愛犬が脱走したらどうする?!事前に対処法を知っておこう
愛犬とどんなに信頼関係を築いて生活していても、犬は動物ですので、脱走して行方不明になる可能性があります。また、飼い主がどんなに注意していても、一瞬の隙もなく接するのは難しいでしょう。
そこで、最悪の事態に備えて、犬が行方不明になった場合の対処法をご紹介します。いざという時に冷静な対応ができるように学んでおきましょう。
脱走した付近を探す
犬が脱走してすぐの場合は、いなくなった周辺地域を捜索します。時間が経つにつれて、犬の行動範囲が広がり、発見が困難になるため、家族や友人に協力をお願いし、可能な限り多くの人々に協力を仰ぎましょう。
探す場所
基本的には脱走した場所の近辺から探し始め、徐々に範囲を広げていくのが良いでしょう。もし犬が自宅から脱走した場合は、普段散歩で立ち寄る場所なども探してみてください。また、パニックに陥って脱走した場合は犬が隠れていることもありますので、物陰なども見落とさずにしっかり探しましょう。
持ち物
捜索する際には、以下のアイテムを持っていくことをおすすめします。
- リード
- 首輪
- おやつ
- 懐中電灯(夜間の場合)
リードと首輪はつけたまま脱走していても破損している可能性があるので、できれば新たに持っていきましょう。大人数で探す場合はロープ等で代用してください。
行政機関への連絡
犬が脱走し、近辺を探しても見つからない場合は、まず以下の行政機関に連絡しましょう。犬の安否を気にしつつ、各所へ連絡するのは精神的にも負担になりますが、行政機関同士での連携が不十分なケースも少なくありません。労力を惜しまず、各施設へ連絡してください。
保健所
迷子になった犬が保健所で保護されている可能性があります。近年では、多くの自治体がネット上で迷子情報を提供しています。
収容動物検索情報サイト-環境省
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/shuyo/
ネット上では迷子情報を探しやすい一方で、情報が反映されるまでにはタイムラグが発生することがあります。迷子情報がネット上に載っていない場合は、電話で問い合わせてみることをおすすめします。
保健所管轄区域案内-厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/hokenjo/index.html
また、管轄区の境目周辺で脱走した場合や体力のある犬の場合は、別の地域で保護されている可能性も考えられます。そのため、近隣の管轄にも連絡をしたり、他の地域の情報もチェックしてみてください。
警察署
犬は法律上「モノ」として扱われます。迷子の犬を保護した人が、犬を「落とし物(拾得物)」として、交番や警察署届けているかもしれません。脱走した場所の最寄りの警察署に連絡して、保護された犬の情報を確認しましょう。
動物愛護センター
保健所で一定期間保護された犬は、各自治体の「動物愛護センター」に引き渡されることがあります。都道府県名を含めて「動物愛護センター」と検索すると、動物愛護センターの公式サイトが見つかります。自治体によっては、迷子犬情報を掲載している場合もありますので、チェックしてみましょう。
犬が見つかったら
連絡を取った各関係機関に犬が見つかったことを連絡しましょう。
ネットで情報収集
近年増えてきた捜索方法の一つとして、ネットを活用して迷子犬の情報提供を呼びかける方法があります。
迷子犬掲示板サイト
最近では、さまざまな迷子犬の掲示板サイトがあります。「迷子犬 掲示板」と検索すると掲示板サイトが見つかるので、迷子の状況を投稿したり、目撃情報をチェックしたりしてみましょう。
SNS
SNSで行方不明情報を載せると、善意の人たちが拡散してくれます。その際は、情報とハッシュタグが重要になりますので、以下を参考に投稿してみてください。
情報
情報【コピペ用】
・失踪日:
・失踪場所:
・犬種:
・性別:
・年齢:
・毛色:
・大きさ:
・装飾品:
・特徴:
上記をコピペし、情報を記載して投稿してください。なお、装飾品には首輪やハーネスなどの色や形状を記載します。
ハッシュタグ
ハッシュタグ【コピペ用】
#迷い犬 #迷子犬 #拡散希望 #犬 #脱走 #脱走犬 #捜索中 #探しています #行方不明 #目撃情報求む
その他、#〇〇市 (脱走した市町村)、#〇〇公園付近(脱走場所)、#〇〇犬(犬種)など情報や、「#RT希望 #RTお願いします(Twitter)」「#リポスト希望 #リポストお願いします(Instagram)」などのハッシュタグも有効です。
犬が見つかったら
掲示板では、解決済みである旨の登録しましょう。
SNSでは、犬が見つかったことの報告と協力に感謝する投稿をし、行方不明の投稿は削除しましょう。投稿が掲載されたままだと、他者が検索した際に未だ行方不明だと誤解を招く可能性があります。
チラシを配布する
これまでの方法で見つからない場合は、チラシを制作して配布してみましょう。チラシ制作は慣れていないと難しく感じるかもしれませんが、大阪市では無料でダウンロードできるテンプレートを提供していますので、こちらを利用すると便利です。
※こちらのサイトからダウンロードできます。
迷子動物の捜索ポスターが無料で御利用いただけます-大阪市
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000471139.html
チラシを制作したら
チラシを制作したら、まずは動物病院に掲載をお願いしましょう。動物病院は動物に関心がある人が利用する場所であり、同時に行方不明になった犬がケガなどで動物病院に運び込まれる可能性もあるためです。ここで情報を共有することで、見つかる可能性が高まります。
その他、犬に関心がありそうな人が利用する以下の場所に掲載してもらうか、チラシ配りをしてみてください。
- ペットショップ
- ドッグラン
- トリミングサロン
- ドッグカフェ
- 公園 など
次に、不特定多数の人が目にする場所にも掲載をお願いしましょう。大規模店より個人経営のお店の方が、了承してくれる傾向があります。
- 商店
- スーパーマーケット
- 地域のコミュニティセンター
- 町内会の掲示板 など
なお、電柱や街路樹、ガードレールなどの公共物に貼り付けることは違法ですので、絶対にやめましょう。
犬が見つかったら
掲載してもらった場所にお礼を伝え、チラシを回収しましょう。どこへお願いしたか忘れないように、チラシを掲載した場所をリストにしておくと便利です。
最後に
愛犬が行方不明になるなど、考えたくもない事態かもしれません。しかし、事前に対処法を頭に入れておくことで、万一の際には冷静な対応が取れるのではないでしょうか。
また、マイクロチップが埋め込まれていると、愛犬が保護された際に飼い主の元に戻ってきやすくなり、引き取りもスムーズに行えます。「備えあれば憂いなし」とも言いますので、事前にいろいろな想定をしておけると良いですね。
愛犬をお迎えしたら早めに慣れておきたいこと5選
犬の飼い主さんからよく聞くお悩みには、吠え、噛み、トイレの失敗、ブラッシングや爪切りなどのお手入れが苦手、ドライヤーができないなどがあります。これらの原因の多くは、人との生活に愛犬が慣れていないことが大きく影響しています。
人からすると当たり前のことも、犬からすると知らない、聞いたことがない、経験したことがないものだらけです。
今回は、できるだけお互いのストレスを減らして豊かな日々を過ごすためにも、愛犬を迎えたら優先的にやっておきたい慣れを5つ紹介します。
犬からしたら異文化だらけの生活
犬をお迎えしたら、まずは首輪やハーネス、リード、ハウス、トイレなどを用意する方が多いと思います。これらは人からしたら犬を迎えたら購入する当たり前のものですが、犬からするとどうでしょうか。
人にとっては当たり前のモノや音、生活のルールも、犬からしたらその多くが理解できないことだらけの異文化です。もし、人がいきなり野生の猿の群れで生活することになったら、言葉もルールも何もかもがわからず混乱するはずです。犬たちもそれに少し近い状態から人との生活がスタートしているかもしれません。
愛犬との日々がスタートしてトレーニングがうまくいかない時も、叱ったり愛犬をダメ犬扱いするのではなく、愛犬の目線になってじっくりと正しい方法でトレーニングや慣れを進めていきましょう。
慣れ①人
人も犬も安全で快適に楽しく暮らすためには、多くの「慣れ」が必要です。慣れには、物慣れ、音慣れ、人慣れ、場所慣れ、お手入れ慣れなど様々なものがありますが、ここからは優先的に行っていきたい慣れを紹介します。
単に「人」といっても、老若男女、背の高い人、低い人、走っている人、歩いている人、傘をさしている人、ヘルメットをかぶった工事現場の人、サングラスをかけている人、帽子を被っている人など様々です。
愛犬が人に慣れるためにも、いろいろな人たちと良い関わりを持って、良いイメージをもってもらいましょう。おやつを怖がらない範囲でもらうのもいいですし、愛犬が嫌がらずに喜ぶようなスキンシップを取ってもらうのもいいです。おもちゃ遊びもおすすめです。
慣れ②お手入れ
爪切り、肛門腺しぼり、お風呂、足ふき、ブラッシング、歯磨きなどお手入れもたくさんの種類があり、その多くが犬たちにとっては慣れないものばかりです。
「トリミングサロンや動物病院にお願いするから大丈夫」と考えるのではなく、自宅で慣れておくことで、実際にトリミングする際に受けるストレスを軽減できます。
慣れの方法は内容によって細かい部分は異なりますが、いずれにしても、いきなりやるのではなく、使う道具やお手入れする箇所を触られること、道具の音などに徐々に慣れてもらうことが重要です。
慣れ③インターホンの音
頻繁に聞くことになるインターホンの音は、お悩みに多い来客吠えにも関係するため早めに慣れを進めましょう。
同居人がいる場合には一人がインターホンを鳴らし、もう一人が音が鳴る前から鳴り終わるまでおやつをあげたり遊んであげましょう。同居人がいない場合は、YouTubeで「インターホン 音」で検索し、ご自宅のインターホンと同じ音のものを流して慣れを行うこともできます。
また、音に慣れたらインターホンの音が鳴った後に飼い主さんが応対する、玄関の鍵が開く、玄関の扉が開く、人が入ってくるという来客時の一連の流れにも慣れると、来客吠えになりにくくなります。
慣れ④雷・花火の音
突然大きな音が鳴る雷や花火の音も、早めに慣れておきたいもののひとつです。慣れていないとパニックで逃げ出して迷子になってしまったり、トラウマになって雷や花火の音を聞くたびに大きなストレスが愛犬にかかることもあります。
しかし、夏に多いこの二つの音を実際に鳴るまで待っていては慣れは進みません。YouTubeで「雷 音」「花火 音」などと検索し、小さい音から慣れていきましょう。
慣れの方法
ドライヤーを例に慣れの方法を紹介します。
1. ドライヤーそのものに慣れる
床に置いたドライヤーの近くにおやつを複数置き、そのおやつを食べてもらいましょう。
近付いてにおいをかぐ、脚で触れる、跨ぐなどドライヤーがあっても気にしない、怖がらない状態になったらOK。
2. ドライヤーを動かす
人がドライヤーを持って、ゆっくりと上下左右に少し動かしながらおやつをあげましょう。この段階ではドライヤーの電源はOFFのままです。
ドライヤーが愛犬よりも高い位置で動くと怖かったり興奮することもありますが、そうならないレベルを見つけて行います。少しずつドライヤーの動きを実際に使用する際の動きに近づけていき、愛犬がドライヤーを怖がったりせず気にしないようになるまで練習を繰り返します。
3. ドライヤーの音慣れ
愛犬から少し離れた場所でドライヤーの音を2、3秒鳴らします。この際、ドライヤーの音が鳴る前から鳴り終わるまで愛犬にはおやつをあげ続けます。繰り返し行い、継続的に愛犬の側でドライヤーの音が鳴っていても気にしない、怖がらない状態になったらOK。
4. ドライヤーの風に慣れる
愛犬に風が当たる少し離れた場所でドライヤーの電源をONにし、はじめは2、3秒風を当てます。この間愛犬にはおやつをあげ続けます。繰り返し行い、継続的に愛犬の側でドライヤーの風が当たっても気にしない、怖がらない状態になったらOK。
5. カラダを触られることに慣れる
カラダを乾かす際、愛犬があらゆる場所を触られても大丈夫なように慣れる必要があります。
初めはおやつをあげながらカラダを触り、慣れてきたら触った後におやつをあげます。繰り返し行い、数秒間連続でカラダを触っても避けるなど嫌がる様子がなければOK。
この練習はドライヤーに関わらず、やっておきたい項目です!
6. 落ち着いてドライヤーができる
ドライヤーそのもの、音、風に慣れたら、ふせやおすわりなどその場に留まった状態でもドライヤーができるのが理想的です。こちらはふせやおすわりをキープする練習も別途必要になりますが、ドライヤーを使っても数秒でも留まれていたらおやつをあげて、少しずつキープできるといいでしょう。
「慣れ」の注意点
慣れを行う上で注意点があります。
①無理に行わない
愛犬が怖がったり嫌がる様子があれば、もっと優しいレベルで慣れを行います。怖がっているのに無理矢理継続するとトラウマになる可能性もあります。
②報酬はしっかりあげる
おやつやフードをあげないと、慣れが進みにくくなります。おやつやフードをあげることが気になる場合には、通常のごはんの半分程を慣れのトレーニング用に使うのもいいでしょう。
③繰り返し行う
数回やっただけで慣れるのは難しいです。同じレベルでの慣れを何度も繰り返し、少しずつレベルを上げて徐々に慣れてもらいましょう。
まとめ
人と生活する上で、犬には人の生活に慣れてもらう必要がありますが、慣れないと飼い主さんの悩みになったり、犬にも多くのストレスがかかってしまいます。
慣れに時間がかかるのは当然ですので、焦りすぎずに愛犬の様子をしっかり見ながら慣れを進めていきましょう。
今回紹介したのはほんの一部です。首輪、リード、抱っこ、クレート、外、車の音、犬の吠え声、他の犬、クレートなど、様々なものにおやつや遊びを使って良いイメージを付けながら慣れを行うことをおすすめします。
【ニュース】迷子のインコが自宅の住所を喋り、飼い主の元に無事生還
セキセイインコやオウムなど、「言葉を喋る鳥」はペットとしても人気が高く、みなさんも一度は、彼らが言葉を喋る姿を目にしたことがあるのではないでしょうか。
そんな「言葉を喋る鳥」ですが、先日、迷子になっていたインコが、自宅の住所を喋り、無事帰宅したという出来事がありました。
インコはどれだけ言葉を喋ることができるのか、また、そもそもなぜ言葉を喋るのか。本記事では、そんなインコの疑問をみなさんと一緒に掘り下げていきます。
インコが住所を喋って無事帰宅した!
2019年、秋田市で飼われていたインコのクリンちゃんはある日、飼い主が窓を開けた一瞬の隙に飛び立ち、自宅から約500メートルほどのところで迷子になってしまいました。
迷い込んだ先は、中古車販売店の一角。
大の動物好きだった店長夫婦は、しばらくクリンちゃんを保護していましたが、クリンちゃんは1週間ほどで飼い主の名字を喋り、2週間ほどで自宅の住所を番地まで喋ったといいます。
迷子になっていたクリンちゃんは、住所を覚えていたおかげで、無事飼い主の元に帰ることができました。
実は過去にもあった・・・
迷子のインコが自宅の住所を喋って無事に帰宅できたという出来事は、実は過去にもありました。
2012年、相模原市で飼われていたインコのピーコちゃんは、ある日自宅のベランダから、誤って飛んでいってしまいました。ピーコちゃんは近くのホテルで保護され、その後神奈川県警相模原北署が鳥かごで保護していましたが、突然、自宅の住所を喋り始めました。
飼い主によると、前に飼っていたインコも迷子になってしまったことがあり、自宅の住所と電話番号を教えていたそうです。
こうした出来事は、ニュースやバラエティ番組などでも取り上げられることがあったため、もしかしたら覚えのある方もいらっしゃるかもしれません。インコを飼っている人なら、「うちも教えておこう」と思ったのではないでしょうか。
インコはなぜ言葉を喋るのか?
インコは、住所を正確に伝えられるほど、お喋りの能力が高いことがわかりましたが、では、そもそもインコはなぜ言葉を喋るのでしょうか。
インコの他にも、九官鳥やオウムも「言葉を喋る鳥」として知られています。以下の3つのグループに属する鳥は、聞いた音を真似することができ、人間の言葉を真似られる鳥も多くいます。
- 九官鳥などのスズメ目
- インコやオウムなどのオウム目
- ハチドリなどのアマツバメ目
なぜ人間の言葉を話すのか
そもそもインコが言葉を喋るのは、パートナーや仲間とコミュニケーションをとって絆を深めるためだと言われています。
飼い主の言葉をインコが真似するのは、飼い主のことを仲間だと思い、コミュニケーションを図ろうとしているからなのです。
飼い主と仲間になりたいインコは、覚えた言葉を真似することで飼い主が喜んでくれるのを見て、さらに色々な言葉を喋ろうとするのだそうです。
おしゃべりを可能にする器官構造
私たち人間は、喉に「声帯」があるから細かい音を組み合わせて言葉にすることができますが、インコには、声帯の代わりに、胸に「鳴管」という器官を持っています。
インコはこの鳴管やのど、筋肉が発達した舌を上手に使うことで、人間と同じような、器用な発音をすることができるのです。
インコは歌やダンスもできる!?
インコやオウムは人間の言葉を真似て喋るだけではありません。
中には、歌を歌ったり、音楽に合わせてダンスをする愉快なインコやオウムもいるんです。
こちらは歌を奏でる様子。中には歌詞をつけられるインコもいます。
こちらは音楽に合わせてノリノリでダンスする様子。頭の上下運動や足のステップで器用にリズムをとります。
インコを飼いたい!インコ飼育の基礎知識
言葉を喋るインコや、歌を歌ったりダンスをするインコを見て、「うちにもインコがいたら楽しいかも!」「インコを飼ってみたい!」と思った方、いらっしゃるかもしれません。
インコを飼うことを検討する前に、まずは、インコの基本的な情報を知っておきましょう。
インコの生態と特徴
インコの生息域は、アメリカやアフリカ、アジア、オーストラリアなど、広範囲に渡ります。
大きさは小型のもので約12cm〜、大型のもので約90cmと、種類によって大きく違います。
寿命も種類によって、5〜50年とかなり大きな差があり、種類によっては一生の付き合いになる可能性もあることがわかります。
食べ物は基本的に種子ですが、果実やナッツの他、葉っぱや昆虫を食べるものもいます。
インコの飼育に必要なものと費用
セキセイインコなど、小型のインコであれば、生体価格は約3000円〜で、犬や猫に比べてかなりお手頃ですが、美しい色合いの子は値段が上がります。
中型で1〜12万円、大型で30〜120万円と、大きさによってもかなり値段が違います。
ケージや巣箱などの初期費用はおよそ3万円ほどで、その後はエサ代などが月に3000円ほどかかります。
インコの飼育で気をつけたいこと
インコは寒さに弱いので、適切な温度調節が必要です。
掃除をしっかりして衛生的な飼育環境を保ち、1日に1回はカゴから出して、運動不足やストレスを解消してあげましょう。その際、部屋の中を飛び回って糞をしてしまったり、物をつついてしまうことがあります。
また、インコはコミュニケーションが大好きな鳥なので、毎日話しかけてあげたり、音楽を聴かせてあげたりして、積極的にコミュニケーションをとることを心がけましょう。
まとめ
人間の言葉を覚えて喋るのが大好きなインコ。中には、自宅の住所を覚えておいたことで、迷子になっても無事に飼い主の元に帰ることができたインコもいました。
すでにインコを飼っている方や、これからインコを飼おうとしている方は、インコが迷子になった時に備えて、住所や名前を教えておくと良いかもしれませんね。
コミュニケーションが大好きなインコがおうちにいれば、おうちが楽しく賑やかになるでしょう。「ペットを飼いたい」と思っているみなさん、犬や猫だけでなく、インコもペットの候補として考えてみてはいかがでしょうか。
【獣医師監修】ペットのマイクロチップ装着を徹底解説!
近年、犬や猫を始めとする小動物の分野においてもマイクロチップが普及しています。動物愛護法の改正にもマイクロチップの項目があり、ニュースで耳にしたことのある方も多いと思います。
しかし、実際にはどんなものなのかよくわからない方もいるのではないでしょうか。マイクロチップによって何ができるのか、危険性はないのかなど、疑問に思うことは多いでしょう。
そこで本記事では、小動物におけるマイクロチップについて詳しく解説します。
そもそもマイクロチップって何?
マイクロチップは、直径2mm、長さは8〜12mm程度の円筒形をした電子タグです。それぞれに個体識別番号が割り振られており、注射器によって動物の皮下に埋め込みます。
迷子のペットが見つかったとき、この番号を動物保護センターや保健所、動物病院にあるリーダーで読み込み、登録情報から飼い主を特定します。
迷子札ではダメなの?
従来の迷子札は文字が消えてしまったり、首輪につけていたものが外れてしまったりといった問題がありました。
ところがマイクロチップは、体内に埋め込むので紛失の心配がなく、確実な身分証明になります。
海外に連れて行く際は要注意
また、海外渡航の際に到着空港の動物検疫所、および帰国の際に日本の動物検疫所で、マイクロチップの埋め込み証明書が必要になります。
手続きには時間がかかることもあるので、渡航先の検疫状況を予め確認しておきましょう。
マイクロチップのメリット
マイクロチップの埋め込みをすることには、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。
ひとつずつ確認していきます。
脱走や誘拐時の身分証明
予期せぬ脱走や、飼っている猫が外に出ている間に他の家に飼われてしまったらどうしますか?
体の模様や顔つき、呼びかけたときの反応などの全てが我が子だと示していても、相手がそれを聞き入れてくれなければ諦めるしかありません。
しかし、マイクロチップが入っていれば、「個体識別番号」を照会することで、確実に我が子という証明ができます。
災害時にはぐれても帰ってくる可能性
脱走時もそうですが、個体識別番号と飼い主の情報を登録しておくことで、はぐれてしまっても戻ってくる可能性が高まります。
東日本大震災のときに、迷子札がついていた犬や猫は100%飼い主の元に戻ったのに対し、迷子札が付いていない場合で飼い主が判明したのは犬で0.5%、猫で0%だったという報告もあります。
確実に無くさない迷子札であるマイクロチップであれば、安心かもしれません。ただし、GPS機能が付いている訳ではないので、今どこにいるかがわかるわけではありません。
飼い主としての自覚の向上
これは飼い主として当然のことではありますが、寿命を全うするまで面倒を見るという意識が高まるでしょう。我が子がどこに行っても、我が子であったと記録が残っているからです。これにより、犬猫の殺処分の減少に一役買う可能性があります。
平成30年度における日本全国の動物保護センターでの犬猫の引き取り数は約92,000頭でした。年々減少傾向ではありますが、まだ少ないとは言い難い数字です。マイクロチップの普及によって、引き取られる犬猫の数がゼロに近づくことに期待します。
マイクロチップの現状
マイクロチップのメリットを挙げましたが、現在の状況はどうなのでしょうか。普及の状況など、日本と世界のマイクロチップ事情を比較していきます。
世界の動物マイクロチップ事情
動物福祉先進国と言われているドイツやイギリスを始め、フランス、ベルギー、スイス、オーストラリアなどの国では、犬のマイクロチップの装着が義務化されています。また、アメリカの一部の州では、保護施設に入った犬猫全てにマイクロチップの埋め込みを行っています。
世界的に見てもマイクロチップ装着は当たり前のことのようになりつつあります。
動物愛護法による義務化
では、日本はどうでしょう。
2019年6月に動物愛護法の改正案が国会を通過し、2020年6月1日より施行されました。その中で動物虐待の罰則強化の他に、マイクロチップ義務化の項目があるのをご存じでしょうか。
これにより、ペットショップやブリーダーといった動物取扱業者は、販売する犬猫に対してマイクロチップの埋め込みが義務となりました。
すなわち、ペットショップなどから犬や猫を買ってきた場合は、その後に登録の変更が必要になります。
業者以外は「努力義務」
一方、現在犬や猫を飼っている方や、知人から譲り受けたり、野良猫を保護した場合は、マイクロチップの装着は努力義務となります。
努力義務とは、法律上やった方がいいけれど、やるかやらないかの最終判断は飼い主に任せるというものです。動物愛護法の改正によって知らないうちに罰せられることはありませんが、この機会に装着を検討してみましょう。
改正動物愛護法について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
マイクロチップは安全なの?
マイクロチップの普及にあたり、飼い主の方がまず気になるのはその安全性でしょう。
マイクロチップには生体適合ガラスが使用されており、副作用はないとされています。
環境省によると、外部からの衝撃による破損事故も報告がないようなので、まず安全性は保障されていると言えるでしょう。
CT検査、MRI検査の障害になる可能性はある
しかし、マイクロチップ埋め込み部付近で、CTやMRI検査の画像が乱れることがあるそうです。マイクロチップは左右肩甲骨の間に埋め込むため、例えば頸部椎間板ヘルニアの際の頸部MRI検査時に障害になる可能性は否定できません。
そういった場合は、予め外科手術によってマイクロチップを取り除くこともできます。
マイクロチップ埋め込みは可哀想?
マイクロチップの埋め込みには痛みを伴うのではないか、と心配される方も多くいます。
注射器を使って埋め込むのですが、その針はやや太いと感じるかもしれません。これから埋め込みを検討している方は、避妊や去勢手術、歯石除去などで全身麻酔をかける際に一緒に行うことをおすすめします。
もちろん、麻酔無しでも処置は可能です。また、その際の痛みはワクチンや病気の治療で注射をする時と同程度だと考えられています。
住所が変わったら登録変更手続きを忘れずに
飼い主が変わったときや、ペットの住所が変わったときは、必ずマイクロチップの登録情報を更新しましょう。
せっかくマイクロチップが装着されていても、情報が古ければ意味がありません。
住所更新の重要性と手続きについては、こちらの記事をご参照ください。
まとめ
異物を体内に埋め込むことに抵抗がある方もいるかと思います。しかし、万が一、ペットと離れ離れになったらと考えてみてください。返還率を高めるため、殺処分数を減らすために、私たちが出来ることは何でしょうか。
すでにペットを飼っている場合や、知人からペットを譲り受けた場合のマイクロチップの装着は、現段階ではあくまで努力義務です。しかし、かけがえのない家族を失わないためにマイクロチップについて考えるきっかけにしていただければと思います。
ペットショップなどで、既にマイクロチップを装着済みの場合は、必ず住所や飼い主の情報を登録し、随時情報の更新も忘れないようにしましょう。
迷子の早期解決が可能?次世代ペットトラッカーRing Fetch
皆さんはもしも愛するペットが脱走してしまい、突然どこか遠くへ行ってしまったらどうしますか?家から離れたところに行ってしまった場合、そう簡単に見つけられません。
そんな時、ペットたちの現在地がリアルタイムでわかったら…
インターネット通販サイトのアマゾンは2019年9月、飼い犬の行動を追跡できる「Ring Fetch」を発表しました。
現在でも携帯電話と同じ通信回線やWi-Fi、Bluetoothを用いたペット用の追跡装置はたくさんありますが、Ring Fetchはそれらの装置となにが違うのでしょうか。
今回はシェリー編集部も気になるアマゾンの「Ring Fetch」について詳しく解説していきたいと思います。
ペットの追跡装置に使われている技術
今の時代、さまざまなものが、インターネットと接続されています。みなさんがお持ちのスマートフォンやタブレット端末はもちろん、テレビやデジタルカメラ、スマートスピーカーなどもインターネットと接続されています。
このように、インターネットに接続が可能なさまざまな電子機器のことをIoT(Internet of Things/モノのインターネット)と言います(ここでは、それらのことをIoT機器と呼びます)。
IoT機器をインターネットと接続する上で欠かせない技術が、Wi-FiやBluetooth、GPSといった通信技術です。ペットの追跡装置であるペットトラッカーの場合はBluethoothやGPSが使われていることが多いようです。
ペットの追跡装置に求められる要件
ペットの追跡装置は、首輪にかけたり、洋服に付けたりと様々なタイプがありますが、いずれも軽量であることが求められます。
また、ペットが遠くへ行ってしまったときのことを考えると、ペットが遠くにいても、それを検知できなければなりません。同様に、常に電源コードをつけているわけにもいかないですし、迷子中に電源が切れてしまっては意味がありません。最低でもバッテリーが1日は持つような設計をしなくてはなりません。
このように考えていくと、ペットの追跡装置で選択できる技術はとても少なくなってきます。Wi-Fi、Bluethooth、GPSとで比較してみましょう。
Wi-Fi
Wi-Fiは電波の届く範囲が小さく、その通信距離は一般的にルーターから直線距離で50〜100mと言われています。これは家の外に出てしまうと届かなくなることを表しています。
皆さんもWi-Fiがギリギリ届かなくて、接続が悪くなり、イライラしてしまった経験があるのではないでしょうか。
つまり、ペットの追跡装置にはあまり向かない通信技術であることがわかります。
Bluethooth
先程も申しましたが、Bluethoothはワイヤレスイヤホンやワイヤレスマウス等に広く採用されており、主に手持ちのスマートフォンやパソコンと通信する際に使われます。製品にもよりますが、通信範囲も10〜100mほどが限界とされています。
一方で、電源効率が良く、バッテリーの消費量が少ない特性が周辺機器に向くことから、通信範囲の限界を補うため、スマートフォンと組み合わせてよく使われています。
そのため、例えば、室内のペットの活動量(行動量)を計測するような行動範囲が限られるようなIoT機器の場合は、Bluethoothが使われているケースをよく見かけます。
GPS
GPSはカーナビやスマートフォンの位置計測に用いられている技術です。GPSが使用されている状況下であれば、人工衛星との通信を使い、位置を特定できるため、迷子になってしまったペットを発見することを目的とするペットの追跡装置に向いた技術と言えます。
しかし、スマートフォンでずっとGoogleの地図を開いていたことがある方はおわかりだと思いますが、電源効率が悪く、バッテリーが長持ちしません。
一方で、バッテリーの容量を増やしてしまうと、今度は軽量化ができなくなるジレンマを抱えており、やはりペットの追跡装置には使うには現状では役不足と言えそうです。
アマゾンが開発した新しい通信技術「Amazon Sidewalk」
ここまで見てきたように、Wi-Fi、Bluethooth、GPSとも、一長一短があり、迷子になってしまったペットを追跡する用途に用いる場合には少し物足りない点がありました。
そこで、Amazonが新しく開発したのが、「Amazon Sidewalk」と言う通信技術です。Amazon Sidewalkは、900Hz(ヘルツ)の電波を使うWi-FiやBluetoothとは異なる全く新しい通信方式です。
特徴は、低消費電力で遠くまで通信ができることです。500mは確実に到達し、見通しが良ければ約1.6kmまで届くと言われています。また、通信仕様がシンプルなため、デバイス自体もローコストとなる一方、通信速度は低速です。
消費電力がとにかく低いため、バッテリーが切れる心配はしなくて良いとも言われています。デバイスにもよりますが、『月』単位ではなく、『年』単位でバッテリーが持つとされています。
Sidewalkの最初の対応機器として登場した「Ring Fetch」
Ring Fetchは、Amazon Sidewalkの最初の対応機器として発表されたペットの犬用のトラッカーです。従来のペットの追跡装置であるトラッカーよりも、低コストで、遠くまで追跡ができるというのが大きな特徴です。
ペットが設定されたエリアの外へ出てしまったり、遠くまで行って帰ってこない時などに、現在地を確認して迎えに行けるといった使い方を想定しているそうです。
先ほどご紹介したペットの追跡装置に求められる要件を整理すると、以下の3点だと考えます。
- デバイスが軽量であること
- 通信範囲が広いこと
- 省電力であること(バッテリーが長持ちすること)
こうして考えると、Amazon Sidewalkの最初の対応機器として発表されたのがペット用の追跡装置というのは頷けます。
むすびに
この「Ring Fetch」、残念ながら日本での販売はまだ未定のようです。
しかし、もし日本でも販売されれば、とても実用的なものとなるでしょう。脱走癖のある犬や人間の社会をあまり知らない野犬出身の保護犬などには特に役立つことでしょう。
また、放し飼いはオススメできませんが、猫を飼っている方にとっても、このような追跡装置の存在は気になるところではないでしょうか。
私たちシェリー編集部でも、日本で発売が開始されたら、すぐに購入してレビューすることを考えています。ペットの生活に役立つ新しい技術や製品が次々と発表されるのはなんとも嬉しいことですね。
健康も心も「見える化」!?犬のウェアラブルデバイスについて徹底調査!
最近話題になっている犬のウェアラブルデバイスには、どのようなものがあるかご存知ですか?
今、最先端の技術を使ったウェアラブルデバイスが多く発売されており、その性能もさまざま。犬の健康状態がわかるだけでなく、犬の「心」までわかるものもあるのです。
そんな、まだまだ馴染みが深いとは言いがたい犬用ウェアラブルデバイスを徹底調査しました。ぜひ、愛犬にぴったりのウェアラブルデバイスを見つけてくださいね!
PETKIT FIT P2(ペットキット フィット ピーツー)
愛犬の行動がわかるアプリ
専用のスマートフォンアプリと連携して健康を記録するペット用活動量計です。 FIT P2を愛犬の首輪などにつけることで、愛犬と一緒にいられない日でも、愛犬が一日何をしているのか知ることができます。
FIT P2は、高性能な加速度センサーをもち、愛犬の活動量や睡眠時間、消費カロリーを計測します。昨日と今日の活動時間の比較や、深い眠りや浅い眠りも分けて測定できるので、非常に詳しく一日の様子や健康状態が知れると言えるでしょう。
愛犬の気分もわかる!?
さらに、これらの測定結果を元にして、気分指数や健康指数を算出します。
また、普段と様子が違い、体調が悪そうだと判断すると、アプリを通して飼い主さんに通知をする機能もついています。
こんなに便利なFIT P2ですが、その重さは8.8gと非常に軽いため、常につけていても負担にならないようになっているんだとか。
お仕事中や旅行中のように愛犬と離れていても、このデバイスがあれば、少しは安心できますね。
いぬのきもち お散歩Time(タイム)
オモチャメーカーのペットデバイス
お散歩Timeは、タカラトミーが開発した、お散歩用デバイスです。
まず、専用のアプリをお持ちのスマートフォンに入れ、犬の種類や年齢などを登録すると、その犬の適切なお散歩時間がわかります。そして、お散歩Timeを犬の首輪に装着してお散歩すると、残りの必要なお散歩時間、飼い主さんのお散歩による消費カロリーまで教えてくれます。
日々のお散歩がゲームになる!
お散歩時間に応じて、アプリでゲームを楽しむこともできます。
愛犬の情報を知ることができるだけでなく、お子さんでも楽しめる要素がそのほかにもたくさんあるので、お子さんもご一緒にお散歩を楽しむきっかけになるかもしれません。
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INUPATHY(イヌパシー)
犬の心がわかるデバイス
INUPATHYは、株式会社INUPATHYが独自に開発した、ハーネス型のウェアラブルデバイスです。このINUPATHYはなんと、犬のこころの「見える化」ができるのです。
INUPATHYを犬の体に装着すると、ベルト部分に付いている心拍センサーによって、犬の心拍の変動を解析します。その心拍の動きによって犬の感情を予測し、「リラックス」「ドキドキ」「ハッピー」「興味」「ストレス」の5パターンの感情を色で示します。
これにより、私たち飼い主が愛犬が今どのような感情を持っているのか、リアルタイムで知ることができるという仕組みです。
健康管理にも役立つ
感情を知ることができるだけでなく、装着している間の心拍データや感情データをクラウドに蓄積できるため、健康管理にも役立てることができます。
現在、INUPATHYは公式ホームページでのみ販売されており、ハーネスと本体セットで29,800円です。
ついに、最新の技術を駆使することで愛犬の気持ちがわかるようになりました。INUPATHYによって、飼い主さんと犬の絆もさらに深まっていくかもしれません。
http://inupathy.com/jp/
MAMORIO(マモリオ)
愛犬の迷子防止デバイス
最後にご紹介するのは、もし犬が迷子になってしまっても居場所を知ることができる、MAMORIOです。
こちらはもともと物の紛失防止タグで、MAMORIOが手元から離れるとBluetooth接続したスマートフォンに通知が送られ、手元から離れた場所を地図で確認できます。
これを、愛犬の首輪などにつけておくことで、迷子になってしまったとしても、どこにいるのか知ることができます。
残念ながらまだ完璧ではない
こんなに素晴らしいデバイスでも、弱点はあります。Bluetoothを使っていますが、接続可能範囲がかなりせまく、約60mほど…。
そんな時は「みんなで探す」機能を利用します。この機能を使うことで、他のユーザーがMAMORIOを付けた愛犬とすれ違うと、その時の場所と時間が通知されます。また、MAMORIO Spotの設置されている駅や商業施設に愛犬が行った際にも通知を受け取れます。
これからMAMORIOがさらに普及すればもっと迷子犬を見つけやすくなるでしょう。もちろん迷子にはさせないのが一番ですが、万が一のときのために首輪に付けておくといいですね。
まとめ
全く役割の違う、4つのウェアラブルデバイスをご紹介しました。
実際に触れ合ってコミュニケーションを取り、愛犬の状態を知ることができればいいですが、ずっとそうしていられる飼い主さんはほんの一部ではないでしょうか。
便利なウェアラブルデバイスを用いることで、愛犬との絆を深め、飼い主さんと愛犬の生活をさらに快適なものにしていきましょう。
【2019年改正動物愛護法】マイクロチップ装着の義務化の目的と懸念に迫る
2019年6月参院本会議にて、議員立法の改正動物愛護法が全会一致で可決、成立しました。
犬猫の販売を認める時期を、これまでの生後7週超えから生後8週超えに改定すること、犬猫へのマイクロチップの装着・登録の義務化、ペットの虐待に対する厳罰化などが改正法の主な柱として盛り込まれています。
今回はその中でも特に、マイクロチップ装着の義務化に関してお伝えしていきます。
マイクロチップって何?
マイクロチップは「動物の個体識別」を目的とした直径2mm、全長11~13mmの円筒形の電子機器で、15桁の番号が書き込まれたICが封入されています。この番号を読み取り機で読み取ることで、登録された動物の名前や生年月日、種類に加え、飼い主の名前や住所・連絡先を確認できます。
マイクロチップの埋め込みは、少し太い注射器のような専用の埋め込み器を使って行われ、犬猫であれば通常、首の背面の皮下に埋め込まれます。なお、マイクロチップの表面は生体適合ガラスで覆われており、埋め込みによる副作用はほとんどないようです。
今回の法改正で、ペット販売業者に対し、飼い主にペットを販売する前にマイクロチップを装着することが義務付けられることになりました。販売業者が装着したマイクロチップに、飼い主が後から情報をデータとして登録できるようになっています。
ちなみに、動物愛護団体等が犬猫を一般の飼い主に譲渡する場合や、すでに犬猫を飼っている場合には、義務ではなく「努力義務」になる見通しです。
マイクロチップ義務化の目的
これまでもマイクロチップは多くのペットの飼い主の間で普及していましたが、マイクロチップの装着を法律で義務化することにはどのような目的があるのでしょうか?
虐待・遺棄防止
マイクロチップが装着されていることで、飼い主は自分の情報が書き込まれていることを自覚するため、虐待や遺棄を抑制する効果が期待されています。
義務化される前からペットにマイクロチップを装着する飼い主はたくさんいましたが、「マイクロチップを自主的に装着するような人の中に虐待や遺棄をするような人は少なく感じられるため、そうした問題の防止にはなかなか繋がりにくいのではないか?」という意見もあり、今回の義務化には期待の声があがっています。
マイクロチップの装着による虐待・遺棄対策に加え、これまで動物の殺傷に対して課せられていた罰則は「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」から「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」へ強化され、虐待についても1年以下の懲役が加えられることになりました。
迷子のペットの飼い主探し
災害等で迷子になってしまった犬猫を発見した際、マイクロチップが埋め込まれていればすぐに身元を確認でき、飼い主の元に届けられます。現時点では、飼い主が見つからない保護動物は最悪の場合、殺処分されてしまいます。マイクロチップの埋め込みにより、そのような災害時にはぐれてしまっても飼い主の元に戻ってくる可能性が高まることが期待されています。また、これにより迷子になってしまったペットの殺処分も減らせるかもしれません。
首輪の鑑札で身元を特定できる場合もありますが、室内犬の場合は散歩のときしか付けなかったり、何かの衝動で外れてしまう可能性もあります。マイクロチップであれば常に身体の中に埋め込まれており、外れる心配もありません。
ペットの盗難防止
首輪の鑑札等は簡単に偽装できてしまうため、ペットを盗まれたとき、証拠としての効力は比較的小さいと言えるでしょう。
一方で、マイクロチップは体内に埋め込まれており、取り外し・書き換えをすることができないので、決定的な身元証明として有効です。
マイクロチップ義務化への懸念
以上のように、さまざまな効果が期待されて義務化されることが決まったマイクロチップですが、問題点もいくつか指摘されています。
100%情報が読み取れるわけではない
動物が怯えたり暴れたりして上手く読み取り機をあてられなかった場合や、機械の不具合により情報の読み取りに失敗することがあります。
さらに、マイクロチップには種類が複数あり、マイクロチップと読み取り機が異なる規格であった場合、読み取りに失敗することもあり、今後、国全体として規格の統一を行っていく必要があるでしょう。
ペットと野良の差別化に繋がる?
販売される動物へのマイクロチップ装着を義務化することで、マイクロチップが埋め込まれている「ペット」と、埋め込まれていない「野良」の権利を差別化することにつながるのではないか、という意見もあります。
ペット同様、野良猫・野良犬への虐待は動物愛護法で禁止されていますが、マイクロチップの義務化により、マイクロチップが埋め込まれていない動物は飼い主がいないとみなされ、処分の対象になりやすくなるかもしれません。マイクロチップの義務化は、ペットの殺処分を減らせるかもしれませんが、ペットとして飼われている動物と、そうでない動物の権利に違いを生み出す原因となってしまう可能性もありそうです。
法律はどこまで動物を守れるか?
今回は、2019年6月に可決された改正動物愛護法について、主にマイクロチップの装着義務化に焦点を当てて考えました。
マイクロチップの埋め込みには、ペットの虐待や迷子、盗難対策などの効果が期待されています。一方で、画期的なマイクロチップでも、不確実性や野良として生きる動物の権利の差別化といった懸念も寄せられています。
また、全ての人が法律を遵守するとは限らず、法律が全ての動物の権利を確実に守れるわけではありません。動物の権利を守るには、法律だけではなく、やはり個人個人の意識も重要でしょう。
そして、法律はそれがどのように運用されるかが最も重要になってきます。法律だけ制定されても、その運用と監視が機能しなければ、何の意味もありません。私たち、飼い主も自分たちのペットに関する重要な法律ですので、施行後、どのように運用されるのか注目していきたいですね。
災害大国日本なら必須かも!?犬の鑑札や迷子札、ちゃんとつけてる?
犬の鑑札、ちゃんとつけていますか?
室内飼いだったり、愛犬が嫌がったりして、散歩のときしかつけていないという飼い主さんは意外と多いのではないでしょうか。
しかし、「万が一のとき」が必ず散歩のときだけとは限らないですよね。
今回は鑑札の装着がなぜ大事なのか、ご紹介していきたいと思います。
法律で義務づけられている
犬を飼い始めたら、飼い主としてやることはたくさんあります。
その中でも、飼い主であれば必ず果たさなければならない義務として、法律で定められていることがあります。
(1) 現在居住している市区町村に飼い犬の登録をすること
(2) 飼い犬に年1回の狂犬病予防注射を受けさせること
(3) 犬の鑑札と注射済票を飼い犬に装着すること
(参考:厚生労働省HP)
(3)の部分が、今回の記事で紹介したい大事な箇所ですが、(1)(2)についても説明しておきたいと思います。
鑑札とは?(生涯1回)
先ほどの項目の(1)は「畜犬登録」と呼ばれますが、これを済ませると「鑑札(かんさつ)」を交付してもらえます。鑑札には、市区町村名と交付年度、登録番号が記載されています。
鑑札のデザインは、以前まで全国で統一したものが使用されていましたが、現在は規定を超えない範囲で市区町村が独自にデザインして良いことになっています。
外形のデザインは、シンプルな円形などの他、骨や犬のイラスト風の可愛いらしいものも多く出ています。素材は、錆びにくく丈夫なステンレス、アルミニウムなどが多く用いられているようです。
注射済票とは?(毎年1回)
(2)にあるように、飼い主は飼い犬に毎年一回の狂犬病予防注射を受けさせることが義務付けられています。動物病院や集合注射で予防注射を済ませ、「注射済証明書」をもらうと、それと引き換えに「注射済票」というものが交付されます。
注射済票には、市区町村名と交付年度、注射済票番号が記載されます。
こちらも鑑札と同じく、デザインは市区町村によって様々なバリエーションがあり、素材にはステンレスやアルミニウムが多く用いられているようです。
余談ですが、小型犬の飼育が増えてきたことから、鑑札や注射済票も小型化してきている傾向があります。
なぜ装着する必要があるのか
鑑札も、注射済票も、大事な番号が書かれた犬にとっての身分証明書のようなものです。人間に置き換えると、運転免許証やパスポートのようなものです。失くしてはいけない大切なものですよね。
わざわざ愛犬に装着しなくてはいけないのには、ちゃんとした理由があるのです。
愛犬が迷子になってしまったら?
「鑑札」や「注射済票」がなければ、その犬が保健所や愛護センターなどで保護されたとしても、誰の飼い犬なのか判断できません。
これらをきちんと身につけていれば、鑑札に記載された登録番号などを元に、保護した施設から飼い主へ直接連絡をとることができるのです。
また、室内で飼っている犬でも、災害時などは何が起こるかわかりません。鑑札や迷子札など何もついてない状態で迷子になった場合、飼い主の元へ戻る可能性はぐっと下がってしまいます。
こういったことから、「いつでも犬に身につけさせること」はやはり重要になってくるのです。
装着時に犬が嫌がるときは
鑑札や注射済票は、ぶら下げることができるようになっていますが、犬によっては嫌がることがあります。
また、鑑札をむき出しでぶら下げるのは、すぐ取れてしまわないか不安だなぁという方もいらっしゃると思います。
鑑札は丈夫な素材で作られてはいますが、すり減ってきて番号が読み取れなくなってくることも考えられますよね。
そんなときは、首輪に取り付けられる鑑札ホルダーがおすすめです。
神奈川県動物保護センターHP – 手作りの鑑札・迷子札ホルダーを作ろう!で紹介されているように、100均に売っている材料を買って、自分で手作りすることもできます。
迷子札もつければもっと安心
鑑札の装着は義務ですが、迷子札は義務ではありません。しかし、迷子札もつけるなら、飼い主への連絡がよりスムーズになるかもしれません。
鑑札であれば登録番号を問い合わせて、確認してから…となりますが、迷子札に繋がりやすい連絡先を載せておけばもっと早く飼い主へ連絡が行く可能性は高くなります。電話番号であれば、保護した方が見てすぐに飼い主に連絡ができるからです。
最近では、個人情報保護のためにQRコードで読み取るシステムを利用した迷子札なども出ているようです。
迷子札にご興味のある方は、こちらの記事も合わせてぜひご参照ください。
最後に
よくしつけているわんちゃんでも、やはり「万が一」というのは予測できないものです。
つけておけばよかった…と後悔することのないように、これを機にいつでも鑑札を身につけさせるように心がけてみませんか?
犬の畜犬登録や、狂犬病予防接種についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご参照ください。