
猫フェロモン剤を利用する
フェリウエイⓇという猫のフェロモン剤を、あらかじめタオルや布につけておくのもおすすめです。フェロモンの匂いで、多くの猫が落ち着きます。かかりつけの動物病院で相談してみてください。
移動は徒歩か自家用車がおすすめ
移動は、なるべく徒歩か自家用車を利用しましょう。距離がある場合は、ペットタクシーの利用がおすすめです。
電車やバスは、音や揺れなどの刺激が強く興奮するためあまりおすすめできません。また、バイクや自転車のかごや荷台にキャリーバッグをくくりつけるのは、大変危険なのでやめましょう。
動物病院に着いたら
猫はキャリーバッグに入れたまま、静かに待ちます。吠えたり興奮したりしている犬の近くなどは避けたほうがいいでしょう。待合室が混んでいる場合は、車で待機する方法もあります。
キャリーバッグは膝の上に
床に置かず、膝の上に乗せておくほうが猫は落ち着きます。床に置くと、人の足音などが響くため、猫が不安になりやすいです。他の動物が見えるとストレスになるので、布のカバーはつけたままにしておきます。頻繁にのぞき込むのもやめましょう。
焦って引っ張り出さない
診察室に呼ばれたら、「早く猫を出さなきゃ」と思うかもしれません。しかし、猫は引っ張り出そうとすればするほど、嫌がります。キャリーバッグの上部のふたを開けて、抱きあげると出しやすくなります。
大声で励ますのはNG
いうことをきかない猫を見ていると、ついつい励ましたくなりますよね。しかし「○○ちゃん頑張って!」「いい子にしなさい!」などと声をかけるのは、かえってストレスになってしまいます。やさしく静かに名前を呼ぶ程度にとどめましょう。
おやつOKなら利用する
動物病院で許可が得られたら、診察中や検査中におやつを与えるのもいい方法です。ただし、診察中は必ず獣医師やスタッフの指示に従ってください。
いろいろ試してもダメだったら
「キャリーバッグには慣れたけど、動物病院はダメ」という場合もあると思います。まずはかかりつけの獣医さんに相談してみてください。猫の性格をよく知ってくれている獣医さんなら、いろいろな解決策を教えてくれるでしょう。
往診を利用する
車が苦手であったり、外に行くこと自体が大変なら、往診を利用するのも一つの手です。最近は、往診専門の獣医さんも増えています。診察時間以外に往診時間を設けている動物病院もあるので、相談してみましょう。ただし、手術などは動物病院に行く必要があります。
猫と犬の待合室が分かれている病院もおすすめ
犬が苦手な猫は、猫と犬で待合室が分かれている病院に行くのもいいでしょう。猫の診察に特化している猫専門病院もおすすめです。
まとめ
猫を動物病院に連れて行くのは大変です。少しでも猫と飼い主の負担を減らすためにも、まずはキャリーバッグに慣れさせましょう。移動は猫にとって刺激の少ない、徒歩か自家用車、またはペットタクシーがおすすめです。
動物病院の待合室では、キャリーバッグを布などで覆うと他の動物や人が見えなくなるので落ち着きます。動物病院で健康診断や治療を受けることは、猫にとっても飼い主にとっても大切です。少しでも負担が減るように工夫してみてください。
【後編】猫を飼う前に知っておこう。猫の主な10の習性を紹介
猫を飼うのであれば、猫という動物が持つ習性を理解しておく必要があります。
猫が何を考えているのか、猫はどのようなことを好むのか、猫の生活環境はどのようにセットアップするべきなのか、そして猫はそうやってしつけすればいいのかなどは、全て猫の習性からわかってくることだからです。
この記事では、猫を動物という観点から捉えて、その習性を紹介していきます。この記事は以下の記事の後編となっています。
睡眠時間がとても長い
野生の猫は肉食動物なので、狩りをして食料を手に入れていました。
狩りのときには爆発的に体力を使い、獲物に全神経を集中するため、多大なエネルギーを消費します。
そのため、狩りをしない時はなるべく動かずに、エネルギーを消費しないようにしていたのです。
その理由としては、人に飼われるようになって狩りをする必要がなくなっても、眠って体力を温存するという習性だけは残っているので、猫はよく寝るという説が有力です。
猫の睡眠時間の大半は浅い眠りで、深く熟睡している時間は、ほんのひと時です。
飼い主さんのそばで安心してぐっすり寝ている猫を見ると、とても愛らしくて撫でたりしたくなってしまいますが、熟睡しているようであれば、貴重な深い睡眠の中にいるのかもしれません。気持ちはわかりますが、そっと寝かせておいてあげましょう。
爪研ぎと毛づくろい
日頃、猫を飼っているとよく見られる行動は、爪研ぎと毛づくろいではないでしょうか。それぞれの意味をご説明していきます。
爪研ぎ
爪研ぎには大きく分けて三つの意味があります。
- 古くなった爪を剥がす
- マーキングする
- ストレス解消
木製の家具やソファー、はたまた壁紙などで爪研ぎをされると、家の中がボロボロになってしまうので、できればやめさせたいという飼い主さんも多いかと思います。
しかし、爪研ぎをしないようにしつけてしまうと、発散できないストレスを溜めてしまうことも考えられます。
毛づくろい
爪研ぎ自体を無理にやめさせるよりは、爪研ぎボードを用意して、そこでのみ爪研ぎをさせるようにしつける方がいいでしょう。
また、毛づくろいにも二つの意味があります。
- 被毛の手入れ
- 体温調節
猫が毛づくろいをするのは、被毛がしっかりと機能するように保つためだけではなく、暑い時などに湿らせて気化熱で体温を下げているという場合もあります。
また、興奮を落ちつけたり、獲物から体臭を隠したりという役割もあるようです。
高いところに登る
猫が冷蔵庫の上に登ったり、キャットタワーの高いところから見下ろしていたりする様子や、段ボールや家具の隙間、カバンの中などに潜む様子は猫を飼っている人ならお馴染みのものかと思います。
猫が高いところを好むことについては、以下の三つの理由が考えられています。
- 外敵に襲われにくい
- 獲物を見つけやすい
- 他の猫に優位性を誇示する
高い場所は落ちるリスクよりもメリットの方が大きい場所と言えるようです。
しかし、子猫が高い場所に登っているようであれば、落ちそうになってはいないか、降りれなくなっていたりはしないかに注意してあげてください。
狭いところに潜り込む
狭い場所を好む理由には、二つの説があります。
- 手にした獲物を奪われないようにするため
- 大きな外敵に襲われないようにするため
これらの習性は、完全室内飼いとなって外敵がいなくなってもその名残が見られ、狭い場所に入っていると安心するようです。
水が苦手
猫は基本的に体毛や皮膚が濡れることを嫌います。
この特徴の理由は、猫の祖先が寒暖差の激しい砂漠出身で、ずぶ濡れになったまま寒い夜を迎えると水分が蒸発する時の気化熱で体温を奪われてしまい、命取りになったからだと言われています。
シャンプーをしようとした時に狂わんばかりの勢いで抵抗するのはそのためなのでしょう。
しかし、猫によっては水を全く怖がらずに好んでシャワーを浴びるような子もいるようです。
まとめ
習性を利用することによって、猫と友好的な関係を築くことができるだけでなく、飼い猫のしつけを怒ることなく行うことができます。
前編記事から後編記事にかけて、10個の猫の習性を紹介しましたが、猫ならではと言える習性は他にもたくさんあります。
基本的な性格は、猫自体の持つ習性や、猫種によるところが大きいとされていますが、やはり個体差やそれまでの環境によるところも大きいです。そのため、これらの習性を生かして、お互いにとって暮らしやすい家庭を築いていくためには、お飼いになっている猫の様子や好き嫌いを日頃から観察し、把握しておくことが最も重要なことと言えそうです。
猫の習性をよく理解することは、同じ室内で人間と猫がうまく共生するための秘訣となります。これらの基本知識をインプットして、暮らしやすい生活環境を整えていきたいですね。
犬が車に乗ると吠える?嫌がる犬に試したい7つの方法
あなたのわんちゃんは、車におとなしく乗っていられるタイプでしょうか?吠えてしまったり、トラブルを起こしてしまう子も少なくありません。
知らない場所に連れていかれて犬もイライラ。鳴きっぱなしの声に、飼い主さんもイライラ。そんなイライラムードの車内を転換し、愛犬も飼い主さんも快適に車内を楽しめるようにしたいですよね。
わんちゃんも何か困ったことがあって吠えているわけなので、頭ごなしに叱るのではなく、様々な方法を試して行く必要があります。
吠えるのには意味がある。
ずっと鳴きっぱなしだと、喉が枯れてしまうんじゃないかと不安になったり、その鳴き声にイライラが募ったりしてきますよね。犬が鳴く行為に対して、よく「無駄吠え」と言ったりしますが、犬の立場からすれば無駄な鳴き声はないはずです。
犬が吠えるのには、そこに理由が必ずあります。理由がわかれば、対処もスムーズになるのでどれが当てはまるか考えて行きましょう。
- 車が怖い
- 変わる景色に落ち着かない
- 車から伝わる振動が嫌
- 不安感や恐怖感、トラウマ
どういった対策が有効なのかは、原因によって様々です。特定が難しい場合も多いと思うので、1つ1つやってみる必要があるでしょう。
1.クレートに入れ、布をかける
狭くて暗い場所が落ち着くから
「犬をケージに入れるのは狭くてかわいそう!」と思う方もいるかもしれません。しかし、犬は狭くて暗い場所の方が落ち着くことができます。
犬の先祖は、穴ぐらで暮らしていたと言われています。そのため、狭くて暗い場所を好み、本能的に心を落ち着けることができます。
窓から色々見えるのが落ち着かないから
また、犬が吠える原因が「窓から見える風景が目まぐるしく変わリ、それが落ち着かないから」というものも考えられます。その場合、クレートに入れて、上から布を被せることが効果的です。
クレートに入れてそっと布をかけてあげることで、目に飛び込んでくる情報量が多くて混乱してしまわないようにできます。
2.身体を安定させる
身体が揺れる不安定な状態が嫌だと思って吠えるわんちゃんも少なくありません。そのため、小さめサイズのクレートを用意し、身体を固定させるような状態を作ってあげましょう。
また、クレートに入っていない状態で急ブレーキがかかったりすると、思わぬ事故も招きます。それだけでなく、席から落ちてしまった場合に、車にトラウマを持つようになる可能性もあります。
そうならないためにも、身体を固定させてあげましょう。
3.少しずつ慣れさせる
犬が車に慣れるのには、ある程度の回数と時間がかかります。いきなり遠出をするのではなく、少しずつ距離を伸ばして行きましょう。
また、初めて車に乗るときも
- 車に乗り込む(エンジンをかけない)
- エンジンをかける
- 慣れてきたら、近場を運転してみる
のように、徐々に車に慣れさせることが必要です。
車のエンジンや振動にびっくりして吠えてしまうわんちゃんも多いので、ゆっくりと慣れるのが良いでしょう。
4.「車=嫌なところに連れて行かれる」のイメージはない?
最初の方は、動物病院でのワクチンなど、楽しくない出来事のために車に乗ることも多かったのではないでしょうか。車に乗って、最初に出かけた先が病院などの怖い場所だと、「車に乗る=嫌な思いをさせられる」という方程式が、わんちゃんの中で作られてしまいます。
車に乗って近くの公園に行くなど、むしろ楽しい場所に連れて行ってくれる乗り物というイメージを持ってもらいましょう。
5.車=楽しいのイメージづけ
車は怖くない!と思ってもらうために、ご褒美作戦で、イメージ回復を狙いましょう。車に乗れたら褒める、目的地まで着いたらおやつをあげるなどして、楽しいイメージを持ってもらいます。
何度も繰り返すことで、「パブロフの犬」でおなじみの条件反射として効果を発揮するでしょう。
6.お気に入りグッズを置く
不安にならないように、愛犬の大好きなおもちゃや使い慣れたブランケットを用意しましょう。普段使っているものであれば、家のにおいや自分の匂いがするはずです。
車内は、いつもと違う匂いがしているはずなのに、安心出来る匂いを作り出すことも重要です。
7.車の中で遊ぶ
車内が怖いものでなくなるように、お出かけがない日にも、車の中で遊んでみてはいかがでしょうか。そうするうちに、車が怖いもので亡くなって、むしろ好きになったという事例もあります。
快適な車内を目指して!
愛犬が車の中を快適に過ごせるようになったら、大きくライフスタイルも変わるのではないでしょうか。
「愛犬が吠えるから、かわいそうでドライブに連れていけない」「吠えるから、私までイライラしてしまって…」などの困ったを解決して、楽しいドライブを楽しめるようになりたいですね!
【苦手克服】怖がりな子の苦手を無くすためのポイント3つ
犬や猫はとても怖がりな動物です。幼少期は好奇心旺盛で色々なものを見たり、触ったりしますが、徐々に警戒心が増して行きます。警戒心が増していくと、新しく出会うものや初めて経験することにビクビクするようになっていきます。
そのため、別の記事でもお伝えしている「犬の社会化」が重要になってくるのです。
今回は、一度苦手になってしまったものを好きにさせる苦手克服法と、そのポイントを3つお伝えしていきます。
大人になっても苦手は克服できる
最も良いのは、「社会化期」と呼ばれる、生後3か月か4か月くらいまでの好奇心旺盛な時期に、色々な経験をさせ、人間社会に普通に存在するモノやコトに対して、「全然怖くないんだよ」ということを教えていくことです。
ただ、この社会化期を過ぎてしまった成犬であっても、苦手は克服することができるのです。
では、どうするか?
それは、人間の心理カウンセラーも利用する「系統的脱感作」と呼ばれる手法を用いて、徐々に苦手なものに対する「苦手意識」をなくしていくことです。この方法は、対人恐怖症を克服するためだったり、男性恐怖症を克服するためだったり、人間にも広く用いられている行動療法の方法論の1つです。犬や猫も小さな人間の子供と同じくらいの知能を持つ動物ですから、こういった人間と共通する方法で苦手を克服することができるのです。
系統的脱感作とは?
系統的脱感作に関する説明は、Wikipediaから引用しました。
系統的脱感作法(けいとうてきだつかんさほう, Systematic desensitization )は、行動療法の一技法。考案者は南アフリカで戦争神経症の治療を行っていた精神科医、ジョセフ・ウォルピ。古典的条件づけを理論的基礎とする。不安の対象となる状況・モノに対して、それらを対象者の主観的刺激の強弱によって階層化する。また脱感作と呼ばれるリラクセーション(主に筋弛緩などを用いる)を学ぶ。そして十分にリラックスした状態で階層的に低い不安対象に暴露してゆく技法。
何やら、難しい説明ですね。重要な点としては以下の部分でしょうか。
十分にリラックスした状態で階層的に低い不安対象に暴露してゆく技法。
つまり、これを犬や猫に当てはめて考えると、「怖いものに対して、愛犬や愛猫の恐怖度合いによって、少し怖いなと感じる程度の段階から徐々に慣らしていき、最終的にそのモノやコトが怖くない状態に持っていきましょう」ということです。
例えば、人が怖いと感じている犬の場合、人は怖くないよということを教えていきます。
テレビや雑誌等で、ドッグトレーナーが犬に背を向けて、そして犬の目を見ないようにしながら徐々に近づいていく様子を見たことはないでしょうか?また、保護犬でよくありますが、最初は警戒心が強く、人の手からエサを食べることのなかった犬が、少しずつ人間の近くでエサを食べるようになり、そして最終的には人の手からエサを食べるようになったシーンを見たことはないでしょうか?
これは、いずれもこの系統的脱感作を用いて、犬や猫が「ちょっと怖いなー、でも大丈夫かな?」と感じるギリギリのラインから、徐々にハードルを上げていって慣らしていっているのです。
好きにさせるポイント
さて、前置きが長くなってしまいましたが、苦手を克服し、そして好きにさせてしまうためのポイントです。
1.焦らずゆっくり少しずつ
重要なことは、「怖いと感じるか平気だと感じるかギリギリのライン」で慣らしていくことです。そのため、いきなりハードルを上げることはオススメできません。あくまでも徐々に、です。
先程の、人に対して警戒心を持っている犬のケースで考えてみましょう。
いきなり正面からズカズカと近づいていってしまっては、最初からかなり高いハードルを超えさせることになります。犬からすると、「怖い、怖い、来ないでー!」となってしまい、余計に人を怖いものだと感じさせてしまったり、場合によっては我慢の限界に達して、咬まれてしまいます。
この場合は、まずは遠くで目を合わせずに座っているところから始め、1分か2分だったら、半歩くらい近づいて…。というところから始めていきます。
2.終わったら必ずご褒美
苦手なこと、怖いことを経験させてしまった場合、その怖いことを超える良いことを経験させます。これにより、「怖い経験 < 良い経験」となり、最後は良い経験だけの記憶が残るようになるのです。
先程のケースの場合、人が近くに来たら、好きなものが貰えると印象づけることで、「人 = 好きなもの」へとすり替えられていきます。これには、本能に訴えかけるほうが効果的なため、まずは「おやつ(または、エサ)」が一番シンプルかつ強力なご褒美になります。
なお、人と遊ぶことが好きな場合は、「おもちゃで遊んであげる」こともご褒美になります。また、散歩がとても好きな場合は、「散歩に連れて行ってあげる」こともご褒美になります。ご褒美は、その犬や猫が大好きと感じていることであれば、何でも良いのです。
3.初めは同時、徐々にずらす
ご褒美をあげるタイミングは、最初は「怖いことの経験と同時」にしてあげましょう。これは、先程の「怖い経験 < 良い経験」を犬や猫の思考の中でより結びつけやすくするためです。
先程の、人に対して警戒心を持っている犬のケースだと、おやつをご褒美に使うケースがほとんどでしょう。そして、最終的には人間の手からエサを貰うようにしているはずです。これは「人の手 = おやつ」という印象を残すためなのです。こうすることで、人の手は良いものだという印象が残ります。人が苦手な犬の場合、まずはこの経験をさせて人の手は怖くない、むしろ良いものだということを教えてあげないと、その後、撫でることも抱き上げることも何もできないからです。
これに慣れてきて、完全に恐怖を克服できたら、ご褒美とその経験のタイミングが同時でなくても問題はなくなっていきます。最終的には好きなことが無くても、大丈夫になっていきます。ここまでくれば、苦手は克服できたことになります。
また、今回ご紹介した方法の具体的なケースとして、ブラシに慣れさせる方法もお伝えしていますので、こちらも併せてご覧ください。
むすびに
犬も猫も動物です。そして、また人間も動物です。ドッグトレーナーが行っているこれらの方法は、人間に適用されている心理学や動物行動学などに基いた科学的な方法で行われていることがお分かりいただけたと思います。
このように考えると、難しそうだけど、ちょっとは自分でもできるのではないかと思いませんか?もし、苦手なものがある犬や猫を飼っている方がいれば、早速試してみてください。少しでも苦手なものがなくなると、その子にとってもストレスの少ない生活ができるようになるでしょう。
あなたの匂い、猫は嫌いかも。猫と暮らす部屋は特に注意!
猫の健康に害までも。
猫の鼻はとても敏感で、人間よりも優れています。猫が嫌う匂いというのがあって、気をつけないと猫がストレスを溜める原因になってしまいます。
また、単純に嫌いというだけでなく、なんと猫の健康に被害の出る匂いもあるんです。こういったことを飼い主が知らなければなりませんよね。
猫が嫌う匂い
猫が苦手な匂いというのは、ざっくりいうと「酸っぱい匂い」と「刺激が強い匂い」です。
猫の嫌いな匂いは、私たちが生活する中で普通に使っているものに使われていたりだったりします。
猫が嫌いな匂い7つ
柑橘系
猫が嫌いな匂いの代表格といっても良いかもしれません。柑橘系の匂いが苦手なため、これらを使ったものすべて(洗剤、芳香剤など)猫が避けていきます。
猫がこういった酸っぱい匂いを嫌うのには理由があります。それは、酸っぱい匂い=腐っている、毒があると認識しているからと言われています。野生の中で生きていた猫は肉食であったため、腐った肉を食べないように適応したと考えられます。
また、柑橘系の食べ物(レモン、オレンジ、みかん)は猫にとって有害です。柑橘類に含まれる「リモネン」という成分を、猫は分解することができません。
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・柑橘系の洗剤で洗った食器に、ご飯や水を入れていませんか?
・柑橘系のボディクリームなどを使っていませんか?
香水・クリーム(フローラル)
フローラル系の匂いも苦手です。といっても花の匂いが嫌いなわけではありません。
フローラル系の匂いを作り出すために、調合香料「メチルノニルケトン」が使われており、これが苦手なのです。芳香剤、石鹸、柔軟剤に入っていたりするので、購入前に確かめてみることをオススメします。
また、香水などに含まれる「中鎖トリグリセド」という成分も猫が嫌います。猫を飼っている方は、香水を使うのは控えた方が良いでしょう。匂いが強いものを避け、猫にとなるべく無香料を選んだ方がストレスなく過ごせると思います。
芳香剤・消臭剤類は避けるのが無難です。猫にとっては刺激が強く、嫌いな子も少なくないからです。
ハッカの匂い
湿布やかゆみ止め、冷えピタや歯磨き粉など、ハッカ(メントール)の匂いがするものは沢山ありますよね。これ、猫が苦手な匂いなんです。身体中に塗り薬を塗ったら、猫が噛み付いてきたという事例もあります。
※好みによって好きな猫ちゃんもいるようなので、一概には言い切れません。
夏場に活躍のハッカ油も、猫にとって有害(健康を害する)なので注意が必要です。
ハーブ・アロマの匂い
アロマセラピーで使われる精油は、猫の健康を害すると言われています。嫌いという次元ではなく、「使ってはいけない」の部類に入ります。
猫は人間とは違う肝臓の作りをしています。肝臓は解毒に関して大きな役割を担っていますが、猫は精油に含まれる成分を解毒することができません。実際、アロマを毎日たいていた部屋で過ごした猫ちゃんが、検査によって肝臓の値がとても高かったというケースも報告されています。
猫はハーブの匂いも苦手で、猫よけとして植えている人もいるぐらいです。猫が苦手な(健康に害を与える)植物も多く、観葉植物であっても気が抜けません。
猫が大丈夫な植物はこちら。
ペッパーなどの香辛料
刺激が強い、胡椒や唐辛子・タバスコなどの匂いも苦手です。こういった香辛料に含まれる成分を誤って摂取してしまうと、健康被害も出てしまいます。
たとえ単体ではなく料理に入っていたとしても、舐められてしまわないように注意しましょう。
タバコ
タバコの煙は、人間だけでなく猫も、嫌いかつ健康に害が及びます。
なんと、猫が副流煙による受動喫煙をした場合、発がん物質は最大で130倍という結果が出ています。癌になりやすいなど、様々な悪影響が出てきます。外で吸うようにするなどをして、猫に煙を吸わせないように気をつけましょう。
男性の汗
男性の皆さんごめんなさい…猫から逃げられてしまうとしたら、あなたから発せられる「男の汗臭さ」が原因かもしれません。なんとこの件については、論文まで出されているのです。学会から「あなたは臭い」と言われるのは辛いですね。
「Nature Mathod」に発表されたカナダの論文で、哺乳類に「男性の体臭には、動物たちに強い生理ストレスを発生させる」ということが発表されました。
猫に好かれるためにも、清潔に、いい匂い(といって香水とかはNGですよ!)にしましょうね(^^)
猫が嫌いな匂いを知って、対策をしよう!
私たちは、知らず知らずのうちに、猫に匂いの面でストレスとを与えているかもしれませんね。
猫が快適に過ごし、飼い主さんと一緒に楽しく暮らしていけますように。
犬の留守番、どうすれば上手にできる?実は、外出時の「バイバイ」が逆効果かも。
外出時に、犬に「行ってくるね」と言ったり、バタバタと準備していませんか。実はそれ、愛犬を不安にさせているだけかもしれません。
今回は、出かける前にどのように過ごしたらいいのかを見ていきます。
別れの挨拶が不安を煽る
出かけるとき、思いっきり触って涙のお別れをしたい気持ちはよくわかります。ですが、それをやってしまうと、犬には「別れの挨拶」=「これから嫌なことが起こる」と記憶されてしまいます。
「いい子にしててね〜」という挨拶は、愛犬には「これから、辛くさみしいことがあるからね〜」と聞こえているかもしれません。
このように別れの挨拶をされることによって、余計に不安な気持ちが増してしまいます。
無言で出かけるのが◎
出かけるとき、「犬に気づかれないように出かける」を目指して、静かに出かけてください。もちろん「行ってきます」や、「いい子にお留守番しててね〜」は禁句です。
大好きな愛犬に一声かけたい気持ちは山々ですが、ここはグッとこらえましょう。
帰宅後、喜びの再会も逆効果
帰ってきてから、愛犬が元気にお出迎えしてくれた場合、喜んで一緒にはしゃぐ方もいるのではないでしょうか。実は、その喜びの再会も、いい子にお留守番してもらうことへは逆効果なんです。
人の出入りに敏感になってしまうといわれています。犬は数十分ほどで心の変動が落ち着くといわれているので、バッグを置いたり荷物の整理をしてから愛犬に会いに行く方が良いとされています。
何もない日に、出かけるフリをする
出かける前に、外出の準備をする様子も犬にとっては不安の材料になってしまいます。
化粧をする、服を着替える、部屋を片付けるなど、飼い主さんがバタバタと動く様子をみて「これから出かけちゃうんだな」と感じ取ります。そうなると、犬もソワソワしだして、不安になります。
そこでオススメなのが、特に何もない日にあえて出かけるフリをすることです。例えば、いつも出かける時に持っていくバッグを持って家の中を歩いてみる。休日だけど化粧をする、などです。
こうすることで、犬はいつ飼い主さんが出かけるのかわからなくなりますし、過度な心配がなくなります。
お留守番上手な賢い我が子になってもらおう!
お留守番が苦手な犬は、飼い主さん側に原因があることが多いです。わんちゃんには、「なんか飼い主さんお出かけしたみたいだけど、また帰ってくるし大丈夫だー」と思ってもらうことが大切です。そうすれば、飼い主さんが外出する時、悲しみのあまり叫び暴れることはなくなるでしょう。
何事もないかのように出かけて、帰ってくる。これができれば、お留守番上手間違いなしです。