猫のタプタプお腹はおデブではない⁉︎猫の「ルーズスキン」の役割とは

猫を飼っている方は、愛猫のお腹を見て、「タプタプだなあ」「おデブだなあ」と思ったことがありませんか?

しかし、もしかしたらそのタプタプお腹、太っているわけではなく、「ルーズスキン」と呼ばれる猫の皮膚の特徴かもしれません。

今回の記事では、猫のお腹をタプタプに見せる「ルーズスキン」について詳しく解説します。

ルーズスキンとは

ルーズスキンの写真

(写真提供:@Shee様

ルーズスキンは、「後ろ足の付け根からお腹の真ん中あたりまでタプっとしている皮膚」のことを言います。

ルーズスキンの「ルーズ(loose)」は、英語で「しまりがない様子」を表します。
ただし、「ルーズスキン」という言葉は和製英語で、正式な英語では「プライモディアル・ポーチ(primordial pouch)」と呼ばれます。primordialは「原始的な」という意味で、pouchは「袋」という意味です。

猫以外でも、ライオンなどのネコ科動物によく見られる特徴で、猫の中でも特に野生に近い猫ほどルーズスキンを持ちやすいとされています。

ルーズスキンの役割①腹部の安全を守るため

猫のお腹にルーズスキンがある理由は諸説ありますが、一番有力なのは「致命傷を避けるため」というものです。
例えば、喧嘩の時に噛まれても、ルーズスキンのおかげで内臓までは届きにくいのではないかと言われています。

ルーズスキンの役割②足を動きやすくするため

猫は、高いところへ飛び上がったり、体をひねったりと、アクロバティックな動きをする動物です。
ジャンプする時に皮膚が引っ張られないようにして、足を動きやすくするためとも考えられています。

ルーズスキンの役割③食いだめするため

野生の世界では、いつでも必ず食料が手に入るとは限りません。狩りに失敗すれば、1日中ごはんが食べられないこともよくあります。
そのため、獲物が手に入ったときには、食べられるときにできるだけたくさん食べておけるように、お腹の皮膚にゆとりができたのではないかという説もあります。

脂肪なの?ルーズスキンなの?

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タプっとしている部分をつまんでみた時に、脂肪なのか皮膚なのかが感触としてわかるはずです。
肉が詰まっていれば、それは脂肪。つまり、太っているということになり、食事量や運動量が適切でない可能性があります。

中身がなくて皮膚だけが伸びるようであれば、ルーズスキンだと考えられます。

見分けられないと危険!

ルーズスキンなのか、脂肪なのかをきちんと見分けられないと、猫に合わせた適切な飼育ができない可能性があります。

例えば、本当は脂肪なのにルーズスキンだと勘違いして生活を見直さないままだと、肥満が進行して様々な病気の原因となります。
逆に、本当はルーズスキンなのに太っているのだと勘違いしてしまうと、食事量を不必要に減らしてしまうなど、不適切な対処をしてしまう恐れがあります。

よくわからない場合は、無理に自分で判断しようとせず、獣医師さんに相談してみましょう。

避妊手術後のたるみの可能性も

メス猫は、避妊手術の際にお腹を開いた後、同じようにお腹がダボっとすることがあります。また、ホルモンバランスの影響でお腹がたるむこともあるようです。

これらは、ゆっくりと作られていくルーズスキンとは違って、短期間でできるようです。

思わぬ病気に気付けるかも!?

ルーズスキンなのか、脂肪なのかを見分けるためにお腹を触ることで、お腹に水が溜まってしまう「腹水」や、しこりなどの存在に気づけることがあります。

猫のお腹を定期的に触ってみて、簡単な健康チェックをしてあげましょう。
少しでも気になることがあれば、なるべく早く動物病院に連れていくことをおすすめします。

ルーズスキンが発達しやすい猫種

寝てる猫

先述した通り、ルーズスキンは野生に近い猫ほど発達しやすいと言われています。

特に、ベンガル、ピクシーボブ、エジプシャンマウ、アメリカンショートヘアなどは、ルーズスキンがあるのが普通とされる猫種で、ルーズスキンの大きさがキャットショーで評価基準になることもあります。

子猫だと目立たない

子猫の場合は、まだはっきりとルーズスキンがお腹に現れることは少ないようです。しかし、体が成長するにつれ、ルーズスキンがだんだんと目立つようになってきます。

性別差はある?

オス猫の方が体が大きいため、ルーズスキンも目立ちやすい場合が多いですが、ルーズスキンの有無に性別差はありません
メス猫であっても、ルーズスキンがかなり目立つ猫もいるようです。

まとめ

ランと猫

今回は、猫のお腹にある「ルーズスキン」についてご紹介しました。

知らないと太っているのかと勘違いしてしまいそうですが、ルーズスキンは猫が野生生活の中で手に入れた重要な特徴だということがわかっていただけたのではないでしょうか。

自分の飼っている猫のお腹を触ってみて、脂肪なのか、ルーズスキンなのか、適切に見極めることが猫の健康を保つ上で重要でしょう。

金銭的な負担も覚悟して!野良猫の保護に必要な医療費を徹底解説

野良猫を保護した際、最初にかかる医療費はどのくらいかご存知ですか?
野良猫を飼い始める前に、健康状態や病気の有無を確認するため、まず動物病院に連れて行く必要があります。動物は人間とは違い保険が適用されないため、治療費など不安に感じる方も少なくないでしょう。

野良猫を動物病院へ連れて行った時、「どんな治療をして、どのくらいの費用がかかるのか」について、野良猫を保護した経験がある筆者が実体験を交えて解説します。これから野良猫を飼おうか迷っている方や保護したばかりの方は、ぜひ参考にしてみてください。

野良猫をお迎えするということ

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野良猫をお迎えしたら、まずは動物病院に連れていき、健康チェックや病気の有無などを確認しなければいけません。

特に外傷がない場合でも、各種ワクチン接種、ノミやマダニの駆除薬の投与、血液検査、不妊治療などが必要なことも多く、少なからず金銭的な負担はかかります。金銭面での覚悟ができていないまま、ただ「かわいそうだから」という安易な気持ちで野良猫を保護すると、保護してから困ったことになります。

それでは、野良猫を保護して最初にかかる医療費と、1年以内にかかる医療費についてそれぞれ見ていきましょう。

動物病院で最初にかかる費用の内訳

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最初の診察では健康診断、ノミ・ダニの駆除薬、ワクチン接種などが行われます。
医療費の内訳は以下の通りです。

  • 初診料:約1,000〜3,000円
  • ノミ・マダニの駆除薬:約2,000円
  • ワクチン:約5,000円
  • 血液検査:約5,000〜15,000円

野良猫を保護した際に最初にかかる医療費は10,000〜25,000円ほどと見積もっておくといいでしょう。実際に筆者が野良猫を保護して動物病院へ連れて行った時も10,000円程度かかりました。ケガをしていたり、病気を患っていたりするなど、治療が必要な場合はさらに費用がかかるため、余裕を持ってお金を用意することをオススメします。

また、動物病院によってはクレジットカードも使用できますので、気になる方は事前に確認しておきましょう。

ノミやマダニは必ず駆除する

屋外で生活していた野良猫の体には、ノミやマダニが寄生している可能性が高いです。
猫だけでなく、他のペットや家族にも影響がありますので、獣医師さんと相談して必ず駆除薬を出してもらいましょう。

ワクチンも接種する

猫自身が感染症にかかるリスクや、ペットや家族に感染させるリスクを減らすためにワクチンを接種しましょう。

混合ワクチンには、予防できる感染症の種類により3種混合、4種混合、5種混合があり、3,000〜8,000円ほどかかります。筆者が保護した野良猫は、獣医師さんのすすめで5,000円程度の混合ワクチンを接種しました。

血液検査はした方が良い

血液検査により、感染症などの病気の有無を調べることができます。

感染症の中には、猫免疫不全ウイルス感染症や猫白血病ウイルス感染症など、他の猫に感染する病気もあります。また、人獣共通感染症に罹患している場合は、家族にも感染してしまう可能性があるため、大切なペットや家族を感染症から守るためにも、血液検査を行うことをオススメします。

血液検査の費用は5,000〜15,000円ほどで、早ければ15分、検査を外部機関に依頼している動物病院での検査の場合は数日で検査結果が分かります。

1年以内にかかる動物病院の費用

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野良猫を保護した直後にかかる費用のほか、去勢・避妊やワクチン接種、その他の病気の治療費など、飼育してから1年以内にかかる医療費があります。

ここでは1年以内にかかる医療費について詳しく解説します。

  • 去勢、避妊手術:約15,000〜30,000円
  • ワクチン(2回目以降〜):約3,000〜15,000円
  • その他の病気:〜約10,000円

どこまで検査やワクチンをするかによっても変わりますが、平均30,000〜40,000円、万全の状態にするなら50,000〜70,000円ほどを見積もっておくといいでしょう。

去勢・避妊

去勢・避妊手術をすることで、望まない妊娠を回避できるだけでなく、生殖器系の病気の予防や、発情期のストレスの軽減にも繋がります。

手術は事前の検査や予約が必要なため、早めに獣医師さんに相談して日程を決めておきましょう。猫の去勢・避妊手術にかかる費用は約15,000〜30,000円ですが、自治体によっては助成金が出る場合もあります。

ワクチン接種

獣医師さんの判断にもよりますが、ワクチンは初回だけでなく、数ヶ月後に追加で接種をする場合があります。
筆者は獣医師さんのすすめで混合ワクチンの2回目を接種をしました。

寄生虫などその他の病気

野良猫は外にいたこともあり、何らかの病気にかかっている場合があります。
筆者が保護した野良猫の場合は、「結膜炎」、「瓜実条虫症」、「便秘」が見られ、この治療のために10,000円近くかかりました。

最初に健康診断をしていても、あとから見つかる病気はたくさんあります。少しでも様子がおかしいと感じたらすぐに動物病院へ連れていくようにし、早期発見早期治療を行いましょう。

動物病院に連れて行く時の注意

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最後に、初めて動物病院へ連れていく時に注意しなければいけないことをご紹介します。これから野良猫を保護する方は事前に確認しておきましょう。

電話をしてから行く

動物病院の営業時間は事前に確認し、可能であれば電話で予約をしましょう。午前と午後の合間に去勢・避妊手術などをしていることもあり、午前と午後の診療時間が大幅に空いている場合があります。「せっかく保護したのに病院に行けない!」とならないためにも診療時間を確認することも大切です。

また、電話をした際に「野良猫を保護したこと」を伝えるとスムーズです。病院によっては野良猫の対応に慣れていないところもありますので、不安であれば口コミなどをあらかじめチェックしておくといいかもしれません。

可能であれば便を持参する

寄生虫の有無や下痢、出血など、便からさまざまな情報が得られます。
保護したばかりで、便を収集するのは少し難しいかもしれませんが、可能であればラップや容器に入れて持参しましょう。

キャリーバックがあると連れて行きやすい

肩掛けができるキャリーバッグがあるととても便利です。
徒歩で移動する場合、手で持っているだけでかなり重さが負担になりますし、筆者の経験上ですがプラスチックなど硬い素材でできているより、布素材でぴったりしていた方が猫も安心しやすいようです。

定期的に動物病院へ行くこともあるため、あらかじめ備えておくといいでしょう。

保護したら必ず動物病院へ

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「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」によると、猫が1ヶ月にかかる医療費の平均は6,991円と算出されています。

野良猫を保護した直後はどうしてもそれ以上の金銭的な負担がありますが、翌年には落ち着き、持病などがなかった場合は上記と似たような金額の支出になるでしょう。

猫を保護した時は、分からないことだらけで不安も多いですが、段々と心を許して懐いてくれる様子は本当に愛しくなります。野良猫との幸せな生活を送るために、まずは動物病院で健康状態を確認し、基本的な対策を行うようにしましょう。

【2019年改正動物愛護法】犬猫の繁殖防止措置は、努力義務から義務に

2019年6月に行われた参院本会議にて、議員立法の改正動物愛護法が全会一致で可決、成立しました。

改正の内容として、犬猫の販売を認める時期を、これまでの生後7週超えから生後8週超えに改定することや、犬猫へのマイクロチップの装着・登録の義務化、ペットの虐待に対する厳罰化などが主な柱として盛り込まれています。

本記事では、改正法によって義務化された犬猫の繁殖防止措置について見ていきます。

何が改正された?

変更点
これまでの法律では、犬猫の繁殖防止措置について次のように定められていました。

動物の愛護及び管理に関する法律(1973年)

第三十七条
犬又はねこの所有者は、これらの動物がみだりに繁殖してこれに適正な飼養を受ける機会を与えることが困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖を防止するため、生殖を不能にする手術その他の措置をするように努めなければならない。
(出典:環境省「犬猫の不妊去勢の義務化について」 )

1973年の法律では、繁殖防止措置をするよう「努めなければならない」と、努力義務として提示されています。

家庭動物等の飼養及び保管に関する基準(2002年)

4 繁殖制限
所有者は、その飼養及び保管する家庭動物等が繁殖し、飼養数が増加しても、適切な飼養環境及び終生飼養の確保又は適切な譲渡が自らの責任において可能である場合を除き、原則としてその家庭動物等について去勢手術、不妊手術、雌雄の分別飼育等その繁殖を制限するための措置を講じること。
(出典:同上)

2002年には「原則として〜講じること」と示され、1973年の時点より強化された感じがしますが、3年後の2005年に内閣府が行った世論調査によると、実際に手術をしたと答えた飼い主は、猫で約65%、犬で約25%にとどまっています。

動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律案要綱(2019年)

三 犬及び猫の繁殖制限の義務化
犬又は猫の所有者は、これらの動物がみだりに繁殖して適正飼養が困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖防止のため、生殖を不能にする手術その他の措置を講じなければならないこと。 
(出典:衆議院「衆法 第198回国会14動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律案」)

2002年に「原則として〜講じること」とあった表記は、このたびの2019年の法律案要綱では「講じなければならない」という言い回しに変更されています。このことにより、今回の改正法では、正式に繁殖防止措置が「義務」であることが明記されました。

なぜ繁殖防止が重要なの?

転がる猫

犬猫の殺処分を減らすため

これまで「努力義務」だった繁殖防止措置が「義務」に厳格化された背景には、犬猫の殺処分問題があります。

中でも多頭飼育崩壊は大きな問題です。飼い主が多くの犬や猫を飼育しており、その管理が行き届かなかった場合、犬同士、猫同士が繁殖活動を行ってしまいます。結果、子犬や子猫が増えてしまい、飼い主がどうにもできなくなってしまうという事象です。もし、この時に保護された犬や猫の里親が見つからなければ、最悪の場合は殺処分されてしまいます。

避妊・去勢手術の重要性の広まりや民間の動物愛護団体の保護活動の広まりによって、殺処分される犬猫の数はここ数年で大幅な減少を見せましたが、それでもまだゼロには達していません。

安易な気持ちで繁殖をさせるのを防ぐことで、飼い主のいない子犬・子猫の数をできるだけ抑えよう、というのが今回の法改正の狙いです。

病気の予防

避妊・去勢手術をすることで、予防できる病気や、罹患率が下がる病気があります。

例えば、オスの場合は睾丸腫瘍、肛門周囲腺癌などの予防、メスの場合は子宮蓄膿症、卵巣嚢腫、乳がん発生率の低下などが期待できます。繁殖の予定がないのであれば、防げる病気は未然に防いであげることは、飼い主にとっても犬猫にとっても重要なことです。

問題行動の防止

手術をしなければ、メスの場合は生理に、オスの場合はマーキングをしたり攻撃的になったりすることがあります。もちろんこれは自然に起こる現象ではありますが、繁殖の予定がないのに発情だけしてしまうのは、動物にとっても大きなストレスになりうるでしょう。

犬の発情期に関して詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

犬の発情について知ろう。あらわれる特徴や注意することとは

野良犬・野良猫の手術も

各地の動物愛護団体、NPO法人等は、病気になっても簡単に病院に行くことができない野良猫や野良犬の避妊・去勢手術にも積極的に乗り出しています。もちろん、野良猫や野良犬の爆発的な繁殖を防ぐ狙いもあります。

手術の費用と時期は?

貯金箱

手術にかかる費用は、去勢手術で約15000円〜25000円、不妊手術で約20000円〜30000円が目安です。
時期は生後6ヶ月前後がだいたいの目安とされていますが、犬種によっても異なるので早めに獣医さんに相談しましょう。

また、手術費用に関してですが、市区町村によっては助成金が出ている場合もあるので、事前にチェックしてみてください。東京23区にお住まいの方は、助成金についてまとめていますので、ぜひこちらの記事もご参照ください。

あなたの町の助成金はいくら?【東京23区内の猫の去勢・不妊手術の助成金(2019年8月現在)】

改正法は2020年6月までに施行予定

準備
みなさんの中には倫理上、繁殖予防措置をとることに罪悪感を感じる方もいらっしゃることでしょう。しかし、繁殖の予定がないのに発情してしまうことは犬猫の大きなストレスとなりますし、何より飼育しきれるかもわからないのに、むやみに命を増やしてしまうのは何とも無責任なことです。

いま一度繁殖の予定の有無についてや、本当に子犬や子猫を飼育できるのかをよく考え、2019年6月より1年以内に施行される改正法の基準を満たすための準備を始めましょう。

犬の発情について知ろう。あらわれる特徴や注意することとは

自然界ではよくあることですが、避妊手術・去勢手術をしていない犬が発情を迎えると、突然、普段とは違う行動をとり始めます。

愛犬が子を持つことを望んでいる飼い主さんも、そうでない飼い主さんも、犬のストレスや周囲とのトラブルとなることを防ぐため、犬の発情について正しい知識をつけておきましょう。

なお、無計画な繁殖、知識のない方の繁殖は、あとで後悔することになるかもしれません。Cherieeでは、一般の方の繁殖はオススメしていません。発情期を迎えた際の対処方法として、知識をつけておきましょう。

メスの発情

あくびする犬
メスが最初に発情期を迎えるのは一般的に、小型犬で生後7〜10ヶ月頃、大型犬で8〜12ヶ月頃だと言われています。思ったより早いなと感じるかもしれませんね。

発情を迎えたメスに表れる特徴
外陰部の腫れ
出血
おしっこが近くなる
食欲の増減

出血といってもたくさん血が出るとは限らず、少し垂れ出てくる程度の場合もあります。自分で血をなめてしまい、飼い主さんが気づかないうちに発情期が終わってしまうことも多いでしょう。

また、落ち着きがなくなったり、逆に元気がなくなったりと犬によってさまざまな変化が見られます。飼い犬がどのようなタイプなのか、よく観察して理解するようにしてあげましょう。

発情のサイクル

メスの発情には、次のようなサイクルがあります。

発情期前(7〜20日)

交尾のための準備期間。外陰部が腫れ、出血が始まる。

発情期(8〜14日)

オスを受け入れる期間。出血の色が徐々に薄くなる。

発情後期(2〜3ヶ月)

発情が止まる。出血が完全になくなり、オスを受け入れなくなる。妊娠・分娩・授乳がこの時期にあたります。

偽妊娠について
発情後期に、妊娠していないのに妊娠しているような行動をとることがあります。これは妊娠時に分泌されるホルモンが、妊娠していないのに分泌されてしまうために起こります。
具体的には母乳が出たり、ぬいぐるみを自分の子供のように扱ってぬいぐるみに触ろうとすると怒ったりすることがあります。このような行動が見られたとき、「絶対に妊娠していない」と言える場合はすぐに偽妊娠だとわかるでしょう。
しかし、妊娠している可能性がゼロではない場合には、早めに動物病院に連れて行き、妊娠しているかどうかを確かめることが大切です。

休止期(3〜6ヶ月)

発情期と発情期の間です。

メス犬が発情期を迎えたら

メス犬が発情中に出すフェロモンのにおいは、半径約2キロ範囲まで伝わると言われており、むやみに外に連れ出すと発情中のオス犬が近づいてきてしまうことがあります。

散歩は他の犬に会わない時間に行くなどし、オス犬との接触を極力避けるようにしましょう。発情中は無理に散歩に連れていく必要はありませんが、連れて行く場合には犬用のサニタリーパンツを履かせるとよいでしょう。血が垂れてしまうのを防ぐだけでなく、サニタリーパンツを履いていることで望まない妊娠を防ぐこともできます。

家の中では、出血が多い場合にはパンツを履かせる必要があるかと思いますが、ずっとつけているとおしっこした時に中で蒸れてしまうので、時々脱がせるようにしましょう。長時間そのままにしておくと不衛生ですし、皮膚炎になってしまう可能性もあります。

出血が少ない場合はパンツを履かせるのではなく、時々血を拭き取ってあげてもよいでしょう。おしゃれなデザインのサニタリーパンツもたくさん売られているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

オスの発情

食いしん坊な犬
オスは生後7〜12ヶ月ほどで性的な成熟を迎え、その後はいつでも交配が可能な状態になります。メスと違って発情のサイクルや特定の発情期というものはなく、発情中のメスから出るフェロモンのにおいに刺激されると、メスを追いかけます。

散歩中などにメスのフェロモンのにおいを感じとると、興奮してリードをぐいぐい引っ張ってしまうことがありますので、リードを離さないように気をつけましょう。そのまま走っていってしまうと、相手のメスにも迷惑をかけますし、飛び出しによる交通事故につながることもあります。

不妊手術という選択肢

犬と床
犬の繁殖を望まない場合、できるだけ避妊手術・去勢手術を受けさせることを考えましょう。

予期せぬ妊娠、遺伝の問題

繁殖しないように気を遣っていても、100%防げるとは限りません。犬は1度に4〜10匹以上の子犬を出産します。もし犬が予期せずに繁殖してしまえば、育てるのはとても大変なことです。お金もかかりますし、命が尽きるまで責任を持って飼い続けることができるのか、よく考えてください。

また、ブリーディングの知識なしに繁殖させてしまうと、母犬の命が危険にさらされたり、病気をもった子犬が生まれてきてしまう可能性が高まります。特に遺伝学の知識がない場合、犬種特有の病気を持った犬を生み続けることになります。

ストレスの問題

発情中の犬に交配をさせないことは、犬にとって大きなストレスになります。生殖器系の病気になる可能性もあります。

動物の不妊手術は倫理的な問題として度々議論され、「かわいそうだ」と言う人も多いものです。しかし、生殖本能を持ったまま交配ができないということの方が、手術よりもさらに残酷なことかもしれません。大変多くの子犬が殺処分されているというのも現実です。

飼い主がよく考えることが大事

愛犬にとって何が一番良いのかをよく考え、後悔のない選択をしましょう。

また、年をとると手術自体が負担になりやすいので、手術をするのであればできるだけ最初の発情、性成熟を迎える前に行うのが望ましいでしょう。犬の不妊手術についてはこちらの記事も合わせてご覧ください。

本当に去勢や不妊手術する必要あるの?メリデメと時期や費用は?

まとめ

白い犬2匹
犬の発情の仕方・時期は、性別によって大きく違います。また、犬によってもその特徴はそれぞれ異なります。自分の犬がどのような特徴を持っているのか、よく把握しておくことが大切です。

もし繁殖を望まないのであれば、不妊手術を受けさせることもよく考えてみてください。愛犬の幸せに対する責任、生まれてくる子犬に対する責任は、最終的には飼い主さんに委ねられていることを忘れないようにしたいですね。

世界初。無料で不妊・避妊手術を行う「ねこけん動物病院」って何?!

猫・犬の多頭飼育崩壊や殺処分問題など、心を痛めるニュースを見ることもまだまだあります。

この問題について、根本の原因から解決しようと取り組んでいる人たちがいます。

様々な報道がされる陰で、様々な活動をされている方がいます。そのような知っておいて頂きたい活動とその人々について、ご紹介します。

ねこけん動物病院について


東京都杉並区にある「ねこけん動物病院」は、猫・犬の不妊手術を無料で行っています。

こちらの病院では、「刹処分ゼロ・野良猫ゼロ・多頭飼育崩壊ゼロの社会を実現する」という目標を掲げています。

この「不妊手術無料の動物病院の設立」は、クラウドファンディングによって、述べ560名の方々からの支援があり実現されました。

また、この理念を理解してくださるスポンサー企業の力もあって、現在も運営が続いています。

支援期間は終了していますが、このプロジェクトのクラウドファンディングページを見ることはできます。 (2018年10月現在)
https://a-port.asahi.com/projects/nekoken560/

このクラウドファンディングでは、最終的に880万円以上のお金が集まりました。

根本の問題解決方法


猫と犬の不妊手術を無料で行う動物病院を作った、NPO法人ねこけんは、現在年間400匹もの猫を、新しい家族の家に送り出しているそうです。

これまでも、TNR(Trap/捕獲し,Neuter/不妊去勢手術を行い,Return/元の場所に戻す)活動をしてきましたが、NPO法人ねこけんの設立者である溝上さんはあることに気がつきました。

それは、「保護猫の多くが、実は家の中で生まれている」ということです。

猫に避妊や去勢の手術を受けさせることができない家庭から、多頭飼育崩壊が起きていました。増えすぎて飼えなくなってしまい、最後には外に放したりといった状況になっていました。

このように、飼い猫が捨てられてしまったり、多頭飼育崩壊の猫が外へ出てしまうと、外で繁殖をしてしまいます。いくら多くの人が必死に保護・譲渡の活動をしても、終わらないイタチごっこになってしまいます。

なんで「無料」が大事なの?


こちらの病院では、猫も犬も、予約制で不妊手術を無料で行っています。飼い猫であっても、無料で受け付けています。

野良猫であっても、室内で飼われている猫であっても、不妊手術を怠ったことにより大量に増え続けると、不幸な最後を迎えることになってしまうことがあります。

ご存知の方も多いかもしれませんが、猫はねずみ算式に増えていきます。猫は1度に3〜5匹を出産します。

また、猫は数ヶ月で妊娠可能な体になります。つまり、とても速いスピードで猫が増えていってしまうということです。

譲渡会や里親を募集するなどの方法で、殺処分となる猫を減らす努力をしている活動家の方もいます。

しかし、譲渡されて幸せに生きる道を見つけられる猫ちゃんが全てではないというのも事実です。

無料で避妊手術を受け付ける


避妊手術は、多くの動物病院で受けることが出来ます。しかし一般的には、手術を受けるためにはある程度のお金が必要となります。

病院によって金額が変わりますが、日本獣医師会の調査によると下記の通りとなっています。

    猫の去勢手術 12,652円
    猫の避妊手術(卵巣切除)19,833円
    猫の避妊手術(卵巣子宮切除)20,986円

 家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査(平成27年度)より

諸事情によりこれらのお金を用意することができない、という理由から起こる多頭崩壊もあります。

「手術はお金がかかるから」といって、そのままにしている人もいます。捨て猫をゼロにするためには、飼い猫に不妊手術をするということが必要です。

詳細について教えて!

猫背景黄色

料金は?

料金形態は、先ほどからお話しているとおり、不妊・避妊手術は無料となっています。

他にも、ワクチンやウイルス検査、マイクロチップの埋め込みなども行っています。こちらは、1000円〜2500円ほどかかりますが、一般の動物病院で行うよりもとても低価格で行うことが出来ます。

送迎も行っている

別料金となりますが、送迎のサービスもあります。

    ¥2000(税抜):杉並区・練馬区・中野区・武蔵野市・三鷹市
    ¥3000(税抜):渋谷区・新宿区・豊島区・板橋区・世田谷区・調布市・小金井市・西東京市・和光市(埼玉)・新座市(埼玉)

(※片道の料金になります。頭数の制限はありませんが、多頭の場合は連絡が必要になります)

「病院まで連れて行くのが大変」というご家庭にも優しいですよね。

申し込み方法

手術や検査は、完全予約制となっています。予約は、電話で行うことが出来ます。(2018年10月時点)

当日の予約については、枠が空いている場合は、対応可能となっているようです。

電話番号:03-6383-2270

問題の根本を解決することの重要さ


世界初と言われている、不妊手術を無料で行なう動物病院の設立。

悲しい思いをする猫・犬を減らすために、いつか殺処分という言葉がなくなるようにと、活動をされています。

http://nekoken.jp/

予約電話番号

様々な事情があって、飼い猫の手術費用の出費が難しい方にとって、とても嬉しいサービスです。

加えて、人間の無責任な考えによって繁殖し、悲しい思いをする猫が1匹でも少なくなる素晴らしいサービスでもあります。

そして、クラウドファンディングによって、このような社会的な活動が進んで行くことも、未来を考える上でもとても有意義なことです。これから先、クラウドファンディング等の新しい仕組みを使って保護活動が発展していくのは喜ばしい事ではないでしょうか。

動物保護に関するクラウドファンディングについて興味のある方は、こちらもご覧ください。

よく聞く「クラウドファンディング」ってなに?動物保護の支援にも

猫飼いさんなら知っておきたい。猫の妊娠から出産までの道のり

もし、猫の妊娠から出産までの知識がなければ、猫が妊娠をした際にびっくりして慌ててしまいます。今回は、猫の出産タイムスケジュールを添えて、妊娠から出産までの道のりをご紹介します。

注意
いくら可愛い子だからと言って、自分で繁殖させることはオススメできません。多頭飼育崩壊は、このような無計画な繁殖により、どんどん頭数が増えてしまい、最後は自分では面倒が見きれなくなり、保護活動を行っている方のお世話になっているケースがほとんどです。あくまで知識として、知って頂くための記事であり、繁殖をススメている記事ではないことをご理解ください。

受精

cats
猫は生後6ヶ月から1年で妊娠することができます。つまり、メス猫は生まれて半年でお母さんになることができます。
猫の6ヶ月は、人間の年齢に換算するとおよそ9歳にあたります。すこし早い気がしますよね。

しかし、猫は人間に比べて成熟速度が早いので、生後半年で妊娠することは可能です。

いつまで妊娠できるの?

猫に閉経はないので、シニア猫でも妊娠は可能です。猫の年齢で10歳は人間の年齢の50代後半にあたりますが、それでも妊娠して出産することはできます。

人間の場合、高齢出産となると死産や母体への負担が大きいことは知られていますが、猫は、シニア猫になっても出産できるそうです。

しかし、それでも若い猫に比べるとリスクはあるので、シニア猫になっての出産はさせないほうが良いでしょう。

受精の時期

基本的に猫の妊娠は発情期が重要な役割を果たしています。猫の発情期とは、春と秋の年2回起こる排卵期のことで、交尾して妊娠可能な時期のことです。

発情期に妊娠可能なため、年に2回出産することが可能です。一回の出産でおよそ4匹の子供を産みます。ですから、年間でだいたい8匹の子猫を出産します。

猫の妊娠期間は、約2ヶ月です。受精からおよそ9週間から10週間で出産します。

妊娠初期

cat first term
猫の妊娠初期は、特に目立った変化が見られないことが多いです。しかし、妊娠の最初の2週間は、吐き気を催し、食欲が落ちることがあります。

普段与えている食事を残すようでしたら、じっくりと観察する必要があります。

妊娠中期

cat pregnant
妊娠中期に入ると、食欲不振から一転して、食欲旺盛になり、体重が増え始めます。これは出産する準備を始めたことでもあります。

また中期には、乳首がピンク色に変わり、サイズも大きくなります。これは“ピンキングアップ”と呼ばれる変化のことで、妊娠している母体にしか現れない現象です。

普段は乳首は体毛で隠れていますが、“ピンキングアップ”は乳首が大きく膨らむ現象なので、探さなくても肉眼でわかります。この“ピンキングアップ”が見られたら、妊娠は確実です。

乳首が大きくなるだけでなく、この頃からお腹も大きくなってきます。食欲が旺盛になり、体重が増え、全体的に体はふっくらとしてきますが、特にお腹の周辺が異常に膨らんできます。

それもそのはず。猫は一回の妊娠で4匹出産することができるので、体に4匹の子猫を身ごもることになります。

出産準備

cat
およそ出産1週間前から出産準備が始まります。落ち着きつきがなくなったり、鳴くことが多くなりますが、静かに見守ってあげましょう。

この時期になると、自分の出産場所や子猫のための巣を作るために、暖かくて安全な場所を探し始めます。また、出産の2日前になると食事を摂るのをやめます。

出産

cat family
出産の兆候はとても簡単にわかります。猫は性器周辺を舐めるようになります。

猫が性器を舐め始めて約1時間後に最初の子猫の出産をします。そして15分から20分ごとに他の子猫が誕生します。

すべての子猫の出産が終わったあと、親猫は子猫のお世話をします。親猫は生まれたての子猫を舐めたり、自分の胎盤を食べたりします。ごく自然の動物の行動ですので、飼い主さんは安心して見守ってください。

飼い主さんがすべきこと

飼い猫が出産ともなれば、飼い主さんも心配で仕方がないですよね。しかし、基本的に飼い主さんは何もしなくて良いです。むしろ手を出さないようにしましょう。

これは、動物によく見られる現象なのですが、妊娠中もしくは出産後の親猫はとても敏感になり、攻撃的になります。これは、子猫を敵から守るための行動です。

いくら飼い主さんでも、出産したばかりの子猫に手を出そうとすると攻撃される危険があります。

また、逆の現象なのですが、飼い主さんが生まれたばかりの子猫に手を出すと、親猫が育児放棄をしてしまうケースもあります。

ですから、妊娠中や出産後は静かに見守ってあげる程度にしましょう。

慌てないで!見守るだけで十分

kitten
少々心配ですが、猫は比較的安産が多いと言われています。我が子が出産する気持ちで、温かく見守ってあげましょう。

このように、猫は繁殖能力が比較的高い生き物です。冒頭でも述べた通り、無計画な繁殖は、すぐに多くの悲しい命を生むことになります。一般の飼い主さんが飼育する場合は、やはり去勢・避妊手術を受けさせることが、保護活動の面からも一番良いでしょう。

それでも、野良猫ちゃんや保護した猫ちゃんが妊娠しているということもあり得るでしょう。また、繁殖能力の高さを知る機会としても良いでしょう。そんな時に、この記事が参考になれば幸いです。